華麗なるかな二流 ◆IvIoGk3xD6
「なあ、ほるひす。本当にこっちにお前の仲間がいるんだな?」
「うん」
「うん」
平山はほるひすと共に消防署へと歩を進めていた。
理由は簡単、ほるひすが仲間とそこで待ち合わせをしていると聞いたからである。
平山にとってそれは吉報であった。
野球部に所属し甲子園優勝まで果たした彼は仲間の大切さを重々承知していたからだ。
理由は簡単、ほるひすが仲間とそこで待ち合わせをしていると聞いたからである。
平山にとってそれは吉報であった。
野球部に所属し甲子園優勝まで果たした彼は仲間の大切さを重々承知していたからだ。
この糞ったれなゲームで志を共に出来る存在がいる。
このことはゲームが始まって以来碌に人に会ってない平山にとっては大きな励みとなった。
「あ、いたよ」
ほるひすはそう言うと、消防署の前に立っている二人組--レッドと東に向かって駆け出す。
平山もそれにつられて駆け出し、すぐにそこに立っているのが先ほど物騒な会話をしていた二人だということに気づいた。
(おいおい、ほるひすの仲間ってこいつらのことかよ……。まさか罠ってことはないだろーな?)
一抹の不安を胸に秘め、いつでも逃げ出せるよう用心しながら平山は彼らに近づいた。
ほるひすはそう言うと、消防署の前に立っている二人組--レッドと東に向かって駆け出す。
平山もそれにつられて駆け出し、すぐにそこに立っているのが先ほど物騒な会話をしていた二人だということに気づいた。
(おいおい、ほるひすの仲間ってこいつらのことかよ……。まさか罠ってことはないだろーな?)
一抹の不安を胸に秘め、いつでも逃げ出せるよう用心しながら平山は彼らに近づいた。
「おっ、ほるひす。無事だったか」
ほるひすに気付いたレッドが声をかける。
次いで東が口を開いた。
「無事で何よりだよ。それで、後の彼は誰かな?」
「ひらやまだよ」
「……つまり新しい仲間ってことでいいのかい?」
ほるひすからは明瞭な答えが期待できないと悟った東は平山の方に尋ねた。
この態度から平山は罠ではないことを察し、正直に答える。
「そうなるな。俺は平山紀之。ほるひすとはさっき会ったばかりだ。
それで仲間と待ち合わせをしているって聞いたからお供さしてもらったんだ。
なあ、あんた達もあの亀田って奴を倒したいんだろ?」
レッドと東の二人は首を縦に振り、肯定の意を示す。
「勿論俺もそうだ。目的が一緒なんだから、良ければ俺も仲間にいれてくれないか?」
「もちろんじゃないか、歓迎するよ平山君」
この提案に対し東は笑顔と共に快諾し平山に手を差し伸べ、平山もまた笑顔と共にその手を握り返した。
その後、平山はレッドとも軽い挨拶を交わし、三人と共に危険人物の説得に当たっているというもう一人の仲間--甲子園児のことを待った。
ほるひすに気付いたレッドが声をかける。
次いで東が口を開いた。
「無事で何よりだよ。それで、後の彼は誰かな?」
「ひらやまだよ」
「……つまり新しい仲間ってことでいいのかい?」
ほるひすからは明瞭な答えが期待できないと悟った東は平山の方に尋ねた。
この態度から平山は罠ではないことを察し、正直に答える。
「そうなるな。俺は平山紀之。ほるひすとはさっき会ったばかりだ。
それで仲間と待ち合わせをしているって聞いたからお供さしてもらったんだ。
なあ、あんた達もあの亀田って奴を倒したいんだろ?」
レッドと東の二人は首を縦に振り、肯定の意を示す。
「勿論俺もそうだ。目的が一緒なんだから、良ければ俺も仲間にいれてくれないか?」
「もちろんじゃないか、歓迎するよ平山君」
この提案に対し東は笑顔と共に快諾し平山に手を差し伸べ、平山もまた笑顔と共にその手を握り返した。
その後、平山はレッドとも軽い挨拶を交わし、三人と共に危険人物の説得に当たっているというもう一人の仲間--甲子園児のことを待った。
甲子を待つ間、四人は情報交換を行っていた。
だが、平山の方には碌な情報はなく、レッド達もまた芳槻さらが危険人物程度しか有益な情報が無かったので、
話しは自然に世間話へとシフトしていく。
だが、平山の方には碌な情報はなく、レッド達もまた芳槻さらが危険人物程度しか有益な情報が無かったので、
話しは自然に世間話へとシフトしていく。
「平山君も野球部だったなんて奇遇だね。それにしても甲子園優勝なんて凄いなぁ」
「いやいや、俺なんて全然。所詮二番手ピッチャーだったし、チームメイトに恵まれたんだよ」
「それでも甲子園優勝校の二番手だろ。充分凄いじゃないか」
「ハハハ、そうかな」
そんなことを話している折りだった、今まであまり会話に参加していなかったレッドがおもむろに口を開く。
「いやいや、俺なんて全然。所詮二番手ピッチャーだったし、チームメイトに恵まれたんだよ」
「それでも甲子園優勝校の二番手だろ。充分凄いじゃないか」
「ハハハ、そうかな」
そんなことを話している折りだった、今まであまり会話に参加していなかったレッドがおもむろに口を開く。
「少しいいか、平山」
「何だ、レッド?」
「少し気になることがあってな。お前のチームメイトだったという亀田という男についてだ」
レッドが言うには平山が亀田について語った際、何か引っ掛かるものを感じたという。
名前のこともあり、それが何なのか気になったというわけだ。
平山は即座にそれはカメダのせいだと理解し、正直に話し始める。
「亀田と俺はバッテリーを組んでたんだ。親友だった。
あいつがあの時野球部に誘ってくれたから今の俺があるんだ……。
けど、あいつは死んじまったんだよ……。よりにもよって甲子園決勝の前にな!!
だから、あいつにそっくりな上に亀田を名乗ってるあの糞ったれが許せないんだよ!
おそらく亀田の話をした時、無意識にあいつに対する怒りが出ちまったんだろうな」
「なるほど、そういう訳か」
レッドは納得がいったのかそれ以上問いつめることはなかった。
「何だ、レッド?」
「少し気になることがあってな。お前のチームメイトだったという亀田という男についてだ」
レッドが言うには平山が亀田について語った際、何か引っ掛かるものを感じたという。
名前のこともあり、それが何なのか気になったというわけだ。
平山は即座にそれはカメダのせいだと理解し、正直に話し始める。
「亀田と俺はバッテリーを組んでたんだ。親友だった。
あいつがあの時野球部に誘ってくれたから今の俺があるんだ……。
けど、あいつは死んじまったんだよ……。よりにもよって甲子園決勝の前にな!!
だから、あいつにそっくりな上に亀田を名乗ってるあの糞ったれが許せないんだよ!
おそらく亀田の話をした時、無意識にあいつに対する怒りが出ちまったんだろうな」
「なるほど、そういう訳か」
レッドは納得がいったのかそれ以上問いつめることはなかった。
静寂が辺りを包み込む。
「……5時半か」
時計を見ながらそう呟いたのは東だった。
その言葉が意味することはその場にいる全員が何となく理解していた。
芳槻さらを説得するために残った甲子と別れてもう2時間近く経っている。
なのに一向に甲子が来る気配はない。
それだけで充分だった。みんな分かっているからこそ誰も口を開こうとしない。
そのことを口にすると甲子の死を認めてしまう、そんな気がしたから……。
時計を見ながらそう呟いたのは東だった。
その言葉が意味することはその場にいる全員が何となく理解していた。
芳槻さらを説得するために残った甲子と別れてもう2時間近く経っている。
なのに一向に甲子が来る気配はない。
それだけで充分だった。みんな分かっているからこそ誰も口を開こうとしない。
そのことを口にすると甲子の死を認めてしまう、そんな気がしたから……。
だが、その静寂は思いもしない者によって破壊された。
「お~い、東さ~ん!レッド~!」
それはレッドでも東でもほるひすでも平山でも、もちろん甲子の声でもない。
声の主は全くの第三者--野丸太郎のものであった。
「お~い、東さ~ん!レッド~!」
それはレッドでも東でもほるひすでも平山でも、もちろん甲子の声でもない。
声の主は全くの第三者--野丸太郎のものであった。
「その声は野丸君か!?」
東が声がする方に体を向ける。
そして、少し距離があってわかりづらいが、そこにいたのは紛れもない野丸太郎その人だった。
「野丸君、君も連れた来られていたのか!」
東が野丸に向かって駆け出す。
そして、二人の距離が50メートル程になったぐらいであろうか、突如として野丸の様子が一変した。
東が声がする方に体を向ける。
そして、少し距離があってわかりづらいが、そこにいたのは紛れもない野丸太郎その人だった。
「野丸君、君も連れた来られていたのか!」
東が野丸に向かって駆け出す。
そして、二人の距離が50メートル程になったぐらいであろうか、突如として野丸の様子が一変した。
「東!待て!」
慌ててレッドが東を呼び止めようとしたが、時既に遅し。
レッドの目に映ったのはマシンガンの引き金を躊躇無く引く野丸と、左腕を血まみれにする東の姿だった。
慌ててレッドが東を呼び止めようとしたが、時既に遅し。
レッドの目に映ったのはマシンガンの引き金を躊躇無く引く野丸と、左腕を血まみれにする東の姿だった。
「うあああああああ!!!!」
東は左肩腕を押さえながら崩れ落ちる。
「野丸君、どうしてこんなことを!?」
左腕を押さえながらも東は気力を振り絞り、当然の疑問を野丸に尋ねる。
「なんでって、生き残るためですよ。
帰れるのが一人だけなら、その一人を目指すのは普通のことじゃないですか」
野丸はさも当然のことの様に答え、東はその様に答える野丸を信じられないといった顔で眺めた。
「それじゃ、これでお別れですね、東さん」
東は左肩腕を押さえながら崩れ落ちる。
「野丸君、どうしてこんなことを!?」
左腕を押さえながらも東は気力を振り絞り、当然の疑問を野丸に尋ねる。
「なんでって、生き残るためですよ。
帰れるのが一人だけなら、その一人を目指すのは普通のことじゃないですか」
野丸はさも当然のことの様に答え、東はその様に答える野丸を信じられないといった顔で眺めた。
「それじゃ、これでお別れですね、東さん」
野丸がそう囁き、東が死を受け入れようとした正にその時、突如として周囲が煙に包まれる。
「これは……!」
東はすぐにこの煙の正体に気づく。それは先ほどの情報交換の折り平山がバックから取り出したもの。
そう、すなわち煙幕によるものだ。
「これは……!」
東はすぐにこの煙の正体に気づく。それは先ほどの情報交換の折り平山がバックから取り出したもの。
そう、すなわち煙幕によるものだ。
その効果のほどは凄まじく、数秒も経たない内に一寸先も見えない状況とかす。
「東さん、こっちだ!」
近くで平山の声が聞こえる。東は歯を食いしばりながらも声のする方へと向かった。
だが、その声は東にだけ届いた訳ではなく、しっかりと野丸にも聞こえていた。
野丸がウージーを声の方に向け、引き金を引こうとしたその刹那、レッドの強烈なボディブローが炸裂し、野丸を後方へと吹っ飛ばす
「東さん、こっちだ!」
近くで平山の声が聞こえる。東は歯を食いしばりながらも声のする方へと向かった。
だが、その声は東にだけ届いた訳ではなく、しっかりと野丸にも聞こえていた。
野丸がウージーを声の方に向け、引き金を引こうとしたその刹那、レッドの強烈なボディブローが炸裂し、野丸を後方へと吹っ飛ばす
「うぼぇっ!?」
レッドは尚も野丸に追撃をかけようとするが、野丸は飛ばされながらもマシンガンを乱射する。
そのため、この煙の中その弾幕を抜けるのは危険だと判断したレッドは平山の後を追った。
そのため、この煙の中その弾幕を抜けるのは危険だと判断したレッドは平山の後を追った。
そして数分後、煙が晴れた時、野丸一人がその場に残された。
「逃がしちゃったか……」
ウージーを片手に野丸はそう嘆く。
だが、その言葉とは裏腹に彼は心中に今まで感じたことのない何かが込み上がってくるのを感じていた。
「逃がしちゃったか……」
ウージーを片手に野丸はそう嘆く。
だが、その言葉とは裏腹に彼は心中に今まで感じたことのない何かが込み上がってくるのを感じていた。
野丸にとって東は尊敬する先輩であった。
成績優秀であり野球の腕も抜群。さらには誰に対しても人当たりがいい、自分とは天と地ほど違う人種だと思っていた。
だが、その東の左腕を自分がズタボロにした。
一一そう、あの東さんを平々凡々だったこの僕が!!
そう考えると言葉では言い表せない快感が身体を駆けめぐり、思わず滲み出そうになる。
「うへへへへ……。東さん、今度あったら、僕は……!」
成績優秀であり野球の腕も抜群。さらには誰に対しても人当たりがいい、自分とは天と地ほど違う人種だと思っていた。
だが、その東の左腕を自分がズタボロにした。
一一そう、あの東さんを平々凡々だったこの僕が!!
そう考えると言葉では言い表せない快感が身体を駆けめぐり、思わず滲み出そうになる。
「うへへへへ……。東さん、今度あったら、僕は……!」
邪悪な笑みを浮かべながら、野丸はその場を後にした。
□
何とか野丸から逃げおおせた4人は商店街近くの民家に身を潜めていた。
「くそっ、何も無えじゃねぇか!」
平山は悪態をつく。東の傷を治療するために家中を探したが、包帯はおろか絆創膏の一つもでてこなかったからだ。
仕方がないので何とか見つけたスポーツタオルを東に宛う。
「すまない、平山君……」
東の顔は明らかに生気を失っていた。
腕のこともあるだろうが、それ以上にチームメイトであった野丸に撃たれたことの方がショックだったのだろう。
何とか野丸から逃げおおせた4人は商店街近くの民家に身を潜めていた。
「くそっ、何も無えじゃねぇか!」
平山は悪態をつく。東の傷を治療するために家中を探したが、包帯はおろか絆創膏の一つもでてこなかったからだ。
仕方がないので何とか見つけたスポーツタオルを東に宛う。
「すまない、平山君……」
東の顔は明らかに生気を失っていた。
腕のこともあるだろうが、それ以上にチームメイトであった野丸に撃たれたことの方がショックだったのだろう。
平山が東のことで四苦八苦する一方で、レッドは一人新たな決意を固めていた。
「平山、東のことは頼んだぞ」
「えっ、どういうことだよ?」
「俺は野丸を倒してくる」
「倒すって、も、もちろん殺したりはしないよな!?」
平山はレッドをすがるにように見つめるが、レッドの首は無情にも横に振られた。
「平山、東のことは頼んだぞ」
「えっ、どういうことだよ?」
「俺は野丸を倒してくる」
「倒すって、も、もちろん殺したりはしないよな!?」
平山はレッドをすがるにように見つめるが、レッドの首は無情にも横に振られた。
「どうしてだよ!あいつはお前らのチームメイトなんだろ?
だったら何で殺すなんて言えるんだよ!!」
平山の怒声が飛ぶ。
だが、そんな叫びを余所にレッドは極めて冷淡に答えた。
「今のあいつはチームメイトではない。人に害を為す悪だ。そして、その悪を始末することこそがヒーローである俺の使命だ」
「っこの野郎!!」
思わず平山は手を振り上げる。
が、東の右腕に阻まれ振り下ろされることはなかった。
「東さん!?何で邪魔すんだよ!!」
「すまない、平山君。……レッド、行ってくれ」
東は平山の腕を握りながら、レッドのことを促す。
「悪いな、東。それとだ、東のこともあるからお前達は病院に行っていてくれ。
俺も問題が片づいたらすぐに駆けつける」
そう言い残し、レッドは民家から出ていった。
だったら何で殺すなんて言えるんだよ!!」
平山の怒声が飛ぶ。
だが、そんな叫びを余所にレッドは極めて冷淡に答えた。
「今のあいつはチームメイトではない。人に害を為す悪だ。そして、その悪を始末することこそがヒーローである俺の使命だ」
「っこの野郎!!」
思わず平山は手を振り上げる。
が、東の右腕に阻まれ振り下ろされることはなかった。
「東さん!?何で邪魔すんだよ!!」
「すまない、平山君。……レッド、行ってくれ」
東は平山の腕を握りながら、レッドのことを促す。
「悪いな、東。それとだ、東のこともあるからお前達は病院に行っていてくれ。
俺も問題が片づいたらすぐに駆けつける」
そう言い残し、レッドは民家から出ていった。
□
「……何でレッドを行かせたんだ?チームメイトが死んでもいいのかよ!?
仲間ってのはな、死んじまったらもう二度と会えないんだぞ!!」
亀田のことを思い出しながら平山が叫ぶ。
「俺だって野丸君には死んで欲しくないさ!!だけど、仕方がないんだよ……!
彼をほっといたら俺以上の悲劇が生まれる。それを止めるにはこれしかないんだ!」
東のもまた思いの丈をぶつけた。
「……何でレッドを行かせたんだ?チームメイトが死んでもいいのかよ!?
仲間ってのはな、死んじまったらもう二度と会えないんだぞ!!」
亀田のことを思い出しながら平山が叫ぶ。
「俺だって野丸君には死んで欲しくないさ!!だけど、仕方がないんだよ……!
彼をほっといたら俺以上の悲劇が生まれる。それを止めるにはこれしかないんだ!」
東のもまた思いの丈をぶつけた。
嵐のような激情が過ぎ去り、虚脱が二人を襲う。
そして、平山がポツリと囁いた。
「……大声出してすいませんでした。傷、痛むでしょ?早く病院に向かいましょう」
「……そうだね。俺の方こそ平山君の気持ちを考えずにレッドを行かせちゃって悪かった」
そして、そのまま3人は民家を後にした。
そして、平山がポツリと囁いた。
「……大声出してすいませんでした。傷、痛むでしょ?早く病院に向かいましょう」
「……そうだね。俺の方こそ平山君の気持ちを考えずにレッドを行かせちゃって悪かった」
そして、そのまま3人は民家を後にした。
民家を出てすぐの事だ、それにまず気づいたのはほるひすだった。
東の方を向きながらほるひすは立ち止まる
「どうした、ほるひす?」
不審に思った平山もまた耳を澄ませながらほるひすの目線を追う。
そして、平山の目に飛び込んできたのは紛れもなく車のシルエットであった。
そのことを頭が感知した瞬間、無意識の内に彼の体は車道へと飛び出していた。
東の方を向きながらほるひすは立ち止まる
「どうした、ほるひす?」
不審に思った平山もまた耳を澄ませながらほるひすの目線を追う。
そして、平山の目に飛び込んできたのは紛れもなく車のシルエットであった。
そのことを頭が感知した瞬間、無意識の内に彼の体は車道へと飛び出していた。
□
ひょんなことから行動を共にすることとなった島岡武雄と神条紫杏の二人は車で商店街へと向かっていた。
映画館での話し合いの結果、まずは情報を集めるのが先決だという神条の意見を採用したためである。
ひょんなことから行動を共にすることとなった島岡武雄と神条紫杏の二人は車で商店街へと向かっていた。
映画館での話し合いの結果、まずは情報を集めるのが先決だという神条の意見を採用したためである。
商店街への道すがら、二人は軽く自己紹介も兼ねた情報交換を行った。
だが、互いに警戒し合ってか出てくる情報は毒にも薬にもならないことばかりである。
二人にとって有益だったのは、どちらも人を殺す気がないということだけであった。
……それもどこまで信用していいのか分からないものであるが。
そのため、車内は不穏とまではいかないが、何か張りつめた雰囲気に包まれていた。
だが、互いに警戒し合ってか出てくる情報は毒にも薬にもならないことばかりである。
二人にとって有益だったのは、どちらも人を殺す気がないということだけであった。
……それもどこまで信用していいのか分からないものであるが。
そのため、車内は不穏とまではいかないが、何か張りつめた雰囲気に包まれていた。
映画館を出発して幾ばくか、日は殆ど昇り朝の訪れを感じさせる。
間もなく商店街に到着しそうだ。
そんな時であった、突然横道から人影が飛び出し、島岡は車を急停止することを余儀なくされる。
間もなく商店街に到着しそうだ。
そんな時であった、突然横道から人影が飛び出し、島岡は車を急停止することを余儀なくされる。
「バッキャロー!!死にてぇのか!?」
島岡は窓を開き、その人影一一平山に向かって怒声を飛ばす。
神条もまた用心してかデイパックからコルトガバメントを取り出していた。
そんな二人を余所に、平山は運転席まで近づくとおもむろ腕を伸ばし、開いた窓から島岡の胸ぐらを掴み、叫んだ。
「頼む!仲間がピンチなんだ、病院まで連れて行ってくれ!」
「す、少し待て。ま……まずは首から手を、離……せ」
「あ、悪ぃ」
慌てて平山は手を引っ込める。
呼吸を整えてるため会話ができない島岡に代わって、神条が話を続けた。
「病院ということは、君の仲間が何らかの戦闘に巻き込まれて負傷したということか?」
変な口調の女だ、と思いながらも平山は首を縦に振る。
「だが、いきなり病院といってもこちらの都合も有る。まずは本人の容態を見ないことには何とも言えん」
「少し待ってくれ……。ああ、ちょうど追いついたみたいだ」
そう言って平山の指さした先にはほるひすに背負われた東の姿があった。
「あいつか、なるほど重傷だな。………………分かった、病院まで送ろうじゃないか。島岡さん、頼めますか?」
神条はようやく呼吸を整え終わった島岡に同意を求める。
「いや、ま、あんたがいいってんならかまわないけどさ」
意外、といった顔で島岡が答える。
「おい、聞こえただろ?そいつを早くを車に乗せろ」
平山の顔が喜色で一杯になった。
「東さん、病院まで連れてってくれるってさ!」
平山はほっと胸をなで下ろし、東とほるひすまで近づいていく。
だがその時、背後から聞き覚えのある声が響いてきた。
島岡は窓を開き、その人影一一平山に向かって怒声を飛ばす。
神条もまた用心してかデイパックからコルトガバメントを取り出していた。
そんな二人を余所に、平山は運転席まで近づくとおもむろ腕を伸ばし、開いた窓から島岡の胸ぐらを掴み、叫んだ。
「頼む!仲間がピンチなんだ、病院まで連れて行ってくれ!」
「す、少し待て。ま……まずは首から手を、離……せ」
「あ、悪ぃ」
慌てて平山は手を引っ込める。
呼吸を整えてるため会話ができない島岡に代わって、神条が話を続けた。
「病院ということは、君の仲間が何らかの戦闘に巻き込まれて負傷したということか?」
変な口調の女だ、と思いながらも平山は首を縦に振る。
「だが、いきなり病院といってもこちらの都合も有る。まずは本人の容態を見ないことには何とも言えん」
「少し待ってくれ……。ああ、ちょうど追いついたみたいだ」
そう言って平山の指さした先にはほるひすに背負われた東の姿があった。
「あいつか、なるほど重傷だな。………………分かった、病院まで送ろうじゃないか。島岡さん、頼めますか?」
神条はようやく呼吸を整え終わった島岡に同意を求める。
「いや、ま、あんたがいいってんならかまわないけどさ」
意外、といった顔で島岡が答える。
「おい、聞こえただろ?そいつを早くを車に乗せろ」
平山の顔が喜色で一杯になった。
「東さん、病院まで連れてってくれるってさ!」
平山はほっと胸をなで下ろし、東とほるひすまで近づいていく。
だがその時、背後から聞き覚えのある声が響いてきた。
「東さん見ぃ~つけた」
そこには東を負傷させた張本人、野丸が立っていた。
野丸はウージーの引き金に指を掛け、今にも引こうとしている。
だが、弾は放たれることはなく、代わりに周囲が紅い閃光に包まれた。
そこには東を負傷させた張本人、野丸が立っていた。
野丸はウージーの引き金に指を掛け、今にも引こうとしている。
だが、弾は放たれることはなく、代わりに周囲が紅い閃光に包まれた。
□
カレー屋、漢方薬屋、古本屋etc……。
「さっきも気になったけど、やっぱりここってあそことそっくりよね」
そう白瀬は一人ごちた。
あそこ、とは彼女の職場のほど近くにあるブギウギ商店街のことである。
そして、彼女はおもむろに雑居ビルに入るとそのまま屋上まで登った。
屋上まで通じるドアの先からは人の気配が感じたが白瀬は躊躇わず扉を開ける。
その先には彼女の同盟相手一一愛の姿があった。
カレー屋、漢方薬屋、古本屋etc……。
「さっきも気になったけど、やっぱりここってあそことそっくりよね」
そう白瀬は一人ごちた。
あそこ、とは彼女の職場のほど近くにあるブギウギ商店街のことである。
そして、彼女はおもむろに雑居ビルに入るとそのまま屋上まで登った。
屋上まで通じるドアの先からは人の気配が感じたが白瀬は躊躇わず扉を開ける。
その先には彼女の同盟相手一一愛の姿があった。
白瀬は手分けして偵察に当たっていたパートナーに成果の程を尋ねる。
「鉄砲みたいなのを持った若い男が一人で誰かを捜してた。
あと、最初に殺された奴がいたじゃない?
それの色違いの奴も見つけたわ。こっちの方は結構手強そうだったけどね。そっちは?」
「個人的に気になることはあったけど、特にめぼしいことはなんも無かったわ」
「鉄砲みたいなのを持った若い男が一人で誰かを捜してた。
あと、最初に殺された奴がいたじゃない?
それの色違いの奴も見つけたわ。こっちの方は結構手強そうだったけどね。そっちは?」
「個人的に気になることはあったけど、特にめぼしいことはなんも無かったわ」
情報の整理が済むと早速作戦会議に移った。無論それは効率よく人数を減らすためのものである。
二手に分かれての偵察もそれの一環であった。
白瀬の差し当たっての行動方針は強敵は後回しにしての戦力増強である。
そのためには、一人でいる弱者を狙うのが一番効率がいい。
そのターゲットを見つけるための偵察だ。
二手に分かれての偵察もそれの一環であった。
白瀬の差し当たっての行動方針は強敵は後回しにしての戦力増強である。
そのためには、一人でいる弱者を狙うのが一番効率がいい。
そのターゲットを見つけるための偵察だ。
話し合いの結果、まずは若い男の方を狙うこととなった。
赤尽くめの方を今襲うのは危険と判断したためである。
もし赤い男が茶色と同程度の力を持っていたら、いらぬ損害を得ると考えたからだ。
赤尽くめの方を今襲うのは危険と判断したためである。
もし赤い男が茶色と同程度の力を持っていたら、いらぬ損害を得ると考えたからだ。
作戦を立て終えた白瀬はなんと無しに下界を見下ろし、そして、それに気付いた。
そこからの行動は早かった。すぐにデイパックからパンツァーファウストを取り出し、構える。
「何をする気?」
「ん~、ちょっとね~」
口調はおどけているが、目は完全にハンターの目だ。
(風は無くて、晴天か。コンディションとしては上々ね)
良く狙いを定め一呼吸を置き、引き金を引く。
そこからの行動は早かった。すぐにデイパックからパンツァーファウストを取り出し、構える。
「何をする気?」
「ん~、ちょっとね~」
口調はおどけているが、目は完全にハンターの目だ。
(風は無くて、晴天か。コンディションとしては上々ね)
良く狙いを定め一呼吸を置き、引き金を引く。
数秒後、辺りに爆発音が轟いた。
弾頭の顛末を見終えると白瀬は一仕事終えた様な顔で愛に声を掛ける。
「じゃ、戦利品を回収しに行きましょうか」
「じゃ、戦利品を回収しに行きましょうか」
□
「ぐっ、今のは……?」
周囲の煙が立ちこめる中、神条は目を覚ました。
突如として起こった謎の爆発。その衝撃により、彼女はほんの一時的にだが気を失っていたのだ。
「ぐっ、今のは……?」
周囲の煙が立ちこめる中、神条は目を覚ました。
突如として起こった謎の爆発。その衝撃により、彼女はほんの一時的にだが気を失っていたのだ。
彼女はそれを敵の襲撃と結論付け、同行者の安否を確認しようとする。
だが、彼女の目に入ったのは空っぽの運転席に開いたままのドアであった。
それと同時に神条は自分のデイパックが無くなっていることにも気付く。
(くそっ、抜け目ない奴め……!)
だが、幸いにもコルトガバメントの方は足下に転がっていた。
衝撃が来たときに思わず手を離したためであろう。
だが、彼女の目に入ったのは空っぽの運転席に開いたままのドアであった。
それと同時に神条は自分のデイパックが無くなっていることにも気付く。
(くそっ、抜け目ない奴め……!)
だが、幸いにもコルトガバメントの方は足下に転がっていた。
衝撃が来たときに思わず手を離したためであろう。
島岡がいなくなっていたことから車が動かない状態にあると判断し、神条は銃を片手に車の外に出た。
そして、彼女の視界に映ったのは、表面が多少焦げてるほるひす、さしたる傷を見受けられない東、そして……
そして、彼女の視界に映ったのは、表面が多少焦げてるほるひす、さしたる傷を見受けられない東、そして……
彼を庇ったがために背中が焼きただれ、片足の無くなっていた平山の姿であった。
「あ、ああ……」
「東さん……、無事なようだな」
「平山君!何でこんなことを!?」
「か……らだが勝手に、う、動いてたんだよ……。俺のことはいいから、は……早く逃げて……くれ……」
「そんな!君を置いて行けるわけないだろ!?」
だが、平山の願いとは裏腹に東はなかなかその場を離れようとしない。
「東さん……、無事なようだな」
「平山君!何でこんなことを!?」
「か……らだが勝手に、う、動いてたんだよ……。俺のことはいいから、は……早く逃げて……くれ……」
「そんな!君を置いて行けるわけないだろ!?」
だが、平山の願いとは裏腹に東はなかなかその場を離れようとしない。
そんな状況を見かねてか、横から見ていた神条の檄が飛んだ。
「くどい!見ればわかるだろう、この男は手遅れだ!いつまた襲われるか分からんのだぞ!?
今の我々に出来るのはこの場を離れることだけだ!おい、そこのお前、こいつをとっととどこかへ連れて行け!」
「わかったよ」
「やめろ、ほるひす!平山君!平山君!!!!」
そう言うとほるひすはひょいと東のことを抱きかかえ、森の中へと消えていった。
「くどい!見ればわかるだろう、この男は手遅れだ!いつまた襲われるか分からんのだぞ!?
今の我々に出来るのはこの場を離れることだけだ!おい、そこのお前、こいつをとっととどこかへ連れて行け!」
「わかったよ」
「やめろ、ほるひす!平山君!平山君!!!!」
そう言うとほるひすはひょいと東のことを抱きかかえ、森の中へと消えていった。
「感謝……するぜ」
「奴を病院に連れて行くと言ってしまったしな。約束を果たそうとしたまでだ」
「……あんた、名前は」
「神条紫杏。……最期に、何かあるか?」
「へへ、……優しいな、あんた。じゃ、じゃあ、妹に……伝えて……くれ。
もう、守……れ……なく……てゴメ……ンって。
あと……あ、あいつら……に絶対生きて……帰」
それが平山の最期の言葉だった。
「奴を病院に連れて行くと言ってしまったしな。約束を果たそうとしたまでだ」
「……あんた、名前は」
「神条紫杏。……最期に、何かあるか?」
「へへ、……優しいな、あんた。じゃ、じゃあ、妹に……伝えて……くれ。
もう、守……れ……なく……てゴメ……ンって。
あと……あ、あいつら……に絶対生きて……帰」
それが平山の最期の言葉だった。
「その言葉、確かに伝えよう……」
平山の最期を看取った後、神条もまた森の中へと消えていった。
平山の最期を看取った後、神条もまた森の中へと消えていった。
【平山 紀之@パワプロクンポケット1 死亡】
【残り45名】
【残り45名】
【E-3/一日目/早朝/放送直前】
【東優@パワプロクンポケット7表】
[状態]頬に小さな傷、甲子がやや心配、左腕重傷、傷心
[装備なし]
[道具]詳細名簿、支給品一式
[思考]
1:平山の死を悲しむ
2:病院へ向かい、その後レッドと合流
3:野丸をどうにかしたい
4:甲子君……
【東優@パワプロクンポケット7表】
[状態]頬に小さな傷、甲子がやや心配、左腕重傷、傷心
[装備なし]
[道具]詳細名簿、支給品一式
[思考]
1:平山の死を悲しむ
2:病院へ向かい、その後レッドと合流
3:野丸をどうにかしたい
4:甲子君……
【ほるひす@パワプロクンポケット6表】
[状態]表面が焦げてる
[装備なし]
[道具]支給品一式、不明支給品0~2
[思考]
1:ひらやま……
2:びょーいんへむかう
3:こうしはどーしよう
[状態]表面が焦げてる
[装備なし]
[道具]支給品一式、不明支給品0~2
[思考]
1:ひらやま……
2:びょーいんへむかう
3:こうしはどーしよう
【神条紫杏@パワプロクンポケット10】
[状態]健康
[装備]コルトガバメント(7/7)
[道具]なし
[思考]
1:平山の言葉を伝える
2:東を病院まで連れて行く
3:出来ることならカズと朱里、十波には死んでほしくない。が、必要とあらば……
4:島岡から荷物を取り返したい
[備考]
1:この殺し合いをジャジメントによる自分に対する訓練か何かだと勘違いしています
[状態]健康
[装備]コルトガバメント(7/7)
[道具]なし
[思考]
1:平山の言葉を伝える
2:東を病院まで連れて行く
3:出来ることならカズと朱里、十波には死んでほしくない。が、必要とあらば……
4:島岡から荷物を取り返したい
[備考]
1:この殺し合いをジャジメントによる自分に対する訓練か何かだと勘違いしています
平山が逝ってからまもなく、白瀬と愛はこの地に辿り着いた。
「ロケットランチャー使って2人か~。車の強度を見誤ったわ。少しもったいなかったかな」
そう愚痴をこぼしながらも白瀬は平山のデイパックを回収する。
そして、野丸のものも回収しようとした時、そこに正義のヒーローが姿を現した。
「爆発音が聞こえたから来てみれば……。お前達、さっきの会話はどういうことだ!?」
「ロケットランチャー使って2人か~。車の強度を見誤ったわ。少しもったいなかったかな」
そう愚痴をこぼしながらも白瀬は平山のデイパックを回収する。
そして、野丸のものも回収しようとした時、そこに正義のヒーローが姿を現した。
「爆発音が聞こえたから来てみれば……。お前達、さっきの会話はどういうことだ!?」
だが、白瀬からの返答がない。代わりとばかりに4発の弾がレッドに襲いかかる。
だが、その悉くをレッドは紙一重で避け、一気に間合いを詰めようとする。
が、その突進は横合いから投げられたフライパンによって阻まれた。
急停止したレッドにすかさず銃弾が飛ぶが、今度は大きく後方に跳躍することで回避、再び間合いが大きく開く。
だが、その悉くをレッドは紙一重で避け、一気に間合いを詰めようとする。
が、その突進は横合いから投げられたフライパンによって阻まれた。
急停止したレッドにすかさず銃弾が飛ぶが、今度は大きく後方に跳躍することで回避、再び間合いが大きく開く。
レッドと白瀬、愛は睨み合い、二度目の攻防が始まろうとする正にその時だった、レッドは予想外の方向からの攻撃を受ける。
何とかそれを回避したレッドの視線の先には、死んだと思われた野丸が立っていた。
何とかそれを回避したレッドの視線の先には、死んだと思われた野丸が立っていた。
レッドの注意が一瞬野丸に向けられる。
その隙を白瀬は逃さない。
「愛!撤退するわよ!」
「承知!」
白瀬と愛はレッドに背中を見せ、逃走を開始する。
「待て!」
慌てて、レッドも後を追おうとするが、再び野丸の攻撃によって阻まれた。
そうしている内に2人の影はどんどん小さくなっていき、遂には見えなくなった。
その隙を白瀬は逃さない。
「愛!撤退するわよ!」
「承知!」
白瀬と愛はレッドに背中を見せ、逃走を開始する。
「待て!」
慌てて、レッドも後を追おうとするが、再び野丸の攻撃によって阻まれた。
そうしている内に2人の影はどんどん小さくなっていき、遂には見えなくなった。
「野丸!!貴様はあいつらの仲間だったのか!」
「仲間~?そんなの僕にはいませんよ。けど、流石だね、レッド。あの攻撃を全部避けちゃうなんて。
これじゃ勝てそうにないなぁ。そういうわけで僕も退かせてもらうよ」
「待て!せめて貴様だけでも……!」
そう言い、レッドは野丸に飛びかかろうとするが、それより早く、野丸はデイパックから幾つもの手榴弾を辺りにぶちまける。
「仲間~?そんなの僕にはいませんよ。けど、流石だね、レッド。あの攻撃を全部避けちゃうなんて。
これじゃ勝てそうにないなぁ。そういうわけで僕も退かせてもらうよ」
「待て!せめて貴様だけでも……!」
そう言い、レッドは野丸に飛びかかろうとするが、それより早く、野丸はデイパックから幾つもの手榴弾を辺りにぶちまける。
レッドの目の前で再び爆発が起こり、煙が晴れた時、そこに野丸の姿は無かった。
「くそっ、くそおぉぉぉぉぉぉ!!!!俺は、俺は…………!!」
【E-2/一日目/早朝/放送直前】
【白瀬芙喜子@パワプロクンポケット8表】
[状態]健康
[装備]ベレッタM92(8/15)
[道具]支給品一式×3(不明支給品0~2)、予備弾倉×5、さおりちゃん人形@パワポケ6裏、ケチャップ(残り1/4程度)、煙幕@パワポケ5裏×2
[思考]
基本:優勝する
1:レッドから離れる
2:戦力増強のため弱者から倒す、強者は後回し
3:愛と共に行動する
4:もし八神が参加していれば最優先で殺す
【白瀬芙喜子@パワプロクンポケット8表】
[状態]健康
[装備]ベレッタM92(8/15)
[道具]支給品一式×3(不明支給品0~2)、予備弾倉×5、さおりちゃん人形@パワポケ6裏、ケチャップ(残り1/4程度)、煙幕@パワポケ5裏×2
[思考]
基本:優勝する
1:レッドから離れる
2:戦力増強のため弱者から倒す、強者は後回し
3:愛と共に行動する
4:もし八神が参加していれば最優先で殺す
【愛@パワプロクンポケット5裏】
[状態]右脇腹に傷(応急処置済み)
[装備]なし
[道具]支給品一式
[思考]
1:レッドから離れる
2:自分が生き残ることが第一
3:そのためなら白瀬や他の人間を殺すのもやむ終えない
4:一先ずは白瀬と共に行動する
[状態]右脇腹に傷(応急処置済み)
[装備]なし
[道具]支給品一式
[思考]
1:レッドから離れる
2:自分が生き残ることが第一
3:そのためなら白瀬や他の人間を殺すのもやむ終えない
4:一先ずは白瀬と共に行動する
【野丸太郎@パワプロクンポケット7】
[状態]全身に軽度の火傷
[装備]ウージー
[道具]支給品一式(不明支給品0~1)、予備弾倉×2、手榴弾@パワポケ10裏×5
[思考]
基本:普通に過ごす
1:レッドから離れる
2:生き残るために人を殺す
3:東を自分の手で殺したい
[状態]全身に軽度の火傷
[装備]ウージー
[道具]支給品一式(不明支給品0~1)、予備弾倉×2、手榴弾@パワポケ10裏×5
[思考]
基本:普通に過ごす
1:レッドから離れる
2:生き残るために人を殺す
3:東を自分の手で殺したい
【レッド@パワプロクンポケット7表】
[状態]ヒーローとしての苦悩、殺人者に対する激しい怒り
[装備]なし
[道具]支給品一式、ナオのリボン、超人ライダーボトルキャップ、ゴーカート
[思考]
1:野丸or2人組(白瀬、愛)を追う
2:1の後病院に向かう
3:レッドとして反省し、ブラウンの分も悪を倒す
4:甲子、東、ほるひすと協力する……必要はあるのか?
5:甲子のことはどうしよう?
[状態]ヒーローとしての苦悩、殺人者に対する激しい怒り
[装備]なし
[道具]支給品一式、ナオのリボン、超人ライダーボトルキャップ、ゴーカート
[思考]
1:野丸or2人組(白瀬、愛)を追う
2:1の後病院に向かう
3:レッドとして反省し、ブラウンの分も悪を倒す
4:甲子、東、ほるひすと協力する……必要はあるのか?
5:甲子のことはどうしよう?
島岡は一人、もと来た道を引き返していた。
(畜生、何なんだ!?あんなのテロと一緒じゃねえか!)
必死に足を動かし、爆心地から離れていく。
(畜生、何なんだ!?あんなのテロと一緒じゃねえか!)
必死に足を動かし、爆心地から離れていく。
ここまでくれば安心か……。
島岡がそう胸を撫で下ろした刹那、銃声と共に自身の右足に猛烈な痛みが走った。
「うがああああ!?」
再び銃声、今度は正確に左膝から血が噴き出す。
バランスを崩した島岡はそのまま倒れ伏した。
そして聞こえる三つ目の銃声。今度は右肩に激痛が走る。
島岡がそう胸を撫で下ろした刹那、銃声と共に自身の右足に猛烈な痛みが走った。
「うがああああ!?」
再び銃声、今度は正確に左膝から血が噴き出す。
バランスを崩した島岡はそのまま倒れ伏した。
そして聞こえる三つ目の銃声。今度は右肩に激痛が走る。
「ど、どうか命だけは助けてくれ!」
島岡は見えない敵に向かっての命乞いをするしかなかった。それが功を奏したのか4発目の銃声は聞こえてこない。
「まずは質問に答えてもらうわ。あなたは何かから逃げてきたみたいだけど、何が起こったのか簡潔に答えて」
代わりに女性の声が島岡の耳に届く。
島岡は見えない敵に向かっての命乞いをするしかなかった。それが功を奏したのか4発目の銃声は聞こえてこない。
「まずは質問に答えてもらうわ。あなたは何かから逃げてきたみたいだけど、何が起こったのか簡潔に答えて」
代わりに女性の声が島岡の耳に届く。
命が懸かってるのだ、島岡は必死に先ほど自分の身に降りかかった厄災を事細かに説明する。
「じゃあ、襲撃者の顔は見てないのね?」
「あ、ああ。急に車が爆発したんだ。周りには誰もいなかった」
「あと、神条紫杏、高校生の2人、そして着ぐるみはゲームに乗ってないってのも確か?」
「それも本当だ!ここまで話したんだ。なあ、いい加減助けてくれよ」
「……ゴメンね。私はどうしても茜を助けなくちゃいけないの」
「じゃあ、襲撃者の顔は見てないのね?」
「あ、ああ。急に車が爆発したんだ。周りには誰もいなかった」
「あと、神条紫杏、高校生の2人、そして着ぐるみはゲームに乗ってないってのも確か?」
「それも本当だ!ここまで話したんだ。なあ、いい加減助けてくれよ」
「……ゴメンね。私はどうしても茜を助けなくちゃいけないの」
女――リンはそう呟くと、今度こそ4発目の銃声が空に響いた。
【島岡 武雄@パワプロクンポケット6 死亡】
【残り44名】
【残り44名】
【F-3/一日目/早朝/放送直前】
【リン@パワプロクンポケット8】
[状態]健康
[装備]グロッグ19(8/15)
[道具]支給品一式×3、劣化版探知機、ヒヨリンセット(化粧品中消費)、支給品一覧表
[思考]
基本:一先ずノルマの三人殺しはクリアしておく
1:情報を集める
2:八神と茜は何としてでも生き残らせる
3:探知機が存在するのなら入手してしておきたい
4:第五回放送の前に役場へと向かう
【リン@パワプロクンポケット8】
[状態]健康
[装備]グロッグ19(8/15)
[道具]支給品一式×3、劣化版探知機、ヒヨリンセット(化粧品中消費)、支給品一覧表
[思考]
基本:一先ずノルマの三人殺しはクリアしておく
1:情報を集める
2:八神と茜は何としてでも生き残らせる
3:探知機が存在するのなら入手してしておきたい
4:第五回放送の前に役場へと向かう
前へ | キャラ追跡表 | 次へ |
030:最高の猟犬 | 愛 | 063:TEMPS |
035:救われるもの | 東優 | 059:人間交差点 |
021:良きも悪きも思い出だ | 島岡武雄 | GAME OVER |
030:最高の猟犬 | 白瀬芙喜子 | 063:TEMPS |
021:良きも悪きも思い出だ | 神条紫杏 | 059:人間交差点 |
025:野丸太郎は『普通』に過ごしたい | 野丸太郎 | 057:野丸太郎にとっての『普通』 |
047:ファースト・コンタクト | 平山紀之 | GAME OVER |
047:ファースト・コンタクト | ほるひす | 059:人間交差点 |
037:Masquerade | リン | 069:愛と名付けた囲いの中で |
035:救われるもの | レッド | 060:決意の朝に |