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はてさて。
どう考えても役に立ちそうにない九重とどうにかして別行動を取りたい所だ。
正直に言うとさすがに角が立つので上手い言い訳を考えてみる。
……3秒で思いついた。
「あーそうだ。折角だから勝負ってことにしない?」
「勝負ですか。どっちが先に真相に辿りつくか?」
「そうそう」
「じゃあ勝った方は負けた方に何か要求できる、ということで」
この頓痴気に負ける気がしない。問題はないだろう。
「いいよ」
そしてセレナちゃんは九重の満面の笑みを見た。
「じゃあうちの勝ちです。実は──」
──こうしてセレナちゃんはしょうもない真相を知ることになった。
こんなの八百長じゃん!という怒号も空しく罰ゲームは実行され……本人の名誉の為に内容は伏せる……セレナちゃんは恥ずかしさの余り悶死した。