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650 アレティエ♀新婚SS後編[sage] Date:2008/05/26(月) 00:23:04 0

「ふっ…う」
貪るような口付けに、体がビクリと震える。
「んっ…ん、ん…」
息をつく間も無く、アレルヤの舌が無遠慮にティエリアの口内を蹂躙する。
何とか空気を求めて顔を横に背けようとしても、ごつごつとしたアレルヤの手で無理やり顎を掴まれ固定され、それすらままならない。
どちらのものかも分からない唾液がゆっくりとティエリアを満たし、ぞくぞくした甘い疼きが背中を一直線に駆けめぐる。
震える手でアレルヤの肩をぐいぐいと押してみるも、当の本人はぴくりともせずに卑猥な水音を響かせながらより深く口内を犯してゆく。
「ん、んふぁ、っはぁっ、は……!」
やがて名残惜し気にアレルヤの唇がティエリアの唇から離されると、2人の間を銀色の糸が繋ぎ、すぐにふつりと途切れた。
そのまま、ちゅ、ちゅ、とティエリアの頬に大量のキスを送ると、ふにゃりとティエリアの体の力が抜ける。
顔を真っ赤に染めたティエリアの瞳を覗き込むと、そこには戸惑いの色が映し出されていた。
「…ね、どうしていきなり、料理なんかしようと思ったの?」
優しく掠れた声で、そう尋ねる。
すると一瞬ティエリアはアレルヤを見上げたあと、すぐにバツが悪そうに顔を逸らした。
「………」
「黙ってちゃ分からないよ。」
ソファーの上でアレルヤにやんわりと押さえつけられたままのティエリアは、無言の抵抗を試みる。
そんな普段の黄緑色のシャツの上にシンプルな紫色のエプロンを身につけたティエリアの姿に、アレルヤの頭に或る悪戯がひらめいた。
「『強情だな、お仕置きが足りないか?』…なーんてね」
「なっ…!?」
どこぞの色々狙い撃ちまくってるアイルランド人の台詞の真似をしつつ、アレルヤの手がするりと紫色のエプロンの中に入り込み、早急な動きでティエリアの黄緑色のシャツのボタンを外してゆく。
あっという間に中途半端に脱げ掛かったティエリアのシャツは器用にもエプロンの間から抜き出され、ぱさりとソファーの遠くに投げ落とされた。
「この…変態!!」
「ティエリア限定でだよ」
歯の浮くような台詞を吐きながら、アレルヤはさらにティエリアの飾り気の無いズボンにまで手をかける。
それに気付いたティエリアが足をばたばたと上下に暴れさせたが、それをいとも簡単に固定し、ティエリアの細い足から下着ごとズボンを抜き取った。
「………!」
あっという間に、ティエリアはシンプルな紫色のエプロンのみを身に纏っただけの状態にさせられてしまった。
すーすーと肌に直接当たる空気に否応無しに今の状況を理解させられ、ティエリアの顔が真っ赤に染まった。
「何だかワンピース着てるみたいだね」
「っ早く服を返せ!」
「ダメだよ」
一切表情を崩さずに、アレルヤの大きな手がほんの少しばかり膨らんでいるティエリアの胸をエプロンの上から少し乱暴に掴んだ。
「あっ……!」
「…もう1回質問するよ。どうして、急に料理作ろうと思ったの?」
そこまで言うと、エプロンの上からティエリアの胸の先端へと軽く歯をたてながらしゃぶりついた。
「やぁっ!?」
わざと唾液を染み込ませるように、じゅぷじゅぷとティエリアの胸を貪る。エプロンの紫色がさらに濃い紫色になり、ティエリアの体がびくびくと跳ねるのが布越しに伝わる。
「や、アレルヤ、やめ…!!」
「こたえて、ティエリア」
「っあぁあ…!!」
柔やわと胸を揉まれる感覚にぞくぞくと悪寒が走る。そのたびにティエリアは漏れてくる自分の媚声を必死に耐えるためにキュッと唇を真一文字に引き結んだ。



「指輪…」
しばらく焦れったく甘い感覚の波を過ごした後、ふとアレルヤの唇が散々弄んだティエリアの胸から離れて唐突な言葉を紡いだ。
「…指じゃなくて、ここにしてくれてたんだ」
アレルヤの唇がつつっ…とティエリアの胸元から上方へ伝い、エプロン越しにごつごつと膨らむ或る一点にたどり着いた。
ティエリアの首に掛かっている細いチェーンを指で手繰り寄せると、するりとエプロンからネックレス状になった銀色に輝く指輪が出て来た。
「……無くすと、嫌だから。」
先程の執拗な責めにはぁはぁと息を荒げながら、ティエリアは囁くように呟いた。
予期していなかったティエリアの真っすぐな言葉に、アレルヤは一瞬呆けたあと、すぐに満面の笑みを浮かべた。
「大切にしてくれてるんだね、ありがとう。」
そう言いながら、アレルヤはティエリアの首に掛かるチェーンを外し、するりと指輪だけを抜き取った。
「アレ、ルヤ…?」
「…でも、やっぱりここに付けてて欲しいな」
アレルヤの大きな手がティエリアの左手をゆっくり包み込むと、そのまま銀色に輝くシンプルな指輪を白魚のような薬指にそっとはめ込んだ。
「……ぁ…」
「ね、お揃い」
そう言うと、アレルヤは自分の左手の薬指を掲げて見せた。そこにはティエリアと同じ、シンプルな銀色の指輪が輝いていた。
「………」
しばらく惚けたようにそれを見つめていたティエリアだったが、やがてアレルヤに視線を移し、恥ずかしそうにぽつりと呟いた。
「………いつも作ってもらってばかりじゃ、駄目だと思った。」
「え?」
今、何て。
そう聞こうとして、ティエリアの顔を覗き込むと、熱に浮かされたようなティエリアとバッチリ瞳が重なった。
「いつもアレルヤに与えて貰ってばかりだったから、俺も何かをアレルヤに与えられるようになろうと思った。でも…」
そこまで言葉を紡いだティエリアの瞳が、涙の膜でじんわりと覆われはじめた。
「こんなんじゃ…俺は、僕は、私は……妻失格だな……。」
ぱちぱちと瞬きをすると、耐えきれなくなったようにティエリアの紅い瞳からぼろぼろと涙が零れ落ちた。
それを確認した瞬間、アレルヤの体が自然と動き出した。
「ティエリア!」
「わっ」
がばっとアレルヤの腕がティエリアの体を包み込んだ。
突然強い、しかし優しい力で抱き締められたティエリアは、僅かに体を堅くさせたあと、すぐにふっと力を抜いた。
「ありがとう、ティエリア、本当にありがとう…」
そのまま、ちゅ、ちゅ、と大量のキスがティエリアの顔全体に降り注がれる。
ティエリアはくすぐったそうに体を身じろがせながら、アレルヤの優しいキスの雨を全身で受け止めていた。
「ティエリアは、充分僕に与えてくれてるよ。だから泣かないで」
零れ落ちてくる涙をアレルヤは指で拭ってやると、愛おしそうにぺろりとそれを舐めた。しょっぱさがアレルヤの舌でふわりと溶ける。
「…私は、何をアレルヤに与えてあげられてる?」
無垢なその瞳が僅かに揺らぎながら、アレルヤを映し出した。
アレルヤはふと優しく微笑むと、寝そべったままのティエリアの体を引き起こし、自分の膝の上に抱き締めるように座らせた。

「『幸せ』をだよ。」

2人の顔がゆっくりと近づいて、どちらからともなく瞳を閉じる。
やがて感じた柔らかい感触に、先程とは違った意味で、涙が零れそうになった。

× × ×

「…ね、ティエリア」
「………?」
「料理、教えてあげるよ。」

甘く深いキスをしばらく交わした後、アレルヤはティエリアの瞳を見つめながらそう提案した。
ティエリアはその提案に瞳を輝かせたが、そのまま再びアレルヤにお姫様抱っこをされながらキッチンに向かっている最中に、或ることに気付いて顔を真っ赤にさせた。
「ちょ、待てアレルヤ!」
「ん?何?」
するりとキッチンの床に両足を着地させられた瞬間に、ばっとティエリアはアレルヤと向かい合わせになった。
「ふ、服を……」
「え?このままで良いじゃないか」
「な…!?」
じり、とアレルヤが間合いを詰めて来るのを感じ、ティエリアもまた、じり、と一歩後ろへ下がる。
「さっきも言ったけど、前から見ると本当に普通のワンピースみたいに見えるんだよね」
じり、じり、と間合いを詰められていくうちに、ティエリアの腰にシンク台が触れた。もう、逃げられない。
「ほら、始めようか」
「や……!」
アレルヤの剛健な腕力を以てして、ティエリアの体は簡単にぐるんと180度回転させられてしまった。
「そうだな…まずは、野菜を洗う所から始めようか」
「ちょ、どこ触って…!!」
片手でティエリアの肩をしっかり掴み動けなくさせてから、もう片方の手でさり気なくティエリアのエプロンの間から露わになった形の良い尻を撫で回す。
顔を真っ赤に染めながら健気な抵抗を繰り返すティエリアに、アレルヤの嗜虐心がむくりと膨れ上がる。
「ほら、止めて欲しかったら水道の水出して。ジャガイモ洗って。」
「っく、う……!!」
あくまで淡々と、業務的に指示を出しながらティエリアの体を撫でまわすアレルヤの態度に屈辱で顔が歪む。
しかしぞくぞくと背筋を這い上がる悪寒に、ティエリアは大人しく水道から水を出し、まな板の上で転がったままだった泥だらけのジャガイモを手に取り、それを洗い始めた。
「野菜はね、切る前に洗ってあげないと駄目なんだよ。…そう、上手」
「っあ、っ!」
するりとアレルヤの両手がエプロンの中に侵入し、ティエリアの胸を直接掴んだ。
「ん、っ………」
何とか刺激に耐えながらもざぶざぶと泥だらけのジャガイモを洗っていたティエリアだったが、
「もっと綺麗にしてあげて」
「やっ!?」
そのままアレルヤが、きゅ、と先端の果実を摘むと、先程の刺激も在ったのか過敏なくらいにティエリアの体がびくん!と跳ねる。
「手、とまってる。駄目だよ、ちゃんと洗わなきゃ…」
「あ、あ、あっ……!!」
いつの間にかジャガイモを洗う手を止めてしまっていたティエリアに追い討ちをかけるかのように、アレルヤの指が胸からはるか下を伝いながら、最も敏感な箇所へとたどり着いた。
「ひっう……!!」
「ここ、すごくグチョグチョしてるね。何でかな?」
最奥の秘部をつつっとなぞられた瞬間、アレルヤの指の感触をリアルに理解してしまい、恥ずかしさでいっぱいになる。
「また手がとまってる。これは、お仕置きが必要かな?ティエリア?」
「いやあぁあっ!?」
そう言うと、アレルヤの指がきゅっとティエリアの淫核を摘んだ。
突然襲い来る快感の波に耐えきれず、ティエリアは大きく瞳を見開いて叫んだ。
「あ、あ、や、やぁっ……!!」
「やめて欲しいなら、しっかりジャガイモを洗うんだよ」
そのまま指の間に淫核を挟み込んだまま、指と指とで擦り合わせる。性急に生み出される最大限の快感に、ティエリアはびくんびくんと体を揺らしながらも、震える手で放置したままだったジャガイモを手に取ると、またざぶざぶと洗い始めた。
「すごい…こんなにグチョグチョしてる。分かる?ティエリア」
「やだ、やだ、やだぁ……!!」
「こっちもツンツンしてるしね」
片手で淫核を弄び、片手で胸の先端を弄びながら、アレルヤは背後からティエリアの耳に低い声で辱めの言葉を囁き続ける。
そのたびにティエリアの首が左右に大きく振られ、さらさらと紫色の細い髪が宙を舞った。
「や、アレ、ル、ヤぁあ…!!あ、洗ってる、洗ってる、からぁ……!!」
アレルヤの言いつけ通りにジャガイモを洗い始めたにも関わらず、アレルヤの淫核を弄ぶ手は止まらない。
それどころかさらにエスカレートしてゆき、ティエリアはがくがくと崩れそうになる体を僅かに残った理性で支え続けていた。
「もっと綺麗に洗って」
「も、無理、無理ぃっ…だめ、っやあぁあん!?」
ざぶざぶ、ざぶざぶ、いくら綺麗にジャガイモを洗っても、アレルヤの執拗な責めは止まらない。
泥ひとつ無い綺麗なジャガイモとざーざーと流れてゆく綺麗な水を目の前にしながら、シンクの中に倒れ込むティエリアの顔は絶望と抱えきれない快感に染められていた。
「っ、ティエリア……」
一方、不条理に自らに体を弄ばれ喘ぎ続けるティエリアを目の当たりにしたアレルヤ自身も限界に近いくらいそそり立っていた。
ティエリアの耳元で低く熱を帯びた声を囁かせると、ティエリアの体がびくびくと震える。
はぁはぁと荒い息を吐き出しているのはどちらなのだろうか。
「アレルヤ、あ、当たってる、ぞ…!」
不意に固くて熱いものが自らの腰付近に当たっているのを感じ、動揺して声が上擦る。
「ごめ…も、我慢出来ないかも…」
「っあぁあ…っ!?」
何かを我慢するようなアレルヤの切羽詰まった声が耳元に響いたかと思った瞬間、淫核を弄っていたアレルヤの二本の指がつぷりと音をたてながらティエリアの中に侵入した。
「や、ひっ、んあぁあ……!!」
「凄い…いきなり二本いれても平気なくらい、濡れてる。ティエリア、聞こえる?掻き回すと、ぐちょぐちょって音がこんなに、」
「馬鹿…!言うなっ…言うなぁあ…!」
内部の壁を二本の指で執拗に擦られる度に、淫猥な音がキッチン中に響き渡る。
耳を塞いでしまいたくなるが、アレルヤの執拗な、しかし決して絶頂には達せさせてくれない責めに、体の力は完璧に抜けきっている。
上半身はシンクの中に倒れ込んだままで、先ほどから綺麗なジャガイモと流れてゆく水がぼやけた視界を掠める。
そしてその体制により、高く腰を突き上げたままの下半身は、がっちりとアレルヤの下半身によってキッチン台に挟まれてしまっている。
「あ…」
そうこうしているうちに、アレルヤの指が二本ともつぷんと抜かれ、突然の喪失感に腰が僅かに揺らいだ。
「…いくよ、ティエリア」
そんなティエリアの様子に密かにアレルヤが微笑んだことを、ティエリアは知らない。
しかしカチャカチャとベルトを外す音が聞こえて、ごくんと喉が鳴るのをティエリアは自覚した。
熱に浮かされきったこの体を、はやく、はやくどうにかして欲しい。
苦しい体勢の中で、ティエリアは待ち望む快感を渇望し、さらに息を荒くした。

「や、あ、あぁぁああああ………!!!」

ず、ず、と指とは比べものにならない程の質量が壁を割って侵入してくる。
足はがくがくと震え、アレルヤの密着による支えがなければ直ちに倒れてしまいそうだった。
「っは、ティエリア、いい…すごく、いいよ……」
「はぁ、あ、アレルヤ、アレルヤぁ……!」
容赦なく締め付けてくるティエリアの膣に、はぁ、とアレルヤは熱い吐息を漏らす。
そのまま緩やかに振動を開始すると、それに呼応するかのようにティエリアの体も揺さぶられる。
「や…!」
「…ここ、好きだよね。大丈夫、いっぱい気持ちよくしてあげるからね」
「ひあぁあぁ!!」
或る一点を突かれると、一際激しくティエリアの体が跳ねる。ティエリアの体を長年熟知したアレルヤにとって、その一点を見つけることはまるで息をすることのように容易かった。
「や、も、無理ぃ…!」
「…そんな可愛い声で言われたって、もっと苛めたくなっちゃうよ…」
「っひぁあん!?」
体勢により、より深く挿入される形となり、それにより与えられる快感も倍近くなっているのにも関わらず、アレルヤは無情にも放置されたままだった淫核へと再び手を伸ばす。
肥大化したそこの皮を指の腹でそっと捲ってやり、少し強く擦りつければ、ティエリアはぼろぼろと涙を流しながら大きく喘いだ。
「も、そこ、さわ、さ、触るなあぁあ」
「ん、分かった。もっと触って欲しいんだよね?」
「ちが…!っあぁあぁん!!」
ずちゅ、ずちゅ、と或る一点を容赦なく責められ、さらに同時にもう1つの敏感な性感体を責められる。
振動によりたった一枚だけ肌にまとわりつく紫色のエプロンに浮き上がった胸の果実が擦り上げられ、もどかしい快楽さえもティエリアの体に響かせる。
「アレ、ルヤ、アレルヤ、アレルヤぁぁあ………!」
「ん、ティエリア、一緒に…イこ」
「っあああああぁぁぁあああ――――!!!!!」
びくんびくん!!
ティエリアの体が数回に渡り大きく跳ねた瞬間、アレルヤの体にも強力な締め付けによる快感が打ちつけられた。
その次の瞬間に、どくん、とアレルヤ自身が脈打ち、ティエリアの最奥へと白濁とした熱い液体が注ぎ込まれた。
「っはぁ、はぁ、ぁ………」
ぼんやりとした意識の中で、シンクの中で流れ続ける水の冷たさと中に注ぎ込まれた液体の熱さだけが、やけに鮮明に感じられた。


657 アレティエ♀新婚SS後編 後日談 [sage] Date:2008/05/26(月)00:56:32 O ID: Be:

「……ティエリア、そうじろじろ見られると、その、すごく恥ずかしいんだけど…」
「黙れ。君はさっさと料理を作ればいいんだ」
「料理は作るけどさ、何で僕が裸エプロンなんかしてるの…?」
「黙れ。あの時の俺の気持ちを、君は理解するべきだからだ」
後日。ハプティズム夫妻宅のキッチンでは、大の男が裸エプロンで料理を作り、美しい妻がそれを後ろからニヤニヤと眺め続けているという異様な光景が繰り広げられていた。

(これって予想以上にすーすーするんだね…ティエリアもこんな感じだったのかな)
(…でも、ティエリアに見られてると思うと、なんだか)

(………あ、ヤバ、勃ってきた)

終わり。

 

 

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最終更新:2008年09月21日 21:37