スター・ロード(MCU) Star-Lord

(キャラクター、マーベル・シネマティック・ユニバース)

本名:ピーター・クイル(Peter Quill)
初登場:『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014年7月21日公開)

概要

銀河を守る荒くれ者集団『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のリーダー。
母は地球人、父は謎の存在。
幼い頃、地球から宇宙海賊「ラヴェジャーズ」に連れ去られリーダーのヨンドゥ・ウドンタに息子のように育てられた。
謎の秘宝『オーブ』を巡る戦いに巻き込まれ宇宙の荒くれ者たちと『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を結成。
地球には連れ去られて以来ずっと帰らずにいて、地球の音楽文化や映画、特に「フットルース」とケヴィン・ベーコンを愛している。
また地球から連れ去られる際に所持していたウォークマンと「最強ミックス」(AWESOME MIX)と題されたカセットテープを命より大切にしている。

ストーリー

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014年7月)

1988年、入院中の母が息を引き取るまぎわに手紙とプレゼントの小箱をもらう。この手紙の中で母はピーターを「スター・ロード」と呼びかけていて、それが後に彼の異名となった。
死の間際に母は手を握ってと頼むが、現実を受け入れられないピーターはその願いを叶えれないでいるうちに母は息を引き取ってしまう。
泣きながら病院を飛び出したピーターだったが、その頭上にラヴェジャーズの巨大な宇宙船が現れ連れ去られてしまう。

26年後、ラヴェジャーズは廃墟の惑星モラグの遺跡から秘宝「オーブ」を盗み出そうとするが、ピーターは抜け駆けして単独でオーブを奪取。ラヴェジャーズからは裏切り者の賞金首とされ、同様にオーブを狙うクリー帝国の戦士ロナン・ジ・アキューザー(告発者ロナン)にも追われる身となってしまう。
ザンダー星でオーブを売却しようとしたところでロナンの手先の女戦士ガモーラ、さらに賞金首を捕らえてひと儲けしようと企むロケットグルートの2人組に狙われる。三つ巴の争奪戦になったところでザンダー星のノヴァ軍に逮捕され投獄されてしまった。
刑務所ではロナンに妻と娘を殺され復讐を期す屈強な男ドラックスと出会う。
オーブを売却して儲けるためピーター、ガモーラ、ロケット、グルートの4人は手を組み、成り行きからドラックスも交えて刑務所を脱獄。
宇宙に浮かぶ巨大な「天人」(セレスティアルズ)の頭部ノーウェアに逃れる。
ノーウェアでは宇宙から奇妙な物を集める蒐集家コレクターにオーブを売却しようとするが、彼から中に「インフィニティ・ストーン」が入っていて、それが宇宙をゆるがすほどの強大なパワーを持っていることを知らされる。
ノーウェアでロナン率いるクリー軍と戦闘になり、オーブを奪われる。義妹のネビュラに撃墜され宇宙空間を漂うガモーラを命がけで救出し、やむなくラヴェジャーズと合流。
ヨンドゥから裏切りを責められるがガモーラと一緒ならロナンからオーブを奪還できると主張し、その度胸に免じて許される。
一方、ピーターがラヴェジャーズに囚われたと思ったロケット、グルート、ドラックスはピーターを救出に駆けつけてきた。
ロナンがオーブの力でザンダー星を滅ぼそうと画策していることを知ったピーターはロケット、グルート、ドラックス、ガモーラに「俺たちは今までいろんなものを失ってきた負け犬だ。だが、今回だけは人を助けるというチャンスを与えられた。今回だけは逃げずにやろう」と説得。
彼らはロナンに立ち向かうため手を組むことを決意し、ザンダー星に向かう。
ザンダー星ではロナンの母艦ダーク・アスターを撃沈するもその衝撃から仲間を守るためグルートが枝を伸ばして保護し粉々に。
それでも息も絶え絶えの4人を見守る民衆に、ロナンは「これがお前たちの銀河の守護者(ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー)の姿だ」と言い放つ。
ロナンはインフィニティ・ストーンを所持するハンマーに嵌め込み膨大な力を得ているが、彼と対峙したピーターはいきなり踊り出した。何が起きているのか理解できずロナンが動きを止めている間にロケットが強力な兵器ハイドロ・エンフォーサーを修理し、ハンマーを破壊。
ピーターはインフィニティ・ストーンを素手で握り放出する膨大なエネルギーに苦しむが、ガモーラ、ドラックス、ロケットが手をつなぎエネルギーを分散することで耐え凌ぎ、さらにそのエネルギーをロナンに向かって放出することで粉砕。
彼らはザンダー星を守ることに成功した。
ザンダー星で前科を帳消しにされた5人はピーターの宇宙船ミラノ号で飛び立っていった。

その他

ザンダー軍に逮捕されたときの情報照会によるとこの時点での前科は詐欺1回、公共の場での泥酔2回、暴行1回、グラシアン公爵夫人の違法な操作1回である。
またストーリー終盤で父が地球人ではなく古代の宇宙的存在だということが明らかになる。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017年5月)

ソヴリン軍に追われることになったガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは謎の男によって救われるが、惑星ベアハートで彼はピーターの父エゴと名乗る。
ここでエゴはピーターに子供の頃、ラヴェジャーズがピーターを地球から連れ去ったのは、自分の依頼であったことを伝える。しかし、実際にラヴェジャーズのヨンドゥはピーターをエゴのもとに連れてくることはなかった。その理由についてピーターは「体が小さく痩せていたため、どこにでも盗みに入ることができたから」だったと思っていた。さらにヨンドゥからは「食っちまうぞ」と脅されながら戦闘を仕込まれたとも語る。

エゴから自分の惑星に来ないかと誘われたピーターだったが、急にはエゴを信用できないと感じていた。するとガモーラは「以前してもらったデビッド・ハッスルホフ*1の話が好きだ」と説得される。ピーターは地球にいた頃デビッド・ハッスルホフの写真を持ち歩き、友人たちに「自分の父はデビッド・ハッスルホフで、今はナイトライダーの撮影やツアーのため不在なんだ」とウソをついていたのだ。またピーターは「友達は父親とキャッチボールをしているのにオレはそれを眺めているだけだったんだ」と語る。
ガモーラから「もしウソつきだったら殺してしまえばいい」と言われ、エゴの惑星に行くことを決意する。

その道中でエゴの従者マンティスは自らの能力を明かす。それは他者に触れることで感情を読みとったり、また操作もできるというものだった。マンティスがピーターに触れるとガモーラへの愛情を読み取り、それを本人の前で言ってしまう。大爆笑するドラックス。

エゴの惑星につくと、エゴは自分はセレスティアル(天界人)で強大な力を持っていることを知らされる。
エゴは目覚めたとき巨大な宇宙空間を漂う巨大な脳のような存在で、長い時をかけて知恵と力を身につけ周りの分子を操る力を身につけていた。ある日、他の生命を探す旅に出ることを思いつき、地球でピーターの母メレディスに出会い、恋に落ちてピーターが生まれたのだという。
そしてエゴがピーターに光を操る技を伝授すると、それでボールを作り子供の頃の時間を取り戻すかのようにキャッチボールで遊ぶのだった。

ガモーラと2人きりになったピーターは音楽をかけダンスに誘う。ガモーラなりに楽しそうに踊り始めたが、しかしマンティスの態度から不穏な空気を感じとっていたガモーラは能天気なピーターと話が合わず、口論になる。
2人は喧嘩別れとなり、室内で1人考え込んでいるところにエゴが現れ、ピーターも練習することで自分と同じ能力を持ち不死の肉体と光を操る力を得ることができると伝える。ピーターは喜び興奮し、エゴと自らの可能性に心酔していく。

そしてエゴは自分の目的が「拡張」であると打ち明ける。つまり銀河を旅しながらあらゆる惑星に自分の種子を植えつけ、全てを自分の一部に変えていくこと。だがその目的を1人で実行することはできず、そのために様々な惑星の女性と関係を持ち大勢の子供を作っていたのだ。その子供たちを回収する役割を担っていたのがヨンドゥであった。しかし実際に光を操る同じ能力を持つことができたのはピーターだけで、他の子供たちは失敗作だったという。
そしてこの使命を果たすためにメレディスへの未練を断ち切ろうと脳の腫瘍を植え付けたことを明かすと、ピーターは怒り正気に戻ってエゴを撃つ。
怒ったエゴはピーターを巨大な光の触手で貫くと大事なウォークマンを破壊。ピーターからエネルギーを吸収すると、これまで遠く離れた様々な惑星に植え付けた自分の細胞を活性化させ、その惑星を覆い尽くす計画を実行に移す。

そこへマンティスから真実を聞いたガモーラ、ドラックス、ロケット、ヨンドゥが駆けつけた。ヨンドゥが操る重機ポッドでエゴの体を押し潰しピーターを解放すると、他の惑星の細胞拡張も停止。
ピーターも重機ポッドに乗り込み、そこでヨンドゥがピーターをエゴに引き渡さなかった本当の理由はエゴが他の子供たちにしたことを知ったからだ、と知らされる。

惑星の地形を自在に操るエゴと同じ力をピーターも発揮し2人の戦いは激しさを増すが、エゴが再びピーターを光の触手で貫いてエネルギーを吸収するとまたも遠く離れた他の惑星の細胞が活性化して拡大していく。
ヨンドゥがエゴの力に押し潰されそうになりながら「俺が矢を操っているとき、頭で考えてはいない。心を使うんだ」と伝える。
その言葉で仲間やヨンドゥへの想いを思い出したピーターはエゴから受け継いだパワーがさらに覚醒。エゴを押さえつけた隙にグルートが時限爆弾を仕掛けることに成功する。2人の戦いは続き、その間にヨンドゥとピーターを残して他のメンバーは脱出。そこで時限爆弾が爆発し、エゴは塵となって消滅していく。

エゴが消滅したことで受け継いだパワーも消滅。崩壊していく惑星に取り残されたピーターだったが、ジェットパックを装着したヨンドゥが飛来。「お前のような息子がいて俺はクソ幸運だった」と伝えると、大気圏外まで上昇しピーターに唯一残った宇宙服を着せ、生身の体で宇宙空間に出てしまったヨンドゥ自身は死亡する。

戦いの後ヨンドゥの宇宙葬が行われる。クラグリンはヨンドゥがお前にやるつもりで買ったものだとピーターに200曲もの音楽が入っている「ZUNE」を手渡す。一方、ピーターはクラグリンにヤカの矢を手渡した。

そこへ、ラヴェジャーズの本隊や他の分隊たちが到着。ロケットからヨンドゥの名誉ある死を知らされたのだ。スタカーはヨンドゥの生き様を称える。艦隊から美しい花火が放出される中、ヨンドゥは煌めく灰となって宇宙に飛散していった。
そんな美しい光景を見ながらガモーラはピーターと肩を寄せ合うのだった。

















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最終更新:2023年08月20日 05:39

*1 ガモーラは名前を勘違いして覚えていて「ザーデュ・ハッセルフラウ」と言っていた