二時限目の後の休み時間。
私はつかさと何げのない会話をしていた。
かがみがこっちに来るのはあと二時限後。
意識しちゃうと時間は遅いなぁ。
「…でね、こなちゃん。やっぱり和三盆の甘さはもうクセになっちゃうんだ~」
つかさが両手でほっぺを包んで、幸せそうに首をかしげている。
ああ、きっと和三盆の味を思い出して幸せ気分になって居るんだろうな。
まったくいつもながら可愛いねえ。
「へー、和三盆かぁ。言葉ではたまに聞くけど、実際はどんな味なんだろうね?」
そこらで売っているお団子やおはぎじゃそんなものは到底巡り会える筈はない。
やっぱ最低デパ地下とかの名品を探さないとダメかな。
「和三盆ですか? 元々和三盆は…」
「そう言えば、全然違う筈なのになんとなく和三盆の味に似ているなーって思ったのがあったんだけど…なんだっけ?」
「和三盆に似ている砂糖なんてそうそう無いと思うけどな」
「うん、だから全然違うものなの。本当に。でも…うーん…気分的…かな? 和三盆…より美味しかったような…」
目をごま粒にして一生懸命それを思い出そうとしているつかさ。期待していないけどがんばれ。
「…という訳で砂糖の中では一番高級なのです」
「へー」
あ、授業が始まる。
私はつかさと何げのない会話をしていた。
かがみがこっちに来るのはあと二時限後。
意識しちゃうと時間は遅いなぁ。
「…でね、こなちゃん。やっぱり和三盆の甘さはもうクセになっちゃうんだ~」
つかさが両手でほっぺを包んで、幸せそうに首をかしげている。
ああ、きっと和三盆の味を思い出して幸せ気分になって居るんだろうな。
まったくいつもながら可愛いねえ。
「へー、和三盆かぁ。言葉ではたまに聞くけど、実際はどんな味なんだろうね?」
そこらで売っているお団子やおはぎじゃそんなものは到底巡り会える筈はない。
やっぱ最低デパ地下とかの名品を探さないとダメかな。
「和三盆ですか? 元々和三盆は…」
「そう言えば、全然違う筈なのになんとなく和三盆の味に似ているなーって思ったのがあったんだけど…なんだっけ?」
「和三盆に似ている砂糖なんてそうそう無いと思うけどな」
「うん、だから全然違うものなの。本当に。でも…うーん…気分的…かな? 和三盆…より美味しかったような…」
目をごま粒にして一生懸命それを思い出そうとしているつかさ。期待していないけどがんばれ。
「…という訳で砂糖の中では一番高級なのです」
「へー」
あ、授業が始まる。
「さーお昼だお昼だー」
さて、待望のお昼休み。
私はかがみを待つ。
今日のコロネはちょっと嗜好を変えて生クリームコロネ。かがみにも食べさせてあげるからね。
わくわく。
「…遅い」
遅いよぉ。かがみ、どったの?
「こなちゃん、まだチャイムが鳴って十秒も経ってないよ」
「あれ? そう?」
おかしいな。もう五分くらい経った気がするんだけど?
と思ったけど、同じ教室のつかさが今やっと私の机の前に来たんだからもしかしてそうなのかな?
「…お昼休み終わっちゃう」
「あの、泉さん、まだ30秒しか…」
もしかしてまた日下部さんに捕まっているなんて事は無いよね?
ちゃんと拳と拳で語り明かした末の協定で奇数の週は四日こっち一日あっち。
偶数の週はその逆って決めたんだから。
……。
不安と苛立ちとやるせなさと愛しさと切なさが入り交じった気分になってきた私が我慢しきれず立ち上がろうとした時、教室の扉が開いてかがみが顔を見せてくれた。
「かが…」
言いかけて声が止まる。
「そんじゃ柊ぃ、また後でー」
日下部さんが、教室に入る直前までかがみと一緒だった。
一瞬目が合い、日下部さんはにやりとした表情で、ここまでなら協定違反じゃないってヴぁ。と瞳で語っていた。
…今度、境界線についても熱く語る必要がありそう。
「おーっす。こなた、何仁王像みたいな顔してんの?」
「え? あ、何でもないよ何でも。か、かがみこそなんか日下部さんとどしたの?」
「え? あいつが学食に行くからって、そこまで一緒だっただけよ?」
「あ、そう…」
大慌てしてしまった。
いけないいけない。
日下部さんとの協定は誰にも言っちゃいけない機密事項なのだよ。
さて、待望のお昼休み。
私はかがみを待つ。
今日のコロネはちょっと嗜好を変えて生クリームコロネ。かがみにも食べさせてあげるからね。
わくわく。
「…遅い」
遅いよぉ。かがみ、どったの?
「こなちゃん、まだチャイムが鳴って十秒も経ってないよ」
「あれ? そう?」
おかしいな。もう五分くらい経った気がするんだけど?
と思ったけど、同じ教室のつかさが今やっと私の机の前に来たんだからもしかしてそうなのかな?
「…お昼休み終わっちゃう」
「あの、泉さん、まだ30秒しか…」
もしかしてまた日下部さんに捕まっているなんて事は無いよね?
ちゃんと拳と拳で語り明かした末の協定で奇数の週は四日こっち一日あっち。
偶数の週はその逆って決めたんだから。
……。
不安と苛立ちとやるせなさと愛しさと切なさが入り交じった気分になってきた私が我慢しきれず立ち上がろうとした時、教室の扉が開いてかがみが顔を見せてくれた。
「かが…」
言いかけて声が止まる。
「そんじゃ柊ぃ、また後でー」
日下部さんが、教室に入る直前までかがみと一緒だった。
一瞬目が合い、日下部さんはにやりとした表情で、ここまでなら協定違反じゃないってヴぁ。と瞳で語っていた。
…今度、境界線についても熱く語る必要がありそう。
「おーっす。こなた、何仁王像みたいな顔してんの?」
「え? あ、何でもないよ何でも。か、かがみこそなんか日下部さんとどしたの?」
「え? あいつが学食に行くからって、そこまで一緒だっただけよ?」
「あ、そう…」
大慌てしてしまった。
いけないいけない。
日下部さんとの協定は誰にも言っちゃいけない機密事項なのだよ。
恥ずかしいじゃん、かがみの取り合いで日にち決めてます、なん…。
「それにしてもあんた、日下部となに変な協定結んでる訳?」
「ぶふぉっっ!」
「きゃあああっ!」
「ひゃあああっ!」
「あらあら」
だああっ! しまったっ! 口にコロネくわえたまま咽せたら、コロネの芯のクリームがコロネから飛び出したぁっ!
あわわ、机の上がクリームだらけ!
み、みんながお弁当広げる前で良かったぁ…。
「……」
かがみ? 静かになってどっ…ふんぎゃ!
「お姉ちゃん、顔にクリーム付いちゃったね」
あわわわ。よ、よりによって鑑の顔にクリームが…。
「ご、ゴメンね。ま、まぁ古代はクリームを顔に塗って化粧品にしていた時代もある事だし…」
「それはバターだ」
かがみの声のトーンが下がっているぅ…。
「お姉ちゃん、顔みせて」
「あ、うん。ん」
つかさが珍しくてきぱきとかがみの顔のクリームをティッシュで拭いている。
こういう時の二人の呼吸は羨ましいぐらいにぴったり。
幸い掛かった量はちょっとだからほっぺと鼻を拭いてあとは口だけ。
私は、本当は自分がやりたいけどかがみはつかさに任せて机のクリームを拭く。
とほほ、自業自得だけど、コロネがただの穴あきパンになっちゃったよ。
「…って、ちょっとまったかがみ!」
「何よー」
今度は何? とかがみが私を見る。
いえ、文句なんかじゃないよ、ええと…そう!
「か、かがみ? さっき協定って…」
「あ、それ? なんか最近日下部が妙にきっちりとお昼一緒に食べる日を決めているから、変だなーって思ったのよ。まぁ日下部の
お弁当作りやすいからいいんだけど。それで聞いてみたの。そしたらちびっことの約束で…って言ってから大あわてで口塞いじゃう
から、あとはそのまま問いつめたら全部吐いたわ」
く、日下部さん弱っ! 人の事言えないかも知れないけど弱っっ!
「…そうかぁ、それじゃまぁ仕方な…え?」
協定の事はいつかばれるかもと思っていたからまだいいけど、もう一つ見逃せないキーワードが出たのを忘れてはいけない。
「今度は何よ」
「お、おべん…?」
自分でも分かるくらい負のオーラを醸し出しつつ問いかける。
「ん? お弁当の事?」
き、聞きたい! でも聞きたくない! でも聞きたい! あああああどうする私!
「たまに作るのよ。日下部のお弁当」
一番聞きたくない方向の答えキターーー!
「なななななナンデデスカ?」
「んー、何かね、とにかく私が作ったお弁当を食べたいんだって。大した物作れないっていったんだけど、かがみの料理ならなんでもいいってう゛ァ! とか言って尻尾振るから、まぁいいやって時々作って上げる事にしたの」
「あ、そう言えばお姉ちゃんときどきそうしているよね」
「そう、それそれ」
つつつつかさぁぁァァァっっっ! 知っていたなら言わんかいいいっ!
わた、私だってかがみにお弁当作ってもらった事無いのに…日下部さんは、日下部さんはっっっ!
「それよりお姉ちゃん、顔顔」
「あ、そうね」
おいおい。
私の悶絶をよそにかがみの顔ふきを再開しましたよこの小娘は。
でも正直早く拭いてあげて。
周囲のケダモノ男子のかがみを見る目がちょっとおかしい気がするし。
…デスノートどっかに落ちてないかな?
……。
あ~。何かどっと疲れた。
これこそ気が抜けたっていうのかな…。
どうしよう…。
おべんと作って。
これ、言えるかなぁ…。
「それにしてもあんた、日下部となに変な協定結んでる訳?」
「ぶふぉっっ!」
「きゃあああっ!」
「ひゃあああっ!」
「あらあら」
だああっ! しまったっ! 口にコロネくわえたまま咽せたら、コロネの芯のクリームがコロネから飛び出したぁっ!
あわわ、机の上がクリームだらけ!
み、みんながお弁当広げる前で良かったぁ…。
「……」
かがみ? 静かになってどっ…ふんぎゃ!
「お姉ちゃん、顔にクリーム付いちゃったね」
あわわわ。よ、よりによって鑑の顔にクリームが…。
「ご、ゴメンね。ま、まぁ古代はクリームを顔に塗って化粧品にしていた時代もある事だし…」
「それはバターだ」
かがみの声のトーンが下がっているぅ…。
「お姉ちゃん、顔みせて」
「あ、うん。ん」
つかさが珍しくてきぱきとかがみの顔のクリームをティッシュで拭いている。
こういう時の二人の呼吸は羨ましいぐらいにぴったり。
幸い掛かった量はちょっとだからほっぺと鼻を拭いてあとは口だけ。
私は、本当は自分がやりたいけどかがみはつかさに任せて机のクリームを拭く。
とほほ、自業自得だけど、コロネがただの穴あきパンになっちゃったよ。
「…って、ちょっとまったかがみ!」
「何よー」
今度は何? とかがみが私を見る。
いえ、文句なんかじゃないよ、ええと…そう!
「か、かがみ? さっき協定って…」
「あ、それ? なんか最近日下部が妙にきっちりとお昼一緒に食べる日を決めているから、変だなーって思ったのよ。まぁ日下部の
お弁当作りやすいからいいんだけど。それで聞いてみたの。そしたらちびっことの約束で…って言ってから大あわてで口塞いじゃう
から、あとはそのまま問いつめたら全部吐いたわ」
く、日下部さん弱っ! 人の事言えないかも知れないけど弱っっ!
「…そうかぁ、それじゃまぁ仕方な…え?」
協定の事はいつかばれるかもと思っていたからまだいいけど、もう一つ見逃せないキーワードが出たのを忘れてはいけない。
「今度は何よ」
「お、おべん…?」
自分でも分かるくらい負のオーラを醸し出しつつ問いかける。
「ん? お弁当の事?」
き、聞きたい! でも聞きたくない! でも聞きたい! あああああどうする私!
「たまに作るのよ。日下部のお弁当」
一番聞きたくない方向の答えキターーー!
「なななななナンデデスカ?」
「んー、何かね、とにかく私が作ったお弁当を食べたいんだって。大した物作れないっていったんだけど、かがみの料理ならなんでもいいってう゛ァ! とか言って尻尾振るから、まぁいいやって時々作って上げる事にしたの」
「あ、そう言えばお姉ちゃんときどきそうしているよね」
「そう、それそれ」
つつつつかさぁぁァァァっっっ! 知っていたなら言わんかいいいっ!
わた、私だってかがみにお弁当作ってもらった事無いのに…日下部さんは、日下部さんはっっっ!
「それよりお姉ちゃん、顔顔」
「あ、そうね」
おいおい。
私の悶絶をよそにかがみの顔ふきを再開しましたよこの小娘は。
でも正直早く拭いてあげて。
周囲のケダモノ男子のかがみを見る目がちょっとおかしい気がするし。
…デスノートどっかに落ちてないかな?
……。
あ~。何かどっと疲れた。
これこそ気が抜けたっていうのかな…。
どうしよう…。
おべんと作って。
これ、言えるかなぁ…。
「はい、だいたい取れたよ。お姉ちゃん」
「ありがと」
「あ、口元に…」
「どこ?」
ふと、つかさがそれを見て、何故か急にティッシュを丸めてしまう。
あれ? 口元の…。
「つか…うぇ!?」
今日は驚いてばかりだ。
つかさは、急にかがみの口に付いているクリームを指でちょい、と拭き取ると、それをぺろりとなめてしまった。
あの、周りの男子がちょっと挙動不審になってるんですけど?
「つかさ?」
かがみもちょっとだけ驚いている。
「…あ、思い出した」
「え?」
かがみがつかさの顔をのぞき込む。
その首のかしげ方かわいいよかがみん。かがみんかわいいよ。
「おねえちゃんのちゅーが和三盆っぽいって思ったんだ」
「ありがと」
「あ、口元に…」
「どこ?」
ふと、つかさがそれを見て、何故か急にティッシュを丸めてしまう。
あれ? 口元の…。
「つか…うぇ!?」
今日は驚いてばかりだ。
つかさは、急にかがみの口に付いているクリームを指でちょい、と拭き取ると、それをぺろりとなめてしまった。
あの、周りの男子がちょっと挙動不審になってるんですけど?
「つかさ?」
かがみもちょっとだけ驚いている。
「…あ、思い出した」
「え?」
かがみがつかさの顔をのぞき込む。
その首のかしげ方かわいいよかがみん。かがみんかわいいよ。
「おねえちゃんのちゅーが和三盆っぽいって思ったんだ」
………………。
いつからつかさはザ・ワールドを使える様になりましたか?
「つ、つかさっ!」
一番最初に動き出したのはかがみ。
つかさはあれ? みたいな顔で今頃真っ赤になっていた。
て言うか私も真っ赤だよ多分! みゆきさんすらゆでだこだもん!
あああ、周囲の男子って言うかクラスメイト全員が赤くなったり顔を背けたりで私達いろんな意味で浮きまくっていますYO!
「き、今日は屋上とかで食べない? ね? とにかく何処か別の場所で!」
私は大あわてでみんなを教室から連れ出し、人のない屋上に移動して、ようやく落ち着いて昼食を始める。
…疲れた。コロネは穴あきパンだし。
「…つかさ、あんたさっきはいきなり何言ってんのよ」
途中、かがみが意を決した顔でつかさに聞く。
かがみ、まだ顔が赤い。
「え? さっきの…あ、ちゅーの事?」
私も聞きたいけど、あんまりちゅーって言わないで。舌っ足らずっぽい声でちゅーって言うとなんかエロいから。
「そうよ。一体何の話?」
「ええと…そのまんまだよ」
きょとんとした顔で言う。
「分からないわよ」
私も分かりません。
「だからね、お姉ちゃんとときどきちゅーするでしょ? その時、なんとなくあまーく感じるの。それがね、いつか食べた和三盆の
味に似ていたなーって思ったの」
「…かがみ、つかさとちゅーしているの?」
しかも時々? けっこうしているって事?
私は思わず身を乗り出していた。
「ちょ、変な意味じゃないわよ。ふ、双子だし…時々つかさと一緒に寝る時に、なんとなく…ちゅって…」
真っ赤になったかがみがぼそぼそと告白。
「ちゅっじゃなくてちゅーだよ、お姉ちゃん。絶対に一回十秒以上はしているもん」
「あんたは黙ってなさい!」
かがみの頭から蒸気が噴き出し、みゆきさんは眼鏡に無数のヒビを入れて鼻から二本の赤線を垂らして気絶している。
私もそれを想像して意識が飛びそうになったけど…。
「しし、している…の?」
「え…て、ちょ、顔が近いわよ!」
鑑の大きな瞳に私が写っていた。
「したんだ」
「…そ、そうよ…。いいでしょ? 双子なんだもん」
双子だからという理由は正しいとは思えないけど…何というか今日は色々頭を混乱させる事が多すぎる。
「つ、つかさっ!」
一番最初に動き出したのはかがみ。
つかさはあれ? みたいな顔で今頃真っ赤になっていた。
て言うか私も真っ赤だよ多分! みゆきさんすらゆでだこだもん!
あああ、周囲の男子って言うかクラスメイト全員が赤くなったり顔を背けたりで私達いろんな意味で浮きまくっていますYO!
「き、今日は屋上とかで食べない? ね? とにかく何処か別の場所で!」
私は大あわてでみんなを教室から連れ出し、人のない屋上に移動して、ようやく落ち着いて昼食を始める。
…疲れた。コロネは穴あきパンだし。
「…つかさ、あんたさっきはいきなり何言ってんのよ」
途中、かがみが意を決した顔でつかさに聞く。
かがみ、まだ顔が赤い。
「え? さっきの…あ、ちゅーの事?」
私も聞きたいけど、あんまりちゅーって言わないで。舌っ足らずっぽい声でちゅーって言うとなんかエロいから。
「そうよ。一体何の話?」
「ええと…そのまんまだよ」
きょとんとした顔で言う。
「分からないわよ」
私も分かりません。
「だからね、お姉ちゃんとときどきちゅーするでしょ? その時、なんとなくあまーく感じるの。それがね、いつか食べた和三盆の
味に似ていたなーって思ったの」
「…かがみ、つかさとちゅーしているの?」
しかも時々? けっこうしているって事?
私は思わず身を乗り出していた。
「ちょ、変な意味じゃないわよ。ふ、双子だし…時々つかさと一緒に寝る時に、なんとなく…ちゅって…」
真っ赤になったかがみがぼそぼそと告白。
「ちゅっじゃなくてちゅーだよ、お姉ちゃん。絶対に一回十秒以上はしているもん」
「あんたは黙ってなさい!」
かがみの頭から蒸気が噴き出し、みゆきさんは眼鏡に無数のヒビを入れて鼻から二本の赤線を垂らして気絶している。
私もそれを想像して意識が飛びそうになったけど…。
「しし、している…の?」
「え…て、ちょ、顔が近いわよ!」
鑑の大きな瞳に私が写っていた。
「したんだ」
「…そ、そうよ…。いいでしょ? 双子なんだもん」
双子だからという理由は正しいとは思えないけど…何というか今日は色々頭を混乱させる事が多すぎる。
だから。
「…私にもして」
「はい?」
きっと考えずにその言葉を言っていた。
「私にも、和三盆」
「こ、こなた?」
「和三盆! 私にも和三盆ちょうだいっ!」
「ちょちょ、こなた! 落ち着いて! お、押し倒すのやめなさい! こら! ち、力強いってば!」
「私も和三盆ほしいー! 和三盆和三盆ーーー!」
「私は和三盆じゃないっ! つ、つかさ! こなたを止めてよ! や、やだ! スカートめくれてる! めくれてるっ!」
「え、えーと…」
「なんで悩むのよ! ちょ! こなた! 顔近い近い!」
「かがみぃ…!」
「こら! 切ない声で鳴くなっ!」
「えと…してあげたら?」
「はいっ!?」
つかさの声が私には聞こえた。
あなたが神か!」
「馬鹿な事言ってないで助けなさい!」
「で、でも…こなちゃん、きっと本当におねえちゃんとちゅーしたいんだと思うの」
Yes! Yes! Yes! Yes! Yes!!!!!!
「だからって!」
「こなちゃん、さっきからとっても切なそうな顔していたの」
つかさ、意外に人をちゃんと見ているね。これはもう貰ったも同然!
「だから…こなちゃんにちょっと貸してあげても…」
「私をつかさのもの見たいに言うなー!」
そうそう、かがみは私の物だから。
「かがみ…」
「こ、こなた…ちょ…」
「そんなのずるいってう゛ァーーーー!」
その時、突然屋上扉が大きな音を立てて勢いよく開く。
そしてそこには日下部さんが息を切らせて経っていた。
「く、日下部! たすけ…ずる…い?」
救世主を見ている目立ったかがみが、日下部さんの声の内容を思い出して血の気を失ってゆく。
「私だって柊とちゅーしたいよぉっ! ちびっこだけなんてずるいってう゛ァ!」
「あ、あんたもかーっっ!」
かがみが絶望の叫びを青空に木霊させる。
「…私にもして」
「はい?」
きっと考えずにその言葉を言っていた。
「私にも、和三盆」
「こ、こなた?」
「和三盆! 私にも和三盆ちょうだいっ!」
「ちょちょ、こなた! 落ち着いて! お、押し倒すのやめなさい! こら! ち、力強いってば!」
「私も和三盆ほしいー! 和三盆和三盆ーーー!」
「私は和三盆じゃないっ! つ、つかさ! こなたを止めてよ! や、やだ! スカートめくれてる! めくれてるっ!」
「え、えーと…」
「なんで悩むのよ! ちょ! こなた! 顔近い近い!」
「かがみぃ…!」
「こら! 切ない声で鳴くなっ!」
「えと…してあげたら?」
「はいっ!?」
つかさの声が私には聞こえた。
あなたが神か!」
「馬鹿な事言ってないで助けなさい!」
「で、でも…こなちゃん、きっと本当におねえちゃんとちゅーしたいんだと思うの」
Yes! Yes! Yes! Yes! Yes!!!!!!
「だからって!」
「こなちゃん、さっきからとっても切なそうな顔していたの」
つかさ、意外に人をちゃんと見ているね。これはもう貰ったも同然!
「だから…こなちゃんにちょっと貸してあげても…」
「私をつかさのもの見たいに言うなー!」
そうそう、かがみは私の物だから。
「かがみ…」
「こ、こなた…ちょ…」
「そんなのずるいってう゛ァーーーー!」
その時、突然屋上扉が大きな音を立てて勢いよく開く。
そしてそこには日下部さんが息を切らせて経っていた。
「く、日下部! たすけ…ずる…い?」
救世主を見ている目立ったかがみが、日下部さんの声の内容を思い出して血の気を失ってゆく。
「私だって柊とちゅーしたいよぉっ! ちびっこだけなんてずるいってう゛ァ!」
「あ、あんたもかーっっ!」
かがみが絶望の叫びを青空に木霊させる。
…そして、私は仰向けにされて二人、こなたと日下部からがっしりと押さえつけられている…。
なんで…なんでこうなるのよ…。
ちょ、ちょっと! 二人とも息が! 息が荒いわよ!
「だって…落ち着くなんて…」
「そんなのムリだってう゛ァ…」
「こ、こんなのおかしいと思わない? ねぇ? おかしいですよ? カテジナさん?」
「ふふふ、一生懸命ガンネタで返してくれるのは嬉しいけどおかしくもなんともないのだよ。かがみんや」
「そうそう、和三盆は食べられるためにあるんだよ、柊ぃ。いや、あえて言おう。かがみんと!」
「和三盆じゃないってば! だ、第一学校の昼休みに、こう、屋上で女の子を女の子が押さえつけてキスするなん
て本当に異常じゃない? ね? ね?」
「「ぜんぜーん」」
ああ、こんな時ばっかりこの二人はハモりますか…。
「「いただきまーす」」
「あふ…んむ…!」
なんで…なんでこうなるのよ…。
ちょ、ちょっと! 二人とも息が! 息が荒いわよ!
「だって…落ち着くなんて…」
「そんなのムリだってう゛ァ…」
「こ、こんなのおかしいと思わない? ねぇ? おかしいですよ? カテジナさん?」
「ふふふ、一生懸命ガンネタで返してくれるのは嬉しいけどおかしくもなんともないのだよ。かがみんや」
「そうそう、和三盆は食べられるためにあるんだよ、柊ぃ。いや、あえて言おう。かがみんと!」
「和三盆じゃないってば! だ、第一学校の昼休みに、こう、屋上で女の子を女の子が押さえつけてキスするなん
て本当に異常じゃない? ね? ね?」
「「ぜんぜーん」」
ああ、こんな時ばっかりこの二人はハモりますか…。
「「いただきまーす」」
「あふ…んむ…!」
こうしてあの日、私は真っ昼間の屋上で女の子二人から冗談みたいに濃厚なキスで口の中を嘗め回されまくってしまった…。
ああ…今思い出しても恥ずかしいというか何というか…。
しかも、途中からつかさとみゆきも加わった気がするんだけど気のせいよね?
気のせいよねっっっっ!
ああ…今思い出しても恥ずかしいというか何というか…。
しかも、途中からつかさとみゆきも加わった気がするんだけど気のせいよね?
気のせいよねっっっっ!
こんこん。
部屋をノックする音。
「お姉ちゃん」
「…何?」
「一緒に寝るのは暫く無しだからね?」
「こなちゃんと日下部さんとみゆきちゃんがお泊まり会しますって、来たよ」
「決定かいっっっっっ!」
その日の夜の事は…。
部屋をノックする音。
「お姉ちゃん」
「…何?」
「一緒に寝るのは暫く無しだからね?」
「こなちゃんと日下部さんとみゆきちゃんがお泊まり会しますって、来たよ」
「決定かいっっっっっ!」
その日の夜の事は…。
思い出したくないっ!
おわり
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- こな×かが も良いけど かが×つか
も良いです! -- チャムチロ (2012-10-14 05:19:58) - 双子なんだもん -- 名無しさん (2011-02-19 15:58:28)
- こういう話好きだわwww
双子だもんとか言って普段から布団の中で妹とベロチューしてるかがみもかがみだがww -- 名無しさん (2010-04-17 23:58:15) - 呼称合ってると思うが…
こなたはみさおの事は日下部さんかみさきちだし
なんにしてもつかさ可愛いww -- 名無しさん (2008-01-30 09:19:07) - 面白いだけに各キャラの呼称が違うのが気になるなぁ -- 名無しさん (2008-01-30 08:45:32)
- 「和三盆とは甘味料の一種である」ということを予め知っていても、
こういった類の“甘さ”の形容に用いられるとは全く思わなかったwwww
-- 名無しさん (2008-01-30 01:47:50) - これは良いwww -- 名無しさん (2008-01-28 19:17:20)
- かが☆フェチ -- 名無しさん (2008-01-28 08:29:08)