僕は昔から反応速度が遅く、相手の強打を見てからでは、まず避けることができませんでした。
ダックもスウェーも使ってもダメージになるだけなので、防御手段はガードのみ。
たとえ上手く避けたとしても、避けたことに自分がビックリして動きが止まったりしてました。
そんな人間がどうすりゃ勝てるのか。
考えた結果
驚いて動きが止まったり、パニックにならないよう慣れるしかない。
そんなところに行き着きました。
なので僕がやってきた練習は、いろんな感覚を体になじませ、考えなくても使えるようにするための反復練習です。
なので技術というより心構えのための練習だったのかもしれません。
ただ、自然に自分のやりたいことができるようになれば、もうやる必要がないと思っています。
そして、その感覚は人それぞれでしょうから、次のレベルに進む条件として、
自分が納得したら。
という風にさせていただきました。
以上が練習の目的です。
ここからが、その練習でどのようなことを身に着けようとしたか、です。
レベル1
これは、ひたすらお互いの拳の届く距離、
つまり距離感を覚えるためにやってみました。
ストレートの当たる場所でガードしてなかったり、
逆に決めるつもりで打ったフック、ストレートが空振りだったり、
そんなことがよくあり、気になったので修正してみようと始めました。
レベル2
今度はカウンターのタイミングです。
今もジャブ中心の戦い方をしている僕ですが、以前は強打の使い方、当て方がまったく分からず使えなかったため、本当にジャブしか使っていない時期がありました。
確かに、ローリスクで、まとめて当てれば蓄積だって取れる便利なパンチです。
ですが少々迫力不足なのは否めません。
ダックもスウェーも使えず、削りフックを食らうしかなかった当時、
強打やフェイントでコーナーまで押し込まれ、削りフックに潰されるという負けパターンができてしまいました。
なんとか、追い込まれる前に相手に下がってもらう必要があったため、
少しでも火力不足を補えるよう、どのタイミングで、どう打てば高ダメージを出せるか、練習していました。
レベル3
これは回復意識を自分に植え付けるためのものです。
自分はどうも熱くなりやすい性質なようで、
ジャブの差し合いで負けたり、大きいのを一発もらうと、すぐにやり返そうと無謀な特攻を繰り返していました。
そんな訳で、どれだけ一方的に攻められても回復を意識しなくてはいけない。
かといって弱気になりすぎると潰される、といった劣勢の状態を自分でつくってみました。
これらは実際に練習を使っていたときに考えていたことです。
気付いたこと
しかし、今思えば自分が狙ったこと以外にもいろいろな効果があったように思います。
スパ天で勝つために役立ったものもありました。
たとえば、やってきた練習の全てが、相手の動きに合わせてこちらが対応しなければいけないものだったので、相手の動きを良く見るようになりました。
おかげで、相手の動きを読んだり、パターン化した動きを見つけたりする作業を特に意識せずにやるようになりました。
ジャブの安全性、当たるまでの速さなども理解できたので、スパー終盤の逃げ切り方も安定したように思います。
レベル1のところに書いたように、強打を何度も食らい、慣れてしまったため強打をもらってパニックになることも、相手の攻撃を必要以上におびえることも無くなりました。
レベル2では、
何度も何度も同じことをくり返した結果、ジャブの打ち合いや長いラウンドで焦れることが減りました。
カウンターといっても、ジャブで60ものダメージを出せることも知りました。
ダウンの応酬を繰り返したのも、ダウンを取った、または取られたからといって勝敗が決まるわけではなく、最後まで緊張を切らしてはいけない、ということを気付かせてくれました。
ダメージ調整を始めてからは、
呼吸ゲージを見るようになったり、Aジャブ、Sジャブなどを意識するようになりました。
書き込むのが大変なのでこの辺にしておきますが、他にも色々あります。
僕も自分なりの意見は持っていますが、それが全部だとは思ってません。
こういった副次的なものを自由に考えてほしかったので、僕の意見を言わずに皆さんに練習の効果を考えてもらいました。
皆さんは、ジャブとフットワークだけの練習でどれだけの意味を見出せましたか?
ある程度スパ天でやっていればわかってくることばかりなので、これについては深く考える必要はありません。
ただ、スパ天で戦っていくためには、どうすれば強くなれるか考えることはとても重要だと思います。
その予行練習とでも思って少し考えてみてください。
最終更新:2009年03月02日 02:25