各種設定ハンドアウト コスモスフィアの基礎知識

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コスモスフィアとダイブに関連する情報をまとめたものです。
コスモスフィアシナリオのための予備情報として。



コスモスフィア

コスモスフィアとは

コスモスフィアという言葉は、文脈によっていくつかの使われ方がある。

1.レーヴァテイルの精神全般
2.1のうち、「個体意識野」と呼ばれる部分
3.1のうち、ダイブ可能な領域

ほとんどのレーヴァテイルの場合で2=3であり、これを指してコスモスフィアと呼ぶことが多いようだ。
混同を避けるため、以下では3のことを「コスモスフィア」と呼び、1は「精神世界」2は「個体意識野」と呼ぶことにする。

レーヴァテイルの精神世界の情報は、「SHサーバー」という機械に記録・保持されている。
これは人間として生まれる第三世代でも同じである。レーヴァテイルとして覚醒する際、人間として持っていた精神がSHサーバーにコピーされ、
その後は人間としての精神とSHサーバー内の精神が、塔の効果範囲外に出ない限り常に同期され続ける。

波動科学的に見た精神世界の構造

+ ここは基礎的ではないので読み飛ばし可
アルトネリコの世界では、万物の正体は波動である。例えば物質は「定常D波」と呼ばれる波であると理解されている。
これは形のない精神や想いでも同じで、精神や記憶は「定常H波」、想いや感情は「導体H波」という波である。

人間の場合、その精神は 2.0×10^4~5.28×10^11Hz の定常H波からできている。
このうち、顕在意識として認識できる限界は 1.16×10^8Hz までであり、それより高周波の領域は潜在意識となる。

レーヴァテイルの精神構造は人間のそれを模倣して作られたものであるが、その構成は若干異なる。
2.0×10^4~1.16×10^8Hz の部分が「個体意識野」という各レーヴァテイル固有の精神であり、
それより上の 1.16×10^8~5.28×10^11Hz の部分は「共通意識野」と呼ばれる、
同じSHサーバー(正確には、β-6D)に属する全レーヴァテイルの精神が一つに繋がっている領域である。

共通意識野だけを取り出してみれば、全てのレーヴァテイルがまとまって一つの意識を作り出しているように見える。これを「集合意識」と呼ぶ。

集合意識は、各レーヴァテイルの個体意識野から少しずつ漏れ出した精神状態が寄り集まることにより形成されていて、
同時に、各レーヴァテイルの個体意識野に暗示的な影響を与えている。
なお、レーヴァテイルの顕在意識は個体意識野の中に留まるので、集合意識を顕在的に認識することはできない。

個体意識野と共通意識野の境界、 1.16×10^8Hz のところには、波形がほとんど変わらない=ほとんど影響を及ぼすことができない“硬い”壁がある。
これをコスモスフィアの立場から見たものが「境界門」と呼ばれるコスモスフィアの限界であり、
この部分の波形を利用したものがヒュムネコードである。


コスモスフィアの階層構造

コスモスフィアの内容はさまざまだが、浅層(定常H波の低周波数帯)から深層(高周波数帯)に向かって概ね次のような傾向がある。

 空想世界 → 記憶世界 → 本性世界

空想世界
最も浅い階層で、そのレーヴァテイルの思考や空想といった顕在的な精神活動が表れる。
したがって、表面的な性格、悩みや問題意識などが反映されやすい。

また、空想世界では、展開される物語を意識的にコントロールすることも不可能ではない。
これを利用したサービスがダイバーズセラピである。

記憶世界
そのレーヴァテイルが記憶する過去の体験に基づく世界。いわゆる「心の傷」もここに属する。
多くのレーヴァテイルにとって、記憶世界がコスモスフィアの中で最も高い割合を占める。

もちろんダイブしたからといって過去を変えることはできず、心の傷を癒したり認知の歪みを正したりすることも難しいが、
その体験を分かち合い、さらに先の世界を見られるよう心を許してもらうことがダイバーの主目的になる。

本性世界
そのレーヴァテイルの本性・本質・潜在意識などが反映される階層。
最も深い場所に存在するだけあって、その表現はダイレクトかつ極端である。

とはいえ、そもそも本性世界まで辿り着けるダイバーは稀にしかいない。
たいていの場合は、そこまで到達できる(本性を曝け出せる)ほどの関係を作れないまま終わってしまう。


なお、ダイブで展開される物語の内容は、レーヴァテイルだけでなくダイバーにも依存する。
つまり、2人の人が同じレーヴァテイルの同じ階層にダイブしたからといって、同じ内容になるとは限らない。



ダイブ

ダイブは「レーヴァテイルの心の中に入り込む行為」と説明されることが多い。

もちろん、正確には心の中に物理的に入りこんでいるわけではない。
ダイブでは、ダイバーとレーヴァテイルは導体H波(想いの波動)を互いにぶつけあっている。
その際、導体H波が脳内の情報処理によって視覚などの感覚に変換されることで、
「レーヴァテイルの心の中の世界に入り込む」ような体験になる。

ダイブの目的

ダイブをする目的には以下のようなものがある。

  • 詩魔法を紡ぐ
レーヴァテイルは誰でも、自らの想いを具現化するヒュムノス「EXEC_HYMME」(I.P.D.の場合はMETHOD_HYMME)を持っている。
とはいえ、詩魔法として具現化できるほどの強烈な想いが発生するような機会は、現実世界ではそうは起こらない。
そこで、ダイブ中の仮想世界での体験を利用することで、通常よりもずっと詩魔法を紡ぎやすくしている。

ゲーム本編中でヒロインに対して行われるダイブは、たいていはこの目的で始まる。
またクラスタニアが(クレンジングされたものとはいえ)人間を必要とするのもこの理由による。

  • コスモスフィアの中で何か特別なことを行う
この最たる例がダイバーズセラピである。ダイバーズセラピでは、訓練を積んだセラピストが自らのコスモスフィアを
コントロールしてダイバーの望む世界を作りだし、ダイバーを癒している。

  • 単にレーヴァテイルとの仲を深めるため
原作中では明示されてはいないが、ダイブの性質上、このような目的もあると思われる。
(本編中でも一応、トコシヱ隧道のダイブ屋の前にいる男性とレーヴァテイルのような例もある)

ダイブマシンの役割

ダイブを行うための機械がダイブマシンである。
ダイブマシンは、ダイバーとレーヴァテイルの間で導体H波を仲介しているだけではなく、
以下のように、ダイブを円滑・安全に進めるための役割を果たしている。

  • ダイブレベルの決定
まず最初に、どのあたりの深さ(周波数帯)にダイブをするか決める必要がある。
この深さを大雑把に1~9(普通のレーヴァテイルの場合)で表したものがダイブレベルである。

ダイブ先がダイバーの適性に対して深すぎると、レーヴァテイル側の影響力が強すぎてダイバーが危険に晒されてしまうので、
レーヴァテイルの抵抗を測りながらチューニングを行うことで適切な周波数帯にダイブできるようになっている。

  • クリティカルダウンの検出
クリティカルダウンは「レーヴァテイルとダイバーのH波周波数に著しい差が出ている状態」を指す。
ダイブ中の様子としては、ダイバーがレーヴァテイルの信頼を失ってコスモスフィアから叩き出されたり、
あるいは逆にレーヴァテイルに捕まって出られなくなるような状況が該当する。

クリティカルダウンが発生するとダイバーの命に関わることもある。
そこで、クリティカルダウンを検出したら速やかにダイブを強制終了させることがダイブ屋に義務付けられている。

  • 心の護やヒューマの配置
心の護やヒューマは、コスモスフィアに住み着いている別個の精神などではなく、ダイブマシンによって形作られたものである。
心の護についての詳細は次項参照。

心の護

心の護の正体は、誰もが持つ「自らの心を護ろうとする働き」だ。
ダイブマシンがこの心の働きに対して、そのレーヴァテイルが深い思い入れを持つもの
(ダイブレベル8~9相当の想いを持つもの)の姿を与えて具現化したものが心の護である。

心の護がダイバーを案内したりヒントを与えているように見えるのは、適切なダイブが行われていることの結果でしかない。
心の護はダイバーに対して無関心になることもあるし、レーヴァテイルがダイバーを本気で拒絶する場合には心の護もまた拒絶する。

ダイバーとコスモスフィアの関係

前述したように、同じレーヴァテイル・同じダイブレベルでも、誰がダイブするのかによって見ることのできる世界が変化しうる。
これは、普通の会話でも、相手によって話せること・話せないことが変わるのと同様である。

ダイブで展開される話の内容だけでなく、どこまでダイブできるかもダイバーによって変わる。
それほど仲良くない人に対しては浅い階層で結末を迎えるような話が組まれ、
二人の関係に良い変化が起きない限りはそれ以上進む(深い階層にダイブする)ことができない。





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