さて、当然のことながら予想外のことは予想外のときに突然襲い掛かってくるものである。
心構えも何もあったもんじゃないから、大抵は悲惨な目にあってしまうのだが、終わった後で
本当に予想できなかったことかと問われると、そうでもない場合が結構ある。これは自分にとって
都合の悪い可能性を根拠も無しに切り捨てているからなのだが……
「ねぇ、お姉ちゃん」
「ん、どしたの?」
「オナニー、って何?」
……詰まるところ、今回はそういう話である。
「…………ちゃん、お姉ちゃん?」
私を呼ぶ妹の声にはっと我に返る。
どうやら先ほどの衝撃発言に軽く意識が飛んでいたらしい。
視線を送ると、妹がこちらを心配そうに見つめていた。反省。
こほん、と咳払いをして場を濁し、とりあえず話を振り出しに戻す。
「それで、何を教えてほしいって?」
「んと、オナニー」
これで上目遣いで頬を染め、羞恥に悶えつつ聞いてきたらたまらないのだが、まるで、
わからない計算を尋ねるときのような平坦な口調で聞かれたとなると、ムードも何もあった
もんじゃない。いや、これはこれで味があることには間違いないが。
「その単語の意味、知ってる?」
あたしの問いかけに、予想通り妹は首を横に振る。
つまり、やり方ではなく、意味そのものを尋ねてきているということか。
「なんでまた、急にそんなことを?」
「あの、ね……私、朝起きると時々パジャマを汚しちゃうことがあって………」
「あぁ、夢精ね」
極めて自然な流れで、オブラートに包まれていたものを無造作に破いたあたしの言葉に、
妹の頬の赤みが三割り増しほど濃くなった。
いくら妹の性知識が皆無に等しいからと言ってこれぐらいの単語は知っているのだろう。
興味はなくとも、学校には性教育という授業があるのだから。
それはともかく、今の妹の発言だけで話の流れは完全に読めた。
「それで、友達に……」
「なんとか夢精を予防できないか尋ねたら、オナニーをすればいいと言われた、と」
話の先を取ったあたしの言葉に、こくこくとうなずいて肯定してくる。
妹はその言葉の意味についても相手に尋ねたらしいが、それに関してはうやむやのまま
話は終わったのだと言う。
なんとも平凡な話ではあるが、意外なのは妹にオナニーと言う単語を教える友達がいたと
言うことである。もちろん、妹の交友関係を全て把握しているわけではないが、
『オナニーをしろ』だなんて一般女子には赤面ものの助言をしてくるような人物は、
あたしが知る限りでは心当たりが無い。
誰に相談したの、と尋ねると、
「えとね、観霧あかねさん。学級委員長で、良くクラスのみんなの相談にのってくれてるの」
「……………」
聞き覚えのある名前だった。
「確か、観霧さんにもお姉ちゃんと同じ学年のお姉ちゃんがいたはずだけど……」
「知ってるわよ」
平坦な口調を心がけたつもりなのだが、少し尖ったものになってしまった。
観霧伊久美。妹のクラスメイト、観霧あかねの姉であり、あたしとは浅からぬ縁があったりする。
まぁ、勿体つけるほどのことでもないので、はっきり言ってしまおう。彼女とあたしは
セックスフレンドだったのだ。過去形なのは一ヶ月ほど前にその関係を解消したため。それ
というのも、あの女があたしにとんでもないことをしてくれたのが原因だったりするのだが、
それはまた別の話。
閑話休題、あたし自身何度かあかねちゃんに会ったことがあるのだが、相談されたからと言って
とても妹にそういう話題を振ってくるような人物とは思えなかった。
学級委員長を勤めていることからもわかるとおり、基本的には典型的な優等生タイプ。と言っても、
いわゆる出来る子特有の近寄りがたい雰囲気は微塵も無くて物腰も柔らか。性的な意味を
含まなくてもお持ち帰りしたい娘ではある。もちろん、あたしの妹と比べることは出来ないが。
そんな性格なので、てっきり性知識のほうも妹と同じくらいだと思い込んでいたのだが……
誰に似たのやら、実際は結構お盛んな娘だったようである。
まぁ、何はともあれ、これでだいたいの全貌は把握できた。あとは妹の質問にどう答えるかだが……。
う~む、教えるのはやぶさかではないし、以前からいつかはあたし自身の手によって教えてあげよう
とは思っていたのだ……しかし、こうも突発イベントとして話題を振られると対処に困ってしまう。
なにより、オナニーを教えてしまったらすでに夜のオカズの定番メニューと化している夢精シーンが
二度と見られなくなってしまうのだ。捨て値で売りさばいても一財産築ける程度に溜め撮りしてあるけど、
それはそれとして。
しかしながら、もしあたしがここで教えなくても、オナニーと言う単語を知ってしまった以上、
遅かれ早かれいずれはその意味とやり方を知ることになるだろう。そう、例えば………
人気の無い体育館裏の用具置き場。微かに外から漏れてくる光を頼りに、円陣を組むように
お互いを向かい合って座る数人の少女。円の中央に置かれているのは純真無垢な少女達には
似合わない卑猥な画像が掲載されている雑誌。やがて、誰からとも無く自分のペニスを取り出して、
それに手を添える少女達。その場にいる誰もが初めての行為に緊張しているが、仲間同士で行っている
と言う意識が理性の枷をゆるくし、さらに神聖な学び舎で淫靡な行為を行うという背徳感が彼女達の
未成熟な性欲を後押しする。いつしか、自慰行為の燃焼剤は雑誌から自分と同じ行為をしている
他の少女達へと移り変わり、ほどなくしてその皮かむりの剛直から白濁液を………
ダメだ、想像しただけで軽く勃起してしまうくらい美味しい絵だけど、それは絶対にダメだ。
なぜなら、彼女はあたしの可愛い妹なのだから。その彼女があたし以外の誰かからオナニーを
教わるだなんてことがあっていいのだろうか?否、いいはずがない!
「と言うわけだから安心してお姉ちゃんに任せて!」
「うわっ……お、お姉ちゃん?」
妹の肩をガシっと掴みながら、力強く言い放つあたしに目を白黒させる妹。
「優しく、丁寧に、オナニーについてたっぷりねっとりしっとり教えてあげるから!」
「う、うん……よろしくお願いします」
あたしの気迫に気圧された妹の表情に、わずかに怯えの色が混ざっていたのは気のせいだろう。多分。
ちゃぽん……
「ふうぅぅぅ~…………」
肩まで湯船につかると、毎度毎度のことながら自然と声が出てしまうのはなぜだろうか?
お湯の温度は44度とやや高めだが、うちの家系は暑さに耐性があるらしくこれぐらいが適温だったりする。
それはさておき、いきなりの場面転換に驚かれた方もいると思うので軽く状況説明。
あの時、妹にオナニーを教えてあげると宣言したはいいが、その言葉の意味も知らない純真無垢な妹に
いきなり「おチンチンを出せ」なんて言ったとしたら、泣いて自分の部屋に閉じこもるのは目に見えていた。
そこで一計を案じたあたしは「オナニーをするためには裸になる必要があるから、お風呂のときに
教えてあげる」と妹に言ってあげたのだ。
単に場所を変えるだけとはいえ、リビングで裸になるのとお風呂で裸になるのとでは、その心理的抵抗感に
大きな差が出る。案の定、あたしの提案に、妹は戸惑いながらもうなずきを返してくれた。
そして現在、妹よりも先に夕食を食べ終えたあたしは、一足早くお風呂場で妹を待ち構えていると言うわけだ。
さて、オナニーの講習所にお風呂場を選んだのは、妹の心理的抵抗感を減らすためだと述べたばかりだが、
実はもう一つ大きな理由がある。勘のいい人はすでにお気づきだろうが、そう、ここなら教える側のあたしも
堂々と全裸でいることができるのだ。
「ふふふ………」
唇の端を曲げて、お湯の中で漂っている包茎ペニスをしゅにしゅにと軽く扱く。勃起させるわけにもいかないので、
あくまでおさわり程度だが微弱ながらも心地よい快感が腰をくすぐる。
「お姉ちゃん、お待たせ~」
扉越しのせいで少しくぐもった妹の声に、入り口の方に視線を向けると、ガラガラと音を立てて
曇りガラスの扉が開かれた。
そこに現れたのは一糸まとわぬ妹の姿。まだまだ未熟な小ぶりの乳房、張りのある華奢な肢体………
そして、それら全てと相反する極太包茎ペニスが股間にだらりと萎えて垂れ下がっている。
さすがに恥ずかしそうに身体を縮こまらせてはいるが、一緒にお風呂に入るのは珍しいことでもないし、
手で局部を隠すような無粋な真似はしておらず、その赤裸々な姿を惜しげもなく晒していた。
「いらっしゃい、とりあえずお湯で身体を洗って」
「うん」
あたしの言葉に元気良く返事をして、洗面器にお湯を溜める妹。これから行われる内容を知らないが故の
純真無垢な態度にちくりと罪悪感が刺激される。いやいや、ここであたしが臆してしまったら何もかもが
台無しだ。首をぶんぶんと振って雑念を振り払う。
「お姉ちゃん、身体洗い終わったよ……お姉ちゃん?」
こちらを不思議そうに見つめる妹の姿に、あわてて平常を取り繕おうとするあたし。
「あ、あぁ、うん。それじゃ、さっそく始めよっか」
内心をごまかすように返事をしながら、あたしは浴槽の中で立ち上がった。
「さてと、夢精を予防するためにオナニーが効果的なのは間違いないわ。
けど。そもそも夢精って何で起こるのかわかる?」
妹になるべく刺激を与えすぎないように言葉を選びながらの講習タイム。股間で萎えた包茎ペニスが
ぶらぶらと揺れているので絵的にアレだが。ちなみに聞く側の妹はお風呂マットの上に行儀良く
正座している。太ももの上にどでんと乗っかった極太包茎ペニスが著しく目に毒なことこの上ない。
それはさておき、あたしの問いかけに、妹は首を横に振ってわからないと答えた。
「それはね、基本的におねしょと一緒なの。おねしょがなんで起こるかはわかるわよね?」
「うん、寝てる間におしっこが溜まっちゃうからでしょ?」
自分にもわかる質問が来たためか、どことなく表情を明るくする妹。
「その通り。それじゃ、おねしょを防止するためにはどうしたらいい?」
「んと……寝る前にトイレに行く?」
「大正解!大変良く出来ました」
妹の答えにあたしは芝居がかった賞賛を送りながら、頭を撫でてあげる。
そんな、幼稚園児並みの扱いをされて妹は少し困ったような表情を浮かべていた。
「余分なおしっこを出して、限界まで溜まらないようにすればおねしょをしないで済むわよね。
それと同じことが夢精にも言えるの」
「……………?」
あたしの言い方にピンと来ないのか、首をかしげる妹。
「要するに、精液が限界を超えて溜まっちゃうから夢精しちゃうの。
だったら、どうすればいいかはもうわかるわよね?」
「……ぁ、それじゃ、オナニーってまさか……」
ここまで言えばさすがに察しがついたのか、妹の表情に困惑の色が広がっていく。
それを横目に、あたしはさらに言葉を続けた。
「そう、限界まで溜まらないように事前に精液を出しちゃえばいいのよ、自分自身の意思でね」
一通りの説明が終わってからしばらくの間、妹は呆然とあたしを見上げていた。
おそらく、オナニーというものにもっと違うものを想像していたのだろう。少し考えてみたら
簡単にわかるはずだが、性的知識に乏しい妹のことだ。今の今までおしっこと夢精を同軸線上で
考えられなかったに違いない。
「どう、驚いた?」
「……う、うん……」
かろうじて返事はするものの、その口調にも動揺の色が濃く出ている。
そんな妹を元気付けるように、あたしはそのほっそりとした肩に優しく手をかけた。
「大丈夫、初めてのことだから不安かもしれないけど、お姉ちゃんも
他のみんなだってやってることなんだから」
「でも……」
あたしの言葉にも不安の色は拭い去れないようだ。きっと、妹にとって射精とは
嫌悪の対象なのだろう。パジャマを汚した白濁液を自分から進んで出すというのだから忌み嫌うのもわかる。
しかし、このままでは話が進まないので、あまり気乗りしないが奥の手を切らせてもらう。
「オナニーをしないと、ずっと夢精を続けることになるわよ。またパジャマを汚すことになってもいいの?」
「…………っ!」
あたしの一言に妹の表情が強張る。おそらく、夢精をした朝のなんとも言えない罪悪感が
フラッシュバックしたのだろう。
ここでダメ押し。肩に置いていた手を背中へと回し、そっとこちらの方へ抱き寄せる。
「辛いかもしれないけど、一緒にがんばろ? あたしも妹のあんたがこれ以上
嫌な思いをするのは耐えられないんだからさ……」
「おねえちゃん……っ」
ひしっ、と力強くあたしに抱きついてくる妹。
話している内容を問わなければ、それなりに美しい姉妹愛の様子だと思うのだが……そんな感動的な光景とは
裏腹に、あたしの股間の包茎ペニスはこれから行うことへの期待でぴくぴくと打ち震えているのだった。
まずは膝立ちになって、というあたしの言葉に従い、お風呂マットに膝を突いた妹の前へと
移動する。すると、ちょうど妹の目線の高さに、あたしのペニスが位置することになった。
「……………………」
お風呂場と言うことで裸に対する意識抵抗は下がっているものの、目の前にペニスを持って
こられるとさすがに意識してしまうのだろう。妹の顔に困惑と羞恥の色が混ざり合って浮かび上がる。
「さて、精液がおしっこと同じようにおチンチンの先から出てくるものだということは知ってるわよね?」
あたしは股間で萎えている包茎ペニスに手を添えて水平に持ち上げ、その先端のつぼみの
部分に指を這わしながら、妹に尋ねる。
「う、うん……」
「よろしい。でも、普段トイレに行ってもおしっこの代わりに精液は出ないわよね?」
確認するあたしに、妹は首を縦に振って再び肯定。
「精液を出すためにはね、あることをしなくちゃいけないの」
「……あること?」
「おチンチンを触って気持ちよくなることと………それと、エッチな気分になること」
「……えっ!?」
あたしの言葉に驚きの声をあげる妹。どちらにショックを受けたのか定かではないが、
色事に興味もなく人生を歩んできた妹にとっては、どちらも高いハードルなのだろう。
本来、これぐらいのハードルは自身の力で乗り越えなければいけないのだが、今回の場合、
あたしが補助に入ることになる。ただし、甘やかしすぎてもいけないので補助してあげる分、
一般のそれよりもやや高いハードルを飛んでもらうわけだが……
「おチンチンのほうは触るだけで誰でも気持ちよくなれるから特に問題はないわけだけど、
問題は気分の方。エッチな気分になれって言われても簡単になれるはずがないわよね?」
問われた妹は、先ほどと同じように首を縦にコクリ。
その予想通りの反応に、あたしは密かに唇の端を曲げた。
「大丈夫、お姉ちゃんが手伝ってあげるから」
表面上はいたってにこやか、しかし心臓の鼓動は破裂しそうなほど高鳴っている。
あたしは腰を少しだけ前に突き出した。当然のことながら妹の顔とあたしの包茎ペニスの
距離が縮まる。
「お、お姉ちゃん………?」
「さぁ、第一段階よ。お姉ちゃんのおチンチンの匂いを嗅ぎなさい」
「……………………」
あたしの言葉が耳に届いても、すぐにはその意味が理解できなかったようだ。
妹は表情を硬直させたまま、立ち尽くして(と言っても膝立ちだが)いたが、やがて、
「な、なんで…………そんなこと…………」
呆然としたまま、搾り出すような声が出された。
「決まってるでしょ、さっき言ったとおりエッチな気分になるためよ」
まるで極めて当然の事柄を語るときのように、よどみなく妹の質問に即答するあたし。
もちろん、ハッタリ以外のなにものでもなかったりするのだが。
エッチな気分になる方法などいくらでもあるし、身もフタもないことを言えば、
そもそもオナニーをする時に、必ずしもエッチな気分になる必要は無い。
ならば、なぜこの方法を選んだのか? そんなの決まっている。あたしが満足するためだ。
「抵抗があるのはわかるけど、これが一番簡単な方法なんだから。
ほら、だまされたと思って一回嗅いでみて」
実際、言葉通りにだましているのだが、それは言わぬが華。ついでに腰をさらに
突き出して、包茎ペニスの先端と妹の顔の距離を縮める。
依然として妹の拒絶の色は濃い。しかし、そもそも逃げ場など用意されていないのだ。
ならば後は時間の問題。そして、ついにその時が訪れた。
「………………」
恐る恐ると言った感じに鼻先をペニスに近づけ、スンスン、と小さく鼻を鳴らす妹。
「………ぅ」
その途端、妹の表情が曇り、大きな瞳がギュッと閉じられた。
そんな妹の様子に笑みを浮かべながら、あたしは尋ねる。
「ふふ………どう、臭いでしょ?」
「そ、そんなこと………」
「別に気を使う必要は無いって。おチンチンが臭いのは当たり前なんだから」
特にあたしの場合は、包皮の中にたぁっぷりと痴垢が詰まっているはずだからなおさらである。
「でもね、おチンチンの匂いはただ臭いだけじゃなくて、とってもエッチな気分になる匂いでもあるの。
辛いことかもしれないけど、良薬は口に苦しって言うし、ここは我慢して、ね?」
「う、うん………」
デタラメな言葉を平然として重ねる自分の演技力を褒めてあげたい。
あたしの言葉に感化されたのか、再び包茎ペニスに鼻先を近づけて鼻を鳴らす妹。
しかしながら、拒絶の色が薄れている様子は無い。むしろ、ペニスの匂いを実際に知り、
その臭さから、さらに拒絶感が深まった感じすらうかがえる。
この状態が続けばとてもじゃないがエッチな気分になどなれるはずはない。最悪の場合、
ペニスを刺激しても萎えたまま、なんてことが起こる可能性だってあるのだ。
………ここは角度を変えてもう一押ししてみるか。
「あのさ、臭いと思ったら素直に臭いって言うと、少しは楽になるわよ」
「……え、で、でも」
事実とはいえ、姉の身体を臭いと言うのは抵抗があるのだろう。
躊躇している妹に笑みを浮かべて、さらに言葉を続ける。
「あたしのことは気にしないの。それよりほら、言ってみて」
「………う、うん」
やがて、何度か口ごもった後、雑音にかき消されそうなほど小さな声で妹が呟き始めた。
「…………臭い、よぉ……」
「……何が?」
「…………お姉ちゃんの、おチンチン……とっても、とっても臭いのぉ……
くんくん……ふぁ、おしっこの匂いよりも、もっともっと臭いよぉ……」
どこか熱にうなされているかのような口調で、ぼそぼそと呟く妹。赤面ものの台詞が次々と
飛び出しているのは、姉のペニスの匂いを嗅ぎ、意識せずともそれを罵倒している、と言う
日常生活からはかけ離れた淫らな行為に背徳感を覚え、理性のタガが外れかけてきているためか。
かく言うあたしも、この並はずれた背徳感に酔いしれ、ペニスを完全に勃起させていた。
添えられた手は、すでに持ち上げるものから反り返るのを抑えるものへとその役割を変えている。
視線を移せば、妹の股間ではその極太包茎ペニスがむくり、むくりとその太さをさらに
増して、天井にその先端を向けていた。
「ふふ……自分のおチンチンがどうなってるか、わかる?」
「……………ぁ」
あたしの言葉に、首を曲げて自分のペニスを見下ろした妹の口から微かに声が漏れる。
「おっきく、なってる…………」
「それはね、あんたがエッチな気分になったって証拠。
そして、おしっこじゃなくて精液を出す準備が整ったって合図」
「そう、なんだ………よく、わかんないけど…………あ、あぁ、臭い、臭いよぉ……」
「…………あのー、もしもし?」
あたしが声をかけても「臭い、臭い」と連呼しながらあたしの包茎ペニスの匂いをかぎ続ける妹。
まさか、妹がこれほどのめり込みやすい性格だったとは……誤算だった。
このままでは埒が明かないし、何よりあたしが生殺しだ。耐えかねたあたしは、腰を引いて
ペニスを妹の顔から遠ざけた。
「……あぁっ」
それに応じていかにも残念そうな妹の声が上がり、続けて「どうして?」と言わんばかりに、
小動物のような瞳であたしを見上げてくる。すでに主目的は忘れ去られているらしい。
「……………はぁ」
あたしが仕込んだ結果とはいえ、妹のあまりの豹変ぶりに、あたしは大きく溜息を漏らした。
「で、次の段階に進むわけだけど」
「うん……」
「お姉ちゃんの真似しておチンチンを一心不乱に扱く、以上!」
「……ふえ?」
いまだ意識が半分飛んでる妹の口から間抜けな音が聞こえてきたが、かまわずにギンギンに
勃起している自分の包茎ペニスを握り締める。
当初の計画では時間をかけてねっちょりたっぷりデタラメなH知識を教え込み、末永くあたし専用の
肉どr……げふんげふん、セックスフレンドならぬセックスシスター?に仕立て上げようとしていた
のだが、もはや我慢の限界だった。
だってさ、極太包茎ペニスを勃起させた全裸の妹が目の前にいるんだよ!?
しかも、臭いフェチに目覚めたのか瞳を潤ませながらあたしの包茎ペニスをくんくん嗅いでる姿を
見せられて、これ以上射精を我慢するなんて無理無理!
と言うか、今の今まで我慢してたあたしを誰か誉めろ!
なんか、1年以上我慢してた気がするし!あくまでも体感的に!
「んっ、はぁ、あぁん……よく、みてなさい……んんっ、お姉ちゃんの濃厚オナニー……!」
徐々に快感を高めていくなんてまどろっこしいことはせずに、最初から全力前回で扱いてしく。
痛いほどに握り締めて擦っているのに、剥ける気配が微塵も無い包茎ペニスが我ながら頼もしすぎる。
時折、先端のつぼみをぎゅっと握り締めると、皮の中に溜まっていた先走り汁がにゅるにゅると搾り出されていく。
粘着性の高いそれを指に絡ませ弄んで、たっぷりと包茎ペニス全体に塗りこんでいく。
表面がお湯から先走り汁にチェンジすると、てらてらとした光沢が出てなんとも卑猥だ。
すでに腰の奥の方には煮えたぎるマグマのような存在感があり、裏スジは親指以上の太さまでぷっくりと膨れている。
いつ射精してもおかしくは無い。だけど、暴発の恐れすら気にも留めず、ひたすらに快楽を求めて包茎ペニスを扱きたてる。 「…………」
妹は無言。
だけど、瞬きもせずにあたしのオナニーを、包茎ペニスを見つめる瞳には、飢えた獣のような貪欲かつ獰猛な光が灯っていた。
きっと、妹の本性はその凶悪な姿をしている極太包茎ペニスにふさわしいものなのだろう。
萎えていても尋常じゃない存在感を誇るその極太包茎ペニスのせいで、ことあるごとに好奇の視線に
晒されていた妹は、すっかり内気でおとなしい性格になってしまった。
だけど、もしも自分の股間のそれが、恥じ入るようなものではなく誇れるものだと知ったら?
それを目にした女の子達が、自分がそれに貫かれることを想像して股間を濡らしていることを知ったら?
化け物呼ばわりした娘達を、自分の好きなように陵辱できることを知ったら?
脳裏に浮かぶのは淫靡な未来予想図。貪るように腰を振りまくる妹と全身白濁まみれで肉奴隷と化したあたし自身の姿。
それが駄目押しだった。
「…………っ!!!?」
声を上げることすら許されない暴力的なまでの快感が爆発した。
おしっこのような勢いで次から次へと、包茎ペニスの先端から精液が発射されていく。
止まらない。手の動きが、腰の突き出しが、射精が、何もかも。
絶頂の高みから降りることができないのだ。
それは想像を絶する拷問であり、同時に至高の快楽だった。
「あは……あははははははは……あはは、あはは、あひ……」
半開きになった口から乾いた笑い声が漏れる。傍から見ればさぞかしアホ面になっているに違いない。
死ぬまでずっと射精が続くのかな?と本気で考えてたあたり、なんというか我ながら救いようが無い。
まぁ、そんなことがあるはずもなく、十数秒ほどたっぷりと放出するとそこで打ち止めとなった。
「ふう、ふう……んっ、はああぁぁぁ……」
大きく深呼吸。
精液と一緒に出て行った魂を取り戻すように、何度もそれを繰り返すと、真っ白になっていた思考に色が戻っていく。
充実感と喪失感がないまぜになった、射精後独特の余韻が胸の奥に堆積している。
そのまま瞳を閉じて、ゆったりとそれに浸るのもまた一興だとは思うのだが、今は他にするべきことがある。
息を整えながら、ぼやけた目の焦点を合わせて「それ」を見つめる。
……まぁ、見せ付けるようにオナニーして、盛大に射精したのだから、その光景は当然の結果ではあるのだが。
「……ごくり」
無意識に唾を飲み込むと同時、萎えかけていたあたしの包茎ペニスが瞬時に硬さを取り戻した。
最終更新:2009年01月10日 21:07