いやー、こういうことは頭膿んでる時しか無理だなー、などと思いながら。
本当は何パターンかＯＰ用意したかったのだけど、とりあえずはこれで勘弁。余力があればまた書きます。
／ ＊ ／
■アバンタイトル
「余は、にーな！ 花も恥らう１５歳！ ちょっと前までただの藩王だったのに、王城が爆破されたり、学校が爆破されたりでもう大変！ でも、突然現れたメードガイのおにーさんから、魔砲のステッキをもらったの。え？ 余が魔砲少女？ なんだかわからないけど、ちよこと一緒にがんばるもん！ ——というわけで、魔砲少女らじかるにーな。はっじまっるよー！」
■ＯＰ テーマ曲「らじかる☆らじかるっ！ にーなにおまかせっ！」
らーじかるらじかるらじかるっ！ らじかるにーなっ！
※くるくる回る変身後にーな。最後に決めポーズ
にーなは可憐な１５歳 元気なはんおー（えらいんだぞっ！）
お仕事ばかりで大変だけど 今日もがんばるー（ぶいぶいっ！）
※一生懸命お仕事するにーなのシーン。何種類かを曲に合わせて繋ぐ。
どんなー ピンチもー 乗り越えるけどー
絶対ー 絶命ー そんな時もあるー
（セリフ：藩王、テロリストの襲撃でございます）
（セリフ：えー、どうしよう。そうだ！ こんなときこそ、こんなときこそ）
（セリフ：こんなときこそ魔砲だー！）
※キラキラな星のエフェクトと共に変身シーン（劇中の２倍速）
魔砲のステッキー くるくるまわしてー
キミにもつかえるー 素敵な魔砲ー（らじかるっ！）
※展開し、軍正式採用の理力杖となるステッキ。
困った人がいたならー いつもにーなにおまかせ！
使う魔砲は 核分裂級エネルギー召喚ー☆（可愛い声でセリフ）
※圧倒的な光と熱。何もかもがクレーター状に吹き飛んでいく
らーじかるらじかるらじかるっ！ らじかるにーな
魔砲の力で変身ー らじかるにーなー
困った時は呼んでねー らじかるにーなっ！（わたしにおまかせっ！）
※可愛くウインクするにーなを中心に、登場人物並んでラストクレジット
＊
「というわけで、ひとまず典型的な魔法少女ものパターンを用意しました。いかがでしょうか、藩王」
「……その前に、やけに今回ノリノリだな、玲音。どういうことだ？」
ＯＰ候補を見終え、膿んだ頭で呪詛をもらした藩王に、玲音はさわやかに笑って見せた。
「ははは。何をおっしゃいます藩王。それではまるで、自分がいつもはやる気がないみたいじゃないですか」
「参謀勤めから抜け出しては庭で昼寝してる人間がそれを言うか。……まあ、お前が興味の向いたことにはとんでもない瞬発力を発揮するのはわかっていることなのだが、しかし」
ため息。言いたいことが多すぎて、どっから突っ込んでいいのかわからない。
「とりあえず……途中挿入される変身シーンはどうにかならんのか？」
「これは異なことを。お色気なしで、昨今の魔法少女業界を生き抜くつもりですか？」
いたって冷静に答える玲音。目がマジだった。藩王たじろぎつつも、
「いや、そーいうことの前にだな。余は男だぞ？ わかってるのか？」
「大丈夫です。最終話までにーなが男であることは秘密ですから。タイトルも魔砲少女になってますし」
「あれは九重が他に合うタイトルがないからと……いや、だから余が元のキャラクターという時点でバレバレだろう。いいのか？」
藩王のもっともな意見に、玲音は底冷えするような遠い目をしながら、
「少なくとも猫にはわかりますまい」
「全世界に流す気かお前たちは！」
「ご安心を。藩王が男であるという情報は、テンダイス上にも一度露出したのみ。今、うちの情報班が動いています。隠蔽処理と同時に、偽情報を流す手はずになっていますので」
「だから！ どうしてこういう時だけ優秀なんだお前は！」
「お褒めいただき、恐悦至極」
うやうやしく礼をする玲音。嘆息する藩王。心労からか、足元がふらついてくる。
「では、自分はこれで。企画についてセレナちゃんにも説明をしてこなければならないので」
「……なんであいつまで関係してくるのだ？」
「小粋な敵役として出演したいとおっしゃってます。キャラクターデザインや設定について煮詰めねば。それでは」
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一礼して去っていく玲音のいつにない颯爽とした姿を見送ってから、藩王は目の前の机に突っ伏した。
——うちの国が、こういうことに乗り気になるのはわかっていたんだが。
威厳もクソもない声で死人のようにうめく。
泣いてたまるか、とだけ思った。
——続く？
最終更新：2007年05月11日 02:25
