(避難誘導するしるどらさん/亀助)


(待機中「メビウスさん」/亀助)


その日、魔術師達は国中を走り回っていた。
地図を見ながら、ルートを確認し、あちこちを走り回っていた。
「国民の避難ルートの確保の方、大丈夫?」
「大丈夫。相手から見えにくくて、最短で避難出来るルートを割り出したから」
「早めに老人や病人、女の人や子供を先に進ませないと、避難するのに時間かかるから、気を付けて」
「そうだね。国民への説明もしっかりしないと。パニックになったら大変だ」
「男の人達を前後に分けて、足の遅い人達の手助けをしてもらいましょう。さらに誘導の手伝いを頼んでおきましょう」
魔術師達は相談をしながら、森の木々や藩国内の建物に魔法陣を描いていく。
「防御用の魔法陣、こっちは描けたよ」
「攻撃用はもう少し、ちょっと待ってね」
魔術師達は国のあらゆる場所にこのような魔法陣を描いていた。
何処で戦いが起きても、慌てないように準備していた。
いきなり襲われたりしたら、危険だと考えて、攻撃や防御の為の詠唱をすぐに展開出来るように詠唱を簡略した魔法陣をいくつも描いていたのだ。
彼らは、じっくりと相手を煮つめたり、一気に火力を上げたりするような魔力を叩き込む詠唱での攻撃を「タンシチュー」と、空気を含む多層構\造で攻撃力を押さえたり、防いだりする柔軟性と強固さを合わせ持つ詠唱での防御壁を「お好み焼き」と、それぞれに作戦を立てて決め、幾度も訓練してきていた。
国を守るために、大切な人達を守るために、その思いを力に変えるように、来るべき時に備えて、魔術師達は入念に着実に準備を進めていた。
(ツグ)

指揮官:相羽錯耶
(しるどら)

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最終更新:2007年08月05日 20:56