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緊急の国内放送で全員を会議室に呼び出した。
距離的に近い執務室にいたになし、次いで芒と瑠璃と連れ立って現れる。
やや遅れて伏見登場。
「全員揃ったわね」
この場には6人──と玲音の死体がいることになる。
瑠璃などは別に気にした風もなく椅子に座っているが、芒や伏見は露骨にそちらの方へ視線を向けないようにしていた。
「じゃあ最初にタイムテーブルの確認からします」
あんまり意味はないんだけど。と小声で呟いてから備え付けのホワイトボードに各々の行動を書き連ねていく。
「ちなみに時間は全部その辺、ってだけで厳密には気にしなくてもいいから」

・8時:芒、になし出勤。
・9時:芒、瑠璃、食堂で朝食。
・9時10分:伏見、になしと会談。
・9時30分:芒、執務室に戻る。
・10時:九重、出勤。
・10時:瑠璃、商店街に向かう。
・11時:瑠璃、玲音にケチャップ渡す。
・11時10分:伏見、玲音と会う。
・11時10分:になし、玲音を見かける。
・13時30分:九重、死体発見。伏見と会う。芒と瑠璃を食堂に集める。
・14時:調査開始。

「大体こんな感じね。どっか間違ってる?」
念のため確認を取ったが全員が首を横に振った。
さて、ここからが本題だ──。
「最初に気になったのは……九重さんの発言の違和感ね」
九重が口を開きかけたが視線で威嚇して黙らせる。
「今日何をしてたか聞いたとき、『13時半まで誰とも会わなかった』って言った。でも実際は伏見さんと会ってる」
会ったんだよね?と確認を取ると、観念したのかしおらしく頷いた。
「今国には6人居て、食堂で4人しかいないのに『犯人はこの中にいる』なんて断言するってことは、その場限りの適当か……」
「犯人がもう解ってたって事?」
「まぁ、そうね。解ってたってよりは、解ってて庇ったって方がしっくり来るかな。
 そこに居た4人のうちに犯人が居たならそれは事実を言ってるだけだし、そこに居ない人が犯人なら目晦ましにはなる。
 後は適当に証拠を探して、探したけど良く解りませんでしたーとか言えばそれなりに丸く収まる。
 この場に居ない伏見さんの存在を隠したかった。それは──犯人がその人か、その人に証言されたらまずい事があるか、のどっちかだと思う」
瑠璃の疑問を肯定しながら、スカートのポケットからハンカチを──ハンカチに包まれた白髪を取り出した。
「さて、この髪の毛。会議室に落ちてたんだけど」
全員が伏見を見た。
伏見以外ははてない国人なので髪は赤い。伏見だけが北国人なので白い頭髪をしている。
「これらの事実から導き出される結論は──」

◆犯人は伏見で九重はそれを庇っている→114
◆犯人は九重で伏見に見られた何かを知られたくなかった→113
◆まだ早い。これだけではピースが足りない→112