M-Tea*5_2-校註『古事記』(二)武田祐吉

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M-Tea*5_2-校註『古事記』(二)武田祐吉

2012.8.4 第五巻 第二号

校註『古事記』(二)武田祐吉
 古事記 上つ巻
  三、須佐の男の命
   穀物の種
   八俣の大蛇
   系譜
  四、大国主の神
   兎とワニ
   貝比売と蛤貝比売
   根の堅州国
   八千矛の神の歌物語
   系譜
   少名毘古那の神
   御諸(みもろ)の山の神
   大年(おおとし)の神の系譜



【週刊ミルクティー*第五巻 第二号】
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(512KB)

定価:200円  p.158 / *99 出版
付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(54項目)p.212
※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。

※ 現代表記版に加えてオリジナル版を同時収録。
※ JIS X 0213・ttz 形式。
※ この作品は青空文庫にて校正中です。著作権保護期間を経過したパブリック・ドメイン作品につき、引用・印刷および転載・翻訳・翻案・朗読などの二次利用は自由です。
(c) Copyright this work is public domain.

内はほらほら、外(と)はすぶすぶ! 週刊すぶすぶ*

 ここに速須佐の男の命、その童女を湯津爪櫛(ゆつつまぐし)にとらして、御髻(みみずら)に刺さして、その足名椎・手名椎の神に告(の)りたまわく、「汝たち、八塩折(やしおおり)の酒を醸(か)み、また垣を作り廻(もとお)し、その垣に八つの門を作り、門ごとに八つの仮(さずき)を結い、その仮ごとに酒船を置きて、船ごとにその八塩折の酒を盛りて待たさね〔してほしい〕」とのりたまいき。かれ告りたまえるまにまにして、かく設(ま)け備えて待つときに、その八俣の大蛇、まことに言いしがごと来つ。すなわち船ごとに己が頭を乗り入れてその酒を飲みき。ここに飲み酔いて留まり伏し寝たり。ここに速須佐の男の命、その御佩(みはかし)の十拳の剣をぬきて、その蛇を切り散(ほふ)りたまいしかば、肥の河血になりて流れき。かれその中の尾を切りたまうときに、御刀の刃毀(か)けき。ここに怪しと思おして、御刀の前もちて刺し割きて見そなわししかば、都牟羽(つむは)の大刀あり。かれこの大刀を取らして、異しき物ぞと思おして、天照らす大御神に白(もう)しあげたまいき。こは草薙の大刀なり。
 かれここをもちてその速須佐の男の命、宮造るべき地(ところ)を出雲の国に求(ま)ぎたまいき。ここに須賀の地にいたりまして詔りたまわく、「吾、ここに来て、我が御心清浄(すがすが)し」と詔りたまいて、そこに宮作りてましましき。かれ、そこをば今に須賀という。この大神、はじめ須賀の宮作らししときに、そこより雲立ちのぼりき。ここに御歌よみしたまいき。その歌、

 や雲立つ 出雲八重垣。
 妻隠(つまご)みに 八重垣作る。
 その八重垣を。

 ここにその足名椎の神を喚(め)して告りたまわく、「汝をばわが宮の首(おびと)に任(ま)けん」と告りたまい、また名を稲田の宮主須賀の八耳の神と負(おお)せたまいき。(「八俣の大蛇」より)

5_2.rm
(朗読:RealMedia 形式 480KB、3'58'')
milk_tea_5_2.html
(html ソーステキスト版 228KB)

稗田の阿礼 ひえだの あれ
?-? 生没年不詳。7世紀後半から8世紀初頭の人
天武天皇の舎人。記憶力がすぐれていたため、天皇から帝紀・旧辞の誦習を命ぜられ、太安万侶がこれを筆録して「古事記」3巻が成った。

太の安万侶 おおの やすまろ
?-723 (?-養老7.7.6)
奈良時代の官人。民部卿。勅により、稗田阿礼の誦習した帝紀・旧辞を筆録して「古事記」3巻を撰進。1979年、奈良市の東郊から遺骨が墓誌銘と共に出土。

武田祐吉 たけだ ゆうきち
1886-1958(明治19.5.5-昭和33.3.29)
国文学者。東京都出身。小田原中学の教員を辞し、佐佐木信綱のもとで「校本万葉集」の編纂に参加。1926(昭和元)、国学院大学教授。「万葉集」を中心に上代文学の研究を進め、「万葉集全註釈」(1948-51)に結実させた。著書「上代国文学の研究」「古事記研究―帝紀攷」。「武田祐吉著作集」全8巻。

◇参照:Wikipedia 稗田阿礼太安万侶武田祐吉、『広辞苑 第六版』(岩波書店、2008)。

底本:「古事記」角川文庫、角川書店
   1956(昭和31)年5月20日初版発行
   1965(昭和40)年9月20日20版発行
底本の親本:「眞福寺本」
http://www.aozora.gr.jp/index_pages/person1349.html

NDC 分類:164(宗教 / 神話.神話学)
http://yozora.kazumi386.org/1/6/ndc164.html
NDC 分類:210(日本史)
http://yozora.kazumi386.org/2/1/ndc210.html

難字、求めよ

殺さえましし
河ゆ
檜榲 ひすぎ
蒲の黄 かまのはな
白して言(もう)さく
こをば
な恋いきこし
上がりまさん
此しよろし こしよろし
寝おしなせ いおしなせ
日子ぢの神 ひこぢのかみ

むしとりホイホイ

酸醤 → 酸漿 【漿か】 ほおずき
八鹽折《やしほり》 → 八塩折《やしおおり》 【お?】

以上2件。底本は左辺のとおり。

スリーパーズ日記*

 地図は因幡、伯耆、出雲の部分のみ。海岸線はおおむね現代地図から借用したが、出雲の部分のみ坂本勝『図説 風土記』(青春出版社、2008.3 p.43, 45)と『別冊太陽 出雲』(平凡社、2003.11 p.12)を参考にして当時の海岸線と河川路・郡域を記した。他に『楽学ブックス 出雲大社』(JTB パブリッシング、2012)、梅原猛『葬られた王朝』(新潮社、2010.4)を参照。

 八稚女(やおとめ)
 八俣の大蛇
 八塩折(やしおおり)の酒
 八重垣
 八耳(やつみみ)の神 (=足名椎)
 八島士奴美(やしまじぬみ)の神
 八千矛(やちほこ)の神 (=大国主神)
 八十(やそ)神 (=大国主神の兄弟)
 八上(やかみ)比売
 手間(てま)の山本
 大屋毘古(おおやびこ)の神
 八田間(やたま)の大室
 八島国
 八島牟遅(やしまむじ)の神
 八河江比売(やがはえひめ) (=葦那陀迦の神)

 八束水臣津野(やつかみずおみつの)の命 (『出雲国風土記』国引き神話)
 山田(やまだ)の曽富騰(そおど) (=久延毘古、かかし)
 倭(やまと) (=山門、やまと)

 高志の八俣の大蛇
 高志の国の沼河比売(ぬなかわひめ)

 (大)おおくにぬし←→(小)すくなびこな (=陽と陰)

やまたのおろち、やまとのおろち、やまたいのおろち。 



2012.8.3:公開 玲瓏迷人。
さるすべりとひまわりがようやく。
しまぶくろ、♪サンデーモーニング。
目くそ鼻くそ。しだひろし/PoorBook G3'99
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