ブルービートル(Blue Beetle)

(キャラクター、DC)

概要

「青いコガネムシ」をモチーフにしたヒーロー。
ゴールデンエイジに生まれた初代(フォックス・コミックス→チャールトン・コミックス)、シルバーエイジに生まれた2代目(チャールトン・コミックス→DC)、ダークエイジに生まれた3代目(DC)がいる。

初代は、最初は薬品の力で超能力を得ていたが、出版社が変わってスカラベの力を源にするようになった。
2代目は、魔法のスカラベの力が使えず、初代~2代目と3代目は当初面識がなかった(後に、Rebirthで2代目と3代目が師弟関係になる)。

なので、3人に共通するポイントは、「青いコガネムシ」のモチーフと名前以外ないに等しい。

注1)フォックス・コミックスはスーパーマンの成功を見て、元DC社員が設立した会社。初のパクリヒーローとして有名な「ワンダーマン(マーベルのものとは無関係)」(スーパーマンにパワーがそっくりで、その上スーパーマンの最新号が出ると、なぜか同じような話のワンダーマンが...ということで、最初に訴えられ消滅)も、フォックスのキャラクター。

注2)チャールトン・コミックスは1986年まで存在していた出版社で、扱う範囲も幅広かった。スティーブ・ディッコが精力的に作品をつくっていたことで有名(ただし安くこき使われたと言われている)。現在では、DCに買収されて独自のアースを与えられている。チャールトン・コミックスのヒーローを基にアラン・ムーアが「ウォッチメン」を書いたので有名になった。

ブルービートル(初代)

【フォックス版】

本名:ダニエル・”ダン”・ギャレット(Daniel "Dan" Garret)
属性:人間、地球人、アメリカ人、男性
初登場:Mystery Men Comics#1 (1939年)
普段の姿は新米警官で、有事の際に変身する。なお死別した父親も警官。
「ビタミン2-X」を服用し、筋力と耐久性を高めることができる。
防弾仕様のチェーンメイルに絹を被せたスーツを着ている。
当時人気だったラジオドラマのキャラクター、グリーンホーネットをモチーフにして作られたキャラクターである。
半年ほどの短期間であるが、ブルービートルのラジオドラマも放送された。
初代は、一部が著作権切れによってパブリックドメイン化している。
若き日のジャック・カービーが、ブルービートルの新聞向けコミックスを描いていた(表記は原作者名義)。

【チャールトン・コミックス版】

本名: ダニエル・ギャレット(Daniel Garrett)、通称ダン・ギャレット(Dan Garrett):姓のスペルに"t"が増えている
職業が(警官から)考古学者へと変わり、魔法のスカラベによって変身能力や超能力を得るヒーローになる。
DCコミックス内の「FOXユニバース」に残っている。

ブルービートル(二代目)

【チャールトン版】

本名:セオドア・スティーブン・コード(Theodore Stephen Kord)、通称テッド・コード(Ted Kord)
属性: 人間、地球人、アメリカ人、男性
初登場:Captain Atom #83 (チャールトン・コミックス発行)
ブルービートル(初代)の教え子
自分の叔父の島へダンと共に行った際、叔父が世界征服を企んでいた事が判明。ダンはブルービートルとなって戦うが力及ばず死んでしまう。
テッドは、遺志を継ごうとしたもののスカラベには選ばれなかった。そこで、自身の頭脳を生かし、自分の発明品によって先代ブルービートルの遺志を継ぐ事を誓い、活動を始める。
キャラクターの作者がディッコ先生なので、有名な虫モチーフのヒーローの影響を多少受けている
(沈む夕日に肩を落として帰るあの人と、同じように肩を落として帰るテッドなど)

【DC版】

DCが、他のチャールトン・コミックスのヒーローと共に購入。
超能力はないが、自分の頭脳を使って悪と戦うヒーロー。
「ザ・バグ」というコガネムシ型のVTOL機を発明し、使用している。
ブースターゴールドの親友(同性愛関係と間違われるほど)として有名。
自分の会社(バットマンが経営している会社の子会社)の乗っ取りに合い、バットマンに相談するも「事業とヒーロー活動を厳しく切り分ける」バットマンに門前払いされる。バットマンが動かないので独自に捜査を開始するが…結果自身の死を招き、インフィニット・クライシスの前日談にて、マックスウェル・ロードの凶弾に倒れる
「Rebirth」展開では生きていたことになった。

ブルービートル(3代目)

【DC版】

本名:ハイメ・レイエス(Jaime Reyes)
初登場:Infinite Crisis#3 (2006年)
テキサス在住のスペイン系アメリカ人(ヒスパニック)のティーンエイジャー。
魔法のスカラベを拾い上げた事で新たなブルービートルとなる。スカラベはハイメの脊椎に一体化したが、魔法のスカラベの正体が、実は宇宙人由来と分かる。

【Rebirth】

スーパーマンのプレ・フラッシュポイントとポスト・フラッシュポイントの歴史がつながり、この影響でプレ・フラッシュポイントの歴史が優勢になった世界が誕生したため)ハイメの歴史が変わり、ハイメはテキサス在住の普通の少年で、ブルービートルになるのはもっと後となる。
ある日ハイメが友人と連れだっていると、奇妙なスカラベが語りかけてくるのが聞こえた。ハイメが拾い上げると、スカラベがハイメと一体化する。
驚いたハイメは実業家のテッド・コードに相談し、調査した結果、スカラベが宇宙人由来で知性を少し持っており、ハイメの頭に話しかけていることが分かった。
テッドは、ハイメにこの力を善に使うことを約束させ、ハイメは、テッドの使っている名前とマントルである「ブルービートル」を名乗ることとした。そしてテッドはハイメの技術サポートになることを約束し、力をテストすることとした。
スカラベは、外骨格をつくってパワーを与えるが、ときどきハイメの体を支配しようとする。

関連キャラクター

ブラックビートル

DCコミックス。27世紀から来た魔法のスカラベの所有者

ナイトオウルナイトオウル2世

DCコミックス。「ウォッチメン」のキャラクター。
アラン・ムーアが「ウォッチメン」を描くときに、最初「既に他社から出ていたキャラクター」を使おうと考え、DCコミックスが版権を買ったMLJコミックス(現アーチー・コミックス)やチャールトン・コミックスのヒーローを使い、殺すことも含めて提案した。しかし編集部は「高い金を払って買った他社のキャラクターを、そんな風に使うな」として却下。このためムーアは、チャールトン・コミックスのキャラクターを元に新しいキャラクターをつくった。
ナイトオウルナイトオウル2世は、初代および2代目のブルービートルをモチーフにしてつくったキャラクター。なお、ブルービートルだけではなく、バットマンも取り入れているという説も。

スカーレット・スカラベ

マーベルコミックス。ヴィラン。

シルバー・スカラベ

DCコミックス。
ヘクター・ホールが一時名乗った名前で、Nthメタルを使ったスーツからパワーを引き出す。
「スカーレット・スカラベ」をつくったロイ・トーマスが、ダン・ギャレット(チャールトン版)のオマージュとしてつくった。

ブルービートル(初代)

ダイナマイト・エンターテインメント。版権切れヒーローを集結させてリメイクする「プロジェクト・スーパーパワー」の中に、初代ブルービートルが入っている。このため、現在はDCとダイナマイトの双方にブルービートルが存在する事になる。

ザ・スカラベ

Nedor Comicsが初出のゴールデンエイジのキャラクター。「プロジェクト・スーパーパワー」に登場。DCの別タイトル「America's Best Comics」でアラン・ムーアが描いている。

ゴールドビートル

DCコミックス。
2021年初出で多くは語られていない女性ヒーロー。未来から来たタイムトラベラーとして三代目フラッシュをサポートするが……?
金と青のコスチューム、虫型VTOL機を使用、ハイテンションな喋り方や、ややお下品な笑い方などテッド・コードとその相棒ブースターゴールドを彷彿させる特徴を持つ。


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最終更新:2023年04月12日 22:53