命の価値 ◆7WJp/yel/Y
気がつくと、ベンチに座っていた。
目を擦りながら眼前を見ると、そこに広がるのは熱気と歓声が渦巻くグラウンド。
このグラウンドには見覚えがある。忘れようにも忘れられない、甲子園のグラウンドだ。
上等な黒土が敷かれ、地方の球場よりも綺麗に整備されている。
自分はここに立ったことがある、今覚えばあれが自分の全盛期だったのだろう。
そんなことを考えながら、バックスクリーンを眺めた。
そこには極亜久高校と聖皇学園という文字、そして幾人かの名前と数字が羅列されている。
どうやら今の状況は甲子園決勝戦のようだ。
そして、ふと『ああ、これは夢なんだな』と確信する。
今までも夢の途中で夢だと気付くことはあった。
そんなときは夢なのにひどく冷静で、せっかくだから夢の状況を楽しんだりと思ったりもした。
ただ、今は到底そんな気分にはなれない。
どうせなら夢だなんて認識せずに、良い夢を見ながら幸せに浸りたかった。
たとえ、目を覚ました後に待っているのが悪夢を現実にしたかのような出来事でも、今は逃げたかった。
それでも、今の現実はマシだと思うことにした。
ひょっとすると今までのことが夢だったのかもしれないとか、そんな馬鹿なことも考えておくことにした。
目を擦りながら眼前を見ると、そこに広がるのは熱気と歓声が渦巻くグラウンド。
このグラウンドには見覚えがある。忘れようにも忘れられない、甲子園のグラウンドだ。
上等な黒土が敷かれ、地方の球場よりも綺麗に整備されている。
自分はここに立ったことがある、今覚えばあれが自分の全盛期だったのだろう。
そんなことを考えながら、バックスクリーンを眺めた。
そこには極亜久高校と聖皇学園という文字、そして幾人かの名前と数字が羅列されている。
どうやら今の状況は甲子園決勝戦のようだ。
そして、ふと『ああ、これは夢なんだな』と確信する。
今までも夢の途中で夢だと気付くことはあった。
そんなときは夢なのにひどく冷静で、せっかくだから夢の状況を楽しんだりと思ったりもした。
ただ、今は到底そんな気分にはなれない。
どうせなら夢だなんて認識せずに、良い夢を見ながら幸せに浸りたかった。
たとえ、目を覚ました後に待っているのが悪夢を現実にしたかのような出来事でも、今は逃げたかった。
それでも、今の現実はマシだと思うことにした。
ひょっとすると今までのことが夢だったのかもしれないとか、そんな馬鹿なことも考えておくことにした。
「どうしたんでやんすか、急に声だししなくなって? ひょっとして何処か悪いんでやんすか?」
「……ん、大丈夫だよ亀田くん。ちょっとばてただけだから」
「……ん、大丈夫だよ亀田くん。ちょっとばてただけだから」
プロテクターとキャッチャーミットをつけたまま話しかけてきた亀田 光夫。
六時間ぶりに見たその姿に、三橋は笑いながら言葉を返す。
その返しに亀田は怒ったように顔を真っ赤にさせ、怒鳴りつけるように大声を出す。
これは甲子園の決勝なんだから怒るのも当然だよな、と少し自分の態度を反省する。
夢とは言え久しぶりに親友と野球をするのだ、自分はもちろん親友にも楽しんでもらいたいものだ。
六時間ぶりに見たその姿に、三橋は笑いながら言葉を返す。
その返しに亀田は怒ったように顔を真っ赤にさせ、怒鳴りつけるように大声を出す。
これは甲子園の決勝なんだから怒るのも当然だよな、と少し自分の態度を反省する。
夢とは言え久しぶりに親友と野球をするのだ、自分はもちろん親友にも楽しんでもらいたいものだ。
「三橋くんはキャンプテンなんだからしっかりしてくれでやんす!
鋼とアルベルトが■んじゃっただから、ここが正念場なんでやんすよ!」
「ははは、ごめんごめ……ん?」
鋼とアルベルトが■んじゃっただから、ここが正念場なんでやんすよ!」
「ははは、ごめんごめ……ん?」
突然聞こえた、野球場にふさわしくない単語。
いや、もっと言ってしまえば脈絡もなにもあったものではない唐突な言葉。
一瞬耳を疑うが、亀田はそれに気付いているのか居ないのか。どんどんと言葉を投げかけてくる。
いや、もっと言ってしまえば脈絡もなにもあったものではない唐突な言葉。
一瞬耳を疑うが、亀田はそれに気付いているのか居ないのか。どんどんと言葉を投げかけてくる。
「どうしたでやんすか? 鋼とアルベルトを▲したのは三橋くんじゃないでやんすか。
ほら、隣を見るでやんすよ」
ほら、隣を見るでやんすよ」
気付くと、隣には帽子を目深に被り俯いた状態のままピクリとも動かない鋼とアルベルトが座っていた。
鋼はわき腹を抉られたまま胸から血を流し、アルベルトは肩からわき腹にかけて大きな傷を負っている。
鋼はわき腹を抉られたまま胸から血を流し、アルベルトは肩からわき腹にかけて大きな傷を負っている。
「残りはまだまだ居るでやんすよ、早く殺してくるでやんすよ。そのための鬼の手じゃないでやんすか」
「あ……」
「あ……」
今までグローブをつけていたはずなのに、気がつくと禍々しい赤色をした鬼の手へと摩り替わっている。
呆然としたまま手を見つめる。
十秒ほど見つめた後、やっと視線を上げるとそこには衣装を変えた亀田がにんまりとした表情で立っていた。
呆然としたまま手を見つめる。
十秒ほど見つめた後、やっと視線を上げるとそこには衣装を変えた亀田がにんまりとした表情で立っていた。
「ほら、まだまだ生きてる人間は残ってるでやんすよ。
平山くんに村上くんに水原くんに三鷹くんに武田くんにボブくんに佐藤くんに鈴木くんに田中くんに
荒井三兄弟に明日香ちゃんに由紀ちゃんに智美ちゃんに外藤さんにようこ先生に紀香さん。ヒナコちゃんや
火星オクトパスの連中も、もう数えるのも面倒なぐらい居るんでやんすから……って聞いてないでやんすか」
平山くんに村上くんに水原くんに三鷹くんに武田くんにボブくんに佐藤くんに鈴木くんに田中くんに
荒井三兄弟に明日香ちゃんに由紀ちゃんに智美ちゃんに外藤さんにようこ先生に紀香さん。ヒナコちゃんや
火星オクトパスの連中も、もう数えるのも面倒なぐらい居るんでやんすから……って聞いてないでやんすか」
亀田の言葉通り、何も聞いていなかった。
甲子園のグラウンドには大勢の人間が居る。
そこには亀田が言わなかった人間も、大勢居る。
父が居る、死んだはずの母も居る、生まれる前に死んでしまった弟も居る、猪狩進も居る、倉刈さんも居る、
たかゆきも居る、服部も居る、立花も居る、ドミオも居る、社長も居る、火星オクトパスの社員達も居る。
それだけじゃない。
野球に関係のない知り合いも居れば、スーツを着た人間も居れば、学生服を着た人間も居る。
どの人間も悲しそうな、それでいて憎むような目をしていない。一緒だ、鋼やアルベルトと。
ただこちらをじっと見ている。
三橋にはそれがどんな気持ちで見ているのかは分からない。
ただ、やっと一つだけ理解出来た、夢も現実も大して変わりがないってことを。
どうやら自分は当分の間、この悪夢に悩まさなければいけない。
いっそのこと、自分を憎んでくれれば楽だと言うのに。
甲子園のグラウンドには大勢の人間が居る。
そこには亀田が言わなかった人間も、大勢居る。
父が居る、死んだはずの母も居る、生まれる前に死んでしまった弟も居る、猪狩進も居る、倉刈さんも居る、
たかゆきも居る、服部も居る、立花も居る、ドミオも居る、社長も居る、火星オクトパスの社員達も居る。
それだけじゃない。
野球に関係のない知り合いも居れば、スーツを着た人間も居れば、学生服を着た人間も居る。
どの人間も悲しそうな、それでいて憎むような目をしていない。一緒だ、鋼やアルベルトと。
ただこちらをじっと見ている。
三橋にはそれがどんな気持ちで見ているのかは分からない。
ただ、やっと一つだけ理解出来た、夢も現実も大して変わりがないってことを。
どうやら自分は当分の間、この悪夢に悩まさなければいけない。
いっそのこと、自分を憎んでくれれば楽だと言うのに。
◆ ◆ ◆
『おはよう、諸君!』
三橋は不快な甲高い声で目を覚ます。
辺りを見渡すと清潔な床が広がっている、どうやらあの後に水族館の廊下で眠ってしまっていたようだ。
我がことながら無用心極まりないな、と思いながら体を起こす。
隣には一人の人間が居た。
一瞬、身構えてしまうが、直ぐにそれが死体だと思い出す。
薄く漂ってくる血の臭いも、僅かに見える裂けた肉も、先ほどよりも青くなったように感じられる顔も。
全てがリアルでグロテスクだった。
現実も夢もどちらが特別辛いわけではない。
夢でも現実でも休めないことが辛いのだ。
変わりがあるとしたら現実は痛みがあるということぐらいだろう。
辺りを見渡すと清潔な床が広がっている、どうやらあの後に水族館の廊下で眠ってしまっていたようだ。
我がことながら無用心極まりないな、と思いながら体を起こす。
隣には一人の人間が居た。
一瞬、身構えてしまうが、直ぐにそれが死体だと思い出す。
薄く漂ってくる血の臭いも、僅かに見える裂けた肉も、先ほどよりも青くなったように感じられる顔も。
全てがリアルでグロテスクだった。
現実も夢もどちらが特別辛いわけではない。
夢でも現実でも休めないことが辛いのだ。
変わりがあるとしたら現実は痛みがあるということぐらいだろう。
(……これが放送って言う奴かな?)
頭を夢のことや鋼のことではなく、機械を通して聞こえてくる妙にはしゃいだ声へと無理やり持っていく。
そして同時に、鋼から逃げるように走って立ち去る。
声の感じも違うし、何より口調からして亀田ではないことは明らかだ。
死者と禁止エリアの発表、この二つが主なはずなのにそれを始める気は感じさせない。
三橋は小さなため息をついて、水族館の奥へと進んでいく。
念のために充電をしておいたほうが良いだろう、予備電池はどうしても、と言うときのために使うべきだ。
行くべき場所は充電も出来るであろう事務室。
入り口にあった内部地図ではここからさほど遠くもない場所にあったはずだ。
早足で事務室へと向かっていると、ようやく禁止エリアの発表に移ったようだ。
そして同時に、鋼から逃げるように走って立ち去る。
声の感じも違うし、何より口調からして亀田ではないことは明らかだ。
死者と禁止エリアの発表、この二つが主なはずなのにそれを始める気は感じさせない。
三橋は小さなため息をついて、水族館の奥へと進んでいく。
念のために充電をしておいたほうが良いだろう、予備電池はどうしても、と言うときのために使うべきだ。
行くべき場所は充電も出来るであろう事務室。
入り口にあった内部地図ではここからさほど遠くもない場所にあったはずだ。
早足で事務室へと向かっていると、ようやく禁止エリアの発表に移ったようだ。
(A-2、C-8、H-4……近い場所に禁止エリアは無いな)
A-2・C-8・H-4、A-2・C-8・H-4……と頭で呟きながら歩いていると、ようやく事務室を見つける。
疲れた表情で扉を開くと同時に、死者の発表が始まった。
疲れた表情で扉を開くと同時に、死者の発表が始まった。
(死者……死んだ人間、か)
そう考えた瞬間、頭にアルベルトと鋼の顔が思い浮かぶ。
二人は無表情だ。死んだ魚のような目で俺を見ているのかその先を見ているのかよく分からない。
いや、どれも見ているわけが無い。二人は死体なのだから。
二人は無表情だ。死んだ魚のような目で俺を見ているのかその先を見ているのかよく分からない。
いや、どれも見ているわけが無い。二人は死体なのだから。
『青野 柴夫、アルベルト=安生=アズナブル……』
「……」
「……」
自分が感じた感傷を打ち払うように、軽く頭を横に振る。
これから多くの人間を殺さなければいけないのに、こんな調子じゃ先が思いやられる。
三橋は素早く椅子に座りメモを書きなぐっていく。
恐らく当の三橋でも読み返すのが難しい字だが、三橋にはそんなことを気を使っている余裕なんて無い。
これから多くの人間を殺さなければいけないのに、こんな調子じゃ先が思いやられる。
三橋は素早く椅子に座りメモを書きなぐっていく。
恐らく当の三橋でも読み返すのが難しい字だが、三橋にはそんなことを気を使っている余裕なんて無い。
『教頭……』
「……教頭」
「……教頭」
頭に過ぎったのは、高校時代の恩師……とは口が裂けても言えないオカマ口調の気持ち悪い教頭。
教頭としか言ってないので、別の学校の教頭の可能性もある。
しかし、三橋は理解している。
亀田が開いた殺し合いなのだから、教頭といえば極亜久高校の教頭である可能性が高いということを。
嫌な奴だった、好きになれる要素が微塵も無かった、どれだけ邪魔をされたかなんて数えたくも無い。
それでも、死んだと聞かされるのは嫌な気分だった。
教頭としか言ってないので、別の学校の教頭の可能性もある。
しかし、三橋は理解している。
亀田が開いた殺し合いなのだから、教頭といえば極亜久高校の教頭である可能性が高いということを。
嫌な奴だった、好きになれる要素が微塵も無かった、どれだけ邪魔をされたかなんて数えたくも無い。
それでも、死んだと聞かされるのは嫌な気分だった。
『たかゆき……』
「……ッ」
「……ッ」
自分が殺していない、自分の大事な仲間の名が呼ばれる。
人間と言い張る何処から見てもロボットな外見のたかゆき。
先に博士に作られたのだから、自分は兄貴、つまり偉いと言って三橋をこき使ったたかゆき。
度々殴ってきてパーツを壊してきたりショートにしてきたりしたロボット。
そのたかゆきが、死んだ。
人間と言い張る何処から見てもロボットな外見のたかゆき。
先に博士に作られたのだから、自分は兄貴、つまり偉いと言って三橋をこき使ったたかゆき。
度々殴ってきてパーツを壊してきたりショートにしてきたりしたロボット。
そのたかゆきが、死んだ。
『鋼 毅、平山 紀之……』
「平山くんも……か」
「平山くんも……か」
鼻に絆創膏をつけた高校時代のチームメイト。
少し臆病なところもある大事な仲間。
それは亀田にとっても同じだったはず。その平山が殺し合いに参加させられ、そして死んだ。
少し臆病なところもある大事な仲間。
それは亀田にとっても同じだったはず。その平山が殺し合いに参加させられ、そして死んだ。
「……」
メモを取り終え、どうするでもなく椅子に腰掛けて事務室を見渡す。
薄汚れた天井、整頓されているわけではないが物が散乱しているわけでもない机、毛布を敷かれたソファー。
いや、敷かれているのではなく先ほどまでソファーで眠っていた人間が居るのだろう。
考えることでもない、明日香か鋼かスーツの男か……いずれにしろ、ここには人が居たのだ。
確かに監視カメラもあることを考えるとここに篭るのは良い作戦だろう。
薄汚れた天井、整頓されているわけではないが物が散乱しているわけでもない机、毛布を敷かれたソファー。
いや、敷かれているのではなく先ほどまでソファーで眠っていた人間が居るのだろう。
考えることでもない、明日香か鋼かスーツの男か……いずれにしろ、ここには人が居たのだ。
確かに監視カメラもあることを考えるとここに篭るのは良い作戦だろう。
そんな風に考えている三橋を無視して、頭上から流れてくる放送ではチバヤシ公爵が楽しそうに喋っている。
(そう言えばチバヤシ公爵って誰だ?
亀田くんの知り合いだろうけど、俺は知らないぞ。まあ、そんなことは今までも何回もあったけど)
亀田くんの知り合いだろうけど、俺は知らないぞ。まあ、そんなことは今までも何回もあったけど)
亀田は三橋にいつも詳しい話をしているわけではない、むしろ何も話さないときの方が多い。
いつものことだと思い、もう少しだけ休んでからここを出ようと決めると―――
いつものことだと思い、もう少しだけ休んでからここを出ようと決めると―――
『プルル、プルル――――』
突然、電話が鳴り出した。
三橋は少し考え込む。
ここで出るべきか出ないべきか。
誰が電話をかけて来たかは分からない。
三橋は少し考え込む。
ここで出るべきか出ないべきか。
誰が電話をかけて来たかは分からない。
(……ひょっとすると、亀田くんか?)
頭に過ぎったのは自身の親友にして、自分を含む大勢の人間に殺し合いを強要した亀田光夫。
第一回放送終了という区切りの良いところで、何か命令を言ってくるのは不自然なことではない。
少しだけ考え込み、とりあえず電話に出てみることにした。
さすがに電話に出たから即死ということはないだろう。
第一回放送終了という区切りの良いところで、何か命令を言ってくるのは不自然なことではない。
少しだけ考え込み、とりあえず電話に出てみることにした。
さすがに電話に出たから即死ということはないだろう。
「はい」
『あ、あの、鋼さんですか?』
『あ、あの、鋼さんですか?』
だが、電話越しから聞こえる声は聞きなれた親友のものではなく、声の高い若い女性と思われるものだった。
◆ ◆ ◆
少しだけ時間を遡ったスーパーの一室に、一人の眼鏡をかけた小柄な少女が居た。
端から見ても苛立っている、恐らく眼鏡の奥の瞳はひどく鋭いものだろう。
端から見ても苛立っている、恐らく眼鏡の奥の瞳はひどく鋭いものだろう。
「……名簿なんてものがあるなら最初に渡しておきなさいよ!」
少女、浜野朱里は苛立ちのままに並べられた棚を思いっきり蹴り付ける。
何か硬いものがいくつか砕けた感触がしたが、別に関係ない。
そんなことを気にかけている余裕なんて朱里にはない。
なぜなら、殺し合いをしている人間の名前が書かれた名簿が全員に渡されたのだから。
夜明けまではここに居て、体を休めることは出来た。
そして、放送で十六人死んだことが分かり黒猫に蹴られた痛みをほとんど引いた。
さあ、ここからが本番だ、という時に名簿が配られたのだから、出足でつまづいてしまったのだ。
名簿を見れば朱里が数時間前に語った偽名が早々にばれる。
つまり、自分の言ったことが嘘だと疑われる可能性が大いにある、ということだ。
しかも、内容が『黒い服の女に襲われてパニックになって電話をした』と言ってしまった。
頭を働かせれば、パニックに陥った高校生が簡単に偽名を使うことは少しおかしいと気付く。
はっきり言ってしまえば、朱里の作戦の一つは墓穴を掘る結果になってしまったということだ。
何か硬いものがいくつか砕けた感触がしたが、別に関係ない。
そんなことを気にかけている余裕なんて朱里にはない。
なぜなら、殺し合いをしている人間の名前が書かれた名簿が全員に渡されたのだから。
夜明けまではここに居て、体を休めることは出来た。
そして、放送で十六人死んだことが分かり黒猫に蹴られた痛みをほとんど引いた。
さあ、ここからが本番だ、という時に名簿が配られたのだから、出足でつまづいてしまったのだ。
名簿を見れば朱里が数時間前に語った偽名が早々にばれる。
つまり、自分の言ったことが嘘だと疑われる可能性が大いにある、ということだ。
しかも、内容が『黒い服の女に襲われてパニックになって電話をした』と言ってしまった。
頭を働かせれば、パニックに陥った高校生が簡単に偽名を使うことは少しおかしいと気付く。
はっきり言ってしまえば、朱里の作戦の一つは墓穴を掘る結果になってしまったということだ。
(終わったことは仕方ないわ。今ならまだ間に合うかしら?)
ただ、その二つはおかしいだけであって確実に敵だと判断できる材料ではない。
鋼が黒猫に会っていなければ、少ないとはいえ疑心を埋め込むことも出来る。
鋼が黒猫に会っていなければ、少ないとはいえ疑心を埋め込むことも出来る。
(そうと決まれば早速連絡ね。ここから出るのはそれが終わってからでいいでしょ)
水族館に居る鋼がどんな対応取るのかは予想できない。
ひょっとすると朱里が殺し合いに乗っていることに気付くかもしれないし、気付かないかもしれない。
向こうも殺し合いに乗っている可能性も0ではない。
そんな風に考えながら、相手が出るのを待つ。
中々出ないのはこちらを警戒しているのか無視しているのかそもそも其処に居ないのか。
もう、水族館から逃げたかもしれないと判断して電話を切ろうとした瞬間。
ひょっとすると朱里が殺し合いに乗っていることに気付くかもしれないし、気付かないかもしれない。
向こうも殺し合いに乗っている可能性も0ではない。
そんな風に考えながら、相手が出るのを待つ。
中々出ないのはこちらを警戒しているのか無視しているのかそもそも其処に居ないのか。
もう、水族館から逃げたかもしれないと判断して電話を切ろうとした瞬間。
『はい』
鋼と少し違った男の声が聞こえた。
鋼ではない、鋼はもう少し低かったような気がする。
鋼ではない、鋼はもう少し低かったような気がする。
「あ、あの、鋼さんですか?」
だが、ここで慌ててはいけない。
あくまでパニックに陥って保身のために偽名を名乗ってしまった女子高生を演じるべきだ。
あくまでパニックに陥って保身のために偽名を名乗ってしまった女子高生を演じるべきだ。
『いや、鋼じゃなくて、俺は……鋼の知り合いだよ』
「鋼さんの知り合い……」
「鋼さんの知り合い……」
どうやら鋼はチームを組んでいたようだ。
確かに一人よりもチームの方が外敵からの対応は楽だろう。
その仲間が裏切る危険も高いが。
確かに一人よりもチームの方が外敵からの対応は楽だろう。
その仲間が裏切る危険も高いが。
「あ、あの、謝りたいことがあって……鋼さんに伝えてくれませんか」
『……とりあえず聞いておくよ』
「その高科奈桜っていうのは嘘でして……私、浜野朱里って言うんです」
『浜野……朱里? えーっと……確かに名簿にあるね』
「私、怖くて……友達以外信用できなくて、思わず嘘を言ってしまったんです! すいませんでした!」
『……とりあえず聞いておくよ』
「その高科奈桜っていうのは嘘でして……私、浜野朱里って言うんです」
『浜野……朱里? えーっと……確かに名簿にあるね』
「私、怖くて……友達以外信用できなくて、思わず嘘を言ってしまったんです! すいませんでした!」
とにかく勢いで謝っておく。
出来るだけ、自分の言ってることも本当かもしれない、と思わせておきたい。
どうせ高科奈桜の名前を使うのは親切高校の同学年だと当たりはつけられる。
出来るだけ、自分の言ってることも本当かもしれない、と思わせておきたい。
どうせ高科奈桜の名前を使うのは親切高校の同学年だと当たりはつけられる。
『そっか……友達、か』
どう出るか様子を見ようと思っていたが、妙なところに食いついてきた。
少し慌てるが、何とか言葉を返す。
少し慌てるが、何とか言葉を返す。
「はい、友達ですけど……」
『……友達は、連れて来られているのかい』
『……友達は、連れて来られているのかい』
男は朱里が偽名を使ったことを責めるでも問い詰めるでもなく、世間話をするように聞いてくる。
朱里は迷うが、隠す必要もないし同情を買いやすい可能性が高いので素直に答えておく。
朱里は迷うが、隠す必要もないし同情を買いやすい可能性が高いので素直に答えておく。
「ええ、神条紫杏って言う子と……一応大江和那っていう子が」
『そうか、大変だね……ところで、君は何処に居るんだい?』
「さっき電話したときから移動していません」
『……そっか』
『そうか、大変だね……ところで、君は何処に居るんだい?』
「さっき電話したときから移動していません」
『……そっか』
男はそこで言葉を切り、ごくりと唾を飲み込む小さな音が聞こえた。
『……一つだけ聞きたいことがあるんだ』
「なんですか?」
『君は殺し合いに乗っているのかい?』
「なんですか?」
『君は殺し合いに乗っているのかい?』
突然の質問。
同情されているのかと思っていた朱里には虚を突かれたことになる。
疑われている可能性は高いと思っていたが、ここまでストレートに来るとは思わなかった。
同情されているのかと思っていた朱里には虚を突かれたことになる。
疑われている可能性は高いと思っていたが、ここまでストレートに来るとは思わなかった。
「わ、私は殺し合いになんか――――」
『俺は乗ってる。鋼を殺したのは俺だよ』
「え?」
『君が殺し合いに乗っているのなら協力しよう、殺し合いに乗っていないのなら殺す。
君の友達の神条さんも大江さんも乗っていないのなら殺す。
殺すんだ。鋼も鋼の仲間も、殺し合いに乗っていないからね。
もう一度聞くよ、君は殺し合いをするつもりはあるかい?』
『俺は乗ってる。鋼を殺したのは俺だよ』
「え?」
『君が殺し合いに乗っているのなら協力しよう、殺し合いに乗っていないのなら殺す。
君の友達の神条さんも大江さんも乗っていないのなら殺す。
殺すんだ。鋼も鋼の仲間も、殺し合いに乗っていないからね。
もう一度聞くよ、君は殺し合いをするつもりはあるかい?』
それは殺し合いに乗っているのかと問い詰めるのではなく、自分は殺し合いに乗っているという告白だった。
瞬時に頭を動かしてどうするべきかを考える。
……答えは一つだ。無闇に自分が殺そうとしていることをアピールする必要は無い。
どうせ乗っていると答えても、向こうが乗っている以上紫杏とカズは殺されてしまうのだから。
瞬時に頭を動かしてどうするべきかを考える。
……答えは一つだ。無闇に自分が殺そうとしていることをアピールする必要は無い。
どうせ乗っていると答えても、向こうが乗っている以上紫杏とカズは殺されてしまうのだから。
「……私は殺し合いなんて出来ませんし、したくもありません」
『そうか……』
『そうか……』
プ、という間抜けな音の後にツーツーという無機質な音が響く。
どうやら鋼は三橋という男に殺され、同行者は逃亡したと思われる。
その同行者は既に黒猫と出会った可能性も低からずある。
恐らく朱里の誤報は失敗するだろう。
そして、携帯電話を持っている相手には気をつけろ、という情報も回るだろう。
つまり朱里の策はこれ以上とないぐらい完璧に失敗した。
しかも、殺し合いに乗っている男に目をつけられた。
もっともあくまで自称なため、こちらの態度を窺うだけだった可能性もないわけではない。
どうやら鋼は三橋という男に殺され、同行者は逃亡したと思われる。
その同行者は既に黒猫と出会った可能性も低からずある。
恐らく朱里の誤報は失敗するだろう。
そして、携帯電話を持っている相手には気をつけろ、という情報も回るだろう。
つまり朱里の策はこれ以上とないぐらい完璧に失敗した。
しかも、殺し合いに乗っている男に目をつけられた。
もっともあくまで自称なため、こちらの態度を窺うだけだった可能性もないわけではない。
(かと言って、携帯を簡単に捨てるのも惜しいわね。今回は失敗したけどまだ使えはするんだから)
隠しておけば大丈夫だろう、多分、きっと。
そんな風に呑気に考えて、いつも銃を隠しておいたところへと隠しておく。
そんな風に呑気に考えて、いつも銃を隠しておいたところへと隠しておく。
(さて、それよりもまた別の問題があるわ)
少し、冷静になれた。
部屋を出て、近くにあった駄菓子の封を切って口に含みながら考え込む。
その内容はデイパックのことだ。
正確な時間は分からないが、放送が終わると名簿はデイパックの中に入ってあった。
殺し合いが始まってから六時間の間でしっかりと確認したのにも関わらず、だ。
有りえない、普通ならば。
だが、朱里はこれを可能にする方法を知っている。
部屋を出て、近くにあった駄菓子の封を切って口に含みながら考え込む。
その内容はデイパックのことだ。
正確な時間は分からないが、放送が終わると名簿はデイパックの中に入ってあった。
殺し合いが始まってから六時間の間でしっかりと確認したのにも関わらず、だ。
有りえない、普通ならば。
だが、朱里はこれを可能にする方法を知っている。
(殺し合いにワームホールが、ジャジメントが絡んでいる……?)
ワームホール、自分の体と自分の行ったことのある場所を繋げるジャジメントに所属する超能力者。
特Aクラスと呼ばれる強力な超能力者、今日も便利な移動手段として世界中を駆け回されているのだろう。
そのワームホールの能力を使えば、先ほどまではなかったものがあってもおかしくはない。
特Aクラスと呼ばれる強力な超能力者、今日も便利な移動手段として世界中を駆け回されているのだろう。
そのワームホールの能力を使えば、先ほどまではなかったものがあってもおかしくはない。
ただこのデイパックの謎が、全てワームホール関係として片付けられない部分もある。
その理由として、どんなにデイパックを探しても名最初に見つけたもの以外が出てこない、ということだ。
ワームホールの能力は自分の体と自分の行ったことのある場所を繋げるもの。
つまりワームホールの能力ならば、デイパックは『ワームホールの体の付近』に繋がっているはずなのだ。
それならば、デイパックの中を隈なく探せばこれ以外のものが一つぐらいは見つかっても良いはず。
なのに名簿と最初の支給品以外の物が全く見つからないと言うのはおかしな話だ。
このことからワームホールとはまた違った能力、もしくは技術が使われていると見るのが妥当だろう。
そして、それがはっきりとしない状態で詳しく調べるのも危険。
どんなしっぺ返しが来るか分かったものでない。
その理由として、どんなにデイパックを探しても名最初に見つけたもの以外が出てこない、ということだ。
ワームホールの能力は自分の体と自分の行ったことのある場所を繋げるもの。
つまりワームホールの能力ならば、デイパックは『ワームホールの体の付近』に繋がっているはずなのだ。
それならば、デイパックの中を隈なく探せばこれ以外のものが一つぐらいは見つかっても良いはず。
なのに名簿と最初の支給品以外の物が全く見つからないと言うのはおかしな話だ。
このことからワームホールとはまた違った能力、もしくは技術が使われていると見るのが妥当だろう。
そして、それがはっきりとしない状態で詳しく調べるのも危険。
どんなしっぺ返しが来るか分かったものでない。
(ワームホールが関係しているのならジャジメントも絡んで……いや、それはないわね。
ジャジメントが関連してるのなら紫杏とカズが殺し合いをさせられるのは明らかにおかしいわ)
ジャジメントが関連してるのなら紫杏とカズが殺し合いをさせられるのは明らかにおかしいわ)
今、ジャジメントはオオガミグループと戦争をしている。
比喩でもなんでもなく、文字通り戦争をしている。
細菌兵器を世界中に撒き散らし合い、サイボーグなどの戦闘員で重要な部署を急襲し合う戦争。
健全な戦法も汚い戦法も関係なく、お互いがただ勝つためだけに争い合っている。
今の戦争の状況はジャジメントが圧倒的に不利、だというのに終わりが見えない。
泥沼だ、ジャジメントとオオガミのような怪物同士の潰しあいは莫大な時間と金と人員がかかる。
比喩でもなんでもなく、文字通り戦争をしている。
細菌兵器を世界中に撒き散らし合い、サイボーグなどの戦闘員で重要な部署を急襲し合う戦争。
健全な戦法も汚い戦法も関係なく、お互いがただ勝つためだけに争い合っている。
今の戦争の状況はジャジメントが圧倒的に不利、だというのに終わりが見えない。
泥沼だ、ジャジメントとオオガミのような怪物同士の潰しあいは莫大な時間と金と人員がかかる。
警察や政府もジャジメントやオオガミの前では意味を成さない。
税金対策に国を持つようなグループだ、国への影響力なんて考えるだけ馬鹿らしい。
その二つがぶつかり合っているのだ。
ジャジメントとオオガミはもちろん、日本や外国だって被害が数えるのも億劫なほど出るだろう。
ボロボロの戦争をしているジャジメントが戦争に繋がるとは思えない殺し合いなんて開くとは考えづらい。
民間人も巻き込んでいることを考えるとリスクも大きいのだから。
やるなら自分達の作ったアンドロイドだけでやるだろう。
そう、それこそ朱里がかつて体験した時のように。
税金対策に国を持つようなグループだ、国への影響力なんて考えるだけ馬鹿らしい。
その二つがぶつかり合っているのだ。
ジャジメントとオオガミはもちろん、日本や外国だって被害が数えるのも億劫なほど出るだろう。
ボロボロの戦争をしているジャジメントが戦争に繋がるとは思えない殺し合いなんて開くとは考えづらい。
民間人も巻き込んでいることを考えるとリスクも大きいのだから。
やるなら自分達の作ったアンドロイドだけでやるだろう。
そう、それこそ朱里がかつて体験した時のように。
(……ということは可能性は大体三つね。
ワームホールが個人的に協力しているか、ワームホール以外の私の知らない超能力か。
まあ、間違いなく後者でしょうね。ワームホールに個人的に協力出来るような時間があるわけがないわ)
ワームホールが個人的に協力しているか、ワームホール以外の私の知らない超能力か。
まあ、間違いなく後者でしょうね。ワームホールに個人的に協力出来るような時間があるわけがないわ)
自由な時間があるのかも怪しいワームホールが個人的に協力できるわけがない。
あったとしてもジャジメントが許すとも思えない。
結論として、ワームホールは関係ないという結論に達する。
あったとしてもジャジメントが許すとも思えない。
結論として、ワームホールは関係ないという結論に達する。
朱里はスーパーから一歩出て、久しぶりに見た太陽に目を細める。
空は青く澄んでおり、これが殺し合いなんてふざけたものじゃなければ良かったと心の中で愚痴る。
そして、殺し合いという単語にひどい不快感を覚える。
空は青く澄んでおり、これが殺し合いなんてふざけたものじゃなければ良かったと心の中で愚痴る。
そして、殺し合いという単語にひどい不快感を覚える。
(……私の命は安くなんて無い。
最初から死ぬ予定だった? ショーの見せしめ? 作られたアンドロイド? そんなこと関係ないわ。
私は皆を殺して生き残った。その私の命が安かったら、私も皆もとんだピエロじゃない)
最初から死ぬ予定だった? ショーの見せしめ? 作られたアンドロイド? そんなこと関係ないわ。
私は皆を殺して生き残った。その私の命が安かったら、私も皆もとんだピエロじゃない)
今でも思い出す、無残に笑いながら死んでいった姉妹の顔を。
その姉妹達の死体の上で自分は生きている。
だから、自分の命は安くなんてない、安いわけがない。
その姉妹達の死体の上で自分は生きている。
だから、自分の命は安くなんてない、安いわけがない。
さて、まずやるべきことは神条紫杏との合流だ。
朱里にとって紫杏は守り抜きたい人間だ。
神条紫杏の騎士となる、というようやく見つけた自分の役目を放棄することはしたくない。
大江和那は……少々複雑な思い入れのため保留にしておく。
朱里にとって紫杏は守り抜きたい人間だ。
神条紫杏の騎士となる、というようやく見つけた自分の役目を放棄することはしたくない。
大江和那は……少々複雑な思い入れのため保留にしておく。
だが、他の人間は正直どうだって良い。
殺しに来るのなら殺すし、危うい思考をしていたら殺す。
たとえそのことで紫杏から何かを言われようと関係ない。
だから、殺し合いに乗れ、なんてこちらから乗り気なのだ。
紫杏と出会えば紫杏の方針に乗り換えれば良い、
もっとも、紫杏の性格から考えるに方針自体は今の自分と同じようなものだろうが。
殺しに来るのなら殺すし、危うい思考をしていたら殺す。
たとえそのことで紫杏から何かを言われようと関係ない。
だから、殺し合いに乗れ、なんてこちらから乗り気なのだ。
紫杏と出会えば紫杏の方針に乗り換えれば良い、
もっとも、紫杏の性格から考えるに方針自体は今の自分と同じようなものだろうが。
朱里は歩き出す。
サバイバル形式、武器は六尺棒だけ、敵の情報はほとんどが不明。
状況は前の殺し合いよりも分が悪い。
だけど、死ぬわけにはいかない。その気持ちだけで歩いていく。
サバイバル形式、武器は六尺棒だけ、敵の情報はほとんどが不明。
状況は前の殺し合いよりも分が悪い。
だけど、死ぬわけにはいかない。その気持ちだけで歩いていく。
◆ ◆ ◆
ガチャリ、と電話を切ってから椅子に座りなおす。
「友達……か」
ポツリと呟いて空を見上げる。
浜野朱里という少女が放った、友達以外は信用できない、という言葉。
その言葉になんとも言えない気持ちが三橋を襲う。
浜野朱里という少女が放った、友達以外は信用できない、という言葉。
その言葉になんとも言えない気持ちが三橋を襲う。
「……今はやるしかないよな」
とにかく考えることを先延ばしにするために、名簿に目を通す。
名簿に目を通すと知り合いがそれなりに居る。もっとも、ほとんどの人物は既に死んでいるようだが。
残った知り合いは四路智美、進藤明日香、荒井紀香の三人。
この三人も、殺さないといけない。
名簿に目を通すと知り合いがそれなりに居る。もっとも、ほとんどの人物は既に死んでいるようだが。
残った知り合いは四路智美、進藤明日香、荒井紀香の三人。
この三人も、殺さないといけない。
「辛いのは、今だけだ。そう、今だけだから……」
【H-6/水族館/一日目/朝】
【三橋一郎@パワポケ3】
[状態]:健康 エネルギー75%
[装備]:鬼の手、パワーと走力の+パーツ一式、豪力
[道具]:支給品一式×2、予備バッテリー、野球ボール数個、ランダム支給品
[参戦時期]亀田の乗るガンダーロボと対決して敗北。亀田に従わされしばらく経ってから
[思考]
基本:亀田の命令に従いバトルロワイヤルを円滑に進めるために行動する。
1:少しだけ休んでから移動する。
2:参加者を積極的に探して殺す。
3:もしも相手がマーダーならば協力してもいい。
4:亀田に対する恐怖心。
[備考]
※萩原(名前は知らない)は死んだと思っています。
【三橋一郎@パワポケ3】
[状態]:健康 エネルギー75%
[装備]:鬼の手、パワーと走力の+パーツ一式、豪力
[道具]:支給品一式×2、予備バッテリー、野球ボール数個、ランダム支給品
[参戦時期]亀田の乗るガンダーロボと対決して敗北。亀田に従わされしばらく経ってから
[思考]
基本:亀田の命令に従いバトルロワイヤルを円滑に進めるために行動する。
1:少しだけ休んでから移動する。
2:参加者を積極的に探して殺す。
3:もしも相手がマーダーならば協力してもいい。
4:亀田に対する恐怖心。
[備考]
※萩原(名前は知らない)は死んだと思っています。
【G-7/スーパー/一日目/朝】
【浜野朱里@パワプロクンポケット10】
[状態]腹に打撲(痛みは引いた)
[装備]六尺棒
[道具]支給品一式、携帯電話、塩素系合成洗剤、酸性洗剤、油、ライター
[思考]
基本:優勝して紫杏の元に帰る。
1:紫杏を優先して探し出す。カズをどうするかは……保留よ。
2:携帯はとりあえず今は使わない。
3:黒猫(真央)を警戒。
※携帯電話に登録されていた水族館以外の施設は後の書き手に任せます。
【浜野朱里@パワプロクンポケット10】
[状態]腹に打撲(痛みは引いた)
[装備]六尺棒
[道具]支給品一式、携帯電話、塩素系合成洗剤、酸性洗剤、油、ライター
[思考]
基本:優勝して紫杏の元に帰る。
1:紫杏を優先して探し出す。カズをどうするかは……保留よ。
2:携帯はとりあえず今は使わない。
3:黒猫(真央)を警戒。
※携帯電話に登録されていた水族館以外の施設は後の書き手に任せます。
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033:電話が鳴ってすぐにでる~狂気の鋼毅 | 浜野朱里 | 072:FALLEN GIRLS Ⅰ |
053:紅に染まった、この俺を | 三橋一郎 | 072:FALLEN GIRLS Ⅰ |