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*M-Tea*6_8-後世への最大遺物(一)内村鑑三 ほか
*2013.9.14 第六巻 第八号
後世 芥川龍之介
読書子に寄す——『岩波文庫』発刊に際して—— 岩波茂雄
『岩波文庫』論 岩波茂雄
後世への最大遺物(一)内村鑑三
&image(http://www.dlmarket.jp/images/uploader/620/6_8-1.png,http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/239377)
[[【週刊ミルクティー*第六巻 第八号 ダウンロードサイトへ】>http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/239377]]
(768KB)
&color(red){定価:100円(税込)} p.000 / *99 出版
※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。
※ PDF 形式、六インチ判。
※ この作品は青空文庫にて公開中です。著作権保護期間を経過したパブリック・ドメイン作品につき、転載・印刷・翻訳などの二次利用は自由です。
(c) Copyright this work is public domain, 2013.
*スパイダーの巣の上で。
ときどきわたしは二十年ののち、あるいは五十年ののち、あるいはさらに百年ののち、わたしの存在さえ知らない時代がくるということを想像する。そのときわたしの作品集は、堆いホコリに埋もれて、神田あたりの古本屋の棚のすみに、むなしく読者を待っていることであろう。いや、ことによったらどこかの図書館に、たった一冊残ったまま、無残な紙魚のエサとなって、文字さえ読めないように破れ果てているかもしれない。しかし――
わたしは、しかしと思う。
しかし、誰かが偶然わたしの作品集を見つけだして、その中の短い一篇を、あるいはその一篇の中の何行かを読むということがないであろうか。さらに虫のよい望みをいえば、その一篇なり何行かなりが、わたしの知らない未来の読者に、多少にもせよ美しい夢を見せるということがないであろうか。(芥川龍之介「後世」より)
※ #ref(6_8.rm)
(朗読:RealMedia 形式 xxxKB、x:xx)
※ お休みしまーす。
芥川龍之介 あくたがわ りゅうのすけ
1892-1927(明治25.3.1-昭和2.7.24)
小説家。別号、我鬼・澄江堂主人。東京生れ。東大卒。夏目漱石門下。菊池寛・久米正雄らと第3次・第4次「新思潮」を刊行。「鼻」「芋粥」で注目された。大正文学の中心作家の一人。作「羅生門」「地獄変」「偸盗」「河童」「歯車」「或阿呆の一生」など。自殺。
岩波茂雄 いわなみ しげお
1881-1946(明治14.8.27- 昭和21.4.25)
出版人。長野県生れ。東大哲学科選科出身。1913年(大正2)岩波書店を開き、岩波文庫その他学術書の出版を通じて日本文化の向上に寄与。貴族院議員。文化勲章。
内村鑑三 うちむら かんぞう
1861-1930(万延2.2.13-昭和5.3.28)
宗教家・評論家。高崎の人。札幌農学校出身。教会的キリスト教に対して無教会主義を唱えた。教育勅語の天皇の署名への礼拝を拒む不敬事件を起こし、また非戦論を唱道。雑誌「聖書之研究」を創刊。著「基督信徒の慰め」「求安録」など。
◇参照:Wikipedia &link_wikipedia(芥川龍之介){芥川龍之介}、&link_wikipedia(岩波茂雄){岩波茂雄}、&link_wikipedia(内村鑑三){内村鑑三}、『広辞苑 第六版』(岩波書店、2008)。
*底本
後世 芥川龍之介
底本:「芥川龍之介全集 第四巻」岩波書店
1996(平成8)年2月8日発行
底本の親本:「點心」金星堂
1922(大正11)年5月20日発行
初出:「東京日日新聞」
1919(大正8)年7月27日
http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/card33202.html
読書子に寄す ——『岩波文庫』発刊に際して—— 岩波茂雄
底本:「山月記・李陵他九篇」岩波文庫、岩波書店
1994(平成6)年7月18日第1刷発行
2003(平成15)年8月25日第16刷発行
http://www.aozora.gr.jp/cards/001119/card42753.html
『岩波文庫』論 岩波茂雄
底本:「出版人の遺文 岩波書店 岩波茂雄」栗田書店
1968(昭和43)年6月1日第1刷発行
1969(昭和44)年2月11日第2刷発行
初出:「東京帝国大学新聞」
1938(昭和13)年9月19日
http://www.aozora.gr.jp/cards/001119/card49433.html
後世への最大遺物 内村鑑三
底本:「後世への最大遺物 デンマルク国の話」岩波文庫、岩波書店
1946(昭和21)年10月10日第1刷発行
1976(昭和51)年3月16日第30刷改版発行
1994(平成6)年8月6日第64刷発行
底本の親本:「内村鑑三全集 第一巻」岩波書店
1932(昭和7)年10月
初出:「湖畔論集 第六回夏期学校編」十字屋書店
1894(明治27)年11月
http://www.aozora.gr.jp/cards/000034/card519.html
NDC 分類:023(図書.書誌学 / 出版)
http://yozora.kazumi386.org/0/2/ndc023.html
NDC 分類:914(日本文学 / 評論.エッセイ.随筆)
http://yozora.kazumi386.org/9/1/ndc914.html
*難字、求めよ
絶対美
書を名山に蔵する
学芸解放
生活批判の原理
最主 さいしゅ? 最首か。
カッセル版
レクラム版
新福音
破壊党
ベルモントの山 マサチューセッツ州。
京都便利堂
天下の糸平
『クロムウェル伝』 カーライルの著。
*むしとりホイホイ
*スリーパーズ日記*
すいません。うそをつきました。
「お別れがこんなにもはやく、こんなに突然になるとは思ってもみなかった」と書きましたが、ほんとうは富田さんとメールを交換するときも、YouTube を介して元気な姿を見るときも、そらもようやこもれびで書き込みを拝見するときも、ずっと富田さんの容態が気がかりでした。
死別……お別れが近いかもしれないことを、つねに意識してました。
著書やメーリングリストでは自身の病気のことについてふれられていたけれど、私信メールやおおやけの掲示板では、そのことについては一切語らなかったと思う。自身の病気をいいわけにすることは一切なかった。
四、五年前になるだろうか。みずたまりやこもれびでのあまりの応対をみかねて、富田さんあてに「おたがいに、時間泥棒にはなりたくないものですね」とコメントしたことがある。
言外に、書き込み者や富田さんの応対への批判をこめて書いた。こんなことやってるばあいじゃないだろうと。こんなことやって、残された時間をついやしてるばあいじゃないだろうと。ほんとうに富田さんがいまやりたいことは、こんなことなんですか? と。
富田さんは真摯に対応しているつもりかもしれないけれど、ぼくにはその対応が正しいとは思えなかった。富田さん自身が自身の時間泥棒になっていやしないか。富田さんの「真摯な対応」が、書き込み者本人や、それを読んでる掲示板読者の時間泥棒になってやしないか。
そのことを直接くちにすることはとてもできなかった。けっきょく、承知のように富田さんはその後も「真摯な対応」につとめた。
時間泥棒。
だれが? だれの?
富田さんの容態を気がかりに思えば思うほど、考えるのがつらくなり、当人とひんぱんに直接やりとりをすることができなくなり、入力や校正作業に没頭するふりをして、けっきょくのところ疎遠になった。ほんとうは、もっともっとかまってもらいたかったのに。
この気持ちはおそらく多くの工作員の共通するところで、その気持ちを正直にストレートに行動したのが、最後まで書き込みをつづけ、富田さんとの交流を継続したひとたちだったのかもしれない。だとしたら富田さんにとって、ものわかりのいいふりをしてる疎遠な工作員よりも、傍若無人な書き込みを延々と継続してくれている人たちのほうが、気の置けない親しさを実感できる仲間だったんじゃないだろうか。……このごろ、そんなことを思う。
時間泥棒。
いまでは、このコトバ、自分自身にはねかえってきている。
時間泥棒トラベリング。
2013.9.14 公開
目くそ鼻くそ、しだひろし/PoorBook G3'99
転載・印刷・翻訳は自由です。
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*M-Tea*6_8-後世への最大遺物(一)内村鑑三 ほか
*2013.9.14 第六巻 第八号
後世 芥川龍之介
読書子に寄す——『岩波文庫』発刊に際して—— 岩波茂雄
『岩波文庫』論 岩波茂雄
後世への最大遺物(一)内村鑑三
&image(http://www.dlmarket.jp/images/uploader/620/6_8-1.png,http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/239377)
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(768KB)
&color(red){定価:100円(税込)} p.000 / *99 出版
※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。
※ PDF 形式、六インチ判。
※ この作品は青空文庫にて公開中です。著作権保護期間を経過したパブリック・ドメイン作品につき、転載・印刷・翻訳などの二次利用は自由です。
(c) Copyright this work is public domain, 2013.
*スパイダーの巣の上で。
ときどきわたしは二十年ののち、あるいは五十年ののち、あるいはさらに百年ののち、わたしの存在さえ知らない時代がくるということを想像する。そのときわたしの作品集は、堆いホコリに埋もれて、神田あたりの古本屋の棚のすみに、むなしく読者を待っていることであろう。いや、ことによったらどこかの図書館に、たった一冊残ったまま、無残な紙魚のエサとなって、文字さえ読めないように破れ果てているかもしれない。しかし――
わたしは、しかしと思う。
しかし、誰かが偶然わたしの作品集を見つけだして、その中の短い一篇を、あるいはその一篇の中の何行かを読むということがないであろうか。さらに虫のよい望みをいえば、その一篇なり何行かなりが、わたしの知らない未来の読者に、多少にもせよ美しい夢を見せるということがないであろうか。(芥川龍之介「後世」より)
※ #ref(6_8.rm)
(朗読:RealMedia 形式 xxxKB、x:xx)
※ お休みしまーす。
芥川龍之介 あくたがわ りゅうのすけ
1892-1927(明治25.3.1-昭和2.7.24)
小説家。別号、我鬼・澄江堂主人。東京生れ。東大卒。夏目漱石門下。菊池寛・久米正雄らと第3次・第4次「新思潮」を刊行。「鼻」「芋粥」で注目された。大正文学の中心作家の一人。作「羅生門」「地獄変」「偸盗」「河童」「歯車」「或阿呆の一生」など。自殺。
岩波茂雄 いわなみ しげお
1881-1946(明治14.8.27- 昭和21.4.25)
出版人。長野県生れ。東大哲学科選科出身。1913年(大正2)岩波書店を開き、岩波文庫その他学術書の出版を通じて日本文化の向上に寄与。貴族院議員。文化勲章。
内村鑑三 うちむら かんぞう
1861-1930(万延2.2.13-昭和5.3.28)
宗教家・評論家。高崎の人。札幌農学校出身。教会的キリスト教に対して無教会主義を唱えた。教育勅語の天皇の署名への礼拝を拒む不敬事件を起こし、また非戦論を唱道。雑誌「聖書之研究」を創刊。著「基督信徒の慰め」「求安録」など。
◇参照:Wikipedia &link_wikipedia(芥川龍之介){芥川龍之介}、&link_wikipedia(岩波茂雄){岩波茂雄}、&link_wikipedia(内村鑑三){内村鑑三}、『広辞苑 第六版』(岩波書店、2008)。
*底本
後世 芥川龍之介
底本:「芥川龍之介全集 第四巻」岩波書店
1996(平成8)年2月8日発行
底本の親本:「點心」金星堂
1922(大正11)年5月20日発行
初出:「東京日日新聞」
1919(大正8)年7月27日
http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/card33202.html
読書子に寄す ——『岩波文庫』発刊に際して—— 岩波茂雄
底本:「山月記・李陵他九篇」岩波文庫、岩波書店
1994(平成6)年7月18日第1刷発行
2003(平成15)年8月25日第16刷発行
http://www.aozora.gr.jp/cards/001119/card42753.html
『岩波文庫』論 岩波茂雄
底本:「出版人の遺文 岩波書店 岩波茂雄」栗田書店
1968(昭和43)年6月1日第1刷発行
1969(昭和44)年2月11日第2刷発行
初出:「東京帝国大学新聞」
1938(昭和13)年9月19日
http://www.aozora.gr.jp/cards/001119/card49433.html
後世への最大遺物 内村鑑三
底本:「後世への最大遺物 デンマルク国の話」岩波文庫、岩波書店
1946(昭和21)年10月10日第1刷発行
1976(昭和51)年3月16日第30刷改版発行
1994(平成6)年8月6日第64刷発行
底本の親本:「内村鑑三全集 第一巻」岩波書店
1932(昭和7)年10月
初出:「湖畔論集 第六回夏期学校編」十字屋書店
1894(明治27)年11月
http://www.aozora.gr.jp/cards/000034/card519.html
NDC 分類:023(図書.書誌学 / 出版)
http://yozora.kazumi386.org/0/2/ndc023.html
NDC 分類:914(日本文学 / 評論.エッセイ.随筆)
http://yozora.kazumi386.org/9/1/ndc914.html
*難字、求めよ
絶対美
書を名山に蔵する
学芸解放
生活批判の原理
最主 さいしゅ? 最首か。
カッセル版
レクラム版
新福音
破壊党
ベルモントの山 マサチューセッツ州。
京都便利堂
天下の糸平
『クロムウェル伝』 カーライルの著。
*スリーパーズ日記*
すいません。うそをつきました。
「お別れがこんなにもはやく、こんなに突然になるとは思ってもみなかった」と書きましたが、ほんとうは富田さんとメールを交換するときも、YouTube を介して元気な姿を見るときも、そらもようやこもれびで書き込みを拝見するときも、ずっと富田さんの容態が気がかりでした。
死別……お別れが近いかもしれないことを、つねに意識してました。
著書やメーリングリストでは自身の病気のことについてふれられていたけれど、私信メールやおおやけの掲示板では、そのことについては一切語らなかったと思う。自身の病気をいいわけにすることは一切なかった。
四、五年前になるだろうか。みずたまりやこもれびでのあまりの応対をみかねて、富田さんあてに「おたがいに、時間泥棒にはなりたくないものですね」とコメントしたことがある。
言外に、書き込み者や富田さんの応対への批判をこめて書いた。こんなことやってるばあいじゃないだろうと。こんなことやって、残された時間をついやしてるばあいじゃないだろうと。ほんとうに富田さんがいまやりたいことは、こんなことなんですか? と。
富田さんは真摯に対応しているつもりかもしれないけれど、ぼくにはその対応が正しいとは思えなかった。富田さん自身が自身の時間泥棒になっていやしないか。富田さんの「真摯な対応」が、書き込み者本人や、それを読んでる掲示板読者の時間泥棒になってやしないか。
そのことを直接くちにすることはとてもできなかった。けっきょく、承知のように富田さんはその後も「真摯な対応」につとめた。
時間泥棒。
だれが? だれの?
富田さんの容態を気がかりに思えば思うほど、考えるのがつらくなり、当人とひんぱんに直接やりとりをすることができなくなり、入力や校正作業に没頭するふりをして、けっきょくのところ疎遠になった。ほんとうは、もっともっとかまってもらいたかったのに。
この気持ちはおそらく多くの工作員の共通するところで、その気持ちを正直にストレートに行動したのが、最後まで書き込みをつづけ、富田さんとの交流を継続したひとたちだったのかもしれない。だとしたら富田さんにとって、ものわかりのいいふりをしてる疎遠な工作員よりも、傍若無人な書き込みを延々と継続してくれている人たちのほうが、気の置けない親しさを実感できる仲間だったんじゃないだろうか。……このごろ、そんなことを思う。
時間泥棒。
いまでは、このコトバ、自分自身にはねかえってきている。
時間泥棒トラベリング。
2013.9.14 公開
目くそ鼻くそ、しだひろし/PoorBook G3'99
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