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泉こなたの寂寞

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 泉こなたは寂しかった。
 泉こなたは甘えたかった。
 泉こなたは泣きたかった。
 でも泉こなたは寂しいといったことがない。いえば父のそうじろうが悲しむと知ってい
たから。
 でも泉こなたは甘えたことがない。甘えるべき母親はいなかったから。
 でも泉こなたは泣いたことがない。一度でも甘い自己憐憫に溺れてしまえば、自分がど
んどん溶け崩れていってしまうと感じていたから。

 たとえば小学校の6年間、泉こなたは父親に授業参観日を知らせたことがない。
 知らせればそうじろうは締め切りを放ってでもくるだろう。けれど泉こなたが本当に来
て欲しいのは母親だった。いつも家ではだらけている母親がしっかりと化粧をしていると
ころをみて、『お母さんもまだまだ若いじゃん』などと少し誇りに思ったりして。泉こなた
にとって、授業参観とはそういうイベントでなければならなかった。

 初潮がきたのは6年生のときだった。保健体育の時間に習ってはいたし、ネットで調べ
ることもできたから、冷静に一人で対処することができた。
 汚れた下着を自分で洗いながら、泉こなたは鼻の奥につんとくるものを感じていた。そ
の感情はなかなか一人で対処することが難しかった。そうじろうもすぐに気づいただろう
が、さすがに躊躇い、声をかけることはできなかった。
 結局、泉こなたは一人でそれに慣れていった。

 泉こなたは次第にフィクションへとのめりこむようになっていった。逃避といえばそう
なのだろう。ここではないどこか別の場所にいきたい、そういう感情がなかったといえば
嘘になる。けれどその動機はむしろ、色々な世界を作り上げることができる人間の能力に
感動したからであったはずだ。
 人のちっぽけな脳みそが、世界を丸ごと作り出す。そしてその世界を人と共有していく
うち、次第に強固な形となっていく。現実の少し裏側にあるその世界は、けれども人と人
の意志の中にのみ存在する世界。泉こなたは、そうした人間意志の妙に耽溺していった。
 けれども、そのことを表に出したことはなかった。
 ただでさえ片親であるという特徴を持った自分が、少しでもオタク的なところをみせれ
ば、即座にいじめに会うだろう。
 泉こなたは、小学校でも中学校でも、自分の正体を隠しおおせてきた。みんながみるテ
レビをみて、みんなと同じ会話をし、みんなと同じように笑う。泉こなたにとってそれは
たやすいことだった。
 台本はいつも同じ、たまにアドリブもいれたほうがリアリティも増す。アドリブにも許
せるものと許せないものがある。演技はわざとらしいくらいで丁度いい。
 泉こなたは空気のようにそれをこなしていき、たまに自分でも、それが本当の自分なの
ではないかと勘違いすることもできた。

 けれど泉こなたはずっと寂しかった。

 自分の抱えたでっかい世界をまるごと誰かと共有したかった。
 心から笑えるような、全てをさらけ出せるような、本気で喧嘩できるような。
 そんな友達が、ずっと欲しかったのだ。


               【泉こなたの寂寞】

  ※  ※  ※

――そうして――私たちがここにいる。

 みなみちゃんはそういった。
 何をいっているのかわからない。いや、わかるのだけど、どこから突っ込んでいいのか
わからない。
 こなた相手だったらとりあえずなんでもいいから突っ込むのだけど、さすがにみなみち
ゃん相手にそれは気が引ける。というか、私が突っ込むとこなたが嬉しそうな顔をして悶
えるのが面白くて突っ込んでるだけで、別に突っ込みキャラってわけじゃないぞ、私。
 とりあえずどう返事すればいいのだろう。
 みなみちゃんって、無口かと思ったら意外と喋るのね、とか。
 私一人だけを家に呼ぶなんて、凄い珍しいよね、とか。
 いくらちんちくりんだからって、先輩をこなたこなたって呼び捨てにするのもどうかと
思うよ、とか。
「……えっと。みなみちゃんって随分こなたのこと詳しいのね。そんなに凄い仲良いよう
にはみえなかったけど」
 悩んだあげくこんな返事。ぶっちゃけ会話が繋がってない。といっても、時速100マイ
ルの消えるボーリング玉をオーバースローで放られて、ちゃんとキャッチボールしろとい
うのも無理がある。
「……ちがう。直接聞いたのではない。……泉こなたの存在によっ現実化された-52次元
の微少宇宙の影が三次元に投影されて実体化した素粒子がヒッグス場で対消滅する際の輻
射を三十二次元のストリングスから再構成した」
「全っ然わかんねぇよ!」
「……わかる必要はない。……でも聞いて」
 みなみちゃんは、眉一つ動かさずに淡々と話を続ける。
「聞いてるじゃない。わかんないってのはさ、いってる意味がわかんないってことだけじ
ゃなくって、なんで私にそんな話するのかがわかんないわけよ」

 っていうか、この状況からしてわけがわからないのだ。
 土曜に急にみなみちゃんから電話が掛かってきたと思ったら、今から家に来て欲しいな
んて。てっきりみゆきがいるのかと思って来てみたら、高良家は親子で買い物だそうで。
 相変わらずみゆきん家は友達みたいに仲いいなあ、と思ってるうちにみなみちゃん家の
リビングに通されて、紅茶を何杯もふるまわれた。どうやらこちらのお母さんも留守らし
い。紅茶は凄く美味しくて、やっぱりお金持ちの家はお茶からして違うんだなぁ、と思っ
たりした。
 そしてみなみちゃんは突然冒頭の独白を始めたのだった。
 みなみちゃんが語ったこなたの子供のころの話は(今でも子供みたいだけど)、なんだか
真に迫っていて、あのいつも明るく飄々としたこなたが、こんな風に育ってきたなんて、
とちょっとうるうるきちゃったのは秘密。


 ――意味はおいおいわかる――どうしても今あなたに聞いて欲しいから。
 みなみちゃんはそう前置きしてから、私に問いかけた。
「……細部まで完璧にシミュレートされたシミュレーションは、現実と区別がつくと思
う?」
 いきなりなにをいうんだろうこの人。
「えっと……細部まで完璧って、もうあらゆる物理法則も完璧に同じなんだよね?」
「……そう」
「なら…区別つかないんじゃないかな。あ、でも、外から眺めてる人はそのシミュレーシ
ョンが現実じゃないって知ってるわね」
「……そう。……理解が早い」
 どういう話をしたいのかはわからないけど、さっきまでの話に比べたら、まだ理解はで
きる話だよね。
「……逆にいう。そのシミュレーション系の内部にいる存在にとって、その世界が現実か
シミュラークルかの区別はつかない。無矛盾な公理的集合論は自己そのものの無矛盾性を
証明できない――ゲーデル問題。……実は、この宇宙もそういった系の一つ」
 甘かった。もうついていけない。
「えーっと……これは哲学の話?」
「……ちがう。科学」
 なんか楽しくなってきたぞ!

「……百億年前、あるいは百億年後、誰かがどこかの宇宙でそういった系をくみ上げた。
……セル・オートマトン。あらゆる純粋数学を導き出すエデンの園配置にくみ上げられた
量子コンピュータは、N次元で動作し、自己そのものをセルフリファレンスして組み替え
うる機能をもっていた。
 ……無限に拡大していくセル・オートマトンはやがてシミュラークル内部に意志を生み
出し、閉鎖宇宙系となっていった。……どうしてセル・オートマトンが意志を生み出した
か、わかる?」
「それは、なん…」
「それは、閉鎖系の内部において“自己そのものの無矛盾性を証明できないような存在”
が存在しなければ、無矛盾な公理的集合論とならないから」
 自分から聞いておいて被んな! ってか、返事いらないなら聞くな! もういい、絶対
喋らん。
「……この宇宙は内在して宇宙を認識する意志が存在しなければ、ただのシミュレーショ
ンとなり、崩壊する。……だから、宇宙は宇宙を認識する意志をシミュレートしている」
 ふーん、そうなんだー。
 気にしないで鞄にはいっていた『灼眼のシャナ』の新刊を読む私。もうそろそろこれも
マンネリかなー。
「そして閉鎖宇宙系はシミュラークルであるがゆえにあらゆる可能性をシミュレートして
いく。そのシミュレーションは系内部において完璧な整合性を保つがゆえに、現実と区別
がつかない。
 ……そこではあらゆる可能性は全く等価。セル・オートマトンがシミュレートされてい
る宇宙すらシミュレートされうる。……つまり、宇宙は無限に重ね合わされ、無限に入れ
子となった多元宇宙となる」
 なんだ、今回シャナたちでてこないのか。メインから離れて番外編とかやり始めたら末
期だよねー。

「……このところ、そのセル・オートマトン複合体に不連続な断絶が発生している。……
それを引き起こしているのは泉こなた」

 思わず顔を上げる。羊肉だか車のギアチェンジ方式だかしらないが、あのこなたがなん
でそんなものに関わってるっていうんだろう。



 ――2007年4月――それは、泉こなたが春日部共栄に入学した日。大きな期待と若干の
不安で小さな胸をふくらませた泉こなたが校門をくぐったとき、最初の断絶は起きた。

 みなみちゃんは無表情に言葉を紡いでいく。それはまるで台本を読み上げるように抑揚
に乏しいしゃべり方で。ってかあいつもみなみちゃんに胸のこといわれたくないだろう。

 ――その断絶は、2006年4月2日に起きた事件に端を発している。その事件とは『涼宮
ハルヒの憂鬱』の放映。その日の24時、埼玉テレビで放映を開始したアニメーション。

「ちょ、ちょっとちょっと、みなみちゃん! 正直いおう、みなみちゃんが何をいってい
るのか、私にはさっぱりわからない」
「……信じて」
 みなみちゃんはみたことがないほど真摯な顔でそういった。
「いや、信じる信じないじゃなくてね? 断絶とかハルヒとか、言葉の意味はわかるんだ
けど、文意がさっぱり理解できないのよ」

 ――っていうか。

「――んー、っていうかさ、なんかさっきから妙なデジャブを感じるなって思ったら、こ
んなシーンってまさにそのハルヒにでてこなかったっけ。みなみちゃんなんて、まんま長
門みたい」
「……そう。慧眼。わたしはこの銀河を統括する情報統合思念体によって造られた対有機
生命体用ヒューマノイド・インターフェース。…………ではない」
“違うのかよ!”
 もう声にだして突っ込み気力もないわ。――っていうかこれはもしかしてボケだったの
か? 心なしかみなみちゃんの顔が赤い気がする。
「……私は長門有希ではない……岩崎みなみ。でも半分長門になっている。これは『涼宮
ハルヒの憂鬱』のパロディ。……泉こなたの多世界選択能力に対抗するには、この宇宙が
一番無理がなかった」
 ――声が、同じだったから。
 みなみちゃんはそういってうなずいた。
 私もうなずきを返す。全然何もわかってないけど。
 なんだか私ってバカキャラになってないか? こういうのは本来私の役目じゃない。日
下部あたりにやらせておけばいいのに。

「……それはともかく、泉こなたにとって『涼宮ハルヒの憂鬱』は特別だった」
 みなみちゃんは淡々と言葉を重ねていく。
「現実改変能力を有する涼宮ハルヒをみて、泉こなたは気づいてしまった。――人は、自
分の好む現実を選び取ることができることを。放送回を重ねるごとに泉こなたは覚醒して
いった。自らが抱える夢の世界。現実の裏側にある空想の世界。そういった世界も全て、
想像できる以上あり得るのだと。
 ……泉こなたはある宇宙を選び取った。無限に分岐するセル・オートマトンの多元宇宙
から、自らの意志で自分の理想とする世界を選び取った。それが断絶。あらゆる分岐を無
視し隔絶されているはずの多元宇宙に接続すること」



――そうして――私たちがここにいる。

 その言葉は二回目だ。
 つまり、どういうことだろう。さみしくてひとりぼっちで、自分を隠して暮らしてきた
こなたは、本当の自分をさらけだせる理想の友達を求めてきた。
 そのあいつが選んだ理想の世界――それが、今のこの宇宙。
 で、合ってるのか?
 尋ねてみると、みなみちゃんはこくりとうなずいて、
――大体あってる。
といった。
「……考えてみて。この現実はまるで泉こなたが希求する萌え系アニメのよう。……おし
とやかで博学、亡くした母の代わりに母性を体現するちょっとドジな眼鏡っ娘――高良み
ゆき。……天然ボケで可愛らしく、料理の得意な妹属性キャラ――柊つかさ。……小動物
のように愛らしくて病弱、お姉ちゃんお姉ちゃんと泉こなたを慕い、ほんわかとした笑顔
はみる人をなごませてつい抱きしめたくなってしまう、健気で引っ込み思案で、でも誰よ
りも優しくて一緒にいるだけで周りの人を幸せにする癒し系妹キャラ――小早川ゆたか」
「ちょっとまてーい! なんかゆたかちゃんだけやたら属性多くないか!?」
「あってる。……ゆたかはいい子」
 みなみちゃんは憮然とした表情でそう答える。
「ふーん、へー、ほー?」
 にやにやと笑いながらみつめると、頬を染めて目を逸らすみなみちゃん。なんだ、みな
みちゃんはクールでかっこいい系かと思ってたけど、可愛いとこあるのね。
 仕切り直すように咳払いをして、みなみちゃんはこういった。
「……そしてツインテールでツリ目のツンデレキャラ、柊かがみ――あなたこそ、近隣平
行宇宙八千那由多を貫く特異点。……泉こなたのもっとも愛する人」

 今度は私が赤面する番だった。
 ちょ、いきなり、あ、愛って! 愛ってなんだっ! 振り向かないことか! 好きとか
大事とかふっとばして愛って!
「……みて」
 みなみちゃんはそういうと、凄い早口でなにか呪文のようなものを唱えだした。
「くぁwせdrftgyふじこlp;@:」
 いまふじこっていわなかった?
 けれどそのとき起きた出来事は、そんなつっこみを忘れさせるほどだった。部屋の一面
を占める大きな窓が突然スクリーンになり、そこに様々な映像が映しだされていったのだ。

 同じベッドで朝を迎える私とこなた。
 なぜか私が男になっていて、結婚式を挙げるところの私とこなた。
 マスターとサーヴァントとして聖杯戦争に参加する私とこなた。
 ガリレオ衛星統一連合の戦士として、レーザーガンを片手に地球からの独立戦争を戦い
抜く私とこなた。etcetc...

 それはただの映像ではなかった。みただけではわかるはずもない、周囲の状況や私たち
の感情などが直接私の心に飛び込んできて、どうしようもなく、それがリアルのできごと
なのだと私にわからせた。
「なによ……これ……」
 正直にいって、それをみるまで私は結構のんきしていた。みなみちゃんはなんかわけわ
かんないことをいっているけれど、全部私とは関係ないことなのだと。どう言い繕ってこ
の場を抜けだそうかということばかり考えていた。
 でも今みたこの映像は、みなみちゃんがいってきたことが全て真実なのだということを、
私につきつけた。
「……さっきいった。近隣平行宇宙のできごと。……様々な可能性をシミュレートした平
行宇宙には、柊つかさや高良みゆきが存在しない宇宙もある。……私や田村ひよりなどは
さらに存在確率は下がる。白石みのるに至ってはわずか数十。……けれど、あなたはそれ
ら近隣の平行宇宙全てに存在している。この確率はセル・オートマトン複合体全体からみ
ても異常」
「……えっと…つまりどういうことなのよ?」
 っていうか白石みのるって誰だっけ。


「……つまり……泉こなたにとってあなたはあらゆる宇宙で一番大事な人だということ。
……自分でも気づかぬうちに多元宇宙の取捨選択能力をみにつけた泉こなたは、無意識の
うちにあなたのいない宇宙の計算を停止させ、あなたの存在する宇宙を再計算させ始めた。
……いつでもあなたといられるように。……宇宙がどう分岐してもあなたがそばにいるよ
うに。
 そうして泉こなたは平行宇宙を駆け抜ける。毎日少しでもあなたといられる時間を探し
ては、断絶を繰りかえし、平行宇宙を飛ぶ。……その過負荷はセル・オートマトンに甚大
なラグを原因させた。この停止と再計算の繰りかえしによりクラスター化したビットは、
平行宇宙50兆個に相当する」
 細かい部分はよくわからないけれど、話の大筋はなんとなくわかってきた。平行宇宙と
か多元宇宙とか、SFもののラノベでもよくでてくる概念だし。
 どうやら、こなたはその平行宇宙をどれだけふっとばしてでも私と一緒にいられる世界
を望んだらしい。あいつになんでそんなことができるのかは、よくわからないけれど。

 ――こなたが、そんなに私のことを?

 嬉しいと思う反面、話が大きすぎてまるで実感が沸かない。
 帰りにゲマズ寄ろうと駄々をこねて、私の髪をひっぱるこなた。
 いじわるな笑みを浮かべながら、私にオトコができたんじゃないかとからかうこなた。
 お泊まり会の朝、ふざけて私の布団に飛び込んでくるこなた。
 宿題みせてといって私の家にきたくせに、なにもしないでだらだらとゲームやってるこ
なた。
 そんなどうでもいいような日常が、なんでもないスキンシップが、宇宙をねじ曲げてま
であいつが欲したことだったのだろうか。

「で、結局なにが問題なの? そのこなたのせいで平行宇宙だかがクラスター化? した
のが駄目なの? でも、こなたはただ願っただけなんでしょ、自分が幸せになれるように
って。そんなの誰でも思うことじゃない。たまたまあいつがなんだかわかんないチカラを
もってたのが罪なわけ?」
「……いいえ、罪ではない。平行宇宙がどれだけ閉鎖されようと、大した問題ではない。
そして泉こなたは気づいていない。自分がセル・オートマトンにアクセスしていることを。
……だから、自分が幸運な人間だと思っていた。……不幸せだった子供時代を埋め合わせ
るかのように、今大好きな人たちにかこまれて……自分はなんと幸福なのだと」
「――だったら!」
「……それで問題はなかった――今までなら」

 ――そう、いった。


「……今までなら?」
 うなずく。
「今は問題があるっていうこと?」
 うなずく。
 一拍おいて、みなみちゃんは私に問いかける。
「……文化祭で踊った『もってけ! セーラー服』……覚えている?」
「そりゃね」
 忘れるわけないでしょ。あんな滅茶苦茶恥ずかしくて、死ぬほど楽しかった思い出を、
一生忘れるもんか。
「ふりつけをみせるとき……Patricia Martinがケータイで動画をみせた。……その内容
を覚えている?」
 ってか発音いいなおい。
「ええ? 私をバカにしてるのか? そんなのもちろん覚えて……って……あれ?」

 覚えて、いなかった。


 曲は覚えている。振り付けも忘れない。でもその動画がどういう動画だったのか、まる
で覚えていなかった。虫食いの穴のように、そこだけ記憶がぽっかりと抜け落ちている。
 私が目を白黒させているのをみて、みなみちゃんはいった。
「……覚えていないはず。……あれは本来あってはならない映像」
 そういうと、みなみちゃんはテレビのリモコンを手に取って、ものすごい勢いでキーを
たたき始めた。
「……みて」
 みなみちゃんがリモコンから手を離すと、ラックにあった薄型テレビに電源が点り、な
にかの映像を映し始めた。またさっきのように別の宇宙の出来事が映るのだろうか。

『さんねーん、びーぐみー、くろーいせんせーい』

 どこかで聞いたことがある元気な声がテレビから流れだす。どうやらなにかのアニメの
オープニングらしい。
「……って、え、えぇぇぇぇえ!? なにこれ、私たちじゃない!」
 みゆき、つかさ、私、――そしてこなた。みたことある風景をバックに、私たち四人が
『もってけ! セーラー服』を踊っている。
「……京都アニメーションの新作テレビアニメ『らき☆すた』。私たちがキャラクターとし
て登場するアニメ」
「わ、わたしたちが……アニメにでてるって…? はぁ!?」
「……泉こなたは私たちと同じ学校で暮らしたかった。でも都合良くそのような宇宙を探
すのは難しい。……さきほど見せた平行宇宙も、なんでもありのようにみえて……その宇
宙の因果律に則って展開されている。……突拍子もない宇宙は存在しない」
 私からしたら十分突拍子もないようにみえたけどな。
「だからまず漫画を想像した。……自分を主人公として、大好きな人たちに囲まれている
世界を。そうしてその想像上の漫画はシミュレーションとなり、小さな宇宙の種子を生み
出した。その宇宙から分岐していった平行宇宙は、やがてその四コマ漫画がアニメ化され
た宇宙にたどり着く。……それが『らき☆すた』」

 言葉もない。自分が完全に思考停止していると感じる。えーっと、なにか、つまり、な
んだ。
 もう何も考えたくなくて、思わずお茶受けにでていたポッキーに手を伸ばす。ぽりぽり。
あ、おいしい。

「……私たちの存在は、この『らき☆すた』の視聴者の思考に支えられている。……彼ら
彼女らが妄想し、頭の中で展開していった『らき☆すた』世界のできごとが宇宙の種子と
なり、私たちが実在しているこの宇宙をシミュレートしている。……その妄想は特にアド
レスhttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/で顕著……」
 ぽりぽりぽりぽりぽりぽり。太るぞー。でもそんなの関係ねー。

「……お茶……。煎れる……」
 急に口調を変えてみなみちゃんはそういうと、お湯を沸かしに流しに立った。
「あ、ありがとう?」
 あれ、なんか今のみなみちゃんは私が知ってるみなみちゃんな気がする。
 美味しいお茶を煎れるには、沸きかけのお湯を最初にポットとカップに注いで温めてお
くのが大事らしい。十分温まったらそのお湯を捨て、慎重に計った茶葉をポットに入れる。
 ティースプーンを水平にして、真剣な顔でにらめっこをするみなみちゃんをみているう
ち、だんだん心の棘が溶けていく気がした。
 十分に沸騰させたお湯を勢いよくポットに注ぐと、対流で茶葉がさっと舞い上がる。こ
うやって、沸き立てで空気をたっぷり含んだお湯をしっかり茶葉全体に潜らせるのがコツ
なんだそうな。
 みなみちゃんはちょっと照れた顔で教えてくれた。


「美味しい!」
 みなみちゃんが煎れてくれたお茶は、やっぱり美味しかった。
「そう……よかった……」
「私最初、高いお茶だから美味しいのかと思ったけど、みなみちゃんがちゃんと煎れてく
れたからだったのね」
「ありがとう……。でも、葉も確かにいい物。……それでも素材がいいだけじゃ美味しく
ないのは、あなたのいうとおり……」

 暖かくて美味しいお茶で、少し落ち着くことが出来た。
 みなみちゃんはそんな私を問いかけるようにみつめている。私はそれにうなずいて、話
を戻していった。
「……それでさ、その、『らき☆すた』ってアニメがあるっていうのは……もしかして、私
たちが創作されたキャラクターだっていうこと?」
 みなみちゃんもちょっと残念そうな顔をして答える。
「……それはちがう。あくまで原作やアニメはこの宇宙の種子。シミュレーションの最初
の一行にすぎない。……多元宇宙であっても、各々の宇宙は自律している。……私たちが
過ごしてきた時間も、悩みながら生きてきた過去も、作り物ではない……それが不安だっ
たなら……大丈夫」
 画面ではオープニングが終わって本編が始まっている。仲良く手をつないで買い物にい
く私とこなた。ああ、やっぱりね、この世界でもこな×かが公式なんだ。

「なるほど、それはとりあえずそれとして信じるよ。で、話を繰り返すけど、何が問題だ
ったのよ。このアニメを作るためにどっかのアニメーターが過労で鬱になったり、監督が
更迭されたりしたこと?」
「……ちがう。それは問題ない。問題は、私たちの宇宙に『らき☆すた』のオープニング
テーマが現れたこと。
 ……私たちが実在する宇宙とアニメ『らき☆すた』が放映されている宇宙はねじれの位
置になければならない。作品世界のキャラが実在する宇宙は、宇宙の理に反している。
 ……ところが、あの日Patricia Martinがみせた動画は、さっきみせた『らき☆すた』
のオープニングだった。これはあってはならない。……今、全宇宙の絶対的な物理法則が
崩壊しつつある」
 そしてみなみちゃんはこういった。

 ――それを引き起こしているのが、泉こなたの寂寞。


  ※  ※  ※

 みなみちゃんの家から外にでたら、もう陽が暮れかけていた。このところめっきり冷え
込んできた空気に、吐く息が白い。ぶるっと小さく体を震わせて、マフラーを首元にたく
し上げた。
 街角を大きなでぶ猫が歩いている。でもあの猫もどうせシミュレーション。きっと私が
みていないところでは、生きたり死んだりしているのだろう。
 家にかえりついたときには、太陽はほとんど地平線の陰に隠れていた。少しだけ残った
天辺から差し込む夕陽は、街をオレンジ色に染め上げていて、その補色で家々は群青色に
うずくまる塊のようだった。
 自宅の前に小さな小さな影がいた。
 一人ぽつねんと佇むその女の子は、血のような色の夕陽を背負い、地面に長い長い影を
曳いている。その光景は私に、なぜだか胸をわしづかみにされたような情動を与えた。

「……こなた……?」

「……あ、かがみー!」
 こなたは私をみつけると、こちらに駈けつけてくる。表情は群青色の影にとけ込んでい
てわからない。なぜだかその動作はスローモーションのようにゆっくりで、一瞬これが現
実なのかどうか、わからなくなる。
 こなたはそのまま抱きついてきた。その感触に、私は途端に現実に引き戻された。
「うわ、冷たっ。あんた体凄い冷えてるじゃない! なにやってたのよ!」
「んー……それがさ、なんか暇になったからかがみんちに遊びにきたんだけど、誰もいな
くてさー。二人とも今日はお出かけしないっていってなかったっけ? かがみにかけても
圏外だし、つかさにかけても、家にかけても誰もでないしで、途方にくれてたところなん
だよ」
 あわててケータイをとりだす。ディスプレイには『禁則事項です』といってほほえむみ
なみちゃんの画像が映っていた。なんだかわからないが、あの会話の間じゃまされたくな
かったのだろうか。それとも、あそこがすでに私たちがいる宇宙とはちがう場所だったの
かもしれない。
「ごめん、ちょっと急用があって……。お父さん達は今日地鎮祭で、まつり姉ちゃんはデ
ートだろうし。つかさは……どこいってんだろ? って、いいから早く入んなさい! が
たがたふるえてるじゃない、もー!」
 鍵をあけてこなたを家に招き入れる。
 つかさは部屋にいた。机に突っ伏してすーすか寝ていた。問題集をやってるうちに力尽
きたようで、ノートには『あっちょんぶりけ』と謎のダイイング・メッセージが残ってい
た。とりあえず答えに全部『やっさいもっさい』と書いて、あとついでに毛布もかけてお
いた。

「ほらこなた、お風呂沸いたよ」
「えぇ~、いいってば、もー。かがみ過保護だー」
「ダメだって、こんな時期に風邪ひいたらどうすんのよ! もう受験まで間がないんだ
ぞ!」
 鼻をすするこなたを部屋からつれだして、お風呂場に向かう。こんなに冷えるまで……
こいつどのくらいあそこで待ってたんだろう。
「あ、じゃ、かがみも一緒に入ろうよ~」
 それもいいかな。って、んなわけあるか! なんかやばい、さっきみなみちゃんに見せ
られた映像に影響されてる。多分顔を真っ赤にさせて黙り込んでる私に、慌てた様子でこ
なたがいう。
「あ、あの……かがみんや~? じょ、冗談だよ?」
「……わかってるわよ」

 こなたがお湯を使う音を聞きながら、私は思い出している。今日みなみちゃんにいわれ
たこと――



 ――泉こなたは卒業したくないと思っている。
 みなみちゃんは私の目をみつめながらそういった。
 ――高校を卒業したら、いやでも4人は離ればなれになる。それはどう宇宙を再計算し
ても逃れることができない未来。高校制度そのものから離れない限り、卒業は必然。その
寂寞が問題。
 ――泉こなたは賢明に宇宙を探し回った。4人ずっと同じ学校で、誰も大人にならず、
恋人も作らず、全てを棚上げにして今と同じように一緒に笑っていられる世界。そんな世
界を探してかけずり回った。その煽りをうけて『らき☆すた』は、原作からもアニメから
も時間経過がなくなった。永遠に繰りかえされる高校3年の冬。その状況が2007年9月以
降続いている。
 ――そして泉こなたはついに宇宙を造り始めた。セル・オートマトンによらない全く新
しいオリジナル宇宙。そこはあらゆる純粋数学がねじまげられ、1+1が0になる世界。そ
こでなら4人でずっと一緒にいられる。その過負荷はセル・オートマトンに誤作動を引き
起こし、本来あってはならない多元宇宙の自律性を侵犯した。そしてこの宇宙に「もって
け! セーラー服』をもたらした。

 周りの風景はもうなにもみえなかった。その中でみなみちゃんの口だけが言葉を紡ぎ出
していた。

 ――すでに先日、そのようなオリジナル宇宙の萌芽が観測されている。そこは死者が蘇
る世界。今は亡き泉かなたが存在している宇宙。
 ――その宇宙への接続はあやういところで破られた。オリジナル宇宙が宇宙として自律
しうるほどの数学的無矛盾性を確立できていなかったせいもある。泉そうじろうの誠実さ
が泉こなたをこの宇宙にひきとめたせいもある。
 ――けれどこの状況が続く限り、泉こなたはまた新たなオリジナル宇宙を創造するだろ
う。宇宙律に縛られたセル・オートマトン世界を離れて、全く新しい数学が支配する宇宙
を。

 ――そしてあなたたち4人以外の登場人物は、未来永劫、存在可能性ごと完全に消え失
せる。


「やふ~、いいお湯だったよ。ありがとうね、かがみ」
 頭からほこほこと湯気をだしながら、こなたがいう。
 そのだらけきった、のほほんとしたタレ目はいつもどおりで。でもその裏に、この宇宙
では収まりきらないほどの寂寞をこいつは抱えていて。
 思わずぎゅっと抱きしめた。
 わかってる、たぶんこれはみなみちゃんの思うつぼだ。でも、それでもいいと思った。
 こなたの体は細くて軽くてどこもかしこも小さくて。こいつはこんな小さな体で、たっ
た一人無限の宇宙相手に立ち回ってきたんだ。
「……え?……か、かがみ? あれ? あれ?……わたし、いつのまになんかフラグ立て
てた?」
 顔を真っ赤にしながら、いつもみたいな軽口。
「……そうだよ、悪いか。ほんとはずっと前から立ってたんだよ。……あんたが学校入っ
たその日からさ」
 『ん~』とか『ほえ~』とか、なんだかわかんないうなり声をあげるこなた。こいつが
口ごもるところなんて初めてみた。いざこういうことになると意外と弱いのな。
「……かがみ…わたしのこと、好き……なの?」
「あたりまえでしょ、なんのために毎日そっちのクラスいってると思ってたのよ?」
「そりゃ……ま、ね。でも好きっていってもいろいろあるじゃん? 友達としてとか、恋
人としてとか……」
 抱きしめた腕を離して隣に座る。一瞬こなたの手が、私の腕を引き留めるように動いた
のに気づく。こなたとの密着率が下がって急に寒くなった気がした。夜風ががたがたと窓
枠を揺らしている。


 どういう好き? 私はこなたをどう好きなのだろう。
 考えてもわからなかったので、そのまま答えた。
「そんなの、わかんないわよ……っていうか、恋人とか友達とか家族とか、好きって気持
ちにそんなに違いがあるのかな?……セックスしたら恋人か? じゃ、お父さんとお母さ
んは恋人? 家族?」
「わかんない……お母さんいないし……」
「えーい、そんなところでへこむな」
 こなたの頭をぐりぐりする。いつもやられてきたからお返しだ。
「どう好きなのかなんてわかんないけど……でもずっと一緒に生きていきたいって思うん
だよ。一緒に悩んで、一緒に成長して、一緒に変わっていくの。……もしかしたら恋人に
なるかもしれないし、お互い異性の恋人つくるかもしれない。……遠く離れることもある
かもしれないし、喧嘩することもあるかもしれない。でもなんていうか……物語の主人公
達がずっと書かれ続けるみたいに、一緒にいたいんだ。それは、私とこなただけじゃなく
て、つかさもみゆきもいて、黒井先生とかゆたかちゃんとかパトリシアさんとかゆいさん
とかもいて……」

「だからこなた、そんなに寂しそうな顔するなー!」

 そのとき、なにかが変わった気がした。
 窓の外から急にいろいろな音が聞こえ始めた。犬の遠吠え。自転車が通る音。豆腐売り
のらっぱの音。虫の声。
 今の今まで、生き物が立てる音が全く聞こえていなかったことに気づいた。
「ふぇ……さびしい? ……わたしが? さびしんぼはかがみでしょ~?」
 きょとんとした顔で私を見上げるこなた。そのとき、隣の部屋で何かが椅子から転げ落
ちるような音と、『ヌルハチ!』という謎の悲鳴が聞こえてきた。
 こなたと私は顔を見合わせて、同時に噴き出した。
「あ、お姉ちゃん帰ってたんだ、おかえり~。って、あー! わーい、こなちゃんがいる
よ~」
 お尻をさすりながら部屋に入ってくるつかさに、ヌルハチは清の開祖だぞ、と声をかけ
る。こなたはさっきまでの雰囲気をまるで感じさせない様子で、つかさと笑いあっている。
 階下から戸を開ける音と、お父さんの「ただいまー」という声が聞こえてくる。ケータ
イが鳴り、みると、みゆきからのメールが届いていた。
 急に賑やかになってきた世界には、さっきまでのまるで宇宙に二人きりだったような寂
寥感は微塵も残っていない。
 いつものやりとり、いつもの風景。
 それはこれからも変わらず、私たちはみんなの中で生きていくんだと思う。だから私は、
なんのためらいもなくこなたに笑いかけることができる。

「こなた、今日泊まっていきなさいよ」
 そういうと、こなたも満面の笑みで答えた。

「うん!」

(了)





――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「やふ~、かがみ、お風呂上がったよ~。って……なななな、なにみてんのさ~!!」
「おー、こなたー、勝手に読ませてもらったわよ」
 かがみはニヤニヤ笑いながらこなたにいった。モニタには『泉こなたの寂寞』という名
前のテキストファイルが表示されている。
「むきゃ~! かがみのオニ! アクマ! ツンデレ! 普通、人のパソコンのDドライ
ブ勝手に覗かないよね!」
 こなたは顔を真っ赤にしてまくし立てる。
「ご、ごめん、ごめんって。でもこれ普通にデスクトップにあったぞ?」
「……あ、ああ、そっか、改稿する前のバックアップをデスクトップにおいといたんだ! 
しくったー!」
 頭を抱えて回転しながら泣き崩れるこなた。
「まあ、まあ、でもこれ面白かったよ。いろんな意味でな!」
 かがみはそう声をかけてなぐさめようとするが、ニヤニヤ笑いを隠す様子もなかった。
そもそもなぐさめになっていない。

「でも、そっか、あんたが小説ね~。たしかにあのお父さんの子どもなんだから書けても
おかしくないわね」
 こなたは多少落ち着いたのか、ベッドの上であぐらを組んで答える。
「んー、運動神経とかとちがって、遺伝が関係あるかどうかはわかんないけどね、なんと
なく書いてみようかなっておもったのさ。とりあえず私小説っぽいのが書きやすそうだっ
たから」
「ふーん、私は書こうと思ったことないからなー。ってかそれにしてもあんたの中の私っ
て、こんなに昔からこなた好き好きにみえてたのか~?」
 そういうと、こなたはまた顔を真っ赤にして答える。
「い、いいでしょ! その方がお話にしやすかったんだよ! 適度に恋愛要素とか入れな
いと、読者は読んでくれないんだよ!」
 へー? ほー? などと意地悪く笑いながらベッドに向かうかがみを、こなたは布団を
めくって招き入れる。
「それにしても……『らき☆すた』だっけ? 私たちがアニメだか漫画だかになってるっ
て設定、どっから思いついたの?」
 こなたの隣に潜り込みながら、かがみは尋ねる。
「……え?……あ、そっか。ふふ、どうかな?」
 そういって浮かべたこなたの笑みは、かがみが未だかつてみたことがない表情で――

 窓の外を、でぶ猫が通っていくのがみえた。

(了)













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  • 挿入できるよ(´-ω-)♂ http://www.l7i7.com/ -- ありません (2012-02-01 20:41:54)
  • やっさいもっさいで爆笑
    -- 七資産 (2010-09-18 20:56:17)
  • 長門みなみんの言ってること理解に20分かかったw
    さりげないゆたか贔屓同じくつぼwww -- 白夜 (2009-11-24 23:46:25)
  • この作品が好きなだけに、今パー速のらきすたSSスレで投下されてるのがこれのパクリなんじゃないかと思わずにはいられない -- 名無しさん (2009-05-17 12:11:19)
  • 「白石みのるに至ってはわずか数十」wwwww -- 名無しさん (2008-07-08 21:46:10)
  • 難しかったけど、まあつまり、こなたはかがみのことが好きなんだとw可愛い奴w -- 名無しさん (2008-07-08 00:57:49)
  • またあなたの気まぐれが(ry -- 名無しさん (2008-05-30 07:01:34)
  • 個人的には散見する数々のネタにハードSFの血統を感じたり。
    ハルヒネタを軸に持ってくる事で読者層に配慮してるというか、読みやすくしてるというか。
    そうした意味でも力作だと思います、凄い。
    -- 名無しさん (2008-05-30 01:41:16)
  • みなみが言ってることに全然ついていけた!
    確かに声優が実里さんというのは同じだけど、せっかくだから
    正体も一緒にしてほしかった。……みくると古泉も本当に出て
    来そうだな… -- 名無しさん (2008-05-30 01:22:47)
  • こなた=ハルヒ
    かがみ=キョン
    みなみ=長門
    という立ち位置だけど、ここまでいくと、
    みくるや古泉の立ち位置も妄想したくなってくるな。 -- 名無しさん (2008-05-24 13:45:42)
  • いろいろとすごい -- 名無しさん (2008-05-24 00:55:34)
  • 難しげな単語をただ並べただけではこの作品は書けない。
    単語の持つ意味をきちんと理解しなければ。
    ……俺には到底マネ出来ん!!ww -- 名無しさん (2008-04-24 20:50:54)
  • アッチョンブリケwww -- 名無しさん (2008-04-24 19:48:03)
  • みなみしゃんがなにいってるか
    しゃっぱりわからなかった・・・
    いやーまじで -- 名無しさん (2008-03-23 23:05:47)
  • ゲーデル問題なんて、哲学科か数理学科でしか出てこないような単語だな -- 名無しさん (2008-03-22 01:40:26)
  • こんなにコメントが多いのってここぐらいじゃね?
    なぜならば、作者が神であるからだ。異論は認めない。 -- 名無しさん (2008-02-16 22:05:01)
  • 正直言おう。お前が何を言っているのか、俺にはさっぱり解らない。 -- 名無しさん (2008-02-16 16:22:35)
  • ヌルハチwwwwww -- 名無しさん (2008-02-11 23:59:22)
  • 色んな所で吹いたw
    のにしっかり良作にしてしまう作者の才能に感動した -- 名無しさん (2008-02-07 23:39:52)
  • 色々吹いたww
    あなたに嫉妬する俺に泣いたww
    -- 名無しさん (2008-01-31 00:38:06)
  • コメントの多さに吹いたwww

    -- 名無しさん (2008-01-26 19:58:20)
  • いろいろ難しい言葉が出て来たが、めっちゃ面白かった。いろんなネタも混じってたし、オチもまさか、ああなるとは…。あなたの才能に嫉妬です(笑)またこういった小説を書いてくれることを楽しみにしています。 -- らはある (2007-12-30 23:31:40)
  • 何というか…らき☆すたに新たな可能性を見た。ゆたかを贔屓するみなみちゃんツボw -- 名無しさん (2007-12-30 09:27:37)
  • 監督wwwwwwwwwwwww -- 名無しさん (2007-11-19 22:48:28)
  • つかさの扱いに吹いたw -- 名無しさん (2007-11-09 02:42:01)
  • ヌルハチ吹いたww -- 名無しさん (2007-11-06 16:35:16)
  • あ な た が ネ 申 か -- 名無しさん (2007-10-19 20:17:55)
  • 白石wwwwwwwwwwwwww -- 名無しさん (2007-10-02 16:48:40)
  • 初潮www -- 名無しさん (2007-10-02 14:09:12)
  • なんというか、あらゆることに“説明がついた”かのような錯覚を覚えたw
    力作超乙。 -- 名無しさん (2007-10-02 13:30:48)
  • 「くぁwせdrftgyふじこlp;@:」 で一気に吹いた。 -- 名無しさん (2007-10-02 12:52:42)
  • 白石の扱いがどの作品読んでも酷いんだがwww -- 名無しさん (2007-10-02 00:29:31)
  • うん、幸せだ。 -- 名無しさん (2007-10-02 00:16:01)
  • 読んでて素直に面白かった。
    またこういうの書いてほしいね。 -- 名無しさん (2007-10-02 00:09:15)

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