ここでは、「クトゥルフTRPGで使えるシナリオを作ってみたい!」方向けの情報をまとめます。
シナリオライティングは難しく見えますが、単純なストーリーでも仲の良いメンツで遊べば十分に楽しめるので是非挑戦してみてください。
シナリオ作りの前に
まったくのゼロからひとつのストーリーを作ることは難しいです。
そこで、とっかかりを得るために何らかのテーマ的なものを考えてみましょう。
他の創作物から設定、展開を拝借することもできますが、
あくまで「インスパイア」と言える範囲にとどめましょう!
まずは芯を決めよう
シナリオを作るためのテーマが決まったら、まずはシナリオの芯を定めるべきです。
芯とはシナリオの根幹を成すもろもろのキーワードであり、骨組みのようなものです。
例えば、そのシナリオでは戦闘を主体にしたいか?探索、あるいは推理を主体にしたいか?
町ひとつを舞台にしたシティシナリオにするか?閉じた空間で繰り広げられるクローズドシナリオにするか?
こうした意識を持つことによって、一貫性のあるシナリオが作りやすくなります。
PL人数や、どのぐらいの長さのシナリオにするかも決めておいてください。
シナリオ作りが始めてなら、PLは1~4名程度で、短めのシナリオがよいでしょう。
シナリオに必要なもの
シナリオを構成する要素は、大きく分けると
「シーン」「キャスト/オブジェクト」「イベント」そして「バックグラウンド」の4つがあります。
シーン |
シナリオが展開される領域。森の奥の洋館とか、そんな感じのところ |
キャスト/オブジェクト |
シナリオに登場する人々または物品。 NPCのほか、プレイヤーキャラもこれに含まれる。 物品の場合はキーアイテム、探索者の持ち込み品など。 |
イベント |
シーン上で発生するもろもろの出来事 |
バックグラウンド |
上記要素の背景となる経歴や設定 |
また、シーンやイベントは、それぞれ別なシーンやイベントを内包することがあります。
「森の洋館」というシーンの中に、「応接間」「寝室」のようなシーンがあるのを想像してみてください。
クトゥルフTRPGならば、「怪異」や「事件」という大きなイベントの中に、
「NPCとの出会い」「狂信者との戦闘」のようなイベントを想像することができるでしょう。
シナリオ作りのとっかかりをどこから得るかは人それぞれですが、
実際にシナリオを作る際はシーン、キャスト/オブジェクト、イベントのどれかから、
その他の要素へと想像を広げていくとよさそうです。
シナリオ進行の時系列
どんなシーンにどんなキャスト/オブジェクトを置いて、どんなイベントを起こしたいか、
といったことは一通り思い浮かべたでしょうか。
今度は、シナリオ進行の時系列の中にこれら要素をはめ込んでみましょう。
シナリオ進行の時系列は、「導入」「進展」「暗転」「決着」の4つに大別されます。
導入 |
ここで探索者たちが舞台へ足を踏み入れ、お互い、また一通りの主要NPCと出会う。 解決すべき謎や事件も、この時点で与えられることが多い。 |
進展 |
ここから探索者たちが舞台の中で探索や推理を行いはじめる。 この時点では、まだ情報の集まりはゆるやかである。 |
暗転 |
探索者が決定的な情報を得たり、何かしらの不穏な空気が漂いはじめた時など。 敵対NPCが本性を現した、といった重要な出来事の発生も含まれる。 |
決着 |
探索者が怪異・事件から脱出したり、打ち勝つことができるかどうかの正念場。 探索者自身もその事実を認識している、いわゆるラストバトル的なもの。 |
これは「起承転結」をクトゥルフっぽく言い換えてみただけで、だいたい同じものと捉えて構いません。
一通りのキャスト/オブジェクトを作り、これら時系列に必要なシーンやイベントを作っていくこと、
またそれらの要素にバックグラウンドを与えていくことが、シナリオ作りの根幹とも言える作業です。
アクションと反応・報酬
シナリオの要素や行程が一通り組みあがったら、今度はその中を探検する探索者に目を向けます。
あるシーンやあるキャスト/オブジェクト、イベントにはどのようなアクションを行うことができるのか。
そしてそれに対しどのような反応・報酬を用意するかを考えましょう。
アクション |
探索者たちの行動。「○○に対し『目星』を使います」など。 |
反応 |
NPCやイベントが、アクションを受けたときどう行動/展開するか。 「『言いくるめ』の成功により道を開ける」など。 |
報酬 |
アクションの結果として探索者たちが得るもの。 プラスなものだけでなく、SANチェックなどペナルティ的なものも含む。 |
あるシーンの中へ放り込まれた探索者に、シーンそのものやNPCに対するアクションを促し、
その反応や報酬をさらなるシナリオの進行、展開に連鎖させていく・・・という感覚でシナリオを組めば、
そのシナリオを使うKPも同じ感覚でセッションを進めやすくなります。
バックグラウンドを(部分的に)明かす、などは重要な報酬としてしばしば与えられるものです。
ただし、与えすぎても単なるネタばらし回になってしまうため加減が必要でしょう。
以下執筆中・・・
最終更新:2015年12月31日 19:45