スクラル(skrull)

(用語、種族/国家名、マーベル)

初出: 名前だけ: Fantastic Four #2 (1962年1月)
後付けで登場: Amazing Adult Fantasy #7 (1961年12月)

種族名は
英語では「スクラルス(Skrulls)」を使うが、日本では「スクラル」と言うことが多い。
また国家を「スクラル帝国」と呼び、これを略して「スクラル」と呼ぶことがある。

概要

クリーシーアー帝国と並ぶ銀河三大帝国として勢力を誇っていた宇宙種族。
緑色の肌を持ち、多くが変身能力を備えた宇宙人。寿命は地球人より長く210歳といわれている。
は虫類から進化しており、卵生である。

スクラル人は、セレスティアルズによって遺伝子を操作され、三種族(スクラル・エターナルズ、プライム、デヴィアント)に分かれている。通常ヒーローたちが遭遇する、「スクラル人」と呼んでいるものは「デヴィアント」のことである。

さらにスクラル人の派生種族として、黒魔術で変身した種族「ダイアー・レイス(Dire Wraiths)」がいる。これはスクラル人と同じように変身能力を持つが、「醜悪」で地球人の目からは「悪魔」のように見える。

能力

最大の特徴は他者に変身できる能力。スパイ活動や騙し打ちに使うほか、ヒューマノイド以外の形態にもなれるため猛獣や地球外の怪物に変身して攻撃することもある。
地球人より強靭な肉体、身体能力
地球より進んだ科学力、兵器を持つ
スクラルの中でも、「スーパースクラル計画」が行われ、様々な能力を複合的に移植された超人兵士が複数誕生している。
変身能力は劣るものの、戦闘に特化した種族「ウォー・スクラル」も存在する。

政治

スクラル人国家の政治形態は、帝政であり一人の皇帝に全ての民衆が従うというもの。
かつて、アンドロメダ銀河を拠点とした大星間帝国を築いており、さらに複数の銀河をまたぐ銀河間帝国に拡大した。この時点ではクリーシーアー帝国と並ぶ銀河三大帝国として、勢力を誇っていた。

非常に好戦的であり、この100年をみても、クリー人(the Kree)、バドゥーン(Badoon)、ダイアー・レイス(Dire Wraiths)、ブルード(Brood)、ザルタン(Xartans)、マジェスダニアン(Majesdanians:ランナウェイズカロリーナ・ディーンはマジェスダニアン)、ザンダリアン(Xandarians:いわゆるノヴァ・コァの母星ザンダーの住民)、アニヒレーション・ウェーブ(Annihilation Wave)、ビルダーズ(Builders)といった種族と星間戦争を戦った。

特に、クリーとの戦いの歴史は根深く、宿敵同士として何千年の長きにわたる戦争を戦っていた。
そもそも歴史的にみれば、クリーの母星の原住民は、平和を愛する半植物のコタティと、人間に似たクリーという2種族だったが、ある日スクラル人が宇宙から降りてコタティとクリーを競わせた結果、スクラルはコタティを高く評価した。これに激怒したクリーは、一夜にしてコタティを滅ぼし、スクラル人の宇宙船を奪った(これがクリーの宇宙進出の始まり)という具合である。

シーアーとの因縁も浅くはなく、プロフェッサーXに化けてシーアー帝国を乗っ取ろうと画策した事もあった。

しかし、ギャラクタスによって首都星が捕食され勢力が衰退。さらにアナナイゼーション(「ウェーブ」)により帝国内は壊滅状態に陥る。

宗教的な情熱が強く、皇帝を糾弾したため流刑にされた王女ヴェランケが、これらは既に予言されていたものと説いて、民衆の支持を獲得して帝位についた。そして、予言書に従って地球を新たなスクラルの母星とすべく、スクラル人が地球のヒーロー・ヴィランたちと入れ替わる「密かな侵略(シークレット・インベージョン)」を試みるが、失敗する。

この敗北でスクラル帝国は皇帝を失い、六人の藩閥(ウォーロード)がせめぎ合う分国状態に。さらにビルダーズと呼ばれる敵の襲撃が起こる。しかし、これに対しウォーロードたちが協力して撃退。ウォーロードの一人だった”スーパースクラル”ことクラートが新たな皇帝になり、銀河列強の列に残った。

過去の主な皇族

  • ドレク一世(皇帝)
  • ドレク七世(皇帝)
    • アネレ王女の父親
  • ルクル(女帝)
    • ドレック七世の妻。アネレ王女の母親。ルクルの代に、ギャラクタスが襲来した。
    • ハルクリング(セオドア・アルトマン)は、アネレ王女(スクラルの皇族、ドレック七世の娘)とキャプテン・マーベル(マー・ヴェルクリーの英雄)の血を引く。このため皇位継承権があり"EMPYRE"のストーリー展開では、スクラルとクリーの連合帝国の皇帝になった。また異世界でもクリーの皇帝となったことがある。
  • スビル(女帝)
  • ヴェランケ(女帝)
    • 当時の皇帝ドレック七世が宗教的に堕落していると追求したが、不興を買い一時追放された。しかし、女帝となり、「シークレット・インベージョン」を試みるも失敗し、殺害される。
  • ザヴィン(皇族)
    • 皇族だが皇位につくことのできない家系のため、政治の駒にされた。スーパースクラルの一人。地球でランナウェイズのメンバーとなる。
  • タロス(皇族)
    • 別名タロス・ザ・アンテイムド(不屈のタロス)。ドレック七世の叔父。スクラルのミュータントであり変身能力を持たない代わりに強大な戦闘力を持つ。クリーとの戦争で捕虜になるが、戦って死ぬことを本懐とするため自害を拒否。一度は「服従のタロス」の蔑称で呼ばれた。しかし地球でハルクに挑戦することで名誉を取り戻した。映画『キャプテン・マーベル』に全然違う設定で登場。

その他キャラクター

  • スーパースクラル
    • ファンタスティック・フォーを倒すための改造スクラル。4人の能力をコピーし、全て同時に使うことができる。
    • 通常、初代のスーパースクラル(クラート: Kl'rt)を指すが、パワースクラル(ペイボック: Paibok)、ザヴィンが有名。その他にも「スーパースクラル計画」で強化されたスクラルが存在する。
  • ライジャ

初登場

初登場時は4人の偵察部隊が地球に降り立ちヒーロー活動を始めたばかりのファンタスティック・フォーに化け、機械などで4人の能力をコピーして破壊活動を行った。これは当時スクラルが地球での唯一の脅威とみなしたファンタスティック・フォーの信用を失墜させるためだったが、計画は本物によって防がれた。
この偵察部隊はファンタスティック・フォーにより牛への変身を強制された上に催眠術によって過去の記憶を消され、牛として一生を送ることになった。
⇒この牛は後に食用となり、食べた人が変異。スクラル・キル・クルーとなった。

マーベル・シネマティック・ユニバース

MCUでは映画『キャプテン・マーベル』に概ねコミックの設定通りの能力を持つ種族として登場した。




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最終更新:2023年07月30日 04:19