彼女の決意とイタチの気まぐれ ◆YCsZPcr8k2
「三橋君が殺し合いに乗った」
この事実は私が殺し合いに乗る、十分すぎる理由だった。
だから私は殺し合いに乗った。そして今からダイナマイトをこの病院に仕掛ける。
そもそも私は初めから三橋君の都合に良いように活動すると決めていたのだ。
ホテルに人を集めて、それからホテルを爆発させるプランを立ててはいたが、確実に人が集まるという保証はなく神条のように途中で方針を変える人間も出るかもしれない。また、5人という大人数を直接手にかけずに葬り去れるという事実もその思考を加速させた。
全ては三橋君を生かすために。
この事実は私が殺し合いに乗る、十分すぎる理由だった。
だから私は殺し合いに乗った。そして今からダイナマイトをこの病院に仕掛ける。
そもそも私は初めから三橋君の都合に良いように活動すると決めていたのだ。
ホテルに人を集めて、それからホテルを爆発させるプランを立ててはいたが、確実に人が集まるという保証はなく神条のように途中で方針を変える人間も出るかもしれない。また、5人という大人数を直接手にかけずに葬り去れるという事実もその思考を加速させた。
全ては三橋君を生かすために。
そうと決まれば早いはずだった。ただ私は何もできなかった。
なぜか。先程、つまり支給品の確認をみんなでしたときデイバックの中には確かにダイナマイトが5本あったはずだった。しかしデイパックからでできたのはガラクタ。もちろん、それだけなら問題ない。森の中で探知機を壊されて、その残骸はまだデイパックの中に入っていたからだ。しかしそのガラクタは探知機を思わせるものではなくダイナマイトを思わせるものだった。
なぜか。先程、つまり支給品の確認をみんなでしたときデイバックの中には確かにダイナマイトが5本あったはずだった。しかしデイパックからでできたのはガラクタ。もちろん、それだけなら問題ない。森の中で探知機を壊されて、その残骸はまだデイパックの中に入っていたからだ。しかしそのガラクタは探知機を思わせるものではなくダイナマイトを思わせるものだった。
(またなの……)
支給品が壊れたのはこれで二回目。どちらも偶然だと信じたいがどちらにせよ支給品が全てなくなっているのが痛い。しかもデイパックの中から嫌な予感が漂っている。背中に伝う嫌な汗の量も確実に増えている。こんな状況じゃあとても人殺しなんてできそうにない。
それを考えると、作戦を考え直す必要がありそうだ。だからデイパックを持っておもむろに立ち上がった。
支給品が壊れたのはこれで二回目。どちらも偶然だと信じたいがどちらにせよ支給品が全てなくなっているのが痛い。しかもデイパックの中から嫌な予感が漂っている。背中に伝う嫌な汗の量も確実に増えている。こんな状況じゃあとても人殺しなんてできそうにない。
それを考えると、作戦を考え直す必要がありそうだ。だからデイパックを持っておもむろに立ち上がった。
「ちょっとトイレに行ってくるわ」
返答はない。先ほどの神条の事があり空気が重くなったのだろう。私が単独行動をとろうとしたと誰かに釘を刺されると思ったがそれもなかった。
トイレの個室の中に入り、デイパックをひっくり返す。
時計、コンパス、地図そしてダイナマイトだったガラクタ……
支給されたどおりの物がででくる。
ふと、時計に目をやると正午五分前。放送のための準備も必要らしい。
そう考えメモを探していると見つけてしまった。
い た ち の 人 形
それを見たとたん、私は人形をトイレの窓から投げつけていた。
そして思わず私はその場所にうずくまっていた。我威亜党の連中がやっていることもありえないことではある。しかし私の目前でおきていることはそれをも凌駕していた。
そしてそんなとき放送がこの会場に鳴り響いた。
これを聞き逃すのは本当にまずい。私は恐怖を抑えてペンを握った。
時計、コンパス、地図そしてダイナマイトだったガラクタ……
支給されたどおりの物がででくる。
ふと、時計に目をやると正午五分前。放送のための準備も必要らしい。
そう考えメモを探していると見つけてしまった。
い た ち の 人 形
それを見たとたん、私は人形をトイレの窓から投げつけていた。
そして思わず私はその場所にうずくまっていた。我威亜党の連中がやっていることもありえないことではある。しかし私の目前でおきていることはそれをも凌駕していた。
そしてそんなとき放送がこの会場に鳴り響いた。
これを聞き逃すのは本当にまずい。私は恐怖を抑えてペンを握った。
◆ ◆ ◆
「二朱 公人」
九条や黒野の名前が呼ばれるのを聞いて、彼らには悪いことをしたなと思った。恐らくここから出て凡田と顔を合わせれば間違いなく文句を言われるだろう。しかし、これまた彼らには悪いが「二朱」という名前を聞いた途端そんなことはどうでも良くなってしまった。紀香さんがダーリンと称する男性を失った。このことを考えるだけで私の中に快感としかいえないような感覚が湧き上がってくるのを感じた。情けない。紀香さんへの嫉妬がここまでだなんて思わなかった。
しかしこのことで私は理性を取り戻せた。
私は三橋君を生かすと決めたのだ。そのことについて検討しないと。
まず死亡人数だ。三橋君を生かすことを考えればこの人数は明らかにまずいだろう。
ペースの落ちが予想以上だ。
恐らく私たちのように徒党を組んで活動しているのが大半なのだろう。
そして禁止エリアの把握。幸い、ホテルPAWAを含むG-7は禁止エリアになっていなかった。近くで禁止エリアになったところもない。この点に関しては問題なさそうだ。
私は改めて状況の整理をしダイナマイトがない今、どう動くべきかを考えようとした。少なくとも、大量殺害は不可能だろう。
と、そのとき。支給品の中に見慣れないものがあるのに気づいた。
九条や黒野の名前が呼ばれるのを聞いて、彼らには悪いことをしたなと思った。恐らくここから出て凡田と顔を合わせれば間違いなく文句を言われるだろう。しかし、これまた彼らには悪いが「二朱」という名前を聞いた途端そんなことはどうでも良くなってしまった。紀香さんがダーリンと称する男性を失った。このことを考えるだけで私の中に快感としかいえないような感覚が湧き上がってくるのを感じた。情けない。紀香さんへの嫉妬がここまでだなんて思わなかった。
しかしこのことで私は理性を取り戻せた。
私は三橋君を生かすと決めたのだ。そのことについて検討しないと。
まず死亡人数だ。三橋君を生かすことを考えればこの人数は明らかにまずいだろう。
ペースの落ちが予想以上だ。
恐らく私たちのように徒党を組んで活動しているのが大半なのだろう。
そして禁止エリアの把握。幸い、ホテルPAWAを含むG-7は禁止エリアになっていなかった。近くで禁止エリアになったところもない。この点に関しては問題なさそうだ。
私は改めて状況の整理をしダイナマイトがない今、どう動くべきかを考えようとした。少なくとも、大量殺害は不可能だろう。
と、そのとき。支給品の中に見慣れないものがあるのに気づいた。
「何よ、これ……」
直っていた。もう使えないと思っていた探知機はいつの間にかそのものが持つ本来の形を取り戻し、その画面にはいくつかの点が示されていた。
――まずい。
これらはどう考えてもあのイタチの所為だ。気持ち悪いし、こんな道具は使いたくない。
しかしこれは便利だし、画面のある一点を見たとたん、
そこには「灰原」という文字が躍っていた。私との距離で推測すると、入り口に入ったところだろう。あの八神が危険だといっていた男だ。
徒党を組めるような相手なのだろうか……。
しかしこれは便利だし、画面のある一点を見たとたん、
そこには「灰原」という文字が躍っていた。私との距離で推測すると、入り口に入ったところだろう。あの八神が危険だといっていた男だ。
徒党を組めるような相手なのだろうか……。
【F-6/病院の女子トイレ/一日目/正午】
【四路智美@パワプロクンポケット3】
[状態]:嫌な汗が背中に伝わっている。
[装備]:拳銃(ジュニア・コルト)、バット
[道具]:支給品一式、探知機(エネルギー100%)、充電器
[思考・状況]基本:二度と三橋くんを死なさない。
1:灰原をどうするべきか。
2:三橋くんのために殺し合いにのり人数を減らす。
3:十波典明の言葉を丸っきり信用するわけではないが、一応警戒。
4:亀田の変貌に疑問?
[備考]
※メカ亀田を危険人物だと判断しました。
※ピンクのパーカーを着た少女を危険人物と判断、作業着を着た少女を警戒。
※ダイナマイト5本は呪いの人形に壊されました。また、探知機が正しく作動しているかは次の書き手さんにお任せします。
【四路智美@パワプロクンポケット3】
[状態]:嫌な汗が背中に伝わっている。
[装備]:拳銃(ジュニア・コルト)、バット
[道具]:支給品一式、探知機(エネルギー100%)、充電器
[思考・状況]基本:二度と三橋くんを死なさない。
1:灰原をどうするべきか。
2:三橋くんのために殺し合いにのり人数を減らす。
3:十波典明の言葉を丸っきり信用するわけではないが、一応警戒。
4:亀田の変貌に疑問?
[備考]
※メカ亀田を危険人物だと判断しました。
※ピンクのパーカーを着た少女を危険人物と判断、作業着を着た少女を警戒。
※ダイナマイト5本は呪いの人形に壊されました。また、探知機が正しく作動しているかは次の書き手さんにお任せします。
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