ロビン(Robin)

(キャラクター名、DC)

概要

別名「ボーイワンダー(天才少年の意)」。
バットマンの代表的なサイドキックのこと。バットマンの長い歴史の中でその役割を果たす者は幾度か代変わりしている。
バットマンとのコンビは「ダイナミックデュオ」と称される。赤、黄色、緑とバットマンとは対照的な明るい原色のコスチュームが特徴。
基本的にどのロビンもバットマンと同じく特殊な超能力の無い普通の人間であり、鍛えた肉体と技術、知恵、様々なガジェットを駆使して戦う。
その名はコマドリを意味するが、実際の由来はロビン・フッドだそうである。

初代:リチャード・ジョン・”ディック”・グレイソン(Richard John "Dick" Grayson)


初出:Detective Comics #38(1940年4月)
種族:地球人、男性、アメリカ人
所属:ティーン・タイタンズタイタンズジャスティス・リーグ

概要

後のナイトウィングティーン・タイタンズ結成メンバーの一人。
アメコミ史上初のサイドキックである。
サーカスのアクロバット一家、「フライング・グレイソンズ」の一員として生まれ育ち、幼少の頃からアクロバット演技を披露するほどの技術を身につけていた。
みかじめ料を求めるギャングによって両親を殺害された後、大富豪ブルース・ウェインの養子となったが両親の死を調べるうちにバットマンと遭遇。事件を追った末に彼に認められ、その正体を明かされたディックは「ロビン」として共に戦うパートナーとなった。
実は単なるアクロバットの血筋ではなかったことが判明するのは後の話
歴代ロビンの中でも特にアクロバット技術、リーダーシップに優れるとされる。
当初は特に手持ちの武器を用いていなかったが、後の姿であるナイトウィングの設定が固まってくるにつれ、過去の姿でもナイトウィングの武器である二本の短い棒(エスクリマ・スティック)を持っている形で描かれることが増えた。コミック以外の媒体では長い棒を使っていることもある。
なお、愛称の「ディック」は、英語での男性器の呼び方の一つであり、ヴィランからだけでなく、バットマンの敵となったときにはバットマンからも「チ*ポ*野郎」と呼ばれている。
また、バットマンとの間に同性愛関係疑惑が長い間かけられている。


二代目:ジェイソン・ピーター・トッド(Jason Peter Todd)

初出:Batman #357 (1983年3月)
種族:地球人、男性、アメリカ人
所属:タイタンズアウトローズリーグ・オブ・アサシンズ

概要

後のレッドフード
当初(いわゆるプレ・クライシス)の設定は初代であるディックとほぼ同じ(サーカス出身、両親を犯罪者に殺害された*1など)で、性格は優等生的。ブルース・ウェインに引き取られいくつかの事件を経た後、ティーン・タイタンズでの活動がメインになっていた初代からコスチュームを送られ「ロビン」になったという設定だった。
設定の改変(ポスト・クライシス)後は父をトゥー・フェイスによって、母を薬物の過剰摂取によって失ったストリートチルドレンになった。バットモービルのタイヤを盗もうとしたことがきっかけでバットマンと知り合い、後に彼のもとで二代目ロビンに。
性格はやや荒々しいものとなり、時に過剰な暴力を振るうこと*2もあった。
ジョーカーの罠にかかり、死亡してしまうが……*3


三代目:ティモシー・ジャクソン・”ティム”・ドレイク(Timothy Jackson "Tim" Drake)

初出:Batman #436(1989年8月)
種族:地球人、男性、アメリカ人
所属:ティーン・タイタンズヤング・ジャスティスバットマン・インコーポレイテッド

概要

後のレッドロビン。裕福な家庭の一人息子として育った。
幼いころに見に行ったサーカスで「フライング・グレイソンズ」の演技、そしてディックの両親の死を目撃した。その記憶と、後に見たバットマンとロビンの映像を組み合わせることで、彼らの正体を推測*4。彼らに触発される形で自分を磨いていた。
13歳の時、二代目ロビンを失い無謀な自警活動を行うようになっていたバットマンの姿を見たことで、彼には「ロビン」が必要だと確信。当時すでにナイトウィングとなっていたディックにロビン復帰を求めて拒否されてしまうが、トゥーフェイスに関わる事件ではディックとアルフレッドに、スケアクロウに関する事件の中でバットマン自身に認められ、ついにロビンとして活動することになった。
男性のロビンの中ではやや小柄であり、棒術を駆使して戦う姿が多く描かれている。

つきあっていた女の子からセックスを誘われて断って泣かせたなど硬派な一面も。
ティーン・タイタンズ時代は、スーパーボーイ(コナー)と熱い友情と愛情で結ばれた関係を築いていた。
一時ステファニー・ブラウンと行動を共にし、プライベートでも付き合っていたが、人生に何が必要か迷い、大学をやめ、ステファニー・ブラウンとも別れてしまう。
そんな時、バーナード・ダウドという青年と出会い、デートをするようになった(2021年8月。バイセクシャルであると公に描かれた)。作家からは「ステファニー・ブラウンへの思いは本物であり、これからさらに成長していく」というようなコメントが出ている。なお、元カノを今のカレシ(バーナード)に会わせるという危険なことをやっている。


四代目:ステファニー・ブラウン(Stephanie Brown)

初出:Detective Comics #647(1992年8月)
種族:地球人、女性、アメリカ人
所属:バーズ・オブ・プレイヤング・ジャスティス

概要

愛称はステフ(Steph)。スポイラーとしても有名。正史世界における初の女性ロビン。
父であるヴィラン、クルーマスターに反抗し自らコスチュームをまとい「スポイラー」を名乗ってバットマンと三代目ロビンに協力。次第にティムと惹かれ合い恋人関係となった。
ティムが一時期ロビンを引退せざるを得なかった時期に、半ば強引にバットマンのもとに押しかけ彼のもとで訓練を受け新たなロビンとなる。しかしあるミスからバットマンに解雇されてしまい、さらにそこから挽回しようとした結果大事件を招きブラックマスクの手によって死亡してしまった。しかし、実は生きていた彼女はカサンドラ・ケインの後を継ぎ、新たなバットガールとなった。


五代目:ダミアン・ウェイン(Damian Wayne)

初出:Batman: Son of the Demon(1987年9月)*5
種族:地球人、男性、アメリカ人?
所属:ティーン・タイタンズスーパーサンズ

概要

バットマンタリア・アル・グールの息子。異次元では「イブン・アル・ズファッシュ(Ibn al Xu'ffasch)」の名を得ている。
ブルース・ウェインの遺伝子を得たタリア*6が自身の遺伝子と掛け合わせ、人工子宮によって培養。母タリアとリーグ・オブ・アサシンズのもとで育てられたため、10代に入る前にすでに優れた戦闘技術を習得。
後にタリアによってバットマンを混乱させるべく、彼のもとに置かれることになった。しかしダミアンは自身の持つ過剰な攻撃性に抗いロビンとして活動することを望み、ブルースが死を偽装して身を隠した際、新「バットマン」となったディックと共に5代目の「ロビン」となった。
主に刀を持った姿で描かれる。
人種としてはアラブ系扱いにされており、ダイバーシティー特集では「東洋人」に入れられている。


その他のロビン

キャリー・ケリー(Carrie Kelley)

初出:Batman: The Dark Knight Returns #1(1986年6月)
種族:地球人、女性、アメリカ人

概要

正史世界と異なる次元の未来を描いた作品Batman: The Dark Knight Returnsに登場するロビン。後のキャットガール、(その次元の)バットガールバットウーマン
ガールスカウト経験のある普通の学生として生活していたが、ある夜年老いたバットマンによって強盗から救われたことをきっかけにロビンになることを決意。
自ら用意したコスチュームや爆竹、スリングショットで武装し夜な夜な自警活動を行うようになる。後にある事件で傷ついたバットマンと再会し、彼に認められて三代目*7のロビンとなった。四角い眼鏡がトレードマーク。
正史では、演劇部の学生でティムに(ロビンの教育の一環として)演技を教えたが、その正体を疑うようになり、ブルース・ウェインに追い払われた。

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最終更新:2022年07月03日 13:38

*1 キラークロックによるもの。

*2 ある事件の犯人を高層マンションのベランダから突き落とし、殺害した疑惑がある。

*3 なお、トッドの生死は読者による電話投票により決められた

*4 後に初代ロビンがナイトウィングとなり、二代目に代替わりしたことにも気づいていた。

*5 当時はまだ名前は付けられていなかった。ダミアンとしての登場は「Batman #655 (2006年9月)」。ただしシルエットのみ。

*6 ぶっちゃけ、バットマンに催眠術をかけてセックスした。これはなかった話になっていたが、グラント・モリソンが拾ってきて正史に入れた

*7 彼女の世界ではジェイソン死後、ロビンを継ぐ者が現れなかった。