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こなた×男?

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匿名ユーザー

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こなたはもてる。
本人は気がついていないだろうが、それとなく好意を寄せられている。主に女子を中心に。
大抵は運動しているところだけを目撃したり、一目見たその瞬間に心を射抜かれてしまったり、人懐っこい性格に惹かれたりして恋に落ちているらしい。時には男子でもころっといってしまう奴がいるが、これは大体特殊な趣味の持ち主だ。
なのでいくらもてようが彼氏が出来るようなことはないと思い、自分の気持ちは隠している。
言ってしまったら私たちの雰囲気を壊してしまうだろうし、こなたにも変に思われるだろう。
それに、こなたのことが好きなのは私だけじゃない。



いつも通りつかさたちのクラスに行くと、見慣れない男子がこなたと談笑していた。
「かがみさん」
つかさとみゆきが声をかけてきた。
「こなちゃんなんだけど、今日は一緒に帰れないって」
「え?なんで?」

「あの人と一緒に帰るって」


可能性がないわけじゃなかった。
だけど、心のどこかでまだありえないと思っていた。
半信半疑のまま、こなたに近づき、話し掛ける。

「こなた、この人誰?」

知らず厳しい口調になってしまったかもしれない。知らない男子が驚いた顔でこっちを見ている。
こなたは普段の軽い口調で答えた。

「ん?彼氏。つかさたちから聞いた?今日一緒に帰れないから」

「わかった」



眩暈がした。













帰宅した私はベッドに体を投げ出した。ゆっくりと脱力していく。

あのあと、ストーカーじみた行為だとはわかっていたがこなたたちを尾行してみた。
結果は、絶望を味わっただけだった。
手を繋いで歩いている姿。楽しそうに話している姿。一つのジュースを二人で飲んでいる姿。
どう見ても恋人同士のそれだった。

納得がいかない。私はずっと好きだったのに、なんであんなぽっと出の男にこなたを取られなきゃいけないんだ。
早く気持ちを伝えなかった自分に憤りすら覚える。

嫉妬からの行き場の無い怒りと空しさで何もする気がなくなったころ、ノックの音がした。

「お姉ちゃん…いい?こなちゃんのことなんだけど」


つかさが入ってきた。気分が重い。今一番聞きたくない話だ。
無情にもつかさは話を続ける。

「こなちゃん…あの人と一週間前から付き合ってるんだって」

やだ。

「趣味も合うから話しやすくて、いい人だって言ってた」

やだ。

「しばらくその人との時間を優先したいから、」

聞きたくない。

「私たちといる時間が減るかもって」



―――ああ。
やっぱり、聞かないほうが良かった。

「そう…」

こんなに悲しい気持ちになったのは初めてかもしれない。
何もする気が起こらなくなってきた。

「お姉ちゃんは、それでいいの?」

「そんなの、あたしが決めることじゃあないじゃない」

そう。こなたが決めたんなら、もうあたしにはどうしようもない話だ。
そもそも、女同士でなんて少しでも考えた私が馬鹿だったんだ。
なのに。

「わたしは、こなちゃんと一緒に居られる時間が減るなんて嫌」


引っ込み思案な筈の妹が、自分の感情をぶつけてきた。


「わたしと、お姉ちゃんと、ゆきちゃんと、こなちゃん。この四人で過ごせる時間が減るなんて嫌」

「――私だって、やだ」

私だって、嫌だ。
でも、しょうがないじゃない。こなたが――

「それがこなちゃんの選択でも、わたしの気持ちは嫌って言ってる。元に戻せなくても、諦めることだけはしたくない」

「こなちゃんが、って言うだけじゃなくて、お姉ちゃんの気持ちは?壊すのは簡単でも、直すのは難しいんだよ」


強い。
この子は、なんて強いんだろう。
私は現実に泣きそうになってただけだっていうのに。


そうだ。諦めない。私はこなたを諦めない。
私の、気持ちは。




次の日。
あれから一晩中台詞を考えていたおかげで寝不足だけど、心は決まったし、気分も晴れた。
つかさはというと、昨日の芯の強さはどこへやら、朝から電柱に頭をぶつけて涙目になっている。

「何かにぶつからないように前を見ながら歩いてたら足が引っかかって…」



こなたたちの教室に入る。
これから自分が言い放つことを考えるとドキドキしてきた。
青く長い髪の後姿を見つける。
…隣には、昨日の男子。

急に頭に血が上ってきた。
つかつかと歩み寄ると、和やかに話をしているこなたの肩を掴んで、こっちを向かせる。

「うわぉっ。かがみん、どした?」

いざとなると恥ずかしい。まっすぐ見つめられて、思わず言い淀んでしまう。

「ぅ…ぁ…その…」
「? 何も無いんだったら話してていい?」

こなたが男の方にを向き直ろうとする。
させるものか。

「いい、こなた。よく聞きなさい」
「いや、そりゃあ聞くけどさ」
「まず、私はあんたのことが好きだから」

あ、こなたが赤面してる。珍しい。


「だから、あんたに彼氏が出来たって諦めないし、本気だから女同士でなんて、なんて言わせないわよ」


「私はずっとあんたと一緒に居たいし、誰にも渡したくない。覚悟しときなさい、私、すっごい負けず嫌いだから」


言い終えて、ふぅ、と言葉を切る。

「とりあえずはそれだけ。なんか言ってみたら意外に短かったわね」

爆発しそうな心臓を抑え、なんとか平静を取り繕う。そして何故かこなたがプルプル震えている。
後ろでつかさも震えている気がする。一体なんだっていうのよ。

「か、かがみん…本音はそこまで私にデレだったなんて…!」
「お姉ちゃん…すごい」
「これが本当のツンデレですか…」

名も知らぬ男子まで。

「何?なに?なんだっていうのよ?」
「いや、つまりはねかがみん…」

プラカードを後ろから掲げるこなた。まさか…!?


「「「どっきりでしたー!」」」

言葉が出ない。

私の乙女心を返せ。








結論はこうだ。
彼氏なんてのは全部嘘、みゆきもつかさもグル、恋人っぽい仕草は全てカモフラージュ。
注意してみていればおかしな点はあったかもしれないけど、気が動転していて気づかなかったのかも。
ええい、笑うな。笑うなっつーのに。
…それにしても、恋人のフリは手が込んでいなかったか?



「いやー、照れるなー。まさかかがみが私のことをそこまでー」
「言うなっつの!それ以上言ったら殺す!」
「お姉ちゃん、気持ちに嘘はつけないよー」
「少しでもあんたを見直した私が馬鹿だったわ…」
「まぁまぁ、そんな怒らないで、かがみん」
「誰のせいだと思ってんのよ!」
「晴れて両思いなんだからいいじゃんー」
「…え?」

「だから、あたしもかがみのこと好きだよ」

あ、やば。
ちょっと、体、言うこと聞きなさいよ。あ、








…やっちゃった。
つかさも驚きに目を見開いている。
しょうがないじゃない、可愛かったんだから。

「いきなりちゅーとは…大胆だね、かがみん…」


本日2度目の赤面。これで全部チャラにしてやろう。


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コメント:
  • 萌えた!
    かがみん男前だなぁ。
    やっぱかがこなはこなたが嫁だなぁ -- 白夜 (2010-03-02 22:20:53)
  • 萌える -- 名無しさん (2010-02-28 19:12:12)
  • 誰かこなた自殺スレ書いてくれ -- 伝説の男 (2009-11-16 19:40:31)
  • かがみんかっこよすぎ。 -- 名無しさん (2009-11-15 20:37:20)
  • かがみん かこいいーwww -- 名無しさん (2009-10-19 13:16:16)
  • 萌~GJ! -- 鏡ちゃん (2009-09-22 13:57:36)
  • 超直球wwかがみんかっこええww -- 名無しさん (2009-09-21 16:30:08)

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