「453」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

453」(2007/05/06 (日) 12:32:37) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

<p><dt><a href="menu:453" target="_top" name="453"><font color="#0000ff">453</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:36:33 <a href="id:453" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz </dt><dd>(本当の自分) <br /> <br />  五月も下旬に近づき、梅雨の前触れを思わせる雨が朝方から降り続いている。 <br />  厚い灰色の雲から落ちてくる無数の雨粒が、教室の窓ガラスに断続的に衝突し、 <br /> 涙滴状に形を変えて流れ落ちていく。 <br /> <br />  最後の授業が終わった後、榊は教室の窓から降りしきる雨を眺めているが、 <br /> 彼女の整った口元からは深いため息しか漏れてこない。 <br />  榊を憂鬱にさせている原因は、机の上に置かれている手紙だ。 <br />  いずれも彼女宛のラブレターで、下駄箱の中に置かれていた物もあるし、 <br /> 勇気を振り絞って直接渡された物もある。 <br />  しかし、憧憬と恋心が凝縮された「それ」は、あまり外向的ではない彼女を <br /> 憂鬱にさせるものでしかなかった。 <br /> <br />  既に、榊を除く全員が帰宅するか、部活動に参加する為に教室を後にしている。 <br />  暫くは、手紙を無言で眺めていたが、やがて、渡された手紙を丁寧に折りたたみ <br /> はじめる。 <br />  いくら望まない恋文とはいえ、思いを寄せてくれた少女達が渡されたものを粗末に <br /> 扱うことは、彼女の性格と矜持が許さなかった。 <br /> <br />  黒板の脇に備え付けられた時計を見ると、針が一直線になっていた。 <br />  彼女が立ち上がろうとした時、教室の引き戸が、がらがらと音を立てながら開いて、 <br /> 制服を着た少女が入ってきた。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:454" target="_top" name="454"><font color="#0000ff">454</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:37:48 <a href="id:454" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz </dt><dd>「あかん。忘れ物をしてもーたん」 <br />  独り言にしては大きな声で言いながら、少し危なっかしい足取りで、やや離れた机に <br /> たどり着く。 <br /> 「あったで」 <br />  歓声をあげて『かばん』を嬉しそうに抱えた少女は、ようやく教室の端で座っている <br /> 榊の存在に気づいて、 <br /> 「あれえ、榊ちゃんやー まだおったん? 」 <br /> と言った。 <br /> <br />  窓の外のどんよりとした鉛色の曇が少しずつ暗度を増している。 <br /> 「榊ちゃん。何やってんのー 」 <br /> 「…… 」 <br />  無言のまま、封筒には戻されたものの、机上に置かれたままにされた手紙に視線を <br /> 落とす。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:455" target="_top" name="455"><font color="#0000ff">455</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:38:50 <a href="id:455" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz </dt><dd>「うわあ。榊ちゃんって、ホンマもてるんやなあ」 <br />  ラブレターを見た大阪は、感嘆の声をあげたが、榊は物憂げな表情のままだ。 <br /> 「どないしたん? 」 <br />  仲の良いクラスメイトが、憂色を漂わせていることに気づき、大阪は隣の <br /> 椅子を近くに寄せて座った。 <br />  榊は、不思議そうな顔をしている少女に尋ねる。 <br /> 「少し…… 話をしてもいいかな」 <br /> 「榊ちゃんの話って珍しいなあ。ええで。どんだけでも聞いてあげるで」 <br />  柔かく微笑んで頷くと、半ば呟くように話し始めた。 <br /> <br />  ―― 彼女たちは、自分の凛々しさや格好良さに憧れたというけれど、内向的な性格 <br />  である本当の自分は、誰もみてはくれない ―― <br /> <br />  暫く、大阪は独白めいた悩みを黙って聞いていたが、一通りの話が終わると普段と <br /> 変わらない口調で尋ねる。 <br /> 「つまり、榊ちゃんの本当の姿を知らないのに、好意を寄せられても困るってわけや」 <br />  榊はこくりと頷いた。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:456" target="_top" name="456"><font color="#0000ff">456</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:40:13 <a href="id:456" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz </dt><dd> しかし大阪は、彼女にしては珍しく苦笑を浮かべて両肩を竦めてみせた。 <br /> 「ほんでもなー 半分は榊ちゃんに責任があるで」 <br /> 「どうして? 」 <br />  少女の口から出された意外な言葉に、榊は驚いて尋ねる。 <br />  彼女なら全面的に同意してくれると思ったのに…… <br /> <br /> 「榊ちゃんは、かっこええ自分しか人にみせようとせーへんやん」 <br /> 「私が? 」 <br />  少し納得いかない表情で尋ねる。 <br /> 「そやで」 <br /> 「よく、分からないな」 <br /> 「そやな…… 例えばちよちゃんに、格好悪いとこ見せたくないやろ? 」 <br />  二つのお下げがとても可愛い、飛び級をした高校生の笑顔が脳裏に浮かぶ。 <br /> 「そうかもしれない」 <br /> <br /> 「そやで。ほんでも榊ちゃんは、とってもかわええのになあ」 <br /> 「えっ!? 」 <br />  大阪の意外すぎる言葉に戸惑う。今まで、他人からかっこいいと言われた <br /> 事はあっても、かわいいと言われた事がなかった。 <br /> 「どうしてそう思う? 」 <br />  榊は、驚きを隠せずに尋ねる。 <br /> <br /> 「うーん。なんでやろ。言葉にしにくいなあ。ほんでも証明してあげてもええで」 <br />  どうやって証明をするつもりなのかは、全く分からないが、小さく頷くと、 <br /> 大阪は立ち上がり、ゆっくりとした歩調で背後に回った。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:457" target="_top" name="457"><font color="#0000ff">457</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:41:39 <a href="id:457" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz </dt><dd>「…… なに? 」 <br />  榊のセーラーの後ろに近づくと、彼女の両肩に手を置く。 <br />  少しだけ温かい掌の感触が伝わった。 <br /> 「あの…… 」 <br />  榊は、クラスメイトの不可解な行為に戸惑うが、 <br /> 「榊ちゃん、いくで」 <br /> と、のんびりとした笑顔を浮かべたまま、大阪はゆっくりと榊の肩を揉み始めた。 <br /> <br /> 「かなり、こってるねんなー 」 <br />  指先を動かしながら、ゆっくりと両肩をほぐしていく。 <br />  最初は驚いて身体を固くしていたが、少しずつ慣れていき、緊張感も緩んでいく。 <br /> 「へへー 」 <br />  大阪はあどけない顔で悪戯そうに笑うと、肩から手を離して体を半回転させて、 <br /> 榊の正面に回りこんだ。 <br /> <br /> 「春日…… さん? 」 <br />  榊は、真正面から大きな瞳で見据えられ、戸惑った声を出す。 <br />  ここまで無遠慮、かつ大胆に近づいてくる人はいない。 <br /> 「榊ちゃん。キスするで」 <br /> 「えっ…… あの」 <br />  衝撃的な宣言にもかかわらず、明確に断れないまま、あっさりと唇を許して <br /> しまう。 <br />  榊は、瞬きをするだけで、ほとんど動けない。 <br /> 「んっ…… 」 <br />  柔らかい唇の感触がダイレクトに伝わり、喘ぎ声が漏れ出してしまう。 <br />  一方、大阪は反応を確認しながら、小ぶりの唇を丁寧に動かしていく。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:458" target="_top" name="458"><font color="#0000ff">458</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:43:06 <a href="id:458" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz </dt><dd> 二人の女子高生は、学校の教室で背徳的な口付けを交わしているが、絶え間なく <br /> 降りしきる雨音が、衣擦れの音と小さな喘ぎ声をかき消してしまっている。 <br /> <br /> 「んぐっ」 <br />  ひとしきり唇の表面を味わった後、大阪は、ゆっくりと舌を差し込んでいく。 <br /> 「えっ…… 」 <br />  榊の口内に異質な感触が拡がり、彼女は困惑する。 <br /> (どうして? ) <br />  普段は、温和でのんびりしている少女の、大胆すぎる攻撃が信じられない。 <br />  混乱した彼女を見透かしたように、大阪の舌が、絡みつき、口内のいたるところを <br /> 蹂躙していく。 <br /> (だめだ…… そんなことをしては) <br />  大阪の激しい愛撫によって、榊の厚い理性の皮は一枚ずつ捲られていく。 <br /> <br /> 「んく…… んあっ…… 」 <br />  しかし、大阪の舌の動きは止まらない。 <br />  淫らなあえぎ声をあげる度に、榊を戒める幾重にも張り巡らされた重い鎖が次々と <br /> 取り払われる。 <br /> (やめないと…… これ以上は無理だ) <br />  榊の内心から、大きな鎌を持ったどす黒い欲望が急速に膨らんで、理性は急速に <br /> 消え去っていく。 <br />  そして、自分の行為に夢中になってしまった大阪が、ディープキスを終えた後、 <br /> 豊かな双丘に顔をうずめた時に、榊の本能が持つ暗闇が、完全に解き放たれて <br /> しまった。 <br /> <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:459" target="_top" name="459"><font color="#0000ff">459</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:44:13 <a href="id:459" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz </dt><dd> がたん―― <br />  椅子が倒される音が、教室中に響き渡り、榊の胸に顔を埋めていた大阪は、 <br /> 乱暴に突き放される。 <br />  榊は、猛禽のような鋭い目つきになって立ち上がると、床に倒れて起き上がろうと <br /> もがく大阪を、獲物をとるような素早さで捉えて、強い力で床にねじ伏せる。 <br />  乱暴に押さえつけられた大阪のスカートは大きく捲れ上がり、透き通るような <br /> 白く細い太腿が、無防備に晒された。 <br /> <br /> 「榊ちゃん!? 」 <br />  呆然とした表情で、見つめている少女に向けて、被告人に有罪を宣告する裁判官の <br /> ような冷たい表情で言い放つ。 <br /> 「悪い子猫にはおしおきが必要だ」 <br /> <br /> 「ほんでも、榊ちゃんは猫好きやないの…… いややっ」 <br />  必死に抗う少女の制服を掴み、問答無用に脱がしにかかる。 <br />  混乱状態から抜け出せない少女が、事実上、何も抗うことができないまま、彼女を <br /> 優しく包みこむはずの制服は剥ぎ取られて、無残に床に捨てられる。 <br />  大阪の上半身はあっという間に、白い飾り気の無いブラだけになってしまった。 <br /> <br /> 「全然、ブラのサイズあってないね」 <br /> 「ホンマに酷いで」 <br />  無情な言葉を吐き出す榊に、大阪は顔を赤くして抗議するが、数秒後には残された <br /> 白いブラも、あっさりと剥ぎ取られてしまう。 <br /> 「いや…… 」 <br />  尚も抵抗する大阪を押さえつけ、無防備になった、ささやかに膨らみを帯びた <br /> 胸の頂きに、舌の先端を載せて押しつぶす。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:460" target="_top" name="460"><font color="#0000ff">460</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:45:47 <a href="id:460" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz </dt><dd>「痛っ、やめて、いややっ! 」 <br />  絹を切り裂くような悲鳴を完全に無視するとともに、右手が大阪のスカートの <br /> ホックをぱちんと弾く。 <br /> 「さ、榊ちゃん!? 」 <br />  スカートが引きずり下ろされ、白い無地の下着が、ひんやりとした空気に晒されて <br /> しまい、太腿をぎゅっと締める。 <br /> <br /> 「春日…… 挑発する君が悪い」 <br />  榊は、一切の反論許さない冷ややかな口調で言うと、下着の中に傷だらけの手を <br /> もぐりこませる。 <br /> 「あ、あかんて…… 」 <br /> 「ほとんど生えてないな」 <br />  言いながら、未だ産毛程度しか生えていない秘所を執拗に揉み解していく。 <br /> <br /> 「ひゃん、あかんって…… ホンマに…… あかんっ」 <br />  つんと上を向いた乳首と、僅かな膨んだ乳房を丹念に舐められながら、秘められた <br /> 場所も激しく揉みしだかれて、大阪は、激しく首を振ってよがりまくる。 <br />  彼女の大事な部分からは、粘り気のある液体が漏れ出していた。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:461" target="_top" name="461"><font color="#0000ff">461</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:47:09 <a href="id:461" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz </dt><dd>「だいぶ、濡れてきた」 <br />  榊は淡々とした口調で事実を述べる。 <br />  羞恥で首筋まで赤く染まった大阪を見ながら、全身が汗まみれになった少女の、 <br /> 膨張した豆を摘みあげると、親指と人差し指を使ってこすり合わせる。 <br /> <br /> 「んあああっ、あ、あかん、いやああああっ」 <br />  あまりにもダイレクトな刺激に、大阪は、ガラス細工のような華奢な肢体を震わせて <br /> 悲鳴を上げた。 <br /> 「んあっ、嫌や…… んああああっ」 <br />  激しすぎる愛撫から何とか逃れようと、懸命に身体を捩るが、圧倒的な体格差と <br /> 体力差がある為、動くことはできない。 <br /> <br />  大阪は、セミロングの黒髪を激しく振り乱しながら、床に散らばった制服の端を <br /> ぎゅっと掴んで、快感と呼ぶには強烈すぎる刺激にひたすら耐えている。 <br />  一方、榊は、水揚げされた生きのいい魚のように跳ねる少女の身体を散々愉しんだ後、 <br /> 桜色をした乳首からようやく唇を離した。 <br />  そして、ゆっくりと唇を下に這わせながら、滑らかな素肌に唾液の跡をつける。 <br /> <br /> 「やめてっ、ホンマにそこは、あかんねん…… 」 <br />  大阪は、くすぐったさに悲鳴をあげながらじたばたと暴れるが、がっちりと押さえ <br /> つけられてしまっている。 <br />  同時に、榊の手によって、少女を守る最後の白い防壁も容赦なく脱ぎ取られてしまい、 <br /> 大事な部分が、まともに他人の目に晒された。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:462" target="_top" name="462"><font color="#0000ff">462</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:48:22 <a href="id:462" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz </dt><dd>「ちょっと、すっぱいな…… 」 <br />  秘所からとめどなく溢れ出る液体を味わう為に、膨らんだ場所に舌を差し入れる。 <br /> 「さかき…… ちゃん。そこはあかん、ホンマにあかんで! 」 <br />  猛烈な羞恥心に耐えながら、尚も抵抗を試みるが、下半身の奥から波状的に襲い掛かる <br /> 強烈な愛撫が、大阪の脳を混乱させて、まともな思考ができなくなっている。 <br /> 「んあああっ…… いっちゃう、いっちゃうで…… 」 <br /> <br />  体の奥から芽生えた最大級の悦楽が、急速に成長して爆発し、大阪の汗まみれの <br /> 裸体が、海老のように幾度も跳ねる。 <br />  榊は、少女の刺激的な喘ぎ声に呼応するように、舌を激しく動かし、少女を確実な <br /> 絶頂へと導いていく。そして―― <br /> <br /> 「やああっ、んあああああああああっっつ! 」 <br /> <br />  ひときわ大きな叫び声をあげて、大阪は全身を硬直させる。 <br />  未成熟な身体から、間歇泉のように潮が勢いよく噴出して、榊の大きな掌を濡らし、 <br /> 更に、掃除したばかりの教室の床に卑猥な跡を撒き散らしていく。 <br />  幾度も噴出した後、大阪は糸が切れた操り人形のように崩れ落ち、自らの秘所 <br /> から溢れた愛液と、激しく噴き出した潮によってつくられた水溜りに倒れ込み、 <br /> 意識を失った。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:463" target="_top" name="463"><font color="#0000ff">463</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:50:00 <a href="id:463" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz </dt><dd> 大阪は夢を見た。元首相にどこか似ている猫のような物体が宙に浮かんで、 <br /> 彼女を見下ろしながら、『ほしいものはなんだい? 』と、問いかけてくる。 <br />  夢の中で大阪は『榊ちゃん』と答えた。 <br />  猫は『ならば赤いものを探すんだ』と言って、空の彼方へ飛び去ってしまった。 <br /> <br />  猫が上空から完全に消えたと思った直後に、大阪は瞼を開いた。 <br /> <br />  天井は灰色がかった白で、周囲の壁も同色だ。医薬品の刺激臭が微かに鼻腔を <br /> くすぐる。 <br />  人の気配を感じて顔を横に向けると、長身の少女が心配げに見つめている。 <br /> 「あー 榊ちゃんや」 <br /> 「良かった。気づいた…… 」 <br />  ほっと胸をなで下ろした後、榊は大阪に向けて深く頭を下げた。 <br /> <br /> 「ごめんなさい。許してくれないかもしれないけど…… 本当にごめんなさい」 <br />  大阪は、事態が分からず、必死に謝っている彼女を無言で見つめていたが、 <br /> 暫くすると、少しずつ過去の記憶が蘇ってくる。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:464" target="_top" name="464"><font color="#0000ff">464</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:51:59 <a href="id:464" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz </dt><dd> しかし、大阪はベッドに体を横たえたまま、落ち着いた口調で言った。 <br /> 「あれは、ええねん」 <br /> 「どうして…… あんなに酷いことを君にしたのに」 <br />  榊は、憔悴しきった表情を浮かべながら、珍しく多くの言葉を費やしている。 <br /> 「私が榊ちゃんを誘ったから仕方あらへん」 <br /> 「でも、私は無理やり」 <br /> 「ちゃうねんよ」 <br />  大阪は、泣きそうな顔で謝る長身の少女に対して、穏やかな口調で告げる。 <br /> 「確かにびっくりしたけどええねん。私、榊ちゃんの事好きやから。だから <br /> ええねん」 <br /> <br />  榊は、何気ない告白に驚くが、反射的に言葉を紡いでいた。 <br /> 「責任はとるから…… 」 <br /> <br /> 「おっと。それはあかへんでえ」 <br />  しかし、大阪は首を横に振った。 <br /> 「榊ちゃん。今は私に負い目があるから、返事はせんとって。ほんで、落ち着いたら <br /> あらためて答えをくれればええよ」 <br /> <br />  少女があっさりと口にした言葉は、榊にとってはかなり衝撃的だった。 <br />  おっとりしている人だと思っていたけれど、明哲さには感心するしかなかった。 <br /> 「分かった」 <br />  榊は、喉の奥から搾り出すような声を出して頷いた。 <br />  彼女の返事に満足げに頷いた後、大阪は、思い出したように口を開く。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:465" target="_top" name="465"><font color="#0000ff">465</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:53:29 <a href="id:465" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz </dt><dd>「私、夢を見たんよ」 <br /> 「どんな夢? 」 <br /> 「なんか、目が細い妙な形の猫がおって、『赤いものを探すんだ』ってゆうとったんや」 <br /> 「それはお父さんだ」 <br /> 「お父さん? 」 <br />  不思議そうな顔つきで、大阪は、涙の跡が未だに大きく残る少女の瞳を覗き込む。 <br /> <br />  榊は、以前見た夢の中に同じような猫があらわれ、『夕食に赤いものが入っているが <br /> 遠慮しないでください』と、言われたことを伝えた。 <br /> <br /> 「赤いものってなんやろ? 」 <br /> 「よく分からない」 <br />  榊は、少し困惑して、首を横に振った。 <br /> <br />  しかし、上半身をゆっくりと起こした大阪は、瞳を輝かせながら歓声をあげる。 <br /> 「ほんでもやー 私はとっても嬉しいで」 <br /> 「どうして? 」 <br /> 「私と榊ちゃんは、夢の世界でも繋がっとる事がわかったんや。なんやかメルヘンと <br /> 思わへん? 」 <br />  太陽の恵みを十分に受けて育った向日葵のような、満面の笑顔を向ける。 <br /> 「そうだね」 <br />  榊も憑き物が落ちたような、穏やかな表情で微笑んだ。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:466" target="_top" name="466"><font color="#0000ff">466</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:55:51 <a href="id:466" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz </dt><dd>「そう、それや! 」 <br /> <br />  その時、大阪は人差し指を天井に向けて嬉しそうに叫んだ。 <br /> 「な、なに? 」 <br /> 「今の榊ちゃんの顔が、本当の榊ちゃんなんや! 」 <br /> <br />  はっとして、胸に右手をあてた榊に向かって軽く微笑むと、大阪はベッドから <br /> 足を下ろして、軽やかに立ち上がる。 <br /> 「榊ちゃん、今日はいっしょに帰ってもええ? 」 <br /> 「ああ。いいよ」 <br /> <br />  快諾した榊と一緒に、保健室を後にする。 <br />  既に周囲は暗闇に包まれていたが、朝から続いていた雨はあがっていた。 <br />  途切れはじめた雲から覗いた月光が、ところどころに残っている水溜りを弾きながら <br /> 家路に向かう少女達の後ろに、淡い影をつくっていた。 <br /> <br /> (終わり) <br /> </dd></p>
<dl><dt><a target="_top" href="menu:453" name="453"><font color="#0000ff">453</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:36:33<a target="_top" href="id:453"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz</dt><dd>(本当の自分)<br /> <br />  五月も下旬に近づき、梅雨の前触れを思わせる雨が朝方から降り続いている。<br />  厚い灰色の雲から落ちてくる無数の雨粒が、教室の窓ガラスに断続的に衝突し、<br /> 涙滴状に形を変えて流れ落ちていく。<br /> <br />  最後の授業が終わった後、榊は教室の窓から降りしきる雨を眺めているが、<br /> 彼女の整った口元からは深いため息しか漏れてこない。<br />  榊を憂鬱にさせている原因は、机の上に置かれている手紙だ。<br />  いずれも彼女宛のラブレターで、下駄箱の中に置かれていた物もあるし、<br /> 勇気を振り絞って直接渡された物もある。<br />  しかし、憧憬と恋心が凝縮された「それ」は、あまり外向的ではない彼女を<br /> 憂鬱にさせるものでしかなかった。<br /> <br />  既に、榊を除く全員が帰宅するか、部活動に参加する為に教室を後にしている。<br />  暫くは、手紙を無言で眺めていたが、やがて、渡された手紙を丁寧に折りたたみ<br /> はじめる。<br />  いくら望まない恋文とはいえ、思いを寄せてくれた少女達が渡されたものを粗末に<br /> 扱うことは、彼女の性格と矜持が許さなかった。<br /> <br />  黒板の脇に備え付けられた時計を見ると、針が一直線になっていた。<br />  彼女が立ち上がろうとした時、教室の引き戸が、がらがらと音を立てながら開いて、<br /> 制服を着た少女が入ってきた。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:454" name="454"><font color="#0000ff">454</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:37:48<a target="_top" href="id:454"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz</dt><dd>「あかん。忘れ物をしてもーたん」<br />  独り言にしては大きな声で言いながら、少し危なっかしい足取りで、やや離れた机に<br /> たどり着く。<br /> 「あったで」<br />  歓声をあげて『かばん』を嬉しそうに抱えた少女は、ようやく教室の端で座っている<br /> 榊の存在に気づいて、<br /> 「あれえ、榊ちゃんやー まだおったん? 」<br /> と言った。<br /> <br />  窓の外のどんよりとした鉛色の曇が少しずつ暗度を増している。<br /> 「榊ちゃん。何やってんのー 」<br /> 「…… 」<br />  無言のまま、封筒には戻されたものの、机上に置かれたままにされた手紙に視線を<br /> 落とす。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:455" name="455"><font color="#0000ff">455</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:38:50<a target="_top" href="id:455"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz</dt><dd>「うわあ。榊ちゃんって、ホンマもてるんやなあ」<br />  ラブレターを見た大阪は、感嘆の声をあげたが、榊は物憂げな表情のままだ。<br /> 「どないしたん? 」<br />  仲の良いクラスメイトが、憂色を漂わせていることに気づき、大阪は隣の<br /> 椅子を近くに寄せて座った。<br />  榊は、不思議そうな顔をしている少女に尋ねる。<br /> 「少し…… 話をしてもいいかな」<br /> 「榊ちゃんの話って珍しいなあ。ええで。どんだけでも聞いてあげるで」<br />  柔かく微笑んで頷くと、半ば呟くように話し始めた。<br /> <br />  ―― 彼女たちは、自分の凛々しさや格好良さに憧れたというけれど、内向的な性格<br />  である本当の自分は、誰もみてはくれない ――<br /> <br />  暫く、大阪は独白めいた悩みを黙って聞いていたが、一通りの話が終わると普段と<br /> 変わらない口調で尋ねる。<br /> 「つまり、榊ちゃんの本当の姿を知らないのに、好意を寄せられても困るってわけや」<br />  榊はこくりと頷いた。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:456" name="456"><font color="#0000ff">456</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:40:13<a target="_top" href="id:456"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz</dt><dd> しかし大阪は、彼女にしては珍しく苦笑を浮かべて両肩を竦めてみせた。<br /> 「ほんでもなー 半分は榊ちゃんに責任があるで」<br /> 「どうして? 」<br />  少女の口から出された意外な言葉に、榊は驚いて尋ねる。<br />  彼女なら全面的に同意してくれると思ったのに……<br /> <br /> 「榊ちゃんは、かっこええ自分しか人にみせようとせーへんやん」<br /> 「私が? 」<br />  少し納得いかない表情で尋ねる。<br /> 「そやで」<br /> 「よく、分からないな」<br /> 「そやな…… 例えばちよちゃんに、格好悪いとこ見せたくないやろ? 」<br />  二つのお下げがとても可愛い、飛び級をした高校生の笑顔が脳裏に浮かぶ。<br /> 「そうかもしれない」<br /> <br /> 「そやで。ほんでも榊ちゃんは、とってもかわええのになあ」<br /> 「えっ!? 」<br />  大阪の意外すぎる言葉に戸惑う。今まで、他人からかっこいいと言われた<br /> 事はあっても、かわいいと言われた事がなかった。<br /> 「どうしてそう思う? 」<br />  榊は、驚きを隠せずに尋ねる。<br /> <br /> 「うーん。なんでやろ。言葉にしにくいなあ。ほんでも証明してあげてもええで」<br />  どうやって証明をするつもりなのかは、全く分からないが、小さく頷くと、<br /> 大阪は立ち上がり、ゆっくりとした歩調で背後に回った。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:457" name="457"><font color="#0000ff">457</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:41:39<a target="_top" href="id:457"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz</dt><dd>「…… なに? 」<br />  榊のセーラーの後ろに近づくと、彼女の両肩に手を置く。<br />  少しだけ温かい掌の感触が伝わった。<br /> 「あの…… 」<br />  榊は、クラスメイトの不可解な行為に戸惑うが、<br /> 「榊ちゃん、いくで」<br /> と、のんびりとした笑顔を浮かべたまま、大阪はゆっくりと榊の肩を揉み始めた。<br /> <br /> 「かなり、こってるねんなー 」<br />  指先を動かしながら、ゆっくりと両肩をほぐしていく。<br />  最初は驚いて身体を固くしていたが、少しずつ慣れていき、緊張感も緩んでいく。<br /> 「へへー 」<br />  大阪はあどけない顔で悪戯そうに笑うと、肩から手を離して体を半回転させて、<br /> 榊の正面に回りこんだ。<br /> <br /> 「春日…… さん? 」<br />  榊は、真正面から大きな瞳で見据えられ、戸惑った声を出す。<br />  ここまで無遠慮、かつ大胆に近づいてくる人はいない。<br /> 「榊ちゃん。キスするで」<br /> 「えっ…… あの」<br />  衝撃的な宣言にもかかわらず、明確に断れないまま、あっさりと唇を許して<br /> しまう。<br />  榊は、瞬きをするだけで、ほとんど動けない。<br /> 「んっ…… 」<br />  柔らかい唇の感触がダイレクトに伝わり、喘ぎ声が漏れ出してしまう。<br />  一方、大阪は反応を確認しながら、小ぶりの唇を丁寧に動かしていく。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:458" name="458"><font color="#0000ff">458</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:43:06<a target="_top" href="id:458"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz</dt><dd> 二人の女子高生は、学校の教室で背徳的な口付けを交わしているが、絶え間なく<br /> 降りしきる雨音が、衣擦れの音と小さな喘ぎ声をかき消してしまっている。<br /> <br /> 「んぐっ」<br />  ひとしきり唇の表面を味わった後、大阪は、ゆっくりと舌を差し込んでいく。<br /> 「えっ…… 」<br />  榊の口内に異質な感触が拡がり、彼女は困惑する。<br /> (どうして? )<br />  普段は、温和でのんびりしている少女の、大胆すぎる攻撃が信じられない。<br />  混乱した彼女を見透かしたように、大阪の舌が、絡みつき、口内のいたるところを<br /> 蹂躙していく。<br /> (だめだ…… そんなことをしては)<br />  大阪の激しい愛撫によって、榊の厚い理性の皮は一枚ずつ捲られていく。<br /> <br /> 「んく…… んあっ…… 」<br />  しかし、大阪の舌の動きは止まらない。<br />  淫らなあえぎ声をあげる度に、榊を戒める幾重にも張り巡らされた重い鎖が次々と<br /> 取り払われる。<br /> (やめないと…… これ以上は無理だ)<br />  榊の内心から、大きな鎌を持ったどす黒い欲望が急速に膨らんで、理性は急速に<br /> 消え去っていく。<br />  そして、自分の行為に夢中になってしまった大阪が、ディープキスを終えた後、<br /> 豊かな双丘に顔をうずめた時に、榊の本能が持つ暗闇が、完全に解き放たれて<br /> しまった。<br /> <br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:459" name="459"><font color="#0000ff">459</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:44:13<a target="_top" href="id:459"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz</dt><dd> がたん――<br />  椅子が倒される音が、教室中に響き渡り、榊の胸に顔を埋めていた大阪は、<br /> 乱暴に突き放される。<br />  榊は、猛禽のような鋭い目つきになって立ち上がると、床に倒れて起き上がろうと<br /> もがく大阪を、獲物をとるような素早さで捉えて、強い力で床にねじ伏せる。<br />  乱暴に押さえつけられた大阪のスカートは大きく捲れ上がり、透き通るような<br /> 白く細い太腿が、無防備に晒された。<br /> <br /> 「榊ちゃん!? 」<br />  呆然とした表情で、見つめている少女に向けて、被告人に有罪を宣告する裁判官の<br /> ような冷たい表情で言い放つ。<br /> 「悪い子猫にはおしおきが必要だ」<br /> <br /> 「ほんでも、榊ちゃんは猫好きやないの…… いややっ」<br />  必死に抗う少女の制服を掴み、問答無用に脱がしにかかる。<br />  混乱状態から抜け出せない少女が、事実上、何も抗うことができないまま、彼女を<br /> 優しく包みこむはずの制服は剥ぎ取られて、無残に床に捨てられる。<br />  大阪の上半身はあっという間に、白い飾り気の無いブラだけになってしまった。<br /> <br /> 「全然、ブラのサイズあってないね」<br /> 「ホンマに酷いで」<br />  無情な言葉を吐き出す榊に、大阪は顔を赤くして抗議するが、数秒後には残された<br /> 白いブラも、あっさりと剥ぎ取られてしまう。<br /> 「いや…… 」<br />  尚も抵抗する大阪を押さえつけ、無防備になった、ささやかに膨らみを帯びた<br /> 胸の頂きに、舌の先端を載せて押しつぶす。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:460" name="460"><font color="#0000ff">460</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:45:47<a target="_top" href="id:460"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz</dt><dd>「痛っ、やめて、いややっ! 」<br />  絹を切り裂くような悲鳴を完全に無視するとともに、右手が大阪のスカートの<br /> ホックをぱちんと弾く。<br /> 「さ、榊ちゃん!? 」<br />  スカートが引きずり下ろされ、白い無地の下着が、ひんやりとした空気に晒されて<br /> しまい、太腿をぎゅっと締める。<br /> <br /> 「春日…… 挑発する君が悪い」<br />  榊は、一切の反論許さない冷ややかな口調で言うと、下着の中に傷だらけの手を<br /> もぐりこませる。<br /> 「あ、あかんて…… 」<br /> 「ほとんど生えてないな」<br />  言いながら、未だ産毛程度しか生えていない秘所を執拗に揉み解していく。<br /> <br /> 「ひゃん、あかんって…… ホンマに…… あかんっ」<br />  つんと上を向いた乳首と、僅かな膨んだ乳房を丹念に舐められながら、秘められた<br /> 場所も激しく揉みしだかれて、大阪は、激しく首を振ってよがりまくる。<br />  彼女の大事な部分からは、粘り気のある液体が漏れ出していた。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:461" name="461"><font color="#0000ff">461</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:47:09<a target="_top" href="id:461"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz</dt><dd>「だいぶ、濡れてきた」<br />  榊は淡々とした口調で事実を述べる。<br />  羞恥で首筋まで赤く染まった大阪を見ながら、全身が汗まみれになった少女の、<br /> 膨張した豆を摘みあげると、親指と人差し指を使ってこすり合わせる。<br /> <br /> 「んあああっ、あ、あかん、いやああああっ」<br />  あまりにもダイレクトな刺激に、大阪は、ガラス細工のような華奢な肢体を震わせて<br /> 悲鳴を上げた。<br /> 「んあっ、嫌や…… んああああっ」<br />  激しすぎる愛撫から何とか逃れようと、懸命に身体を捩るが、圧倒的な体格差と<br /> 体力差がある為、動くことはできない。<br /> <br />  大阪は、セミロングの黒髪を激しく振り乱しながら、床に散らばった制服の端を<br /> ぎゅっと掴んで、快感と呼ぶには強烈すぎる刺激にひたすら耐えている。<br />  一方、榊は、水揚げされた生きのいい魚のように跳ねる少女の身体を散々愉しんだ後、<br /> 桜色をした乳首からようやく唇を離した。<br />  そして、ゆっくりと唇を下に這わせながら、滑らかな素肌に唾液の跡をつける。<br /> <br /> 「やめてっ、ホンマにそこは、あかんねん…… 」<br />  大阪は、くすぐったさに悲鳴をあげながらじたばたと暴れるが、がっちりと押さえ<br /> つけられてしまっている。<br />  同時に、榊の手によって、少女を守る最後の白い防壁も容赦なく脱ぎ取られてしまい、<br /> 大事な部分が、まともに他人の目に晒された。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:462" name="462"><font color="#0000ff">462</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:48:22<a target="_top" href="id:462"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz</dt><dd>「ちょっと、すっぱいな…… 」<br />  秘所からとめどなく溢れ出る液体を味わう為に、膨らんだ場所に舌を差し入れる。<br /> 「さかき…… ちゃん。そこはあかん、ホンマにあかんで! 」<br />  猛烈な羞恥心に耐えながら、尚も抵抗を試みるが、下半身の奥から波状的に襲い掛かる<br /> 強烈な愛撫が、大阪の脳を混乱させて、まともな思考ができなくなっている。<br /> 「んあああっ…… いっちゃう、いっちゃうで…… 」<br /> <br />  体の奥から芽生えた最大級の悦楽が、急速に成長して爆発し、大阪の汗まみれの<br /> 裸体が、海老のように幾度も跳ねる。<br />  榊は、少女の刺激的な喘ぎ声に呼応するように、舌を激しく動かし、少女を確実な<br /> 絶頂へと導いていく。そして――<br /> <br /> 「やああっ、んあああああああああっっつ! 」<br /> <br />  ひときわ大きな叫び声をあげて、大阪は全身を硬直させる。<br />  未成熟な身体から、間歇泉のように潮が勢いよく噴出して、榊の大きな掌を濡らし、<br /> 更に、掃除したばかりの教室の床に卑猥な跡を撒き散らしていく。<br />  幾度も噴出した後、大阪は糸が切れた操り人形のように崩れ落ち、自らの秘所<br /> から溢れた愛液と、激しく噴き出した潮によってつくられた水溜りに倒れ込み、<br /> 意識を失った。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:463" name="463"><font color="#0000ff">463</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:50:00<a target="_top" href="id:463"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz</dt><dd> 大阪は夢を見た。元首相にどこか似ている猫のような物体が宙に浮かんで、<br /> 彼女を見下ろしながら、『ほしいものはなんだい? 』と、問いかけてくる。<br />  夢の中で大阪は『榊ちゃん』と答えた。<br />  猫は『ならば赤いものを探すんだ』と言って、空の彼方へ飛び去ってしまった。<br /> <br />  猫が上空から完全に消えたと思った直後に、大阪は瞼を開いた。<br /> <br />  天井は灰色がかった白で、周囲の壁も同色だ。医薬品の刺激臭が微かに鼻腔を<br /> くすぐる。<br />  人の気配を感じて顔を横に向けると、長身の少女が心配げに見つめている。<br /> 「あー 榊ちゃんや」<br /> 「良かった。気づいた…… 」<br />  ほっと胸をなで下ろした後、榊は大阪に向けて深く頭を下げた。<br /> <br /> 「ごめんなさい。許してくれないかもしれないけど…… 本当にごめんなさい」<br />  大阪は、事態が分からず、必死に謝っている彼女を無言で見つめていたが、<br /> 暫くすると、少しずつ過去の記憶が蘇ってくる。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:464" name="464"><font color="#0000ff">464</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:51:59<a target="_top" href="id:464"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz</dt><dd> しかし、大阪はベッドに体を横たえたまま、落ち着いた口調で言った。<br /> 「あれは、ええねん」<br /> 「どうして…… あんなに酷いことを君にしたのに」<br />  榊は、憔悴しきった表情を浮かべながら、珍しく多くの言葉を費やしている。<br /> 「私が榊ちゃんを誘ったから仕方あらへん」<br /> 「でも、私は無理やり」<br /> 「ちゃうねんよ」<br />  大阪は、泣きそうな顔で謝る長身の少女に対して、穏やかな口調で告げる。<br /> 「確かにびっくりしたけどええねん。私、榊ちゃんの事好きやから。だから<br /> ええねん」<br /> <br />  榊は、何気ない告白に驚くが、反射的に言葉を紡いでいた。<br /> 「責任はとるから…… 」<br /> <br /> 「おっと。それはあかへんでえ」<br />  しかし、大阪は首を横に振った。<br /> 「榊ちゃん。今は私に負い目があるから、返事はせんとって。ほんで、落ち着いたら<br /> あらためて答えをくれればええよ」<br /> <br />  少女があっさりと口にした言葉は、榊にとってはかなり衝撃的だった。<br />  おっとりしている人だと思っていたけれど、明哲さには感心するしかなかった。<br /> 「分かった」<br />  榊は、喉の奥から搾り出すような声を出して頷いた。<br />  彼女の返事に満足げに頷いた後、大阪は、思い出したように口を開く。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:465" name="465"><font color="#0000ff">465</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:53:29<a target="_top" href="id:465"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz</dt><dd>「私、夢を見たんよ」<br /> 「どんな夢? 」<br /> 「なんか、目が細い妙な形の猫がおって、『赤いものを探すんだ』ってゆうとったんや」<br /> 「それはお父さんだ」<br /> 「お父さん? 」<br />  不思議そうな顔つきで、大阪は、涙の跡が未だに大きく残る少女の瞳を覗き込む。<br /> <br />  榊は、以前見た夢の中に同じような猫があらわれ、『夕食に赤いものが入っているが<br /> 遠慮しないでください』と、言われたことを伝えた。<br /> <br /> 「赤いものってなんやろ? 」<br /> 「よく分からない」<br />  榊は、少し困惑して、首を横に振った。<br /> <br />  しかし、上半身をゆっくりと起こした大阪は、瞳を輝かせながら歓声をあげる。<br /> 「ほんでもやー 私はとっても嬉しいで」<br /> 「どうして? 」<br /> 「私と榊ちゃんは、夢の世界でも繋がっとる事がわかったんや。なんやかメルヘンと<br /> 思わへん? 」<br />  太陽の恵みを十分に受けて育った向日葵のような、満面の笑顔を向ける。<br /> 「そうだね」<br />  榊も憑き物が落ちたような、穏やかな表情で微笑んだ。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:466" name="466"><font color="#0000ff">466</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/05/03(木) 05:55:51<a target="_top" href="id:466"><font color="#0000ff">ID:</font></a>NtSNXypz</dt><dd>「そう、それや! 」<br /> <br />  その時、大阪は人差し指を天井に向けて嬉しそうに叫んだ。<br /> 「な、なに? 」<br /> 「今の榊ちゃんの顔が、本当の榊ちゃんなんや! 」<br /> <br />  はっとして、胸に右手をあてた榊に向かって軽く微笑むと、大阪はベッドから<br /> 足を下ろして、軽やかに立ち上がる。<br /> 「榊ちゃん、今日はいっしょに帰ってもええ? 」<br /> 「ああ。いいよ」<br /> <br />  快諾した榊と一緒に、保健室を後にする。<br />  既に周囲は暗闇に包まれていたが、朝から続いていた雨はあがっていた。<br />  途切れはじめた雲から覗いた月光が、ところどころに残っている水溜りを弾きながら<br /> 家路に向かう少女達の後ろに、淡い影をつくっていた。<br /> <br /> (終わり)<br /> </dd></dl>

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
人気記事ランキング
目安箱バナー