ワスプ (Wasp) / ナディア・ヴァン・ダイン(Nadia Van Dyne)
(キャラクター名、マーベル)
初出:Free Comic Book Day 2016 Civil War II(2016年7月)
種族:人間、女性、科学の力で変身
父:
ハンク・ピム
母:マリア・トロヴァヤ
(All-New, All-Different Avengers #9,2016年5月)
概要
「少女、天才、ヒーロー、アンストッパブル」が煽り文句。
ワスプ(ジャネット・ヴァン・ダイン)と区別するときは、「アンストッパブル・ワスプ」と呼ばれる。
ハンク・ピムと前妻マリアの娘。
ハンク・ピムの初婚の相手はマリア・トロヴァヤ(Maria Trovaya)というハンガリー人だったが、彼女は新婚旅行中に誘拐されてしまう(実はマリアは東側のスパイで、ピムの監視役だった)。
このときマリアはすでに妊娠していて、その子がナディアである。
ナディアは
レッドルームで
ウィンター・ソルジャーに育てられ、暗殺者として訓練を受けたが、科学者としての才能を開花させたため「科学クラス」に異動。ハンク・ピムの研究を読み漁り物質を伸縮する方法を会得。自身が合成したピム粒子を使ってアメリカに逃亡する。
唯一の肉親と思われる
ハンク・ピムを頼り家を訪れるが、ちょうどそのとき
ウルトロンとの戦いでハンクが死んだことを知る。ナディアはハンクの家にあったスーツを自分用に改造し、
ワスプを名乗ってアベンジャーズに合流しようとした。
最初はナディアの話に懐疑的だった
アイアンマンと
ジャーヴィスだったが、突如発生した
ヴィジョンの暴走を危険を顧みず止めたことで疑念を晴らす。
その後
ジャネットと親交を深め、もう1人のワスプとして認められていくことに。
ハンク・ピムとは親子の証明がないため、アメリカ人として登録できないことが分かる(ロシアからも密出国なので、書類がないうえ、そもそもマリアとの親子関係も一切不明だった)。ジャネットと会うことができ、ジャネットの手助けもあって、ピム研究所のNPO機関として、
G.I.R.L.を立ち上げ、4人の天才少女(1人は足が不自由なので、姉が介添え役をしているため5人)、そして生化学学者のバーバラ・モースこと
モッキンバードと研究を進めることになった。
ハンク・ピム博士がマリア・トロヴァヤと結婚する前に残したビデオと遺伝子のサンプルによって、ナディアとピムの親子関係が認められ、アメリカへの移住申請が通る。このときに姓を決めないといけないということで、ナディアは血縁のピムではなく、後見人になってもらったジャネットの「ヴァン・ダイン」を姓にした。
自分の頭脳に強い自信を持っているため、「何でも科学で解決できる」と思う側面があり、「解決できないことはない」と考えているため楽天的である。
物心ついたときから隔離されていたので、一般的な常識に欠けている。また、アメリカ人の名前を間違えたり(マット・マードックを「マット・モードック」といってしまい、頭を抱えさせた)、愛称を知らなかったり(
モッキンバードの「ボビー」が「バーバラ」の愛称だということを知らなかった)など。
またマーベル世界の科学者の名前とその成果について詳しい。ただし文字の知識なので、世界一の天才の
ムーンガールを知らなかった(
ムーンガールは小学生で、まだ論文を書いていないため)。ただし、仮名で書かれた論文の本当の執筆者を突き止めていたりする。
ハンク・ピムと同じく、双極性障害(いわゆる「躁うつ病」)であると診断されている。
能力
- ピム粒子(ハンク・ピムが発明した科学物質)によって体を縮小/拡大する。
- 飛行(スーツについた羽による飛行。羽単独でも着用可能)。
- レッドルームで暗殺者として修得した格闘技(「クラブ・マガ」という、イスラエル発祥の軍隊式格闘技)。
- 科学の天才。
- 語学:英語、ロシア語、スペイン語、フランス語、イタリア語、日本語、中国語(官話/マンダリン)が使える
- ダンス(特にバレエ)、アクロバットなど
- ペンダントの紫色の結晶はマイクロヴァースに接続され、中には専用の研究所がある。
映画
ホープ・ヴァン・ダインの名前で、MCU入りしている。
(ナディア=希望という意味で、ホープと同じ。コミックでも言及あり)
ハンク・ピムと
ジャネット・ヴァン・ダインの娘。
ナディア・ヴァン・ダインというキャラクターもおり、ホープの従妹で、巨大化能力を持つヒーローとしてMCUに登場している。
トリビア
- ナディア(Nadia)は、ロシア語などで「希望」を意味する名前で、英語ではホープ(Hope)にあたる。このHopeという名前は、さまざまなワールドでハンク・ピムとジャネットの娘に与えられる名前である(例えば、MC2ではワスプことホープが両親の名誉を挽回するため、他のヒーローと対立するなど)。
- S.H.I.E.L.D.によると、女性の知性の最高ランクは27だった。改訂でムーンガールがトップになるが、そのまま順位が下がることになる。
- レッドルームが少女を暗殺者として使うのは、相手を油断させるためである。またバレエを教えたのは、バレエ団に入り込み、スパイ活動するためである。これはブラックウィドウも同じ。
- 科学専門部隊の結成は、対集団や対スーパーヒーローのためとされる。
- 免許を持っておらず、自動車運転の練習を道路で行っているが、レッドルーム仕込みの非常に荒い運転で同乗者を怖い目にあわせている(このネタは子ども向けのキャプテン・マーベルのコミックでも使われた)。
- スパイダーマンをひどく疑っている(これは初期のワスプ(ジャン)と同じ)。何回か共闘しているうちに、少し協力的になってはいるが、逆にピーター・パーカーへの疑念は解けていない。マイルズ・モラレスについては、彼を「スパイダーマン・ツー」と呼び、スパイダーマンより気に入っている。
- セクシュアリティは、アセクシャル(他者に性的魅力を感じない)である(作者たちのTwittwerで明かされた)。
- 自分を「(男の子と)キスするより、量子物理学が好きなの」と言っている。
- IDW版では、「二つだけ絶対に嫌なことがあるの、ロマンチックな関係と、喰われること」と言っている。
最終更新:2023年12月11日 01:19