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*M-Tea*3_50-地震の国(二)今村明恒 *2011.7.9 第三巻 第五〇号 地震の国(二) 今村明恒  九 ドリアン  一〇 地震の興味  一一 地割れの開閉現象  一二 称名寺の鐘楼  一三 張衡(ちょうこう)  一四 地震計の冤(えん)  一五 初動の方向性  一六 白鳳大地震   &image(http://www.dlmarket.jp/images/uploader/620/3_50-1.png,http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/149790) [[【週刊ミルクティー*第三巻 第五〇号】>http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/149790]] (http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/149790) ※ クリックするとダウンロードサイトへジャンプします。 (588KB) &color(red){定価:200円} p.214 / *99 出版 付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(60項目)p.300 ※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。 ※ オリジナル版に加えて、ミルクティー*現代表記版を同時収録。 ※ JIS X 0213・ttz 形式。 ※ この作品は青空文庫にて入力中です。転載・印刷・翻訳は自由です。 (c) Copyright this work is public domain. *とろけた! 週刊溶融ティー*  文部大臣は、昨年の関西風水害直後、地方庁あてに訓令を出されて、生徒児童の非常災害に対する教養に努めるよう戒められたのであった。まことに結構な訓令である。ただし、震災に関するかぎり、小学教師は、いつ、いかなる場合、いかようにしてこの名訓令の趣旨を貫徹せしめるかについては、すこぶる迷っているというのが、いつわらざる現状である。実際、尋常科用国定教科書をいかにあさって見ても理科はもとより、地理・国語・修身、その他にも、地震を主題とした文章は一編も現われず、ただ数か所に「地震」という文字が散見するのみである。地震の訓話をするに、たとえかような機会をとらえるとしても、いかなることを話したらよいか、それが教師にとってかえって大きな悩みである。文部大臣の監督下にある震災予防評議会が、震火災防止をめざす積極的精神の振作に関し、内閣総理をはじめ、文部・内務・陸海軍諸大臣へあて建議書を提出したのは昭和三年(一九二八)のことであるが、その建議書にはとくに「尋常小学校の課程に地震に関する一文章を加える議」が強調してある。同建議書は文部省に設置してある理科教科書編纂委員会へも照会されたが、同委員会からは、問題の事項は加えがたいむねの返事があった。地震という事項は、尋常科の課程としては難解でもあり、また、その他の記事が満載されていて、割り込ませる余地もないという理由であった。この理由はとくに理科の教科書に限られたわけでもなく、他の科目についても同様であったのである。難解なりとは、先ほどから説明したとおり問題にならぬ。われわれはその後、文案を具して当局に迫ったこともあるくらいであるから、当局ももはや諒としておられるであろう。さすれば主な理由は、余地なしという点に帰着するわけである。つくづく尋常科教科書を検討してみるに、次のようなことが載せてあるのを気づく。すなわち「南洋にはドリアンという果物ができる。うまいけれども、とても臭い」と。このような記事を加える余裕があるにもかかわらず、地震国・震災国の幼い小国民に地震のことを教える余地がないとは、じつに不可解なことといわねばならぬ。 #ref(3_50.rm) (朗読:RealMedia 形式 560KB、4'32'') [[milk_tea_3_50.html>http://www33.atwiki.jp/asterisk99?cmd=upload&act=open&pageid=280&file=milk_tea_3_50.html]] (html ソーステキスト版 276KB) 今村明恒 いまむら あきつね 1870-1948(明治3.5.16-昭和23.1.1) 地震学者。理学博士。鹿児島県生まれ。明治38年、統計上の見地から関東地方に大地震が起こりうると説き、大森房吉との間に大論争が起こった。大正12年、東大教授に就任。翌年、地震学科の設立とともに主任となる。昭和4年、地震学会を創設、その会長となり、機関誌『地震』の編集主任を兼ね、18年間その任にあたる。 ◇参照:Wikipedia &link_wikipedia(今村明恒){今村明恒}、『広辞苑 第六版』(岩波書店)。 *底本 底本:『地震の國』文藝春秋新社    1949(昭和24)年5月30日発行 http://www.aozora.gr.jp/index_pages/person1578.html NDC 分類:453(地球科学.地学/地震学) http://yozora.kazumi386.org/4/5/ndc453.html *難字、求めよ エスチングハウス 桶水振動 おけみず しんどう? 行らし めぐらし? 合蓋 ごうがい? 都柱 牙機 がき? 振声 しんせい? 伺者 ししゃ? 王振鐸 おう しんたく? 西鄂 張衡の故郷。南陽。 張家 張堪 張衡の祖父。 朱暉 しゅき? 闕門 門闕(もんけつ)か。 河間 鮑徳 ほうとく? 南陽の太守。 崔? さいえん? 張衡の友人。 石橋鎮 堙ふ 范伝 『後漢書』「張衡伝」のことか。列伝は范曄の編。 鉄箒欄 てっそうらん? 叫唱びて さけびて? 賜禄 しろく? 飄蕩う ただよう? 親楽寺 真楽寺(しんらくじ)か。現、小田原市国府津。 *むしとりホイホイ 至評 至論(しろん)か。万人が納得するような、至極もっともな議論。 閹堅 閹豎(えんじゅ)か。宦官のこと。 執れか → 孰れか 【孰か(いずれか)】 永元三年(西紀一三八年) → 永和三年(西紀一三八年) 【和か】 ※ 後漢の永元3年は西暦91年。いっぽう西暦138年は永和3年。「永元」は「永和」の誤植か。張衡は78〜139。 *スリーパーズ日記  この時期、部屋のまどを開け放っていると、決まって深夜に異臭がただよってくる。ロンドン旅行をしたさいにかぎ覚えのある喫煙臭。バックパッカーの同居人の数人が、このにおいを漂わせながら目をどろんとさせて部屋へ戻ってきたことを思い出す。「ヒロシ、おまえもどうか?」と誘われたが、どんよりした腐った魚のような目と、ろれつがまわらない姿を見ると、残念ながら手を出せなかった。彼らなりに気をつかってくれている様子で、喫煙は室外ですませてくれた。  このアパートで、夏場にこの異臭がただようようになって数年がたつ。深夜の寝静まったころにただよってくるこの喫煙臭には、ほとほとまいっている。  タバコの受動喫煙すら問題になっている昨今だというのに、どうやら天童市ではマリファナ、大麻の喫煙を問題にしてくれないらしい。市役所と警察署へ相談したにもかかわらず、今年もにおってきた。とうの本人はいいだろうが、アパートの隣人としては迷惑もいいところ。こちらのほうが先に気がふれてイカれてしまいそうなのを懸命にこらえているような、そんな危険な日々が続いている。  どんな苦しさでこらえているのか、どんな思いでおそるおそる通報したのか、当事者でないと理解してもらえないのかもしれない。通報したことが知られて逆恨みされやしないか……当事者でもなければ、そこまで気もまわらないか。これ以上、だれに相談すればいいんだろう?  吸うなら、わからないようにやってほしいもんだ! 2011.7.11:公開 八面玲瓏。 長幼の小暑、グラジオラス、ドリアンしだっちです。 目くそ鼻くそ。しだひろし/PoorBook G3'99 転載・印刷・翻訳は自由です。 カウンタ:&counter() ---- #comment
*M-Tea*3_50-地震の国(二)今村明恒 *2011.7.9 第三巻 第五〇号 地震の国(二) 今村明恒  九 ドリアン  一〇 地震の興味  一一 地割れの開閉現象  一二 称名寺の鐘楼  一三 張衡(ちょうこう)  一四 地震計の冤(えん)  一五 初動の方向性  一六 白鳳大地震   &image(http://www.dlmarket.jp/images/uploader/620/3_50-1.png,http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/149790) [[【週刊ミルクティー*第三巻 第五〇号】>http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/149790]] (http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/149790) ※ クリックするとダウンロードサイトへジャンプします。 (588KB) &color(red){定価:200円} p.214 / *99 出版 付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(60項目)p.300 ※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。 ※ オリジナル版に加えて、ミルクティー*現代表記版を同時収録。 ※ JIS X 0213・ttz 形式。 ※ この作品は青空文庫にて入力中です。転載・印刷・翻訳は自由です。 (c) Copyright this work is public domain. *とろけた! 週刊溶融ティー*  文部大臣は、昨年の関西風水害直後、地方庁あてに訓令を出されて、生徒児童の非常災害に対する教養に努めるよう戒められたのであった。まことに結構な訓令である。ただし、震災に関するかぎり、小学教師は、いつ、いかなる場合、いかようにしてこの名訓令の趣旨を貫徹せしめるかについては、すこぶる迷っているというのが、いつわらざる現状である。実際、尋常科用国定教科書をいかにあさって見ても理科はもとより、地理・国語・修身、その他にも、地震を主題とした文章は一編も現われず、ただ数か所に「地震」という文字が散見するのみである。地震の訓話をするに、たとえかような機会をとらえるとしても、いかなることを話したらよいか、それが教師にとってかえって大きな悩みである。文部大臣の監督下にある震災予防評議会が、震火災防止をめざす積極的精神の振作に関し、内閣総理をはじめ、文部・内務・陸海軍諸大臣へあて建議書を提出したのは昭和三年(一九二八)のことであるが、その建議書にはとくに「尋常小学校の課程に地震に関する一文章を加える議」が強調してある。同建議書は文部省に設置してある理科教科書編纂委員会へも照会されたが、同委員会からは、問題の事項は加えがたいむねの返事があった。地震という事項は、尋常科の課程としては難解でもあり、また、その他の記事が満載されていて、割り込ませる余地もないという理由であった。この理由はとくに理科の教科書に限られたわけでもなく、他の科目についても同様であったのである。難解なりとは、先ほどから説明したとおり問題にならぬ。われわれはその後、文案を具して当局に迫ったこともあるくらいであるから、当局ももはや諒としておられるであろう。さすれば主な理由は、余地なしという点に帰着するわけである。つくづく尋常科教科書を検討してみるに、次のようなことが載せてあるのを気づく。すなわち「南洋にはドリアンという果物ができる。うまいけれども、とても臭い」と。このような記事を加える余裕があるにもかかわらず、地震国・震災国の幼い小国民に地震のことを教える余地がないとは、じつに不可解なことといわねばならぬ。 #ref(3_50.rm) (朗読:RealMedia 形式 560KB、4'32'') [[milk_tea_3_50.html>http://www33.atwiki.jp/asterisk99?cmd=upload&act=open&pageid=280&file=milk_tea_3_50.html]] (html ソーステキスト版 276KB) 今村明恒 いまむら あきつね 1870-1948(明治3.5.16-昭和23.1.1) 地震学者。理学博士。鹿児島県生まれ。明治38年、統計上の見地から関東地方に大地震が起こりうると説き、大森房吉との間に大論争が起こった。大正12年、東大教授に就任。翌年、地震学科の設立とともに主任となる。昭和4年、地震学会を創設、その会長となり、機関誌『地震』の編集主任を兼ね、18年間その任にあたる。 ◇参照:Wikipedia &link_wikipedia(今村明恒){今村明恒}、『広辞苑 第六版』(岩波書店)。 *底本 底本:『地震の國』文藝春秋新社    1949(昭和24)年5月30日発行 http://www.aozora.gr.jp/index_pages/person1578.html NDC 分類:453(地球科学.地学/地震学) http://yozora.kazumi386.org/4/5/ndc453.html *難字、求めよ エスチングハウス 桶水振動 おけみず しんどう? 行らし めぐらし? 合蓋 ごうがい? 都柱 牙機 がき? 振声 しんせい? 伺者 ししゃ? 王振鐸 おう しんたく? 西鄂 張衡の故郷。南陽。 張家 張堪 張衡の祖父。 朱暉 しゅき? 闕門 門闕(もんけつ)か。 河間 鮑徳 ほうとく? 南陽の太守。 崔? さいえん? 張衡の友人。 石橋鎮 堙ふ 范伝 『後漢書』「張衡伝」のことか。列伝は范曄の編。 鉄箒欄 てっそうらん? 叫唱びて さけびて? 賜禄 しろく? 飄蕩う ただよう? 親楽寺 真楽寺(しんらくじ)か。現、小田原市国府津。 *むしとりホイホイ 至評 至論(しろん)か。万人が納得するような、至極もっともな議論。 閹堅 閹豎(えんじゅ)か。宦官のこと。 執れか → 孰れか 【孰(いずれか)、か?】 永元三年(西紀一三八年) → 永和三年(西紀一三八年) 【和か】 ※ 後漢の永元3年は西暦91年。いっぽう西暦138年は永和3年。「永元」は「永和」の誤植か。張衡は78〜139。 *スリーパーズ日記  この時期、部屋のまどを開け放っていると、決まって深夜に異臭がただよってくる。ロンドン旅行をしたさいにかぎ覚えのある喫煙臭。バックパッカーの同居人の数人が、このにおいを漂わせながら目をどろんとさせて部屋へ戻ってきたことを思い出す。「ヒロシ、おまえもどうか?」と誘われたが、どんよりした腐った魚のような目と、ろれつがまわらない姿を見ると、残念ながら手を出せなかった。彼らなりに気をつかってくれている様子で、喫煙は室外ですませてくれた。  このアパートで、夏場にこの異臭がただようようになって数年がたつ。深夜の寝静まったころにただよってくるこの喫煙臭には、ほとほとまいっている。  タバコの受動喫煙すら問題になっている昨今だというのに、どうやら天童市ではマリファナ、大麻の喫煙を問題にしてくれないらしい。市役所と警察署へ相談したにもかかわらず、今年もにおってきた。とうの本人はいいだろうが、アパートの隣人としては迷惑もいいところ。こちらのほうが先に気がふれてイカれてしまいそうなのを懸命にこらえているような、そんな危険な日々が続いている。  どんな苦しさでこらえているのか、どんな思いでおそるおそる通報したのか、当事者でないと理解してもらえないのかもしれない。通報したことが知られて逆恨みされやしないか……当事者でもなければ、そこまで気もまわらないか。これ以上、だれに相談すればいいんだろう?  吸うなら、わからないようにやってほしいもんだ! 2011.7.11:公開 八面玲瓏。 長幼の小暑、グラジオラス、ドリアンしだっちです。 目くそ鼻くそ。しだひろし/PoorBook G3'99 転載・印刷・翻訳は自由です。 カウンタ:&counter() ---- #comment

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