都立トップ校の英文法 助動詞
★助動詞の基本
助動詞は中学2年生で学ぶ重要単元です。まずは、下記の基本助動詞を覚えているか確認してみてください。万が一覚えていなければ、基礎中の基礎なのでしっかり覚えましょう。
・can ~することができる 過去形 could = be able to ・will ~だろう ~つもりだ 過去形 would = be going to ・must ~しなければならない = have to ・should ~するべきだ ・may ~かもしれない ~しても良い 過去形 might |
この中で注意しなければならない点をいくつか言っておきます。まず、「must = have to」であることはイイですよね?ところがこれ、否定文になると意味が変わるんでした。「must not」は「~してはいけない」という禁止を表すのに対して、「don't have to」だと「~する必要はない」という意味になるんでした。mustを使った疑問文に答えるときも注意が必要だったよね。 あと、mayの過去形がmightだという知識も忘れやすいので注意。
(疑問文) Must I clean this room? (この部屋を掃除しなければなりませんか?) (答え) Yes, you must. (はい、あなたはしなければなりません) No, you don't have to.(いいえ、あなたはする必要はありません) × No, you must not. |
「掃除しなければなりませんか?」と質問して「No, you must not.」って答えたら「いいえ、あなたは掃除してはいけません」って意味になっちゃう。だから、答えるときは「No, you don't have to.」って答える。
それから、mayの意味2つを意外と覚えていない人が多い。都立の共通問題でも普通に出題されるバリバリ基本知識だからネ。あとは、こんなものもあった。
・Will you~? ~してくれませんか ・May I ~? ~してもいいですか ・Shall I ~? (私が)~しましょうか ・Shall we ~? (いっしょに)~しましょうか =Let's ~. |
これも基本事項。Shall we~?はLet's~.の文と書き換えられる。あとは「would like」で「want」の丁寧な言い方になるということも忘れずに。以上が中学で習う助動詞の基礎。もしもこの中で分からないところがあったら、やさしめの英文法参考書を開いてみましょう。
★助動詞の発展
1.助動詞canの書き換え
助動詞のcanの意味は「~できる」。書き換えといえば「be able to」だけど、発展になるともう少しイコール表現が増える。頻出なので頑張って全部覚えてみよう。
・can ~できる =be able to do =be capable of doing =It is possible (for 人)to do
〈例文〉私は海で泳ぐことができる。 ・ I can swim in the sea. ・ I am able to swim in the sea ・ I am capable of swimming in the sea. ・ It is possible for me to swim in the sea.
※ cannot ~できない = be unable to do = be incapable of doing = It is impossible (for 人) to do |
2.助動詞canの他の意味
助動詞のcanは「~できる」のほかに覚えるべき意味がいくつかあります。例文で全部覚えてしまいましょう。
・ (否定文で) ~はずがない 〈例文〉This story cannot be true. この話は本当のはずがない ・ (疑問文で) いったい~だろうか 〈例文〉 Can this story be true. この話はいったい本当なのだろうか? |
3.助動詞mustの他の意味
助動詞のmustといえば「~しなければならない」ですが、もうひとつ意味を覚えてもらいます。発展内容に含めていますが、実際は都立の共通問題でも出る基本事項です。
・ ~にちがいない 〈例文〉 He must be sick. 彼は病気に違いない |
このポイントとしては、「must be」とmustの後ろがbe動詞な場合が非常に多いということです。「must be」を見つけたら、この訳かもしれないと頭に入れておきましょう。
4.助動詞shouldの他の意味
助動詞のshouldといえば「~するべきだ」ですが、これももうひとつ意味を覚えてもらいます。
・~のはずである 〈例文〉 He should arrive at Tokyo at ten. 彼は10時に東京に着くはずである They should be home now. 彼らは今、家にいるはずである |
この意味になる場合は、ほぼ必ず時間を表す語を伴うというのがポイントです。上の文だったら、「at ten」や「now」が時間を表す語です。
5.助動詞shouldの書き換え
助動詞のshould「~するべきだ」とほぼ同じ意味での書き換えの定番として以下のものがあります。
・should ~すべきだ ≒ had better ~したほうがいい ≒ ought to ~すべきだ 〈例文〉 You should go there. あなたはそこに行くべきだ ≒You had better go there. ≒You ought to go there.
【重要】否定文の作り方 should not ・ had better not ・ ought not to 〈例文〉 He shouldn't eat dinner. 彼は夕食を食べるべきではない。 ≒He had better not eat dinner. ≒He ought not to eat dinner.
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「had better」は都立の共通問題でも普通に出ます。ポイントはズバリ否定文。notの入れる位置をみんな間違えちゃう。「had not better」とか「ought to not」みたいに作ってしまう。notの入れる位置を間違えないように!ちなみに余談ですが、一般的に受験英語ではshouldを「~すべきだ」、had betterを「~したほうがいい」と訳すので、shouldのほうがhad betterより強い表現と思われがちですが、実際は逆です。
6.助動詞need
needといえば「~する必要がある」という動詞の意味で覚えていますが、実は助動詞のneedもあるんです!簡単なので覚えてしまいましょう。私立入試でもよく出ます。
・助動詞 need ~する必要がある ※否定文か疑問文でしか使われない! 否定文… ~する必要はない 疑問文… ~する必要はありますか
〈例文〉・You need not clean this room. あなたはこの部屋を掃除する必要はありません =You don't need to clean this room. (動詞としてneedを使い書き換え可能。不定詞を使う) ・Need I clean this room? 私はこの部屋を掃除する必要がありますか? Yes, you must. (はい、あなたはしなければなりません) No, you needn't. (いいえ、あなたはする必要はありません)
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疑問文や否定文でしか使われないという点に注意です。助動詞のneedを使った文と動詞のneedを使った文の書き換えはよく出ます。
7.複数の助動詞
1つの文に複数の助動詞を使いたい場合はどうすればよいか?例えば、「~しなければならないだろう」という文を作りたいとき、「~しなければならない」はmustで、「~だろう」はwillです。じゃあ「will must」で良いかというと絶対にダメ。1つの文に複数の助動詞を置くことはできないという決まりがあるのです。そういうときは、mustと同じ意味の「have to」を使ってあげます。自校作成校では頻出ですので、以下のパターンを覚えましょう。
・ will have to ~しなければならないだろう 〈例文〉You will have to study hard. あなたは明日、一生懸命勉強しなければならないだろう。 ・ will be able to ~することができるだろう |
8.その他助動詞重要表現
以下に助動詞を用いた重要表現を書いておきました。都立トップ校受験者や英語力をつけたい人は頑張って覚えましょう。例文で覚えると効果的です。
・ may well ~するのも当然だ 〈例文〉He may well get angry。 彼が起るのも当然だ
・ may as well ~したほうがいい ・cannot help doing ~せざるを得ない。 〈例文〉 I cannot help speaking English there. 私はそこで英語を話さざるを得ない。 |