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M-Tea*3_3-星と空の話(三)山本一清

2010.8.14 第三巻 第三号

星と空の話(三)山本一清
   九、土星
  一〇、天王星
  一一、海王星
  一二、小遊星
  一三、彗星
  一四、流星
  一五、太陽系
  一六、恒星(こうせい)と宇宙

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【週刊ミルクティー*第三巻 第三号】
http://www.dl-market.com/product_info.php?products_id=83138
※ クリックするとダウンロードサイトへジャンプします。
(1MB)

定価:200円 p.173 / *99 出版
付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(93項目)p.392
※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。

※ オリジナル版に加えて、ミルクティー*現代表記版を同時収録。
※ JIS X 0213・ttz 形式。
※ この作品は青空文庫にて入力中です。転載・移植・印刷は自由です。
(c) Copyright is public domain.


飛び出せ! 週刊ミルクティー*


 晴れた美しい夜の空を、しばらく家の外に出てながめてごらんなさい。ときどき三分間に一つか、五分間に一つぐらい星が飛ぶように見えるものがあります。あれが流星です。流星は、平常、天に輝いている多くの星のうちの一つ二つが飛ぶのだと思っている人もありますが、そうではありません。流星はみな、今までまったく見えなかった星が、急に光り出して、そしてすぐまた消えてしまうものなのです。(略)
 しかし、流星のうちには、はじめから稀(まれ)によほど形の大きいものもあります。そんなものは空気中を何百キロメートルも飛んでいるうちに、燃えつきてしまわず、熱したまま、地上まで落下してきます。これが隕石というものです。隕石のうちには、ほとんど全部が鉄のものもあります。これを隕鉄(いんてつ)といいます。(略)
 流星は一年じゅう、たいていの夜に見えますが、しかし、全体からいえば、冬や春よりは、夏や秋の夜にたくさん見えます。ことに七、八月ごろや十月、十一月ごろは、一時間に百以上も流星が飛ぶことがあります。
 八月十二、三日ごろの夜明け前、午前二時ごろ、多くの流星がペルセウス星座から四方八方へ放射的に飛びます。これらは、みな、ペルセウス星座の方向から、地球の方向へ、列を作ってぶっつかってくるものでありまして、これを「ペルセウス流星群」と呼びます。
 十一月十四、五日ごろにも、夜明け前の二時、三時ごろ、しし星座から飛び出してくるように見える一群の流星があります。これは「しし座流星群」と呼ばれます。
 この二つがもっとも有名な流星群ですが、なおこの他には、一月のはじめにカドラント流星群、四月二十日ごろに、こと座流星群、十月にはオリオン流星群などあります。

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(朗読:RealMedia 形式 432KB、3'30'')


山本一清 やまもと いっせい
1889-1959(明治22.5.27-昭和34.1.16)
滋賀県出身の天文学者。水沢緯度観測所勤務・京大理学部助教授を経て1925年京大教授。その間1920年には日本で最も歴史の長い天文同好会・東亜天文学会(略称・OAA)を結成した。1928年京大花山天文台が設立されると台長に就任。1938年京大を退官し私設天文台の山本天文台を設立。生涯を通じてプロの天文学者とアマチュア天文家の橋渡しをし、天文学の広範な普及・発展に大きく貢献した。

◇参照:Wikipedia 山本一清
◇表紙絵・扉絵・挿絵:恩地孝四郎


底本

底本:『星と雲・火山と地震』復刻版 日本児童文庫、名著普及会
   1982(昭和57)年6月20日 発行
親本:『星と雲・火山と地震』日本兒童文庫、アルス
   1930(昭和5)年2月15日 発行
http://www.aozora.gr.jp/index_pages/person1517.html

NDC 分類:K440(天文学.宇宙科学)
http://yozora.kazumi386.org/4/4/ndck440.html
※ 2010.7.31現在、ページ未設置。


難字、求めよ

イギリスのハーディング ドイツか。
インネケ彗星
フィンレイ彗星
テンペル彗星
カドラント流星群 しぶんぎ座流星群か。


スリーパーズ日記


ハイゲンスをホイヘンスに、
マクスヱルをマクスウェルに、
チターンをティターンに、
ウラーノスをウラノスに、
ル※[#エに濁点]リエをルヴェリエに、
アダムスをアダムズに、
ネプチウンをネプチューンに、
ピアジをピアッツィに、
セレスをケレスに、
※[#エに濁点]スタをベスタに、
アストリアをアストレアに、
マクスオルフをマックス・ヴォルフに、
ペガスをペガサスに、
センタウルをケンタウルスに、
プロシーオンをプロキオンに、
セフェウスをケフェウスに、
「牛《うし》」を「おうし」に、
「羊《ひつじ》」を「おひつじ」に、
「振《ふ》り舞《ま》ふ」を「振るまう」に、
「一秒時間」を「一秒間」に、
「同し」を「同じ」に、
一部、「歳(とし)」を「年(とし)」にかえた。


 遊星・小遊星は、それぞれ惑星・小惑星か。そのままとした。

本文「一五、太陽系」より……
「今から幾百億年という大昔には、太陽がただ一つあって、光を放っているだけなのでした。ところが、今一つの太陽のような大きい天体が、偶然、太陽の近傍を通りましたため、この天体と太陽とはお互いに引力で引きあい、そのため、太陽の表面の一部分が外へ飛び出したのです。こうして飛び出した太陽のかけらが、大きいものやら、小さいものやら、それぞれ一つずつ固まって、地球やら金星やら、木星、土星、天王星、海王星などの大遊星ができ、さらにその遊星の一つが破壊されて小遊星ができたのです。」

注:太陽系は、巨大な分子雲の一部の重力による収縮が起こった約46億年前に始まったと推定されている。収縮した質量の大部分は集まって太陽を形成し、残りは扁平な原始惑星系円盤を形成してここから惑星、衛星、小惑星やその他の太陽系小天体等ができた。(Wikipedia「太陽系の形成と進化」の項より)

本文「一五、太陽系」より……
「「月」はわが地球の衛星で、今から幾千万年前に、地球の太平洋が引き裂かれていったものが月なのです。」

注:1975年になって、月は地球と他の天体との衝突によって飛散した物質でできたとする、いわゆるジャイアント・インパクト(巨大衝突)説が提唱された。この説は、地球がほぼ現在の大きさになった頃に火星程度の大きさの天体が斜めに衝突して、両天体のマントル物質が蒸発・飛散し、その一部が地球周回軌道上で集積して月が形成されたというもの。(Wikipedia「月」の項より)

本文「一六、恒星と宇宙」より……
「この十五万光年の距離の範囲内に、恒星か総計いくつあるかといいますと、約三百億です。」

注:現在、銀河系は約2000億個の恒星からなると考えられている。(広辞苑「銀河系」の項より)

 八月十三日の金曜日。午前四時、台風一過……を期待したが、ならず。風雨は静まりかえるが全天に雲。十四日(土)は雨。日中はくもり。NHK山形放送局にて『龍馬伝』つづいて、アーカイブス『草燃える』より第四十七話「幻の船」篠田三郎マンタロー。蟹江敬三! 十五日、久々の星空。流星は見れず。



2010.8.16:公開
2010.8.18:更新
無為に過ごす。
目くそ鼻くそ/まってるわよ、きみこ。PoorBook G3'99
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最終更新:2010年08月18日 04:47