ヴェノム (Venom)


初出:The Amazing Spider-Man #299
種族:宇宙の寄生生物シンビオートと人間の共生体。

(Venom: Lethal Protector #2,1993年3月)
エディー・ブロックと結合していた頃

寄生生命体としての性質についてはシンビオートを参照。
主な宿主としてエディー・ブロック、マック・ガーガンことスコーピオンフラッシュ・トンプソンは各項目を参照。
本項目では共生体としてのヴェノムの経歴などを解説する。


概要

スパイダーマンのシリーズからスピンオフし、単独タイトルも多く持つ人気キャラクター。
ヴィランかヒーローかは時期や状況によって変わる。
スパイダーマンが宇宙から持ち帰った寄生生命体シンビオートが人間に寄生している。宿主の人間が変わることもあり、それによって能力や性格が変化することもある。
寄生生物シンビオート自身も意志を持ち、宿主と会話が可能。

能力

最初にスパイダーマンに寄生し、能力を記憶したためにスパイダーマンに似た能力を持つ。
超人的な腕力、敏捷性、耐久性など身体能力
超人的な回復力
細胞をウェブシューターのように蜘蛛の糸状にして射出する。
スパイダーマンのスパイダーセンスを無効化する
衣服に擬態する

弱点

シンビオートは共通して音波攻撃と熱に弱い。

誕生の経緯と宿主の変遷


ブラック・コスチューム

スパイダーマンはクロスオーバー"Secret Wars"でビヨンダーに召喚され、他のヒーローたちと戦場の惑星にいた。
そこでアブソービングマンと戦い、いつもの赤と青のコスチュームはボロボロになってしまった。
コスチュームの替えを必要としたスパイダーマンはシンビオートを発見し、寄生生物と知らずにブラックコスチュームとして身につけた。

ブラックコスチュームを身につけて地球に帰還したスパイダーマンは、身体能力が向上し、ウェブシューターを装備しなくてもウェブを射出でき、何よりもブラックコスチュームを身につけていると気分が良いことに気づいた。
しばらくその姿で活躍したが、身の回りに良くないことばかり起きるのを気にかけ、天才科学者でもあるファンタスティック・フォーのリード・リチャーズに分析してもらうことにする。
するとこれが意思を持つ寄生生命体であると判明したため、音波を射出するソニックブラスターをつかって引きはがし、リードに預けることになった。

エディ・ブロック(Eddie Brock)

しかし再びブラックコスチュームを身につけることになり、しばらくその姿で戦った後、また引きはがすため教会の鐘の音を使った。
音波が苦手なシンビオートは鐘の音から逃れようと階下に逃げ出し、そこにいたエディ・ブロックと結合した。
エディ・ブロックの鍛えた肉体とスパイダーマンへの恨みにシンビオートは共鳴し、新たな怪物「ヴェノム」と名乗るようになった。
シンビオート自身もエディを気に入っているらしく、何度か引きはがされて他者を宿主としたが、結局はエディのところへ帰って来る。

マック・ガーガン(Mac Gargan)

元はスコーピオンという名のヴィラン。一時的にヴェノム・シンビオートの宿主となっていた。
スパイダーマンとしてダークアベンジャーズに参加。

フラッシュ・トンプソン

元はスパイダーマンことピーター・パーカーをからかういじめっ子だったが、後に親友となった男。
戦争で両足を失った後、勇敢さを政府に認められ、政府が秘密裏に管理していたヴェノム・シンビオートと結合しエージェント・ヴェノムになった。
詳細は→フラッシュ・トンプソン

その他の宿主

アン・ウェイング(Ann Weying)

エディ・ブロックの別れた妻。一時的にシンビオートと結合してシー・ヴェノムとなる。

アンジェロ・フォーチュネイト(Angelo Fortunato)

ニューヨークのマフィアのボス、ドン・フォーチュネイトの息子。
エディがシンビオートをオークションに出すと、ドン・フォーチュネイトが100万ドルで落札。
アンジェロは父に自分の実力を認めさせるため、ヴェノムとなってスパイダーマンと戦った。
何人もの一般市民を巻き添えにしながらスパイダーマンを襲ったが最終的には逃げ出し、シンビオートに見限られて捨てられた。
アンジェロはビルとビルの間を飛ぼうとしていた瞬間にシンビオートを失い、落下して死亡した。

パトリシア・ロバートソン (Patricia Robertson)

北極圏にほど近いレーダー基地に勤務していたアメリカ陸軍大尉の女性。
日常的に訪れていた近所のアララト社の研究所で、実はヴェノムシンビオートのクローン研究がなされており、そのクローンを巡る戦いに巻き込まれた結果、シンビオートと結合してしまった。
最終的にオリジナルのヴェノム(当時の宿主はエディ)やスパイダーマンも巻き込んだ戦いの末に分離。
クローンシンビオートはオリジナルのヴェノムに吸収された。

数年後、民間人として生活しながらもシンビオート中毒のようになっていた彼女は、自身に宿っていたシンビオートがマニアとしてアンディ・ベントンに結合していることを知り、彼女を監視し始めるがある事件の中スクリームのシンビオートと結合してしまう。

ミズ・マーベル(Ms. Marvel)

など



実写映画でのヴェノム

実写映画では「スパイダーマン3」に登場。
シンビオートは隕石と共に宇宙から飛来した。
エディ・ブロックに結合し、サンドマンと共闘した。

その後、ソニー・ピクチャーズがキャラクターの権利の関係から「スパイダーマンの出ないスパイダーマンの世界(スパイダーマン関係のキャラクターを扱った世界)」を設定。
2018年に実写映画『ヴェノム』が公開された。
2021年には続編の『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』が公開。


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最終更新:2024年03月09日 03:38
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