正義とマニアの間に… ◆n7WC63aPRk
俺の手の中に抱かれたその命は、既にこと切れていた。
―――――間に合わなかったか……
悔しさのあまり、俺は自らの手を地面に思い切り叩きつけた。
―――――間に合わなかったか……
悔しさのあまり、俺は自らの手を地面に思い切り叩きつけた。
俺――九条英雄(くじょう ひろ)があの商店街を旅立ち、再び行く当てもない旅を続けているある時のことであった。
しばらくの間ヒモ―――じゃなくて――同棲生活を続けていたためか、どうにも体が思うように動かないというか……その時はものすごく腹が減っていた。
さすがに5日間何も口にしないのはいかがなものかと思い、食料をなんとか見つけようとするのだが、今俺がいるのは大都市の真ん中。
俺が望むような食料は一切あるはずがなかった。
え?スーパーやコンビニがあるって?ちっちっち。自慢じゃあないが、NO MONEYなのだよ。
……と、まさに崖っぷちに立たされたような俺だったのだが、そんな俺をまだ神は見捨ててはいなかった。
ふらふらと国道沿いの歩道を歩く俺の目の前に現れたのは、この世のものとは思えないほど鮮やかな色をしたキノコだった。
何でアスファルトのど真ん中にこんなものが生えていたのかは知らないが、俺はその天の恵みを迷うことなく引っこ抜いた。何だって?危ないんじゃないか?毒キノコだって?そんなことは知らん。
俺は神を信じる!ありがたく頂くのだ。男なら下らん調理などせず、生でガブリといかんかい!
俺がそれに食いついた瞬間、目の前が真っ暗になったのは言うまでもない。
しばらくの間ヒモ―――じゃなくて――同棲生活を続けていたためか、どうにも体が思うように動かないというか……その時はものすごく腹が減っていた。
さすがに5日間何も口にしないのはいかがなものかと思い、食料をなんとか見つけようとするのだが、今俺がいるのは大都市の真ん中。
俺が望むような食料は一切あるはずがなかった。
え?スーパーやコンビニがあるって?ちっちっち。自慢じゃあないが、NO MONEYなのだよ。
……と、まさに崖っぷちに立たされたような俺だったのだが、そんな俺をまだ神は見捨ててはいなかった。
ふらふらと国道沿いの歩道を歩く俺の目の前に現れたのは、この世のものとは思えないほど鮮やかな色をしたキノコだった。
何でアスファルトのど真ん中にこんなものが生えていたのかは知らないが、俺はその天の恵みを迷うことなく引っこ抜いた。何だって?危ないんじゃないか?毒キノコだって?そんなことは知らん。
俺は神を信じる!ありがたく頂くのだ。男なら下らん調理などせず、生でガブリといかんかい!
俺がそれに食いついた瞬間、目の前が真っ暗になったのは言うまでもない。
俺が目を覚ました時には、いつの間にか周りに人が沢山いた。
ああ……また他人に迷惑をかけてしまった……と思ったらどうも様子がおかしい。
妙に薄暗い空間に数えきれないが恐らく数十人はいるであろう大勢の人が集まっていた。
とりあえず空腹のことは忘れ、落ち着いて状況把握だ、と思ったら俺の後方で誰かが話しているのが聞こえた。
でっかいスクリーンに映し出されたメガネの男、そいつは亀田と名乗った。
あの商店街で出会った少年―――カンタくんが確か「かめだのおじちゃん」って言っていたけどこの男のことだろうか。
どことなく容姿や話口調も似ている気がする。
しかしこの亀田とかいうやつ、なんとも悪趣味な奴である。
まず、こいつの映し出されているスクリーンの横にあるロボットである。
ただの模型なのか動かせるのかはわからないが、なんとも悪趣味なものだ。
俺の横にいる少年が「ガンダーロボ」とつぶやいていたので、そういう名前なのだろう。
そしてそれだけでも俺にはお腹いっぱいだったのに、この男は加えてとんでもない事を言う。
ああ……また他人に迷惑をかけてしまった……と思ったらどうも様子がおかしい。
妙に薄暗い空間に数えきれないが恐らく数十人はいるであろう大勢の人が集まっていた。
とりあえず空腹のことは忘れ、落ち着いて状況把握だ、と思ったら俺の後方で誰かが話しているのが聞こえた。
でっかいスクリーンに映し出されたメガネの男、そいつは亀田と名乗った。
あの商店街で出会った少年―――カンタくんが確か「かめだのおじちゃん」って言っていたけどこの男のことだろうか。
どことなく容姿や話口調も似ている気がする。
しかしこの亀田とかいうやつ、なんとも悪趣味な奴である。
まず、こいつの映し出されているスクリーンの横にあるロボットである。
ただの模型なのか動かせるのかはわからないが、なんとも悪趣味なものだ。
俺の横にいる少年が「ガンダーロボ」とつぶやいていたので、そういう名前なのだろう。
そしてそれだけでも俺にはお腹いっぱいだったのに、この男は加えてとんでもない事を言う。
「殺しあいをしてもらうだけでやんす」
だめだ。すまんが俺にはついていけん。
突然わけわからんとこに連れてこられた上に殺し合いだなんて、普通の人間ならこんなことに耳を傾けるべきではない。
それに俺は人殺しとか、そういう誰かが困ることをするのは大嫌いなんだ。
とりあえず、ご飯をくれるわけでもないなら俺は寝る。
長旅で疲れているんだこっちは。
……と、俺がその場に横になった瞬間だった。
突然響き渡った怒号に驚いて俺は飛び起きた。
ふと目をやると、全身タイツスーツに身を包んだ……ヒーロー―――ブラウンがガンダーロボに啖呵を切って飛びついていくのが見えた。
ブラウンは俺が旅を続ける中で出会ったことのある人間のひとりである。
ブラウンがこの場にいたことにも驚きであったが、続いて起こった出来事に俺は今までにない衝撃を受けた。
ガンダーロボが急に動き出したかと思うと、あのブラウンの攻撃をいとも簡単に退け、
わけのわからないビームを発すると、あっという間にブラウンを焼き殺してしまったのである。
あっという間の出来事に俺が何もできないでいると、今度は俺の真横から叫び声が聞こえた。
先ほどの少年である。
この瞬間、俺はこの子を止めるべきであった。
しかし、俺の足はすくんでしまって動けなかった。
ガタガタと震え、その場に立ち尽くすしかできなかった。
なんて情けないのだろう。
旅の中では「正義の味方」を名乗りながら、親からは「英雄」と素晴らしい名を授かりながら、何にもそれらしい行動ができないじゃないか。
……そんなことを思った時に、俺の中に2人の人物の顔が浮かんだ。
1人はあの商店街で俺を最後まで見送って入れた少年。
彼はこんな俺に対して、「おじちゃんのようになりたい」とまで言ってくれた。
そしてもう1人は、いつか笑顔で再会すると約束した、俺の誰にも、何にもかえがたい大切な人。
そんな2人のことを思うと、今の俺は本当に情けなく、本当に悔しかった。
そして、ボン、という小さな爆発音が響いたと思うと、俺の足に何かがぶつかるのが感じられた。
ふと眼をやると、そこにはあの少年の顔があった。
苦痛と、後悔にあふれた、辛そうな顔だった。
突然わけわからんとこに連れてこられた上に殺し合いだなんて、普通の人間ならこんなことに耳を傾けるべきではない。
それに俺は人殺しとか、そういう誰かが困ることをするのは大嫌いなんだ。
とりあえず、ご飯をくれるわけでもないなら俺は寝る。
長旅で疲れているんだこっちは。
……と、俺がその場に横になった瞬間だった。
突然響き渡った怒号に驚いて俺は飛び起きた。
ふと目をやると、全身タイツスーツに身を包んだ……ヒーロー―――ブラウンがガンダーロボに啖呵を切って飛びついていくのが見えた。
ブラウンは俺が旅を続ける中で出会ったことのある人間のひとりである。
ブラウンがこの場にいたことにも驚きであったが、続いて起こった出来事に俺は今までにない衝撃を受けた。
ガンダーロボが急に動き出したかと思うと、あのブラウンの攻撃をいとも簡単に退け、
わけのわからないビームを発すると、あっという間にブラウンを焼き殺してしまったのである。
あっという間の出来事に俺が何もできないでいると、今度は俺の真横から叫び声が聞こえた。
先ほどの少年である。
この瞬間、俺はこの子を止めるべきであった。
しかし、俺の足はすくんでしまって動けなかった。
ガタガタと震え、その場に立ち尽くすしかできなかった。
なんて情けないのだろう。
旅の中では「正義の味方」を名乗りながら、親からは「英雄」と素晴らしい名を授かりながら、何にもそれらしい行動ができないじゃないか。
……そんなことを思った時に、俺の中に2人の人物の顔が浮かんだ。
1人はあの商店街で俺を最後まで見送って入れた少年。
彼はこんな俺に対して、「おじちゃんのようになりたい」とまで言ってくれた。
そしてもう1人は、いつか笑顔で再会すると約束した、俺の誰にも、何にもかえがたい大切な人。
そんな2人のことを思うと、今の俺は本当に情けなく、本当に悔しかった。
そして、ボン、という小さな爆発音が響いたと思うと、俺の足に何かがぶつかるのが感じられた。
ふと眼をやると、そこにはあの少年の顔があった。
苦痛と、後悔にあふれた、辛そうな顔だった。
俺が海辺で立ち尽くしていると、耳の中に静かな銃声が響いた。
銃声なんてアクション映画でしか聞いたことないし、実際目にしたのなんて小学校の運動会くらいのものだ。
ただ、俺のおかれているこの状況であれば、頻繁に銃声が聞こえてきたとしても何もおかしくはない。
その音は決して大きいものではなかったが、俺の長旅で鍛えられた五感はしっかりとその音をとらえた。
銃声なんてアクション映画でしか聞いたことないし、実際目にしたのなんて小学校の運動会くらいのものだ。
ただ、俺のおかれているこの状況であれば、頻繁に銃声が聞こえてきたとしても何もおかしくはない。
その音は決して大きいものではなかったが、俺の長旅で鍛えられた五感はしっかりとその音をとらえた。
恐らく―――マシンガンだろう。
銃器になど全く詳しくない俺には、マシンガンがどのような形で、どれほどの威力があり、
どれだけの弾を収納できるか等は全くわからなかったが、あの音はマシンガンだ。
絶対に間違いないと俺の本能が確信をもってそれを伝えるのを感じた。
そしてそれと同時に俺の脳裏には、ブラウンとあの少年の凄惨で哀れではあったが、勇敢な死に様が浮かんできた。
どれだけの弾を収納できるか等は全くわからなかったが、あの音はマシンガンだ。
絶対に間違いないと俺の本能が確信をもってそれを伝えるのを感じた。
そしてそれと同時に俺の脳裏には、ブラウンとあの少年の凄惨で哀れではあったが、勇敢な死に様が浮かんできた。
そして、俺の中にはもう、一つの決意が生まれていた。
「正義の味方」としての誇りのため、「英雄」の名に恥じぬため、そして散っていった勇敢な男たちと、固い約束を結んだあの人たちのために、俺はもう絶対に逃げない。
絶対にこの下らない殺人ゲームを終わらせ、あの亀田という男を倒してみせる!
その思いを胸に、俺は銃声のあったほうへと走り出していた。
「正義の味方」としての誇りのため、「英雄」の名に恥じぬため、そして散っていった勇敢な男たちと、固い約束を結んだあの人たちのために、俺はもう絶対に逃げない。
絶対にこの下らない殺人ゲームを終わらせ、あの亀田という男を倒してみせる!
その思いを胸に、俺は銃声のあったほうへと走り出していた。
5分ほど走っただろうか。
右手に崖が見えてきたあたりに一人の女性が倒れているのを発見し、俺はすぐさまに彼女を抱き起こした。
彼女が倒れていた一帯には既に血の海が出来あがっており、絶望的な状況ではあるが、俺は彼女に向って叫びかけ、体を揺さぶって目を覚ませようとした。
しかし、何度も何度も声をかけても、体を動かしても、彼女が目を開けることはなかった。
右手に崖が見えてきたあたりに一人の女性が倒れているのを発見し、俺はすぐさまに彼女を抱き起こした。
彼女が倒れていた一帯には既に血の海が出来あがっており、絶望的な状況ではあるが、俺は彼女に向って叫びかけ、体を揺さぶって目を覚ませようとした。
しかし、何度も何度も声をかけても、体を動かしても、彼女が目を開けることはなかった。
それを確認すると、俺はがっくりと肩を落とした。
――――また救えなかった……
もう殺し合いは始まっているのか……。
もはやこれは止められないのだろうか。
再び絶望と自責の念に囚われそうになるが、俺はまたあの決意を思い出す。
どんなに絶望的な状態であっても、何かのため、誰かのためという思いが潰えない限り、俺はあきらめてはならない。
そして、俺は彼女の体をそっと横たえると、再び立ち上がった。
もはやこれは止められないのだろうか。
再び絶望と自責の念に囚われそうになるが、俺はまたあの決意を思い出す。
どんなに絶望的な状態であっても、何かのため、誰かのためという思いが潰えない限り、俺はあきらめてはならない。
そして、俺は彼女の体をそっと横たえると、再び立ち上がった。
その瞬間だった。俺の真後ろの草村が揺れたかと思うと、「あの男」が飛び出してきたのだ。
すかさず俺は拳を握り締めると、その渾身の思いを込めて、あの男―――亀田の顔面を殴りつけた。
凡田でやんす。
今日の試合は二朱くんのいるチームとの試合でやんす。
今日はオイラが投げるのでやんすから、二朱くんにあいさつしようと思って相手チームのロッカールームにお邪魔しに行ったでやんす。
ロッカールームの扉の前まで来てノックしようとしたでやんす。
すると、中から大きな声が聞こえたのでやんす。
今日の試合は二朱くんのいるチームとの試合でやんす。
今日はオイラが投げるのでやんすから、二朱くんにあいさつしようと思って相手チームのロッカールームにお邪魔しに行ったでやんす。
ロッカールームの扉の前まで来てノックしようとしたでやんす。
すると、中から大きな声が聞こえたのでやんす。
「遅刻だぁぁぁぁぁぁ!!!」
というあの声は二朱くんに間違いなかったでやんす。
そして、突然目の前の扉が開いたと思うと、中から勢いよく飛び出してきた二朱くんとオイラがぶつかったでやんす。
多分オイラ5メートルくらい吹っ飛んだでやんす。
天井が見えたでやんす。景色がさかさまだったでやんす。
そして、突然目の前の扉が開いたと思うと、中から勢いよく飛び出してきた二朱くんとオイラがぶつかったでやんす。
多分オイラ5メートルくらい吹っ飛んだでやんす。
天井が見えたでやんす。景色がさかさまだったでやんす。
目が覚めるとよくわかんない所にいたでやんす。
チームメイトの亀田くんが出てきて「殺しあい」とか言ってたでやんす。
よくわからないけど、本気だとしたら正気じゃないでやんす。
でもそんなことよりも、許せないのは、ガンダーロボをあんなことに使ったことでやんす。
ガンダービームで茶色いヒーローを焼き殺したでやんす!
違うでやんす! ガンダーロボは正義のロボでやんす!
人を殺すために使うなんて許せないでやんす。
亀田くんはいいマニア仲間だと思ってたけど失望したでやんす。
オイラ決めたでやんす。オイラは亀田くんの手からガンダーロボを「取り戻して」亀田くんをやっつけるでやんす!
チームメイトの亀田くんが出てきて「殺しあい」とか言ってたでやんす。
よくわからないけど、本気だとしたら正気じゃないでやんす。
でもそんなことよりも、許せないのは、ガンダーロボをあんなことに使ったことでやんす。
ガンダービームで茶色いヒーローを焼き殺したでやんす!
違うでやんす! ガンダーロボは正義のロボでやんす!
人を殺すために使うなんて許せないでやんす。
亀田くんはいいマニア仲間だと思ってたけど失望したでやんす。
オイラ決めたでやんす。オイラは亀田くんの手からガンダーロボを「取り戻して」亀田くんをやっつけるでやんす!
……でも具体的にはどうすればいいでやんすかねぇ。
殺し合いを勝ち抜かないと亀田くんのところには行けないでやんす。
でも人殺しなんて絶対にしたくないでやんすー。
うーん。どうすればいいでやんすかね。
殺し合いを勝ち抜かないと亀田くんのところには行けないでやんす。
でも人殺しなんて絶対にしたくないでやんすー。
うーん。どうすればいいでやんすかね。
…………もうよくわからないからとりあえず二朱くんを探すことにしたでやんす。
もともとオイラ二朱くんに会いに来たんでやんす。
もともとオイラ二朱くんに会いに来たんでやんす。
そんなこと考えてたらさっそく見つけたでやんすよ。
なんか真剣な顔で走って行ったでやんすよ。
こんな状況でも野球の練習でやんすか。二朱くんはバカでやんすねぇ。
とりあえずオイラ追いかけたでやんす。
草村の向こうの……崖の近くにいるのが見えたでやんす。
ガサガサと草村をかき分けていくと、二朱くんがこっちに気がつくのがわかったでやんす。
でも驚いたでやんす。
声をかけようとしたら、ものすごい怖い顔で近付いてきて、思い切り殴られたでやんす。
10メートルくらい飛んだ気がするでやんす。
なんか今日はよく飛ぶ日でやんすねぇ。
なんか真剣な顔で走って行ったでやんすよ。
こんな状況でも野球の練習でやんすか。二朱くんはバカでやんすねぇ。
とりあえずオイラ追いかけたでやんす。
草村の向こうの……崖の近くにいるのが見えたでやんす。
ガサガサと草村をかき分けていくと、二朱くんがこっちに気がつくのがわかったでやんす。
でも驚いたでやんす。
声をかけようとしたら、ものすごい怖い顔で近付いてきて、思い切り殴られたでやんす。
10メートルくらい飛んだ気がするでやんす。
なんか今日はよく飛ぶ日でやんすねぇ。
「も、申し訳ない!」
九条は何度も何度も土下座をしていた。
「いいでやんす。いいでやんす」と目の前にいる男―――凡田大介は言うが、彼の鼻からはいまだに血が流れ続けている。
九条が亀田だと思い、思い切り殴りつけた男は凡田だったのだ。
すぐには九条も気がつかなかったのだが、目の前にいる男がつけている首輪に気づき、殴る手を止めたのである。
しかし時すでに遅し。
殴られた凡田は、遥か後方まで吹き飛び、仰向けに倒れ、その鼻からはドクドクと鮮血が流れ続けていた。
そんな中であったが、話を聞いて状況を察した凡田は、九条を責めるどころが同情し、彼に着いて来てくれると言ったのである。
九条は何度も何度も土下座をしていた。
「いいでやんす。いいでやんす」と目の前にいる男―――凡田大介は言うが、彼の鼻からはいまだに血が流れ続けている。
九条が亀田だと思い、思い切り殴りつけた男は凡田だったのだ。
すぐには九条も気がつかなかったのだが、目の前にいる男がつけている首輪に気づき、殴る手を止めたのである。
しかし時すでに遅し。
殴られた凡田は、遥か後方まで吹き飛び、仰向けに倒れ、その鼻からはドクドクと鮮血が流れ続けていた。
そんな中であったが、話を聞いて状況を察した凡田は、九条を責めるどころが同情し、彼に着いて来てくれると言ったのである。
「いやぁ~、二朱くんじゃなかったんでやんすねぇ。まぁ、だから人違いはお互い様でやんすよ。
それよりオイラ、こんなところで正義の味方に会えるなんてホントにラッキーでやんす。
アンタも人殺しはしたくないんでやんすよね? じゃあ早く一緒に行くでやんす。
オイラも早くガンダーロボを助けなくちゃならないんでやんす!」
それよりオイラ、こんなところで正義の味方に会えるなんてホントにラッキーでやんす。
アンタも人殺しはしたくないんでやんすよね? じゃあ早く一緒に行くでやんす。
オイラも早くガンダーロボを助けなくちゃならないんでやんす!」
凡田はそういうと、鼻血を流したまま九条の手を取って歩き出した。
「え……あぁ……まぁいいか」
突然の出来事に驚き、よくわからないまま九条ではあったが、とりあえずこのまま凡田に引っ張られていくことにした。
何はともあれ、確かなのは、この凡田という男が悪人ではないということと、
ちょっとズレてはいるが同じ目的を共有していること、
そして、自分が凡田に対して大きな借りを作ってしまったことであろう。
何はともあれ、確かなのは、この凡田という男が悪人ではないということと、
ちょっとズレてはいるが同じ目的を共有していること、
そして、自分が凡田に対して大きな借りを作ってしまったことであろう。
【B-6/1日目/深夜】
【九条英雄(くじょう ひろ)@パワプロクンポケット9】
[状態]:健康、正義の味方としての決意
[装備]:無し
[参戦時期]:維織GOOD後からアルバムまでの間
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1、参加者全員を助け出し、亀田を倒す
2、腹が減っている
【九条英雄(くじょう ひろ)@パワプロクンポケット9】
[状態]:健康、正義の味方としての決意
[装備]:無し
[参戦時期]:維織GOOD後からアルバムまでの間
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1、参加者全員を助け出し、亀田を倒す
2、腹が減っている
【凡田大介@パワプロクンポケット2】
[状態]:顔面に打撲、出血中
[装備]:無し
[参戦時期]:本編終了後
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1、ガンダーロボを救出したい
2、基本人殺しはしたくない
3、九条を信頼
4、チームメイトにH亀田がいる
[状態]:顔面に打撲、出血中
[装備]:無し
[参戦時期]:本編終了後
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1、ガンダーロボを救出したい
2、基本人殺しはしたくない
3、九条を信頼
4、チームメイトにH亀田がいる
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GAME START | 九条英雄 | 034:想い |
GAME START | 凡田大介 | 034:想い |