「M-Tea*3_41-グスコーブドリの伝記 宮沢賢治」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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*【電子本を読んで、被災地を支援しよう! 一日一偽善!】
*【DL-MARKET 被災地支援チャリティー企画 参加作品】
M-Tea*3_39-キュリー夫人/はるかな道(他)宮本百合子
http://www33.atwiki.jp/asterisk99/pages/267.html
M-Tea*3_38-春雪の出羽路の三日 喜田貞吉
http://www33.atwiki.jp/asterisk99/pages/266.html
M-Tea*3_37-津波と人間/天災と国防/災難雑考 寺田寅彦
http://www33.atwiki.jp/asterisk99/pages/265.html
M-Tea*3_36-地震の話(二)今村明恒
http://www33.atwiki.jp/asterisk99/pages/262.html
※ この作品は、売上金が東日本大震災・被災地への義援金となります。ご購入いただくと、価格200円の全額が日本赤十字社に寄付されます。
チャリティー状況(2011.5.16 現在)
チャリティー出品数: 5個
チャリティー販売数: 3個
第三巻第三六号: 2個
第三巻第三七号: 1個
売上金: 600円です。感謝。
※ DL-MARKET 被災地支援チャリティー企画の詳細。
http://support.dl-market.com/charity/index.html
&html(<a href="http://support.dl-market.com/charity/index.html" ><img border="0" style="" title="" alt="" src="http://www33.atwiki.jp/asterisk99/?plugin=ref&serial=853" /></a>)
*【被災地支援チャリティー *99 出版企画】
T-Time マガジン 週刊ミルクティー*
全バックナンバー140冊を一括セットで販売
http://www33.atwiki.jp/asterisk99/pages/268.html
※ この企画は、売上金が東日本大震災・被災地への義援金となります。ご購入いただくと、価格10,800円のうち DL-MARKET 手数料分を差し引いた9984円全額を日本赤十字社に寄付いたします。
*M-Tea*3_41-グスコーブドリの伝記 宮沢賢治
*2011.5.7 第三巻 第四一号
グスコーブドリの伝記
宮沢賢治
一 森
二 テグス工場
三 沼ばたけ
四 クーボー大博士
五 イーハトーヴ火山局
六 サンムトリ火山
七 雲の海
八 秋
九 カルボナード島
&image(http://www.dlmarket.jp/images/uploader/620/3_41-1.gif,http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/138046)
[[【週刊ミルクティー*第三巻 第四一号】>http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/138046]]
(http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/138046)
※ クリックするとダウンロードサイトへジャンプします。
(452KB)
&color(red){定価:200円} p.173 / *99 出版
付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(4項目)p.34
※ この作品は、売上金が東日本大震災・被災地への義援金となります。ご購入いただくと、価格200円の全額が日本赤十字社に寄付されます。
※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。
※ オリジナル版に加えて、ミルクティー*現代表記版を同時収録。
※ JIS X 0213・ttz 形式。
※ この作品は青空文庫にて公開中です。転載・印刷・翻訳は自由です。
(c) Copyright this work is public domain.
*はみだせ! 週刊ヒポクりィー*
そして、ブドリは十になり、ネリは七つになりました。ところがどういうわけですか、その年は、お日さまが春から変に白くて、いつもなら雪がとけるとまもなく、まっしろな花をつけるコブシの木もまるで咲かず、五月になってもたびたびみぞれがグシャグシャ降り、七月の末になってもいっこうに暑さが来ないために、去年まいた麦も粒の入らない白い穂しかできず、たいていの果物も、花が咲いただけで落ちてしまったのでした。
そしてとうとう秋になりましたが、やっぱり栗の木は青いからのイガばかりでしたし、みんなでふだん食べるいちばんたいせつなオリザという穀物も、一つぶもできませんでした。野原ではもう、ひどいさわぎになってしまいました。
ブドリのおとうさんもおかあさんも、たびたび薪(たきぎ)を野原のほうへ持って行ったり、冬になってからは何べんも大きな木を町へソリで運んだりしたのでしたが、いつもがっかりしたようにして、わずかの麦の粉など持って帰ってくるのでした。それでも、どうにかその冬はすぎてつぎの春になり、畑にはたいせつにしまっておいた種もまかれましたが、その年もまた、すっかり前の年のとおりでした。そして秋になると、とうとうほんとうの飢饉(ききん)になってしまいました。もうそのころは、学校へ来る子どももまるでありませんでした。ブドリのおとうさんもおかあさんも、すっかり仕事をやめていました。そしてたびたび心配そうに相談しては、かわるがわる町へ出て行って、やっとすこしばかりの黍(きび)の粒など持って帰ることもあれば、なんにも持たずに顔いろを悪くして帰ってくることもありました。そしてみんなは、コナラの実や、葛(くず)やワラビの根や、木のやわらかな皮やいろんなものを食べて、その冬をすごしました。
#ref(3_41.rm)
(朗読:RealMedia 形式 408KB、3'17'')
[[milk_tea_3_41.html>http://www33.atwiki.jp/asterisk99?cmd=upload&act=open&pageid=270&file=milk_tea_3_41.html]]
(html ソーステキスト版 288KB)
宮沢賢治 みやざわ けんじ
1896-1933(明治29.8.27- 昭和8.9.21)
詩人・童話作家。岩手県花巻生れ。盛岡高農卒。早く法華経に帰依し、農業研究者・農村指導者として献身。詩「春と修羅」「雨ニモマケズ」、童話「銀河鉄道の夜」「風の又三郎」など。
◇参照:Wikipedia &link_wikipedia(宮沢賢治){宮沢賢治}、『広辞苑 第六版』(岩波書店)。
*底本
底本:「童話集 風の又三郎」岩波文庫、岩波書店
1951(昭和26)年4月25日第1刷発行
1997(平成9)年8月4日第70刷発行
http://www.aozora.gr.jp/cards/000081/card1924.html
NDC 分類:K913.8(日本文学/小説.物語)
http://yozora.kazumi386.org/9/1/ndck913.html
*難字、求めよ
豆玉 まめたま
*むしとりホイホイ
ベンネン → ペンネン 【ペ、か】
熔岩《ようがん》がん → 熔岩《ようがん》が 【ん、削除か】
買っている → 売っている 【売、か】
以上3件、底本未確認。
*スリーパーズ日記
殉死・殉職、献身、自己犠牲について。イエスの十字架はりつけ、アルカイダのジハード、仏教寓話の火中に投身するウサギ。
宮沢賢治の作品にはしばしば自己犠牲が描かれる。同じく手塚治虫の代表二作『ジャングル大帝』と『アトム』も自己犠牲で結末をむかえる。さらに宮崎駿『ナウシカ』『もののけ姫』も献身・自己犠牲を描いている。カミカゼ特攻隊やひめゆりの塔の女生徒だけにかぎらず、震災騒動の最中に大杉・伊藤らを殺害した甘粕正彦も、ロシア南下を防ぐために線路爆破を偽装した板垣征四郎・石原莞爾らもまた「社会の安全を守る」という名の下に自己犠牲の精神を発露したと見ることはできまいか。世間からの批判を承知のうえで、それを実行することこそ「大義」と思い込んでしまった。単身、敵地へ乗り込んだ世良修蔵らが、必要以上に虚勢を張って見せなければならなかったのも同じだろう。
ビン・ラディンが非武装だったとは結果的にいえることであって、最悪、自爆トラップがしかけられていたとしてもまったく不思議でない。突入するほうはそう考えたろう。サクリファイス。歌や芸術や小説ができることは、殉職・自己犠牲を讃美・美化することか……もしくは、その逆か。
9日『山形新聞』より「支援物資“在庫”山積み、県はNPOなどに活用を呼びかけ」。飲料水・非常食・紙おむつ・マスクなどの衛生用品・古着などが4トントラック換算で約65台分残っている、とのこと。
羽生善治『大局観』(角川書店、2011.2)読了。新手一生、惜福、ブラック・スワン。「大局観」では「終わりの局面」をイメージする。最終的に「こうなるのではないか」という仮定を作り、そこに「理論を合わせていく」ということ。簡単に言えば勝負なら「勝ち」を想像する。
2011.5.13:公開 八面玲瓏。
2011.5.16:更新
黒い白鳥……ほとんどありえない事象や、誰も予想しないような出来事の象徴。
目くそ鼻くそ。しだひろし/PoorBook G3'99
転載・印刷・翻訳は自由です。
カウンタ:&counter()
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- 本号「M-Tea*3_41-グスコーブドリの伝記 宮沢賢治」もチャリティ商品の登録が完了したとの DL-MARKET からの報告がありました。みなさん、よろしくお願いします。 -- しだ (2011-05-16 22:16:21)
#comment
*DL-MARKET 被災地支援チャリティー終了のおしらせ
・DL-MARKET 被災地支援チャリティーは2011年6月30日にて終了、7月5日に日本赤十字社あてに振込が完了のとことです。ご協力、ありがとうございました。
・リンク先をチャリティー用から、通常購入用へ変更します。
#right(){2011.8.1:追記}
*【電子本を読んで、被災地を支援しよう! 一日一偽善!】
*【DL-MARKET 被災地支援チャリティー企画 参加作品】
M-Tea*3_39-キュリー夫人/はるかな道(他)宮本百合子
http://www33.atwiki.jp/asterisk99/pages/267.html
M-Tea*3_38-春雪の出羽路の三日 喜田貞吉
http://www33.atwiki.jp/asterisk99/pages/266.html
M-Tea*3_37-津波と人間/天災と国防/災難雑考 寺田寅彦
http://www33.atwiki.jp/asterisk99/pages/265.html
M-Tea*3_36-地震の話(二)今村明恒
http://www33.atwiki.jp/asterisk99/pages/262.html
&s(){※ この作品は、売上金が東日本大震災・被災地への義援金となります。ご購入いただくと、価格200円の全額が日本赤十字社に寄付されます。}
チャリティー状況(2011.5.16 現在)
チャリティー出品数: 5個
チャリティー販売数: 3個
第三巻第三六号: 2個
第三巻第三七号: 1個
売上金: 600円です。感謝。
※ DL-MARKET 被災地支援チャリティー企画の詳細。
http://support.dl-market.com/charity/index.html
&html(<a href="http://support.dl-market.com/charity/index.html" ><img border="0" style="" title="" alt="" src="http://www33.atwiki.jp/asterisk99/?plugin=ref&serial=853" /></a>)
*【被災地支援チャリティー *99 出版企画】
T-Time マガジン 週刊ミルクティー*
全バックナンバー140冊を一括セットで販売
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※ この企画は、売上金が東日本大震災・被災地への義援金となります。ご購入いただくと、価格10,800円のうち DL-MARKET 手数料分を差し引いた9984円全額を日本赤十字社に寄付いたします。
*M-Tea*3_41-グスコーブドリの伝記 宮沢賢治
*2011.5.7 第三巻 第四一号
グスコーブドリの伝記
宮沢賢治
一 森
二 テグス工場
三 沼ばたけ
四 クーボー大博士
五 イーハトーヴ火山局
六 サンムトリ火山
七 雲の海
八 秋
九 カルボナード島
&image(http://www.dlmarket.jp/images/uploader/620/3_41-1.gif,http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/137331)
[[【週刊ミルクティー*第三巻 第四一号】>http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/137331]]
(http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/137331)
※ クリックするとダウンロードサイトへジャンプします。
(452KB)
&color(red){定価:200円} p.173 / *99 出版
付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(4項目)p.34
&s(){※ この作品は、売上金が東日本大震災・被災地への義援金となります。ご購入いただくと、価格200円の全額が日本赤十字社に寄付されます。}
※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。
※ オリジナル版に加えて、ミルクティー*現代表記版を同時収録。
※ JIS X 0213・ttz 形式。
※ この作品は青空文庫にて公開中です。転載・印刷・翻訳は自由です。
(c) Copyright this work is public domain.
*はみだせ! 週刊ヒポクりィー*
そして、ブドリは十になり、ネリは七つになりました。ところがどういうわけですか、その年は、お日さまが春から変に白くて、いつもなら雪がとけるとまもなく、まっしろな花をつけるコブシの木もまるで咲かず、五月になってもたびたびみぞれがグシャグシャ降り、七月の末になってもいっこうに暑さが来ないために、去年まいた麦も粒の入らない白い穂しかできず、たいていの果物も、花が咲いただけで落ちてしまったのでした。
そしてとうとう秋になりましたが、やっぱり栗の木は青いからのイガばかりでしたし、みんなでふだん食べるいちばんたいせつなオリザという穀物も、一つぶもできませんでした。野原ではもう、ひどいさわぎになってしまいました。
ブドリのおとうさんもおかあさんも、たびたび薪(たきぎ)を野原のほうへ持って行ったり、冬になってからは何べんも大きな木を町へソリで運んだりしたのでしたが、いつもがっかりしたようにして、わずかの麦の粉など持って帰ってくるのでした。それでも、どうにかその冬はすぎてつぎの春になり、畑にはたいせつにしまっておいた種もまかれましたが、その年もまた、すっかり前の年のとおりでした。そして秋になると、とうとうほんとうの飢饉(ききん)になってしまいました。もうそのころは、学校へ来る子どももまるでありませんでした。ブドリのおとうさんもおかあさんも、すっかり仕事をやめていました。そしてたびたび心配そうに相談しては、かわるがわる町へ出て行って、やっとすこしばかりの黍(きび)の粒など持って帰ることもあれば、なんにも持たずに顔いろを悪くして帰ってくることもありました。そしてみんなは、コナラの実や、葛(くず)やワラビの根や、木のやわらかな皮やいろんなものを食べて、その冬をすごしました。
#ref(3_41.rm)
(朗読:RealMedia 形式 408KB、3'17'')
[[milk_tea_3_41.html>http://www33.atwiki.jp/asterisk99?cmd=upload&act=open&pageid=270&file=milk_tea_3_41.html]]
(html ソーステキスト版 288KB)
宮沢賢治 みやざわ けんじ
1896-1933(明治29.8.27- 昭和8.9.21)
詩人・童話作家。岩手県花巻生れ。盛岡高農卒。早く法華経に帰依し、農業研究者・農村指導者として献身。詩「春と修羅」「雨ニモマケズ」、童話「銀河鉄道の夜」「風の又三郎」など。
◇参照:Wikipedia &link_wikipedia(宮沢賢治){宮沢賢治}、『広辞苑 第六版』(岩波書店)。
*底本
底本:「童話集 風の又三郎」岩波文庫、岩波書店
1951(昭和26)年4月25日第1刷発行
1997(平成9)年8月4日第70刷発行
http://www.aozora.gr.jp/cards/000081/card1924.html
NDC 分類:K913.8(日本文学/小説.物語)
http://yozora.kazumi386.org/9/1/ndck913.html
*難字、求めよ
豆玉 まめたま
*むしとりホイホイ
ベンネン → ペンネン 【ペ、か】
熔岩《ようがん》がん → 熔岩《ようがん》が 【ん、削除か】
買っている → 売っている 【売、か】
以上3件、底本未確認。
*スリーパーズ日記
殉死・殉職、献身、自己犠牲について。イエスの十字架はりつけ、アルカイダのジハード、仏教寓話の火中に投身するウサギ。
宮沢賢治の作品にはしばしば自己犠牲が描かれる。同じく手塚治虫の代表二作『ジャングル大帝』と『アトム』も自己犠牲で結末をむかえる。さらに宮崎駿『ナウシカ』『もののけ姫』も献身・自己犠牲を描いている。カミカゼ特攻隊やひめゆりの塔の女生徒だけにかぎらず、震災騒動の最中に大杉・伊藤らを殺害した甘粕正彦も、ロシア南下を防ぐために線路爆破を偽装した板垣征四郎・石原莞爾らもまた「社会の安全を守る」という名の下に自己犠牲の精神を発露したと見ることはできまいか。世間からの批判を承知のうえで、それを実行することこそ「大義」と思い込んでしまった。単身、敵地へ乗り込んだ世良修蔵らが、必要以上に虚勢を張って見せなければならなかったのも同じだろう。
ビン・ラディンが非武装だったとは結果的にいえることであって、最悪、自爆トラップがしかけられていたとしてもまったく不思議でない。突入するほうはそう考えたろう。サクリファイス。歌や芸術や小説ができることは、殉職・自己犠牲を讃美・美化することか……もしくは、その逆か。
9日『山形新聞』より「支援物資“在庫”山積み、県はNPOなどに活用を呼びかけ」。飲料水・非常食・紙おむつ・マスクなどの衛生用品・古着などが4トントラック換算で約65台分残っている、とのこと。
羽生善治『大局観』(角川書店、2011.2)読了。新手一生、惜福、ブラック・スワン。「大局観」では「終わりの局面」をイメージする。最終的に「こうなるのではないか」という仮定を作り、そこに「理論を合わせていく」ということ。簡単に言えば勝負なら「勝ち」を想像する。
2011.5.13:公開 八面玲瓏。
2011.8.1:更新
黒い白鳥……ほとんどありえない事象や、誰も予想しないような出来事の象徴。
目くそ鼻くそ。しだひろし/PoorBook G3'99
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