バットマン ビギンズ(Batman Begins)


公開:2005年6月
監督:クリストファー・ノーラン

概要

バットマン ビギンズ(Batman Begins)はDCコミックスの「バットマン」シリーズを原作としたアメリカ映画。
1989年から続く実写映画シリーズとは一線を画し、シリアスな作風でバットマンの誕生から語り直している。
主人公ブルース・ウェインは何故バットマンになったのか?正義とは何か?恐怖は克服できるのか?をテーマにしている。

あらすじ

幼年期のブルース・ウェインは邸宅で幼馴染みのレイチェルと遊んでいて、井戸に落下。
コウモリの大群に襲われたことがトラウマになっている。

ブルース・ウェインは悪を知るため犯罪グループの一員となり、中国の刑務所に入っていた。彼はそこである男からラーズ・アルグールに会えば正義の道が開けると教えられる。
チベットの山奥に分け入り、ラーズ・アルグールに出会ったウェイン。
寺院につくなり修行が始まった。
ねじ伏せられ、恐怖とは何か問われたウェインは回想する。自らの恐怖の原風景を。

幼いウェインは、自らの恐怖心が原因で両親をチルという強盗に殺された。
そのせいで自分を責め、後悔と怒りの中で生きてきた。
大学を中退したウェインは、ある日チルの仮出所の是非を判断するための公聴会に出席する。拳銃を持ち、復讐するためだった。
しかしチルはマフィアの手先によって公衆とウェインの面前で射殺される。
公聴会の帰り、ウェインはレイチェルにゴッサムの本当の姿を見せられる。
それは、出口の見えない不況の中で、貧困層の集まる地域にはウェインの知らない価値観が存在するという事実だった。
チルを射殺したマフィアのボス、ファルコーニに会い、富豪の息子としての甘さを罵られたウェインは、手持ちの金を捨て、貧困層と犯罪の中で生活を始める。
その果てに犯罪グループに係わり、中国の刑務所に入っていたのだった。

修行を終えたウェインに求められたのは犯罪者を処刑する非情さだった。
ラーズ・アル・グールが率いる影の同盟は、忍者たちを率い、悪を処罰し、悪に染まった街を破壊してきたという。次の狙いは堕落した街、ゴッサム。
ラーズ・アル・グールは目の前にいる犯罪者を処刑し、影の同盟に加わってゴッサムの破壊に手を貸すように要求した。
しかしウェインは処刑は悪に同化することだと否定し、ラーズ・アル・グールに戦いを挑んだ。戦いの末にラーズ・アル・グールを倒し、居城を破壊してウェインはゴッサムに帰還する。

アメリカへの帰路で、ウェインは考える。ゴッサムの貧困層を救い、犯罪を無くすには、無関心な人々の関心を喚起する存在が必要だと。普通の人間ではなく、正義を行うシンボルが必要だと。
彼は自らの恐怖の源コウモリを象徴として、犯罪者たちを震え上がらせるシンボルになることを決意する。執事のアルフレッド、ウェイン社応用科学部のフォックスの助けを得て、バットマンを創りあげたのだった。

ブルースがアメリカに帰還した頃、成長した幼馴染みのレイチェル・ドーズは検事になっていた。しかし逮捕した犯罪者が精神異常を訴え、刑務所には行かなくて済むという現実に悩んでいた。その手引きをしているのが、精神科医のジョナサン・クレイン博士だった。

一方、ブルースは汚職にまみれた警察の中で唯一信頼できるゴードン巡査部長を味方につけ、ファルコーニの逮捕に成功。バットマンの名は街中に知れ渡った。しかし、ファルコーニが取引していた薬物の経路を調査する内に、大量の薬物が使途不明になっていることに気づく。

その行方を辿る内に、彼はナローズ島にある精神病院アーカム・アサイラムに辿り着く。アーカム・アサイラムは犯罪者の内、精神に異常があると認定されたものを収容する施設。ジョナサン・クレイン博士はアーカム・アサイラムで吸引した者に恐怖を与える毒物を造り出し、既にゴッサムの水道に流し込んでいた。この毒物が水道に溶け込んでも、気化して吸引しなければ効果がないというが、何らかの方法で気化させようとするはずだ。

その頃、何者かの手によってウェイン社の製品、電磁パルス発生機が盗まれた。電磁パルス発生機は水源を蒸発させる兵器である。
何者かがこの電磁パルス発生機を使ってゴッサムの水道を気化し、恐怖ガスを街中に放出させようとしているのだ。

バットマンは、ブルース・ウェインは、陰謀を暴いてゴッサムを救うことができるだろうか?


キャスト

役名 俳優 解説
バットマン / ブルース・ウェイン クリスチャン・ベイル 大富豪の跡取り。両親を目の前で殺され、犯罪を憎むようになる。
スケアクロウ / ジョナサン・クレイン博士 キリアン・マーフィ 恐怖をばらまくことに悦びを感じる精神科医。
ヘンリー・デュカード リーアム・ニーソン ブルースを導き、影の同盟に加えようとする謎めいた男。
レイチェル・ドーズ ケイティ・ホームズ ブルースの幼馴染み。検事となり、彼女の流儀で犯罪と戦う。
アルフレッド・ペニワーズ マイケル・ケイン ウェイン家に仕える執事。ブルースのよき理解者で、バットマンとしての活動にも協力する。
ルーシャス・フォックス モーガン・フリーマン ウェイン社の応用科学部長。バットマンの装備をフォローする。
ラーズ・アル・グール 渡辺謙 影の同盟の首領。忍者を率いて悪を抹殺しようとしている。
ジェームス・ゴードン ゲイリー・オールドマン 汚職にまみれたゴッサムの警察署で唯一潔白な男。


  • 最後にジョーカーの誕生が仄めかされ、次回作『ダークナイト』に続くストーリーとなっている。
  • アカデミー賞撮影賞ノミネート。




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最終更新:2012年12月21日 00:37