【ふたなり】女性にペニスがある世界 in エロパロ7
1 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/21(月) 11:35:50 ID:YL1bj9l7
ここはふたなり専門スレです。ふたなりモノが苦手な方はお引き取りください。

生まれつき生えていても、魔法や薬などで突然生えてきても
女の子にペニスが付いていればどちらでもかまいません。

生えているのが当たり前の世界でも
そうでないごく普通の世界でもかまいません。

♂×♀でも♀×♀でも男がふたなり娘に犯されてもふたなり娘同士でヤッてもかまいません。

ふたなり妄想の赴くままに作品の投下や雑談をお待ちしております。

*容量500KBオーバーに注意してください。
*容量が480KBを超えたら速やかに次スレを立ててください。
*又は>>970辺りでお願いします。

*前スレ
【ふたなり】女性にペニスがある世界 in エロパロ6
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1238933760/
2 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/21(月) 11:36:18 ID:YL1bj9l7
*過去スレ
女性にペニスがある世界 in エロパロ
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1098518765/
女性にペニスがある世界 in エロパロ2
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1136740944/
【ふたなり】女性にペニスがある世界 in エロパロ3
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1170608122/
【ふたなり】女性にペニスがある世界 in エロパロ4
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1194366464/
【ふたなり】女性にペニスがある世界 in エロパロ5
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1218769242/

*関連、類似スレ

(SM板)※当スレの源流
女性にペニスがある世界@SM板
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女性にペニスがある社会part2
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女性にペニスがある社会part3
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女性にペニスがある社会part4
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女性にペニスがある社会part5
ttp://pie.bbspink.com/test/read.cgi/sm/1101533139/

(エロパロ板)※ペニバンやふたなりによる、男受け専門スレ
女にお尻を犯される男の子6
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1237294173/


*まとめサイト
エロパロ板専用
ttp://www33.atwiki.jp/futanari/
(wikiなので更新は親切なスレ住民が行ってください)
3 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/09/21(月) 12:01:33 ID:YL1bj9l7
 というわけで、即死回避がてらに投下開始。
4 名前: 百億の星が地上に降り注ぐまで [sage] 投稿日: 2009/09/21(月) 12:03:36 ID:YL1bj9l7
 二戦二敗。
 私の、戦績の話だ。私の告白を、雨宮さんが拒み続けたという記録だ。
「自分でもヘンだと思う。私は女の子で、雨宮さんも女の子でしょう? でも私は、雨宮さん
のことをとても素敵だと思うの。初めて会った頃から、あなたのことが好きだったの。だから、
その、友達じゃなくて、恋人になってください……」
 一回目も二回目も、細かい言葉は違えど、私はそういう風にお願いした。
 好きです。
 恋人になってください。
 あなた以外には考えられないのです。
 雨宮さんは、そういう風に必死に告白する私を、優しい眼差しで見つめてくれた。
 けれどそこには、常に憐憫の色があった。
「ごめんなさい」
 あなたの気持ちは嬉しい。
 だけど私はあなたの気持ちには応えられない。
 恋人は無理だけど。
 これからも、良い友達でいましょう。
 二回とも、同じ返事で返された。
 にべもなく、切り捨てられた。
 私は泣いた。二回とも泣いた。どうしてこんなにも好きなのに、私は雨宮さんの恋人になれ
ないのかと、往生際悪く泣きじゃくった。
 雨宮さんは私の涙を拭いてくれた。けれどそれ以上のことは何もしなかったし、首を縦に振
ることもなかった。
 わかっている。
 間違っているのは私の方で、雨宮さんの反応が普通なのだ。同級生の女の子に告白されて、
それを何の疑問もなく受け入れる方がどうかしている。
 けれど、それは、逆に。
 疑問さえ解消されれば、問題ないんじゃないか? 気持ちが本物なら、いつかは受け入れて
くれるんじゃないか?
 だって、雨宮さんだって、私のことを嫌っているわけではないのだから。
 良い友達なのだから。仲良くできるのだから。
 付き合ってくれたって、いいじゃないか。
「ん……んっ! んあ!」
 深夜。自分の部屋。
 私はベッドの上で膝立ちになり、背を丸めている。
 下半身には何も付けていない。裸だ。
 だから、私の性器は『両方とも』剥き出しになっていた。
「あぅ……っ!」
 左手はお尻の方からヴァギナへ延び、熱い粘液がとくとくと湧いてくるクレヴァスをかき回
している。
 中指と薬指を使い、膣口の浅い部分をコスる。指を動かすたびに、熱とも痛みとも違う刺激
が、私に突き刺さる。
「うぅ……ん〜!」
 歯を食いしばる。声を出してはいけない。深夜なのだ、静かにしなきゃならない。
 押し殺した喘ぎと、かきまわされる水音が、月の光さえ届かぬ密室でいやらしく響いている。
 それと、もう一つ。
 コスる音。
 シゴく音。
「なんで……雨宮さ……」
 右手が、私のペニスを掴み、上下に動く音がする。
 ペニス。
 本来女の子の股間には、あるはずのないもの。
 だが私にはある。赤黒い先端を持ち、幹からグロテスクに血管が浮き出た、淫猥な肉棒があ
る。
 両性具有、、半陰陽、すなわちふたなり。
 私の下半身には、女性と男性の両方が備わっているのだ。
 ただ、そこを除けば私は女の子だ。胸も膨らんできたし、生理も来た。だから両親も、私を
『ペニスを持つ女の子』として育てたのだ。
 けれど今、オナニーにふける私は、果たして女の子なのだろうか。
 硬く勃起したペニスをシゴき、雨宮さんの名前を呼ぶ私は、女の子なのだろうか。
「雨宮さん……雨宮さん……!」
5 名前: 百億の星が地上に降り注ぐまで [sage] 投稿日: 2009/09/21(月) 12:04:04 ID:YL1bj9l7
 彼女の匂いを、彼女の肌を、彼女の乳房を、彼女のお尻を、彼女のヴァギナを想い、妄想の
中で犯す私は、何なのだろう。
 妄想の中の雨宮さんはやさしかった。
 こちらの思う通りに服を脱いで、柔らかい場所すべてを触らせてくれる。ペニスをしゃぶる
ことも、大きな乳房で挟むことにも躊躇しない。
 自分からお尻を突き出して、ぷるぷると振って、私のペニスを求めてくれる。
「雨宮さあん……」
 妄想の中で、私は雨宮さんを貫く。
 そこはやわらかくて、あたたかくて、ねっとりしていて、やさしくて。
 そして。
 そして。
「……っ! っ〜!」
 どくん。とく、とく。
 熱いマグマが、私の内部を駆け抜けた。
 ペニスから精液が吐き出され、体中の肉が快楽に震える。
 その衝撃で妄想が弾け跳んで、私は、ただ一人でペニスを握り締めている私を思い出した。
雨宮さんとわかりあえていない自分に戻った。
「……私、何やってんだろ」
 独り言。一度絶頂を迎えると、そこから醒めるのは早かった。妄想は妄想だと気付き、現実
とは繋がっていないことを思い知らされた。
 現実の雨宮さんは、私を受け入れてくれない。
 けれど、それならば、しかし。
 考えることは色々あった。
 そして、そのどれもが重要なことだった。

 放課後、多目的室。
 そこへ雨宮さんを呼び出すのは、実に三度目になる。そして私も、これで最後にするつもり
だった。
 次はないということ。これっきりだということ。
 雨宮さんにもその所を了承してもらった。だから雨宮さんも、時間通りに来てくれた。もっ
とも雨宮さんなら、私がわかるまで何度だって話を聞いて、断り続けて、それを苦にも思わな
いだろうけど。
 そういう優しい人だった。
 そういう残酷な人だった。
「ごめんなさい。私、あなたをそういう目では、見れないの。恋人とかは、無理」
 三度目の告白は、やはり断られた。
 三度目の正直、ではなく。
 二度あることは三度ある、だった。
 でも、いい。
 これは結局、最後通告だったのだから。
「ひゃ……っ!」
 突然のばされた、私の手。
 雨宮さんは、私が握手するとでも思ったのだろうか。しかし、私の実際の目標は、彼女の胸
元だった。
 制服のブレザーの上からでも形がわかるほど大きい、彼女の乳房だった。
「ひぅ……!」
 しゃっくりのような悲鳴を上げて、雨宮さんは手を跳ね上げる。だが遅い。その時にはすで
に、私は両手で彼女の乳房を掴んでいた。雨宮さんの手は中途半端な位置で止まり、猫のよう
な滑稽なポーズになるだけだ。
 まあ、そんな格好でもかわいらしく見えてしまうのが雨宮さんだ。体つきは痩せているのに
巨乳で、いつも髪をツインテイルにくくっている。性格はやさしくておとなしいけれど、芯は
しっかりしていて、抑えるべき所を抑えられる。そういう人。
 きっと私の人生において、彼女ほど素晴らしい人に会うことは二度とないだろう。
 だから、しかし、それでも。
「じゃあ、私あなたをレイプする」
 雨宮さんの胸を掴んだまま足をひっかけて、私は雨宮さんを押し倒した。
 倒れる時雨宮さんは背中を打ったようだが、それを気にする気にもなれない。
 だってレイプだし。
「い、た……な、何? 何を……」
 呆気に取られている雨宮さんの両腕を取り、跨がることで上半身ごと動きを封じる。
6 名前: 百億の星が地上に降り注ぐまで [sage] 投稿日: 2009/09/21(月) 12:04:40 ID:YL1bj9l7
 そして私は、彼女のブラウスのボタンを一つずつ外していく。
 上から、下へ。ひきちぎるという手もあったが、こうしてひとつずつ剥がしていく感じの方
が盛り上がると思ったのだ。
 ボタンを外して、ブラウスを左右に退けると、ブラジャーに包まれた双乳が露になった。
 思わず、ため息をつく。
 これが同じ人間の持つものなのだろうか。仰向けにされているにも関わらず雨宮さんの乳房
はふっくらと盛り上がり、谷間ができている。その白さも、美しさも、私の持つそれとは全く
違う。
「いいなあ……」
 私はブラジャーの上から、指先で雨宮さんの膨らみをなぞった。ほとんど力を入れず、しか
し左右十本の指で、念入りに。
「同じ女の子なのに、どうしてこんなにも雨宮さんは綺麗なの?」
「……や、やめ……」
「綺麗だよ。百億倍だよ」
 私は。
 恐怖の浮かんだ雨宮さんの眼差しを、無視した。あるいは、恐怖と絶望に囚われた雨宮さん
こそを、美しいと思った。
 だから。フロントホックの雨宮さんのブラジャーを外して。
 乳房の頂点を彩る、鮮やかな桜色の乳首まで露にして。
 そして。
「なのに」
 そこに、十の爪を思いきり食い込ませた。
「ひぐうう!」
 雨宮さんが、歯を剥いて悲鳴を上げた。敏感な部分が突然強烈な刺激に晒されたのだ。そう
なるのも当たり前だ。
 しかし私はそれよりも、雨宮さんのやわらかさに感動していた。爪がどこまでも潜り乳肉が
指に絡み付いて、あたたかい。指でしか触れていないのに、体全体が、絶頂を迎えた時のよう
にぞくぞくした。
 そして、私は雨宮さんに向かって告げる。
「どうして、雨宮さんは私の恋人になってくれないの?」
 答えを求めているわけではなく。ただ雨宮さんの恐怖を煽るためだけに。
「私、そこいらの男よりは、ずっと雨宮さんのことが好きなのに。大事にしてあげられるの
に……どうしてダメなの?」
 雨宮さんが目の端に涙をためて、首を振った。
 意味がわからない。無視する。
「けれどね。私も大人にならなきゃね。どうしても好きになってもらえないなら……私も、今
から、雨宮さんを好きでいるのをやめる」
 私はそこで腰を浮かし、スカートをたくしあげた。
 雨宮さんの目が、丸く開かれる。
 私の白いパンツを内側から押し上げる、すっかり勃起したペニスを見たからだ。
「徹底的に、嫌いになる。だから、雨宮さんも私を憎んで? それができないなら、すぐにそ
うなれるようにしてあげる」
 私はパンツから片足を抜き取り、ペニスを露にした。
 血管が浮き出るほどに太く、固く怒張したペニスの先端は、すでにてらてらと濡れている。
 驚きと混乱。
 雨宮さんは上半身を解放されたことにすら気付かないまま、硬直している。
 私はその隙を突いて、彼女の乳房にペニスを突き込んだ。
 両手の爪は食い込ませたまま、やわらかい雨宮さんの肉で熱いペニスを挟み込む。
「んはあ……きもちい……」
 思わず、私の口から独り言が漏れた。
 手で触れているモノと同じモノのハズなのに、受ける感覚が全く違う。やわらかさもあたた
かさも、指で感じるより遥かに深く感じる。
 それに。
 私のいやらしくて汚れた肉棒を、彼女の無垢な乳房で挟むという行為は、ぞくぞくする。
「ひゃあ! ああ!」
 雨宮さんが悲鳴を上げた。
 乳房にうずまった私のペニスが、ピストンを始めたからだ。
「嫌い、嫌い、嫌い、大嫌い。だから汚してあげる、犯してあげる、壊してあげる」
 わしづかみにした乳房を潰すようにして左右から押し付け、その中で柔肉に包まれたペニス
を前後にコスる。雨宮さんの乳房に、腰を打ち付ける。
7 名前: 百億の星が地上に降り注ぐまで [sage] 投稿日: 2009/09/21(月) 12:05:21 ID:YL1bj9l7
 思いきり。手加減も気遣いもなしに。
 雨宮さんは、混乱していた。恥ずかしがっていたし、怒っていたかもしれない。
 けれどそれ以上に、恐怖していた。
 そのことが、雨宮さんのことが嫌いになった私にとって、とてつもない官能をもたらす。
 もっともっと、汚したい。
 もっともっと、嫌いになって欲しい。
 雨宮さんの乳房が、私の指で歪む、私の爪で傷付く、私のペニスから溢れ出るよだれで汚れ
る。
 彼女の心に、私が侵食する。
「雨宮さんのおっぱい気持ちいいよ! やわらかくてあたたかくて、腰が止まんない! でも
私、雨宮さんが嫌いだから! 大嫌いだから!」
 だから。だから。
「こんな気持ちいいおっぱいは汚してあげる! 私のセーエキたっぷりかけて、染み込むくら
いたくさんかけて、くっさい臭いが取れないようにしてあげる!」
 憎んで? 嫌って? 私のことを思い出すだけで、ヘドが出るくらいに。
 本心を抑えて『良い友達』を演じるくらいなら、そっちの方がマシだから。
「せ、せーえき? ……え?」
 雨宮さんは、この期に及んでも頓狂な声を上げていた。そもそも、自分が何をされているか、
把握できているのかも怪しい。
 まあ無理もない。女の子に押し倒されるだけならいざしらず、その女の子にペニスが付いて
いて、強引に『ぱいずり』しているのだから。
 あまつさえ、そこから精液が出ようなどと。
「はあ……っく! イク! 雨宮さんのおっぱいに、臭いセーエキ出しちゃう!」
 どくん、とくっ、どく。
 一際強く、乳房を潰して、腰を打ち付けて、背筋を反らして。
 私は、雨宮さんの乳房の谷間に、精液を注ぎ込んだ。
「はゃ!? あつい! あついよぉ!?」
 どろりとした熱い液が、雨宮さんの胸の谷間からほとばしり、彼女の顔に跳ねた。それでも
尚勢いは止まらず、雨宮さんの胸から上は、私の精液に塗れた。
 私はそこになってやっと両手を乳房から離して、肉棒を引いた。亀頭を雨宮さんの乳首に押
し付けて、尿道に残った最後の一滴を塗り込む。
「驚いた? これ、本物のセーエキなんだよ? 保健の授業で習ったでしょう?」
「え……だって、あなたは……」
「黙っていたけど、私、女の子じゃないの。両性具有だから」
「りょう……せ……?」
「うん。でももういいの。いくらペニスがあっても、私は女の子だから。戸籍上はね。それと
も、雨宮さんはペニスがあれば私でも良かった?」
「あ……う……」
 雨宮さんは頭を振った。イエスともノーともつかない、曖昧な答えだ。
「どっちでもいいけどね、もう、手遅れなんだから……」
 雨宮さんの横に手をつき、私は四つん這いになった。
 そうして、雨宮さんとは目も合わせず、その乳房に紅く浮き出た爪痕を、ひとつずつ舐めた。
「……痛ぅ!」
 所々、皮膚が破けて傷口になっている。そこを舌で削られて、雨宮さんの体が跳ねた。
「ざまあみろ」
 自然と、口元が引き攣った。同時に、楽しくてたまらなくなる。
 もっと、もっと、もっと。
 汚して、犯して、壊したい。
 なんて楽しいんだ。なんて気持ちいいんだ。
 雨宮さんの恐怖と絶望が、私の喜びになった。
「ちょ……だ、だめ! そこだめ!」
 私の手がスカートの中に延びるのを見て、雨宮さんが悲鳴を上げた。
「……何?」
 私は雨宮さんのスカートをつまんで、手を止めた。
「やめて……お願いだから、それだけは……」
 懇願。
 映画で見た、三流悪役のする命乞いのようだった。
 私はひきつった顔のまま、雨宮さんに向いた。
「なんでもするから!」
 台詞も、そのまんまだった。
8 名前: 百億の星が地上に降り注ぐまで [sage] 投稿日: 2009/09/21(月) 12:06:16 ID:YL1bj9l7
「じゃあパンツ脱いで」
 だから言ってあげた。それ以外の方法を。
「そんな……」
 雨宮さんは目を細めて、涙を流した。だが、私は容赦しない。
「私の恋人になってくれるというのなら、証拠を見せてよ。私のことを本心から愛せるって証
拠を見せて」
「う、うう……」
「何もしないなら、このまま犯しちゃうよ?」
 大声を出すとか、そういう真っ当な助けを求めるチャンスは与えない。まあ、この隣は教室
で、すでに生徒は下校している。助けなんて、来ないと思うけど。
「わ、わかった……」
 雨宮さんだって、そこは理解できている。だから、逆らおうとはしなかった。
「パンツ脱いで、脚広げて」
「…………」
 私が体を離すと、雨宮さんは肘を使って後退した。といっても背後にあるのは扉ではなく、
夕焼け空の映る窓だ。逃げ場ではない。
 雨宮さんはそこで一旦立ち上がり、パンツを脱いだ。薄いピンク色の、意外にかわいらしい
パンツだった。
 そうして、スカートをたくし上げる。
 当然ながらそこには、私のようにペニスが生えてはいない。申し訳程度に恥毛が生えた、白
い恥丘があるだけだ。
 雨宮さんはためらいながらも再び座り、私に向かって脚を開いた。
「こ……こう?」
 ぴたりと合わさった秘裂。中途半端に乱れた制服のせいで、余計にいやらしく見えてしまう。
「開いて。クリトリスまで、良く見えるように」
 でもまだダメ。許してあげない。
「うぇ……」
 雨宮さんがまた泣いた。自分からこんなことをするのに、耐えられないといった風に。
「嫌なら……」
 私はまだ固いペニスの根本をつまんで、これみよがしに振って見せる。
「や、やる! やるから!」
 悪い選択か、最悪の選択か。私が雨宮さんに突き付けたのは、そういうもの。
 そして雨宮さんは、最悪の選択を避ける人間だった。
 雨宮さんの手が、彼女自身を開く。
 白の中にある、ピンク色。クリトリスも、尿道口も、膣口も、肛門ですらまる見えだった。
「許して……」
 私は。
「あっそ」
 見やすく、入れやすくなったそこに、ペニスをあてがった。
「な……!」
「ありがとうね。入れやすくしてくれて」
 馬鹿だなあ。
 そうしろとは言ったけど。
 そうしたら許すなんて、一言も言ってないじゃないか。
 気に入った。殺すのは最後にしてやる。
 そういうこと。
「いやああ――んぐっ!」
「うっさい」
 私は丸めた雨宮さんのパンツを、彼女自身の口に押し込んで黙らせる。
 そうして、彼女の体を押し潰すつもりで、覆いかぶさった。
 私の胸で、雨宮さんの大きい乳房が潰れる。両手で雨宮さんの足首を掴んで、腕と上半身が
動かないように固定する。
「んん! んー!」
 雨宮さんは泣いていた。目を充血させて、しきりに首を振っている。
 でもさ、ダメなんだよ。
 手遅れなんだから。
「憎んでよ。嫌ってよ」
 私は足を広げて、体重を利用して真上から雨宮さんを貫いた。
「ぐぇうう!?」
9 名前: 百億の星が地上に降り注ぐまで [sage] 投稿日: 2009/09/21(月) 12:07:22 ID:YL1bj9l7
 雨宮さんの媚肉は、私をきつく締め付けた。乳房と同じくやわらかくてあたたかいけれど、
ここにはそこに加えて粘り気がある。
 愛液。
「私精液には精子が入っているけどさ……この精子って、愛液の酸性で死んじゃうんだって」
 ペニスの幹を半分まで突き入れたまま、私は雨宮さんに教えてあげる。
「頑張って濡らせば、妊娠する確率をいくらか減らせるかもしれないよ……?」
「んん、んー!」
「まあそれでも、私は雨宮さんの子宮がセーエキ臭くなるまで、たっぷり注いであげるけどね?」
 そうして、私は雨宮さんを奥まで貫いた。
 腰を、雨宮さんの尻がひしゃげるほどに、打ち付ける。
「んはあ……なにこれぇ……」
 気持ちいい。
 雨宮さんの中が、私の形になって、私を包んで、締め付けている。
 彼女の中は、奥へ行くほど強く私を締め付けた。それは、私のペニスを奥へ奥へと導いてい
るようで、ペニスを抜こうとすると、よりいっそうヒダが絡み付いた。
 だけど、雨宮さんは泣いていた。必死にもがいて、私から逃れようとしていた。
 許さないって言ったのに。手遅れだと伝えたのに。
 私は雨宮さんの足首をより強く掴み、逃さないようにしてから、ピストンを始めた。
 ただ奥に、繰り返し突き込む。より強く、より速く。
「これが! これが! これが! これが!」
 憧れていた、雨宮さんの感触か。
 なんて、いやらしいのだろう。
 雨宮さんはこんなにも私を拒んでいるのに、雨宮さんの中は、むしろ貪欲に私のペニスを搾
っている。
 どちらが、雨宮さんの本心なのだろう。
 いや、もう、どっちでもいいか。
「いやらしい……雨宮さん」
 彼女の耳元で、私は囁く。
「……! っ……!?」
 雨宮さんは、痛みを感じているだけなのだろう。太い幹で貫かれ、体が縦に裂けるような痛
みの只中にあるはずだ。
 それでも。
「ここ、こんなに濡らして……無理矢理されて、感じちゃった?」
「んぐ、ん……!」
 一番奥まで突き入れて、ぐりぐりと奥をほじくる。腰をうねらせ、雨宮さんにすりつける。
「こんなに、ぐちゅぐちゅの、トロトロにしちゃって。こんなに悦んでるよ? 本当は、初め
てじゃないんでしょう?」
 返答は求めていない。無様な呻きが聴きたいだけ。
「こんなに、よだれたらして、しゃぶりついて、搾っていて……本当いやらしい……」
 八の字を描くように、腰を動かす。先端でえぐる。そうして雨宮さんに与えるのが苦痛であ
ろうと快楽であろうと、もはや関係ない。彼女の中にひとかけらでも快楽があれば、それが真
実になる。
 そういうものだ。
 私なら、そういうことにできる。
「ほら、何か一言どうぞ?」
 私は雨宮さんの口に詰めていたパンツを引き抜いてあげた。彼女のよだれが、細く糸を引い
た。
「くは……んはぁ!」
「何か言って? 私にレイプされるのは嫌でしょ? 助けを呼ばないの?」
「わた……わた、しは……あはあ!」
 言葉を促すために、雨宮さんの奥をえぐる。そうして間近で感じる彼女の吐息に、苦痛以外
のモノが混じっていることは見逃さなかった。
 そこをえぐって、あぶって、焼き焦がす。
「き……きも、ち……」
「きも?」
「気持ち……良い……です……やめ、ない……でぇ!」
 ピストンを、再開。
 私の肉と、雨宮さんの肉とを、ぶつけ合う。
「もっとぉ! もっとシテぇ! 私のおまんこ、ずぼすぼえぐってぇ!」
 雨宮さんは舌を突き出して、涙で顔をぐしゃぐしゃにして、笑っていた。
10 名前: 百億の星が地上に降り注ぐまで [sage] 投稿日: 2009/09/21(月) 12:07:51 ID:YL1bj9l7
 目茶苦茶だった。
 恐怖と混乱が振り切れて、感情や思考のブレーカーが落ちたという感じ。
 あるのは痛みと快楽で、そして今や、雨宮さんにとっては、私の肉棒で内腑をえぐられる快
楽こそが真実だった。
 私ではない中空を見つめ、はしたなく笑っている。
「この淫乱」
 冷たく、腰を止めることなく、私は言った。雨宮さんが聞いているかどうかなんて、関係な
い。気にしてない。
 私はペニスのカリ首を使い、雨宮さんの襞をコスる。角度を変えて、あらゆる場所をえぐる。
 そのピストンが、だんだん短く、速くなってきた。
「あ、あっ! はや! はやい! はやっ!」
 雨宮さんの喘ぎは、もはや言葉としての意味を失っていた。動物の鳴き声と変わらなくて、
私の官能を高める材料でしかない。
 あの優しい雨宮さんが。
 こんなにも淫らに。
「レイプされて感じる、ヘンタイだったんだね。雨宮さん……」
 私は、唇を雨宮さんのそれに寄せて、囁く。
「本当、幻滅したよ」
 そして、殴るように唇を重ねた。突き刺すように舌を入れて、彼女の口内を犯す。そのまま、
一際速く腰を動かした。
 肉と肉の衝突音が、一つに繋がるくらい激しく。
 雨宮さんのお尻が、ひしゃげたまま元に戻らないくらいに強く。
 私は、徹底的に雨宮さんをレイプした。
「んぐ! ぐぅえぇ!?」
 どく、びゅるびゅる。
 一回目よりもさらに多い精液が、雨宮さんの中へ注ぎ込まれる。あまりにも多いそれは、結
合部の端からも漏れてしまうほどだった。
「……んはあ。気持ちいい」
 私は雨宮さんからペニスを引き抜き、両手を離して雨宮さんを解放した。しかし、雨宮さん
の目は焦点がどこにも合っていなくて、口も中途半端に開いている。彼女は乱れた制服を直そ
うともせず、全身を弛緩させたまま、動かなかった。
 彼女の秘裂に指を差し込んで、精液と愛液の混じった汁をかきだす。
 それを指にからめて、雨宮さんの顔に擦り付けた。
「よく頑張ったね。雨宮さん」
 私は、最後の笑みを雨宮さんに向けた。
「でも、まだ私のこと嫌いになってないよね?」
「……?」
 息を荒げたまま、雨宮さんは首を振る。
「それに、セーエキ臭くなるまでとも言った」
 だからまだまだ、全然、ちっとも終わってないよ?
 私は雨宮さんに告げてから、彼女の体を裏返し、その丸くて白いお尻を持ち上げた。
 今だ勃起の治まらないそれを柔肉に突き付ける。
「ん……ちょっと、おしっこしたくなったな。そだ。雨宮さんのお尻の中でしてあげる」
 もはや、雨宮さんは抵抗するそぶりすら見せない。
 ただの、単なる、肉の便器と化した。
 だから私は『それ』を月が昇るまで犯し続けた。
 存分に。徹底的に。
 汚してあげて、犯してあげて、壊してあげたのだ。

 顛末。
 数日後、私は転校した。
 最初からそういう予定だった。だからこそ、こういうことをした、ああいうことができた。
 私はもう、雨宮さんに会うことはないだろう。そしてきっと、これから雨宮さんほどに好き
になれる人とも会えないだろう。
 誰であっても。
 それほど好きだった。なのに拒まれた。だから壊した。傷つけた。嫌いになった。
 もう私は、誰のことも好きにならない。
 誰のことも、嫌いになれない。
『星井叶のことが、大嫌い』
 雨宮さんがくれた、別れですらない最後の言葉を胸に、死ぬまで生きていく。
11 名前: 百億の星が地上に降り注ぐまで [sage] 投稿日: 2009/09/21(月) 12:08:24 ID:YL1bj9l7
 涙も出なかった。
 ただ、胸の奥にまっくらな穴が空いている気がするだけだ。
 さあ、これからどうしようか。
 私は新しく通う自分の校舎を見上げ、想う。
 私にはもう、楽しいことなんて起こらないだろうけど。
 せめて私以外の人は、楽しい気分になれるといいな。

 のっぺらぼうな笑みを浮かべて、私は一歩を踏み出した。
12 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/09/21(月) 12:09:21 ID:YL1bj9l7
 以上、投下終了。
13 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/21(月) 12:18:32 ID:u3y3pcYO
14 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/21(月) 13:27:01 ID:BeeexAAW
>>6
GJ
肉便器最高。
15 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/21(月) 13:50:39 ID:tYwyTRwn
救いのないラストでよかった。
16 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/22(火) 21:35:34 ID:btUWGp+j
>>6
これで最後の投稿にしないでくれ、次も死ぬほど期待している。
17 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/09/22(火) 22:35:10 ID:He8nD4ZQ
>>16
 う、あー……
 特に注意書きはなかったのですけれど、この話は『電子と伊織と友人多数』
の前日談なのです。だから、この主人公が『その後どうなったか?』という意
味の『次』はもう書かれているのです。一応、念のため。

 純粋に次の投下というと、予定は未定です。
 よーちゃんシリーズと電子シリーズで、大体やりたいことはやっちまってい
るので。隙間のエピソードを補完することはできるけれど、エロが全くない話
にもなりそうだし。エロパロ板的にそれもどうかと。
 
 とはいえ、妊娠ボテ腹とか、ふたなり無限連結とかはまだやっていないので、
いずれまた、書きます。死ぬほど期待してくれると嬉しいのですが、どうか死
んだりしないで雑談等も(SSオンリーというスレではない、ハズだし)楽し
みつつのんびり待っていてください。
18 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/23(水) 08:43:24 ID:EUKHkv68
秋田
19 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/23(水) 09:42:48 ID:rRG59Wrn
>>17
別にシリーズにこだわらなくたっていいんだぜ
短編でも1レスネタでも歓迎だ
20 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/23(水) 17:33:47 ID:6SnAwWZd
>>17
エロ無しは荒れるから止めた方がいいだろうな。

男×フタナリ×女の子の連結とか読みたい。
21 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/23(水) 18:54:59 ID:jobETVoI
1日中ふたなりちんぽをアナルから抜かずに生活とか見たい
22 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/23(水) 23:17:40 ID:SVm24fk7
>>21
無茶振り杉ですww
23 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/09/24(木) 00:33:51 ID:3mkhx+kH
>>21
 膣痙攣で抜けない! ってネタはたびたび見るがアナルは斬新だな……

 朝勃ちしたふたっ娘が
「今日は良いことを思い付いたわ」
 といきなりマゾっ気の強い彼女のお尻に自らのちんぽを突き入れて
「あなたには一日、わたくし専用の便器になっていただきますわ♪」
 とかなんとかで、二人密着したまま登校。普通に歩くだけでもふたっ娘のちんぽが中で暴れるし、満員電車なんかだと二人押し潰されて入っちゃいけない場所までちんぽが入っちゃう。
 んで、マゾ子は学校についた時点でもう完全にアヘアヘしていて、廊下のド真ん中、生徒の
前ででイカされて、精液を出される。
 しかしそれでもふたっ娘は抜かず
「射精したら尿道の酸性値が変化してしまいますの。それを戻す方法はご存知?」
 とかどうでもいいウンチクを囁きながら放尿。マゾ子のお腹は尿と精液でぱんぱんになる。
 昼休みは昼休みで、ふたっ娘はわざとごはんつぶをマゾ子のほっぺたにつけたり、
「ほーら。たまごやきをあげましょう」
 とかいってマゾ子の鼻先をふらふらさせて遊ぶ。
 食うもの食ったら出さないといけないわけで、二人で和式便器に座ってするのだけど、
「音聞いたらおブッ殺しますのよー!」
 とふたっ娘が必死にマゾ子の耳を塞ぐ。
 マゾ子がおしっこした後はふたっ娘が拭いてあげるのだけど、そこから盛り上がってクリい
ぢめになったり。
 放課後になるとさすがにマゾ子の直腸も限界だけれど、ふたっ娘はまだ抜かない。
「家に帰るまでがご奉仕ですわ♪」
 マゾ子にはもう理性の限界なのだけど、そこをギリギリ保ちながら家を目指す(一人暮らし
のふたっ娘の家に泊まる形)玄関のドアを閉めてほっとするマゾ子だけど、
「すまん。ありゃ嘘でした」
 と軽く流すふた娘。
 夕食を作る時も、風呂に入る時も、ずっと尻穴を犯され続ける。むしろ人目がなくなった分、
ふた娘の攻めが激しい。
 ついに泣き出すマゾ子。さすがに耐え切れず、耐え切れない自分が情けないと、ふた娘に謝る。
「ご、ごめんなさい!」
 マジ泣きにうろたえて、ふた娘がちんぽを抜く。瞬間溜まりに貯まった精液と尿と便が、マ
ゾ子の穴から吹き出す。
「あなたと離れたくなくて、一日中そばに感じられたらと……そう思っていただけなのです。
いいえ、それも言い訳ですが……」
 とか、歪んだ愛の由縁を打ち明けるふた娘。
 マゾ子はそれに対し、私もうれしかったと、語ったりして。
「くすす……」
 ふたっ娘とマゾ子が、二人して同じことを感じていたことに笑って。
「それじゃあ、続きはベッドでいたしましょう。今は……」
 と、まずは汚液まみれた互いの体を洗い始める……


 とかですか!?
 所々スカトロっぽいのが危ない感じです!
24 名前: 21 [sage] 投稿日: 2009/09/24(木) 05:18:43 ID:76HMvJtG
ごちそうさまです!!

正直、さすがに1日中家にこもってる想像をしてたのですが
(でも訪問してきた友人たちは招き入れてハメたまま平然と応対みたいな)
まさか登校させちゃうとは。世の中って想像以上だーー
25 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/24(木) 06:56:45 ID:yKixGAaG
>>23
「おしりが射精しちゃううぅ!」を残して終了とはいい度胸

「朝から私だけ出してるから、まるで直腸で妊娠したみたいね?ほら、抜いてあげるから産みなさい」でも可

スカトロ注意だと?俺は大好物だ
26 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/24(木) 11:58:32 ID:wJF6aVJM
予め洗腸してキレイにしたのに、
ふたなりっ娘の2週間にわたるオナ禁の成果、
グミの混じった練り歯磨きみたいな高粘度ザーメンを
丸一日かけて軽く腹ボテになるほど大量に注ぎ込まれてしまい

せっかく恥ずかしい排泄姿をさらさないようにカラッポにしたはずのおしりから
出しても出しても固体ザーメンをモリモリひり出し続けることになってしまい涙目、
ふたなりっ娘の方もその光景に、一日中酷使したはずのちんぽがギンギンになって
排泄終了を待ってスタンバイ状態とか。
27 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/24(木) 11:59:29 ID:wJF6aVJM
わたくしスカトロはキライですが擬似排泄は大好物です(キリッ)
28 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/24(木) 13:01:53 ID:TP2qq266
>>23
二人羽織は明らかに、前側が受けだよね。
29 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/26(土) 20:46:05 ID:AwZgIAL4
流れに触発されて書きましたんで投下します

ただちょっと特殊な属性が多いんで、以下が苦手な方はNGたのんます
【巨根】【玉有り】【尿道】【妊娠】【出産】【ボテ腹】【子宮姦】
基本的には幸せラブラブな話なんですけどね
30 名前: ふたなりふうふ1 [sage] 投稿日: 2009/09/26(土) 20:47:05 ID:AwZgIAL4
「おめでとうございます。“妊娠”してますね」
 緊張して結果を待っていたフタナリ夫婦の二人はその言葉を聞いて見合わせて喜んだ
 結婚して三年、妊娠しずらい体質だったミチルについに赤ちゃんが宿ったのだ
「やったねミチル」
「カケルありがとう」
 ミチルの目には涙も浮かんでいる。二人は医師の前ということも忘れて抱き合った
「……ですが、少しだけ気になる影が見えますね。後ほど精密検査してみましょう」
 しかし、幸せの絶頂にある二人に医師は不安になる一言を告げなければいけなかった
 エコー画像の奥に、わずかにひっかかった違和感
「まぁ、大したことではないでしょうが」
 医師は自身が感じた違和感をかき消すかのようにそう続けた

 四ヵ月後、何度目かの精密検査の結果を聞きに二人は病院に来ていた
 この間ミチルの体調に別段おかしい点も見られず、今まで行ってきたいくつかの検査もパスしてきた二人は、特に不安も無く病院にやってきた
 ところがその日二人は過酷な事実を伝えられることとなった
「残念ながら子宮外妊娠でした。できるだけ早くに手術したほうがいいでしょう。来週の……」
 二人は呆然として医師の話を最後まで聞くことができなかった
「しゅ、手術って……」
「母体に影響が出る前に切除したいと考えています」
「じゃあ、赤ちゃんは……?」
「残念ですが……」
 その言葉を最後に診察室は時間が止まったように静かになった。やがてミチルの鼻をすする音が聞こえたかと思うと、それはすぐに泣き声へと変わって診察室に充満した
「な、何か方法はないんですか?!」
 カケルはミチルを慰めながら医師に懇願した
「……実は、方法がないわけではありません。ただ我々としては母体を第一に考えたいと思っています」
「なんですかそれは? 聞かせてください!」
「では、こちらを見ていただけますか?」
 医師はノートの一ページを破ると、そこに図解を書きながら説明を始めた
「えー、ミチル様の場合、大変特殊な部位に卵子が着床していますね」
「特殊? と言うと?」
「簡単に言うなら睾丸です。フタナリには生殖能力を持たない「玉無し」、生殖能力を持つ「玉有り」、それと生殖能力を持ちながら外見上は玉無しという「睾丸内蔵」の三種に分けられます」
「え、ええ、」
 二人の場合、夫として登録されているカケルは「玉有り」。ミチルは「睾丸内蔵」であった
「中でも内蔵は、各器官が複雑にからみあっていまして、卵巣から流れ出た卵子があちこちに迷い込んでしまうことがあるんです」
「それで、睾丸に……」
「このような場合、多くは破裂した睾丸ごと切除になりますが、ミチル様の場合、まだ睾丸が破裂していないのです」
「……? どういうことでしょうか?」
31 名前: ふたなりふうふ2 [sage] 投稿日: 2009/09/26(土) 20:47:48 ID:AwZgIAL4
「子宮のキャパシティの比べ、睾丸のキャパシティはわずかなものです。通常、一ヶ月程度で破裂してしまうのですが、ミチル様の場合このキャパシティが非常に大きいのだと思われます」
 生まれつきミチルの男性器は大きかった。太もものように大きな陰茎は、柔軟な膣を持つカケルと出会うまで童貞だったし、睾丸も大きく一ヶ月射精をしなければ、リットル単位でザーメンが出た
「じゃ、じゃあ、ミチルのキャパシティが臨月に耐えれれば、赤ちゃんも無事ということですか?!」
「そういうことになります。ただ、これは非常に例が少ない。母体への影響も……」
「うみばす! わだし、うみばす!!」
 カケルに顔をうずめたまま、鼻声でミチルが叫んだ
「ミチル……」
 結局、医師のほうが折れ、ミチルは定期的な経過観察を条件に赤ちゃんを育むこととなった

 それからさらに五ヶ月
 あと一ヶ月という所でミチルの睾丸についに限界が訪れた
「ミチルしっかり! 今救急車を呼んだから!」
「も、もうダメ、おなかやぶける……破裂する……」
 ソファに深々と体を沈め、腹腔にかかる圧力を減らすために大股開きで座るミチルの陰茎からは、カウパーがドロドロと漏れ出していた
 問題の膨らんだおなかは臨月を遥かに越える大きさにまでなっていた
 ミチルの睾丸は臨月に絶えるキャパシティを持っていたのだが、それだけでは足りなかったのだ
「射精と共に赤ちゃんを排出してしまう可能性があります。出産まで射精は控えてください」
 医師から言い渡されたこの射精禁止令のため、ミチルの睾丸内には赤ちゃんとほぼ同量のザーメンがたまっていて、これが腹部を圧迫する原因となっていた
「カケル、ごめんなさい……、ここまできて……」
「何言ってるんだミチルしっかり……」
「うぐっ!!」
 押し出されるようにカウパーを垂れ流していた陰茎の先端から、突然赤黒い液体が噴出した
「はぁ、はぁ、な、なに……?」
「これは……、破水……?」
「ぐぅっ!」
 断続的な腹痛がミチルを襲う
「陣痛だ……。 ミチル! この痛みはおなかが裂ける痛みじゃなくて、陣痛だよ! 早産だ! 生まれるんだ!」
「う、生まれる……? そん……、そんなの無理よ……」
 出産できるとしても、それは帝王切開になる予定だった。いくらミチルの男性器が人並みはずれているとはいえ、尿道を胎児が通過するのは無理と考えられたからだ
「そ、そうか、そうだな……」
 カケルもそう宣告されていたことを思い出した。もし無理矢理尿道を通ろうものなら母子共に命の危険が伴う。今できることは、一刻も早く救急車が来ることを祈るだけ
 カケルは無力感にさいなまれ頭をかきむしった
「はぐぅ!!」
 ミチルのおなががぐるりと大きく脈打った
「ど、どうした?!」
「あ、あかちゃん……、降りてきた……」
 よく見ると、あれほどとどめなくあふれていたカウパーが止まっている。そして陰茎は押しあげらるようにやや上を向いていた
「いる……、おちんちんの根元に……」
 カケルはごくりと唾を飲んだ。自分を見上げているおちんちん。その尿道口から数十センチのところに二人の愛の結晶がいる。あと少し、あとほんの少しで、同じ世界に住まうことができる
 しかし、現実には死が目前に迫っていた。ここまできては救急車も間に合いそうにない
32 名前: ふたなりふうふ3 [sage] 投稿日: 2009/09/26(土) 20:48:40 ID:AwZgIAL4
「もう、ダメみたい……、カケル……」
 ミチルは既に死を覚悟したようだった。だが、カケルは最後まであきらめるようとはしなかった
「……ミチル、ずるいよ」
「え……?」
「ミチルだけ二人の結晶を身篭ってさ」
 カケルはしゃべりながら服を脱いでいった
「??」
「オレにも、子育てさせてくれよ」
 全裸になったカケルはミチルの正面に立つとおもむろに自分の女性器に手をやり、「ふんっ」と無理矢理膣口を拡げた
「!!」
「ミチルのなら、全部受け入れてやる!!」
 カケルはミチルに馬乗りになると、勃起したかのように天井を向いているかけるの陰茎を自分の膣へとねじ込んだ
「おぐっ!」
「あぎっぃ!!」
「へっ、へへっ、なんだこのくらい、勃起したミチルはこんなもんじゃないぞ」
 カケルは強がりながら腰を降り始めた
「カ、カケル……、何を……?」
「医者が言ってただろ、射精したら、赤ちゃん、でちゃうって」
「そんな、むりよ……!」
「無理なもんか、臨月だって耐えたんだ。今度もきっと……」
「だ、だめよっ! こんなことしたら、カケルのおなかまで破裂しちゃう!」
「な、なめるなよ。オ、オレだって、ミチルの電柱サイズ受け入れる、異常にやわらかい女性器の持ち主なんだぞっ」
「カケル……」
「それに、ミチルのいない人生なんて、まっぴらだしな!」
「カケル……ッ」
 いつの間にかミチルもカケルも泣いていた。二人は涙と鼻水にまみれながら唇を重ねて、抱き合いながらどろどろのキスをした
 カケルはミチルのお腹を圧迫しながら一心に腰を振った
 その行為に答えるように、出産の痛みの中ミチルの陰茎は勃起していった
「うおぉ……、ひさしぶり、やっぱきっついわぁ……」
「ひ、ひさしぶり……、だねぇ……」
「ああ、待ち焦がれたよ……」
「これで……、最後かなぁ……」
「さ、最後になんかさせるもんか!」
「う、うん……!!」
「いくぞ、ミチル、お前の好きな抱きしめながらの高速ピストンだ!」
 カケルは抜けそうなほど長くストロークを取ると、その高さから一気に腰を落とした
 内臓がひっくり返りそうになる衝撃。それをカケルは高速で繰り返した
「あ! あああああ!! いいっ!! きぼちいいっ!! いっちゃうぅぅぅ!!!」
「いっちゃえ! ミチル!! オレの中でいっちゃえよ!!」
ミチルの体内で半年近く貯まりに貯まったザーメンが、ホットスポットから噴出すマグマのように突き上げる
「うぐぅぅぅぅぅ!! いぎたいのに、いげないぃぃぃぃ!! 赤ちゃん詰まってるぅぅぅぅ!!」
「まだ足りないか、このおっっ!!!!」
33 名前: ふたなりふうふ4 [sage] 投稿日: 2009/09/26(土) 20:49:16 ID:AwZgIAL4
 カケルはさらに腰を激しく打ち付けた。するとミチルのおなかがまた大きく蠢いた
 ついに行き場を失ったザーメンが噴火を始めたのだ
 押し上げられた赤ちゃんによって、ゴリゴリと音を立てながらミチルのおちんちんが根元から太くなっていく
「うぎいっ?!」
「うぐぅっ!!」
 おちんちんが太くなるということは、それを咥えるカケルの膣も広げられるということだった
 しかしカケルはそれを受け入れるがごとくミチルのおちんちんを根元まで咥えたまま動かなくなった
「……もう、……止まらない……ね」
 ミチルは食いしばったまま頷いた
「ミチル……、愛してるよ……」
 もう一度ミチルが頷く。カケルはそっと顔を寄せて、再び激しいキスを交わした
 それを合図にミチルの睾丸が力強く収縮した
 全てを吐き出す絶頂
「「あおおおおおおおおおおおぉぉぉぉ!!!!」」
 赤ちゃんは狭い尿道を駆け上がり、ついにはカケルの膣の奥深くで子宮にぶちあたった
 しかし、そこで止まるほど射精の勢いは弱くはなかった
 ぶち当たった子宮口をこじ開け、赤ちゃんとザーメンがカケルの子宮へと一気になだれ込んだ
 ミチルのおなかは貯まりに貯まっていたものを全て吐き出して平らにへこみ、逆にカケルのおなかがミチルのように膨れ上がった
 いや、二人の赤ちゃんと貯まっていたザーメン、それプラス電柱のようなミチルの勃起した陰茎を全て受け入れたおなかはミチル以上に膨らみ、反り返ったカケルは後ろへとゆっくり倒れていった
 白目を剥いたカケルは無機物のように音を立てて床へと落ちた
「……カ、カケル……」
 ミチルが手を貸そうと首を起こすが、どうにも体がついてこない
 すると突然カケルが意識を取り戻し、ガバッと上体を起こした
「う、生まれる……」
「え?」
「生まれるぅぅぅぅぅ!!!!」
 カケルの女性器から破水のように勢いよくザーメンが噴き出した。それからまもなく赤ちゃんも顔を出し、元気な産声を上げた

 半年後、ミチルもカケルもすっかり体は回復し、二人の子宮を経験した赤ちゃんも元気に育っていた
「お母さんでしゅよー」
「お母さんでしゅよー」
 二人は相変わらず仲良く、子育ても順調だ
「もー、カケルはこれからでしょー」
「へへへ」
 ふざけ合うカケルのおなかは大きく膨らみ、あの出産時に受精した子を宿していた
「これって双子になるのかな」
「なーりーまーせーん」
「わ、わかってるよ。冗談だよ」
「ふふふ。ねぇカケル、出産には私も立ち合わせてね」
「……なにか悪いこと考えてない?」
「どうかしらねー」
 二人の幸せな生活はこれからも続きそうだ
34 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/26(土) 21:44:24 ID:H4GbgEXp
>>30-33
乙! なんという愛すべきアホ(あくまでほめ言葉)。
35 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/26(土) 23:12:10 ID:PSsOOyHx
>>30-33
でっかい大バカ野郎ですwww


あくまでほめ言葉。
36 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/27(日) 13:36:21 ID:Moy0CFAR
>>30-33
面白かったっす、GJ!
37 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/27(日) 15:29:35 ID:/a2e1LWn
「ふんっ」で膣口広げる辺りで吹いたw
38 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/27(日) 23:40:28 ID:VHwX/YsE
両親の生命力もさることながら赤ん坊も頑丈だなw
39 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/29(火) 00:24:13 ID:G8/JnIHa
そりゃきんたまを至急代わりにしてしまうスーパーふたなりを母に持てばね
さもありなん
40 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/29(火) 17:37:40 ID:b1trMvBz
フタナリが女子校で女の子の匂いにアてられて暴走する話読みたい。
41 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/09/30(水) 16:55:49 ID:Yy3mj9mA
>>40
前スレの流れSS書き氏の作品がそれっぽかったかも。続き、ゆっくり待ってます。

というわけで投下開始。
42 名前: スバラシキセカイ [sage] 投稿日: 2009/09/30(水) 16:56:35 ID:Yy3mj9mA
 ちょっと忘れ物をとりに教室へ戻ると、女子生徒が凄い勢いで犯されていた。
 いや、これではちょっと語弊がある。より正確に言えば、女子生徒が女子生徒を犯していた。
お互い制服を着たまま、机の上で重なり合い、上になった女の子が下の女の子に腰を打ち付け
ていた。
 ぱん、ぱん。ちゅく、ちゅく。くちゃ。
 ああ、いや。また間違えた。上にいる女の子は、厳密には女の子ではない。
 ふたなりだ。
 本来クリトリスを持つ部位が分化発育し、太い男性器を象っている。上の女の子は、勃起し
たそれでもって、下の女の子をかきまわしていた。
 すごい光景だった。
 男根があるといっても、ふたなりの子のお尻の丸みは女性のそれだし、その秘裂から愛液が
流れ出ているのもわかる。それが抽挿を続ける男根を伝い、隠微な泡が立つ結合部を濡らすの
は、見ているだけでも頭が痺れた。
 それに、体位も良い。上の女の子は足を折り畳み、正座をするような形で跨がっている。下
の女の子もまた脚を胸元へ引き寄せているので、入れている様子が丸見えだ。後背位では、こ
うもいかないだろう。
 スカートをめくりあげて、パンツを足首にひっかけているその風体は、逆に完全な裸よりも
いやらしく見えた。
「ああ、ももちゃん! ももちゃんすごくいい! ももちゃんのおちんぽ気持ち良すぎぃ!」
 しかし、僕が呆然と立ち尽くしていた時間は、実際の所そんなに長くはない。
 声は聞こえていたのだ。声は。
「今日もちーちゃんの中に出したげる! 私のちんぽ汁全部受け止めて!」
 そして僕は知っていた。
 机の上で少女を犯す少女こそ、かの柏木百香であることを。
 さらに、犯されている方とも面識はある。百香を除けば学年一と噂される美少女、山野辺千
秋だ。
 だから。
 僕は。
「神聖な学校でなにしとるんだ貴様らぁ!」
 上履きのゴムスリッパで、上下に並んだ尻を打ち据えた。
「あひゃん! だ、誰なのさ?」
「い、いまのでまたイッちゃったじゃない……いきなりひどい……」
 こちらに尻を向けたまま、結合を解こうともせず、二人が僕を見た。
「おお、風紀委員の十兵衛クンじゃないか」
「ええ、十兵衛ちゃんなの? やだ……!」
 二人、僕の顔を見て、すぐさま離れた。僕がまだゴムスリッパを構えているのがわかったの
だろう。そうして、僕はとりあえず百香と千秋を床に正座させた。
 一度、ため息。
 心を落ち着けると同時に、二人に一定の緊張感を与えるための沈黙。
「……あのさ。百香、千秋」
「うん」
「はい」
 いい返事だった。それしか褒める部分が見当たらなかった。
「君達は、自覚があるかい?」
「自覚?」
 わざとらしく、とぼけた様子で百香が首を傾げた。
「二人の関係がバレたら、とんでもないことになりかねないって自覚だよ!」
 僕は某ミステリールポライターな漫画編集者に習い、想定される事態をシャウトした。
 人類はもうおしまいなんだよ! みたいに。
「忘れ物を取りに来たのが僕だったから良いものの……他の奴だったらどうするんだよ……」
「うん? でも十兵衛ちゃん以外には見られてないよね? 平気だよね?」
「そうだな千秋。あくまで、今の所は、だけど」
 僕と彼女達の関係。
 そもそも僕と千秋は幼なじみで、頭の出来も同じくらいだった。だから高校も同じ場所へ進
学することになった。
「私、高校デビウするわ」
 合格発表の日、千秋は僕にそう言って、春休み中はずっとどこかへと姿を消したのだ。
 再び千秋と会えたのは入学式当日。
43 名前: スバラシキセカイ [sage] 投稿日: 2009/09/30(水) 16:57:24 ID:Yy3mj9mA
 そこには、まるで別人みたいにかわいくなった千秋の姿があった。
 別に、中学時代は特に容姿が悪かったとか、そういうわけではなかったが……千秋はその時
から、とびきりの美少女になった。何が彼女をそこまでさせたのか、僕にはわからなかったけ
れど。
 ともかく、それで、千秋は目をつけられた。
 同じく美少女である、百香に。
 といっても、僕が彼女達の関係に気がついたのは、ずっと後の話だ。千秋が美少女になって
からというもの、僕が千秋と二人で話す機会は減ったし、その親友らしき美少女にしたって、
ただ千秋の幼なじみでしかない僕には関係のない人物だった。
 それが再び交差したのは、六月の頭。
 僕は、千秋と百香が行為に及んでいる現場を、たまたま目撃してしまった。
「…………」
 ごめん。たまたまは嘘だ。
 おもいっきり付け回していた。おもいっきり覗くつもりだった。
 いくら疎遠になったからと言って、千秋は僕の幼なじみだった。その幼なじみと『なんかあ
やしい関係』だと噂されている百香について、興味がないわけはなかった。
 そこで素直に千秋に尋ねることができないのが、僕の弱さなのだろうけど。無関係だと諦め
て、傍観に徹した愚かさなのだけど。
 とにかく、見てしまった。百香のペニスを。
 それを千秋が撫で、さすり、シゴいて勃たせ、口に含むのを見た。舌でなぶり、唇でしゃぶ
り、頬をへこませて吸い付くのを見た。
 幼なじみで、美少女で、身近だった時も疎遠になった後でも見たことない表情で、千秋は百
香の屹立を愛でていた。
 僕は。
 結局僕は、その時の光景を直視することができなかった。背を向けて、逃げ出した。あまり
にも突拍子がなかったし、信じられないし、しかし妙に蠱惑的で、頭に焼き付いて離れない光
景でもあった。
 次の日、僕はあっさりと二人に捕まった。こっそりしていたつもりの覗きが、バレてしまっ
ていた。
「言っても構わない」
 それが二人の言い分だった。今までも何人かに見られたことがあると、さらりと言ってのけ
た。
 それで大丈夫なのかと聞くと、案外大丈夫らしい。女の子にペニスがあるなんて話は誰も言
わないし、言っても誰も信じないのだと。
 そんないい加減な。と僕は思った。
 だから、提案した。
「僕は君達の関係を否定するつもりはない。そんなのは千秋の勝手だ。しかし、学校でするの
は無用心だろ」
 故に、情報操作。
 千秋と百香に関する噂をコントロールし、隠蔽する役割。表向きは千秋と百香の関係を隠す
ため。真の目的は彼女達の『肉体関係』を隠すため。
 僕は千秋と百香の平穏のために奔走し、二週間ですべての処理を終えた。
 なんのために、と聞かれても困る。
 僕はただ、幼なじみが変態の謗りを受け、疎外されるのを防いだだけだ。そしてそれは依頼
されてやったことではないし、だからこそ僕も彼女に対価を求めはしなかった。
 ただ、ただ、なんだろう。
 とにかく僕は、僕にできる一番をやりとげた。
 そのハズだったのに。
「また二人が噂を広げちゃ、ダメだろう」
「はい……」
「ごめんなさい……」
 正直な所。
 二人は結構、ギリギリだった。僕の操作があと一歩でも遅れていれば、噂は爆発的に広がっ
てしまったに違いない。そして百香の肉体の秘密が暴かれてしまったら、最悪百香が転校して
しまうという事態も有り得たのだ。
 なのに、この二人はお気楽すぎる。
 意気地無しの僕に、言われたくはないかもしれないが。
44 名前: スバラシキセカイ [sage] 投稿日: 2009/09/30(水) 16:57:59 ID:Yy3mj9mA
「もうちょっと、もうちょっと節度を持ちなよ。何も、セックスするのを禁止してるわけじゃ
ないんだから……」
 したいならすればいい。
 百香の精液に妊娠させる力があるかどうかは不明だが、仮に百香が千秋を孕ませてしまった
としても、僕の責任には負いかねる。勝手にすればいい。
 だが、ところ構わず、発情した犬みたいに節操ないのは、どうにかして欲しかった。
「犬……違う! もっとなじるように! もっと乱暴に『このメス犬が!』って言って!」
 千秋が妙な所で僕の言葉を広い、目を妖しく輝かせた。
 無視する。
 百香の影響だろうか。千秋は百香と付き合うようになってから、性的なことにオープンにな
った。
「いやいや、ちーちゃんは前々から抑えていたタイプなんよ。カッコつけてたの。今が自然な
状態なのよ。やあねえ、外見で勝手なイメージつけて……」
「なめんなよ。僕は千秋の幼なじみだ。昔っから、こいつがどんなヤツかは知ってる」
「……ん、あー。そうなんだ、昔からなんだ……」
 そこで百香は、ちらと千秋を見た。やけに思わせぶりな、いやらしい視線だった。
 千秋はそんな百香の視線を受けて、少し身を縮こませた。頬を少しだけ染めて、ちらと僕を
見る。あ、いや、目を逸らした。見ようとしただけだ。見てはいない。意識のみを向けている。
「あのさあのさ。ちょいと十兵衛クンに聞きたいことがあるんだけど……」
「なんだよ。カネならないぞ」
「冗談にしてもそれは生々しすぎるって……そうじゃなくて、もっとセーシュンっぽい質問」
 床に正座した状態から、百香が立ち上がる。体を捻って、シナを作ってみせた。
「十兵衛クンって、私みたいな女の子がタイプだったりする?」
「…………」
 百香のような女の子。
 調った顔立ち、血色の良い裸。手足の肉付きは少しふっくらしているが、胸や尻を含めて考
えればいかにも調和が取れていて、その肉のやわらかさが容易に想像できる。
「自分で言うのもなんだけどさ、私、結構ナイスバディだと思うのよ。抱き心地が良さそうっ
て、友達から言われるし。ちょっと古い言葉で言うと、グラマーってヤツ?」
 確かにそうだ。
 百香の肢体は高校としては発育が良く、スカートから覗くふとももは今にもはちきれそうで、
本来特徴を失わせるための制服が、逆にむしろ彼女の肉感を強調してしまっている。
 セーラー服を押し上げる乳房や、スカートを膨らませるお尻を、想像せずにはいられない。
 もちろん、本人もそれを意図して、着こなしているのだろうけど。
「ま、といっても私は……」
 そこで不意に、百香がスカートをたくしあげた。
 レースで装飾された白いパンツを、その膨らみを、僕に見せ付ける。
「この通り、おちんちんがついているんだけどね」
 百香は冗談っぽく舌を出して、笑った。
 僕は。
「……正直言うと、百香は好みだよ。僕にとっては」
 自分でもぞっとするくらいに、冷めた温度で答えた。
「その『ついてる』ってことも含めて、いいと思ってる。すごく、いい」
 素直な感想。
 白状させてもらうと、彼女に興奮することは結構ある。この上なく女性的でありながら男根
を持つ彼女の在り方は、妄想する余地がいくらでもあった。
「ふうん?」
 百香はスカートをつまんだまま、首を傾げる。
「じゃあ、私がえっちして欲しいって頼んだら、してくれる?」
 次なる質問。
45 名前: スバラシキセカイ [sage] 投稿日: 2009/09/30(水) 16:58:34 ID:Yy3mj9mA
 とはいえこれは、なかなかに複雑な問題だ。百香は女の子だが、ペニスを持っている。常識
や倫理を捨ておけば、彼女がせのペニスで僕を犯すという選択もアリなのだ。
「それは、ゴメンだな」
 だが、僕が百香を拒む理由は、もっと別の所にあった。
「百香。お前は僕の好みだけど、生憎僕はお前のことが好きじゃない。僕は理性的なんでね。
好みだからと見境なく飛びつくシュミはないのさ」
 ややオーバーリアクション気味に肩をすくめて、僕は答えた。
「なるほどねえ……」
 百香は両手を離し、スカートを元に戻した。といっても彼女のペニスは勃起したままなので、
スカートの上からでもシルエットがわかる。
「それじゃあ、ちーちゃんはどう? タイプ?」
 三つめの質問。
 百香は千秋を立ち上がらせて、僕に向かって突き出した。
 抱きしめたくなるような肢体の百香に対し、千秋には華奢とかはかなげとか、そういう言葉
が浮かぶ。肌は雪のように白く、手足もほっそりしている。丸く、澄んだ瞳も印象が強く、誤
解を恐れずに言うなら、まさしく人形のような美しさがあった。
 守ってあげたくなるというよりは、ガラスケースに入れて飾ってあげたくなるような。そう
いう美少女だ。
 百香が花なら千秋は宝石で。
 百香を太陽とするなら千秋は月で。
 静と動。
 無機物と有機物。
 どちらが優れているというわけではなく、まさしくタイプが違う。そのニュアンスは違えど、
二人はどちらも、まごうことなき美少女だった。
 しかし。
「千秋は、僕の幼なじみだ」
 僕は百香の質問に対し、首を横に振った。
「タイプも何も、幼なじみをそういう目で見たことがないし、想像もできない」
「……十兵衛ちゃん」
 千秋が、どこか切なげな目で僕を見た。何かを言いたいけれど、言えない。そういう目。最
近の千秋には、よくある態度。
「じゃあ、ダメなの?」
「ひゃん!」
 そんな千秋の背後から、百香がスカートの裾をつまんだ。さっき自分でしたように、千秋の
スカートをたくし上げる。
 ピンクのストライプ。高校生が履くにしては微妙に子供っぽいデザイン。当然ながら、千秋
には百香のような膨らみはなく、すんとしたラインの恥丘の形が伺えるだけだ。
「ちーちゃんが、えっちして欲しいって頼んでも、してくれないの?」
 百香はスカートの裾をヘソが見えるくらいに持ち上げて、ひらひらと振った。千秋は恥ずか
しげに身をよじるが、なぜかはっきりとは抵抗しない。
「……言ったろ。千秋は確かにかわいいとは思うけど、そして千秋がかわいいことは嬉しいけ
ど、千秋は僕にとっては妹みたいなもんだ。恋愛対象じゃない」
 こういう場合。
 はっきり言っておかないと、むしろ失礼だ。別に千秋は、僕でなくても良いのだから。思わ
せぶりな、半端な態度を取る方が向こうにとっては迷惑だろう。
「だめだこいつ。わかってないよう」
 百香は、そこで軽くため息をついた。そして、スカートをつまんだ手を離す。
 片方だけ。
「……あ」
 もう片方は、千秋のパンツに触れた。生地の上から、千秋の秘裂を撫でさする。
「おい。何やってんだよ」
「続き。邪魔が入っていいとこで終わっちゃったから。収まりがつかないのよね」
「だから、やるなら学校以外で……」
「そう言っておいて、視線が釘付けなのはどうしてかしら?」
 百香の問いが。
 不意に、僕に、深く突き刺さった。
「千秋が私にいぢめられて、おまんこ濡らして感じまくって、自分から股を開く姿から目を離
さないのはどうして?」
46 名前: スバラシキセカイ [sage] 投稿日: 2009/09/30(水) 16:59:11 ID:Yy3mj9mA
「それは……」
 二人の行為を止めることは、過干渉になるから。行為をすること自体は構わないのだ。ただ、節度が問題なだけで。
 そう、だった、ハズだ。
「おちんちん固くしておいて、タテマエだけは立派よね。観ていたいなら観ていたいと、素直
に言えばいいのに」
「な!」
「ほうら、パンツの中にもいれちゃうよお?」
 百香は指を躍らせて、千秋のパンツの隙間に指を差し込んだ。そして、そこからさらに激し
く千秋の中心を掻き回す。
 ぬちゅ、くちゃ、ぬちゃ。
 千秋の秘裂から淫液があふれ、卑猥な音を教室に響かせる。ピンクのストライプの子供っぽ
いパンツが牝の臭いにまみれた汁で濡れて、百香の指に絡み付く、張り付く。
 すでに立つことがつらいのか、千秋は百香に背中を預け、膝を震わせている。そのせいで足
が開き、より僕に『現場』を見せ付ける。
「やあ……ももちゃんやめてぇ……十兵衛ちゃんが見てるのに……」
「いいじゃん。見せてあげようよ。どうせこいつには、言ったってわからないよ」
 百香は聞こえよがしに千秋の耳元で囁き、さらに千秋の耳を甘く噛んだ。唇で挟むように、
ほぐすように、念入りに。
「ふにゃあ……!」
「かわいいよ。ちーちゃん。すっごくかわいい。もっとシテあげるね?」
 百香は千秋の耳に舌を這わせつつ、スカートのホックを外した。手元も見ずに、一枚一枚、
千秋から服を剥いでいく。しまいには下着すら取り去られ、白くてはかない、千秋の肢体が露
になった。
「さ、こっち座って」
 百香は千秋を抱えたまま机に座り、自らの足を千秋に絡めて、足を開かせた。千秋のそこは
もう随分と濡れていて、包皮の下、クリトリスが勃起しているのがわかった。
「ほらあ、良く見て? 千秋はね、クリトリスをされるのがすっごく好きなんだよ?」
 その勃起を、百香の指がつまんだ。強弱を変えつつ、上下左右に動かし、指で擦り上げた。
「んん! んん!」
 足を閉じられないまま、真ん中を暴かれたまま、千秋は首を振って悶える。だが、その由縁
が苦痛でないことは、彼女の膣口から溢れる蜜を見れば瞭然だった。
「でもね、一番好きなのは……」
 百香は、両手を千秋の真ん中に押し当てた。指を一本ずつ彼女の肉に絡め、十の指すべてに
蜜を載せる。
 そして、てらてらと濡れた指で。
「乳首をこうされること。そうでしょ?」
 千秋の乳房の頂点をつまみ、扱き始めた。
「んあ! あ、ああ! ああん!」
 千秋の乳房は、それほど大きいわけではない。むしろ小さい方だし、乳首の色も薄ピンク色
の清楚なものだ。
 なのに、どうしてそこから、こんな淫らな反応が生まれるのか。
 もはや千秋の言葉は意味を失い、目は中空を向き、全身の肉が快楽の虜となり震えていた。
 宝石のような、月のような、可憐ではかなげで、美しい少女などどこにもいなかった。
 乱れに乱れ、ただ貪欲に快楽を受けようとする、一匹の牝犬しかいなかった。
 そこにいたのは、僕の見知った幼なじみではなかった。
「ねえ、十兵衛クン?」
 またも、百香は僕に問い掛けた。
「あなたは、なぜそこにいるの?」
 シンプルな、呆れ返るほどシンプル極まりない問い掛けだった。
「僕は……」
 百香と僕。間に千秋。僕はその千秋から、目を離せない。
 どうして。
 幼なじみだから、彼女の名誉を守るというタテマエはある。しかし、結局は関係ない。僕が
千秋を助ける理由はない。気にする必要はないハズだ。
47 名前: スバラシキセカイ [sage] 投稿日: 2009/09/30(水) 16:59:49 ID:Yy3mj9mA
 そもそも本当に千秋を助けるのが目的なら、今、ここにいる理由はない。むしろ、ここにい
ることが、千秋に対する侮辱ではないのか。
「私が代わりに言ってあげようか?」
 そこで。
 百香は、千秋の尻を掴み持ち上げた。
 そしていつの間にかスカートを捲くりあげて露にした男根を、千秋にあてがう。
「それは、私におちんちんがあったから」
「ん……」
 百香は先端を突き付けたまま、停止する。僕に見せ付ける。
「私がちーちゃんとシテるのを妄想して、それを自分に重ねたのでしょう? 自分じゃ触れな
いから、私に触らせた。そういうことでしょう?」
「何を……!」
「だからさあ……」
 不意に、そこで百香が反転した。
 仰向けになった千秋を机に押し付けるようにして、覆いかぶさる。
 僕にむけて、スカートを捲くり、丸い尻を突き出す。
「十兵衛クンがしたいのは、こういうことでしょう?」
 そして百香は片方の指で、自らの秘亀を割り開いた。
 蜜が溢れ、つんとした牝の臭いが鼻をつく。
「私が頼んでも私としない。ちーちゃんが頼んでもちーちゃんとしない。それなら、私を通し
てちーちゃんを犯すのは?」
 ぞくり。
 下腹部に、鈍い痛みを感じた。自分のものが、スラックスの中で痛いほど勃起しているのが
わかる。
「したくないの? 十兵衛クン」
 僕に向けて尻と男根を振る百香が、ぞっとするような笑みを浮かべ、僕を誘っていた。
 
 いつからそうなったかなんて、僕にはわからない。
 ただ、今までのようにはいかなくなった。それだけの話だ。
 結論から言うと、僕は千秋のことが好きだった。
 美少女だからというわけでも、幼なじみだったからというわけでもない。千秋が千秋だった
から好きになった。妹みたいにいつもそばにいてくれて、当たり前のように笑っていてくれる
彼女のことが好きだった。
 だからこそ、僕には不釣り合いだと思った。
 意気地の無い僕の代わりに笑える千秋。自分勝手な僕の代わりに泣ける千秋。臆病な僕の代
わりに怒れる千秋。
 そんな、彼女の豊かな感受性は、僕のような器の小さい人間に対し使われるべきではないと
思った。千秋に助けられてばかりの僕は、結局は彼女に甘えていて、負担にしかなっていない
から。
 だから、百香の登場は僕にとっては僥倖だった。これで千秋は僕から離れ、僕も甘えから脱
却できる。そう思った。
 しかし、ならば。
 今の状況は、なんだ。
「はあ……やわらかくてあったかい……ちーちゃんのおまんこって、最高ぉ……!」
 僕は見ている。
 千秋を、その肉棒で刺し貫こうとする百香を。
 じらしにじらしてから、百香はゆっくり、僕にも見えるくらいゆっくりと千秋を犯す。百香
の赤黒い先端から出るよだれが、千秋の蜜と混ざり合い、とろとろに溶けている。
「ほらあ……十兵衛クンも来て? 私の女の子も、もうこんなに……」
 百香が僕に向けて尻を振る。パンツを腿まで下ろし、足枷として、僕を受け入れることを態
度で示す。
 僕は。
 僕は。
「ああ! はいったあ! ももちゃんのおちんちんはいったよぉ!」
 ずぶりと。
 それは非常にあっけなく、千秋の秘所に埋まった。千秋の肉襞が、当たり前のように絡み付
き、絞り上げる。
「んんっ! あはあ! もうだめ! もう、かわいすぎ! ちーちゃんかわいい! すごくか
わいい! いっぱいしてあげる! ちーちゃんの中で、私のおちんちんしこしこして! 白い
ミルクたくさん絞って!」
48 名前: スバラシキセカイ [sage] 投稿日: 2009/09/30(水) 17:00:59 ID:Yy3mj9mA
 ついに耐え切れなくなったか、百香は肉棒を千秋の奥まで突き込み、かき回し始めた。
 にっちょ、にっちゃ。
 肉と肉のぶつかる音。百香のカリ首が千秋の蜜をかき出す音。
 汗の臭い。千秋の臭い。百香の臭い。牝犬の臭い。
 僕は。
「んはあ! そうだよ。それでいいんだよ? 十兵衛クン!」
 いつの間にか、百香の尻を、両手で掴んでいた。
 千秋の中で恍惚とした笑みを浮かべる百香の尻を、揉んでいた。
 そして。
「んはああ!」
 彼女の濡れそぼつ秘裂に、僕の先端を突き入れた。
「うう……うあ」
 気持ち良かった。
 今まで感じたことのないやわらかさとあたたかさ。それでいて襞は隙間なく僕を締め付け、
奥へ誘おうとする。
「じ、十兵衛クンのって、意外とおっきいんだね……それとも、男の子はみんなそれくらいは
あるの?」
「……し」
 知らない。わからない。
 ただ僕は、何も考えることができず、快楽に任せて百香の尻に腰を打ち付けた。
 やわらかい百香の尻が、ぷるぷると波立つ。
「は……あ! いいよぉ。すっごくいい! おちんちんもいいけど、おまんこもすっごくいい!」
 百香は千秋の奥深くに先端を入れたまま、僕を受け入れた。尻を突き出して、僕の肉棒を貪
る。
「ももちゃん……私もお……」
 そのために、腰が止まっていたのだろう。百香の下で、千秋が濡れた声で懇願した。
「んう……ごめんねちーちゃん。すぐしてあげるね?」
 そして百香はタイミングを計り、少しずつ腰を動かし始めた。
 腰を引いて、僕を飲み込み。
 腰を突き出し、千秋を貫く。
 こんなことは初めてだろうに、百香はすぐにコツを掴んだ。だんだんペースが上がり、動き
が細かくなり、しまいには腰の動きに捻りまで加えて来た。
「ぐ……ぬあ……」
 そしてそうなると、なおさら僕も止まることができなくなった。もはや百香を犯しているの
か、百香に犯されているかもわからない。
 行き着くべき場所に向かって、加速し続けるだけだった。
「も、ももちゃん……おっぱい、おっぱいちょうだい……!」
 そんな中、ゆるゆると千秋の手が延びた。なにかに縋るように、宙をさ迷う。
「はいはい。甘えんぼだなあ、ちーちゃんは……」
 百香ははだけていた乳房を、千秋に差し出す。そうして、千秋は手掛かりを得た。自らを貫
く肉棒に喘ぎながらも、ほっと息をつく。
「ち、ちあ……き……?」
 僕は腰を振りながら、どろどろになった頭で彼女の名前を呼んだ。あるいは、想った。
 大差はないかもしれない。
 僕と百香が繋がり、また百香と千秋が繋がることで、僕と千秋も繋がっていたから。
「ふあ! もう、もうだめっ! 私いっちゃう!」
「ま、まってちーちゃん……! 私も、もう少しで……」
 一番に高みへたどり着いたのは、千秋。しかし、それは僕も同じだった。
「三人でいこ? 三人、一緒に!」
 ぎりぎりまで、本当に寸前まで加速して。
「ん、く……ああ!」
 三人の肉が、ほとんど同時に、絶頂に震えた。
49 名前: スバラシキセカイ [sage] 投稿日: 2009/09/30(水) 17:12:56 ID:Yy3mj9mA
 僕の内部から出た白濁が、百香の中へ注ぎ込まれる。その熱が百香を後押しし、彼女もまた
千秋の中で射精した。
 どどくっ、どくくっ、どくどくっ。
「はあ……っはあ……」
 息も絶え絶えに、汗だくになって、僕らは机の上に折り重なった。
 結合はそのまま。
 千秋の隙間からも百香の隙間からも白濁が零れ、大腿を伝っていた。

 ちーちはね。がんばっていたんだよ。
 たまたま同じ成績だったなんて嘘。十兵衛クンに追い付くために、ちーちゃんは毎日遅くま
で勉強してた。
 十兵衛クンの代わりに笑うため、泣くため、怒るために、自分のことは全部我慢した。
 わかる? ちーちゃんの想いは、それだけ強かったの。
 そして、それなのに、十兵衛クンには届かなかった。
 ちーちゃんは言ってたよ『届くかわからない手紙を送り続けるのは辛い』って。
 だから私は、十兵衛クンの代わりになることにした。十兵衛クンに宛てられた手紙を、全部
私が預かったの。そうすればもう、ちーちゃんは苦しまずに済むから。
 余計なお世話? まあ、そうだよね。
 違うもの。この手紙は十兵衛クンに宛てられた手紙であって、私のものじゃないもの。
 だから、私は手紙を全部返すよ。
 十兵衛クンも、ちーちゃんに渡せなかった手紙があるんでしょ?
 だったら、やっぱりそれも、ちーちゃんに渡してあげて。
 これ以上意地張ったって、キツイだけだよ?

 それが百香の弁明だった。
 後も先もなし、それでおしまい。
 けれど。
「待って!」
「待てよ!」
 教室を出ていこうとする百香を、僕と千秋は呼び止めた。
「ももちゃんは、それでいいの? ももちゃんは、私がかわいそうだったから付き合ってくれ
たの? それだけなの?」
「格好つけようとするなよ。僕だって、お前の想いが嘘じゃないってことくらいはわかるぞ」
 一つのわだかまりが解消されることで現れた、新しいわだかまり。
 僕も千秋も、それを無視して前に出る気にはなれなかった。精算するというのなら、それを
精算せずにはいられなかった。
「だって……」
 百香は背を向けたまま、肩を揺らす。感情を押し殺して、機械的になろうとしていた。
 でも。それは。
 せっかく書いた手紙を、自ら破り捨ててしまうのと同じだ。僕らをそういう行為から救って
くれた彼女がそれを行うのは、僕らは心苦しかった。
「私、ももちゃんのことは好きだよ! 十兵衛ちゃんと仲直りできたのに、ももちゃんがいな
くなるなんてやだよ!」
「僕だって、お前には感謝してるんだ。借りの一つくらい返させてくれないと、どうにも寝覚
めが悪い」
 それは単なるわがままかもしれないけど。
 いいじゃないか。それくらいは、赦してくれたって。
「二人とも……」
 そこで。
 百香は振り返って。
「なあんちゃって!」
 花が咲いたような飛び切りの笑顔で、僕らに抱き着いて来た。

「そうそう、簡単に、ちーちゃんを譲るわけないでしょ。ばかじゃないの」
「な、お前……!」
「ここは、公平に勝負といきましょうよ」
50 名前: スバラシキセカイ [sage] 投稿日: 2009/09/30(水) 17:13:42 ID:Yy3mj9mA
 そう言って、百香は背後から千秋を抱きしめた。
「私のおちんちんと、十兵衛クンのおちんちん。どっちがちーちゃんを悦ばせられるか、勝負
よ!」
「え? どういうこと?」
 千秋は困惑しつつも、また素直に脚を広げる。
「ハンデとして、私はお尻の穴でするから。十兵衛クンはおまんこでしてあげなさい」
「……ハンデなのか。それ。千秋ってマゾなんだろ?」
 僕は疑問を抱きつつも、百香の話に乗った。先程射精したばかりの男根も、固さを取り戻し
ている。
「そ、それより両方からなんて……なんて……」
 早くも恍惚とし始めた千秋を挟んで、ゲームが始まった。
「ん……うあ……」
 千秋のそこは、百香のそことは感触が違っていた。百香のそこが僕を奥へ奥へと誘うことに
対し、千秋のそこは、そっと僕を包み、僕がどのように動いても襞が絡み付いて来た。
 どう動いても良い。
 そう言われると、サディスティックな衝動に駆られる。すなわち、彼女を内側からめちゃめ
ちゃにしてやりたいと。
「ふ……ふあ……! 中で、中で十兵衛ちゃんとももちゃんがコスれてるぅ……!」
 僕が千秋の尻を支え、百香が千秋の脚を持ち上げて、立った姿勢で彼女を犯す形。そのため、
千秋の深い所まで僕の肉棒は埋まった。おそらく、百香のも。
「お尻も……最高ぉ! ちーちゃんかわいい! すっごくかわいい!」
 僕と百香。互いに好きな速度、好きな深さで、千秋を犯す。そのランダムな刺激に、千秋は
舌を突き出してよがっていた。
「ふぇ、げ、げーむなのに! これじゃあ、どっちが気持ち良いかなんて、わからないよぉ……!」
 ああ。うん。まあ。
 なんとなく予想してたけど、そうなるだろうなとは思っていた。
 しかし、そんなこと、今更でしかないだろう。
 僕らにとってはもう、どうでも良いことだ。
 にっちゃ。にっちゃ。ぐりぐり。
 いつの間にか、僕らは三人で体を寄せ合った。三人で一つの塊になるように、身をすりあわ
せた。
 肌と肌。
 汗と汗。
 蜜とよだれ。
 どろどろに溶け合って、誰が誰の快感なのかも、わからなくなる。
「千秋」
 僕はそこで、本当に何年かぶりに千秋と目を合わせて、唇を重ねた。突き出た彼女の舌を、
優しく吸う。
「あ、ずるいぞ十兵衛クン」
 百香も負けじと、千秋の耳を噛んだ。
「ああ! もうだめっ! ちーちゃんのけつまんこに、ちんぽミルク出しちゃうっ」
 そう叫んで、百香の腰が加速した。その肉棒の動きが、僕のそれにも伝わってくる。
 僕も、限界。
 千秋と舌を絡めつつ、僕もまた加速した。さっきよりも、さらに高い場所まで。
 そして。
「ぷはっ……あ……! あ……! んあああ!」
 僕のマグマと百香のミルクが、千秋の中で弾けた。
 その勢いはとどまるところを知らず、結合部からぽたぽたと落ちるほどだった
「……っ、はあ」
 そのまま、三人、静かに抱き合う。
『大好き』
 誰が言ったのかも、誰に向けたのかもわからない言葉が、夕暮れに染まった教室にぽつりと響いた。
51 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/09/30(水) 17:15:52 ID:Yy3mj9mA
以上投下終了。

52 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/30(水) 18:00:24 ID:VYt5BeeN
3人そろって見つかって退学になってしまえ
53 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/09/30(水) 20:10:18 ID:4NCooi1D
腰を打ち付けるってエロい表現だなあ(;´Д`)ハァハァ
54 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/01(木) 08:42:27 ID:C66CZWcj
GJ!男&女&ふたの3Pで、直列連結と前後二本挿しを両方やってくれるとは!
55 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/01(木) 08:51:18 ID:HM/3ljEL
男なんてちんこもげてちーちゃんにくっついてしまえばいいんだ
56 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/01(木) 16:53:49 ID:+ONSEacr
>>46
連結GJ
57 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/01(木) 22:12:22 ID:tpXnra7o
三両連結のときは真ん中の人だけ動けば全員きもちよくなれると思うんだ
58 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/01(木) 22:32:55 ID:XJcIiiAr
>>57
マジレスすると、足場に対する踏ん張りとか、自他の挿入の角度などの状態、
あと真ん中の人は「男女同時の性感」という、
本当に狂い死にする恐れも考えられそうな快楽で腰砕けてる事を考えると、物凄く困難かと。

普通の人間でも、慣れてない状態での二本挿しや挿入時の前立責めは、
快感通り越して呼吸できなくなって卒倒するかゲロ吐くか、って状態らしいし。

そういう意味では、ふたなりのフル接続状態。つまり「二本挿し挿入」は…もはや拷問かも分からんね。

NO!タコ足配線!
59 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/02(金) 00:01:41 ID:Hf414jjc
 余談というかヨタというか。

 ラストの二本挿しは
『駅弁って無理じゃね?』

『なら支える人数増やせばよくね?』

『どうせなら二本挿しにしねえ? 美少女の中を楽しみつつ、ふたっ娘のおちんちんを感じる
とか良くねえ?』
 という頭の悪い考えから。

 立ちながらするのは支える力が必要だけど、女の子のお尻やふとももを楽しむロマンがある
んだ……ここはふたスレだけど、いや、だからこそ、女の子のそういう魅力を強調せねば。穴
に入れるだけなら、それなりの器具でも十分なのだし。

 ……ふたなりをテーマにした創作物にハードな展開が目立つのは、その考えが行き過ぎた結
果なのだろうか。
60 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/02(金) 00:06:28 ID:dQmG1esI
「やれるなら全部!」って、欲張っちゃうのかもねえ。
61 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/02(金) 11:28:12 ID:Xn8bQGP5
ttp://www.e-nls.com/pict1-17525-12001013

これで責められまくるふたっ娘の話がよみたい
62 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/02(金) 15:05:48 ID:8Ogo6/xo
個人的に、フタナリには女の子としての魅力が必要。
63 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/02(金) 15:22:21 ID:9QOA1+lF
>>62
同意。いかにも教科書的な女の子にチンポがあるから良いと思う。
64 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/02(金) 15:40:25 ID:ErSS53mQ
優等生タイプのふた娘が発情した時だけサカリまくるのはいいね
65 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/02(金) 18:10:42 ID:lAVHT0Fz
さすがに女子陸上でアフリカ代表のあの人なんかは萌えないな
しかしこのへん読んでると現実は複雑だと考えさせられる
ttp://news.goo.ne.jp/article/mainichi/life/20090929ddm013100134000c.html

かわいくて胸も尻もあってちんこも性欲も人並み、なんてのは妄想だからあり得るものと思いたい
66 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/02(金) 21:33:11 ID:0XDqYZum
ふたなりに関しては「ただし美少女(美女)に限るっ!」が原則だと思ってる。
それさえ守られてれば、多種多様な属性が楽しめると思うのだわ…
67 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/02(金) 22:02:33 ID:kMtu20T7
お姉さま的な雰囲気を持つふたが男の子っぽい娘を女の子にしちゃう話とかすごく好きです・・・
あとはよくあるけど公園でSなロリっこ達にいじられるふたとか
68 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/03(土) 01:24:59 ID:/hoRxGrL
>>65
あれは棒の無い男だからなあ・・・
まあハゲ・体毛の原因になる酵素が欠落しているから体毛はそんなに無いらしいが。
69 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/03(土) 17:15:19 ID:dSwvN0o4
「フタナリだから」と男っぽくしてる女の子に、女の悦びを刻み込むとかも好き。
70 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/03(土) 20:55:12 ID:puH+mRf/
「少年人格&少年体格なふたなりを、強引に女にしてしまう。」
なんとも背徳的なエロさがあるが、
過度に男寄りのふたなりは、好き嫌い大きいからなあ…。
71 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/03(土) 21:10:20 ID:rA3pkj3Z
>>65
リアルふたは気の毒なんでここで話題にするのは失礼な気がする
今まで女として生きてきたのに突然お前は男だろ!なんてキツ過ぎる
しかも男とは言い切れないし、生殖機能使えないとか気の毒にも程がある…


でもフィクションならふたなりを必死に隠して生きてきた子が
淫乱バイっ子にぱっくんちょされるのとか>>69とか好きだ
子種なし精子をとまんないよぉおってどぴゅどぴゅ中出ししちゃうふた娘もいい
72 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/03(土) 22:58:41 ID:FMNNY1Mv
>>70
「少年人格&少年体格から成長期で女性体格になりつつあるふたなり」ならば背徳的だがこのスレでも受け入れられるのではないか
73 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/04(日) 01:34:03 ID:dy7dyhHc
>>64>>67を混ぜようとした。

というわけで投下開始。
74 名前: あやめシンドローム [sage] 投稿日: 2009/10/04(日) 01:36:04 ID:dy7dyhHc
『三笠山恵理子はストイックだ』と人からは良く言われます。
 それは私の規律への態度や、容姿や、友人関係等あらゆることに関して当て嵌まる言葉でし
た。いついかなる時でも自分を律し、模範的に振る舞うこと。遊ばず、休まず、年中無休で真
面目を通すこと。そしてそれを驕ることなく、ただ当たり前のことなのだと謙虚に振る舞うこ
と。
 それこそが、私の処世術でした。不器用だと、融通が聞かないと言われることもありました
が、私は私なりに、不器用だからこそ、それを一生懸命やるしかなかったのです。
 優等生。
 勉強くらいしかとりえのない私は、そのレッテルこそが頼りでした。
「ねえ、三笠山イインチョ。カラオケいかない? テストも終わったことだし、ぱぁっとやろ
うよ」
 それは、秋のテストが終わった日のことでした。
 いつも私を誘ってくれるグループの女子が、その日も私を呼んでくれました。
 真面目で不器用な私にとって、彼女のようなクラスメイの存在はありがたいものでした。私
は黙っているとたちまち孤立してしまうので、彼女のような人に追従してクラスに馴染めるの
は、正常な人間関係の構築のために重要なことなのです。
 しかし。
「ごめんなさい。今日は、外せない用事があるの」
 その日の私には、それよりも大事なことがありました。
「あ、そうなの? 残念だなあ……」
 少しそっけない言い方になりすぎたかなと不安がよぎりましたが、それは杞憂でした。彼女
はさっぱりと頭を切り替えて、他のクラスメイを誘いに行きましたから。
 こういった軽い付き合いで済ませられるということも、私にとっては幸運なことです。私は、
自分が人付合いを苦手としていることを知っていましたから。
 そうして私はそそくさとカバンを抱えて、制服のままある場所に寄り道をします。
 通学途中にある、小さな公園。
 今日はここで、ある人と約束をしていました。
 平日の昼間ではありましたが、公園には子供や、それを見守るお母さん達がそれなりに居ま
した。皆さん思い思いに平和な時を過ごしていて、今日のおかずは何にしましょうとか、これ
また日常的な会話がされています。
 私はそんな公園の隅、公衆トイレの裏手にあるベンチに腰掛けました。そこはいわばこの公
園のエアポケットであり、昼間でも木の陰に入っているためじめじめしていて、周囲には誰も
寄り付かない不自然な場所でした。
 私はカバンを膝の上に載せて、そこからハードカバーの本を取り出しました。木の陰の、強
すぎず弱すぎない光は読書には適していましたから。
 読書は好きというほどではありませんが、活字を追ってその世界に没入することは好きでし
た。つまり、文字があるなら漫画でも新聞でも良くて、今日はたまたま、それが本だったとい
うだけのことです。
 だから、ゆっくり物語を楽しむというよりは、斜め読みに近い形で速読――貪る感じになり
ます。それが周囲には逆に『玄人っぽい』と褒められてしまうのですが。
 そんなふうに没入して、分厚い本のページを半分ほどめくった頃。
「お姉ちゃん」
 私ははっと顔を上げて、その声に反応しました。活字の世界から、現実に引き戻されます。
「お待たせ。今日も遊びに来たよ」
 そこにいたのは、ポニーテールをひょこひょこ弾ませた、小さな女の子でした。
 彼女が小学生であることは、背負ったピンク色のランドセルを見ればわかります。
「いいえ。そんなには待っていませんよ。」
 私は栞紐を挟んでハードカバーを閉じ、カバンへ戻しました。
75 名前: あやめシンドローム [sage] 投稿日: 2009/10/04(日) 01:37:16 ID:dy7dyhHc
「今日も遊びますか。あやめさん」
 十和田あやめ。それが彼女の名前です。
 私は彼女とひょんなことから知り合い、こうして遊び合う関係になっていました。
「あ、待ってお姉ちゃん。今日は友達もいるの」
 あやめさんは背後を振り返り、声をかけました。するともう二人、ランドセルを背負った女
の子が現れます。
「あたしと同じクラスの、紅葉ちゃんとレミちゃん」
 片方はショートカットで眼鏡をかけた、大人しそうな女の子。もう片方は金髪碧眼の、外国
の子でした。
「あ、相原紅葉です」
「レミ・レオーニーと言います。あ、ウチは日本語できるんで、かしこまらなくてもいいです
よ?」
「つーか、日本語しかできないんでしょ? 日本育ちのエセイギリス人なんだから」
「ネタバレすんなやー!」
 あやめさんが、レミさんの脇腹を軽く小突き、レミさんがそれに反撃し、おろおろと紅葉さ
んがそれを止めます。
 とても、仲の良さそうな三人組でした。
「あ、お姉ちゃん笑った。ひどい」
 あやめさんに言われて、私は口元が綻んでいることに初めて気がつきました。
「はあ、イメージではもっとクールな感じかと思ったけど、なかなか愛嬌のある人ですな」
「もっと怖い感じだと思ってた……」
「ふふん。お姉ちゃんは言葉という枠に収まらない感じなんだよ。諸君」
「それを言葉で伝えようとしたのはあんたですがな」
「うんうん」
 三人が三人、自然と会話が弾んで行きます。お互い意図しているわけではないのに、川の流
れのように途切れることがありません。
 私には苦手で、到底できないことでした。
「……で、本当なの? このお姉ちゃんがそうだって言うのは」
「んー。それは、実際に見て貰う方が早いだろうね」
 あやめさんが、笑いました。
 目を丸くなるほど開いた、肉食獣を連想させる、恐ろしい笑顔です。そしてそれゆえに、逆
らうことを許されないモノでした。
「お姉ちゃん。パンツ脱いで」
 シンプルな命令。
 しかし今は、昼の公園。
 この薄暗いベンチの周辺には他に誰もいませんが、次の瞬間にはどうなるかわかりません。
公園には、まだたくさんの人がいるのですから。
 それでも。
「はい……」
 それでも私は、スカートの中に手を入れました。パンツの裾を探し、そこをつまんで膝まで
下ろしました。
「今日は白なんだ。たまには黒とか紫とか履けばいいのに」
 そのパンツを見て、あやめさんが言いました。後の二人も、私の動きに注目しています。
 六つの瞳が、焦げるほどに私を見ています。
「お姉ちゃん。スカート上げて、中を見せてよ」
 やはりシンプルな、あやめさんの命令。
 あやめさんは笑顔です。あの恐ろしい笑顔です。だから私は、それに逆らうことはできませ
んでした。
 スカートの裾をつまんで、腿を滑らすようにして、私はゆっくりとスカートを上げます。
 じりじり、じりじりと。
 スカートの動きに合わせて、三人の小学生の視線が動き、私をなぞります。
 そして、スカートが完全に捲くられて。
 私の真ん中が、露になりました。
「あ……」
「すごい……」
 そして、もはやここに至ったならば、説明しなければいけません。
76 名前: あやめシンドローム [sage] 投稿日: 2009/10/04(日) 01:38:30 ID:dy7dyhHc
 私の股間から、おちんちんが生えていることを。
 女の子なのに、女の子の部分もあるのに、太くて赤黒い、おちんちんが生えていること。
「あは。今日も元気だね。お姉ちゃん」
 そしてそれが、小学生に見られることで、痛いくらいに勃起していることを。
 説明、しなければいけません。

 そもそもこのおちんちんは、私が生まれたころからあったものでした。といっても最初は少
し大きいクリトリス程度の大きさしかなくて、私自身、自分を女の子だと疑ってはいませんで
した。
 ですが、十二歳になった頃、胸が膨らみ、生理が始まる頃になると、おちんちんもまた急激
に成長し始めたのです。
 そして同時に、性欲もまた急激に膨らんで来ました。
 中学生の頃は、それこそ毎日オナニーに耽っていました。朝勃ちを鎮めるために一回して、
学校から帰るなりもう一回して、夕食後にまた一回して、そして寝る前にさらに一回。それで
済めば良い方で、実際は一日に十回しても収まらない日があり、一日中勃起しているので、パ
ンツの内側は先走りでいつもびしょびしょになっていました。
 病気かもしれないと、いつも悩んでいました。
 しかし、相談できる人はどこにもいなかったのです。両親にすら――私は自分の体の変化を秘密にしていたのですから。
 一人で、不安を抱えたまま、悩むしかなかったのです。
 しかし、だからこそ。私は模範的でなければいけなかったのです。あれほど収まらない性欲
を抱えていても、学校でオナニーをするような醜態は侵していないし、隙も見せていません。
だからあの頃の私を見ている人の殆どは、私を今と変わらない優等生だと思っているのでしょ
う。
 とはいえ今も、性欲がくすぶり続けているという点は変わらないのですが。
 そして、だからこそ、私はあやめさんと出会いました。
 高校に入学して間もない頃、私はこの公園のトイレでオナニーをしていたのです。
 家まで我慢することができなかったのと、学校でするわけにはいかなかったというのがその理由です。
 それ以上でも以下でもなく、本当に軽い気持ちでした。
 個室に篭り、便器に向かい、勃起したおちんちんをシゴいていたのです。
 すでにかなり興奮が続いていたので、達するまでに時間はかかりませんでした。
「はあ……ん。んぅ!」
 それでも、できるだけ声を出さないように注意していました。
 しかし。しかしです。私はそれでも、大事なことを見逃していたのです。
 個室の扉。
 開けて、閉めて、鍵をかけました。だから、なんの異常もないと思っていました。だから背
中を預けるいつもの姿勢で、オナニーしていたのです。
 ぼきり。
 ミスに気がついたのは、そんな音が聞こえてからでした。手遅れでした。
 鍵をかけていても、蝶番が壊れてしまえば、外れてしまえば、扉は開いてしまいます。その
トイレは、その個室だけがたまたま、建て付けが悪かったのです。そして私が背中を預かてオ
ナニーしたことが、決定打となりました。
 結果。
 私は扉ごと、倒れ込んでしまいました。
 しかも間の悪いことにイッた瞬間だったので、熱い精液を顔に受けてしまいました。
 しかし、なにより大変だったのは。
「あ、え……女の子なの……? え? でもおちんちん?」
 その現場をたまたま入って来た小学生に見られたことと。その小学生が、あやめさんだった
ということです。

「うわあ。すごい太いですねえ」
「おっきい……」
 レミさんと紅葉さんが、私の屹立を見てそんな感想を漏らしました。
77 名前: あやめシンドローム [sage] 投稿日: 2009/10/04(日) 01:40:23 ID:dy7dyhHc
「そうでしょ? あ、ほら、いまぴくってした」
 当然、あやめさんも見ています。三人は私の足元に屈み込み、吐息がかかるほど顔を近づい
て、私を観察していました。
「おちんちんはあるけど、タマタマはないの。代わりに、女の子のがあるでしょ?」
「本当だ。人体の神秘ってヤツですねえ」
「なんか、変わった匂いがする……」
「ガマン汁の匂いかな? 勃起していると、さきっちょから出るんだよ」
 私は。
 スカートをたくしあげたまま、一本も動くことができません。
 パンツを膝まで下ろしているから……という物理的な理由もありますが、一番はあやめさん
がいるからです。
「その制服、三ツ葉学園のでしょう? 私、知ってるよ」
 初対面の時、あやめさんは、私に言いました。
「困るよね? こんなきったないトイレで、しかもおちんちんシゴいてオナニーしてただなんて、知られたら大騒ぎだよね?」
 異常な私に対し、逃げるのではなく、脅迫してきたのです。
 そうなれば、私に選択肢はありません。
 あやめさんの言う通りに動いて、秘密を暴かれることがないように、祈るしかなかったので
す。
「ほら。良く見てて」
 あやめさんの白い指が、私のおちんちんに絡み付きました。
 それはとてもすべすべであたたかくて、体が勝手に反応してしまいます。
「こうして、しこしこ〜ってするとね、先っちょからガマン汁が出て来るんだよ」
「ひぐっ……!」
 あやめさんの手が動き始めました。私のおちんちんを、根本から先端まで両手でシゴきはじ
めたのです。
 あやめさんと出会ってからは、ほぼ毎日受けている刺激。しかし慣れることはなく、ずっと
気持ち良いままの刺激です。
 音がするほど激しく、私は思わず喘ぎ声を漏らしてしまいました。
「そ、そんなに動かして大丈夫なの? 痛くないの?」
 紅葉さんが、心配そうに私を見て、あやめさんに尋ねました。
「ん? 大丈夫だよ。だって、気持ち良いんだもの。そうだよね? お姉ちゃん?」
 あやめさんは手を止めず、むしろより速度を高めて、私をシゴきます。
「う……ん」
 私は、涙目になりながらも、必死に答えます。
「気持ち良い、です……もっと、っは、はげしく……激しくシテください……!」
 今にも砕けそうな膝で、なんとか体を支えて、そう言い切ることができました。
「ほらね? んー。でも、私はちょっと疲れちゃったかな」
 ぱっと。あやめさんがあっけなく手を離し、私を解放してしまいました。
「ああ! そんな、やめちゃ嫌ぁ……」
 自分の意志とは関係なく、おちんちんが跳ねます。先端から透明なよだれが湧いてきて、亀
頭をてらてらと光らせていました。
「そんなこと言われてもー。ケンショーエンになったら困るしぃ」
 あやめさんは肩や腕を揉んで、ため息をつきます。しかし一方で、目は笑ったままです。明
らかな、いじわるでした。
「はあ……っは……」
 シテくれないなら、自分で。
 きっとあやめさんは、私が自分でおちんちんをシゴく姿を――小学生の前でオナニーする女子高生の姿を見たいのでしょう。
 ヘンタイ。
 それこそ、あやめさんが私に貼りつけた、レッテルなのですから。
「なあなあ。ウチがやってもいい?」
 しかし、その流れを止めたのは、意外にもレミさんでした。
「本当に気持ち良いなら、してあげたいのだけど……」
 私のおちんちんを興味津々で見つめて、そして手を開いたり閉じたりしています。
「ん……そう? じゃあ、代わって」
78 名前: あやめシンドローム [sage] 投稿日: 2009/10/04(日) 01:41:34 ID:dy7dyhHc
 あやめさんは一瞬だけ迷ったようですが、すぐにレミさんと位置を代えました。
 レミさんが私の正面に屈み込み、あやめさんよりもすこし長い指で、私のおちんちんを恐る
恐る握ります。
「うわ……熱いなあ。しかも、なんかどくどくしてる……」
「ひゃんっ!」
 一際強くレミさんの息がかかり、私は体を反らしました。レミさんは驚いて、私から手を離
そうとしましたが、
「大丈夫。気持ち良いだけだから」
 背後から重ねられたあやめさんの指によって、それを阻まれました。
「ん……」
 二十本の指と、二人分の体温に、私のおちんちんが包まれます。拘束されます。
「根本から、こうやって指でわっかを作るようにして、先っぽまでしっかりシゴくの。爪は立
てないようにね?」
「うわ、ぬるぬるしてる」
「そこはガマン。こうして濡らさないと、滑りが悪くなっちゃうから」
 あやめさんの懇切丁寧な指導の下、レミさんの手が私のおちんちんをシゴきます。
 それはゆっくりで、もどかしくて、むしろ触れられないことよりもつらいくらいでした。
「あ……うん……」
 快楽。
 スカートを握る手を強めて、それに耐えます。そうしないと、今にもその場に膝をついてし
まいそうでした。
「ようし。ねえ紅葉ちゃん。お姉ちゃんのおっぱい揉んであげて」
「え……」
 真っ赤な顔をしていた紅葉さんに、あやめさんが声をかけました。
「お姉ちゃんはね。おっぱいをされるのも好きなの」
 あやめさんはおちんちんをレミさんに任せて、立ち上がりました。そして私の胸元に手を伸
ばし、制服のリボンタイを解きます。
 それから一つ、二つとブラウスのボタンを外して私の胸元を開きました。
「ブラも白だ。お姉ちゃんってこういうとこは几帳面だよね」
「あ、あやめさ……」
 言いかけた私を遮るように、あやめさんはブラの上から私のおっぱいを掴みました。
「あー。お姉ちゃんわざとカップ数の小さいブラしてるでしょ? おっぱいがきゅうきゅうしてるよ?」
 つんつんと、あやめさんの指が私のおっぱいをつっつきます。
「だ、だって、おっきいと目立つ……し……!」
「せっかく大きく育ったんだから、ちゃんとあったブラつけないとダメだよ。もったいないも
の」
 そうなのです。
 おちんちんがあるのに。私のおっぱいは同世代の子と比べると、かなり大きいのです。私は
それがあまり好きではなくて、きついブラをつけて隠しているのですが。
「はいはい。ブラ取るよ。息だって苦しいでしょ? こんなブラだと」
 あやめさんに対し、私ができる抵抗はなにもありません。すぐにホックを外されて、おっぱ
いを裸にされてしまいました。
「お姉ちゃんの乳首きれー。うらやましいなー」
 そっと持ち上げるように、あやめさんが私のおっぱいに触れます。
「ほら。紅葉ちゃん。こっち来て揉んであげて?」
「う、うん……」
 あやめさんが横にずれて紅葉さんを誘い、紅葉さんはそろそろと私に近づきます。
「私の真似をして、揉んであげて。やさしくね?」
「わかった」
 そうしてあやめさんが右、紅葉さんが左のおっぱいに触れて、揉み始めました。
 あやめさんの動きを見ながら、紅葉さんが真似をします。
 二人の小さな手が、私のおっぱいに埋まり、動き回ります。
「やわらかい……それに、吸い付くみたい……」
 ぼそりと紅葉さんが呟きながら、激しくなっていくあやめさんの動きを追います。
 たまりません。
79 名前: あやめシンドローム [sage] 投稿日: 2009/10/04(日) 01:42:43 ID:dy7dyhHc
 そんな風におっぱいで遊ばれている間も、レミさんは一生懸命におちんちんをシゴいている
のですから。
 他人に触れられるというだけで、それが自分の意志でないというだけで、どうしてこんなに
も刺激的なのでしょうか。
「んん……あっ、あっ」
 体中の肉が、痺れます。もうすでに膝が笑っていて、立つのもやっとでした。
 おちんちんの奥で、熱いモノがたぎります。
「も、もう、だめぇ……イキ、そう……」
 口の端からよだれが伝うのを感じながら、私は訴えました。
「うん? もうイッちゃうの? せーえき出したいの?」
 おっぱいをさらに激しく揉みしだきつつ、あやめさんが意地悪に問いかけます。
「も、もう、がまん……っがまんできないのお! 白いちんぽ汁、たくさん、たくさん、
びゅーって出したいのお……!」
 すでに、私の頭は快楽に蕩けています。
 頭のネジが跳んでいて、気持ち良くなることしか考えられません。
 ここは公園だとか、相手は小学生だとか、そんな認識は、どこかに吹き飛んでしまっていま
した。
「ふうん。レミちゃん。仕上げは私がやるわ。二人は見ていて。ふたなりのお姉ちゃんがせー
えき出すとこ、見たかったんでしょ?」
「え、本当に出るの? びゅーってなるの?」
「おしっことは違うって本当なのかな……」
 二人、それぞれに作業をやめて、私のおちんちんに注目します。
「行くよー。お姉ちゃん。いっぱい気持ち良くなって?」
 その中心で、再びあやめさんがおちんちんをシゴき始めます。三つに分散していた快楽が一
つに絞られて、何倍にも増幅される感じです。
「ひぐああ!」
 さらに、あやめさんの手はもはや『責める』動きに変わっていて、おちんちんがもげてしま
いかねないほどの激しさでした。
 クライマックスに向けた、ラストスパートです。
「ほら、ほらっ、ほら! イッちゃいなよ! 小学生の手コキで、せーえきたくさん出しちゃ
いなよ! お姉ちゃん!」
「は、は……ひゃああ!」
 どくん、どくん、びゅるびゅる。
 尿道を、どろりとした熱い精液が駆け、一気に吹き出しました。
 それはとても勢い良く跳び、正面にいたあやめさんはおろか、私を覗き込んでいた二人の髪
や頬にも跳ねてしまうほどでした。
「う、うわ、熱い!」
「……変な匂い」
 レミさんはびっくりしてのけ反り、紅葉さんは眼鏡に跳ねたその匂いを嗅ぎました。小学生
にそんなことをしてしまったという事実に、私は背徳感で震えます。
 しかし。
 真正面から私の精液を受け、顔中をどろどろに汚したあやめさんは。
「まだだよ。まだ終わらないよ」
 私のおちんちんを、離してはいませんでした。
 それどころか、左手で根本を押さえ、右手の掌を使い、亀頭を刺激し始めたのです。
「あ、やっ……あやめさん、もう、もうイッたからあ……」
 尿道の入口を、特に念入りに、集中して、刺激します。
 その刺激に耐えることができず、私はついに膝をついてしまいました。しかし、それでもあ
やめさんは、責めるのをやめてくれません。
「くすぐったいよぉ……もう、もうやめてえ……」
 腰が、自分の意志に反しがたがたと震えます。亀頭ばかりを刺激されることで、痛みすら感
じるほどでした。
 しかし、それよりも、快楽の波が振り切れたままになっているのが問題で。
 頭の中が強い光で満たされて自分の形すらもわからなくなってしまうほどの波に包まれてい
て。
「ひっ……ひぅ……ひぃぃやああ!」
 再び、おちんちんから何かが吹き出しました。
80 名前: あやめシンドローム [sage] 投稿日: 2009/10/04(日) 01:44:36 ID:dy7dyhHc
 びしゃっ、びち、びちゅん。
 精液ではありません。それよりも粘性は低いです。ですがもちろん、おしっこでもありませ
ん。
「あは。やーぱり出た」
 あやめさんはそれを顔に浴びて、満面の笑みを浮かべました。
「あ、あやめ……さん? い、今の、何?」
 ようやく私はおちんちんを解放され、地面にへたりこみました。体中の神経が快楽で焼き切
れて、痺れたような感覚に包まれています。
「潮吹き」
 ハンカチを取り出し、顔を拭って、あやめさんが答えました。
「男の人も、手順があっていれば潮吹きするんだって。だからきっと、お姉ちゃんもできると
思って」
「……はあ、あ」
 小学生である彼女が、どこでそんな知識を得たのでしょうか。情報の氾濫は恐ろしいもので
す。
「気持ち良かった? お姉ちゃん」
 でも。
 ハンカチを拭って、笑顔でそう聞かれては、私にはもうどうしようもありません。
「気持ち、良かったです……」
 乱れた呼吸のまま、しかし発音ははっきりと、私は答えました。
「そう? それは良かった……」
「すごい!」
「すごいよ!」
 あやめさんの背後から、レミさんと紅葉さんの二人が、身を乗り出して来ました。
「な、なんて言うかわからないけど、すげえです! こう、命のカガヤキっていうか、圧倒的
なパワーっていうか……」
「女の子なのに、おちんちんがあって、それでも女の子で、気持ち良くなって、なんかもう、
すっごくえっちでした!」
 二人の瞳に輝くのは、羨望でした。私を、おちんちんの生えたヘンタイであるだけの私を、
認めてくれていました。
 まさか、こんな形で、私が認めて貰える日が来るなんて。
 驚いていたのは、私自身だったでしょう。二人の反応は、それだけ衝撃的でした。
「あ、ありがと……」
 そんな、ややマヌケで場違いな言葉だって、出て来るというものです。
「ちょっとお……潮吹きさせたのは私の功績なんですけど」
 そんな二人を押しのけて、あやめさんが私に言います。
「お姉ちゃん」
 肉食獣を連想させる、獰猛な笑みを浮かべて、あやめさんが言いました。
「落ち着いてきたら、おまんこでするよ。一回出しただけじゃ、ヨッキューフマンでしょう?」
「………」
 確かにそうでした。
 そう言いながらスカートを脱ぐあやめさんを見て、私のおちんちんは、早くも固さを取り戻
していたのですから。

 あやめさんは元々、性に強い関心がありました。
 だから私とセックスするようになるのに、それほどの時間はかかりませんでした。
 無論私は出来る限りそうなることを避けようとしたつもりです。いくらなんでも小学生とな
んて、常軌を逸していましたから。
 どうせ、彼女が本気になれば、私が抵抗することはできなかったのですけど。
「それじゃあ、入れるよ?」
 私がベンチに座り、その私にお尻を向けて、あやめさんが跨がります。友人二人にも結合部
が見えるようにとの、配慮でしょう。
 レミさんも紅葉さんも、固唾を飲んで腰を降ろさんとするあやめさんと、私のおちんちんを
見守ります。
「ふあ……んああ……」
81 名前: あやめシンドローム [sage] 投稿日: 2009/10/04(日) 01:46:15 ID:dy7dyhHc
 そうして、私のおちんちんが、あやめさんの中に挿入されました。
 あやめさんの、まだ毛も生えていないおさないおまんこを、私の太くて黒いおちんちんが貫
き、広げます。
「んはあ……お姉ちゃん、いつもより、おっきい……レミちゃんと紅葉ちゃんに見られて、興
奮してるの?」
「そ、そんなこと……」
「やっぱりお姉ちゃん、ヘンタイだあ」
 しかし、あやめさんが感じていたのは、痛みではなく快楽でした。ちいさなお尻を捻り、揺
らし、弾ませて私のおちんちんの形を感じようとしています。結合部からも蜜が溢れ、カリ首
がそれをかき出します。
「あ、あやめ、さん……!」
 そんな彼女の中は、きゅうきゅうと私を締め付けていながら、とてもやわらかいものでした。
隙間なく、私の肉棒にあやめさんの媚肉が絡み付き、離しません。
 本当に気持ち良い。
 私はいつしか腰を浮かせ、下からもあやめさんを突いていました。
「ほらあ。小学生のおまんこに、そんなに一生懸命になっちゃって。おちんちん生えていてロ
リコンでしょ? 本当に、ヘンタイなんだから……」
 でもね。とあやめさんは続けます。
「あたしは見捨てないであげる! あたしがお姉ちゃん専用のおまんこになってあげる! だ
から、お姉ちゃんのおちんちんもあたし専用だからね! 紅葉ちゃんともレミちゃんとも、し
ちゃだめなんだから!」
 それは。
 きっと本人達の居る前では、言うべきことではなかったでしょう。
 しかしその時の私達は言葉ではなく行為に夢中で、記憶すら曖昧でした。だからそれに大し
て指摘する人はどこにもいません。
 外にも、中にも。
「あやめさん、私……!」
「もうイクの? お姉ちゃんもうイッちゃうの? いいよ、私の小学生まんこに、いっぱいせ
ーえき出して……!
 そう叫んで。
 あやめさんが、一際強く、私の腰にお尻を叩きつけて。
「うあ、あっ、あああ!」
 びゅく、びゅく、どくどく。
 強い脈動と共に、私はあやめさんの一番奥へ、精液を注ぎ込みました。
「あは……あはは……」
 あやめさんは、そのまま、背中を私に預けて力尽きました。
「お姉ちゃん」
 私を見て、ふにゃふにゃと笑っていました。
「あやめさん……」
 私は、そんな彼女と繋がったままの隙間から、白い精液が流れ出るのを、ぼんやりと見ていました。
82 名前: あやめシンドローム [sage] 投稿日: 2009/10/04(日) 01:47:00 ID:dy7dyhHc
 それからしばらく経って、日が落ちて、公園にいる人もまばらになった頃。
「それじゃあ、お姉ちゃん。また来週ね」
「ばいばい」
「さようなら……」
 私と、三人の小学生も、解散となりました。
 結局私はあの後も、レミさんと紅葉さんに射精させられてしまい、またあやめさんによって
再び潮吹きをさせられました。
 今の私は煮込まれすぎたアスパラガスのようにへろへろで、ベンチから立つ力すらも残って
いません。
「うん。気をつけて帰ってね」
 それでも私は、なけなしの威厳をかき集めて、彼女らを見送りました。すでにそんなものは
ないのかもしれないけど、それでも。
「あ、そだ。忘れてた」
 ふっと、急にあやめさんがこちらへ振り返り、たったと走り寄ってきました。
 また何かされるのか。
 私は身構えようとして、しかしそれすらする力もなく、全く無防備にあやめさんの接近を許
してしまいました。
「がんばったご褒美」
 そして、あやめさんは、私にキスをしました。
 唇と唇で、そっと触れるように。小学生らしい、かわいらしいキスでした。
「……じゃあね。お姉ちゃん」
 最後の最後、それだけを言い残し、今度こそあやめさんが公園を去って行きました。
 私は。
「……くす」
 笑っていました。
 なんだか急に、とても笑いたい気分になったのです。
 だから思いきり、腹の底から、呆れるくらいの大声で笑いました。
 夕焼けの空はとても澄んでいて、笑い声がどこまでめ響いていくようでした。
83 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/04(日) 01:48:06 ID:dy7dyhHc
以上。投下終了。
84 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/04(日) 07:24:41 ID:u5mGOElq
>>72
成長する自分のバストやヒップ
そしてオマンコにいつもムラムラ欲情してしまう状態になるんだね。
85 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/04(日) 08:42:24 ID:/7vmxS3t
>>78
ロリコンフタナリGJ
86 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/08(木) 10:46:29 ID:JQ+GNN3z
>>78
GJ、このあとレミちゃんと紅葉ちゃんとどうゆう展開になるのかwktk
87 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/09(金) 18:55:57 ID:otnYXrRn
・素直にあやめさんを孕ませ、小学生妊婦に
・他の二人と浮気し、そのまま済し崩しにハーレムに
・バレて町を追われるSAD END
88 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/14(水) 00:55:15 ID:GkCgdniv
 ファンタジー風味な連作を構想中。しかし思うようにまとまらないので断片を書いておきます。

・むかしむかし、魔法が世界で一番強い力だった頃、とある王国のお話。
・そこは代々両性具有の王によって統治されていた国。
・その国の王家にはふたなりしか生まれず、ふたなりが『神の末裔』とされ、畏怖されている。
・主軸、十六歳の誕生日を迎えた王女。武芸にも学問にも通じ、容姿も美しい王国の期待。
・王女は王となるべく、ある試練を受けることを名ぜられる。
・あらわれたのは異国から来たメイドの少女。
「はい。そうです。あなたがた王家は他者から魔力を吸収する資質があります。それを我々は、
房中術と呼んでおります」
・試練。それは己の魔力を、ひたすらに吸い取られること。そこから学び、逆に吸い取る術を
身につけること
「ああ、これですか? いえ、薬で大きくしたクリトリスですよ。私はあなたにこの技術を教
えるために、生まれた存在なのですから。これくらいは当然です」
・昼は高度な魔法訓練。夜は魔力を吸われ、それに伴う強烈な快感に耐える訓練。
「導引と言います。ほら、姫様のおまんこから、私のクリペニに魔力が流れてますよ? わか
ります? これ、やりすぎると、気持ち良すぎて、狂ってしまう人もいるそうですよ? 魔力
とは理性の力ですから、それが剥がれるとけだものと同じになっちゃうみたいです」
・やがて訓練も佳境に差し掛かり、王女にも徐々に房中術の才能が開花し始めて……

そういうの。
89 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/14(水) 07:26:24 ID:HtXowxmG
>>88
ファンタジーエロは好きだ、頑張って欲しいぜ…期待。
90 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/14(水) 09:08:11 ID:v3NgvMp6
>>88
ファンタジーエロは多いが、大半はRPGの世界でふつーにセクロスしてるだけなので
ちゃんと世界設定からエロが組みこまれてるのはすごく好感を持ちます
91 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/14(水) 18:30:24 ID:1EwnSrDk
>>88
せっかくだから、魔法をエロに使って欲しいな。
92 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/14(水) 19:28:11 ID:Nh1ZE4Mz
設定の説明文で力尽きないよう気をつければいける
要はいかに分散させるかだ
がんばれー
93 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/14(水) 21:28:25 ID:rO9F7o38
もう設定は読んだからあとはセリフだけでもごはんが食えますw
94 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 12:51:10 ID:dzgfL1O0
 俺、この投下が終わったら京アニに小説送るんだ……

 というわけで投下開始。
95 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 12:51:49 ID:dzgfL1O0
 むかしむかし。魔法が世界で一番強い力だった時代のお話。

「ニィナ。今年で何歳になりますか?」
 蛍光石の白い明かりで照らされた、きらびやかな謁見の間。
 その最奥の玉座に座る女王に向かい、ニィナは凜とした面を上げて、明朗に答えた。
「十六になります。母上様」
 ニィナ・ド・シュメリア。シュメリア王国の第一王女であり、現女王唯一の実子たる彼女は、
玉座に座る母に向かい、にこりと微笑んだ。
 その柔らかく長い髪は金色に輝き、肌は透き通るほどに白く、みずみずしい。瞳は翡翠のよ
うな緑色で、豪華な装飾の施された青いドレスが、彼女の持つ色彩を引き立てていた。
「そうですか……時の経つのは、早いものですね」
 女王は玉座に座ったまま、すっと息を吐いた。ため息のようにも、あくびのようにも見える。
 少なくとも、不機嫌ではないはずだとニィナは思った。この女王はいつもけだるそうな雰囲
気を纏っていて、そのくせ他者には感情を読ませない。そんな雲や霞みのようにとらえどころ
のない人物であることはニィナを含め、王宮の誰もが理解していた。
 それでも。とニィナは心の中で付け加える。娘の誕生日を共に祝ってくれる母であってほし
かったと。
 ずっとそうだった。
 現女王は、ニィナの生まれた時から戦争をしていて、王宮に顔を出すことすら稀だった。勿
論、それが仕方のないことであるのはニィナも理解している。シュメリア王国の豊富な鉱山資
源を巡り、いくつもの国が戦争を起こしている。それでも国を立ち行かせるため、シュメリア
王国は神代より伝わる魔法技術を使い、強い国であることを示さねばならなかったのだから。
 目の前にいるのは母であるが、それ以前に王である。ニィナはそうやって割り切ることで、
己の中にある甘えを押さえ付けて来た。そうすることで立派な王になれるのだと、一途に信じ
てきたのだ。
 だから、これからもそうする。もはや意識するまでもなく、ニィナは女王に向かい微笑んで
いた。
「シュメリア王国は、代々女王が治める決まりです。そして、戴冠は王女が成人――つまり十
六歳になった時に行うしきたりです。それは、あなたも理解していますね」
「はい。母上様」
 ニィナは応えて、背中に担いでいた剣を掲げた。
 神剣ラタトスク。
 天と地を繋ぐ者の名を冠する、神代に造られた剣。シュメリア王国はこれと宝珠、そして冠
を合わせたものを神器とし、王権の象徴としていた。
「この剣と宝珠を賜った後も、私は王となるべくひたすらに己を高めて参りました……」
 宝珠も神剣も、ニィナらすでに受け継いでいる。それはつまり、武芸においても学問におい
ても『王の資質あり』と認められているということだった。
「ええ。存じています。剣士隊長も魔法士長も、あなたを褒めていましたよ」
 実際、ニィナの才覚はすさまじかった。
 十二歳になる頃には、すでにこの国の誇る魔法技術の殆どを修め、剣の腕においても、大人
の剣士すらをも負かせてしまうほどになっていたのだから。
 シュメリア王家の人間は、魔法にも剣にも優れた資質を持つことはよく知られている。しか
しニィナの力は、そんな王家に生まれた中でも一際飛び抜けていたのだ。
 しかし。
「では、どうして私は冠をいただけないのですか?」
 ニィナは恐る恐る、その疑問を口にした。
 神器の最後の一つ、冠は未だ女王の頭に載っている。
 神器は三つを合わせて王権の象徴とされているが、とりわけ重要視されているのは冠だった。
残り二つが『王の資質』を認めていても、冠がなければ王とは呼べない。
 そして冠は、女王が認めた者のみに与えられる。それはつまり、現女王がニィナを、王とし
ては未だ半人前だと認識しているということだ。
 少なくともニィナは、そう感じていた。
「……この冠は、ある試練を受けた者にしか渡すことができません。それが、この国の決まり
なのです」
「ならば、その試練を受けさせて下さい。私なら、どんな試練でも耐えて見せます」
 剣を捧げ持ち、ニィナは高らかに告げた。その緑色の瞳が、一片のゆらぎもなく女王を見つ
める。
「私も、今日で元服です。この国の王として、民を導く覚悟はあります」
「…………」
 女王は、しかし。
96 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 12:52:53 ID:dzgfL1O0
 ニィナの眼差しに気圧された風でもなく、ただけだるげに息をついた。
「王とは、君臨する者でも統治する者でもありません。神に対し、最も奴隷たる者のことです」
 そして静かに、かつ神妙に言葉を紡ぐ。それはまるで、死刑宣告のような冷たい響きがあっ
た。
「楽な仕事では、ありませんよ?」
「……っ」
 それは、女王本人が言うべきことではなかったのかもしれない。しかし、今の言葉を聞いた
者はニィナ以外にいない。今日この日、この時、謁見の間には女王とニィナしか居なかったか
らだ。
 つまり。女王もまた、何か重要な話をするために、ニィナを呼び付けていたのだ。
「それでもっ! それでも私はっ!」
 ニィナは腹に力を込めて、震えそうになる言葉を押さえ付けた。女王は、ニィナに王となる
上での覚悟を問うた。それに答えることこそ、ニィナがここにいる意味だった。
「私は、王になりたいのです! この国の王に!」
 吐き出すように、ニィナは言い切った。たったそれだけの言葉で、心臓が早鐘を打ち、肩が
上下している。剣を振るっても魔法を唱えても出ないようなどろりとした汗が、背中を伝うの
が感じられた。
 ニィナは理解していた。
 自分が王になろうとするのは、民を導きたいからではないということを。ただ、ただ目の前
にいる人に自分を認めて欲しいだけだと言うことを。
 それはひどく卑近で、猥小な理だったが、それゆえにニィナの願いは切実だった。
「…………」
 女王はそんなニィナを見つめ、口をつぐんだ。
 けだるげな表情に、どこか悲哀を感じさせる眼差しをのせて、ただニィナをじっと見つめる。
 長い沈黙だった。
 空気が重さを持ち、ニィナの肩にのしかかる、喉を塞ぎ、耳鳴りを起こさせ、胸を締め付け
る。
 時間にすれば、それは数分にも満たない時間だったかもしれない。だがニィナにとっては、
永遠にも感じられる苦しい沈黙だった。
「……っは」
「そうですか」
 同時。
 耐え切れなくなったニィナが口を開いたのと、沈黙を破って女王が笑ったのは、殆ど同時だ
った。
「母上様?」
 ニィナは、母がそんな風に笑ったのを見たことがない。否、この王宮の誰もが、女王の笑顔
など見たことはなかった。
 しかしその笑顔は、むしろニィナの不安をかきたてた。あまりにも笑顔の形ができすぎてい
て、本来生じるべき『余裕』や『隙』が全く感じられなかったからだ。
「リンナ。王女に自己紹介をしなさい」
 だがニィナが戸惑っている間に、女王はすぐに笑みを消し、顔を脇に向けた。
 そこには、玉座の脇には、誰もいなかったはずなのに。
「はい。女王」
 否、いた。
 玉座の脇に、少女が立っていた。歳はニィナと同じくらいで、褐色の肌と黒い髪を持ち、メ
イド服に身を包んでいた。
「はじめまして。お姫様。わたくし、リンナと申します」
 スカートをつまんで、褐色の少女は恭しく頭を下げた。
「これよりあなたに試練を課すべく仕わされた、試験官でございます」
 流暢な、なまりのない発音で少女は告げる。
 それが。
 王国の未来を託された少女と、王国の秘密そのものである少女との、出会いだった。

 褐色の肌を持つ人間は、シュメリア王国には少ない。
 というよりも、この地方の人間の殆どは色素が薄い。色素の濃い、褐色の肌の人間は、山脈
を越えた、大陸の遥か東に住む人種とされていた。
 シュメリア王国は大陸の東とも交易を行っているため、街中で褐色の肌を持つ人間を見るこ
とは少なくはない。しかし、王宮からあまり出たことのないニィナにとっては、褐色の肌を持
つ人間を見るのは初めてだった。
 しかし、それ以上に。
97 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 12:53:34 ID:dzgfL1O0
「王になるための試練って言うから、もっとよぼよぼのおじいさんが出て来るかと思ったわ」
 自分と同年代の少女と王宮で出会うことの方が、ニィナにとっては驚きだった。
 王宮を守る兵士も、魔法の研究に明け暮れる魔法士も、また身の回りの世話をしてくれる侍
女達も、ニィナの周囲にいたのは大人ばかりだった。ニィナはそれを、寂しいとは思わなかっ
たが、
「あら、言葉使いが変わりましたね? そちらが素なのですか?」
「…………」
 どうにも、調子が狂う。
 ニィナでも、特に親しい人間に対しては、あまり言葉遣いを気にしない。むしろ、笑って冗
談を言い合えるくらいに積極的に崩してしまう。しかし、それが自分の素なのかと問われると、
ニィナはなんとも答えられない。ニィナが言葉遣いを崩すのは『その方が仲良しに見えるから』
という、それだけの理由でしかないのだ。
「別に、どうだっていいでしょ。それが試験官に対して失礼だってことでもない限り」
「左様ですね。どうだっていいことでした」
「……むう」
 これである。
 リンナは言葉遣いこそ丁寧だが、それが妙にずれている。正しく慇懃無礼であり、ニィナが
今まで会ったことのない傾向の人間だった。
「身分の上では、わたくしはただの平民ですから。どうぞ、お姫様のやりやすい言葉をお使い
ください」
「いや、まあ、うん……そうさせてもらうわ」
 悪意はなくとも無邪気ではない。言葉の端々が魚の骨のようにひっかかるが傷には至らない。
不快ではないが快くもない。いかにも中途半端で、どうにも対処し難かった。
「で? あなたは今、どこへ向かっているの?」
 会話が途切れたのをきっかけにして、ニィナはリンナに尋ねた。
 二人は今、王宮の地下への階段を降りている最中だ。ニィナの記憶が確かなら、そこは使わ
れなくなった古い牢獄があるだけで、何もないはずだったのだが。
「厳密には、牢獄ではありませんよ」
 蛍光石のランプを掲げたまま、振り向きもせずリンナは言った。
「そもそも、誰が牢獄と言ったのですか? この城が作られてから、そこが牢獄として使われ
た記録などどこにもないのに」
「え……」
 リンナの言葉に、ニィナは困惑する。
 王宮の地下。ろくに光も届かず、空気の淀んだ不衛生な場所。そしと鉄格子で囲まれている
となれば、そこを形容する言葉は『牢獄』しかないように思われた。
「牢獄でないとしたら、なんなのよ」
「それは、もう。『聖域』ですよ。王が試練を受けるために作られた、聖なる場所です」
「聖なる場所って……」
「もっと清潔で、光に溢れていて、胸がすっとするような場所のはず……ですか?」
 ニィナの言葉を、リンナが代わりに続けた。
「しかし、本当に『聖なる場所』というのは、案外こんなものですよ。暗く、湿っていて、し
かも人の目から隠されている」
「……そんな」
 ニィナは再び言いかけて、再び口つぐんだ。
 いつの間にか、地下へ続く階段が終わっていたのだ。
 二人が辿りついたのは、無数の鉄格子の面した細い通路だった。
 明かりはリンナの提げている蛍光石のみ。天井から下がっている蟲ランプはすでに切れてい
て、明かりを発してはいない。水捌けも風通しも悪く、隅という隅に生えたカビが、なんとも
言えない異臭を放っていた。
「ほら、見てください」
 蛍光石の光で、リンナはある箇所を示した。
 そこには鉄格子があった。しかし、それはかなり錆びて朽ちていて、折れてしまっている所
がいくつも見受けられた。
「いくら使われていなかったとはいえ、王宮の地下にある牢獄ならば、それなりの魔法防御が
施されているはずです。なのに、この鉄格子は錆びている。魔法による保護が明らかに効いていない。有り得ると思い
ますか? そんなことが」
「あのね……」
 ニィナはため息をついて、リンナに応える。
「そんなの、この牢獄を破棄する時に解呪したに決まっているでしょ? そうでなくたって、
魔法の効果が永続しないのは常識よ。現に、錆びていない鉄格子だってあるじゃない」
98 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 12:54:58 ID:dzgfL1O0
 ニィナは別の、まだ健在である鉄格子を示す。確かに、全体としてはまだ四割の鉄格子が、
鉄格子として使えそうな強度を維持できているように見えた。
「手間も時間もかかる解呪を、放棄するだけの場所に行う理由は? 魔法が永続しないにして
も、ここにあるべきレベルの牢獄にかけた魔法防御が、百年やそこらで劣化するとは思えませ
んがね」
「それは……」
「まあ良いでしょう。確かに、姫様のおっしゃる通りです」
 ふっと、リンナはある鉄格子の前で足を止めた。
「わっ、いきなり止まらないでよ!」
 危うくその背中にぶつかりそうになったニィナが、あわてて足を止める。
「失礼。ですが、ここが目的地だったので」
「目的地?」
 その鉄格子は、周囲のものと比べて、別段代わった所はない。かろうじて形態を維持しては
いるものの、表面はすべて赤錆に覆われていた。
「触らないで」
 何気なく手を延ばそうとしたニィナを、リンナが制する。
「反射式の魔法防壁です。迂闊に触れると爆発しますよ」
「……ただの、錆びた鉄格子でしょう?」
 肩をすくめつつ、ニィナは左手にはめていたブレスレットを外し、鉄格子に投げ付けた。
 火花。
 ブレスレットにはめ込まれた魔法石が、鉄格子に触れたとたん弾けた。高密の魔力が暴走し、
内側から石を砕いたのだ。
「……ね?」
「これ、結構お気に入りだったのに……」
 己の用心深さを呪って、ニィナは眉間を押さえた。
「いや、だったらもっと穏便なモノで試せばよろしかったのでは?」
「あー……」
 リンナの冷静な指摘により、迂闊さにも頭が痛くなった。
「とはいえ、良い傾向です。これから姫様に受けていただく試練は、それくらいの用心深さが
必要ですから」
 そう言ってリンナはエプロンから鍵を取り出し、鉄格子の錠前に差し込んだ。
「右に三回、四分の一ずつ回す……」
 小声で呟きながら鍵を回すと澄んだ金属音が響き、鉄格子が開いた。見た目は錆び付いてい
るのに、軋み一つ上げない。
「ひょっとし『擬態』の魔法がかかっていたの?」
「ええ。それも見た目だけではなく、手触りや温度まで擬態できる高度なものです。よほどの
魔法士でない限り、見破ることは不可能でしょう」
「それもそうね……」
 擬態の魔法を見破るには、五感を使って目標をとらえるのが基本だ。視覚で騙されているな
ら触覚を、触覚で騙されているなら嗅覚を使えばいい。しかし、この鉄格子に限っては、周囲
に錆の臭いが漂っているため、それと気付くには非常に困難であっただろう。
 その上、この鉄格子には魔法防壁もかかっている。朽ちた牢獄に残されたものにしては、こ
れは明らかに行き過ぎた処置だった。
「さ、お入りください。姫様。扉は閉めなくても構いませんよ」
「うん……」
 リンナに招かれ、ニィナは少しだけ躊躇しつつも、鉄格子をくぐった。
 瞬間。
「きゃ……!」
 世界が、裏返った。
 右が左に、上が下に、前が後ろに、内が外に、ひっくり返る。これまで感じたことのない感
覚に揺さぶられて、ニィナは立っていることもできなくなった。
「……か」
 気が付くと、ニィナは地面に伏せっていた。頬に、なめらかでありながら冷たい石を感じ、
あわてて身を起こす。
「これは……『転移』?」
 そこは牢獄ではなく、広間だった。ニィナは確かに鉄格子をくぐったはずなのに、その広間
には出口が見当たらない。ただ広く、深い闇が広がっているだけだ。
 床の材質も、頑丈な石畳ではなく、魔力に反応する電光石だった。ニィナの体が触れている
部分だけ、ほんのりと光っている。広さすら定かでない広間において、そのささやかな光が頼
りだった。
99 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 12:55:49 ID:dzgfL1O0
 そして、光源はもう一つ。
「ようこそ。祭壇へ」
 広間の中央で、リンナはニィナを呼んだ。
「祭壇……?」
 ニィナが近づいて見てみると、リンナの傍らに、床と同じ電光石で作られた檀があった。
「どちらかと言うと、棺に見えるわよ?」
 しかしニィナは、闇の中で光るその檀に対し、何とも言えない不気味さを感じていた。
「まあ……似たようなものですかね」
 そしてリンナも、ニィナの所感を否定しなかった。
 果ての知れぬ闇の中、うっすらと浮かぶ祭壇。
 それをじっと見ていると、ニィナはなぜか、頭の中をまさぐられるような奇妙な感覚を受け
た。
 なにか。
 これはきっと、よくないものだ。ニィナの直感が、そう告げていた。
「さ、服を脱いでください」
 とん、と。リンナがニィナの肩に手を置いた。
「……服を?」
 ニィナは首だけを回し、片目を細めて尋ね返す。
「ええ。あなたがこの祭壇に上ってくれなくては、試練を始めることはできません。体を清め
る必要はありませんが、身に付けているものはすべて外してください」
「宝珠と剣も?」
「もちろん。姫様がこの祭壇の上に持って行くことができるのは、その生まれ持った躯だけで
す」
「…………」
「電光石のおかげで室温は十分あたたかいでしょう? それとも、肌を見せるのは恥ずかしい
ですか?」
 リンナはそこで、ニィナの肩に置いた手を滑らせ、彼女の首に巻き付けた。そして首を傾け、
ニィナの顔を覗き込もうとする。
「冗談」
 ニィナはそんなリンナの手を払い、背中に担いでいた剣と、首から下げていた宝珠を外した。
「王家の血筋より授かりしこの躯に、恥ずかしい部分なんてどこにもないわよ」
 吐き捨てるように言って、ニィナは両手を広げた。
「でもあなたは、そんな恰好をしているのだから。ドレスを脱がすことくらいは手伝ってくれ
るのよね?」
「勿論でございます。姫様」
 リンナは明朗に答えてニィナの背後に回り、彼女の脱衣を手伝いにかかった。
 といっても、ニィナのドレスは見た目ほど複雑な服ではない。ニィナは普段は一人でも脱ぎ
着のしやすい略式のドレスを纏っていることが多く、この時もそうだったから。つまり実際に
は、手伝ってもらうだけ手間が増えるだけだったのだが、それでもあえて、ニィナはリンナに
手伝わせた。
 その方が、王族らしいと思ったからだ。
「……ありがと。後は自分で脱ぐわ」
 そうして、普段の倍くらいの時間をかけてドレスを脱ぎ、ニィナは下着姿になった。
「いえ、これくらいは当然でございます」
 リンナは、やはり慇懃無礼に、わざとらしく礼をした。
「……全く、なんなのよ」
 ニィナは無意識に自分の肩を抱いて、言い知れぬ不安に耐えた。
 十六歳の少女としては、ニィナは非常に豊かな体つきをしていた。剣技で鍛えた骨格と筋肉
が女性らしい丸みに包まれ、殆ど理想的な曲線を描いている。特に、乳房から腰のくびれ、そ
して尻に至るラインは、一流の芸術家が彫った女神像にも勝るとも劣らなかった。
 恥ずかしい部分などない。
 それはニィナのプライドの高さを言葉であると同時に、彼女の周囲が認める事実でもあった
のだ。
「ん……」
 ニィナは少し息をついてから、肌に指をすべらせるようにして、ゆっくりと下着を脱ぎ始め
た。白銀蛾の繭から依った糸で作られた、高級下着。独特の青色が気に入っていたそれを、ニ
ィナは静かに足元へ落とした。
 そうして、ニィナの乳房と下腹部が、完全に露になった。
「……ほう」
 それを見たリンナが、感嘆して息をついた。
100 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 12:56:23 ID:dzgfL1O0
「真だったのですね。シュメリア王家の人間が、両性具有だったということは」
「…………」
 ニィナの、その、股間。
 そこには、本来女性にはないはずの器官――男根があったのだ。
 それは乙女の柔らかな躯には不釣り合いなほどに太く、大きかった。包皮は完全に剥けてお
り、赤黒い亀頭が露出している。まるで、ニィナの『女性』に包まれたたくましさが、そこだ
け剥き出しになっているかのようにすら見えた。
「シュメリア王家には、女性しか生まれない……対外的には、そう説明されています。しかし
実際に女王の御胎から生まれるのは両性具有。女王は男根を持ち、それには生殖能力がある。
実子とされるのは、女王の『女性』から生まれた子のみですが……」
「何が言いたいの」
 ニィナは、冷徹とさえ言える口調で、リンナの言葉を遮った。
 ニィナも知っていることだった。
 現女王がお腹を痛めて産んだ子は自分一人だが、女王の子息がそれだけではないということ
は。女王の後宮には女性もいて、彼女らが度々『神の子』を授かり、そんな子らを王宮に仕え
させているということは。
 それについて、ニィナに思う所がないわけではない。『神の子』に両性具有は生まれないし、
王位継承権利もないが、彼等が女王の精によって生まれたことは確かだ。そんな彼等は、本当
は何者なのかと。
 しかし結局は、そういうものなのだと割り切るしかなかった。実際それで王国はうまくいっ
ている。問題ないならそれでいいと、自分を納得させるしかなかった。
 しかし、それよりも。
「女王は両性具有であるのは色情狂だからだ……とか、あなたもそう思っているの?」
 ニィナはリンナの瞳を真っ直ぐに見つめて、そう切り返した。
 王国に盾突く反動家の弁。彼等は『革命』のためなら、国王ですら侮辱する。それがさも、正しいことであるかのように。
「滅相もございません」
 そんな輩にニィナが向けたのと同じ、鋭い剣のような眼光に刺し貫かれて、リンナは両手を
上げた。
「シュメリア王家に両性具有が生まれるのは、かの血筋が神の末裔たる証。男性と女性、隠と
陽、聖と魔とを一つの身に内包するのは、太古の昔この地に在りて、どこかへと去って行った
神の力そのものではございませんか」
「……そうね」
 ニィナは目つきを少しも緩めずに、そう頷いた。
 シュメリア王家の力の源は、両性具有であるからだとの説がある。本来交わることのない二
極を同時に宿すからこそ、強大な魔法を操り、常人よりも速く剣を振れるのだと。
 だがニィナとしては、それが『神の末裔』たる証だとは思ってはいない。ただ生まれつき、
能力がほんの少し優れているだけで、それ以上でも以下でもなかった。
 とはいえ、それをここで指摘しても仕方がない。ニィナは気を取り直して、祭壇へと体を向
けた。
「それじゃあ、上がるわよ」
「はい、祭壇に上がって、横になってください。まずは、そこからです」
 リンナが、神妙な口調でニィナを促す。それ以上は何もしない。ただ黙って、ニィナを見守
っていた。
 もう始まっている。
 王となるための試練は、ニィナによる試験は、祭壇に上がる前から始まっている。ニィナは
それを、肌を波立たせる気配によって敏感に悟っていた。
「そう。わかったわ」
 なればこそ、ニィナにためらう時間はなかった。電光石で作られた祭壇の縁に手をかけて、
一息で上った。そして、内心の焦りをリンナに悟られぬよう、ゆっくりと仰向けに横たわる。
 電光石の祭壇はニィナが触れたことに反応して発光し、すぐに温度を高めた。それはニィナ
の体温より少しあたたかく、固い石ながら、寒い思いをする心配はなさそうだった。
「あ、違います。姫様」
 そんなニィナに、リンナは首を横に振った。
「仰向けではなく、俯せになってください」
「え……あ、うん……」
 ニィナはどこか拍子抜けしつつも、体を裏返した。両手を畳んで顎を置き、顔だけをリンナ
に向ける。
「こう?」
「ええ、そのまま。動かないで」
 リンナはエプロンから小さな瓶を取り出し、その封を切った。
101 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 12:56:58 ID:dzgfL1O0
「魔法薬の一種です。今からこれを、姫様のお体に塗らせていただきます」
 リンナが瓶を傾けると、中からは粘り気のある無色の液体が垂れて、リンナの掌に落とされ
た。リンナはそれをある程度片手に貯めてから瓶を置き、リンナへ近寄っていく。
「それも、試練に必要な準備なの?」
「いいえ」
 リンナは首を横に振り、魔法薬を載せた指を振り上げた。
「試練、そのものです」
 そして、振り上げた指を、無防備に晒されたニィナの柔肌に叩きつけた。
 ぱちん、と小気味の良い音が闇に響く。
「ひゃ……」
 しかしニィナが悲鳴を上げたのは、痛みからではない。魔法薬の、想像以上の冷たさ故だっ
た。
 冷たく、粘り気のある液にまみれたリンナの指がニィナの背中を滑ってくる。
「あ……ちょ……っ!」
 痛くも痒くもない。そういう意味では、それはニィナが思っていた試練とは異なっていた。
 ただ。
「気持ち良いですか?」
 リンナに耳元で囁かれ、ニィナは意味もわからず首を振った。
 その指で、掌で、魔法薬を塗りたくられ、すり込まれること。
 くすぐったくて、たまらなくて、体が芯から震えてしまうようで。
「……っ! 〜〜!」
 ニィナは歯を食いしばり、叫びそうになるのを必死にこらえていた。
「ふふ。姫様のお肌、とってもやわらかい。赤ちゃんみたいにぷにぷにですよ?」
「……っくは!」
 不意に、リンナの指がニィナの背筋をなぞった。たったそれだけで、ニィナは雷に打たれた
かのように背筋を反らす。
「ああ。動いてはダメですよ? あんまり動かれると、上手く塗ってさしあげられません」
「だ、だって……」
「試練なんですから。こらえて見せてください」
 リンナの指が、今度はニィナの足先へ向かった。その指の股ひとつひとつに、リンナは魔法
薬を刷り込んでいく。
 足首も、ふくらはぎも、膝の裏まで念入り。
「こ……これ……はっ!」
 そのすべてが、ニィナにとっての快感となった。ただ、ただ薬を塗られているだけなのに。
「一体、なんの試練なのよ!」
 それだけの言葉を言うためだけに、叫ばなければならないほどだった。
「なんの。とはなんでしょう?」
 リンナの指は止まらない。
 掌全体を使って、リンナはニィナに魔法薬を塗っていく。内股も、脇腹も、満遍なく。
 そして、ついに。
「ひゃ……!」
 リンナの指が、ニィナの尻に食い込んだ。その肉の柔らかさを弄ぶかのように、リンナはニ
ィナの豊かな尻を揉みしだく。
「さすが姫様。お尻は抜群ですね。こんなに柔らかく形を変えるのに、力を除けば……ほら」
「は……ぅ!」
 リンナの指が一際強くニィナに食い込んだ後、離れた。するとその反動で、ニィナの尻が震
えた。
「ぷるん、って元にもどりますね。腰回りの筋肉にしっかり支えられている証です」
「は……は……」
 ニィナは。
 息を荒げ、無意識に腰を浮かせていた。それが王家の人間としてあるまじき振る舞いだとい
うことはわかっていても、体がそう反応してしまう。
 もっと、もっと、私に触れてと、体中から響く声に抗えない。
「はい。背中側は終わりましたよ。次は仰向けになってください」
「え……」
 リンナの言葉に、ニィナははっと我に返る。
「い、いいわよ! 表側くらい、自分でできるから……」
「何をおっしゃいますか」
 呆れたようにため息をついて、リンナが続けた。
「私に塗られることが、試練ですよ? 姫様がご自分で塗られては、意味がありません」
102 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 12:57:53 ID:dzgfL1O0
「で、でも……」
「問答無用」
 会話に見切りをつけるのは、リンナの方が早かった。彼女はニィナの腰を掴み、抵抗する隙
すら与えずニィナを裏返した。
「や……嫌ぁ……」
 そうして仰向けにされてしまったニィナは、両手で顔を覆った。
 豊かでやわらかい乳房。その先端に色づく、桜色の乳頭。
 そして、乙女に不釣り合いな男根。
 そのどちらも、血液が集まり、すでに固く勃起していた。
「ふふ。こんなにも大きくなるのですね。姫様の男性は」
 特に。
 男根の勃起は、ニィナのへそに届くくらいに大きく、反り返っていた。
「見ない……で……」
「恥ずかしい部分は、なかったのでは?」
「それは……」
 ニィナは顔を隠したまま、返答に詰まる。
 恥ずかしくないのはプライドがあったから。美しいという自信があったから。
 だが一方で、ニィナは悩んでもいた。体は美しくとも、心は美しいのかと。
 性欲に反応するこの男根は、果たして本当に誇るべきものなのかと。
 まして、今は試練の最中だ。よこしまな妄想で神聖な儀式を汚すことを、ニィナは恥じてい
た。
「いいんですよ。それで」
 しかし、リンは。
 ニィナ自身が忌まわしいと感じている、その脈打つ肉槍を、両手で握りしめてきた。
「あ、あ、ああっ!」
 そして魔法薬のぬめりを使い、上下に扱き始めたのだ。
「言い忘れていましたが、この魔法薬の効果は『催淫』です。皮膚から体内に浸透し、快楽を
高める効果があります。そう、体全体が性感帯になってしまうほどに」
「ふへ……へ……?」
 ニィナは、一際強烈な快感に呑まれ、呂律が回らない。ただ、リンナの手の動きに反応して、
腰を浮かし始めていた。
「しかし、試練とは、快感に耐えることではありません。その先です」
「あひ……ひ、ひああ!」
 そうしてついに、ニィナは絶頂に達した。魔法薬に塗れた男根がリンナの手の中で震えて、
白い精液を吐き出す。
 男根の大きさに見合った勢いで放たれた精液は、ニィナ自身の顔にも跳ねるほどだった。
「……それが、房中術です」
 リンナはゆっくりとニィナから手を離した。ニィナの精液と魔法薬とが混じり合ったものが、
名残惜しそうに糸を引く。
「ぼー……ちゅ?」
「さあ、姫様。本番ですよ」
 リンナはそう言って、メイド服のスカートをたくし上げた。
 当然、そうすることで、リンナのスカートの中が露になる。
「……え?」
 そこにあったものを見て、ニィナは目を見開いた。
「驚きましたか?」
 その反応を予想していたのか、リンナは口元を吊り上げる。
 リンナは、スカートの中に下着を履いてはいなかった。それ自体は、この国では珍しいこと
ではない。
 問題は。
 ニィナのそれよりも一回り小ぶりではあれど、リンナの股間にも男根が生えていたことだっ
た。
「薬で肥大化させた、隠核ですよ。擬似的なもので、生殖能力はありません」
 独り言のように呟きつつ、ニィナは魔法薬の瓶を取った。
 そして、中に三割ほど残っていた薬のすべてを、己の男根にふりかけた。
「……まさか」
「そのまさかですね。恐らくは」
 どこか嬉々とした様子で、リンナは男根を振り上げた。
「姫様の内側にも、このお薬を塗って差し上げましょう」
103 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 12:58:49 ID:dzgfL1O0
 ニィナは性的なことを苦手としていたが、しかし、性経験が全くないというわけでもなかった。
 むしろ、ある意味では、普通の人間よりもそういった機会に恵まれていると言えた。
 ニィナが両性具有だということは王宮内部では公然の秘密であ。そして王族の精液を体内で
受けとることは、臣下達にとってはこの上ない誉れとされていた。
 ニィナはそんな彼等を、拒むことはなかった。自分が男女の別なく魅力的に映る美貌を持ち
合わせていることは知っていたし、それを利用することにも吝かではなかったから。
 そして、そう割り切ってしまえば、男根で誰かを犯すことも、国が正常に廻る理由なのだと思えた。
 だが、一方で、女隠の方は。ニィナが他人に触れさせたことは一度もなかった。女も男もニ
ィナの精液から力を得ようとしており、ニィナの処女地に種を撒こうとするのは、その資格が
あるのは、女王の夫となる者だけと決まっていたから。
 それも決まり。
 自分でルールを決められないからこそ、ニィナはルールを外に、国に求めたのだ。
「嫌、いやあ!」
 だから、ニィナは混乱した。
 まだ誰にも触れられていない部分に触れるのが、自分と同じくらいの歳の少女だということ
に。そして、その少女が男根を持っているていうことに。
 謎だらけの祭壇の上で起こるなにもかもに、頭がついてこなかった。
「無理に抵抗しないほうが良いですよ? 体力の無駄というものです」
 その通りだった。
 ニィナがもがけばもがくほど、魔法薬がより体に染み込んで来る。祭壇と体が擦れるだけで、
どんどん快感が高まって切なくなる。
 しかしそれでも、ニィナはあくまでもがき続けた。こんなわけのわからない状況で、自らの
処女を散らしたくはなかったから。
「もう、仕方ないですね」
 リンナはそこで、ニィナの片足を捕まえた。当然ニィナはこれを振りほどこうと暴れるが、
リンナが次の行動を起こす方が早かった。
「はむ」
 リンナは、ニィナの裸足に、その指に、しゃぶりついた。
「〜〜!」
 それは、指や掌とは比較にならないほどの刺激だった。リンナの舌は魔法薬の染み込んだ足
の指一つ一つを、隙間なく舐めてくる。
 リンナの言う通り、今のニィナの体は、全身が性感帯と変貌している。そこを舐められると
いうことは、ニィナにとてつもない快感をもたらした。
 そんな薬。それだけ強烈な魔法。
 これを体内に塗られたら、一体どうなってしまうのか。
「く……は」
 ニィナはそれを恐怖すると同時に、期待もしている自分に気付いた。
 もっと、もっと、もっと。
 それはニィナの内にありながら、ニィナがより乱れることを望んでいた。
「……力、抜けましたか?」
 ひとしきり足を舐めた後、リンナは口からニィナを引き抜いた。もはやニィナに抵抗する力
は感じられず、リンナが脚を開かせても、それを閉じる気力すら残っていないようだった。
「うん。いい子いい子」
 一人で勝手に頷いてから、リンナはついに、その肉槍をニィナの中心へとあてがった。
 そこはすでに、魔法薬を塗られるまでもなく、ニィナ自身から湧いた蜜によって濡れていた。
「濡れ具合もよし。指でほぐす必要はなさそうですね」
「ひ……ひは……」
 ニィナは祭壇の上で身をよじるが、せいぜいそれが精一杯だった。それ以上の抵抗は、どの
道行えない。そんな気力がない。
 そしてリンナも、ここに来て容赦することはなかった。
「そう……れ!」
「ひ、ひぎぃ!?」
 前触れもなく、一気に、その男根で、ニィナの入口から最奥までを貫いた。
 ニィナは耳でなく肌で、自分の中の何かがちぎれる音を聞いた。それが破瓜なのだと、ぼや
けた頭で思う。
「痛みますか? だいぶ催淫作用が効いていると思っていたのですが」
「……は」
 しかし、痛みはない。
 すでに骨まで染み込んだ魔法薬が、痛みを快感へと変えていたのだ。
「問題ないようですね。では、動かしますよ……」
104 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 13:02:44 ID:dzgfL1O0
 リンナはそれを、ニィナの表情の変化から悟り、突き込んだ男根でもって抽送を始めた。
「ひっ……ひっ……!」
突かれる度、ニィナから声が漏れる。
 リンナは、ただ漠然と腰を動かしているわけではない。浅く突き、深く突き、時に休み、か
と思えば腰を円を描くように動かし、ニィナの奥をえぐる。
 そのどれもがニィナにとっては最適の答えだった。ニィナがより感じる部分を、より良い方
法で的確に突いてくる。
「は……はあ……んんっ」
 いつの間にか、ニィナは喘ぎ声を上げていた。腰を浮かし、自分から動かし始めている。
「こちらにも塗って差し上げますよ。姫様」
 リンナはニィナを突きながら薄く笑い、魔法薬の残る掌をニィナの乳房に押し付けた。それ
ほど力を入れる必要もなく、ニィナの双丘はリンナの手の形にひしゃげた。
「んはあ! あっ……あっ!」
 体を駆け巡る快感に、ニィナは思わず胸を反らした。リンナはそこからさらにニィナの乳首
をつまみ、指を使って器用に責め立てる。
 その間でもリンナの抽送は止まらない、むしろニィナの高まりに合わせ、より速く、より深
い所まで突いてくる。
「気持ち良いですか? 姫様」
 再び、リンナは尋ねた。
「人が性感を得る時、魔力の流れる門が開きます。理性の力が弱まり、より『原初』に近い存
在になるからです」
「な……は?」
 突如として始まったリンナの講釈を、ニィナは半分も聞けていなかった。ただ、それがこの
試練の真の目的なのだと、なんとなく感じていただけで。
「そして、門が最も大きく開くのは、人が絶頂に達した時。その瞬間に合わせて、このように
互いの門を繋いでしまえば……」
「ふぇ!?」
 その時、リンナの指が、一際強くニィナの乳房へ食い込んだ。そのやわらかい肉鞠を握り潰
すかのような、強い力だった。同時にリンナの男根も、強くニィナを貫く。
 痛みではなく、ただただ、快楽。ニィナはあまりにも強いそれに、全身の肉を震わせた。
 しかし、リンナが与えた快感は、それだけではなかった。
「このように、魔力を吸い取ることができるのですよ」
 それは、ニィナがこれまで感じたこともないような、とてつもない感覚だった。頭から股間
まで一本の光る線が通り、それが結合部を通じてリンナまで繋がり、中を熱い何かが駆けてい
る。しかもそれは、リンナがニィナへと流し込んでいるのではなく、ニィナからリンナへ抜け
出て行っているのだ。
 そしてそれが、どういうわけか、ニィナにとってはとてつもない快感に感じられた。
「魔力の門を開くと、人の魂は人の形骸から解き放たれた状態へと近づきます。それが魔であ
るのか聖であるのかはわかりませんが、その状態で魔力を吸われることは、とてつもない性感
をもたらします」
「ひぐう!」
 どく、どく、びゅくびゅく。
 指一本触れられていないはずのニィナの男根から、再び精液が吐き出された。それも、一度
目よりもさらに大量に、白濁が祭壇に飛び散る。
「あっ、あっ、あっ、ああ! とま、止まんない! しゃせい、止まんないぃ!」
 しかもその勢いは、ニィナが両手で抑えても止まらない。すでにリンナは腰を止めているの
に、ニィナの射精は留まるところを知らない。
「やだ……やだやだ……どうなるの、これ、これぇ……!」
「あらら。少し、やりすぎてしまいましたか……」
 止まらない。止まらない。止まらない。
 結局ニィナの射精は、ニィナの全身が白濁に塗れるまで、止まることはなかった。
「はあ……んぐ、くっ……」
 否、射精が終わった後も、ニィナの男根は脈動を続けている。出すべき精を吐き尽くしても
尚、ニィナは絶頂に達したままなのだ。
「……今日はこれくらいですか」
 リンナは、そこでようやくニィナから肉槍を抜いた。電光石の淡い光を反射し、それはてら
てらと光っている。
「これが私達に伝わる技術『房中術』の基本にして奥義『導引』です。姫様の試練とは、これ
より数ヶ月間、毎晩私による『導引』を受け、魔力を吸われることです」
 リンナの言葉と共に、周囲の風景が歪んで行く。『転移』の魔法が再び発動し、二人を元の
105 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 13:03:17 ID:dzgfL1O0
空間へ戻しているのだ。
「普通の人間なら、三日も経たない間に正気を失い、色情狂と成り果ててしまいますが……王
家の人間なら、耐えることはできるはずです」
「はあ、はひ……」
 ニィナの目はリンナに向けられていたが、リンナの姿を捕らえてはいない。その言葉も、断
片しか聞こえていなかった。
「耐えられる理由については、後日説明いたしましょう。私自身話に聞いているだけなので、
姫様が実際に耐えられる所を見ていないと、確信が持てないのです」
 風景の歪みが収まると、二人は牢獄の中へ戻っていた。もう一度祭壇へ向かうには、外から
決まった手順で鍵を開け、鉄格子をくぐれば良い。それが『転移』発動のキーなのだ。
 ニィナは牢獄の冷たい床に裸で倒れ、リンナがそれを見下ろしていた。
 すでに、ニィナに意識はない。快楽が振り切れ、気絶してしまったのだろう。
「さて、このままにしておくわけにも参りません」
 リンナはエプロンから大きめの布を取り出して、それでニィナの体を包み、抱き上げた。
「お風呂……は、無理か。後で体を拭くことにして、今は寝室へ……」
 そうしてリンナは独り言を呟きながら、次の行動を考えていく。
 途中、置いていたランプも拾い上げ、足音を立てずに歩く。
「……楽しみです」
 リンナはふっと、自分の腕の中で眠っているニィナの顔を覗いて、笑みを浮かべた。
 凄惨な。ひどく非人間的な、ぞっとするほどの笑顔だった。
106 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 13:08:12 ID:dzgfL1O0
 以上、投下終了。
 ファンタジーでエロは、難しい。
 しかし触手やスライムのためには……頑張らなきゃな……!
107 名前: ◆JOwj6iT3To [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 18:44:02 ID:2jULs1Zi
投下しもす





108 名前: ふたなりとこ [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 18:44:53 ID:2jULs1Zi
『くるしい たすけて おねえちゃん』
 隣町に住む一つ下の従姉妹から、突然、メールが届いた。
 その従姉妹とは、幼い頃はよく一緒に遊んでいたものだが、中学に上がってからはとん
と疎遠になっていた。一月に一度ほど、他愛もない話題のメールなどはやりとりしていた
のだが。それも、ここ数ヶ月は何の音沙汰もなかったというのに。
 それが一体何事だと言うのだ。病気か?いや、従姉妹の母は専業主婦だ。病気ならばそ
の母が介抱しているはずだろう。……もしや、何かの事件に巻き込まれたとでもいうのだ
ろうか?私は急いでメールを打ち返す。
『体の調子が悪いのか?今どこに居る?』
 ……5分ほど待っても返信がない。心が逸る。気が気ではない。私はそこら辺に脱ぎ散
らかされている衣服を着込み、階段を転がるようにして駆け下りる。パーカーにジャージ
の下という色気のない格好だ。だが今は格好など気にしていられない。
「ちょっとアンタこんな時間にどこ行くの!」
 すまぬ、母よ。今はそんな事を気にしている場合ではないのだ。
「猛烈にアイスが食べたくなった!」
 私は玄関を勢いよく開け、愛車に飛び乗る。待っていろよ!桃香!

 私はママチャリでぶっ飛ばす。道中、黒猫が飛び出してきたが、愛車ごと1メートルほ
ど上にジャンプしてそれを避ける。また、道路を徘徊しているお年寄りも見つけたが、そ
れは無視した。今の私を止めたいのならば、戦車の一つでも持ってこい!
 ドリフトをかけながら桃香の家の門をくぐり、ママチャリなど鍵もかけずに勢いのまま
捨て置き、チャイムを鳴らす。五回ほど鳴らす。
「は〜い!」
 玄関が開き、桃香の母の桜子さんが出てきて応対してくれた。
「桜子さん、こんばんは、桃香、居ますか?ハァハァ」
 ちなみに、車で10分かかる距離を、5分で駆け抜けた。なんらかのギネス記録を叩き出
した事は間違いないだろう。そのため、猛烈に息があがっていた。まるで変質者のような
息づかいをする私。
「あら、柚子ちゃん!桃香居るわよ。……桃香!桃香〜!ゆっ……」
「あ!いえ、居るのなら、別に、それほど」
 事件に巻き込まれて心身の自由を奪われている、とかそういう事ではなかったようだ。
とりあえず安堵する。
「なんか最近あの子、元気ないのよねえ〜。上がっていって様子見てくれない?」
「あ……はい。お邪魔します。すみません」
 靴を脱ぎ、家に上がる。
「あ、ちょっと待って柚子ちゃん、今お茶用意するから。あの子、私が部屋に入るとすご
い怒るのよ。悪いんだけど、柚子ちゃん持っていってくれない?」
 桃香は、親にも知られたくない、大きな悩みを抱えているのか。私に、それが解決でき
るだろうか。
 お茶を受け取って、階段を上っていく。桃香の部屋の前でしばし佇む。最後にここを訪
れたのは、半年ほど前になるか。意を決して、ドアをノックする。
「桃香?」
 返事がない。勝手に入っていいものだろうか?いや、ここまで来たのならば、もう進む
しかないだろう。あのメールの真意が気になる。桃香の助けになってやりたい。
「桃香?入ってもいいか?」
 ゆっくりとドアを開ける。桃香の部屋は電気も付いておらず、真っ暗だった。メールを
送ったあと、眠ってしまったのか?
「桃香?寝てるのか?」
 膨らみのあるベッドの側に、忍び足で歩いていく。
「柚子おねえちゃん……?」
109 名前: ふたなりとこ [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 18:45:30 ID:2jULs1Zi
 桃香は起きていた。私はベッドに腰掛けて、桃香にできるだけ優しい口調で話しかける。
「桃香?どうしたんだ?あのメールは。心配してここまで来てしまったよ」
「……おねえちゃん……おねえちゃん」
 桃香はもぞもぞと布団の中で動くばかりで、答えをくれようとはしない。やはり、体の
調子が悪いのだろうか。私は、そっと桃香の額に手を当てる。桃香は一瞬、びくんと震え
る。熱は……わからない。そもそも、外皮に手を当てただけで、そうそう体温などわかる
ものか。
「悩みでもあるのか?言いたくないなら言わなくてもいい。でも、言ってくれないと、私
としても力になれない」
「おねえちゃん……くるしいよ……」
「どこが苦しいんだ?」
 桃香は布団を被ったまま、むくりと上半身を起こす。
「……おねえちゃん、桃香のこと、嫌いにならない?」
「そんな事があるわけないだろう」
 当然だ。そんな事は天と地がひっくり返っても、私がまた地と天をひっくり返してやる。
「ぜったいに、ぜったいに嫌いにならないでね……」
 そう言うと桃香はスタンドの電気を付けて、布団を取り払った。
 その下にあったもの見て、私は爆発した。

      ヽ/ ``
       !_

     ‐┼┐ヽ
      │亅

       |
      │

       /
      /へノ

「これが、これが、ずっと大きいままなんだよ……。お腹がもやもやしてて、私、私、ヘ
ンになっちゃったのかな……」
 桃香の股間の何かが、それを覆っているパンティを押し上げていたのだ。山頂には先走
り汁の染みが広がっていた。上半身も、ぴっちりとしたTシャツのせいでボディラインが
浮き出ていて、なんとも艶かしい。それを見た私も、一瞬で股間の何かをギンギンに反り
返らせてしまった事は、もはや言うまでもないだろう。思わず、桃香にむしゃぶりつきそ
うになってしまう。だがしかし、それでは駄目だ。桃香は今、困っているのだ。今、桃香
を助けてやれるのは、私しか居ないのだ。煮えたぎる劣情を、理性で必死に押さえつける。
「……桃香は、いつからそうなるようになったんだ?」
「……わかんない……。でも、最近、こうなる時が増えてきて……。今日、今日は、朝か
らずっとこうだったの!お腹がどんどんもやもやしてきて、それで、こわくなって。おね
えちゃん、たすけてほしくて……」
 私はそこで、桃香の心に踏み込むような、卑怯な事を考えてしまった。劣情を押さえる
のに精一杯で、それを確認せずには居られなくなってしまった。
「桃香は一体、何を考えていたんだ?」
「……えっ?」
「それは、ある事を考えると、大きくなってしまうんだ。『誰』の事を考えていたんだ
い?」
 桃香は顔を真っ赤にする。
110 名前: ふたなりとこ [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 18:46:03 ID:2jULs1Zi
「……言えない」
 誰の事を考えていたんだ。誰の事を考えていたんだ。誰の事を考えていたんだ!
「言いたくないのなら、しょうがない」
「……ごめんなさい」
「それで、治し方は知りたい?」
「……うん」
「それじゃあ、『それ』を見せて」
「……見せないと、いけない?」
「いや、無理にとは言わない」
 本当は見たい。今すぐ見たい。見たい見たい見たい!
「でも、おねえちゃんなら……」
 桃香はパンティを下に少しずらすと、そこからぷるんと、桃香のペニスが飛び出した。
私は心の中でガッツポーズをした。私のパンツも、もはや先走り汁でグチョグチョである。
「恥ずかしい……」
「その膨らんでるところを、指でつまんで」
「……こう?」
「そう。それで、上下に動かして」
 桃香は言われた通りに、数回上下に動かすと、ピタリとその手を止める。
「なにこれ……!なにこれ……!おねえちゃん……!ヘンだよ……!もやもやが大きくな
るよ……!」
「うん、いいんだ。もっともやもやしていいんだ」
「いいんだ……もやもやしていいんだ……あう……」
 桃香は切ない喘ぎ声を洩らしながら、まだ未発達なその肉茎の先端を、指先でくちくち
としこりあげる。
 嗚呼、何度この光景を想像しただろうか。桃香の肉茎を頬張る自分の姿を想像しながら
放精し、桃香に自分の肉竿をしゃぶってもらう所を妄想しては放精し、桃香に突き入れる
所を、そして突き上げられる所を夢想しては、何度も何度も射精した。もはや、私の空想
の中の桃香の体には、私の精液が触れていない場所など存在しない。それが今、目の前に
あるのだ!こうふんしないわけにはいかない。嗚呼!桃香!
 本当は今にも私の手で、いや、手と言わず口でもあそこでも、なんでも使って桃香のそ
れを絶頂に導いてあげたい。でも、そうすれば桃香は解放された青い情欲の捌け口を私に
求めるようになるだろう。毎日、おねえちゃん、おねえちゃん、と。そんな事をされたら、
逆に私が猿になってしまう事うけあいだ。桃香に求められたら、断れるわけがない。こう
いう事は、自分の手で処理すべき問題なのだ。いや、かく言う私も他人にされた事はない
ので、確かな事は言えないのだが。
「あう……おねえちゃん、なにか、なにかくる……」
「いいんだ。なにかきてもいいんだ。桃香」
「ふああ……もやもや、きもちいい……」
「も、桃香、考えると大きくなってしまう人の名前を口にしながらすると、もっと、もや
もやが気持ちよくなるんだよ」
「……え……?本当……?本当に……?」
「……本当さ。そ、それは、だ、誰なんだい?」
「……ちゃん」
 私は、その言葉に耳を疑う。
「……え?」
「……えちゃん」
「……桃香!」
「……おねえちゃん!ゆずおねえちゃんっ!」
111 名前: ふたなりとこ [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 18:46:35 ID:2jULs1Zi
 桃香は、私の名前を叫ぶと同時に、その肉茎の先端から、とぷん、とぷんと精液を放出
し始めた。
 私も、桃香の想い人の名前を聞いた瞬間、大量の精液をパンツの中にぶちまけていた。
「……んっ、ふうっ……。はあっ……」
「……おねえちゃんっ、何か、何か出ちゃった……」
 桃香は狼狽える。ああ、驚きで放精後の余韻も吹き飛んでしまったのか。私は少しやり
方を間違えたのかもしれない。
「桃香……それは『大好き汁』だ。大好きな人への想いが頂点に達した時、それが溢れ出
してくるんだ」
「大好きな人……ゆずおねえちゃん……」
 もはや隠す必要は何もない。私はジャージとパンツを脱ぎ捨てた。
「桃香……。私も、桃香の事を考えると、こうなってしまうんだ……」
「おねえちゃん……おねえちゃんも私と同じ……」
「そうだ。私は桃香の事が、好きで好きでたまらないんだ」
「おねえちゃんがわたしを好きで……私はおねえちゃんが好きで……」
「私は嬉しくてたまらない」
 私は桃香を抱き寄せてキスをする。
「んっ……おねえちゃあん……」
「むちゅ……ふう……桃香……」
 ただ抱き合っているだけなのに、勝手に腰が前後にカクカクと動いてしまう。桃香も、
何か本能的に感じる所があるのか、腰をもじもじとゆする。桃香は私の背中に腕を回し、
私のポニーテールを手で梳き始めた。
「おねえちゃんのポニテ、好き、好き」
 桃香は昔から私のポニーテールをいじりたがった。私はめんどくさいから束ねているだ
けなのだが、桃香に好かれるのなら、これも悪くない。
 そうしていると、私と桃香の先端が、ちょん、とぶつかり合った。背筋にじいんと痺れ
が走る。桃香も同じようだった。
「桃香……」
「おねえちゃん……」
 それ以上の言葉は交わさず、精液にまみれたお互いのそれを、絡めるようにこすりつけ
合わせる。もどかしさが、先走り汁を放出させ、なおそれの滑りを加速させる。やがて桃
香は耐えきれなくなったようで、お腹ごと私の腰に自らのペニスを押しつけ、ガクガクと
腰を振り始める。
「おねえちゃん……おねえちゃん……出る……また出る……『大好き汁』が出ちゃうよ…
…」
 そう言うと桃香は私のポニーテールに顔をうずめ、体を強く抱きしめてくる。そのまま
桃香は零距離から私のペニスに精液をぶつけてきた。それにはたまらず私も射精してしま
う他ない。先ほど以上に迸る。
「うふあ……」
「ふぅ……う」
 今度はしっかりと放精の余韻を味わった桃香は、体を少しだけ離して、視線を股間に落
とす。
「な……なにこれ……こんな出しちゃったの……」
 下腹部に放射状に広がる、こってりとした精液を見て桃香は驚く。いや、その三分の二
以上は私の精液なのだが、それはこの際、黙っていた方がいいのかもしれない。

 その後、私たちは、こすりつけ合いだけで、三回も発射しあってしまった。ただこすり
つけ合うだけでもこの有様だ。もし、実際に挿れてしまった日には、一体どうなってしま
う事やら、想像も付かない。その暁には、私の進路の選択肢に『種馬』が加わってしまう
事は、ほぼ間違いないと言えるだろう。

 ちなみに、鍵もかけずに放置した愛車は盗まれていた。家に帰ってから、その事で母に
こってりと絞られてしまった。……いや、性的な意味ではないぞ?
112 名前: ◆JOwj6iT3To [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 18:47:20 ID:2jULs1Zi
終わりでもす



113 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/16(金) 20:58:31 ID:z3Xlxcwf
どちらもものすっごい素晴らしいな・・・!
114 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/17(土) 13:22:06 ID:By7edNyH
くそっなんて土曜日だ! オラ腎虚になっちまうぞ
115 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/17(土) 15:13:35 ID:J8JernG0
♪精液拭いたチリ紙を 捨てたらもったいないんです!
 枕に詰めたらふっかふか 何て素敵な土曜日でしょう
116 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/17(土) 17:03:49 ID:mtuiSXir
>>104
GJ
117 名前: ◆JOwj6iT3To [sage] 投稿日: 2009/10/17(土) 21:50:29 ID:ofVwLYWi
続き、投下しもす
118 名前: ふたなりとこ2 [sage] 投稿日: 2009/10/17(土) 21:52:01 ID:ofVwLYWi
 幼い頃からよく私の面倒を見てくれた、一つ上の従姉妹の柚子おねえちゃん。おねえち
ゃんは、凛々しく、強く、美しかった。そんな人が身近に居れば、好きになってしまうの
は不可避な事なんじゃないだろうか。人格的にも、そして性的にも、私は柚子おねえちゃ
んを愛してしまっていた。
 それに気が付いたのは、中学に上がった頃だった。私は年齢相応に『自慰』というもの
を覚え、毎日のようにそれを繰り返していた。その日も、本能が命ずるまま、自らのペニ
スをしごきあげていると。ふと、柚子おねえちゃんの事を頭に浮かべてしまった。すると、
私のペニスはどくんと脈打ち、勝手に精液を撒き散らし始めた。しばらく意識が飛んでい
たのか、私は枕に顔を埋め、それをよだれでべとべとにしてしまっていた。今までに無い
多幸感。出した後の虚脱感も感じず、胸の中に暖かいものが満ちていく気がした。それか
らというもの、私は自慰をする時は、柚子おねえちゃんを思い浮かべるようになった。や
がて、自慰をしていない時でも柚子おねえちゃんの事を考えるようになった。ああ、これ
が恋なんだな、と思った。
 でも、それと同時に、おねえちゃんと顔を合わせるのが辛くなっていった。まるで、お
ねえちゃんをオナペットにしたいから、おねえちゃんに会いにいってるような気がして、
それに、この気持ちがバレてしまうのが何か恐ろしかったのだ。バレてしまって、拒絶さ
れたらどうしようと。段々、おねえちゃんにメールを送る頻度も少なくなっていった。そ
れと反比例するように、おねえちゃんの事を思い浮かべて自慰をする回数は増えていった。
休日には、一日に五回も出してしまった事がある。
 会わなくなるほどに、寂しさ、辛さは増していった。自慰の回数が増えたのは、それを
紛らわしたかったんだと思う。でも、それはある時限界を迎えた。
 自慰で得られる幸福感より、おねえちゃんに会えない辛さの方が勝ってしまったのだ。
 おねえちゃんの顔が見たい。おねえちゃんの声が聞きたい。おねえちゃんにかまってほ
しい。発作的に私はメールを打ち込んでしまう。
『くるしい たすけて おねえちゃん』
 ひどい文面だ。私はメールを送ってしまった後、すごく後悔をした。私のこんな一方的
な醜い感情を、愛しいおねえちゃんにぶつけてしまうだなんて。でもその後悔は一瞬で吹
き飛んだ。メールを送って一分もしないうちに、返信が返ってきたのだ。
『体の調子が悪いのか?今どこに居る?』
 携帯の画面に『柚子』の文字が浮かんだだけで、私は勃起してしまっていた。私はもう、
文字にすら興奮するようになってしまったらしい。『柚子風呂』なんて文字を見たら、鼻
血を吹き出してしまうかもしれない。
 でも、私はおねえちゃんの返信メールに返事を返す事ができないでいた。何故苦しいの
か、そんな事をおねえちゃんに説明できるわけがない。おまけに、どこに居るかだなんて、
私に何か危機でも迫っているかのような、余計な心配までさせてしまった。猛烈な不安感
が私を襲って、私は布団を被って震えていた。すると突然、ドアをノックする音が聞こえ
た。
「桃香?」
 おねえちゃんだ。おねえちゃんは私の事を心配して、ここまで来てくれたんだ。でも、
一体どうやってこの状況を説明したらいいんだろう。私は身動きできずにいた。
 おねえちゃんは、とても優しく声をかけてくれた。でも、それなのに、私はそこで、邪
悪な作戦を思い付いてしまったのだ。
 何も知らない子供のふりをして、おねえちゃんを使って、せめて今溜まっている分だけ
でいいから、この俗悪な情欲を発散できないものかと。
 結果として、この作戦は大成功してしまった。
 生のおねえちゃんを見ながら絶頂する事ができたどころか、おねえちゃんと体を触れ合
わせて、おねえちゃんの気持ちを知る事ができたからだ。おねえちゃんが私の事を好きだ
と言ってくれた時は、幸せすぎて心臓が止まってしまうところだった。
119 名前: ふたなりとこ2 [sage] 投稿日: 2009/10/17(土) 21:52:34 ID:ofVwLYWi
 それにしても、『大好き汁』というのには、すこしおかしくなってしまった。大好きな
人への想いが頂点に達した時、それが溢れ出してくる、だなんて。でも、確かにそれも一
理あるかもしれない。だって、私はおねえちゃんの事を考えながら自慰をすると、精液の
量が二倍以上になるからだ。私の精液の半分は、『おねえちゃん大好き』で出来ている。
 こすりつけ合わせている時に気が付いたのだけれど、お姉ちゃんの精液は、私が二倍に
増幅した精液よりも、さらに二倍ほど多かった。おねえちゃんの大好きパワーは、私の三
倍もある計算になる。ちょっと悔しくなったけど、私がこんなに大好きなお姉ちゃんなの
に、それの三倍も私の事が好きなんだ、そう思うと胸の中に歓喜が満ちあふれた。これは
うぬぼれなのかな?

 そして今日は、また私の家におねえちゃんがやってくる日。期待感で、もう腰が勝手に
動いてしまっている。ああ、我慢しろ、私。
 誰かが階段を昇ってくる気配を感じた時、私はまた妙な作戦を思い付いてしまった。そ
れを実行に移す。
「桃香」
 おねえちゃんが部屋に入ってきた。私は返事をしない。
「……桃香?」
 おねえちゃんは何かを確認するように私の名前を呼ぶ。でも、私は返事をしない。私は、
寝たふりをしているからだ。下半身裸で、それもペニスを勃起させて。薄目でおねえちゃ
んを見ると、おねえちゃんは私のペニスを凝視していた。
「桃香ぁ」
 おねえちゃんは私のペニスに顔を近づける。……まさか、これは、あれなのか?私のペ
ニスからびゅっと軽く先走り汁が噴き出る。
「んもぅ……ふ」
 ああ、やっぱり!おねえちゃんが私のペニスを口に含んでくれた!これが夢にまで見た、
おねえちゃんのフェラチオなんだ!
「ちゅば……んも……ふも……ん……おいひい……ももはのひんぽおいひい……」
 おねえちゃんは一心不乱に私のペニスをしゃぶっている。こんなの、我慢できるわけが
ない。私はあっけなく、おねえちゃんの口の中に精液を放ってしまった。
「んん!ももは!ももは!……んぐ、ごく、ごく」
 おねえちゃんは喉を鳴らして私の精液の飲み下していく。ああ、そんな事までしてくれ
るなんて。放出が終わると、おねえちゃんは舌で綺麗に精液を舐め取ってくれた。これが
おそうじフェラなんだ。私の勃起はもうしばらく収まる事はないだろう。私のペニスを掃
除し終わると、おねえちゃんは急に立ち上がった。
 何をしているのだろう?私は相変わらず薄目でおねえちゃんの様子を観察する。おねえ
ちゃんは、なにかぎこちなくズボンを脱いで、パンツも脱いだ。そして脱いだパンツで、
自分のペニスをぬぐっている。私のをしゃぶっている間に、一緒に出しちゃったんだ……。
確かに、私もおねえちゃんのペニスをフェラチオしたら、一緒に達してしまうんだろうな、
と思った。
「ん……おねえちゃん、おはよう」
 私は起きた。いや、ずっと起きていたんだけども。されるのもいいけど、やっぱり自分
でお姉ちゃんの体に触りたい。
「やあ、桃香。おはようを言う時間じゃないよ」
 お姉ちゃんは紅潮した顔で、あくまで冷静を装う。
「んん……おねえちゃあん」
 私はおねえちゃんに抱きついてキスをする。唇の端に精液が付いていたから、それを舌
で拭っておねえちゃんの口の中に押し込んでやる。おねえちゃんはちょっと挙動不審にな
って、私と目を合わせなくなった。かわいい。
120 名前: ふたなりとこ2 [sage] 投稿日: 2009/10/17(土) 21:53:13 ID:ofVwLYWi
「ちゅう……」
「んにゅ……ふゅ」
 舌と舌を絡ませ合う。そのままベッドに倒れ込んで、お互いの服を脱がせ合う。
「……ん……ちゅ……」
 おねえちゃんは唇を私の首筋に移して、さらに下の方に移動させていく。胸の辺りで一
旦唇を離すと、私の乳首を凝視して、そして凄い勢いで吸い付いてきた。
「ひゃ……おねえちゃん……」
「んちゅ……ちゅう……ちゅ……ちゅ……ちゅ」
 まるで子供みたいだ。私はおねえちゃんの後頭部を撫で、そしておねえちゃんのポニテ
を手で梳く。おねえちゃんのポニテは、おねえちゃんの美しさの象徴みたいなものだ。手
入れをしてるような様子もないのに、キューティクルがあって、滑らかで健康的だ。おね
えちゃんは、天然自然が生み出した奇跡の芸術品なのだ。だから私はそれが好き。いや、
おねえちゃんのものなら全部好きだけど。
「ちゅ……ぷは、ももか、ももか、……すまない!」
 おねえちゃんはそう言うと、私の乳首を軽く噛んだ。私の体にビリッと電流が走る。反
射的に、どぴゅ、どぴゅ、と射精が始まってしまう。それとは別の、自分のものではない
熱い液体が下腹部に降り注ぐ。おねえちゃんも同時に達したようだ。おねえちゃんの体が
私にくたりとしなだれかかる。
 ああ、欲しい。私の体の中にその液体を撃ち放ってほしい。
「おねえちゃん……いれて……」
「桃香……」
 おねえちゃんは顔を上げて、首をぶんぶんと振る。
「桃香。それだけはだめだ。私たちはまだ未成年なんだ。それは大事な人のためにとって
おかなければならない。勿論、私の大事な人は、桃香。お前だけだ。それは変わらないし、
変わるはずがない。でも、お前がいずれ別の人を好きになった時、それがなかったら、そ
の人はきっと悲しむ。私は、桃香の好きな人が悲しむ所を想像すると、それは耐えられな
い」
「おねえちゃん……」
 私だって、おねえちゃん以外を好きになるわけがない。それなのに、どうして、おねえ
ちゃん。
「だから桃香。代わりに、私の尻の穴を使ってくれないか」
 ずっこけた。
「大丈夫だ。ここずっと果物ばかり食べてきたし、その、ここに来る前に、念入りに洗浄
してきたんだ。ああ、汚いと思うんだったら、別にいいんだ。何も、無理にそうしてほし
いというわけじゃない」
 ずっこけるべきじゃなかった。おねえちゃんはこんなにも準備してきたのに。私はただ
期待して体一つで待っていただけで、おねえちゃんにしてあげられる事なんて何にも考え
てなかった。入れてほしいのは私なんだから、私が、後ろ、を洗って待っているべきだっ
たんだ。私は、嘘つきで、自分勝手で、卑怯な手ばっかりを使う、嫌な女なんだ。
「お……おね……おねえちゃん……ご、ごめんなさい……」
「ど、どうしたんだ、桃香。すまない。そんなにお尻の穴が嫌だったとは思わなかったん
だ。許してくれ。嗚呼、桃香」
「ち、ちがう、おねえちゃんは何にも、悪くない、わたし、おねえちゃん、好き、全部、
好き、お尻の穴も、好き」
 涙が溢れてくる。
121 名前: ふたなりとこ2 [sage] 投稿日: 2009/10/17(土) 21:53:54 ID:ofVwLYWi
「ああ、どうしたんだ、桃香。泣かないで。ごめんよ、桃香」
「ちがう、ちがうの、おねえちゃん、わたし、うそついたの……。あの日、何にも知らな
い、ふり、して、おねえちゃんに、えっちな事してもらおうと、思って、それ、で、」
「……ああ、なんだ、そんな事か、桃香。それを気に病んでいたのかい?いいんだよ。私
は全部わかっていたよ。何も気にする必要はないんだ。私だって、桃香の嘘のおかげで、
こうして桃香と想いを通じる事ができて、とても悦んで……げふ、喜んでいるんだ。桃香
は何も悪くないんだよ。いいんだ。そんな桃香も、私は好きだ」
 ……おねえちゃんは、いつだって、こうして、やさしくて、まっすぐで、きれいで……。
もっともっと、もっともっとずっと、好きになってしまう。
「おねえちゃん、ありがとう……好き」
「ああ、私もだよ、桃香」
 おねえちゃんをぎゅっと抱きしめる。そのまましばらく私たちは動かなかった。
「……あのね、おねえちゃん」
「なんだい?」
「……前からと、後ろから、どっち?」
「……私は、桃香を見ていたいな」
「うん」
 私とおねえちゃんは上下を入れ替える。私は体を起こして、おねえちゃんの足を持ち上
げて開く。なんて綺麗なんだ。おねえちゃんの体は引き締まっていて、でも、胸やお尻に
はふっくらとお肉が付いている。ふとももの触り心地は絹なんて目じゃない。そんな美し
い体から、血管の浮いた逞しいペニスがそそり立っていて、下のお口からおツユがだくだ
くと溢れている。きっと、天使と一番美しい所と悪魔の一番淫らな所を足して2で割って、
3を掛けて4乗くらいにしたらおねえちゃんになるんだ。私はそっと後ろの入り口にペニ
スをあてがう。
「嗚呼、とうとう桃香と一つになれるんだな……」
「……入れる、よ、おねえちゃん……」
 ズ、ズッとゆっくりとペニスをめり込ませていく。おねえちゃんを傷つけないように、
おねえちゃんが傷つかないように。
「……大丈夫?おねえちゃん。痛くない?」
「あ、あ、ああ、だい、だいじょう……ぶ……」
 とうとう根本までペニスが埋まってしまう。その中はしっとりとしていて、それでいて
キュウキュウと締め上げてきて、それだけで出そうになってしまう。
「う……あ……う……」
「……おねえちゃん、動くよ……!」
 腰をゆっくりとグラインドさせる。なんだ、これは!きもちよすぎる!やさしく包み込
んで、放さないように銜えてきて、火傷しそうに熱い!
「おねえちゃん!きもちいい!おねえちゃんの中、きもちよすぎる!」
「も……もも……か……う、おあ……」
 ああ、おねえちゃんを傷つけてはだめだ!もっと、ゆっくり、ああ、とまらない!
「おねえちゃ、ゆずおねえちゃ……!」
「も……か……はげ……し……!」
 これ以上は、とても耐えきれない。私は一番奥まで届くように腰を打ち付けて、おねえ
ちゃんの体内にもの凄い量の快楽を放った。
「おねえちゃあーんっ!」
「おお……ん……」
 間違いなく、今までで一番多い量の精液が私のペニスを駆け抜けていく。まるで数珠繋
ぎのビーズが飛び出していくかのようだ。おねえちゃんのペニスもびくんびくんと痙攣す
る。でも、射精は、していない?
122 名前: ふたなりとこ2 [sage] 投稿日: 2009/10/17(土) 21:54:21 ID:ofVwLYWi
「お……あ……」
 ……おねえちゃんの様子がおかしい。目の焦点が合ってなくて、口をぱくぱくと動かし
ている。ああ、私はやりすぎてしまったんだ、と思って、ペニスを引き抜こうとすると、
穴がキュッと締まって引っかかり、おねえちゃんはくりんと白目を剥いて、ペニスからト
ロトロと精液を洩らし始めた。
「お、おねえちゃん……?」
 内壁がうねうねと脈動し、再び私のペニスから精液を搾り取ろうとする。その間も、お
ねえちゃんはペニスから真っ白いゼリーを垂れ流していく。私も再度の快楽に、脳がやら
れていく。
「おねえちゃん、反則、これ、反則だよ、ずるい……、む、り……」
 私は再び射精する。おねえちゃんの体の中で、私の精液が暴れ回って、なおも快楽を加
速させて、私を逃さない。
「……お……ねえ……ちゃ……」
「……も……もか……」
 私はその間、何度射精したかわからなかった。おねえちゃんは、トロトロとした射精を、
5分以上は続けていたように思う。おねえちゃんの射精が止まった時には、おねえちゃん
のお腹の上は、まるで500グラムパックのヨーグルトをぶちまけたようになっていた。

「すごい、良かったよ、桃香」
 おねえちゃんが私の頭を撫でながら言った。なんでも、気持ちよすぎて、言葉通りに、
本当にどこかに逝っちゃっていたらしい。そんなにお尻って気持ちいいのか。後で私もや
ってもらえるんだろうか……。でも、そんなに気持ちいいなら、成人するまで前は我慢で
きるかもしれないと思った。本当は今すぐにでも入れて欲しいんだけど。
 ……まあ、なにはともあれ、
「おねえちゃん、だいすき」
123 名前: ◆JOwj6iT3To [sage] 投稿日: 2009/10/17(土) 21:54:52 ID:ofVwLYWi
終わりでもす
124 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/18(日) 01:06:36 ID:LQPQ2cC4
アナル和姦大好物ですGJ
自分からアナルさそっといてのメロメロトコロテン'`ァ'`ァ(*´Д`)=3 '`ァ'`ァ
125 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/18(日) 12:15:23 ID:W5Os/3RW
>>120
GJ
前の初めてに期待が募る。
126 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/18(日) 13:35:08 ID:iy69rCho
成人するまでのアナルオンリー生活に期待。
おしっこがちんぽから出るタイプのふたなりならラブラブ腸内放尿おねだりプレイも。
127 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/18(日) 13:41:07 ID:iy69rCho
ハメられてるときはペニバンで射精禁止して
全ての精液を1日中互いの直腸に注ぎ込み、ぽっこりした下腹を抱えて
「赤ちゃんできたみたいだね」とにっこり見つめ合うほのぼの展開とか。
128 名前: ◆JOwj6iT3To [sage] 投稿日: 2009/10/18(日) 13:55:59 ID:tYwzUSaz
あ、あれ?完結のはずだったのに続きを書くような流れになってるでもす?

……善処いたしもすが
129 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/18(日) 14:31:57 ID:zmnlJj5b
>>128
どうして子作りまでやらないんだ!
いや! してください!
130 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/18(日) 15:55:57 ID:EPZgffRU
230 :名無しさん@ピンキー:2008/12/02(火) 21:48:07 ID:RYfZAadd
今日の投下は以上
続きは1年以内には書き上げます

まとめサイト63の続き、そろそろ書いてくれるかな?
131 名前: ◆JOwj6iT3To [sage] 投稿日: 2009/10/18(日) 22:07:14 ID:tYwzUSaz
3、投下しもす
132 名前: ふたなりとこ3 [sage] 投稿日: 2009/10/18(日) 22:08:04 ID:tYwzUSaz
『くるしい たすけて おねえちゃん』
 ……一体誰だ。私のおねえさまにこんな恥知らずなメールを送る奴は。
「発信元を突き止めなさい」
 私は冷たい声で、傍らに控えている黒服に命令を下す。
「……発信元が判明いたしました」
 私はその発信元を見て、一瞬で頭に血が昇った。……またあの泥棒猫か!ただ従姉妹で
あるというだけで、おねえちゃんおねえちゃんと、私のおねえさまの周りをブンブンと飛
んでいた、あの五月蠅い小蝿。最近は鳴りを潜めていたから見逃していたものの、もはや
捨て置けぬ!次にあの顔を見た時にはどうしてくれよう!
「……お嬢様、ターゲットが動きだしました」
 ……まさか、おねえさまはあのような小蝿ごときの俗事のために、その手を煩わせよう
というのか。いや、聖女のごとく優しきおねえさまの事だ、ありえない事ではないか……。
「……ターゲットの移動を妨害しなさい」
 まず私は、お姉さまの進路上に黒猫を投げいれた。その先に行ってはいけないと、暗示
するためにだ。だがそれは失敗に終わった。夜道だったので、そもそも黒い物など見えな
かったのかもしれない。
 次に私は、黒服を徘徊老人に変装させ、優しきおねえさまの情緒に訴えかける方法を取
った。だが、それも激しくスルーされた。おねえさまは、誰よりも個人の人格を尊重なさ
るお方だ。例えボケていたとしても、その痴呆ごと纏めて尊重されたのだろう。ちょっと
予想外でした。
「10式戦車を配備なさい!」
 おねえさまを物理的に止める手段は、戦車くらいのものしかない。歩兵戦闘車では力不
足だ。
「え……?いや、ちょっと、それは無理ッス……。いくらなんでも戦車は……」
「私を誰だと思っているのです!」
「あの、予算と、2年ほどの時間を頂ければ、なんとか、出来なくもないかとは思うので
すが……」
 使えない!なんて使えない黒服なんでしょう!コンビーフのクルクルよりも使い道のな
い黒服ですわ!
「……ターゲット、停止しました」
 ああ、なんという事でしょう。みすみすあの小蝿の住処に侵入を許させてしまうなんて。
「音を拾いなさい……」
「はっ」
 粘着ガムに盗聴器を付けて、あの小蝿の住処の壁に狙撃ライフルで撃ち込む。
『も……か……。……しも、……の……考え……、……なってしま……』
『……えちゃ……おねえ……も……同じ……』
 ああ、何を話しているのです。
「よく聞こえません!もっと音を大きくしなさい!」
 そして、感度を最高に上げた盗聴器が拾ったおねえさまの声が、私の居る黒塗りのバン
の中に大音量で響き渡った。

『私は桃香の事が、好きで好きでたまらないんだ!』

 何を言っているのか、よくわからない。
 何故?どうして?おねえさまがこんな事を言うわけがないのに。ハンマーで頭を殴られ
たような衝撃が私の頭を襲った。実際、私はバンの窓ガラスに、何度も何度も激しく頭を
叩きつけていた。
「あーっ!あーっ!ああーっ!ああーっ!」
「お、お嬢様、やめてください!近所迷惑です!お嬢様!」
133 名前: ふたなりとこ3 [sage] 投稿日: 2009/10/18(日) 22:08:31 ID:tYwzUSaz
 それからの事はよく覚えていない。ただ、小蝿の住処に乗り捨ててあった、おねえさま
の自転車を盗んで持って帰った事だけは覚えている。
『おねえちゃん、ありがとう……好き』
『ああ、私もだよ、桃香』
 何故だ。私は自分の包茎ペニスを、皮を使って激しくこすりたてる。
『……大丈夫?おねえちゃん。痛くない?』
『あ、あ、ああ、だい、だいじょう……ぶ……』
 何故だ。私はおねえさまの自転車のサドルに精子をぶちまける。
『おねえちゃ、ゆずおねえちゃ……!』
『も……か……はげ……し……!』
 何故だ。何故あの小蝿がおねえさまで、私はサドルなんだ!
「うああ……う、ぐああ……!」
 許せない!許せない!許せない!小蝿の分際で!
 頭に血が昇るあまり、私の視界は真っ白に染まり、そして私は爆発した。

      ヽ/ ``
       !_

     ‐┼┐ヽ
      │亅

       |
      │

       /
      /へノ

 気が付くと、私の足下で小蝿が蠢いていた。
「うもーっ!うもーっ!うもーっ!」
 本当に見苦しい小蝿だ。私はワイングラスを揺らす。グレープジュースだが。
「小蝿はブンブン、と喚くものです。なんですかその牛のような鳴き声は」
「お、お嬢様、いくらなんでもこれは拙いのでは……」
「お黙りなさい!」
 小蝿がどうなろうと人間様の知るところではありません。
「うもっ!うもっ!」
「煩わしいので、外してさしあげなさい」
「……は」
 小蝿の口から猿轡を外すように命じる。
「んーっ!ぷはっ……!……誰だ!お前は!私に何の用だ!」
「小蝿に用などございません」
「……小蝿?一体何がしたいんだ!」
「あら、小蝿がおねえさまの周りをブンブンと小五月蠅いので、つい」
「……おねえさま?……おねえちゃん?……お前、おねえちゃんが目的か!私にこんな事
をしても無駄だぞ!私とおねえちゃんは愛し合っているんだ!ぐあ!ぐ、ぐは!」
 小蝿があまりに五月蠅いので、平手で打ち据える。ああ、手が汚れてしまった。
「人間が蠅を愛するわけがないでしょう。慈愛の心でもって、殺さずに飛び回らせている
だけです」
「うぐ、おねえちゃん、おねえちゃん、おねえちゃん……。たすけて……」
 まだおねえさまの事を口にするか。……もうこんな小蝿などどうでもいい。あまりにも
不愉快だ。
134 名前: ふたなりとこ3 [sage] 投稿日: 2009/10/18(日) 22:08:59 ID:tYwzUSaz
「黒服」
「はあ」
「犯せ」
 その言葉を聞いて、小蝿の顔がスーッと青ざめる。いい気味だ。
「ひっ……、い、いやだ……」
「……えと、それ完全に犯罪じゃ……拉致してる時点で犯罪だけど……」
 何をしているんだこの黒服は。本当に使えない。
「早く犯せ」
「……勘弁してくれ!もうこんな主人に付き合っていられるか!ガキ共で盛りやがって!
大体、黒服ってなんだよ!私には玲子っていう歴とした名前があるんだぞ!戦場じゃレー
コ・ザ・デスストーカーって呼ばれてたんだ!それがなんだ!今じゃガキの小間使いか!
私は家に帰るぞ!家に帰って『ふたなり24時間耐久スペシャル』で抜いてから寝る!も
う、うんざりだ!戦場の方がまだマシだった!今日は思いっきりシコってやる!」
 黒服(♀・27歳)はサングラスを投げ捨て、スーツのボタンを引きちぎる。意外と胸
が大きかった。頭を掻きむしりながらドアに向かって歩いていき、そしてドアノブに手を
かけると……

 黒服の体がドアごと吹っ飛んだ。

「もおぉぉぉもおぉぉぉぉかあぁぁぁぁぁぁ!」
 扉を掌底でブチ破って現れたのは、おねえさまだった。何故、おねえさまがここに。
「おねえちゃんっ!おねえちゃんっ!おねえちゃんっ!」
「ももかーっ!」
 私は反射的に、倒れている黒服の懐から拳銃を抜き出し、小蝿に走り寄ってそれを突き
つける。
「おねえちゃあーんっ!」
「ももかーっ!もっ、もああーっ!」
「おねえさまっ!動かないでっ!動くと、この娘を撃ちます!」
 何故だ。何故私はこんな事をしているのでしょう。こんなはずではなかった。
「お前は誰だ」
 私が誰かですって?そんな馬鹿な。
「……私です、私です、おねえさま」
「お前みたいな妹は居ない」
「私です、私です、鈴音です、おねえさま」
 私の顔を凝視して、おねえさまは言った。
「……すずのね?」
 そう、私です、鈴音です、おねえさま。
「……君は、私の一個上ではなかったのか?何故、私がおねえさまなんだ?」
「だって、だって、おねえさまは、おねえさまなのだからっ!」
 そう、おねえさまは永遠のおねえさまなのだ。愛と美と勇気とオネーサマを司る、女神
おねえさま。それが柚子おねえさまだ。
「……それで、君はそんなものを桃香に突きつけて、一体何をしようというんだい?」
「……この娘と別れて、私と恋人になってくださいっ!」
 ああ、何をしているのでしょう、私は。完全に終わった。
 おねえさまの体が宙を舞い、天井を蹴る。そして私の体も何かに引っ張られて、宙に浮
き上がり、シャンデリアに引っ掛けられて、吊される。地上1メートル、亀甲縛りで。
「安全装置が掛かったままだったよ」
 おねえさまは戦車並、いやそれ以上に強いのだ。おねえさまを怒らせた時点で、私の運
命は決まってしまったようなものだ。
135 名前: ふたなりとこ3 [sage] 投稿日: 2009/10/18(日) 22:09:32 ID:tYwzUSaz
「まさか、桃香のために覚えた緊縛術を、君のような外道に使うとは思いもしなかったが
よ」
 おねえさまは、あの娘、確か桃香さん、だったかに駆け寄って、縄を手刀で断ち切る。
「桃香……すまない……私のせいで……ももかーっ!くんかくんか、すはすはすは」
「おねえちゃんっ!おねえちゃんっ!おねえちゃんっ!」
 二人はひしと抱き合う。
「おねえちゃん……。どうやってここが……?」
「私と桃香は心で繋がった。桃香が危機を感じた時、私の心もまた危機を感じるんだ。場
所は、匂いを辿ってきた」
 初めから私の入る隙間なんて無かったのかもしれない。
「おねえちゃん……ありがとう」
「さあ、桃香、最後の仕上げだ。もうあの間女に邪魔されないように、二人の愛の証を見
せつけてやろうじゃないか」
「……え?」
 おねえさまは桃香さんにディープキスをした。私は背筋に氷を流し込まれた気分になっ
た。が、何故か股間もムクムクと膨らんできてしまう。
「力を抜いて……」
「お、おねえちゃん、あ……そんな……」
 ま、まさか、ここで始めるというんですの!?
「さあ、いつものように、下のキスをしよう」
 おねえさまのズボンから、ぽろりと、逞しい、ペ、ペ、ペニスがまろび出る。桃香さん
の股間も既にスカートを持ち上げていて、おねえさまはそれを捲ると、桃香さんのパンテ
ィ越しに先端同士をこすり合わせる。瞬く間にパンティに染みが広がっていく。
「お、おねえちゃん、み、見られてる、よ、恥ずかしい」
「見せつけてるんだよ、桃香。だからいっぱい恥ずかしくなろう」
 ペ、ペニスとペニスをこすり合わせるだなんて、そ、そんないやらしい事がこの世に存
在していたなんて……。
「嗚呼、桃香。一度出してしまってもいいかい?昨日から一回も出していないんだ。我慢
できそうにないよ」
「おねえちゃん、おねえちゃん、私も、昨日から、出してないの、無理」
 おねえさまはふふ、と笑い、パンティを引っ張って出来た隙間に自分のペニスを差し込
む。そして、二つの先端が作り上げている一つの山頂から、ぐびゅ、ぐびゅ、ぐびゅと精
液が噴き出し始める。射精って、パンティを貫通するんだ……。それを見ていた私の股間
もどくどくと精液を洩らしていく。
「ふう……最初の一回は、何とも言えない味わいがあるね、桃香」
「おねえちゃん……恥ずかしい……でも……きもちいい……あっ……」
「どうしたんだい?桃香」
「あの人、私たちを見て、射精しちゃってる……」
 私が射精してしまった事がバレてしまった。私は顔を真っ赤にして俯く。すると、私の
股間から地面に向けて、白い糸がトロリと垂れている所が視界に入る。これでは、バレて
しまうのも仕方がない……。
「放っておいて、私たちは続きをしよう、桃香」
「……おねえちゃん……」
「ああ、桃香。それともやっぱり二人きりでするのがいいのかい?私は桃香の言う通りに
するよ」
「……ちがうの、おねえちゃん……。したいことがあって……今日は、いきなり、したい
の……」
「桃香!積極的な桃香!なんて可愛いんだ桃香!なんでも好きにしていいよ、桃香!」
 おねえさまが桃香さんに向ける愛情に、私は嫉妬する。だが、今はそれ以上に、桃香さ
んが一体何をするのかが気になって、私のペニスは再びガチガチになっていた。
136 名前: ふたなりとこ3 [sage] 投稿日: 2009/10/18(日) 22:09:57 ID:tYwzUSaz
 桃香さんは床に転がっていたワイングラスを拾って、中身を床に振り払う。そしてそれ
をおねえさまの前の床に置いた。一体何をする気なのか。私の心臓は耳に届くくらいに、
バクバクと鼓動していた。
 桃香さんは膝立ちになっているおねえさまの後ろから抱きつく。
「……入れていい?おねえちゃん」
「いいよ、桃香。今日は後ろからなんだね」
 後ろから?後ろから何を?
「お……ねえ……ちゃあん……」
「おあ……も、桃香のが、入ってくるぅ……」
 入ってくる?何が?
「おね、おねえちゃんの、ケツ穴、さいっこぉ……」
「ふお……お……おん……」
 ケ、ケ……穴!まさか、後ろの穴に、ペ、ペニスを挿れてらっしゃいますの!?そ、そ
んな、あんびりーばぼーな、事、が。
「いく、いく、いくいくいく」
「お……う……ああ……!」
 桃香さんは、おねえさまの胸をもみしだきながら、びくん、びくんと痙攣する。すると
おねえさまは白目を剥いて、ペニスからトクントクンと精液を洩らし始め、精液は、ワイ
ングラスへと注がれていく。な……にが……起こって……いる?
「この、まま、もう一回、射精する、よ、おねえちゃ、の尻、穴、連続、射精ぇ……」
「……お……お……」
 桃香さんは断続的に痙攣する。おねえさまは相変わらず精液を洩らし続けている。な、
なんて量だ……。人間からあんなに精液が、出る、なんて。
「おねえちゃ、の……お尻っ……ケツ穴っ……けつまんこっ……!」
「あ……あ……あ……」
 ワイングラスにおねえさまの精液がなみなみと満たされた所で、桃香さんは痙攣をやめ
る。
「……今はっ……これくらい……ちょっと……控えめっ……!」
「……ふあ……ももか……ももか……」
 こ、これで控えめ!?一体この人たちの体はどうなって……。
「ふう……ふう……ふう……」
「もーもかぁ……」
 二人はそのままドサッと横に倒れ込む。ああ、羨ましい。そのまま桃香さんが這いずっ
て、おねえさまの精液が注がれたワイングラスを手に取る。そして立ち上がった桃香さん
は、私の方に向かって歩いてきて……?
「……ほら、これがおねえちゃんの『大好き汁』だよ。でもこれは私への『大好き』が詰
まってるの。決して貴女へのじゃない」
 そう言って桃香さんは、私の顔にグラスを近づける。その臭いを嗅いでいるうちに、私
はまた射精してしまっていた。
「……また射精しちゃったんだ。だらしない。でも、しょうがないよね。おねえちゃんの
おねえちゃん汁だもんね」
 そう、しょうがない。おねえさまの、おねえさまによるおねえさま汁を前にして、射精
しないものが居るものか。ただただ、それが私の物にならない事が悔やまれる。
 桃香さんは、私の股間をむんずと掴んで、そこの布をちぎり捨てた。意外と、凄い握力
だ。私のペニスが露出されて、布に引っかかっていた私の精液がぼとぼとと床にこぼれて
いく。
「でも、条件があるんだ」
 条件?まさか、その条件を満たしたら、そのおねえさま汁を私にくれるというのか。私
のペニスが否応なく反応する。
137 名前: ふたなりとこ3 [sage] 投稿日: 2009/10/18(日) 22:10:24 ID:tYwzUSaz
「私はね、いつだっておねえちゃんの相手ができるわけじゃない。体調を崩すかもしれな
いし、外せない用事が入るかもしれない。私は何よりもおねえちゃんが大事だけど、そう
例えば、受験とかは、そうそう外せるものじゃない。そういう時、貴女には、私のスペア
として、おねえちゃんの相手をしてほしいの。わかる?」
 私はこくこくと頷く。実は話の内容はあまり聞いていなかった。
「私は、貴女がした事は許せない。でも、私を殺そうとした、貴女のおねえちゃんへの想
いも、本物だと思う。私も、おねえちゃんに受け入れてもらうまでは、すごく辛かったか
ら、その気持ち、わからなくも、ない。だけど、やっぱり私は、貴女を許せない」
 おねえさま汁の臭いで頭が朦朧としてきた。この人は何を言っているのだろう。
「だから、貴女には、私が認めた時、おねえちゃんが求めたら、私の代わりとして、おね
えちゃんに奉仕してもらう。肉奴隷として。つまり、貴女は肉奴隷になるの。契約したら、
このおねえちゃん汁を、契約料として、あげる」
 私はもの凄い勢いで首を縦に振る。
「けっ、契約しますっ、私、は、肉奴隷の契約をしますっ!おねえさま汁っ!ください
っ!くださいっ!くださいっ!」
「契約、完了……ね」
 ももか様は私のお腹の方におねえさま汁を持っていく。あれ?私にくれるんじゃ、なか
ったですか?ああ、ねえさまザー汁、遠い、におい、かぎたい、なめたい、のみたい。
「ほら、自分の股間をご覧なさい」
 ももか様はわたしのちんぽの下で、おねえさま汁を止める。
「今から、おねえちゃん汁が、貴女のペニスをレイプします」
 レイプ!おねえさま汁がわたしのちんぽをレイプ!ももか様はなんてすばらしいんだ!
「いきますよ」
 わたしのちんぽが、おねえさま汁に沈没してゆく。……!おねえさま汁の半固形状のゼ
リーが、みちみちみちと、私の包茎を剥きあげていって、わたしの亀頭が、おねえさま汁
にレイプされていく!
「おっ……おおおっ……剥かれる……おねえさまザーメンで包茎剥かれる……!包茎剥か
れて、生亀頭に、ザーメンが、染みるぅっ……いぐ、いぐ、いぐぅ……」
 わたしがどびゅどびゅ射精すると、おねえさま汁がたゆたゆする。やっぱり、おねえさ
まのザー汁は、すごい。わたしのせーしなんか吸収しちゃって、ぷるぷるに閉じこめちゃ
う。
「おねえさまの精液を孕ませる、ちんぽをレイプされて、ザーメン妊娠させちゃうよぉっ、
おっ、おおんっ!」
 わたしは、また、どびゅくる。どびゅ、どびゅ、びゅぐ。
「ザーメンとぉ、わたしぃ、出来ちゃった結婚んぉぉ!」
「……ちょっと壊れちゃったかも……」
 ももか様の声が、きもちい。ももか様は、わたしにおねえさま汁を運んでくれる、愛の
きゅーぴっどだ。ももか様はおねえさまIIだ。
「桃香ぁ」
「ん、おねえちゃん」
 おねえさまとおねえさまII。どっちも好き。好き好き。
「どうしたんだ、これは」
「肉奴隷契約したの。いつでも好きな時に使っていいよ」
 にくどれいです。こんごともよろしくおねがいします。
138 名前: ふたなりとこ3 [sage] 投稿日: 2009/10/18(日) 22:10:47 ID:tYwzUSaz
「ん、でも、桃香」
「私だけじゃ、おねえちゃん、飽きちゃうかと、思って」
「……私は、桃香の事を、飽きたりなんかしないよ」
「……でも、ほら!せっかくだからさ!使ってみよう!?ね!」
「……桃香は優しいんだな……」
「……おねえちゃんほどじゃない」
「……で、どうやって使うんだい?」
「おねえちゃん結構ノリノリ!?う〜ん、そだ、ほら、この縦ロール使ってみよ」
 わたしのまきまきロールで、おねえさまたちのちんぽがすっぽり。
「こ、これは、ちょっと、変わった感じが、するね」
「そ、そ……でしょ……」
「桃香……キス、しよう。キスしながら、一緒に、顔にぶっかけよう」
「うん、おねえちゃん……ちゅ、ちゅう」
 どびゅ。どびゅ。ダブルおねえさま射精がわたしのほっぺたにあたって、私のちんぽも
どびゅくる。しあわせ。
「……桃香、今日は私が入れたいよ」
「……うん!おねえちゃん!今日は、私も、準備万端だから!」
 ああ、おねえさまたちが、ふたりでぐちょぐちょに。みていてきれいだけど、わたしは、
すこしさみしい。そしたら、くろいふくのむちむちおねえさまが、こっちにむかってきた。
「……いや、お嬢様みたいな、若い子に発情するのもどうかと思うんだけどさあ……。な
んつーかアテられちゃって……。しゃぶってくれる?」
 くろふくの、れーこおねえさまだ。おねえさまIIIだ。わたしはくちをあけて、したを
つきだす。
「悪いね。一回でいいからさ。んっ……。おおっ……いや、これがなかなか……。すぐイ
ッちゃいそうだよ。ストライクゾーンじゃないからって放っておかないで、初めから喰っ
ちゃってればよかったのかな」
 れーこおねえさまがどびゅくる。わたしはそれをごくごくのんで、わたしのちんぽもど
びゅくる。
「……あー。ごめん、もう一回していいかな……。ちょっと溜まってるわ、これ」
 そういって、れーこおねえさまは、ぜんぶで五回くらいどびゅった。でも、しあわせだ
から、どーでもいーや。
139 名前: ◆JOwj6iT3To [sage] 投稿日: 2009/10/18(日) 22:14:19 ID:tYwzUSaz
終わりです

えー、個人的にツボなシチュエーションなんですが、

・言葉だけで射精
・しゃぶってるだけで射精
・匂いだけで射精

とかそんなんばっかりなので、
えー、別に何か言いたい事があるわけでもないんですが、
それだけです。はい。
140 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/19(月) 01:59:40 ID:yMslNhbG
GJ
無性にれーこお姉さまの話が読みたくなった。
141 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/19(月) 03:02:41 ID:c0aHLkcR
>>139
 なんてことだ……!
 コメとエロの配分、馬鹿度にインパクト度、それに速度、並の手練じゃない!
 そもそも百合ってのはエロなしでも行ける分扱いやすいエロパロ書きの基本ってほどでもな
いけどそれなりなジャンル。対してふたなりはあえて女の子にちんぽを付けて(以下略

 すげえ好みな雰囲気です。気が向いたらで良いので、是非いろいろ書いてみて下さい。

 というわけで、投下開始。あまりの早さに触発された結果がこれだぜ!
142 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/19(月) 03:04:13 ID:c0aHLkcR
 朝が来た。
 東の精霊山から日が昇り、王都へ朝日が降り注ぐ。秋分を過ぎたとはいえ、まだまだ朝は早
い方だった。
 王女の起床時間はそれよりもさらに早い。東の空が白んだ時に目覚め、朝食の時間まで剣の
鍛練を行う。それは十年以上続いている習慣であり、その程度は王女にとっては文字通り朝飯
前だった。
 しかし。
 今朝のニィナは、朝日が寝室に差し込んだ後も、未だベッドから抜け出すことができずにい
た。
「……ふにゃ?」
 ニィナは半覚醒のまま、体を起こそうと試みる。
 何か、とても悪い夢を見ていた気がする。全身が汗だくで、髪もべたついている。それにと
ても喉が渇いていて、空腹感もあった。
「ふっ……くっ……」
 なのに。
 体が、全く動かない。体にかかる毛布が重い。体に痛みはないが、とにかく力が入らないの
だ。
「何、だって……言うのよ」
 喉が張り付いて、独り言すらままならない。自分の体なのに、何一つ自分の思い通りには動
いてくれなかった。
「お加減はいかがですか? 姫様」
 そんなニィナに、ふっと声がかけられた。まだ馴染みの薄い、慇懃なのにどこか邪気を含ん
だ落ち着いた声。
「……リンナ」
 ニィナは軋む音が聞こえそうなほど鈍重に首を捻り、声の主の姿へ目を向けた。
 黒を基調としたメイド服に身を包んだ、褐色の肌。ニィナの最も新しい従者であると同時に、
試験官である少女、リンナだった。
「……人生最悪の目覚めだわ。もう秋だっていうのに、太陽が黄色い」
「だいぶお疲れのようですね」
 リンナは薄く笑い、からからと台車を押してニィナの部屋へ足を踏み入れた。その台車の上
には、温かそうな粥が載っている。
「疲れている時は、休むことと食べることが第一でございます」
 その食事を、ニィナのベッドの脇まで運んでくる。粥の香りが、ニィナの鼻孔をくすぐった。
「それは?」
「特製の薬草粥でございます。今朝精霊山で採取した新鮮な材料を使っています」
「精霊山って……王都から三十リューはあるんだけど」
 窓の外に見える精霊山をちらりと眺めて、ニィナは眉をひそめた。馬を使っても、往復に半
日はかかる距離のハズだ。
「ええ。ですから『転移』の魔法を使って」
「え、いや……待って……」
 今度は眉間をつまみ、ニィナは本気で考え込む。
「精霊山は魔力的に不安定だから、転送用の魔法陣は設置できなかったハズよ。魔法陣の補助
なしにそれだけの距離を『転移』するなんて、できるわけない……」
「それは、そうですね。並の魔法士なら、四リューの『転移』がせいぜいで、かつ連発はでき
ません」
「冗談ならもっとマシなのにしなさい。まだ『飛翔』とか竜籠を使ったとか言う方が説得力が
あるわ」
 ニィナは言うが、しかしそれらもまた根本的な解決ではない。『飛翔』の魔法でも時間が間
に合わないし、虚栄心こそ高いが臆病な竜が精霊山に降りれるわけがない。
「並の魔法士なら、ですよ。僭越ながら姫様。私は並の魔法士ではありません」
 そこでリンナは下腹に手を当てて告げる。
「私には、昨晩姫様より頂いた魔力があります。それを使えば、並の魔法士には負けません」
「……それも、おかしくない? 私の魔力を吸っているにしても、それはあくまで二人分でし
ょう? 計算が合わないわ」
「魔法も魔力も有限。確かにそうですね」
 リンナはわざとらしく唇に指を当てて、とぼけてみせた。
143 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/19(月) 03:05:12 ID:c0aHLkcR
「まあ、私の話がホラかどうかは、これを召し上がれば明白なことではないですか? そこら
へんの雑草を拾って煮たわけではありませんよ?」
「確かに、精霊山にあるマイセンの葉の香りがするけど……」
 ニィナとて、王宮にこもりきりになってばかりいるわけではない。むしろ積極的に外へ飛び
出し、王国の各地を一人で見てまわっていたこともある。こと精霊山に至っては、自分の庭も
同然だった。
「これ……味はどうなの?」
 だが、そこで採れる薬草で料理をしようなどとは、思ったこともなかった。マイセンの葉を
はじめとした精霊山の薬草はとても珍重されており、高価な薬なのだ。良薬口に苦しというわ
けではないが、気軽に料理に使えるようなものではない。
「んー。私、どうも味音痴らしいのですよね。そもそも、私が普段食べる料理が、姫様の口に
合うかどうか……」
「おいこら」
 きょとんとした顔で恐ろしげな事を言ってのけるリンナに、ニィナは三白眼をじとりと向け
た。
「しかし、効果は確かなものです。姫様の回復力を高めてくれるはずですよ」
「ああ……うん」
 ニィナは曖昧に返事をして、しかし、体を起こさない。起こせない。たったそれだけの力す
ら、残ってはいなかったのだ。
 そのことを口に出さなくとも、リンナは理解した。いやらしく笑みを浮かべて匙を取り、粥
を掬う。
「ふーふーしてあげますね」
 その艶やかな唇をすぼめて、息を吹きかけた。あえて、ニィナに見せ付けるようだった。
「ほら、姫様。起こして差し上げます」
 リンナは片手でニィナの上半身を支え起こし、自ら口を開いた。まるで子供扱いだった。
「……って、ちょっと待って。私、裸じゃない!」
 上半身を起こされたことで、毛布がずり落ちていた。そしてそこにあったのは、一糸纏わぬ
ニィナの、裸の乳房だった。
「ああ、大丈夫ですよ。こぼさないように、姫様がちゃんとお口を開けてくだされば」
「あのねえ……」
 ニィナは言いかけて、やめた。どうせ今の状況では、リンナのするに任せるしかなかったか
らだ。
「こぼしたら承知しないわよ……」
「もちろんです。姫様」
 リンナは不敵に笑うばかりで、埒が開かない。ニィナは仕方なく、口を開けた。
 そこへ、リンナが匙に乗った粥を運んでいく。ニィナは少しだけためらってから口を閉じ、
匙にしゃぶりついた。
「あん。姫様のお口、やわらかい」
「よへーなほほ、ひはない」
 もごもごと粥の味を確かめながら、ニィナは言った。
 薬草粥は苦かったが、食べられないというほどでもなかった。むしろその香りのおかげで、
自然と力がわいてくる。
 リンナが運び、ニィナが食べる。普通の倍以上の手間と時間をかけて、ニィナはリンナの粥
を食べ切った。
「……ありがとう」
「光栄の極みです。姫様」
 粥を台車に戻し、ニィナは頭を下げた。
「ま、欲を言えばもう少し塩味が欲しかったけれど」
「ふむ。ではダシを再考しておきましょう」
 ニィナは肩をすくめて、薄く笑う。
「……けれど、どうして精霊山に行けたの? この薬草が本物でも、それは解せないわ」
 リンナの手を押しのけ、ニィナは身を乗り出した。
「それは、やはり基本から説明するべきですね」
 リンナは少し宙を見上げてから語り始める。
「魔法には五大属性……すなわち地、水、火、風、空があり、それが人体とも関係しているこ
とはご存知ですよね?」
「当たり前じゃない。基本中の基本よ」
 魔法の力とは生命の力だと、かつてそう言った魔法士がいた。
144 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/19(月) 03:06:13 ID:c0aHLkcR
 固体と硬度の地属性、気体と冷凍の水属性、気体と速度の風属性、そして炎と熱を操る火属
性に、存在と時間を操る空属性だ。
 魔法を使う際には、これらの属性の助けを借りる。また人にはそれぞれ先天的に得意とする
属性があり、ニィナは空属性の魔法を特に上手く使えた。
「地属性は嗅覚、水属性は味覚、風属性は触覚、火属性は視覚、空属性は聴覚にそれぞれ関わ
りがあるってのは常識よ。空属性の私は、魔力を耳で聴くことができる。それに、内臓の働き
にも五大属性が関わっているって話も良く聞くわ」
 ニィナは指を立てて、解説を行う。
「流石です。姫様」
 それを、リンナは手を叩いて褒めたたえる。
 不快になるほどではないが、わざとらしい慇懃さだった。
「ですが、属性に関してはもうひとつ、体に対応している部分があるのです」
 リンナは指を突き立てて、ニィナの頭を指し示した。
「それが、魔力の門。上から順番に頭頂、首、胸、腹……」
 一つ一つ、リンナはニィナの体を指していく。それはニィナの正中線に沿って、下へと移動
していった。
「そして……」
「ひ……!」
 不意に、リンナはニィナにかかっていた毛布を跳ね上げた。ニィナが抑える間もなく、リン
ナの指がニィナの股ぐらを掴む。
 そこにあるニィナの男根は、すでに固く勃起していた。
「昨夜、あんなにして差し上げたのに……もう朝勃ちですか」
「何を……! やめなさい!」
 ニィナはリンナの手から逃れようとするが、しかし力が入らない。それを知っているリンナ
は、ニィナの先端へ唇を寄せる。
「魔力の門は頭から空、風、火、水、地に対応し、一番下の魔力の門は性器にあるとされてい
ます……この意味がわかりますか?」
「意味……? ひぅ!」
 不意をついて、リンナはニィナの男根を口に含んだ。先端に舌を絡め、鈴口をほじくる。
「ああ……やあ! やめ……やめて……え!」
 思わぬ快感にニィナは悶えるが、それ以上のことは何もできない。リンナを押しのける力も、
そこから逃がれる余裕もなかった。
「姫様は、女性と男性を兼ねる両性具有です。つまり魔力の門も、常人より一つ多いというこ
とです」
 いったん男根を口から引き抜き、リンナは言った。
「一つ、多い……?」
「これは、尋常なことではありません」
 リンナはニィナの男根に頬ずりするようにして、続けた。
「魔法を使う時、魔力は五つの門を通ります。それぞれの門の開きやすさが、当人の属性とな
ります。姫様の属性は空ですから、頭頂の門が開きやすいのでしょう」
「でも、それじゃあ……私のもう一つの門は?」
「そう。今の姫様の魔力の門は、その通路は、女隠にしか繋がっていません。六つの門がある
のに、それを使い切れていないのです」
「ひぅ……!」
 再び、リンナがニィナにしゃぶりつく。今度は喉の奥までのみこみ、頬肉を吸い付かせた。
 整ったリンナの顔が、淫らにへこむ。
「いやあ……だめなのに……昨夜出し過ぎて、まだちんぽ痛いのにぃ……」
 そうなると辛いのは、ニィナの方だった。
 勃起するだけの精力は残っているとしても、まだ射精するほど回復できているわけではない。
リンナの舌が絡み付くたびニィナの根本がしくしくと痛んだ。
 しかし、それでも。リンナの技量はすさまじかった。ほとんどないはずのニィナの精力を、
少しずつ集めていく。決して早くも強くもないが、弱い刺激を混ぜて合わせて、着々とニィナ
の性感を高めていく。
 いつしかニィナは自分から脚を開き、腰を浮かせて悶えていた。
145 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/19(月) 03:07:10 ID:c0aHLkcR
「あっ……! あっ、いっ! イッちゃう……せーえき出ないのに、イッちゃいそう……!」
 それは、一国の王女としてはあるまじき痴態だった。朝日の差す純白のシーツが、ニィナの
女隠より零れた蜜によって汚される。さわやかな朝の空気が、しっとりと濡れていった。
 そして、ニィナの男根が震えた。
 絶頂に達し、尽きたはずの精液が溢れる。
 直前。
「おっと」
 リンナは唐突に唇を離し、両手でニィナの根本を押さえた。
「あにゃあ! イケない! イッてるのに、イケないぃ!」
 脚をばたつかせて、ニィナは喚いた。ほんの数分前は達することを恐れていたのに、リンナ
の巧みな口淫により、いつしか絶頂することを自分から望んでいた。しかしそれを、他でもな
いリンナが阻む。
 もはやニィナの性感は、完全にリンナの制御下にあった。
「私がこうして『導引』をかけている間は、姫様の魔力の門がすべて開き、繋がっています。
つまり、今この状態こそ、姫様の全開なのです。姫様がするべきことは、私の手を借りず、ま
たできるだけ早くこの状態へ達せるようになることです」
「はあ……あっ! ……かはっ!」
 息を荒げ、舌を突き出し、ニィナは口の端からよだれを垂らす。理性が焼き切れる寸前で、
体中をどろりとした情動が渦巻いていた。
「姫様が『導引』に耐えられる理由も、ここにあります。常人より魔力の門の多い姫様は、そ
の身に貯められる魔力も桁違いなのです」
「いや……そんな、そんな話良いからあ……っ!」
 聞いていない。
 ただニィナは、達することしか考えられなかった。リンナの言葉も、王の試練も、己の立場
も、何もわからなくなっていた。
「……あー。やっぱり、やりすぎましたね」
 リンナは片目を細めて、ニィナから片手を離す。残った片手でも、ニィナの射精を止めるに
は十分だった。
 そして、離した片手は、ニィナの眉間へ。
「姫様の回復力はかなりのものですが『導引』に耐えられるほどではありません。そして私の
目的は、姫様の魔力を吸い付くし色情狂へ堕とすことではありません。よって……」
 とん。と軽く、リンナはニィナをつついた。
「あ……」
 たったそれだけでニィナは意識を失い、仰向けに倒れてしまう。
 元のように、枕へ。
「お目覚めになられたばかりで申し訳ありませんが……もうしばらくお休みください」
 そのひどく優しげで、どこか哀しい声がニィナに届いたかどうかはわからない。
 ただリンナは、だだ従者らしく、ねじが切れたように倒れたニィナへ、毛布をかけ直したのだった。

 二刻後。太陽が天頂に差し掛かる頃。
「見苦しい所を見せてしまったわ」
 頭から湯を浴びながら、ニィナは言った。
 王宮の大浴場。王宮に勤める貴族のために作られたもの。高密、高効率の火の魔法陣と水の
魔法陣により、清潔なお湯がいつでも供給されている場所。
 ニィナは身を清めるために、リンナと共にそこにいた。
 ここでなくとも、ニィナには専用の浴室が用意されていたが、広い方が良いとの理由で、ニ
ィナは大浴場を利用することの方が多かった。王宮にいる人間ならニィナの躯については理解
しているし、そもそもニィナにとっては『恥ずかしい部分などない』躯なので、湯衣の類も身
につけていない。完全な裸だった。
「いえ、今朝は私がやりすぎてしまったのです。申し訳ありません」
 そんなニィナの背中を流しながら、リンナは首を振った。彼女の方は、きっちりと黒色の
湯衣に身を包んでいる。
146 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/19(月) 03:08:01 ID:c0aHLkcR
「何よ。謝らないでよ。これは私が望んだ試練よ。仮にあなたに落ち度があったとしても、そ
れを望んだのは私。恥は恥と、受け入れるだけの器はもっているわ」
「……姫様」
「私は女王になるの。そのためだったら、泥水を啜ることすら喜んで引き受ける。それだけの
覚悟は有る」
 ニィナは強い口調で、そう宣言した。何の淀みもない、純粋な意志の感じられる声だった。
「失礼致しました。姫様」
 リンナはニィナの背後で表情を緩め、そう言った。
「わかればいいのよ……ん。もういいわ。次、髪をお願い」
「かしこまりました」
 リンナは湯衣の懐から、星屑の入った瓶を取り出した。星明かりを吸収した純粋な結晶には、
わずかな力ではあるものの傷を補修する力があり、剣の錆止めから洗髪料まで、あらゆる用途
に利用されている。
 ニィナは肉体や精神の『強さ』のみならず、己の『美しさ』にも敏感だった。特に髪の手入
れには一際気を使っており、星屑も王室に献上される一級品以外使用しなかった。
「これは、オシマ島の星屑ですね」
「そうよ。星も海も、この国で一番美しい場所。三年前の流星群は、夜空が弾けたように綺麗
だったわ」
「行ったことが、あったのですか?」
「私、自分で体験できることは極力体験する主義なのよ」
 リンナに髪をすかれつつ、ニィナは肩をすくめる。
「魔法も剣も、一からすべて体験して、習得してきた。王とは神に対しもっとも奴隷となれる
人で、それは誰よりも美しく、賢く、強い人だから。そういう人間に、なろうとしてきたから」
「ご立派です。姫様」
「そう、思う?」
 不意にニィナは振り返り、リンナを見た。
「けれど『そうあろうとする』ってことは『まだそうではない』というだけよ」
 苦虫を噛むような表情を浮かべていた。そうして、己のふがいなさを悔いていた。
「昨夜のアレは、とても気持ちが良かった。それが試練だってことを、忘れてしまうくらい
に……」
 ニィナが肩を抱いて、身を震わせた。
「あの時私には、ただ気持ち良くなることしか頭になかった。一時も忘れたことのない夢を、
あの時だけは忘れていたのよ……」
「姫様……」
「リンナ。私は、そんなんで本当に、女王になる資格があるのかしら」
「いえ、そんなことは……」
 初めて。
 いつになく弱気なニィナを見て、初めてリンナがうろたえた。必死に言葉を探し、ニィナを
庇おうとする。
「夢を叶えるために夢をを願い続けることは確かに必要です。しかし真に必要なのはそこへ向
かって行動することで……いえ、それは決して願うことをやめても良いということではありま
せんが、とにかく……」
 西へ東へと、リンナの言葉が迷走する。リンナは確かに『試験官』ではあったが、ニィナが
女王となることを否定する者ではないのだ。
「なんてね」
 そんなリンナに向かって、ニィナは舌を出して笑った。
「……姫様ぁ」
 呆れたような声でリンナがぼやく。その時になってやっと、自分がからかわれたことに気が
ついた。
「何事にも動じない鉄面皮かと思えば、存外カワイイとこもあるじゃない。なるほどだわ」
 ニィナはそれきり言って、リンナへ背を向ける。
「そんな冗談が言えるくらいなら、今夜の試練は問題なく行えそうですね……」
 リンナは愚痴るように言ってから、再びニィナの髪を洗いに取り掛かった。

 そして、夜が来た。
 食事も休憩も十分に取ったニィナは、再び例の祭壇の上に横たわっていた。
 二度目となれば、少しではあるが周囲を見る余裕も生まれてくる。
147 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/19(月) 03:08:44 ID:c0aHLkcR
「ここは……王宮の地下よね?」
 電光石の薄ぼんやりとした明かり以外には何もない深い闇を見渡して、ニィナは言った。
「ええ。王宮の地下の地下。神代に作られた遺跡でございます」
 シュメリア王宮が、神代の遺跡の上に建てられているという話は有名だ。この遺跡にはある
強力な結界を張る力があるとされており、この力のおかげで、王国は他国からも魔物からも守
られて来たのだとされている。
「眉唾な話だと思っていたけど、本当だったんだ……」
 とはいえ、王宮は八年前、大規模な魔物の進攻により半壊したことがある。当時は女王が遠
征中であり、ニィナにはまだ戦う力はなかった。幸いにも駆け付けた竜騎兵隊によりなんとか
魔物の撃退に成功したものの、一歩間違えればニィナは命を落とす所だった。
「魔法は有限、例外はなし。神代に造られた遺跡ですら、限界があるのは仕方ありません」
「わかってるわよ。だから私は……」
 言いかけて、ニィナは首を振った。危うく、嫌な記憶を思い出しそうになったからだ。
 今でこそ平気だが、その事件からしばらくは、ニィナは闇を極端に怖がった。常に誰かのそ
ばにいたがり、部屋を蛍光石の明かりで真っ白にしないと眠れないほどだった。
 そのことで、自分が王宮の皆に迷惑をかけたことを知っている。
 そしてだからこそ、もう二度と、怯えているわけには、甘えているわけには、頼っているわ
けにはいかなかった。
 闇を恐れた小さな自分と決別し、強くならなければいけなかった。
 だから。だから。
 今のニィナに、その記憶は不要なものだった。
「で? 今日もあの魔法薬を使うの?」
 ニィナはあえて横柄な口調で、闇に立つリンナに尋ねた。
「いいえ。あれは姫様の体内の魔力の流れを見るためのいわば試薬。姫様の魔力の流れはすで
に理解できました。今夜からは、もっと実践的な段階に入って行きます」
 言いながらリンナは、エプロンから肉の塊を取り出し、祭壇へ置いた。
「うわっ。なにそれ……気味悪いわねえ……」
 肉の、塊。そうとしか形容の仕様がない物体だった。赤黒い色をしたそれは驚いたことに脈
動しており、生きていることを伺わせた。
「私達の研究の副産物として生まれた魔法生物でございます。フレッシュゴーレムの一種で、
人間に危害を加えることはありません」
「悪趣味な造形ねえ……」
 魔法生物とは、その名の通り魔法によって疑似的な命を与えられた亜生命体である。石で造
るゴーレムやガーゴイルが一般的だが、中には魔化された老木や屍肉を使うこともある。ホム
ンクルスとは違い、あらかじめ設定された命令によってしか行動することができない。しかし
簡単なものなら低級の魔法士でも造ることができるし、ニィナ自身、暇つぶしに茶運び人形を
造ったこともある。
「……て、なんであんたが離れるのよ。試験官でしょ?」
「いえ。『彼』は自動的なのです。起動用の呪文を入れてから決まった時間に、『彼』の探知
が始まり、射程距離内にいる対象をすべて捕捉し、ご奉仕いたします。なので、巻き込まれた
くなければ、これくらいの距離をとらなければならないのです」
 ぴたと、リンナが足を止めた。祭壇から、きっちり七歩離れている。
「え? ちょっと、わかるように説明……」
 ニィナは身を乗り出し、リンナからさらに話を聞こうとして、止めた。
 肉塊が睨んでいた。
 内側からひとりでに裂けて、そこから水色の眼が覗いていた。それはぎょろぎょろと肉塊の
表面を動き回り、周囲を見回している。
「え……ちょっと待って……」
148 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/19(月) 03:10:04 ID:c0aHLkcR
 ニィナはとてつもなく嫌な予感がした。
 それは肉塊の眼、その亀裂から零れた透明な粘液から、昨夜の魔法薬と同じ香りを感じ取っ
ていたからかもしれない。
 ニィナはさらに思う。あの魔法薬、見たことも聞いたこともない効果を持っていたが、原材
料はなんだったのか。
 少なくとも、植物ではなさそうだったが。
 ぴたり。
 と、ついに肉塊の眼が、ニィナに焦点を合わせて動きを止めた。ニィナが右へ体を傾けると
右へ、左へ体を傾けると左へ、ニィナを追っている。
「リンナ!」
 ニィナは叫んだ。しかし、祭壇から逃げ出しそうになる気持ちは、なんとかぎりぎりでねじ
ふせた。
 それは結果としては正解だったが、ニィナは後悔しなかったが、辛い選択だった。
 肉塊が、不意に裂けた。それも一つだけではなく、表面のあらゆる場所が傷口のように開い
たのだ。
 そしてそこから、無色の粘液がだらりと溢れ、さらに、
「きゃあ!」
 何本もの触手がニィナへと延び、絡み付いてきたのだ。
 それらはまず、ニィナの右足を捕らえた。爪先から螺旋を描き、ニィナの白い肌をはい上が
っていく。
「こ、この! 離れ……!」
 ニィナはそれを振り払おうとするが、そこへさらに別の触手が絡み付いた。表面から粘液を
分泌し、てらてらと光る触手は鞭のようにやわらかく、ひきちぎることも解くことも不可能だ
った。
 むしろ、もがけばもがくほど、それはより強くニィナに絡み付き、動きを封じた。
「ああ……! あっ!」
 その上、粘液の効果もある。
 見た目は同じだが、触手からじかに分泌されるそれは、昨夜のものよりめ段違いに強力だっ
た。むしろ『原液』はこちらで、昨夜のモノは、意図的に効果を薄めていたに過ぎなかったの
だ。
 ニィナの全身が、粘液に塗れる。体をはい回る触手の感触がすべて、ニィナの快感となって
いく。
「いかがですか? 彼は、ある拷問用に開発された魔法生物なのですよ。効果が強力過ぎて廃
人となる人間が多かったので、いわゆる『失敗作』とされましたが、彼の分泌した『媚薬』は
濃度を薄めて利用されています」
「ごう……もん? りよ、う?」
「ええ。姫様なら理解できるでしょう? 人間は苦痛よりも、快楽の方が耐え難いのです」
「か、かいら……ひゃうん!」
 もはやニィナは呂律すら回らず、リンナの言葉をオウム返しにするしかないほどその脳は蕩
けていた。
 ニィナが学んだ、剣や魔法。
 それらは皆、大なり小なり苦痛を伴っていた。重い剣を半日に渡り振り続けることも、無音
の部屋でただひたすら瞑想することも、確かに苦痛だった。ニィナはそれに耐えることは出来
たし、実際に苦と思ったことがないにしても、それらは決して快ではなかった。
 だが、これは違う。この試練は違う。
 ニィナがくじければくじけるほど、弱まれば弱まるほど、快感はどんどん増していく。どん
なに耐えようと思っても、体が反応し、言葉は意味を崩し、心は淫らに歪んでいく。
「ふ……くっ……!」
 それでもニィナは、健気にもそれに耐えようとしていた。歯を食いしばり、拳を握る。
 これは試練なのだ。そして乗り越えるためのヒントは、すでにリンナが口にしている。
 すなわち、自らの魔力の門を開き『本当の全力』を出せるようになること。そして奪われる
魔力を逆に相手から奪い返すこと。
 イメージならすでに出来ているのだ。自らの体内にある、頭頂から股間まで繋がった光の線。
この線を相手の門へ繋ぎ、光としてイメージされる魔力をこちらへ引き込めば良いのだ。
149 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/19(月) 03:11:07 ID:c0aHLkcR
 だが。しかし。
「ひゃうん!」
 触手は、その粘液は、そね動きは、そんなニィナの冷静な思考を、いとも簡単に剥ぎ取って
しまう。
 その触手が乳房に絡み、絞るたび、尻の割れ目に潜り込み、後ろから勃起した男根を擦り上
げるたび、ニィナは悶えてしまう。よだれを垂らし、淫らにも喘いでしまう。
 投げ出したかった。
 自分が何者であるか、何になりたがっているのか、そんなものを全て棄てて、ただ一匹のメ
スとして、快楽に溺れてみたくなった。
「く……! ふ、ふぅー!」
 二重にも三重にも触手に絡み付かれ、嬲られていたニィナの男根が、ついに射精した。しか
しもちろん、それでも触手の攻めは止まない。一回の絶頂程度で、終わるはずがなかった。
「いや、やあ……ああっ!」
 快楽に塗り潰された頭で、ニィナは思う。
 そもそも、ニィナの夢は。その夢に向かって努力する間に、今以上の快楽があっただろうか。
 己の無力さを思い知らさられ続ける日々だった。越えるべき壁の高さと厚さに、押し潰され
そうになる日々だった。いつでもどこでも焦燥感が抜けなくて、恐怖にうずくまりそうな日々
だった。
 そんな日常の中に、救いはあったのか。
 どこまで行っても自分は独りぼっちで、ただ涙を堪えていたのではなかったか。
 諦めれば、棄ててしまえば、そんなモノから解放されると言うのに。
「あは……はは」
 触手が、ニィナの全身に完全に絡み付いた。ニィナの脚に、尻に、腹に乳房に、そして顔に、
触手が幾重にも絡み付いていた。
「はあ……ねえ、ちょーだい。もっと、気持ち良くなりたいの……」
 ニィナが唇を差し出すと、触手の一本がニィナの口に潜り込む。その先端から粘液を吐き出
す。
「んはあ……ちゅむ、ぷは……おいしー」
 それは、ニィナの内腑を妬いた。体の内側から血液へ、淫らな熱を持った液が染み込んでい
く。皮膚だけでなく、肉も骨も、快楽に踊り狂う。
「お尻にも……ちょーだい。ほら、ほらあ……」
 膝を立て、背筋を反らし、尻を高く突き出す。触手はニィナの注文に答える。ニィナの肛門
に触れた三本の触手の先端が開き、中からさらに細かな繊毛が、ブラシのようにニィナの排泄
口を磨く。
「あ、あ、いい! それ、いいよぉ……!」
 同時に、ニィナの亀頭と乳首を刺激していた触手も、それぞれに繊毛を繰り出した。粘液に
よって感覚を高められたニィナには、その繊毛の一本一本の動きすら認識できた。
「しゅごいぃ! こんっ、こんなのっ! こんなの、良すぎるう!」
 ニィナは体をくねらせるが、触手はそのどんな動きにも適確に追い付いていく。触手の『奉
仕』はどこまでも完璧で、完全だった。
「言ったでしょう? 姫様の魔力の流れを理解したと。それは彼も同じです。彼は優秀な魔法
生物ですし、そもそも彼に使われた屍肉は、元は一流の房中術士だったのですから……」
 そう呟くリンナの口調には悲しげな色が含まれていたが、その声がニィナに届くことはなか
った。
「もっ、もっと、すごいの欲しいっ! すご、すごい、気持ち良いのっ!」
 すでにニィナの射精は、三度目になっていた。祭壇の上には触手の粘液とニィナの愛液、精
液が混じり合い、なんとも淫猥な臭いを発している。
 そしてそれでも、ニィナは止まらなかった。
 ニィナの情動を力にしているかのように、さらに触手はその形態を変えた。
 現れたのは、三本の一際太いモノだった。
 一つは、表面に無数の突起が浮き出ていた。
 一つは、いくつかの団子を重ねたような形をしていた。
150 名前: 星触の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/19(月) 03:12:28 ID:c0aHLkcR
 一つは、半透明で先に小さな口が一つ開いていた。
 それら三本の触手は、それぞれに突き立ち、ニィナの眼前に捧げられる。
「えへへ。今度は、これでしてくれるんだあ……」
 ニィナはとろんとした目で、それぞれの触手に口付けた。
 それを合図に、他の触手も動き出す。
 ニィナの脚や腕に絡み付いた触手が、彼女の体を高く持ち上げた。そしてニィナ逆さに吊し、
膝を折り曲げさせたまま、脚を開かせた。
 ニィナの背中は丸まっていたため、彼女の目には、己の男根を見ることができた。
 重量のバランスが良いのか、特殊な魔法を利用しているのか、姿勢の割にはニィナの腰に負
担はかからない。触手がニィナに与えるのは、あくまで快楽のみだった。
「ふふ……赤ちゃんみたい……」
 ニィナが吊された己の姿勢を見てそんな所感をもらすと、ついに三本の触手がニィナの股間
へ突き付けられた。
 一つ。団子状の触手が、ニィナの肛門へ。
 一つ。突起の浮き出た触手が、ニィナの膣口へ。
 一つ。口の開いた触手が、ニィナの男根へ。
 三本が同時に、ニィナをほじくり、貫き、しゃぶりついた。
 団子状の触手は、球体をひとつずつニィナの肛門へ押し込んだ。それらはニィナの中に入る
と、膨脹と収縮を不規則に繰り返した。ニィナの直腸を内側から揉みしだき、粘液を染み込ま
せる。
 突起の浮き出た触手はニィナの膣の深くまで潜り込み、かと思えば一気に先端近くまで引き
抜かれた。その際突起がニィナの媚肉に引っ掛かり、ニィナへ電撃のような快感を伝える。
 そして男根にしゃぶりついた触手の内部には、無数の繊毛が生えていた。それらの一つ一つ
がニィナの男根を刺激し、その上、ニィナへ強力に吸い付き、尿道の奥に残された精液を吸い
取らんとする。
 三ヶ所同時に、ニィナへ未知の快感が襲い掛かってくる。
「あんみゃああ! しゅ、しゅご、しごっ! すごいよぉ! 触手すごいい!」
 口に泡を吹いて、ニィナは目を剥いた。あまりの快感に、神経が焼き切れてしまいそうだっ
た。
 しかし同時に、この時も確かに感じた。
 頭から股間までが光の線で繋がり、それが性器と通じ、体外まで延びている感覚。
「……!」
 不意に、一瞬だけ、ニィナは思考を取り戻した。
 自分が絶頂に達し、男根から精液が吐き出される瞬間、時が止まったように感じていた。
「だめ……!」
 そして確かに、そう呟いたのだった。
 一度も報われたことのない日々でも、重すぎる重圧に押し潰されそうになる日々でも、孤独
への恐怖にいっそ死んでしまいたくなる日々でも。
 そこから逃げてしまえば、どこにも居場所がなくなってしまうと思ったから。
「なあんだ」
 ニィナは自嘲した。
 結局、そうなのだ。
 夢がどんなに遠くとも、どれだけ高みにあるとしても、そこへ向かい続けるのが自分で、そ
こへ向かい続けることこそがニィナの居場所だった。
 ああ、強くなりたい。
 この国の誰よりも、女王よりも、強く。
 そうすればきっと、独りで泣かないで済むから。
 そんなニィナの意識は次の瞬間、魔力が奪われる喪失感と、その隙間へ流れ込む強い快楽により、押し流された。
 けれども見つけた真実は、決して壊れることはなかった。

 ニィナは覚醒した。
 見慣れた天井。自分の寝室だとわかる。部屋が暗いので、まだ日は昇っていないようだ。
「リンナ」
 首を巡らせて姿を確認することすらなく、ニィナは従者の名を呼んだ。
「はい。ここに」
 そしてベッドの脇から、答える声があった。
151 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/19(月) 03:13:48 ID:c0aHLkcR
「……今から泣くから、そこに居て」
 天井を見上げたまま、ニィナは目頭が熱くなるのを感じた。
 それは怒りだったかもしれない。どうして『ここに在る』というだけのことに、これほど苦
しまねばならないのかと言う、理不尽に対する怨みだったのかもしれない。
 それは悲しみだったのかもしれない。自分が自分で在る限り、どこまでも孤独であるという
事実に対する、悲観だったのかもしれない。
 あるいは。それは喜びだったのかもしれない。
「もちろんです。姫様」
「……ふえ」
 こんな自分でも、見守ってくれる人がいること。消して交わることはなくても、並んで在っ
てくれる人がいること。そんな奇跡に出会えた喜びだったのかもしれない。
 とにかく、ニィナは泣いた。
 声を上げて、目が腫れるまで泣いた。
 それをするのは、実に八年振りのことだった。
152 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/19(月) 03:23:29 ID:c0aHLkcR
 いけね。タイトル間違えた。タイトルは
『星蝕の祭壇 第二夜』
 以上で、投下終了です。

 あ、俺はしごかれるシチュが好きです。タイツ越しに足コキとか憧れます。オナホ使うのも
良いですね。

 このスレではお尻好きな人もいるような気がするけれど、いわゆるアヌスそのものよりもお
尻のお肉が好きです。こいつはふたなりに関係ないシュミですが。

 ひとりじゃない、誰かと共有できる喜びって大切ですよね。
153 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/19(月) 05:37:52 ID:aFJ2nXx8
2人のラリーが高速すぐるw ボールを追うだけで首がゴキゴキ鳴るわw


あとももか様はなんてすばらしいんだ!
154 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/19(月) 07:14:01 ID:k2G1cUdn
ふぅ…フタナリスト達の共演にGJさせてもらうっ!
155 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/19(月) 08:21:44 ID:YLFN3THv
ふぅ
………

ふたなりとか贅沢は言わないから、1日4発抜けるちんちんがほしい
156 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/19(月) 23:30:46 ID:KoTjt9pI
ふたなりになれば1日100発だって可能だろうに
157 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/20(火) 02:45:04 ID:TlHMVhv2
ふたなりの射精量に関してはいくらでも質量保存の法則を無視してくれていいと思う。
158 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/20(火) 10:17:24 ID:EfLZ2GV0
京アニもいいが、小説送るなら出版社じゃないのか???
159 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/20(火) 11:04:47 ID:beg2D1/F
これのことだろ

【アニメ】京アニが『京都アニメーション大賞』開催 小説、漫画、シナリオ部門を募集
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/moeplus/1254589152/
160 名前: ◆JOwj6iT3To [sage] 投稿日: 2009/10/20(火) 17:55:18 ID:FCUaRXCb
投下
161 名前: ◆JOwj6iT3To [sage] 投稿日: 2009/10/20(火) 17:55:48 ID:FCUaRXCb
 私は玲子。そのスジじゃ、レーコ・ザ・デスストーカーなんて呼ばれてる。生まれはデ
トロイトのスラム。廃墟の中で、埃と硝煙に塗れて育った。その頃は、デトロイト・デス
ストーカーなんて呼ばれてもいたね。玲子が本名かどうかってのは知らない。漢字は日本
に来てから付けた、適当な当て字だしね。この前は、歴とした名前がある、なんて見栄切
っちゃったけど、実はそんなものないんだわ。そういうコンプレックスからつい口走っち
ゃったのかもしれないね。
「……でさあ、その前の雇い主が面白いのなんの。戦車持ってこいっていうのね。戦車だ
よ、戦車。それも主力戦車。どう考えても無理だっつの」
「えー、でも、れーこちゃん、まえに戦車乗ってたよね?」
「あれは自走砲から主砲取っ払っただけだよ。骨董品だしね。主力戦車ってのはさ、そり
ゃもう強いの。ヘリか攻撃機持ってこないと、話になんないようなもんなのよ?地上じゃ、
あれが最強だね。お……」
 私の股間でオナホールが上下する。肩を組んで一緒にソファに座ってる、目の前の女の
手がそれを上下させる。
「へー、れーこちゃんて、ものしりだねー」
 前の契約を打ち切って、フリー、つまり無職になった私は、こうしてふたなりおさわり
バーに来て、お酒を飲みながら管を巻いているというわけだ。ま、向こうの契約違反で違
約金ガッポリ取ったから、しばらく困らないけどね。大体さ、100人殺せば英雄だけど、
1台自転車盗めば犯罪者、っての?そこらへんわかってない雇い主だったから、こうなる
のもむべなるかな。
「あー、そろそろイキそ。いつものおねがい」
 後ろから回した手で女の胸を揉みしだく。
「きょうははやいね、れーこちゃん」
 女はオナホールを私の根本まで押しつけて、小刻みに上下させる。この前みたいにグチ
ョグチョにするのもいいけど、やっぱ私はこういうまったりしたのが好きだな。気楽でい
い。
「んお……」
 どくどくどく、とオナホールの中に精液が撃ち込まれていく。
「ごっくんサービス、する?」
「……今日はもういいや。おあいそ」
 私は勘定をツケにして、店を後にする。実は、違約金が振り込まれるまで手持ちがない
んだわ。あはは。

 店を出た私は繁華街をぶらぶらと歩いていく。一発抜いて店を出たけど、別に急ぎの用
事があったわけじゃない。なんとなく気分じゃなかっただけ。
 そのうちパラパラと雨が降ってきた。傘なんて持っているわけがない。何故か雨宿りを
する気も起きなかった。レザージャケットが水滴をぽちぽちと弾く。あー臭くなるなこれ。
ずぼらな私が本革のジャケットなんか買うんじゃなかった。買うなら本革だろ、と安直な
気持ちで衝動買いしたのがまずかった。
 心にぽっかりと穴が空いていた。どうしてだろう。
 私は、何も考えないで生きてきた。殴られたら殴り返して、撃たれたら撃ち返して、犯
されたら犯し返してやった。そうしてるうちに覚えた技で、金払いの良い所を流れて渡っ
ていっただけ。この前の仕事は割が良さそうだったから飛びついた。お嬢様のわがままに
付き合うだけのはずだった。
 しかし、契約書読んでなかったのかね。一発でお縄になるような犯罪行為には荷担しな
いってちゃんと書いてあったのに。ガワはいいけど人が駄目って典型的パターンだわな。
あれが戦場だったらとっくに命は無かった。
 そうだ。あれが戦場なら命が無かったんだ。戦場ならあんな駄目パターンはとっとと逃
げ出してたはずなのに、金払いの良さと、ここが日本だっていう甘えで、ズルズル続けて
いたんだ。大丈夫だろうって甘えていた。それがなんだ。全く気配も感じないで、私は一
発でノックアウトされた。あんなガキに。こんなぬるま湯で育ったガキに。そう、丁度、
目の前を小走りで走っていくポニーテールくらいの、あのくらいの歳のガキに。
 あのくらいの、歳の、ポニーテール?
162 名前: ふたなりとこ外伝 デトロイト・デスストーカー [sage] 投稿日: 2009/10/20(火) 17:56:49 ID:FCUaRXCb
「待ちな」
 私は底冷えするようなドスを利かせて、そのポニーテールを呼び止める。ポニテはキョ
ロキョロと周りを見渡す。
「私だよ。今呼び止めたのは私だ。私がお前、そう、お前だ。そこのポニテ。お前を呼び
止めたんだよ」
 ポニテは肩をぶるぶる震わせながら、ゆっくりとこちらに振り返る。間違いない。あい
つだ。あのガキだ。
「ガキがこんな所で、こんな時間に何をしてるんだ」
「……わ、私かい?わ、私は決していかがわしいオモチャなど、買ってはいないよ、ああ、
決してそんな事はない。ただちょっと、滑りの良くなる香油などを求めてだね、そりゃ、
ふるえる張形とかにも、目移りしたけどもね、ああ、あと両穴オナホで結合とかも捨てが
たい、いや、げふげふ、私は本当に、ぬるぬるすべる〜んしか買っていないよ、うん」
 なるほど、あの娘としっぽりやろうってわけか。私にも、そんな時代があったな。……
いや、そんな時代なんてなかった。私がこのポニテくらいの歳には、ただ、奪って、滅茶
苦茶にして、全部ぶっ壊すようなセックスしかしてなかった。
「そうか。別にそれをどうこう言おうってんじゃない。ただちょっとお前自身に借りがあ
るんだよ」
「……そ、そうなんだ。それはよかった。でも、私は別に、君に貸しなんてないよ」
「一方的な借りだからな」
「……それはなにやら物騒だね」
 私は殺気を放つ。ポニテは荷物と傘を地面に置く。私は脇を締めて拳を構える。ステッ
プを踏む。ポニテはこっちをじっと見つめたまま棒立ちで、動く気配すら見せない。隙だ
らけだ。私は一気に踏み込んで、右ストレートを繰り出す。

      ヽ/ ``
       !_

     ‐┼┐ヽ
      │亅

       |
      │

       /
      /へノ

 結論から言うと、一発ノックアウトだった。
 私が。
 気が付くと、私はラーメン屋台で突っ伏して寝ていた。肩には毛布がかかっていた。店
主のオネーチャンから話を聞くと、ポニテはラーメンを1杯食って帰ったらしい。酔いつ
ぶれた(本当は殴られて気絶した)私を介抱するようにと、オネーチャンに言付けて。私
もラーメンを1杯食って屋台を後にした。
 完敗だ。あのお嬢様が戦車を要求した理由もなんとなくわかる気がする。あれは人間じ
ゃない。なんていうか、ハイパーふたなりサイボーグ、とかそんなのだ。本当は未来から
送り込まれたターミネーターなんじゃないか?強いなんてもんじゃない。私は殺気ビンビ
ンだった。ポニテは殺気なんて欠片も放っていなかった。でも、それは違う。だって、殺
気なんて物質は、この世にないからね。何かしら言い訳でもしたいのだろう、私は。
 雨が強くなってきた。寒い。
 私は自分の身一つで生きてきた。自分の技に、何かしら誇りみたいなものを感じていた
んだと思う。でもそれはあっけなく崩れた。そして心にぽっかりと穴が空いた。いや、そ
れも違う。前から穴は空いていたんだ。それを覗き込んでしまっただけ。覗き込んだら、
冷たい風が入り込んできた。心の芯から冷える。寒い。
「ニャー」
 猫の鳴き声だ。道端に目をやると、段ボールの中で、子猫が鳴いていた。どうでもいい。
私はそれを無視してマンションに帰った。
163 名前: ふたなりとこ外伝 デトロイト・デスストーカー [sage] 投稿日: 2009/10/20(火) 17:57:35 ID:FCUaRXCb
 高層マンション上階の……何階だったかは忘れたけど、100平米くらいの一室。パター
ン的に安アパートに住んでいるとでも思ったか?そんな事はないので安心しろ。
 とりあえずシャワーを浴びたい。雨の降る中、殴り倒されて気絶したんだ、泥だらけだ
わな。でもその前に腹ごしらえでもするか。飲んだ後にラーメン1杯じゃ足りないからね。
冷蔵庫にミルクがあったはずだ。体が濡れているから、冷たいままだとお腹を壊しそうだ。
人肌くらいがいいよな。キッチンなんて使うのは久しぶりだ。クッキングヒーターに火を
入れる。……ああくそ、早く暖まれ。よし、出来た。
「ンニャ、ンニャ、ンニャ」
 ああ、人肌ミルクは美味いよな。腹もいっぱいになった事だし、シャワーを浴びようか。
「ンミャー!フヤアアア!ニャ!ニャ!ニャ!」
 どうにもシャワーの勝手が悪い。でもまあ、今日一日くらいは我慢するしかないかな。
濡れた体を拭いて、ドライヤーでしっかりと毛を乾かす。濡れたままだと寝癖が付くし、
寝冷えして風邪を引くかもしれないしな。
 今まで使っていたタオルは汚いから、それを全部捨てて、新しいタオルを敷き詰めて寝
よう。
 私は、ソファに寄りかかって、段ボールの中で丸くなって眠った子猫を見ながら、ゆっ
くりと意識が遠くなっていった……。

 朝、目を覚ますと、私の腕の中で、なんか変なガキが寝ていた。あれ?誰これ。昨日、
記憶がなくなるほど飲んだっけか?
「おはようございますにゃ」
 腕の中の奴が起きた。『にゃ』ってなんだ『にゃ』って。
「ごしゅじんさまのこれも、おっきおっきしてますにゃ」
 それは朝勃ちだ。ていうか誰だお前は。何故、頭から耳が生えている?
「ごほうししますにゃ」
 誰だか知らないこいつは、私の腕をスルリと抜けて、下の方に体を降ろす。私はそいつ
に足払いを掛けて投げ飛ばし、腕を取って体を拘束する。
「……誰だお前は」
「いたい!いたい!いたいですにゃ!やめてくださいにゃ!ごしゅじんさま!」
「痛くしてるんだ。誰だお前は」
 なおも腕を締め上げる。
「いたたた!いたいですにゃ!……わたしは、猫型愛玩決戦兵器、しーぴーでぃーえー1
4号ですにゃ。ど○えもんから着想をえてかいはつされたらしいですにゃ」
「……は?」
「でも、わたしはちゅうとはんぱなけっかんひんだったのですにゃ。だかららぼのみんな
からきらわれて、すてられてしまったのですにゃ」
「……例えそれが本当だとしても、私はお前のご主人様じゃない」
「いたたた!いたい!は、はなしてくださいにゃ!しょうこをおみせするにゃ!」
「いいだろう。だが、妙な動きをしたらガキでも頭を吹き飛ばす」
 私は拘束を解除する。そのまま後ろに飛び退いてソファーを盾にして、懐から銃を取り
出して突きつける。
「こ、こわいですにゃ……」
「はやくしな」
「わかりましたにゃ……」
 こいつは目を瞑って、しばらく黙っていたかと思うと、その体からメキゴキグチャと嫌
な音がして、体が縮んでいく。まさか。
「ニャー」
 ……昨日の猫だ。
「なんて事だ」
「ニャー」
 とんだ拾い物をしたらしい。
「はあ……。どうするか」
「ニャー」
「なんとか言いな」
164 名前: ふたなりとこ外伝 デトロイト・デスストーカー [sage] 投稿日: 2009/10/20(火) 17:58:15 ID:FCUaRXCb
 再び、メキゴキグチャと嫌な音がして、猫から猫耳人間になる。見ていて気分のいいも
のじゃない。あんまり細かい事気にするタイプじゃないんだけど、さすがに質量保存の法
則を無視するってのは正気を疑う。
「ねこ形態だとしゃべれないのですにゃ……」
「そうか。でもやっぱり私はご主人様なんかじゃないから、とっとと出ていきな」
「そんにゃ……。なんでもしますにゃ!ここにおいてくださいにゃ!やさしくしてくれた
のはごしゅじんさまだけにゃ!」
「お前、結構かわいい顔してるじゃないか。そういうのが趣味な奴の所に行きな」
 見たところ15歳くらいか。ガキは趣味じゃない。
「わたし、どこにいってもきらわれるにゃ……」
「自分を卑下しすぎだ。何歳だ?十分やっていけるだろ」
「3歳にゃ」
「帰れ」
 アグネスもびっくりだ。流石にそれはない。
「おねがいですにゃ!なんでもしますにゃあ……!」
 猫耳が私にすがりつく。はあ……。どうしたらいいのかね。
「なんでそんなに嫌われるんだ?」
「……わたしがけっかんひんだからですにゃ……」
「どこが欠陥品なんだ?ウチにも欠陥品を置いておく余裕はないね」
「うにゃ……」
 猫耳が言葉に詰まる。
「言えないなら出ていきにゃ」
 私も噛んだ。
「……いいますにゃ……。でもここにおいてほしいにゃ……」
 猫耳がワンピースを捲る。あ、ちなみにこいつは、人間形態だとワンピースで、猫にな
ると猫っていう、よくわからない変身をする奴だ。まあ、質量保存の法則を無視してるの
に比べればどうでもいい事だけど。
 猫耳がワンピースを捲った下には、ペニスが生えていた。まあここまでは普通だ。いや
普通だよ?でも、それは普通のペニスじゃなかった。
「……みんな、このちんちんが、こわいっていうにゃ。わたしはちゅうとはんぱに猫の形
質をのこしてしまったから、ちんちんがこうなってるのにゃ」
 ぐうんと反り返ったペニスは20センチくらいあって、所々にイボイボがあった。
「ん……」
 言うほどじゃない。むしろ気持ちよさそうじゃないか。
「だからどこにいってもきらわれるにゃあ……」
「猫のままで居たらどう?私もそれに騙されたわけだし」
「うにゃ……」
 そんなの、わかっている。その反り返ってるペニスを見ればわかる。こいつも『した
い』んだろう。
「はあ……」
「にゃ……」
「もう……しょうがないね」
「にゃ!」
 私は銃を下ろして、おいでおいでをする。実は私も、あの凶悪なペニスを見て、ギンギ
ンになってしまった事は内緒だ。
「ありがとうございますにゃ!」
 猫耳が私に抱きついてくる。
「それで、どうしたい?」
「ごほうししますにゃ」
「……そうじゃなくて、お前が」
「わたし?」
 猫耳が首を捻っている。
「ごほうししますにゃ」
165 名前: ふたなりとこ外伝 デトロイト・デスストーカー [sage] 投稿日: 2009/10/20(火) 17:59:13 ID:FCUaRXCb
 ……こいつは馬鹿だ。私も人の事を言えた義理じゃないけど、こいつはそれ以上に馬鹿
だ。
「……ああもう」
 私は猫耳の体を抱きかかえて、ベッドまで運んでいって下ろす。
「にゃ!?」
 そのままぱくんと凶悪なペニスを銜える。私も私で、もう我慢できない。
「にゃ、にゃ、にゃ……」
 イボイボがこりこりと口の中に当たって、舐めているだけでも結構楽しい。
「んも、んも、んも……」
「ご、ごしゅじんさまに、ほうしされちゃってるにゃあ……!」
 プッ、プッとカウパーが漏れだしてくる。もう限界かな。尿道を舌でほじくりながら、
一気に吸う。
「んにゃ……!」
 ごぷ、ごぷ、ごぷと精液が溢れてくる。サラサラしてて飲みやすい。
「ん……ごく……ごく……」
「ごしゅじんさにゃあ……!」
 ペニスから口を放す。
「気持ちよかったか?」
「はいにゃ……」
「じゃ、次は私の番」
 私は下を全部脱ぎ捨てて、凶悪なペニスの上にまたがる。私のペニスはビンビンに先走
り汁を放っていて、お股の方もヌレヌレだ。
「うにゃ?」
「好き勝手に動くから、出したくなったら出してもいい」
 私は腰を一気に……いや、一気には無理だ。この凶悪さだから。ズッ、ズッと少しずつ
挿入させていく。
「にゃ……まんこ……まんこ、はじめてにゃ……」
 奥まで届いたけど、全部は入りきっていない。腰を動かす度にGスポットやらポルチオ
やらがイボイボにコリコリこすられて、内臓が抉られる感じがする。
「んあ……ん……いい……」
「にゃ、にゃ、にゃあ……」
 射精感がこみ上げてきた。猫耳のワンピースをたくし上げて、自分のペニスを思いっき
りシゴく。
「お……おっ……おおう……」
 猫耳の腹の上にこってりとした精液をぶちまける。
「ごしゅじんさまのせーし……あったかいにゃ……」
 子宮に熱いものが叩き付けられる。こいつも射精したみたいだ。しばらくその感触を楽
しむ。こいつの腹の上にぶちまけた精液を人差し指で塗り延ばして、小さな乳首に擦り付
けてくりくりと弄くる。
「うにゃ……にゃあ……」
「……まだ、できるか?」
「……いっぱいごほうしするにゃあ……」
「それじゃ、動いて」
「ふにゃ……」
 猫耳はへこへことぎこちなく腰を動かしだす。正直、あまり上手くない。初めてだから、
しょうがないか。
「ただ、動かすだけじゃなくて、相手の反応を見ながら、自分も気持ちよくなるんだ。相
手の仕草とかも見て」
 私は、小刻みに腰を揺らして、イボイボでGスポットを擦り上げる。
「にゃ……」
「ほら、私のペニスがビクビク跳ねてるだろ?うれしい、きもちいいって悦んでるんだ」
「ごしゅじんさま、よろこぶにゃ……うれしいにゃ……」
 猫耳は言われた通りに、私の気持ちいい所を擦り上げる。
「ただ刺激するだけじゃなくて、ゆっくりやったり、速くやったり、周りから攻めたりす
るんだ」
「がんばるにゃ……ごほうしするにゃ……ふや、ふや、ふや」
166 名前: ふたなりとこ外伝 デトロイト・デスストーカー [sage] 投稿日: 2009/10/20(火) 17:59:47 ID:FCUaRXCb
 私の膣の中で、凶悪なペニスがビクビクと痙攣しだす。
「出したくなったら出してもいいけど、出す時は言うんだ。ほら」
「……でるにゃ、……だすにゃ、ふや、ごしゅじんさまに、だすにゃ……」
「イク、って言うんだ。言ってごらん」
「い、いくにゃ、ちんちんいくにゃ、いく、いくにゃあっ!」
 熱いものが膨れあがって、びち、びち、びち、と中を掻き乱して、膣から溢れ出す。流
石にこれは一回引き抜かないといけない。腰を浮かすと、ゴポッといやらしい音が聞こえ
た。
 猫耳の凶悪なペニスは精液で満遍なくコーティングされて、窓から差し込む光を弾いて
いる。凶悪なはずのそれが、何故だか愛しくなる。私はそれに自らのペニスを沿わせて、
二本纏めて両手で包み込む。腰を動かしながら、一緒にしごく。
「ふにゃ、ごほうししてるのに、ごほうしされてるにゃ……。ふしぎにゃ、きもちいいに
ゃ……」
「……んっ……!」
 私は射精する。両手と二本のペニスは、もうどろどろになってしまって、何がなんだか
よくわからない。
「……もう一回、してもいいか?」
「まだまだがんばるにゃあ……」

 私たちはそのまま、一日中盛った。こいつは今、私の腕のなかですうすうと寝息を立て
て眠っている。
「なーんでこうなっちゃったのかね」
 猫耳の猫耳をそっと撫でる。
「……ふにゃ……いいこにしてるから……なかよくして……きらわないで……みんなすき
……すてないで……」
 私は溜息を吐く。
「はあ……」
「ごしゅじんさま……ごしゅじんさま……ごしゅじんさま……」
 こいつも、私と同じだ。心にぽっかり穴が空いている。それが埋まる事も、きっと無い。
「……やさしい……うれしい……すき……」
 私の体を抱きしめている腕にぎゅっと力が籠る。私もそれをきゅっと抱きしめ返す。

 どうやら私にも、守るものが出来たらしい。名前は、まだ無い。
167 名前: ◆JOwj6iT3To [sage] 投稿日: 2009/10/20(火) 18:05:20 ID:FCUaRXCb
終わり

これ以上やると、従姉妹関係ねーじゃん!?従姉妹全然関係ねーじゃん!?的
タイトル詐欺になるので、このシリーズは完全に完結です。
どうみても精子です。本当にありがとうございました。

最後に一言

質量保存の法則?なにそれ
168 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/20(火) 18:19:08 ID:eSi3P2qb
>ごしゅじんさにゃあ

あれ…すごく安直なようでいてるこれは初めて見た気がする……ふしぎ!

完結ですと!?ではふたなりとこコンビは
私の脳内で永久アナル和姦でキャッキャウフフの刑に処します'`ァ'`ァ(*´Д`)=3 '`ァ'`ァ
169 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/20(火) 18:56:01 ID:2qU25h+K
>>152
GJ
俺は、フタナリが騎乗位で貫かれながら、更に自分のをしごかれてるのが好き。
170 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/20(火) 22:23:01 ID:IzPUFodn
にゃんこ可愛いよにゃんこ
171 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/21(水) 01:46:47 ID:7rDR9fRG
>161
GJ!!
いつもながら、コミカルな描き方で飽きが来ない良作でした!!
ふたなりおさわりバーの発想が面白かった、淡々と日常会話しつつもオナホで扱かれているという画が間抜けで、尚且つエロい
れいこがふたなりソープ嬢バックで淡々と突いて会話しながら、ひぃひぃ言わせたり、
オナホプレイのオプションの媚薬でおかしくなりそうなのを、必死で耐えてたり、
脳内でふたなり風俗の止まらなくなった
172 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/22(木) 06:48:43 ID:bksLMPqJ
高速のビジョン見逃すなー

というわけで投下開始

注意:中二病をこじらせたので前半にバトルシーンが続きます。エロパロといてどうなんだそれ。
173 名前: 星蝕の祭壇 第三夜 [sage] 投稿日: 2009/10/22(木) 06:50:28 ID:bksLMPqJ
 ニィナの試練が始まって、早くも一週間が過ぎた。
 それはつまり、ニィナが七日七晩、リンナによる『房中術』を受け続け、魔力を吸い取られ
続け、快楽に溺れ続けたということだった。
 しかし、それでも、ニィナは今だ健在だった。
 無論、完全に無事というわけではない。試練の内容は日に日に激しくなっていたし、魔力を
吸われる際に起こる快感は、何度受けても慣れるものではなかった。
 とはいえ。一週間を過ぎて、ニィナに余裕が生まれて来たのも確かだった。
「それでは、新たな段階へ進みましょう」
 試験官であり従者であるリンナは、ニィナの体調を見て、新しい訓練を加えることにした。
「姫様には、少しずつではありますが『導引』へ対する耐性が生まれ始めています。つまり魔
力の流れをコントロールするコツを、理解しはじめているのです。それなら次は、より高度な
コントロールの仕方を学ぶべきでしょう」
 そんなリンナの言葉を受けたニィナは今、王宮の東にある修練場にいる。
 身に纏っているのは、魔化された糸で編み混まれた戦装束だ。これは普通の糸と大差ない重
さでありながら、衝撃や攻性魔法に反応し、瞬時に硬化する特徴がある。その硬さは鋼鉄以上
であり、竜の爪の一撃にすら耐えることができた。
 戦装束はニィナのドレスと同じ青色に染められてはいるが、無駄な装飾は一切なく、動きやすさを重視した意匠とな
っている。
 ニィナはこの、戦装束が気に入っていた。誰に言われたというわけでもないが、ごてごてと
装飾のされたドレスよりも、このシンプルな戦装束の方が、より自分らしく在れるように思え
るのだ。
 ドレスが似合わない。とまでは行かなくとも、どこかしっくりとこないのは確かだ。
「その点母上様は、ドレスも戦装束も似合っていたな……私も、そういう風になれるのかな」
 ただ一人、修練場で剣を構え、ニィナは呟いた。そういえばと思い返してみると、試練が始
まってからというもの、ニィナは女王の顔を見ていない。元々、あまり顔を合わせる母娘では
なかったが。
 一ヶ月以上口を聞かないことだって、何度もあったのだ。
 今更それを、異常事態だとは思わない。
「……いや、なるんだ。なって見せる」
 ただ、気丈に振る舞おうとした。自分自身の足で立つために、カラの元気を体に込める。
「す――」
 そして、ニィナは目を閉じ、呼吸を整えた。
 思えば戦装束に袖を通すのも、ラタトスクを握るのも久しぶりになる。試練が始まる前はそ
れこそ毎日のように握っていたというのに、ここ最近は思わぬ事態が多発し、一人で素振りを
する余裕もなかった。
「……っふ!」
 その一週間で忘れかけた感触を取り戻そうとするかのように、ニィナは剣を振るい始めた。
ラタトスクはニィナの背丈ほどもある巨大な剣だったが、ニィナはその重量をものともせず、
その刃を自在に操ってみせる。
 とはいえ、その手法はかなり独特だ。
 そもそも神剣ラタトスクは、秘められた力こそ強力ではあるものの、その巨大さ故に戦闘用ではなく、儀礼用の剣として扱われていた。
 しかし現女王が、これを実戦で用いた。巨大な刃を縦横無尽に振るい、正しく一騎当千の活
躍をしてみせたのだ。
 ニィナの手法は、そんな現女王の手法を参考に我流で編み出したものだ。ラタトスクを受け
継ぐ以前より、身の丈に合わない大剣を血豆ができるくらいに振り続け、やっとの思いで身に
つけた手法だった。
174 名前: 星蝕の祭壇 第三夜 [sage] 投稿日: 2009/10/22(木) 06:51:41 ID:bksLMPqJ
 指南役の剣士からはいつも、もっと小さな剣を使うべきだと言われていた。だがニィナにと
って、ラタトスクを振るうことは王となるための必要条件だった。現女王ができたことをでき
ないままでは、自分に王となる資格はないと思っていたのだ。
「何に対しても、そうだったな……」
 魔法についても、それは同様だった。反動が強すぎて危険とされる魔法も、現女王が使うの
ならニィナもためらいなく使った。
 無理だとも、無茶だとも思わなかった。仮にそうだとしても、認めることはできなかった。
 ニィナには、母を越える以外の選択肢はなかった。そういう生き方を、いつも選んできたの
だ。
 自分で決めたこと。ニィナはその生き方に是非を問うことすら良しとしなかった。
「遅れて申し訳ありません。姫様」
 その声が修練場に響くと、ニィナはすぐに剣を止め、声の主へ目を向けた。
「別に、いいわよ。久しぶりだから、準備運動もしておきたかったし」
 褐色の肌を持つ、ニィナの従者にして試験官、リンナがそこにいた。
 ニィナは大剣を粗野に担いで、リンナへ向き合った。
「左様でございますか……」
 戦装束のニィナに対しリンナはいつも通りのメイド服だった。そんな彼女の恰好に、ニィナ
は目を細める。
「あんた、その恰好でやる気?」
 しかし同時に、リンナの手の中には一振りの長剣が握られていた。幅広く、肉厚な、切れ味
よりも打撃力を考えて造られた実戦向きの無骨な剣だ。
「はい。姫様のお相手は、私が勤めます」
 恭しく剣を捧げ持ち、リンナは薄く笑う。
 その自信に満ちた様子を見て、ニィナの方が呆れてしまった。
「あのね、言ったと思うけど、私の剣を、そこいらのお嬢様剣法と同じだと思われちゃ困るの
よ」
 ラタトスクの切っ先を片手で持ち上げ、リンナへと突き付ける。
「確かに我流で、特定の流派を修めたわけじゃないけど……実力は本物よ? あんまり嘗めて
ると、怪我じゃ済まないわよ」
「ご心配なく」
 リンナは剣を片手にぶらさげ、素立ちのままニィナに答える。
「この服の繊維も魔化されております。ですので、私のことはお気になさらず、姫様は全力を
出すことのみに集中して下さい」
「…………」
 ニィナは軽く首を振ってから、剣を正眼に構えた。
 言ってわからないのなら、剣でわからせるしかない。会話による理解に限界があることは、
ニィナ自身よくわかっていた。
「さ。姫様。どうぞ全力で」
「わかったわよ……」
 リンナが招くのを合図に、ニィナは呪文を唱えた。
「空属性第四位魔法――『統治』」
 同時に、ニィナの足元に魔法陣が浮かび上がり、彼女の周囲に青い燐光が弾けた。
「なんと。その若さで四位魔法を扱いますか」
「驚くのは、まだ早いわよ」
 一般的に空属性魔法は扱いにくく、習得に時間がかかると言われている。それはもちろん術
の複雑さも原因だが、それ以上に難解なのがその概念だった。
 例えば、ニィナの最も得意とする『統治』は、術者の周囲に特殊な結界を張るものだ。そし
て術者はその結界の内部に限り、自由に『法則』を変えることができるのだ。
 小規模なものなら、物体にかかる重力を制御する程度であるが、術者の力量によっては、も
っと高度なことも行える。
「蟻はね、あんなに小さな体だけれど、自分の体重の何倍もの荷物を運べるわ。魔法も使えな
いのにね」
 詠唱を続け、精神を高める間、ニィナは独り言のように呟く。
175 名前: 星蝕の祭壇 第三夜 [sage] 投稿日: 2009/10/22(木) 06:52:42 ID:bksLMPqJ
「何故かわかる? それは小さきものの世界が、小さき力によってしか縛られていないから
よ」
 だから。とニィナは詠唱を完了し、ぐっと膝を曲げた。
「私の『統治』は、私の世界を小さく弱める……」
 瞬間。ニィナの姿が消えた。
「これは……!」
 リンナはほぼ反射的に、剣を構えた。
 そして修練場全体に、大砲が撃ち込まれたかのような轟音が響き、頑丈に作られているはず
の修練場が揺れた。
 それだけではない。轟音と同時にリンナを見えない衝撃が襲い、吹き飛ばしたのだ。
 そのまま、リンナは反対側の壁まで転がり、そこへ叩き付けられた。
「くぅ……まさか……」
 そこからすぐに立ち上がり、リンナは手にした剣が、真っ二つに折れてしまっていることを
認める。
「連日あれだけ魔力を吸われていたというのにまだ『音の壁』を越える力が残っているとは……」
 ニィナの言った通りに『世界を小さく弱める』ことができれば、二本の足で音の速度を越えることすら可能となる。
 魔法の威力は、消費する魔力の量に比例する。しかし同時に、術者の技量によっては、その
変換効率を高めることができる。
 少ない魔力の状態で音速を越えることは困難ではあるが、不可能とも言い切れない。ニィナ
はそんな、例外的な者ね一人だった。
「姫様も人が悪い……いつの間にか、そこまで力を残せていたとは」
 リンナは折れた剣を捨て、エプロンから新しい剣を二振り抜き、両手に携えた。
 音速を越えたニィナは、もはや一個の砲弾に等しかった。修練場には壁にも天井にも巨大な
穴が穿たれ、今この瞬間も増え続けている。わかるのはそんなニィナの痕跡だけで、彼女の姿
を視認することはできなかった。
「スピードの桁が二つほど違いますね……これは、追い付くのは無理だ」
 確かめるように呟いてから、リンナは詠唱を始める。
 リンナの詠唱に合わせ、彼女の持つ剣の腹に紋様が浮き上がってきた。それはこの国の魔法大系には属さない奇妙な魔法言語によって記されており、赤く発光してい
た。
「身代わり用のヒトガタは互いに持っていますから、やり過ぎても死ぬことはありませんよね。
お互いに」
 そうして、リンナは再び駆け出した。それを待っていたかのように、修練場の穿たれる間隔
が速まった。
 音速の砲弾が、その穿つ穴を、徐々にリンナへと近付けて行く。
 ただ一発を命中させるために放たれる、無数の牽制打。それは確実にリンナの移動経路を阻
害し、追い込んでいた。
「……ここまで、ですか」
 気が付くと、リンナは修練場の隅に追い込まれていた。
 右にも左にも、逃げ場はない。どちらへ逃げても、確実にニィナの突撃を受けてしまう。
 その場で、あきらめたかのように立ち止まるリンナの眼に、一瞬だけニィナが映った。
 リンナのいるのとは反対にある隅。その天井側で、ニィナは剣を先にして、突撃姿勢を取っ
ていた。
「受けてみなさい!」
 ニィナの発したその声は、しかし当然リンナに届くことはない。自らの発した声すら飛び越
し、ニィナの剣がリンナへ向かう。
「いいえ。遠慮させていただきます」
 だがニィナは答えた。届くはずのない声に。
 そして、その遥か以前に、両手に持った剣を投げていた。
 当然、ニィナはそれを視認している。その上で、あえて軌道を変えていない。最初の交差で
剣の強度はわかっているし、魔法がかけられているにしても、手放された剣なら衝撃波で弾く
ことができる。何も問題はなかった。
176 名前: 星蝕の祭壇 第三夜 [sage] 投稿日: 2009/10/22(木) 06:53:39 ID:bksLMPqJ
 慢心というなら、そうだっただろう。だが『統治』の魔法は自己に有利な領域を作り出す魔
法であると同時に、外部の力から術者の身を守る鎧でもある。これを破るには結界以上の力を
ぶつける他なく、そして、そんな大規模な攻撃魔法には長い詠唱が必要だ。しかし、今のリン
ナにそんな余裕はなかったハズだった。
 そのハズ、だったのだが。
「……!」
 ニィナの衝撃波によって、剣が砕かれる瞬間。
 剣が、自ら爆発した。
 それもただの爆発ではない。ニィナの結界を破るにたる威力で、放り投げられた二本の剣が
爆ぜたのだ。
「ひゃ……!」
 爆発によりニィナは突撃の軌道を逸らされた。咄嗟のことに停止することもできず、ニィナ
は修練場の壁に激突した。
「あたた……」
 砂煙を上げる瓦礫の中で、ニィナは頭を抱えて立ち上がった。
「ご無事ですか? 姫様」
 隅から一本も動くことなく、リンナはニィナに呼び掛けた。
「あんた、一体どんな魔法を使ったのよ……」
 剣を手にしたまま、ニィナは問いを返す。
「どんなと申されましても……ただの『爆雷』ですよ」
「な、冗談言わないでよ。『炎渦』とか『爆燃』ならともかく『爆雷』でそんな威力が出るわ
け……」
 『爆雷』とは、火属性魔法の第一位、もっとも簡単な攻撃魔法だ。物体に魔力を載せ、対象
に接触する等あらかじめ決められたトリガーに合わせて魔力が炸裂する。
 爆発するという性質上、剣に使われることは少ないが、それでも不可能というわけではない。
問題は、その威力だった。
「私の『統治』を、結界ごと吹き飛ばすなんて――」
「有り得ますよ」
 ニィナが言いかけた言葉を、リンナが引き継いだ。
「膨大な魔力さえあれば、ね」
 自分の下腹部を、撫でさすりながら。
「……っそういうこと!」
 リンナの体内には今、ニィナから吸った分の魔力もある。それも、一週間毎晩貯めたものだ。それを使えば、唱える
魔法に規格外の威力を持たせることすら可能なのだろう。
 ニィナは、その事実に憤慨した。
「だったらそれは、私の力だ!」
 ラタトスクを両手に構え、切っ先をリンナへ向ける。
「そうですね。私の手先でヨガって、イキまくった姫様の力です」
「この……!」
 リンナもまた、いやらしい笑みを浮かべた。舌を突き出し、唇を濡らした。
「なんでしたっけ? 昨夜、姫様が言ったのは。確か、お――」
「それ以上喋るなあ!」
 ニィナが叫ぶと、ラタトスクの剣身に一本の亀裂が走り、割れた。
 破損したわけではない。ラタトスクに秘められた『天雷』の魔法が発動し、割れた剣身の間
へ魔力を収束させはじめたのだ。
「防げるもんなら防いでみなさい! この国の星から集めた力よ!」
 魔法の威力は、魔力の量に比例する。そして王国を護る神剣たるラタトスクは、国の大地と
星空から魔力を集めている。その力を一気に放つ『天雷』は、強固な城塞を一撃で破壊してし
まうほどだった。
 無論、そんな威力の天雷を放てば修練場が崩壊してしまう。ニィナは威力を落とし、それで
も人一人は確実に消し炭にできるだけの魔力を解放する。
「身代わりのヒトガタの用意は良い? ないと死ぬわよ!」
 修練場に入る前に、ニィナ達は身代わりのヒトガタに自らの血を染み込ませている。それが
有る限り、例え致命傷を受けて死亡しても時間が巻き戻されるのだ。とはいえ便利なばかりで
はなく、一度使えばヒトガタが代わりに『死んで』しまい、二度と使えなくなってしまう使い
捨ての魔道具だったが。
177 名前: 星蝕の祭壇 第三夜 [sage] 投稿日: 2009/10/22(木) 06:54:35 ID:bksLMPqJ
「ふむ。機動力を捨てて、結界の防御力を高めましたか……」
 魔力をラタトスクに収束させている間は、ニィナも動けない。しかし『統治』による結界は
未だ彼女を護っており『天雷』を放つことを止める困難であるように見えた。
「それなら……」
 リンナがそこで、身を翻す。
 すると、そのエプロンから、無数の剣が空中へ飛び出した。
「いい加減気になってきたのだけど、あんたのエプロンってどうなってるの……?」
「秘密です」
「なんでそこで顔を赤らめるの!? すごく気になる!」
 だが、軽口を言い合う時ではなかった。
 放り出された剣が床に落ちない間にリンナもまた飛び上がり、剣の一本を掴む。そこへ瞬時
に呪文を書き込むと、ニィナへ向かって投げつけた。
 その間、一秒にも満たない。
 リンナはそれからも次々と剣に魔法を載せ、ニィナに向かって投げ続けた。
 そのどれも、ニィナの張る結界によって阻まれるが、
「なんなのよ……この弾幕」
 今やニィナは、視界を埋め尽くすほどの多くの剣に、包囲されていた。
「ちょっと……これ……」
 そこから逃げようにも、ラタトスクの準備が終わらない。そもそも、避けるにしても方法がわからない。
「最後の一本」
 そうしてリンナが投げた剣は、接触ではなく時限式に爆発するものだった。
 無数の剣の中心で炸裂したそれは、他の剣すらをも誘爆させる。
 そしてニィナに、十重二十重に爆風が襲い掛かる。
「何本やっても無駄よ! すでに威力は計算済み……あがっ!」
 確かに。ニィナの言うことは真実だった。誘爆した剣の衝撃に、ニィナの結界は耐えてみせ
たのだ。
 だがしかし、最後に爆発した一本には、耐えることはできなかった。
 炎と風ではなく、強烈な光と音を発する『爆雷』。最後に炸裂したのは、そんな特殊な魔法
だったのだ。
 そしてそんなものは、ニィナの想定外だった。てっきり力任せに結界を押し潰すものと思っ
ていて、結界の隙を突かれるとは思いもしなかったのだ。
 だから、その閃光も轟音も、まともに喰らってしまった。
「おやすみなさい。姫様」
 身代わりのヒトガタは、致命傷にしか反応しない。閃光も爆音も、ダメージとして認識され
ないため、防ぐことはできないのだ。
 リンナの作戦は。相手の肉体には何のダメージも与えることなく、ただ気絶させることのみ
を狙ったことは、実に上手くニィナの隙を突いていた。
「何事にも、真面目過ぎるのですよ。あなたは」
 そう呟いて、リンナはニィナへ近付いて行き、
「そういう所が可愛いんですけどね」
 両手でニィナを抱え上げ、ひどく凄惨な笑みを浮かべた。

「だあ……っ! 負けた! 負けたぁ……!」
 気絶から目覚めるやいなや、ニィナは頭を抱えた。
 敗北だった。
 剣技でも魔法でも、ニィナの方が勝っていた。なのに、その策略において、ニィナはリンナ
に勝ることができなかった。
 敗北として、これほど決定的なものもない。
 自分の、女王になろうとした努力の一つが、呆気なく否定されてしまった。
「いいえ。姫様は勝っていましたよ。実際、負けたわけでもありません。私の魔法では、姫様
に傷をつけることはかなわなかったのですから」
 落ち込むニィナを、リンナはそう言って慰めた。
 実際、それもまた事実だった。リンナの力ではニィナに直接的なダメージを与えることはで
きないし、ニィナの『天雷』を防ぐ手段もなかった。負けとして、これほど明らかな負けもな
いと、リンナは言った。
178 名前: 星蝕の祭壇 第三夜 [sage] 投稿日: 2009/10/22(木) 06:56:05 ID:bksLMPqJ
「それでも、私の負けよ。そのことは、素直に認めなきゃ」
「姫様……」
 そう呟くニィナの表情は、リンナがこれまで見たどんな表情よりも沈んでいた。
 そして、そんな日にも等しく夜は来る。
 再びニィナは祭壇に横たわり、リンナの指示を待っていた。
「さあ、今日も始めましょ?」
 一週間を越えたとなると、ニィナもこの雰囲気に慣れてくる。自分から誘うとまでは行かな
いが、それなりに前向きになれるようにはなっていた。
 あるいは。
「触手? それともブロブ? 振動する張り子とかもあったし、尿道を犯すのもあったわよね。
それとも、まだネタが残っているのかしら?」
 半ば投げやりな口調で、ニィナは語る。
「なんでもいいから早くしなさいよ。そうすれば、何もかも忘れていられるんだから……」
 自らの肩を抱いて、ニィナは目を伏せる。
 リンナの与える快感は、ニィナに夢を忘れさせる。そして同時に、苦しみすらをも押し流した。
 慣れるようなものではないけれど。
 だからこそ、それはニィナの逃げ場たりえた。
「そうですか……」
 すると、リンナは祭壇へ足をかけ、上ってきた。
 そして、ニィナの足元に立つ。
「それでは今日は、姫様のお好きなように私を犯してください」
「……何?」
「ですから。お好きなように」
「……えーっと」
 ぽりぽりと頭をかいて、ニィナは困惑した。
「これ、一応試練なのよね」
「はい。姫様が『房中術』を身につけるための」
 リンナはひざまずいて、ニィナに説明する。
「しかし姫様に耐性が生まれるだけでは、完成には足りません。姫様から『房中術』を行える
ようにならなければ……」
「で、でもなあ……」
「なんなら、別の言い方をしましょうか?」
 そこでリンナは膝立ちになり、スカートをたくし上げた。
 リンナの白い下着に包まれた下腹が露になる。
「姫様のおちんぽで、私のいやらしいおまんこをいじめてください」
 そこではすでに、リンナの肉槍が怒張していて、下着を内側からはしたなく押し上げていた。
「……似合わなっ!」
「ちょ!」
 しかしそれを見て、ニィナは笑ってしまった。普段は冷静なリンナがそうする姿が、妙に滑
稽なモノに見えてしまったのだ。
「あ……あは、あははは! な、ちょ、いやらしいって、自分で言わないでよ! 何それ、何
なのそれ!」
「よ、洋式美というものですよ! 身分で言うなら私の方が下です! お願いをするのは当た
り前でしょう!」
 褐色の肌に赤みを乗せて、リンナは抗議する。しかしその様子がよりいっそうニィナの笑い
を誘った。
「ふ、腹筋が痛い! 腹筋が痛いわよリンナ! 笑いが止まらないわ!」
「もう! もう! もう!」
 いよいよリンナの忍耐も限界に近付き、彼女はニィナに向かって身を乗り出した。
 瞬間。
「それじゃ、好きにやらせてもらうわ」
 ニィナはリンナの襟首を掴み、引き倒した。
「へ……」
 鋭く延ばされた腕に、リンナの反応が遅れる。何をどうされたのかすらわからぬまま、リン
ナはニィナと位置を入れ替えさせられ、組み伏せられた。
「まあ実際、こっちとしてもいろいろ貯まっているからね。遠慮なく逆襲と洒落込もうじゃな
いの」
179 名前: 星蝕の祭壇 第三夜 [sage] 投稿日: 2009/10/22(木) 06:57:26 ID:bksLMPqJ
 ニィナはリンナに馬乗りになり、早速リンナのメイド服のボタンを外していった。
「姫様? いつもと様子が……」
「舐めて」
 ニィナが疑問符を発するより早く、ニィナは男根をリンナの唇に押し付けた。
 リンナは戸惑いつつも、舌を延ばし、これをニィナへ絡めた。
 乙女には似合わぬ、固く太い肉槍。
 その全体がてらてらと光るまで、リンナは丁寧に舌を舐める。
「ま……これでもいいんだけどね、せっかくだから……」
「んう!」
 ニィナはそこで、さらに腰を突き付けた。祭壇に倒れるリンナの頭を、下半身で押し潰すようにする。
 突き込まれたニィナの先端が、リンナのやわらかい喉をえぐった。
「ここまで、入れると、気持ち良いのよね……んっ」
 ニィナは止まらない。
 リンナの頭に腰を押し付けたまま、上半身をリンナの下半身へ寄せた。そうして目の前にあ
るリンナの下着の隙間から、リンナの擬似男性根を引っ張り出す。
「こうして見ると、私のモノともたいして変わらないわよね。実際、ここに穴が空いているか
どうかじゃないかしら」
 赤黒いリンナの先端を、ニィナの指が扱き始める。
 喉奥まで男根を突き込まれているリンナは、声を出せない。代わりに首を振り、ニィナの与
える快楽に耐える。
「ほらほら、姫様の指よ。いつもは剣とペンを握る手が、あんたのいやらしい部分を握ってい
るのよ? ありがたいことね。本当」
「んんっんー!」
「何? もっと奥に欲しいの? しょうがないわね……」
 ニィナは足を広げ、リンナの喉へ向かい、さらに深く男根を突き入れた。その太さはリンナ
の気道すらをも塞ぐほどで、リンナは呼吸を止めるしかなかった。
 しかし、リンナに逃げ場はない、左右はニィナの白い腿に阻まれ、祭壇に頭を押し付けられ
ているので引くこともできないのだ。
「く……ふ……っ! そろそろ、イクわよ! 胃袋に直接、流し込んであげる!」
 どくん。どく、どびゅる。
 ニィナによってこじ開けられたリンナの喉に、熱い精液が流し込まれた。それは一回の射精
としては非常に多量で、リンナを溺れさせてしまいかねなかった。
「けほっ、け、けふ」
 だからニィナが男根を引き抜いた後も、リンナは咳込むばかりで、まともにしゃべることす
らできなかった。
 そしてニィナは、そんなリンナにも容赦はしなかった。
「ほら、ほら……!」
 リンナの下着を脱がし、指を突き入れる。
 膣口ではない。その後ろにある、肛門だった。
「尻を突き出しなさい。三秒以内に」
 でなければ、肛門に指を入れたまま吊しあげるとでも言いそうな、ニィナの口調。リンナは
返事をするよりも先に、黙って従う他なかった。
 膝を立て、頭を下げて、リンナはニィナへ尻を高く突き出す。
「うふ、ふふふ……」
 褐色のそれは、見た目の印象よりはずっとやわらかい。ニィナは片手でひとしきりはたいて、
その張りの良い感触を楽しんだ。
「ずっと考えていたのよ。どうしたらあんたを、恥ずかしくてたまらない思いにさせられるか
って……」
 ニィナはあらかじめリンナのエプロンからくすねて置いた小瓶を、背後から彼女の鼻先へ突
き付ける。
「これ、私にも飲ませたから、効果はわかってるわよね?」
「う……は、はい」
 口の端から精液を垂らしながら、リンナは答えた。
「利尿剤……で、ございます。姫様」
「そうね、おしっこが出したくて堪らなくなるヤツ」
 ニィナはその瓶の封を切る。
「全部、飲みなさい」
180 名前: 星蝕の祭壇 第三夜 [sage] 投稿日: 2009/10/22(木) 07:00:03 ID:bksLMPqJ
 リンナの顎を支えるようにして、ニィナは薬を流し込んだ。リンナは必死に喉を動かし、こ
れを飲み切る。
「それでえ……」
 空になった瓶を捨てて、ニィナは別の瓶を取り、リンナに見せた。
「この媚薬をあそこに塗ったら、どうなるかしら?」
「! それは……」
「ああ、答えなくていいわ。そっちがわかっているなら」
 ニィナはそちらの瓶の封も切り、リンナの尻へ粘性のある中身を垂らしてみせた。それはと
ろりと肛門を伝い、膣口をなぞって肥大化したクリトリスに滴った。
「ひっ……!」
 その冷たさに、リンナの尻が震える。
「こうしてみると、かわいいお尻してるわよね。あんたも」
 ぱちん。と再びニィナが褐色の尻をはたく。だが今度は、リンナに痛みはない。媚薬によっ
て暴走を始めた触覚が、痛みを快楽へと変えてしまう。
「はあ……んっ!」
 無意識に、リンナは自らの親指をしゃぶっていた。その有様が、さらにニィナの情動を煽る。
「ふふ……あははっ!」
 ぱん。ぱん。ぱん。
 ニィナがはたく度、リンナの尻肉が震える。媚薬が、その肌に染み込む。
 同時に、ニィナの手にも媚薬はこびりついていた。それはリンナの尻を叩く痛みを、甘くや
わらかい快感へと変えていく。
「あはは、あはははっ!」
 リンナの尻に赤みが差した頃、ようやくニィナは平手を打つのをやめ
た。
「ふーっ、ふっ……んは、あっ」
「なあに? こんなんで感じちゃったの?」
 リンナの尻を撫でさすりながら、ニィナはリンナの耳元で囁く。
 もちろんニィナは、それが媚薬の効果による官能だと言うことは知っている。どんな刺激で
も快楽と受け取ってしまうことが、この媚薬の恐ろしさだった。
「お尻叩かれて感じるなんて、なんて変態でしょう。おぞましい」
「ひ、ふうう!」
 ニィナはそのまま、リンナの耳へ噛み付く。すでにその口の中に媚薬を貯めていて、リンナ
には痛みすら感じる暇もなかった。
「ん……んぐ……っ!」
 さらにニィナは、舌を伸ばし、リンナの耳の中へも媚薬を流し込んだ。その舌先を器用に使
い、リンナの耳を犯していく。
「耳も、こんなにやわらかい……なんていやらしいの。エロ耳よエロ耳」
「ひ、姫さ……まっ」
 その間、ニィナは再びリンナの肉槍を扱き始めていた。自らの男根をリンナの尻肉に挟み、
擦り付けている。
 ニィナにもまた、媚薬の効果が出始めているのだ。
「姫様、私、もう……」
 懇願するように、リンナが呻いた。
「この媚薬をこんなに塗られて、利尿剤も飲まされて……限界なんです」
 内股を合わせ、すり合わせながら、リンナが言った。
「あら、そう?」
 しかしニィナは、リンナの耳を犯す舌も、肉槍を扱く手の動きも止めなかった。
「リンナぁ……ものの頼み方がわからないわけじゃないでしょう?」
「ひ、姫様……」
「昨夜私がしたみたいに、ちゃんと言いなさいよ。私にもできたんだから、簡単でしょ?」
「は……はひ……い!」
 リンナは快楽に痺れはじめた頭で、ニィナの台詞を思い出す。
「お、おしっこ……させてください! 私がおしっこするのを、見てください! 私の、おし
っこを……ひは」
「よくできました」
 そこで一旦リンナから体を離し、ニィナは続ける。
181 名前: 星蝕の祭壇 第三夜 [sage] 投稿日: 2009/10/22(木) 07:02:56 ID:bksLMPqJ
「射精ならともかく、放尿まで見られるとは思いもしなかったわ。しかもその時は先っぽにた
っぷり媚薬が塗られていて、それでさえ気持ち良いんだもの」
「門を開くには……理性のタガを外すことも……必要になりますから……」
「そのために私を変態にしてくれたわね」
 大嫌いよ。あんたなんか。
 ニィナは吐き捨てるように言って。
 自らの剛直で、リンナの肛門を貫いた。
「ひゃああ!」
 媚薬のたっぷり塗られた男根に貫かれ、リンナは背筋を反らした。
 しかしそうして跳ね上がった頭ですら、ニィナは祭壇へ押さえ付ける。
「ひ、姫様、何を……!」
「あのね、ちゃんと頼めたらおしっこさせたげるなんて、言った覚えはないわよ」
 太く、固い男根によってリンナの肛門が拡張され、桜色の肉がめくれあがる。
「それに、あんたのおまんこでしたら、『房中術』をかけられそうだからね。お尻の穴でもで
きるって言うなら、どうぞやってみなさいな」
「ひ、ひう……うう!」
 媚薬の効果により、リンナの肛門はやわらかくほぐれている。しかし、ニィナの抽送はそれ
以上に激しく、リンナの肉をこそげ落とさんとするかのような激しさだった。
「ほらほら。ちゃんと締めていないと漏らすわよ? 主君の前で、粗相をするわけにはいかな
いんじゃないの?」
「ひ、姫様ぁ!」
 リンナは襲い来る尿意を堪えるために、腹に力をこめる。しかしそれにより尻の肉がさらに
締まり、ニィナの男根を締め付けることになる。そしてそれはニィナにさらなる快楽を呼び込
み、リンナの抽送をよりいっそう激しいものとさせた。
 苦痛と快楽の二重奏。
 もはやリンナに、まともな思考など残ってはいない。尿意と、肛門を貫かれる痛みと快感が
すべてだった。
「もっと腰を振りなさい。もっとはしたなく喘ぎなさい。もっと乱れなさい。あんたなんか、
あんたなんか、それでいいのよ……!」
 しかし、ニィナは。
 ニィナの瞳には、虚無がたゆたっていた。
 媚薬の効果はある。リンナを犯すことに、快楽を感じている。しかしそうして高まれば高ま
るほど、ニィナの中に深くまっくらな穴が広がっていった。
「なによ……なんだって、こんな」
 ニィナの背筋に、冷たい汗が流れる。
 男根を通して繋がっているというのに、リンナの顔が、やけに遠くに感じられた。
「この……この……このぉ……!」
 そこから逃れるために、ニィナは行為に没入しようとする。
 いつしか、ニィナはリンナの背にしがみついていた。祭壇の電光石のおかげで寒くないはず
なのに、そうせずにはいられなかった。
「う、うう……くうう……!」
 すがるように。
 ニィナはリンナの体を抱き潰し、一際強く、男根を突き入れた。
「……っはあ! せーえき! 変態メイドのけつまんこに、せーえき出してあげる! たくさん、たくさん!」
 そして、ニィナは果てた。
 男根を脈動させ、精液を吐き出す。リンナの直腸へ、熱い液が注ぎ込まれる。
「んはあ、ひ、姫様ぁ!」
 その熱さによって、リンナもまた絶頂に達した。肛門がきゅうと締まり、ニィナの精液を、
尿道に残る一滴まで搾り取る。
 そして、二人。肛門で繋がったまま崩れ落ちた。あまりの快感に、リンナが下半身を膝で支
えることすらできなくなったためだ。リンナのクリトリスが、二人分の体重に潰される。
 そこがリンナの限界となった。
「あっ、あっ、でちゃ、でちゃいます……おしっこ、漏れ……て……とま……」
182 名前: 星蝕の祭壇 第三夜 [sage] 投稿日: 2009/10/22(木) 07:03:58 ID:bksLMPqJ
 祭壇の上に、熱と、独特の臭気が広がった。リンナは尿道を締め直すこともできず、ニィナ
と繋がったまま無様に失禁する。
「あーあ。やっちゃった」
 その様子を見て、ニィナは凄惨に笑った。
「気持ちよかった?」
 リンナから男根を引き抜き、息も整わないままの少女を見下ろす。
 見下す。
「気に入らないのよ」
 吐き捨てるように、ニィナは言った。
「私は女王になるのに、あんたはその試験官にしか過ぎないのに、どうしてあんたは私に立ち
はだかるのよ。どうして私は、あんたに勝てないのよ」
 そんなの、おかしい。
 憎しみを込めて、ニィナは言った。
「……やめてください」
 そんなニィナに、リンナが弱々しくも答えた。
「ダメ……ですよ、姫様」
「……何がよ」
 歯を向いて、ニィナは伏しているリンナを睨んだ。
「何が悪いのよ! 私が悪いの? 私が間違っているの? 言ってみなさいよ!」
 声でもって、言葉でもって、ニィナはリンナを叩き伏せた。空気そのものが、ニィナの言葉
によって尖り、リンナを突き刺す。
「だから、そうやって、ご自分を傷つけてはいけません」
 しかし、リンナは怯まなかった。
 体を裏返し、ニィナに向かって、広げた両手を延ばす。
「あなたは、自分が思うよりもずっと弱くて、優しい人なんですから」
「な……」
 リンナのその言葉は。
 ニィナにとって、思いもよらぬものだった。
「何を……」
 しかし。
 その言葉を聞いた途端、ニィナの瞳から涙が零れた。
「あ、あれ……?」
 ニィナはあわててそれを拭うが、しかし涙は、とめどなく溢れてくる。
「なんで、私……別に、泣くような……え?」
「ニィナ様」
 名前で。
 まっすぐに目を合わせて、リンナはニィナを名前で呼んだ。
「あなたは強くなれます。今よりも、ずっと。けれど今は、今だけは、泣いても良いんです。
弱くても良いんです」
 だから、とリンナは続ける。
「ニィナ様は、ニィナ様なのですから」
「……リンナ」
 たまらず、ニィナは膝を落とした。リンナを持ち上げて、抱きしめる。
「ごめんなさい……私」
「良いんですよ。ニィナ様」
 ニィナの腕に抱かれつつも、リンナはニィナの頭を撫でた。
「強くなってください。ニィナ様。女王になるためではなく、ただ自分のために」
「……うん、うん」
 闇の中で光る祭壇の上で、二人は抱き合って。
 ニィナは何度も、リンナの言葉に頷いていた。
183 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/22(木) 07:17:47 ID:bksLMPqJ
以上。投下終了。
ちなみにこの物語世界は
ドラゴン「音速www歩いた方がマシっすよwww時代は光速www」
サラマンダ「俺摂氏で一億度とか普通に出すし」
な、感じで一部の存在のモノサシがおかしいのです。

さらに言うと、亜人はいても魔人は居ません。魔物はいますが、この世界の魔物は『どこから
来て何食って生きてるのかさっぱりわからない変な奴』の総称なので(ドラゴンなんかは幻獣
と呼ばれます)一般的なファンタジー的な意味とはちょっと異なります。

 ラタトスクの『展開』は、ファフナーのルガーランスあたりをイメージしてください。とか。
 エロには関係ない設定です。すみません。
184 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/22(木) 17:40:19 ID:X0HeE1G3
>173-183

激しくGJ!!
185 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/22(木) 19:31:15 ID:rMPsS0kO
>>179
逆襲GJ
責めが受けになるのいいよね。
186 名前: ◆JOwj6iT3To [sage] 投稿日: 2009/10/23(金) 21:48:12 ID:fOmUrPbd
投下
187 名前: 孤高のオナニスト [sage] 投稿日: 2009/10/23(金) 21:48:55 ID:fOmUrPbd
 私は花菜(はなな)。孤高のオナニスト。孤高を気取ってはいるが、まだまだ極みの境
地にはほど遠い。世界ランキングで言えば、多分、三億五千六百二十八万四千五百九十二
位、そのくらいしかないとは自覚している。だがそれは些細な問題でしかない。何故なら
ば、オナニストは、自らの、自らによる、自らのためのオナニーを行う者が、自らの意志
で自らに与える称号なのだから。今はまだその頂きが見えぬとしても、今現在の自分が出
来る精一杯のオナニーをライフワークとして続けていけば、孤高を冠するのも詐称ではな
くなるはずだ。
 とは言ったものの、今日はいまいち感度がよろしくない。
「あー、なーんか調子が悪いなあ。そろそろ静止画は卒業かなあ」
 静止画オナニーもそれはそれで立派なオナニーであるし、まだまだ極める余地はあるの
だろうが、自らの充足を追い求めてこそがオナニストの、オナニストたる所以なのだ。す
わ、そろそろ動画に以降する時期か、とひとりごちる。
「お腹空いたな」
 栄養が足りてないのかもしれない。そう思った私は台所に行き、適当に食料を漁る。
「タマネギ、ジャガイモ、豚肉の角切り、リンゴとハチミツ、それにバナナか。今日はカ
レーだな。……バナナはカレーに関係ないよな」
 私はバナナを手に取る。やはりペニスに栄養を与えるなら、糖分が一番だ。よって、バ
ナナという選択肢は悪くない。炭酸を抜いたコーラ等も即効性があって、なかなかに有効
である。
 房からバナナ一本もぎ取り、私は部屋に戻る。
「う〜ん、動画かあ。動画はまだ未開拓なんだよなあ。ブックマークも整理してないし」
 私はバナナを口に銜えながら、マウスをカチ、カチと鳴らす。それでも妙案が浮かばな
かったもので、首をぐるぐると回し、思慮に耽る。
 ふと、私はバナナを銜えたまま、鏡を見てしまった。何故か胸がドキンと高鳴る。これ
はもしや、と思い、一度バナナから口を離し、唇を尖らせたあと、バナナの先端に吸い付
き、もう一度、鏡を見やる。
 私のペニスがビクンと跳ねる。
「いかん、私って美人でエロエロじゃないか……」
 今まで何故、こんなに身近に性の対象が居る事に気が付かなかったのか。ほんの少しだ
け後悔する。だがしかし、今はそれどころではない。くだらぬ雑事に頭を悩ますよりも、
快楽を求めるのがオナニストというものなのだから。
「んーっ、んもーっ……」
 私は右手でバナナを前後させる。これはなかなか新鮮なものがある。まるで自分で自分
を犯しているかのようだ。しかし、問題があった。右手でバナナを動かせばペニスが疎か
になるし、右手でペニスをしごけばバナナの具合が悪いのだ。熟練すればいずれ気にはな
らなくだろうが、一朝一夕で解決できる問題ではなさそうだ。
 いっそバナナから手を離してみる。が、やはり視覚的にいまいち足りない所がある。ど
うするべきか。
 私は銜えたバナナをズズッと吸い込んでみる。なかなか悪くない。それを息で押し返し
てやる。吸い込んで、押し出す。吸い込んで、押し出す。
 するとどうだ。まるでバナナが自意識を持って私の口を犯しているようではないか!こ
れはいい。弥が上にも興奮が高まる。
「んほぉーっ、んじゅっ、ぶぽっ、んじゅぽ」
 音もいやらしくて、なおよい。そうしているうちに、バナナの身が崩れてしまって、私
の口からグチュグチュと漏れ零れる。まるで口内に発射された精液が溢れかえっているよ
うにも見える。
「んぅー、おいひ、ばななへーひ、おいひいよう、あまくて、おいひ」
 まずまず、と言ったところか。私は自らを高めていく。ティッシュをペニスの先端に添
え、思いっきり放出する。

 どびゅ!どびゅ!びゅくん びゅる どぷん……

 ティッシュは精液を吸って、どっぷりとした重みに成長する。私はそれに向かって一礼
し、拳に乗せ、親指でビシッと弾く。ティッシュは放物線を描いて、3メートル先のゴミ
箱へと吸い込まれる。
「君たちの勇気、忘れない」
188 名前: 孤高のオナニスト [sage] 投稿日: 2009/10/23(金) 21:49:30 ID:fOmUrPbd
 さて、一発抜いた所だが、今日はまだまだ気力充分である。とりあえず、グチャグチャ
になったバナナをズルンと吸い込む。ごちそうさまでした。
 新しいティッシュで口を拭い、それもゴミ箱に弾き飛ばす。残ったのはバナナの皮。こ
のバナナの皮で何か出来ないものか。私は指で輪っかを作り、バナナの皮を纏める。
 そこには、香り立つラフレシアがあった。これを使わぬ手はないだろう。私はその花弁
をペニスにあてがい、一気にズルッと挿入する。裂けた。
 バナナの皮が裂けてしまった。私は負けた。バナナに勝って、オナニーで負けた。オナ
ニストたるもの、例えばバナナに敗北しようとも、オナニーには勝利せねばならない。何
故ならば、それがオナニストというものだからだ。
 負けたままでは終われない。それではオナニストの名が廃る。私は引き出しを開け、凧
糸を取り出す。凧糸というものは、これがなかなか使い手のあるものなので、しばらく引
き出しの中に入りっぱなしだったのだ。私はバナナの皮で自らのペニスを包み込み、その
上から凧糸でグルグル巻きにする。やってみると案外簡単に具合を調整出来るので、やや
キツめに締まりを調整する。これはこんにゃくなどにも応用できるのではないか?勝利は
目前である。
 腰を引き、ズンと打ち込む。何回かズコズコとしてみて、具合を確かめる。ブビ、ブジ
ュウ、とあさましい音がする。感度、強度、ぬめり、どれを取っても悪くない。敢えて問
題点を挙げるとするなら、一回こっきりの使い捨て品というところか。オナホールの購入
を視野に入れる。
 なかなか悪くはなかったのだが、一度出してしまったためか、これといった決め手に欠
ける。もう一塩、なにかが欲しい。チラ、と鏡を見やる。鏡が小さくて箇所が映らず、効
果的とは言えなかった。
 私はおもむろに立ち上がり、クローゼットの前まで移動する。計算通り、クローゼット
の鏡ならば全身を映す事が可能だった。
「あーやべ、バナナオナニーめっちゃやべ」
 鏡の中には、アホ顔をしてバナナを犯す、間抜けな女が居た。
「エロアホかわいい……」
 目の前の女があさましく腰を振る度、脳髄にビシビシと快楽が走る。これは何かに目覚
めてしまったかもしれない。私はなおも腰を振る。
「花菜、バナナとセックスしてるぅ……。見て、見て、はななのバナナオナニー見てぇっ
……!」
 私は上着を捲り上げる。双乳がぷるりと揺れる。乳輪の色は薄く、乳首も小さかったが、
そのうち開発を重ねれば、私好みに成長する事だろう。課題がまた一つ、増えた。
「はなな、バナナに出しちゃう、バナナでイッちゃう、はななのバナナがイッちゃう、は
ななのバナナがバナナ妊娠させちゃうよぉっ……!」
 私はやや前屈みになって、腰と乳を激しく振り立てる。白濁がペニスから弾ける。

 びゅぐん!びゅぶぶばっ!びゅぶ!びゅぼ ぼぴゅ ぶぴゅ……

「んほぉぅ……」
 その快感に、しばし酔いしれる。何かに向かって精液を放出する事が、これほどまでに
気持ちよい事だったとは。やはり、器具の導入を検討せざるを得ない。
 と、正気に戻って気が付いた事なのだが、私のバナナミルクでぷっくりと膨れあがった
バナナンは、右手、左手、ペニスの三点で支えてやらなければ、今にも精液が零れてきそ
うなほどにバランスが悪い。量も多いので、ティッシュに吸わせるには難儀だ。ゴミ箱に
捨てるか?いや、このままゴミ箱に捨てれば、腐ってカビの温床になる事は間違いない。
なるほど、世間でよく言われる、ゴミ箱を妊娠させるつもりか、とは、この事を指してい
るのか。不衛生はよろしくない。買い物袋でゴミ箱を覆っておけばよかった、と悔やまれ
る。
 これはもはや、トイレに行って流すしか解決策はない。私はよたよたと立ち上がる。歩
くたびに、しとり、しとり、と精液が零れ落ちる。
 雨が降ってきた時、走るよりも歩く方が濡れない、という話があるが、あれは嘘だ。雨
はおよそ毎秒9メートルで落下してくるものなので、それをよほど大きく超えるスピード
を出さない限り、走る方が濡れないのだ。
189 名前: 孤高のオナニスト [sage] 投稿日: 2009/10/23(金) 21:49:59 ID:fOmUrPbd
 つまり、今私がすべき事は、トイレまでのダッシュである。
 まず第一関門に遭遇する。ドアを開けてオナニーする剛の者など、そうそう居るもので
はない。私も多分に漏れず、しっかりとドアを閉めてからオナニーを行う小心者の一人で
ある。ただし、鍵は掛けないので、中級者、といった所か。
 ドアの前で立ちすくむ。さて、どうやってここを突破するか。口でドアを開けるのは辛
い。ドアは手で回すように出来ているからだ。脇、肘などの、比較的締め付ける力が強い
所も、バナナンを押さえる手の絶妙なバランスのため、今は使用できない。ならば、足か。
足の構造は手に近いものがある。やってやれない事はないだろう。
 私はバナナンを支えつつ、片足を上げ、ドアノブにかける。せめて押して開けられれば
良いものの、引かなければいけないため、なかなかに苦労を要した。
 まず、足の親指と小指でドアノブを挟み、足首だけでクルリと回す。バレエを習わせて
くれた母よ、今はありがとう。当時は嫌だったが。そして膝を曲げ、ドアを引く。見事に
ドアは開いた。もはや難所は無いと言えよう。第一関門こそが一番難しい、などとはよく
ある話なのだから。
 そして私の今のポーズは、例えていうなら、荒ぶるバナナのポーズとでも言えようか。
私の自叙伝映画が出来るなら、間違いなく特筆されるエピソードになるだろう。勿論、そ
んなものは作らない。何故ならば、私はオナニストだからだ。
「う〜〜、トイレトイレ」
 下半身裸のまま、トイレにダッシュする。しかし、私はここで致命的なミスを犯す。難
所を突破したと思い、気が緩んでいたのだ。具体的に言うと、足下がお留守になり、段差
につまづいてしまい、スッテンコロリンと転んでしまったのだ。

 ベッチャアッー!

 見るも無惨、としか言いようがない。はあ、と溜息を吐く。が、ここで終わらないのが
オナニストだ。
 何の気無しに、床にぶちまかった精液を、ペニスの先端でつん、つん、とつついてみる
と、ヌチョ、ヌチョと糸を引いて、何とも視覚的にいやらしい。
 先ほど、ここで終わらない、などと偉そうに言ったが、単に不可抗力で興奮してしまっ
た事は、水に流して頂けるとありがたい。
「あーやべ、すっげ量、チンポからこんな出るって、ああすっげ、エロ」
 なおも精液を突く。再び、むらむらとした感覚が蘇る。これは、もう一度いけるのでは
ないだろうか。
「これが床オナニーか……!」←違うよバカ
 箒で掃くように、精液をペニスでかき混ぜる。ペニスがぷるんと揺れる度に糸を引いて、
そのペニスもまたビクンと跳ねる。これは永久機関に近いものがある。特許を申請すべき
か?悩む。
 私は潰れたカエルのような格好になり、床で裏筋を擦り上げる。ささくれなど立たない
ように綺麗に掃除してくれている母よ、再びありがとう。
 私は空腰を振り、いよいよフィニッシュに近づく。ゴミ箱、バナナ、床の三峰踏破だ。
今日はバナナねと私が思ったから、今日はバナナ記念日。
「ふおん、いっぐ、自分のザーメンにコスりつけてチンポいっぐ、んお、ふあ、いぐ、い
っぐううううう!」

 ごぱぁっ!びゅち!びゅぐぐ びゅぐ ごぷん……

「おおおおん……」
 白濁溜まりが、音を立てて広がっていく。
 実に有意義な時間だった。床はまるで500グラムパックのヨーグルトをぶちまけたよ
うな惨状だが、自らの快楽の結果だと思えば、それもまたよし。
190 名前: 孤高のオナニスト [sage] 投稿日: 2009/10/23(金) 21:50:21 ID:fOmUrPbd
「君はいったい、何をしてるんだい?」
 ふと、誰かの声が聞こえたので、顔を上げると、そこには妹の柚子が居た。時の流れと
いうのは早いもので、柚子ももう高校生か。恋人とは上手くやっていけているだろうか。
妹の将来が心配だ。
「あ……。カ、カルピスを溢した」←お前の将来が心配だよ
 どう見ても精子です。本当にありがとうございました。
「……私も声を大にして言える身分じゃないが、やはり、もう少し節度のある自慰をした
方がいいんじゃないかい?」
「全くおっしゃる通りで」
 弁解の余地はないようだ。
「……ちゃんと床は拭いておいてほしいな。私がそれで滑って転んだらどうするんだい?
桃香はたまに、『他の女の臭いがする……』って暗い目をするんだ。それが姉の精液の臭
いのせいだなんて、言えるかい?」
「ええ、ええ、御意のとおりに」
 恋人との関係は良好なようで、安心した。しかし、この妹にしてこの姉あり、とよく言
われるのだが、一体何が原因なのだろうか?柚子は私と違ってよく出来た妹であるのに。
まあ、他人の評価など、オナニストからすれば些細な事でしかないのだけれど。

 花菜17歳、いまだ童貞である。
191 名前: ◆JOwj6iT3To [sage] 投稿日: 2009/10/23(金) 21:54:07 ID:fOmUrPbd
終わり

えと、保管庫関連の事なんですが、
自分ちょっとwikiの使い方とかわかんないんですけど、
2chの投稿用には40文字で強制的に改行してから投下してるんですけど、
保管してくれてる方はわざわざ改行を直してから保管してくれてるみたいなので、
一応、改行前のtxtもアップロードしておきます
http://www1.axfc.net/uploader/Sc/so/48438.txt
余計なお世話だったらすいません
192 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/23(金) 22:17:17 ID:7ThUnAQt
>>191
自分のやるついでにやってるだけなんで、へいちゃらですよ。
確かに改行無しもあると助かりますが、あのウィキは誰でも編集できるし、やれるなら勝手に
追加してしまっても構わない……そうです。
193 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/24(土) 08:54:27 ID:x8RXlSvy
バカだ バカがいるwwwwww

オレ男だけどこういうお馬鹿娘のならしゃぶってあげてもいいと思ったw
194 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/24(土) 08:56:09 ID:P/1GVqtJ
>>188
GJ
自分のバナナフェラに興奮してバナニーとかえろすぎるでしょう
195 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/24(土) 12:18:30 ID:AKjkmb6f
>>188
鏡に映った自分で自慰とかどんなナルシシストw
とりあえず妹さんが苦労人だと解った。
童貞ということだが、処女なのだろうか。
196 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/24(土) 12:43:27 ID:vpvpYrX8
ふたなりが鏡で自分の裸を見てオナっちゃうのはナルシストじゃなくて
健康なふたなりならボッキして当然だと思います><

今後はより興奮するエロポーズの研究や
WEBカメラとモニターを使った自給自足オナニーに励んでほしいです
197 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/24(土) 19:37:53 ID:TLnEGDIh
 ファンタジーにおける天使や姫って、どんなに強くてもやらしい目に遭うよね。
 そういう意味で、このニィナの『チート』は中二極まりない。でもいいんだ。強い女の子とふたっ娘が好きだから。


 というわけで投下開始。
198 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/24(土) 19:38:55 ID:TLnEGDIh
 ニィナが十二歳の頃の話だ。
 その頃のニィナは、剣と魔法の訓練に明け暮れていた。『未熟な体と心を鍛えるため』と、
昼夜を問わずそれに打ち込んでいた。
 それは明らかに、ニィナの体には無理な負荷がかかっていた。重い剣を振って筋肉の筋を痛
めることも、訓練中の事故で骨を折ってしまうこともあった。生傷が絶えることはなく、何の
怪我もしていない姿を見ることの方が稀なくらいだった。
 しかし、王宮においてそんなニィナを止められる者はいなかった。ニィナの意志は固く、少
しでも指南役が手加減をすれば烈火のごとく怒り、これを許さなかったからだ。
 苛立ち。当時のニィナにあるのは、自分を含めたすべてに対するそれだった。
 これは、そんな中、ニィナが最も心を閉ざしていた日々で起こった出来事だ。
「……痛ぅ」
 剣の訓練によってできた何個目かの痣が染みて、ニィナは顔をしかめた。
 ニィナ専用の浴室。大浴場と比べれば確かに小さいものの、ニィナ一人で使うことを考えれ
ば十分過ぎる広さを持っている。
 その浴槽に一人で浸かり、ニィナは息をつく。
 泡の実を割って入れた浴槽には香草の香りに満ちている。この白い泡と香りには、癒しの力
が込められていた。
 ただしそれでも、傷を治すのは本人の治癒力だ。そのため傷痕はどうしても残ってしまうし、
これを消す方法はない。
 十二歳という幼い躯ながら、ニィナそうしてが抱えて来た傷は、痛ましいとさえ言えるもの
だった。
「…………」
 ふと、ニィナは自分の両胸に手を当てた。
 剣の訓練により痛め付けられた筋肉。その上にほんの少し、脂肪が載っていることがわかる。
 握り潰すと、しこりのある先端が痛んだ。
 乳房だ。
 ニィナがより訓練に打ち込むようになってから起きた、肉体の変化。それは彼女の身体に丸
みを与え、女性としての形を作らせ始めていた。
「ん……」
 しかし、とニィナは股間に手をやる。
 そこには、まだ幼いながらも、固く勃起した男根が存在していた。
「うう、うー……」
 まだ先端に皮のかぶっているそれを、ニィナは泡の中で握りしめる。
 ここ最近はいつもそうだった。剣の訓練を終えて汗を流そうとすると、この男根が意識され
る。包皮の中で、はちきれそうなほどに膨らんだ男根が。
 その理由がなんなのかわからないニィナにとって、それは混乱の原因だった。なんだかわか
らないが、何かしなきゃいけない気がする。しかし何をすれば良いのかわからない。そんな言
いようのないもどかしさがあった。
「どうして、こんなものが……」
 しまいには、恨み言の一つでも吐きたくなる。
 それまでニィナは、自分の性について、深く考えたことはなかった。しかし、膨らみ始めた
乳房と、肥大する男根を見て、尚も無関心でいらられるほど楽観的でもなかった。
 自分の身体は、他人とは違う。
 それは栄誉な事だと、この王国ではそうなっている。両性具有は王の『直系』であることの
証であり、すなわちそれは、ニィナが太古にこの地を去った神の末裔であることの証だった。
 神。
 それがどんな存在だったのか、王国の賢者達も完全に把握しているわけではない。ただ彼ら
が『両性具有』だったことは間違いないらしく、よってその姿も、人間に似ているはずとの意
見がある。
 ただし、王国に存在する神代の遺跡は、今とは比較にならないほどの高度な魔法が使われて
おり、魔法的な意味においては、神は現在の人とは似ても似つかない存在だとも言われている。
199 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/24(土) 19:39:43 ID:TLnEGDIh
 そんな強大な力を持った彼らは、なぜこの地を去ったのか。歴史から突如姿を消した神の行
方について、手掛かりとなるようなモノは一切見つかっていない。
 あるのは謎だけだ。
 密林の奥に、霊峯の頂に、海の底に、そしてニィナの血に、遺された残骸のようなものがあ
るだけだった。
「どうして……」
 ニィナは想う。
 神はこの地を去ったのではなく、自分達人間が、神に見捨てられたのではないかと。
 強大な力を持つ神は、ここでないどこかへと去った。それはきっと、とても遠い場所で、そ
こへ行くのに、弱くて小さい人間は余計だったのかもしれない。
 人間は見捨てられ、置いてかれた。
 無論、口には出さない。それは、王族が言ってはならない言葉だった。
 しかし。
「ご入浴中失礼します。ニィナ様」
 ニィナがそんな風に物思いにふけっていると、扉の向こうから彼女を呼ぶ声があった。
「……何かしら」
 ニィナははっと我に返り、しかしそうだと悟られぬよう冷静な声で、扉の向こうへ答えた。
 ニィナの浴室は、壁や天井に『透過』の魔法がかかっている。外から見てもただの壁だが、
ニィナのいる内側からは外側が透けて見える非対照性を持たせられていた。
 だからニィナは扉の前にいる人物に『誰だ』とは尋ねなかった。尋ねるまでもなく、姿を見
れば十分だったのだ。
 そこにいたのは二十代半ばかと思われる、蜂蜜色の髪を持った女性だった。王宮に勤める剣
士であり、ニィナの指南役だ。
 女剣士は丸眼鏡を両手で直して、言葉を続けた。
「申し訳ございません。姫様。訓練中の事故とはいえ、私はニィナ様のお体に……」
「別に、構いやしないわよ。これよりひどい怪我をしたことだって、あるじゃない」
 木剣で打たれた脇腹をなでつつ。ニィナは答えた。
 実際、たいした怪我ではない。ニィナの体に打たれたことのない場所はなかったし、痣にな
る以上の怪我もしたことはある。泡風呂に浸かっていれば治る分、軽い怪我とさえ言えた。
「いいえ。ニィナ様……」
 しかし女剣士は、扉の向こうで頭を下げた。
「私は、自分がふがいないのです」
 深く、深いお辞儀だった。
「いくらニィナ様がお望みになられたこととはいえ、私は、ニィナ様を傷つける剣しか振って
おりません。本来主君を護るべき剣を、傷つけることに使っています。それが、ふがいないの
です」
「それ、考え方の問題だと思うけどな……」
 ニィナは力を抜き、体を泡の中へ沈めた。
「私はただ、力を得ようとしてるだけよ。傷は、そのための対価」
「そうでしょうか」
 頭を下げた女剣士は、しかし下げた頭を上げることはなかった。
「私は、ニィナ様がご自分を傷つけているように思えてなりません」
「自分を……?」
 それは。
 十六歳のニィナが、もう一度出会うことになる言葉だった。
 しかし十二歳のニィナは、それを認めはしなかった。できるわけがなかった。
 その頃のニィナは、ただ必死だったのだ。
「馬鹿言わないでよ。傷つけてるのはあなたでしょう」
「あ、いえ、そんな……はい」
 女剣士も、それ以上は言葉を重ねなかった。ただ頭を振って、申し訳なさそうな表情を浮か
べるだけだった。
「…………」
 ニィナはそれを見て、胸の中で何かがしくしくと痛むのを感じた。それは苛立ちに似ていて、
意味もわからず心がざわつかせた。
「失礼しました。ニィナ様。私はこれにて……」
「待ちなさい」
 そしてニィナは、それを放置したままではいられなかった。
200 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/24(土) 19:40:31 ID:TLnEGDIh
「ついでだから、髪を洗ってくれないものかしら。自分で洗うと、どうも上手くいかないの」
 ニィナは頭を撫で付けて、扉の向こうへ言葉を投げやる。
「ですが……ニィナ様」
「あなたも訓練が終わったばかりなんでしょう? どうせなら一緒に洗う方が合理的よ」
「そんな……専用の浴室に私のような者が」
「あのね」
 目を細めて、ニィナは声のトーンを落とした。
「お願いじゃないの。命令よ。わかったら早くこっちに来なさい」
 十二歳の少女にしては、とても冷たく、重い声だった。ニィナの肩に載る様々な重みが、そうさせているのだ。
「……おおせのままに」
 こうなったニィナを止められる者は存在しない。女剣士はためらいながらも、服を脱ぎ始め
た。
 女剣士が着ていたのは、新式の白鋼製の鎧だ。金属の鎧は魔化された布よりどうしても重く
なってしまうが、信頼性が高く、さまざまな魔法を付与することができる。その女剣士の鎧に
も、鎧の側から体の動きをサポートする魔法が付与された機動鎧だった。
 とはいえ、それも訓練用の簡素なものなので一人で脱ぐことに問題はない。女剣士は慣れた
手つきで胸当てや篭手を外していった。鎧の下に着ていたインナーも脱ぎ、下着のみの姿にな
った。
「あ、言い忘れたけど」
 思い出したように、あるいはそう聞こえるように、ニィナは付け加える。
「湯衣は着なくていいから。というか、何も着ちゃダメ。体を洗うのだから」
「そ、そんな、ニィナ様……」
「眼鏡はかけていても構わないわよ」
 にべもない。
 とはいえニィナとしては、彼女を侮辱するような真似をするつもりはない。ただ、少し、遊
び相手になってもらおうとしただけだった。
「し、失礼します……」
 そう言って女剣士は、下着を脱いだ。彼女は、ニィナが扉の向こうから自分を見ているのを
知っている。自分からは何も見えずとも、その視線は痛むほどに感じていた。
 そうして、ニィナの側のみに一方的に露になった裸体。
「……わ」
 思わず、ニィナは声を漏らした。
 女剣士の躯は見事なものだった。いたる所に傷痕が残るものの、肌の白さにはくすみ一つな
い。そして鍛え上げられた筋肉は、そんな女性の皮の下でも確かな存在感を保っており、童顔
気味の顔の印象に反し、たくましさと美しさが感じられた。
 しかし、ニィナが驚いたのは、それだけではない。
「おっきい……」
 女剣士の抱える、二つの膨らみ。これが、意外なほどの大きさを持っていた。
 ニィナの拳四つ分はあるだろうか。膨らみかけのニィナとは違う、熟した果実がそこにあっ
た。持ち主の動きに合わせて弾むそれは、見ただけでも容易にそのやわらかさを想像させる。
そしてその頂に色づく乳首は美しい桃色をしていて、巨大な乳房に比して、乳輪に関してだけ
はニィナより少し大きい程度だった。
「あなたが鎧を脱がない理由、わかった気がするわ……」
「申し訳ございません……こんな見苦しい躯で」
 両手を組んで、申し訳程度に乳房を隠す。逆にそれが乳房を押し上げ、より扇情的な恰好に
なってしまっているのだが。
 普段は大人しい女剣士にこんな一面があったことに、ニィナは素直に驚いていた。
「見苦しいなんてとんでもないわ。とても綺麗よ。こっちに来て良くみせて」
「ニィナ様……」
 女剣士は、目を丸くした。そして、ふんわりと表情を緩めて、
「それでは、失礼して……」
 ニィナの浴室へ、足を踏み入れた。
201 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/24(土) 19:41:40 ID:TLnEGDIh
 浴室の天井にを通して見える空には満月があった。その光に白肌を輝かせて、女剣士はニィ
ナのもとへ近寄っていく。
「綺麗な場所ですね……」
 夜空が見える分、ニィナの浴室は開放感がある。それに、塔の最上階にあるため、透過され
た壁からは王都の夜景が一望できた。
 空の星の光と、地上の蛍光石による明かり。その間に浮かぶように存在していたのだ。
「ええ。最高よ。綺麗で、素敵」
 女剣士の方を見て、ニィナは言った。
「ほら、そんな所に立っていないで。私の髪を洗ってくれるのでしょう? 大丈夫。二人でも
余るくらいに大きな浴槽だから」
「はい、ニィナ様」
 女剣士は浴槽の縁を跨いで、ニィナのいる泡の中へ入っていった。
「…………」
 一瞬、目の前に延ばされた足を見て、ニィナは下腹に痛みのようなものを感じた。今度のそ
れも、何故だか妙にニィナを苛立たせる。
「あ、待って」
 だからニィナは少しだけ意地悪をすることにした。
「いかがされましたか? ニィナさ……まっ!」
 ニィナは泡の中から手を延ばし、彼女のまたぐらを掴んだ。
 そこにはやわらかい隠毛があったが、それだけだった。筋肉に守られていないそこは女性の
やわらかさと湿りのみがあった。
「い、いけませんっ! ニィナ様!」
 女剣士はニィナを咎めるが、両手で浴槽の縁を掴んでいたため、その手を振り払うことはで
きなかった。
「……ふぅん」
 だからニィナは、そこをひとしきり撫で、揉んだ。
 女剣士の股間に、自分にあるような男根がないとわかるまで。
「いいわよ。わかった」
「は、はい……」
 女剣士は息をついて、もう片方の足も浴槽へ引き入れ、ニィナと向かい合うようにして浴槽
へ沈んだ。
「いきなり、何をなさりますか」
 外していなかった眼鏡のレンズの向こうで三白眼になって、女剣士はニィナを睨む。
「ごめん。つい」
 ニィナの謝罪はしかし、あまり気の入ったものとは言えなかった。それはそうだ。自分でも、
意味がわからないのだから。
「乙女にとって、ここは大事な場所なのですよ? ニィナ様にしてみても、それは同じでしょ
う」
「……乙女? あなた、確か今年でにじゅう……わぷっ!」
 突如泡を顔にぶつけられ、ニィナは文字通りに泡を食ってしまった。
「形骸にとらわれ、本質を見逃してはなりません! 心は十七歳です!」
「ううん……」
 普段は大人しく、優秀な剣士だというのに、こと年齢に関してはこのように激昂してしまう
ことが女剣士には多かった。
 齢十二のニィナには、まだ理解し難い概念だった。
「……さ、洗って頂戴」
 ニィナは何か言おうとして、しかしそのどれもが逆鱗に触れる気がしたので、この話題には
何も言わないことにした。女剣士に背を向けて、頭を差し出す。
「はい。お髪、洗わせていただきます」
 そう言って女剣士はニィナの金髪に髪を差し込み、泡立て始めた。
 その手つきはやさしく、ニィナがくすぐったがるほどだった。
「痒いところはございませんかー?」
「肩のうしろの二本のツノのまんなかのトサカの下のウロコの右ー」
「はーい。ここですかー?」
「あ。そこそこ。いい感じ」
202 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/24(土) 19:43:19 ID:TLnEGDIh
 泡をシャワーで流し、仕上げに星屑を振り撒くと、ニィナの髪はよりいっそう金色に輝いた。
「なかなか、上手いじゃない」
「もったいないお言葉です。ニィナ様」
 振り返ったニィナに対し、女剣士は頭を下げた。
「その様子だと、他に髪を洗ったことがあるんじゃないの?」
 なんの気なしに、ニィナは尋ねてみた。
「……はい。実は」
 女剣士は、一度は逡巡しつつも、言葉を続けた。
「妹の髪を、洗ってやったことがあるのです」
 静かな物言いだった。
「私はこの通り、頑丈な体を持ちましたが……妹とは病弱で、風呂にも私がついていてやらな
いといけなかったのです」
「病弱……ね」
 ニィナは膝を抱えて、女剣士の話にいっそう耳を傾けた。
「王都の医者にも診せたのですが、原因は『堕気』による心臓病とのことで……」
「『堕気』……つまり、フィアシーク病ね」
 フィアシーク病。
 近年。感染が確認され始めた病であり、魔物の発する『堕気』が原因とされている。魔物の
いる場所に『堕気』が生まれ、その『堕気』が生物に悪影響を及ぼすのだ。
 厄介なのは、この病の原因たる魔物の発生要因が不明で『どこにでも現れる』ことと、
フィアシーク病を魔法の力で治すことはできないということだ。
 一度発症してしまえば、実質的に治療する方法は存在しない。ただ本人の抵抗力が、寿命を
どれだけ引き伸ばせるかというだけになってしまう。
「……その妹さんは?」
「死にました。私の、王宮への士官が決まったその日に」
 彼女の言葉は、ひどく渇いていた。まるで、その件については流すべき涙をすべて流したと
でもいうかのような目をしていた。
「フィアシーク病を防ぐには、魔物を倒すしかありません。それにしたって『堕気』を払うこ
とはできず、拡大を抑えるだけでしょうが……」
「だから、あなたは剣士になったのね」
 膝を抱えたまま、ニィナは言った。どんな顔で接すれば良いのかわからなかった。
「はい……けれど、悪いことばかりでもありませんよ」
 女剣士はそこで、ふんわりと笑った。
「ニィナ様のお髪を洗わせて頂いている時、妹のことを思い出せたのです。妹も、金髪をして
いましたから」
「…………」
「ありがとう、ございます。ニィナ様」
 ニィナは。
「違うわ」
 そこで、不意に立ち上がった。
「私は、あなたの妹じゃない。だってあなたの妹には、こんなものついていなかったでしょう?」
「……ニィナ様?」
「女の子かどうかも、怪しいわよ」
 はちきれそうになった男根を、彼女の鼻先へ突き付ける。
「ほら。良く見なさい」
 女剣士の頭を両手で抑えて、ニィナは腰を押し付けた。
「これよ。これが私なの。あなたは私の髪を洗っていたのでしょう。だったら、妹さんのこと
なんか忘れたままでいいのよ」
 ふと、許せなくなったのだ。
 これだけ近くにいながら、他人、それもすでにいなくなった人物に自分を重ねられていたこ
とに、怒りが沸いたのだ。
 それはとてつもなく、暗い感情だった。
「ほら。この臭いがわかる? 私のちんぽの皮の臭いよ? こんな臭いを押し付けられて、あ
なたは……ひゃ」
 しかし。
 ニィナの言は、不意に自分を包んだ感触に、断ち切られた。
「申し訳ございません。ニィナ様」
 彼女が。
203 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/24(土) 19:44:32 ID:TLnEGDIh
 突き付けられたニィナの男根に、唇を添わせていたのだ。
 それは驚くほどやわらかく、ニィナを包んでいた。
「確かに私は、ニィナ様の剣士でした。他のことを考えては、いけませんでしたね」
「や……私、そんなつもりじゃ……」
 女剣士はニィナの肉槍に指を這わせ、先端を舌でつついた。
 そうしてさらに、ニィナの皮の隙間へ、舌を潜り込ませた。
 皮の中。ニィナ自身触れたことのない場所を、彼女の舌が這う。
「にゃっ……やめっ……」
「ほら、ニィナ様」
 女剣士は口を開けニィナへ舌を差し出した。
「皮の間に、垢がこんなに溜まっておいでですよ。ちゃんと皮を剥いて洗わないと、いけませ
ん」
 そうして彼女は、舌でこそぎとったニィナの恥垢を見せる。
「ふえ……皮を、剥く……?」
「ええ、このように……」
 彼女はニィナの男根の中ほどをつまみ、皮ごと下へ引き下ろした。
「うう……うあっ!」
 それまで皮に守られていた箇所が外気にさらされ、ニィナは背をのけ反らせる。同時に、恥
垢の臭いが一気に広がった。
「僭越ながら、私の口でニィナ様を磨いて差し上げます」
 そうして剥き出しになった男根へ、女剣士はさらにしゃぶりついた。その唇で、舌で、ニィ
ナの先端をひたすらに磨く。
「ふ……っく……な、なんか、変だよお……くすぐったくて、なのに気持ち良くて……」
「力を抜いてください。ニィナ様。大丈夫ですから」
 じゅぶ、ちゃぶ、じゅぱ。
 彼女は丁寧に、ニィナを労るように、その男根を口いっぱいにしゃぶる。さらに整った口が
へこんで歪むことが、ニィナの支配欲を刺激する。
「ん……うあ、何か、何か、怖い……!」
「いいんですよ。ニィナ様。私がついています」
 彼女はさらに、その乳房を持ち上げて、口で先端を含んだまま、ニィナの男根を肉鞠で挟ん
だ。
「ひ、ひあ……!」
 そのやわらかさとあたたかさに、ニィナは震えた。
 彼女は乳房を互い違いに上下させ、ニィナの男根をあたためる。そしていつしか、ニィナの
中にある衝動が燃え上がってきた。
「で、出ちゃう! なにか、出ちゃうよお!」
 そして、ニィナの男根が震えた。
 生まれて初めて感じる絶頂に全身を震わせ、ニィナは己の精を彼女の口内へ注ぎ込んだ。
「がふ……んぐっ、っ……」
 その白い本流は、彼女の口内からあふれ、その顔や乳房にまで飛び散り、白く汚した。
「はあ……はあ……」
 ニィナは立ったまま、絶頂の余韻に放心していた。何が起こったのか、さっぱり理解できて
いなかった。
「ニィナ様の精液、ありがとうございます」
 白濁で濁った眼鏡の向こうで、彼女が微笑むまでは。
「せーえき……? 私、今、射精した、の?」
「その通りです。ニィナ様」
 女剣士は再びニィナの男根に口付け、尿道に残る精液を吸い上げた。
「気持ち良いでしょう? ニィナ様」
「……う、うん」
 ニィナは頷いた。男根は未だ勃起を維持しており、ニィナの情動も収まってはいない。
「もっと気持ち良くなる方法があるのですよ。ニィナ様さえ良ければ、試して見ませんか」
 いいながら、彼女は立ち上がり、浴槽の縁へ腰掛けた。
 そして脚を開き、己の中心を割り開く。
「あ……あ……!」
 もはやきちんと頷くことすらしないまま、ニィナは吸い寄せられるように彼女へ抱きついた。
 そしてその肉穴へ、先端を押し当てる。
「慌てないで。ニィナ様。こちらです」
204 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/24(土) 19:46:19 ID:TLnEGDIh
 彼女はニィナの男根を、指で導く。すでに蜜蕩けた、肉穴へ。
「そう。そのまま、真っすぐに突き入れてください……!」
「あ、みゃああ!」
 ニィナが、初めて感じるそこは。
 他のどこよりも、気持ちが良かった。
「ううっん、ううー」
 それをもっと感じようと、ニィナの腰が動く。勃起をより深くへ突き入れようと必死に幼い
尻を振る。
「ニィナ様。こんな風に……」
 不意に女剣士は腰を浮かし、ニィナから離れた。しかし。男根は抜けない。先端部まで引き
抜いてから再び奥まで腰を打ち付けた。
「んはあ!」
「……動かすと、もっと気持ち良くなれますよ」
 女剣士は、剣の訓練の時と同じように、完全にニィナの動きを読んでいた。ニィナが引く時
に押し、押す時に引く。時には腰を捻り、結合部を揺らしたりもした。
「ふ、ふあ……ああ」
 次々と形を変えて自らを包む媚肉へ、ニィナは夢中になって腰を突き出す。もはや、それが
自分の意志なのかもわからなくなっていた。
 快楽に流されて。
 何も、考えることができなかった。
「ニィナ様」
 だから。
 その最中に言った女剣士の言葉も、聞いてはいなかった。
「私がニィナ様にしてあげられることは、これで最後になります」
「はっ……はあ!」
「結局私は、ニィナ様の寂しさを忘れさせてあげることしかできなかった。私が、至らないば
かりに……」
 彼女はニィナの背に足を絡め、腰を密着させた。
 ニィナもまた、体全体を投げ出すようにして、彼女の乳房へ顔を埋める。
「でも。いつかきっと、あなたの寂しさを理解してくれる人が現れます」
「ひっ、ひう……!」
「それまで、どうか、強く生き抜いてください」
「あああ!」
 びゅく。どくどく。びゅく。
 ニィナの精液が、彼女の一番深くに放たれる。
 それは一度目よりも多量で、結合部から漏れるほどだった。
「……ニィナ様」
 しかし、ニィナが精を出し切った後も、二人は離れなかった。
 乳房に埋まり、頬擦りするニィナの金髪を、女剣士はいつまでもやさしく撫でていた。

 それから数日後、女剣士は王宮から姿を消した。
 そしてそのさらに数週間後に、女剣士が戦死したとの報がニィナの耳に入った。
 辺境に現れた魔物の討伐中のことだったらしい。
 魔物に殺された死体は堕気を呼び込んでしまう可能性があるので、女剣士は二度と王都に帰
る事はなかった。
 そしてニィナは、その時から女剣士の名前が思い出せない。
 ただ、それからはより一層、剣の訓練に打ち込んだ。おぼろげな記憶ながら『強く生きろ』
と言われていた気がしたからだ。
 ニィナとしては、言われるまでもないことだった。
 八歳の時に王宮が魔物に襲撃されてから、自分を守るものは何もないということは知ってい
る。そういう絶望を味わっている。
 そこから自分を救うのは自分しかいないと、わかっているつもりだった。
「いかがされましたか。ニィナ様」
 不意に声が耳を打ち、ニィナは現実へ引き戻される。
「ああ……いや……」
 現実。
 ニィナは十六になり、肉体は成長した。そしてここは王となるための試練を行う祭壇であり、
目の前に横たわる少女はリンナという従者であり、試験官だ。
 あの頃とは、何もかもが違う。
205 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/24(土) 19:47:30 ID:TLnEGDIh
 違っているはずだった。
「なんでもない。ちょっと、昔を思い出してね」
 ニィナははにかんでから、すでに勃起している己の男根を、リンナへあてがった。
「昔……? あっ」
 突き込まれた男根に、リンナは声を小さく上げる。
「あんたの言う『房中術』なんとなく仕組みが見えて来たわ」
 ニィナはリンナへ腰を打ち付けつつ、そう言った。
「基本は、相手のして欲しいことをしてあげること。突いて欲しい所を、突いて欲しい深さま
で、突いて欲しい速さで突くこと」
 ニィナにもわかってきた。
 言葉にせずとも、相手の肉体の反応がそれを教えてくれる。それは武術に似ていて、慣れて
しまえばニィナにはたやすいことだった。
「はっ、は……」
「うんうん。わかるわよ。こうしたいんでしょ」
 ニィナはリンナの片足を持ち上げて、胸に抱えた。そこからさらに体を密着させ、深くリン
ナを貫く。
「ここでしょ? ここがいいんでしょ? ぜぇんぶわかってるんだから……」
 ニィナはたくみに腰を動かし、様々な角度でリンナの媚肉をえぐる。それはニィナ自身の快
楽も呼ぶが、それ以上に、
「もっと気持ち良くしてあげるわよ。リンナ」
 繋がっている相手が自分を感じてくれている。そのことが、ニィナの快感を煽った。
「さ、さすがです、ニィナ様。たった一月で、よくぞここまで……」
 喘ぎに混じり、リンナはニィナを讃えた。
 それが異例の速度であることは、ニィナも聞かされている。
 『房中術』の習得にはとにかく時間がかかり、最低でも半年は試練に耐えなければいけない
と、リンナは言っていた。
 しかしニィナは、ものの二週間で『房中術』に耐える術を身につけ、一ヶ月の時点で、こうしてリンナをよがらせる
ことに成功していた。
 あとはリンナの絶頂の瞬間に、互いの魔力の門を繋ぐ方法があればいい。そしてニィナがそ
れを身につけるのも、もはや時間の問題だった。
「相性が良いのかもしれません」
 ニィナの異常な成長を、リンナはそう評した。
「私は生まれた時から訓練を受け、ニィナ様と適合する体となるよう調整されていますが、そ
ういう後天的なものを抜きにしても、私とニィナ様の魔力的な相性が良いのかもしれません」
 ニィナとリンナは、魔力の門が繋がりやすい。そう言っていた。そしてそれは、肉体の相性
よりも適合させるのが難しいのだとも。
「あ、わかりますか? 私、嬉しいのですよ。ニィナ様は私が生まれた理由で、生きる目的で
すから。そんなあなたと相性が良いなんて、願ってもないことです」
「……あのさ」
 ニィナは、嬉しそうに語る褐色の少女に尋ねた。
「私が『房中術』を身につけたら、あなたはどうなるの?」
 気になっていたことだった。
 リンナは当初『私達』という言葉を使っていた。つまり『候補』は他にもいくつか存在し、
リンナはその中の一人であるような言い方だった。
 そして『調整』という言葉も使っていた。それは、言葉の響きだけでもニィナがしてきたよ
うな『訓練』とは異なる気がしていた。
 まるで人ではなく、モノを扱うような言い方で、それがニィナに、言い知れぬ不安を抱かせ
た。
 これからどこへ行くのか。
 たったそれだけを聞くのにも、ニィナは多大な勇気を要したのだ。
「それから、ですか?」
 いつものように惚けた様子で、リンナは答えた。
「そうですね。私は存在自体が国家機密のようなものですし。人里離れた山奥にでも篭って、
山羊でも育てながらのんびりやりますよ」
「そう……」
206 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/24(土) 19:48:42 ID:TLnEGDIh
 それは、いかにもリンナには向いていなさそうな生き方だと、ニィナには思えた。そしてぼ
かしてはいたが、リンナの言葉は別れを意味していた。
「それなら。あんた、私の後宮に入らない?」
 だからニィナは、さらなる勇気をもってリンナを誘ってみた。
「後宮に入るなら、食う寝るに不自由はしないと思うし、税も納めなくて良くなるわ。あなた
にとっても、悪い話じゃないでしょう?」
 後宮。
 シュメリア王国の王族は両性具有。その後宮には当然、男も女もいる。
「ふふ……心配ですか。私が」
 そこでリンナは、邪気のある独特な笑みを浮かべた。
「べ、別にあんたのことなんか知ったこっちゃないわよ! ただ私は、王としての懐の広さを……」
「ツンデレおいしいです。ニィナ様」
 けたけた。と、リンナはついに、声を上げて笑った。
「まあ、確かに。私はこんな体ですからね。結婚相手を探すにも一苦労かもしれません」
 肥大化するよう『調整』されたクリトリスを示して、リンナは言った。
「あっ……いや、私、そんなつもりじゃ」
 ニィナはそこで、慌てて首を振った。何故だかニィナには、そんな風に自分を卑下して欲し
くはなかった。
「まあ、ニィナ様のせっかくのお誘いです。一応、検討させていただきますよ」
 リンナは。
 確かにリンナは、そう答えたはずだった。
「ニィナ様! ニィナ様! ニィナ様ぁ!」
 リンナは四つん這いになり、ニィナへしきりに腰を打ち付けていた。
 褐色の肌は汗に濡れ、電光石の明かりで輝いている。ニィナとの結合部からは彼女の蜜がと
めどなく湧きだし、祭壇に落ちていた。
「リンナ……」
 ニィナは弾むリンナの尻を見下ろしつつ、後ろにやった片手で自らの女隠を掻き回す。そう
して指に絡めた自分の蜜を、リンナの首筋や背中、そして乳首に塗り付ける。
 互いに、互いの、最も欲することを。
 時に、リンナが上になる、ニィナが下からリンナの肉槍を扱く。
 時に、二人で立ち上がり、乳房を押し付け合い、尻をもみ合う。
 時に、互いに腰を擦り付け合うように、激しく交わる。
 そうしてからすでに、一刻が過ぎていた。
 そこまで激しく交わっていると言うのに、ニィナもリンナも、未だ絶頂に達してはいない。
かといって疲れることも休むこともなく、互いに互いを高めあっていた。
「すご……すごい! これすごいです! 姫様!」
 ニィナにとって、こんなにも長く交わることは、一度もなかった。
 あの女剣士に童貞を捨ててからも、ニィナは何人かと交わったことがある。
 それは王宮の侍女だったり、竜騎兵隊の兵士だったりもした。その中には、まれに男もいた。
 愛情でも欲望でもなかった。
 ただ相手から要請があり、それに答えていただけだった。政治的な理由で交わったこともあ
る。
 ニィナにとって自分の肉体は、男根は、剣と同じく道具の一種でしかなかった。
「ふ……くっ」
 それでも処女を守り続けていたのは、一種の予感があったのかもしれない。
 いつか、自分のことを本当に理解してくれる誰かが、現れるのではないかと。
 王女ではなく、両性具有でもなく、ただ『ニィナ』と自分を呼んでくれる誰かと出会えるの
ではないかと、期待していたのかもしれない。
 結局、処女はリンナによって散らされてしまったけれど。
 それで良かったのだろうと、ニィナは思い始めていた。
「リンナ……私、私!」
 高まっていく。
 いつしか、普段は届かないほどの高みにニィナはいた。リンナもまたそこにいるのだろうと、
不思議と確信できていた。
207 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/24(土) 19:49:52 ID:TLnEGDIh
 絶頂の、さらに先。
 そこはきらきらとした光に溢れていて、叫びたくなるほどに気持ち良い場所だった。
「に、ニィナ様……わたし……もう……!」
 二人、あぐらをかいて向かい合い、胸が潰れるほど固く抱き合っていた。
「うん、うん! 私も、そろそろ……!」
 ニィナは腰の動きを早め、最後の加速をかける。リンナの肉を、境目がなくなるくらいに突
き上げた。
 同時に、体内へ感覚を向ける。
 頭の頂点から喉と鳩尾を通り、ヘソから女隠、そして男根へ至る光る道を感覚する。
 そしてそれが、リンナと繋がる場所を。
「ニィナ様ぁ!」
 リンナが舌を突き出し、濡れた目でニィナを見た。その視線に答え、ニィナは差し出された
リンナの舌へ吸い付く。
 互いの口の中で、舌を絡ませ合う。
「ふ……むっ……ちゅう」
「んはあ……ゅんっ」
 その時、ニィナは確かに感じた。
 リンナを通る光の道と、その出口を。
「んんっ! んー!」
 そこを目掛け、ニィナは男根を突き込んだ。
 すると、ニィナとリンナの光の道が弾け、それが互いの全身に広がるのを感じた。
 それと同時に、とてつもない快感。
「んんっ! んはあ、イッちゃいましゅう!」
 今だ。
 ニィナは男根側の魔力の門を開き『導引』をかけようと、試みる。
 これ以上ないタイミング。
 ニィナはそこをきっかけに、リンナから魔力を吸い取る。
「あ――……れ?」
 吸い取る、はずだった。
「……一つ、聞き忘れたことがあったわ」
 ニィナは途中で、リンナに『導引』をかけるのをやめていた。
「な、なんですかあ、ニィナ様。生殺しは嫌ですよぉ。そんなの後でいいから、イカせてくだ
さいよ」
「駄目よ。後にするわけには行かないの」
 ニィナはリンナを抱いたまま、腰を動かさずに言葉を続けた。
「『導引』はかけ過ぎると色情狂に堕ちると何度か言ったわよね? でもそれって、回数じゃ
なくて程度のことでもあるんじゃない?」
「何をおっしゃいますか……」
 そこで、リンナは。
 ニィナから目を逸らした。
208 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/24(土) 19:50:28 ID:TLnEGDIh
「答えなさい!」
 だからニィナは声を張り上げて、無理矢理リンナを自分の方へ振り向かせた。
「私が! 人より魔力の門を多く持つ私が! あんたに『導引』をかけたらどうなるの? あんたは、正気を保てるの?」
「…………」
 リンナが返して来たのは、沈黙だった。
 そしてこの場においては、沈黙は肯定と同様だった。
「あんた、まさか……」
「仕方がないのですよ」
 リンナは観念したように、口を開いた。
「『房中術』の秘密は、決して他国に知られてはいけません。精霊山からの鉱山資源に頼る我
が国が生き残るためには、禁術とされるものを使ってでも、国を護るしかなかった」
「禁術? 一体どういうことよ」
「だから、そのままの意味ですよ」
 リンナは、どこか淡々とした口調で言葉を続けた。
「天より降る星の光以上のモノを求めてはならない。魔法の力とは、すなわち星の力です。そ
れ以外から力を得ようとするのは、すべて禁術とされているのですよ」
「そ、それは昔の話でしょう……?」
 魔法を学ぶ者が最初に戒められる事柄。人は天より降る魔力をその身に宿し、これを使うこ
とによって魔法を使う。
 とはいえ実際には、魔晶石等の補助を借りて魔法を使うことは当たり前に行われている。そ
の言葉は基本ではあるが、安易に道具に頼ることを戒める程度の意味しかないとされているは
ずだった。
「いいえ。そもそも『房中術』によって得られる魔力は、星から降る魔力とは全く異質な……
魔界に属す力なのですよ」
 リンナは、突き飛ばすようにしてニィナから離れ、立ち上がった。
「どうやら、話さなければならないようです。私達の王国と、それを守った魔法と、そして……」
 リンナは笑みを浮かべつつ、足元を指差した。
「この、星触の祭壇について」
 それは。
 ニィナがこれまで見たこともない、凄惨極まるぞっとするほどの笑みだった。
209 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/24(土) 19:53:34 ID:TLnEGDIh
以上。投下終了。

ちなみに、ニィナの『統治』の魔法は意味的には『dominion』となってます。
だからどうしたというと、伏線だけど誰も気にしてないかもなって……そんな戯言
210 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/24(土) 20:27:12 ID:p77GDY1A
話が緻密ですごい。
Hもこゆくてすばらしいです。もっと濃くてもいいぐらい。
211 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/24(土) 21:43:55 ID:P/1GVqtJ
>>201
GJ以外の賞賛を誰か教えてほしい

>>心は十七歳
永遠の十七歳の声で固定完了しました
212 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/25(日) 12:34:24 ID:+kUsN3ns
・聖剣の刀鍛冶 魔剣であるアリアとリサは、股間にも魔剣を!そしてセシリーを前から後ろから・・・。
・そらのおとしもの 桜井智樹がイカロスに女性が全員ふたなりになればいいなーと願う。
全員変わってしまったが、それが普通になってしまったので世の中何も変わらなかった。
しかし性欲はあるので、見月そはらと五月田根美香子がお互いの性欲処理で・・・。
・ミラクルトレイン ミラクルトレインに迷い込んだ一人のふたなりが、前も後ろも性欲処理してもらう。
六本木=アレ6本、都庁前=でっかいツインタワーのアレ、新宿=三丁目で掘られてもおk、
十六夜=16日間やりつづけられる、汐留行=いくらでもいける、両国=お相撲さんプレイ、
・生徒会の一存 一存(いちぞん)どころか二存(ふたぞん)だったとね。
・11eyes 違う世界にくるとふたなりに。そこで力を使うには一発やらないといけない。
・とある科学の超電磁砲 

あとキディーガーランドとか、クイーンズブレイド続編とか、にゃんこいとか、フェアリーテールとかあるが、
あんまりネタが思いつかないなあ・・・。
213 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/25(日) 19:16:26 ID:6QeOkq4L
>>203
GJ
214 名前: ◆JOwj6iT3To [sage] 投稿日: 2009/10/25(日) 19:34:04 ID:AamkYhr1
トーカ
215 名前: 孤高のオナニスト2 [sage] 投稿日: 2009/10/25(日) 19:34:29 ID:AamkYhr1
「ハァハァ、ねえ、いまどんなパンツ履いてるの?」
『……』
 私は花菜(はなな)。孤高のオナニスト。孤高を気取ってはいるが、まだまだその頂き
は見えてこない。オナニスト世界ランキングで言えば、多分、二千五百四十九万一千七百
六十六位、精々そのくらいしかないとは自覚している。だいぶ駆け上がった。
「ハァハァ、私はね、リボン柄のパンティ履いてるんだ……。ゴムはピンク色なの……!」
『……はい?』
 ちなみに、私は今何をしているのかと言うと、携帯の電話帳から無作為に選び出した
人々に、実況オナニー中継を聞かせて回っている最中だ。
「ハァハァ、ボッキチンポがさ、クロッチを押し上げてさ、もうゴムがユルユルになっち
ゃってるんだ……!」
『……ブツン』
 15人目、撃沈。私の艦砲射撃までの時間を稼げるような人材は、なかなか居ないもの
なのだと思い知る。私は再び電話帳をスクロールさせていく。
 前回の反省から、やはり、オナニストたるもの、無闇矢鱈と器具に頼るものではない、
という結論を持つに至った。しかしまた、前回のような過激なプレイをした後では、愚直
にペニスをしごきあげるだけでは、これといった刺激を得る事は難しい。という事で現在
私は、せっせとテレフォンオナニーに勤しんでいる、というわけだ。携帯電話は文明の機
器ではないのか?と思われるだろうが、それはそれ!これはこれ!些細な事を気にしてい
てはオナニストは務まらない。
 私は目を瞑り、親指でカカカカッとカーソルを動かしたあと、通話ボタンをプッシュす
る。撃沈した人の番号は電話帳から削除してあるため、被る事はない。安心してほしい。
誰にかけたかも確認せず、私は受話部を耳に当てる。なお、親姉妹従姉妹のような、かけ
てしまうと気まずくなるような番号も、ちゃんとフォルダで分けて管理してあるため、や
はり安心してほしい。
『トゥルルル……トゥルルル』
 さて、鬼が出るか蛇が出るか。
『プチ……はい、どしたの?』
「……ハァハァ、ねえ、いまどんなパンツ履いてるの?」
『……え?』
 即切りしない辺り、今度の人材はなかなかの有望株と見て間違いない。
「ハァハァ、私はね、リボン柄のパンティ履いてるんだ……。ゴムはピンク色なの…
…!」
『……はなちゃん?』
 む、私が誰だか見破るとは、なかなかやるな。と思った所で、ナンバーディスプレイを
見れば一発でわかるだろうという事に気が付いた。なんと、つまり今までのテレフォンオ
ナニーは全て、私が誰なのか相手に筒抜けであったという事ではないか!だがまあ、そん
な事を気にしていたら、オナニストなどやっていられるものではない。それはそれとして、
何か聞き馴染みのあるような声だったが、一体誰だ。
「ハァハァ、うん、私、はななだよ……。ハァハァ、はななのボッキチンポがさ、クロッ
チを押し上げてさ、もうゴムがユルユルになっちゃってるんだ……!」
『……は、はなちゃん!?なにしてるの!?』
 おお、ここまで切断されずに通話出来たのはこれが初めてだ。新記録である。また一つ、
私の世界ランキングが上がる。
「ハァハァ、ナ、ナニをしてるの……!君のさ、パンツの色をさ、知りたいな……!私の
おリボンぱんつ、空腰ヘコヘコ振ってたら、カウパーで迷彩柄になっちゃった……!」
 一時間もこんな感じなものだから、私のパンティはもう本気でグチョグチョのベチョベ
チョである。いい加減に射精したくなってきた。
『……み、水色のストライプ……』
 水色のストライプ!まさに私の好みである。電波に乗せて、時空を超えて、ピンクと水
色が混ざり合ってマーブル模様を作り上げていく。
216 名前: 孤高のオナニスト2 [sage] 投稿日: 2009/10/25(日) 19:35:14 ID:AamkYhr1
「ハァハァ、それで、君は、はえてるの?はえてないの?
 はえてる、はえてない、とは、ずばりペニスの事だ。昨今、私くらいの年齢層の女子は、
はえている、はえていないがそれぞれ半々といったところである。私としては断然、はえ
ている方が好きだ。だが、はえていない女子を蔑視しているわけではないという事も付け
加えておこう。はえていない女子にははえていない女子なりの魅力、というものがあるか
らだ。オナニストは差別をしない。
『……はえてるよぉ……なんでいまさらそんな事聞くんだよぉ……』
「ハァハァ、そうなんだ、はえてるんだ、かわいいね、……ねえ、おっきくなっちゃっ
た?かたくなっちゃった?」
『……え?……あ……うん……』
「ハァハァ、どんな風に?ビンビン?ギンギン?ボッキンキン?」
 どれもあまり変わらないような気もするが、まあ雰囲気なので流して頂きたい。
『……コチコチ……』
 こちらの用意した選択肢の他から選び出すとは、こやつ、なかなかの上級者である。オ
ナニスト世界ランキングで言えば、私とさほど変わらないのではなかろうか。
「ハァハァ、じゃあやっぱりオナニーするんだ、どのくらいする?一日何回?」
『……一回くらい……』
「ハァハァ、一回くらい、そうなんだ、じゃあほんとは一日三回はしてるんだね……ハァハァ」
『……んあっ!な、なんで知ってるの……!』
「ハァハァ、コチコチチンポが一回射精したくらいで、収まるわけないもんね……!」
 実際は適当に言っただけである。自分で自分が末恐ろしくなる。
『……うう、うう……!』
「ハァハァ、それで、どうやってオナニーしてるのかな?手でシコシコしてる?オナホで
ズコズコしてる?」
『……手だよぅ……』
「ハァハァ、そうなんだ、手で一日三回もシコシコズコシコしてるんだ、手がイカ臭くな
っちゃってしょうがないね、ハァハァ、皮は使ってるの?」
『……皮?皮……?』
「ハァハァ、うん、皮の上からヌルヌルゴシゴシするんだよ、やったことない?」
『……皮……?あっ……。皮でしかやったことない……』
「ハァハァ、そうなんだ、じゃあ臭臭の包茎チンポなんだ、ここまで臭ってきそう……!」
 んなこたない。
『……ひどいよ……はなちゃん……はっ、はっ、んあ、なんでそんな事言うの……』
 しかし、一体これは誰なのだろう。かなり近しい友人の気もするが、気分を害したのな
ら、謝罪しなければならない。
「ハァハァ、ごめんね、悪く言うつもりじゃなかったんだ、君の包茎チンポ、かわいいね」
『……かわいい……ん、んはっ、ふう、ふう、あ、あ……』
「ハァハァ、そうだよね、かわいい包茎チンポから一日三回もどぴゅどぴゅしちゃうんだ、
ハァハァ、どのくらい出る?」
『……んっ、ふあ、ぜ、全部で、こ、コップ1杯くらい……』
 即答できる辺り、やはりこの者、かなりの強者である。
「ハァハァ、コップ1杯も出しちゃうんだ、おまけに、それを知ってるって、測った事あ
るんだね、ハァハァ、それを眺めながら、相手のマンコに包茎チンポぶち込んで、全部流
し込むところ想像して、もう一回どぴゅどぴゅするんでしょ……!」
『……する……する……はなちゃん……する……』
 相手の正体も気になるが、いい加減に私も限界である。
「ハァハァ、じゃあ、私もどぴゅどぴゅするから、イクね、聞いててね、射精する音聞い
ててね……!」
 私は携帯電話をパンティ越しにペニスに添え、上下に振ってコスりあげる。ボタンの微
妙な凸凹がペニスのカリを刺激して、私は一気に絶頂に昇り詰める。

 どびゅう!ぐびゅ!びゅぐぐ!ぐゅぼ ごぶ ごぷ ぴゅくん……

217 名前: 孤高のオナニスト2 [sage] 投稿日: 2009/10/25(日) 19:35:54 ID:AamkYhr1
「おっ……おおう……おっ……おふぅ……」
 私のペニスから発射された精液は、半分ほどがパンティを突き抜けて中空に放出され、
残り半分がパンティの内部をネトネトグチョグチョに満たしていく。股の所からだいぶ漏
れ落ちてきて、むしろ何にも阻害させずにそのまま射精した方がまだマシだったのではな
いかと思うほどの凄惨な状況になってしまっている。オナニストに失敗は付き物だ。
 股間から携帯電話を離すと、山頂と携帯電話の間に、白濁のロープウェイが敷設される。
勿論、オナニストはそんな事は気にしないので、受話部をそのまま耳に当てる。最後まで
推移を確認するのが、テレフォンオナニーの礼儀ではないだろうか?
『……いっ、いくっ、はなちゃん、いく、いくぅっ!……んっ!んっ!んっ!……んはっ』
 なんと!向こうも達したようである!カウンターテレフォンオナニーとは!しばらくは
彼女のオナニスト世界ランキングを抜ける気がしない。もはやこれは、誘い受けならぬ、
待ち受けオナニーであると言える。携帯電話だけに。
『……はなちゃん……はなちゃん……はなちゃぁん……』
 しかしやはり、一向に相手が誰なのかがわからない。電話帳メモリに記憶していたのだ
から、少なくとも顔見知りではあるはずだ。向こうも放心状態であるようなので、直接聞
くにも憚られる。
 と、そこで私は気が付く。ナンバーディスプレイを見れば分かる話ではないか。オナ
ニーに夢中になるあまり、そんな簡単な事もわからなくなっていたとは。気持ちいすぎて、
お国がわからなくなっちゃうッ!という格言も、あながち誤りではないのかもしれない。
私は、携帯の液晶を眺める。

≪檸檬(れもん)≫

 ……やべ。めっちゃやべ。……すっげ気まずい。まじでこれやべ。
 檸檬。それは小学校からの十年来の付き合いにして、同じ中学、同じ高校に通い、同じ
クラスな上、志望学科まで同じという、それはそれは親しい間柄の友人だ。おまけに、一
緒のバレエ教室に通っていた過去まである。
 やべやべやべまじこれすっげやべーよどーしよどーしよどーしよあーあーあーあー明日
っからどんな顔して学校行けばいいんだっつのバッカじゃね私のバッカバカバカバカバカ
ンヌヌメメメぬあぁーい!チョメチョメからう○こが出てくる動画を逆回しで見た気分だ
ぁーい!ぶるぁ!
『……はなちゃん……?』
「……ただいまから、午後、5時、26分、40秒をお知らせします。プッ、プッ、プッ、
ポーン」
 人間、このように、テンパ窮まれば、意味がないどころか、わけのわからぬ言動を取っ
てしまうものなのである。
『……はなちゃん……?』
「やあ、君は檸檬かい?気分はどうかい?」
 何を思ったか、私は急に柚子のものまねを始めてしまう。妹の声色を使って誤魔化そう
とするなど、私も落ちぶれたものだ。オナニスト失格だ。最低だ。ぢっと手を見る。
『……すごく……きもちよかった……』
 思わぬ答えが返ってきた。いや、確かに気分はどうかと聞いたのだが。『いい天気です
ね』的な例文のつもりだったのだが。
「……ハァハァ、私もどっぷり出しちゃった……半分くらいパンティ貫通しちゃったよ……!」
 オナニストの血が蘇る。そうだ、オナニストたるもの、エブリデイオナニストであり続
けなければならない。明日は明日のオナニスト。昨日の今日もオナニスト。一体何を恐れ
る必要がある。
『……はなちゃん……もいっかい、しよ?』
「ハァハァ、れもんはえっちなコだね、いいね、もういっかい、しよう」
 もはやムードなど気にする必要はない。私はパンティごとむんずとペニスを掴み、思い
切り扱き立てる。グポグポグチョグチョと淫らな音が響く。
218 名前: 孤高のオナニスト2 [sage] 投稿日: 2009/10/25(日) 19:36:22 ID:AamkYhr1
「ハァハァ、ほら、聞こえる?チンポコキの、ジュポジュポ、ブチュブチュって、……
ハァハァ」
『……聞こえるよぅ……はなちゃんのえろ……ぽ……もん……の……んぽ……』
「ハァハァ、もっと大きな声で言ってくれないと、聞こえないよ」
『……れ、れもんの包茎ちんぽ!はなちゃんのえろちんぽと一緒にしこしこして、きもち
いいっ!』
「ハァハァ、れもんはえろいね、いや、えらいね、私のチンポも悦んでるよ、ほら、きも
ちよくて、もうイキそ……」
 私はパンティをずらし、直にペニスをしごく。
『……いこ……いこ……はなちゃん……いっしょにいこ……』
「ハァハァ、そうだね、私はもう、発射しちゃいそ、れもんは、いい?」
『……いいよ……いく……包茎ちんぽいく……ふぅ……んはっ……』
「ハァハァ、それじゃ、イクよ……5……4……」
『……3……2……』
「ハァハァ、……1……」
『……はなちゃぁーんっ!いくぅーっ!包茎ちんぽいくぅーっ!』
 私はペニスの先に携帯電話をあてがい、全てを振り絞るような射精をする。

 びゅびゅうーっ!びゅびゅっ!ぐぴゅ!どぷっ!どぱ どぷ どぷ どぷ

「おおーっ……おおん……おあぉん……あふぁ……」
 ……携帯電話は、もはや500グラムパックのヨーグルトに漬けたような具合になって
しまっていた。しょうがないのでそのまま耳元に当てる。べっちょり……。
「ハァハァ、れもんにぶっかけちゃった……」
『……はなちゃんのせーし……、ふあ……』
 携帯電話は壊れている様子もなく、なんでも、水洗いしてもOKらしい。まったく、技
術の進歩には本当に驚かされる。
「ハァハァ、きもちよかったよ……」
『……はなちゃん、はなちゃん、あのね、れもんね……』
「……なぁに?」
 いい加減にハァハァはやめる事にした。
『……はなちゃん……』
「……うん……」
『……ううん、なんでもない……』
「……うん……」
『……明日、学校でね……』
「……うん……」
『……それじゃ……』
「……うん」
『……プツン』
 さて、今日のオナニーはこれにて終了である。いくらオナニストといえども、限度とい
うものがある。あー今日の晩ご飯何かなー。あ、ムチゴロウの動物帝国録画しなきゃ。う
ん。それと、それと、それと……。うあああ!
 うわあああ!やべどーしよ明日めっちゃやべまじこれどーするよガチでヤバイよ5秒前
うわうわうわあああああとぅるるるるるるるーいるーいるーい十六世!

 花菜17歳、貞操の危機である。

219 名前: ◆JOwj6iT3To [sage] 投稿日: 2009/10/25(日) 19:36:44 ID:AamkYhr1
オワリ
220 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/25(日) 19:56:31 ID:cSbSOO4e
GJ

神だ、神がおる
221 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/25(日) 20:03:50 ID:xNOHcTom
待ち受けオナニーww ふwざwけwるwなw GJ
222 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/25(日) 22:40:22 ID:+FYW2oF7
バーカバーカ最高だよwww
擬音と花菜の喘ぎ声がソフトに下品で好き
次回はどうオナニーすんだ…?
223 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/26(月) 07:13:15 ID:bpZFNzJI
女の子がチンポ扱いてるだけでもいいならそのうち投下してみようかな
ふたなりオナニーは乳もマンコも意識すると書く量が多くなって挫折してしまう
224 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/26(月) 07:35:37 ID:dWonwEsb
GJ!童貞オナニストふたなり…新しいモチーフだな、素晴しい!
225 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/26(月) 08:25:40 ID:9HlC6Z+Y
ふたなりが多数でなかったり認知度低かったりする世界では
自然と各人の自慰傾向も高くなると思われ

まあふたなり公認な世界観も好きですが
学園自慰祭とか
226 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/26(月) 09:27:46 ID:o2vUBsve
ふたなりオナニーなら鏡に写った自分と兜合わせしないと
227 名前: ふたになっちゃった ◆tsGpSwX8mo [sage] 投稿日: 2009/10/26(月) 22:23:47 ID:IO5qd49j
「あ〜あ、生えちゃった」
日課のお遊びの最中
いつもと違う感じで達しちゃったと思ったら、生えていた
「チェッ、これで僕も人外かぁ」
ふたは国家の所有物になり、国民に奉仕するモノとなる
ほ〜りつで決まってるから、しょうがないけどね
とりあえず、お洋服を着ようとして、思い留まった
「そっかぁ、もう勝手に着ちゃいけないんだ」
脱ぎ散らしていた服を、軽くまとめてタンスに放り込み、改めて姿見を見る
痩せっぽちの小柄な身体
男の子みたいなショートカット
子供っぽい大きな目
細い手足
鎖骨と肋骨が浮いている
「う〜ん、貧弱
こんな身体で大丈夫なのかな?」
先行き不安になっちゃう
イカンイカン
ポジティブに行こう
まあ、自分でゆ〜のもアレだが、それなりに可愛くはある気がする
日焼けで真っ黒だけど、地肌はけっこう白い
そのせいでパンダみたいだけど、今さらしょうがないよね
おムネもチッチャいけど、健気にツンと尖って、愛らしいと思うよ
クルッ
軽くターンを決めて、バックをチェック
お尻もやっぱり貧弱だなぁ
まあ、キュッと締まってると言うことにしておこう
ちょっと、セクシーに突き出してみる
「ヒャアッ!?」
お尻の穴、まる見え
おニク無さすぎだよぉ
恥っずかしい〜
でも、この先こんなこと言ってられないのだ
探究心を奮い起たせ、次に進む
「エイッ!」
気合いを入れて、お尻を割り開く
キュッとしまった僕のお尻の穴
違う、肛門
これも違うな
アナル……、アヌスだっけ?
まあ、どっちでもいいや
ワリと奇麗だよね
不潔の反対じゃないぞ
ちゃんと拭いてるもん
ウォシュレット好きだし……
って、何言ってんだ
薄い菫色で、放射状にシワがよってる
お尻のほっぺたの隙間に、隠れているのが、慎ましやかで愛らしい
とても、ウンチの出口とは思えない
……なんて、長々と観察してたら
228 名前: ふたになっちゃった ◆tsGpSwX8mo [sage] 投稿日: 2009/10/26(月) 22:25:46 ID:IO5qd49j
パクっ
「ワッ!?」
お尻の穴が開いちゃった
腰を突き出して、お尻を開いてたからかなぁ
ポッカリと丸く、お口みたいに開いてる
「ウッヒァ〜
イヤらしい〜〜」
ホント、とってもエロい
これなら僕も使って貰えるかもね
ちょっと自信がついたよ
「えっとお〜
ちょっと試してみようかな」
ちゅぷっ……
お尻は左手で開いて、右手の人差し指をお口にくわえる
たっぷり唾を付けて、お尻に持っていった
ツン
「アンッ」
背筋に電気が走ったみたい
開いちゃったお尻の穴が、キュッと閉じた
痛いぐらいに締め付ける
「スッゴい」
ちょっと触っただけなのに、なんかメッチャ気持ちいい
いつも、お尻拭いたりしてるのにね
フムフム
エロいことする覚悟が、快楽を増長させるのか
分かったような、分からないような……
ツツ〜……
「あっ!?」
お股からおつゆが零れちゃった
そうそう
大事なこここそ、チェックせねば
お尻から離れて、お股に移行
見易いように、床に手をついて、さらにお尻を突き上げた
お股の間から、鏡を見る
逆さまのオマンコ
けっこう足を開いてるのに、シンプルな一本筋
街とかで見る、お姉さん達のとは全く違う
「これこそ、大丈夫なのかなぁ」
再度、不安が押し寄せた
ビチャビチャに濡れているが、指先を軽く入れただけで、一杯な感じがしたし……
パクッ
指をVの字にして、開いてみる
穴が在るには在るが、とても入りそうに見えない
お尻の方が、まだ見込みがありそう
「もっと育ってからでも良いじゃん」
一人ぼやく
でも、
「あっ、そんなことないや
無理そうだったから、まだだったんだから」
そうだ
僕のバージン、売れるんだ
アハッ
不安と不満が消え、現金にも笑みが零れる
「人権なんて無くなるんだし、どうせなら高く売らなきゃ」
破ったりしたらタイヘン
まさぐる指を慎重に抜いた
229 名前: ふたになっちゃった ◆tsGpSwX8mo [sage] 投稿日: 2009/10/26(月) 22:29:25 ID:IO5qd49j
……んでと、
四つん這いから身体を起こし、姿見に再度正面を写す
まあコレは、鏡じゃなくても見えるんだけどね
やっぱりなんというか、乙女としては直視し難いものがあるというか、なんというか……
まあ正直、見慣れてるっちゃあ見慣れて無いことも、無くはないと言えなくもない
うっさいなぁ
だって、兄ちゃんいるし……
ネットだって、テレビにだって
いや、それこそ街にいけば、そういうお姉さんが普通にしてるんだもん
はいはい
僕が、エロ娘だってのは認めます
触らせて貰ったことも、飲ませて貰ったこともありますよ〜だ
でも、自分に付いてると思うと、ましてや、これのせいで人生、……って、もう人じゃないけど
変わるかと思うと、ちょっと躊躇したってしょうがないじゃないか
度胸のない僕は、ドキドキしながら、鏡の中の僕を見つめた
ギンギン
なんかこう、健気にいきり立っている
って、僕の身体に興奮しちゃったのかな?
突っ張るような、むずつくような……
一応、皮は剥けてるけど、あんまりおっきくない
兄ちゃんと違って、棒のトコだけ
意を決して、握ってみる
「ヒャッ!」
熱い
なんか、ものすごく熱くて固い
慣れて無いせいか、全然自分の身体みたいに感じない
でも……
クチュ
「イタッ」
剥き出しの先っちょを触ったら、痛みを感じた
なんでぇ
コレ、突っ込こむ物だよね
こんなに痛くちゃ、使えないじゃん
僕、どこかおかしいのかな
何度も試す
やっぱり痛い
でも、この感じはどこかで……
「あっ!ひょっとしたら」
ツツーー……
よだれを足らし、先っちょに馴染ませる
「アンッ」
皮に包んでスライドすると、すんごく気持ち良くなった
「この感じは……」
そうか、クリなんだ
あれよりおっきいけど、やっぱり感じが似ている
初めて触った時は、同じように痛かった
でも、いつの間にか平気になって、日課のように弄るように……
230 名前: ふたになっちゃった ◆tsGpSwX8mo [sage] 投稿日: 2009/10/26(月) 22:32:36 ID:IO5qd49j
「オナニーし過ぎたから、おっきくなっちゃったのかな」
チョッピリ後悔したけど、しょうがないや
何よりこんなに、気持ちいいんだもん
クチュクチュ……
僕は夢中になって、オチンチンを扱き続けた
全力で握っても、気持ち良いだけ
膝が砕けて、ベッドに倒れこむ
その手は、まったく止まらない
ついでに、オッパイを揉んだり、乳首を摘んだりする
それじゃ足りない
僕は、お尻に指を延ばす
ツプッ
「アアン」
まるでスイッチを入れたかのように、オチンチンが爆発した
吹き上がった熱いお汁が、人間を辞めた僕を祝福するかのように、火照った身体に降り注いだ


続く


次回、兄ちゃんとお別れエッチ
設定暗そうだけど、軽く明るくやります
231 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/27(火) 01:18:45 ID:OFUKPG6p
SSで一人称ぼくだとショタに見えちゃう
232 名前: ◆JOwj6iT3To [sage] 投稿日: 2009/10/27(火) 02:03:00 ID:TxszUKaQ
透過します。スケスケかよ!?
233 名前: 二人のオナニスト [sage] 投稿日: 2009/10/27(火) 02:03:27 ID:TxszUKaQ
 私は花菜(はなな)。もはや孤高でもなんでもない。ただのオナニストだ。オナニスト
世界ランキングで言えば……圏外もいいところか。バリサンを気取っていられたのは、
昨日までの話である。そして今日、私のオナニストとしての運命も決まる。
 オナニストの朝は早い。朝勃ちでムリムリと皮が剥ける感触で目が覚め、その朝立ちで
一抜きする事から一日が始まる。冷水で引き締めた手ぬぐいで体を清め、裏庭に出て半裸
で禅を組む。冬場などは冷気が身に染みる。そして、朝日が昇り始めたらペニスを擦り上げ、
日が昇りきったと同時に、太陽に向かって射精する。これによって、オナニストとしての
徳を積み上げるのだ。合掌。オナニストの道は、自分との戦いと同義だ。
「んー……むにゃむにゃ……。もうバナナ食べられないよぉ……」
「はなな!いつまで寝てんだい!とっとと起きな!学校遅刻するよ!」
 おはようございます。どうにも私は寝覚めが悪くていけない。目覚まし三個でも起きられない
のだから、相当なものと自覚している。これは、四個目の目覚ましの購入を視野に入れる
必要があるか。妹もよくその事で私に苦言を呈するのだが、正直、戦車でも止められない
奴に言われたくはない。あいつ、そろそろ戦闘機と戦っても勝てるんじゃないか?
米軍の演習に呼ばれて、竹槍投擲だけでヘリを三機撃墜したのはもはや語り草だ。そのせいか、
自衛隊の制服を着た人と道で出会うと、私まで敬礼される始末だ。勘弁してくれ。
 話が横に逸れた。私はゾンビのように這いずって居間に向かう。階段はなかなかの難所だ。
立ったまま下りようとしたら転げ落ちた事があるので、床に尻を付けながら、うんしょ、
うんしょと一段ずつ降りていく。この作業をすると朝勃ちも収まるので、一石二……一挙両……
ううん?良いこと尽くめ?上手い例えが思い付かないが、まあ、なんでもいい。
オナニストの朝は、弱い。

「あ、お邪魔してます。おねねえちゃん」
 ダイニングに辿り着くと、いつもとは違う人影が在る事に気が付く。従姉妹の桃香だ。
何故か私の事を『おねねえちゃん』と呼ぶ。柚子も私も同じおねえちゃんだろうに。
「今日の朝食は桃香の手作りだから、心して食べるように」
 柚子はハムスターのように頬を膨らませて、ハムハフしながら言う。存外器用な奴だ。
「そんな、大した物は作って無いから……」
「全く、はななもたまにゃ手伝ってくれりゃいいんだけどねえ。食って寝てアレする
ばっかりで」
 母が指で輪っかを作ってその手を上下させる。やめてくれ。メシがマズくなるだろう。
 柚子と桃香はそんな母など気にする様子もなく、キャッキャウフフしている始末。
なかなかに剛である。ふと、そんな二人を見ていて思い付く。
「柚子、桃りん、ちょっとお願いがあるんだけど……」

 私は朝食を食べ終え〜以下略、家を出て自転車を駆り、学校へと向かう。何故か私の
自転車はサドルがよく盗まれるので、いちいちサドルを取り外さなければならないために、
その作業が非常に面倒だ。スポーツバッグが嵩張ってしょうがない。その盗まれる確率、
実に150%。学校に行って放課後には無くなっている可能性が100%、その日にサドル
を買って次の朝にはもう無くなっている可能性が50%だ。母に相談したら、『アンタ、
小遣い稼ぎに売ってんじゃないの?』などと言われた。意味がわからない。サドルなど、
一体何に使うというのか。精々オナニーに使うくらいしか思い浮かばない。これもオナニスト
のサガか。
 そんなこんなを考えながら自転車を漕いでいると、学校が見えてきた。駐輪場は校門から
入るにはぐるりと回らないといけないため、自転車ごと2メートルくらいジャンプして
フェンスを飛び越える。一体どうやってるんだとよく聞かれるのだが、母も妹も普通に
やっている事なので、自然に覚えたとしか言いようがない。いちいち説明するのも面倒なので、
最近は一家秘伝の技とだけ言ってある。自転車を駐輪場に止め、サドルもしっかりと
取り外し、私は教室へと向った。
234 名前: 二人のオナニスト [sage] 投稿日: 2009/10/27(火) 02:03:59 ID:TxszUKaQ
 教室に入ると、何か妙な違和感を感じる。やたらと空席が目立つだけではなく、
何か既視感のある雰囲気なのだが、まあ、オナニストは些細な事など気にしない。
 席に座り、HRの点呼を待っていると、前の方の席に座っている檸檬の姿が目に入る。
 あああああやべやべやべめっちゃやべ昨日の事どーしよどーしよどーしよでも何にも
言わないのも気まずいしかといってフランクすぎても頭カラッポの怪奇!変態チンポ女!
っぽい感じになっちゃうしいっそここは寝たふりか?それだ!それでいこう!いずれ時が
全てを解決してくれるはずさ!
 私は顔を伏せ、寝たふりを開始する。点呼も無視する。周りから何かひそひそ言われてる
ような気もするが、オナニストは些細な事など気にしない。おやすみにゃん!

 などと寝たふりをしていたら、本気で眠ってしまっていたようだ。昼休み開始を告げる
ベルで目を覚ます。周りを見渡すと、半分くらいが空席になってしまっていた。それでも
やっぱりきまじーので、私は逃げるように教室を飛び出し、屋上へと向かった。

 私は屋上の金網に寄りかかり、ふうと溜息を吐く。やはりこのままでは駄目だ。とても
ではないが、いたたまれにゃらほらべにょふにゃああ恥ずかし!私は遠くを見つめる。
風が実に気持ちよい。その時だ。人の気配を感じたのは。
「来たか」
「……はなちゃん……」
 私が振り向いた先に立っていたのは、そう、檸檬だ。
「どうしたんだい?」
 いかん、格好付けようとすると、どうにも柚子っぽいしゃべり方になってしまう。もっと
自然体で行かないと。
「……どうしたもこうしたもないよ……!」
 檸檬はなんだか不機嫌なようにも見える。当然か。親友にあんなセクハラ電話をされて
しまったのだから。
「……ごめん……」
「……はなちゃん、昨日、みんなにもああいう電話したんだってね……」
 ああ、やはりあのひそひそ感はそれが原因だったのか。ぎゃあ!
「あの後、いや、今日、すごい大変な事になってるんだよ……!」
 大変?何が?
「みんな、はなちゃんがオナニーする所を想像して興奮しちゃって、何も手に付かないんだよ!」
 はい?
「今日学校に来てその話を聞いた人も、発情しちゃってほとんど早退しちゃったんだよ!」
 んああ?
「だ、だらしない顔をして寝てるはなちゃんを見て、みんな、今にも襲いかかりそうで、
だから、牽制しあって、教室がぐちゃぐちゃだよ!」
 ぼああー?
「……わ、私もこんな、こんなになっちゃって、収まらないよぉ……!」
 檸檬はペラリとスカートを捲る。ミルクプリンのように滑らかな太股、そして黒いレース
のパンティをこんもりと盛り上げている何か。
 私の心臓がバクバクと脈打つ。

 そう、告白しよう。この私、オナニスト花菜は、実は極度のあがり症なのだ。思えば、
バレエ教室が嫌で嫌でしょうがなかったのは、股間のもっこりを他人に見られるのが
恥ずかしくてしょうがなかったからなのだ。チャットや電話なら症状は全く出ないのだが……。
「れ、れ、れも、れもねー、ど」
「……はなちゃん、はなちゃん、はなちゃぁん……!」
 檸檬は目をトロンと濁らせ、腰をゆさゆさと前後に揺すっている。それを見て、私も勃起
せざるをえない。ペニスがムクムクとスカートを持ち上げる。あがり症でも体は正直だ。
檸檬はじり、じり、と私に向かって歩いてくる。もう眼前1メートルの所まで檸檬は迫って
きていた。
235 名前: 二人のオナニスト [sage] 投稿日: 2009/10/27(火) 02:04:32 ID:TxszUKaQ
「れ、れもん、うなななな……」
「……はなちゃん?」
 ああ、私はここで何と言うべきなのだろうか。オナニストは、他人の気持ちがわからない。
「檸檬!」
「……は、はい!」
「わ、私は……!」
「……うん……!」
 ああ、そんな輝いた目で私を見つめないでおくれ。私はなんにも考えていないのだから。
「わ、私は、私はオナニストなんだよっ!」
 だからなんだ。そんな事を宣言して一体何の意味がある。
「……そんな……!」
 檸檬も檸檬で、何をそんなに驚いている。
「そーゆー事だから……」
 どういう事だ。
「……はなちゃん……」
「……れもん……」
 すまない。言った言葉の意味はよくわからないが、とにかくすまない。
「……じゃ、じゃあ、れもんもオナニストになる!」
 いや、別に、オナニストはなるとかならないとかそういう類のものではないと思うのだが、
どうか。
「……そ、そうだね、檸檬もオナニストだね」
「れもんはオナニスト……。今日から、れもんもオナニストだよっ。よろしくねっ!」
 檸檬はそう言って、はにかんだ笑みを見せてくる。そして檸檬は何を思ったか、レース
のパンティを下ろし、自らのペニスをしごき始めた。
「はなちゃんと一緒のオナニスト!はなちゃんっ!」
 檸檬はやや小振りな包茎ペニスをくちゅくちゅとしごき上げる。童顔で色白でムチムチの
檸檬とよく似合っていて愛らしい。その体に逞しいペニスが生えていたら、それはそれで
そそるものがあるだろうが。
 というか、流れ的に見て、これは私もオナニーしなければいけないのだろうか。なんか
そんな気がする。私もパンティを下ろし、自らのペニスをしごき始める。
「……檸檬……」
「……はなちゃん!はなちゃんのちんぽ!逞しくて綺麗!ああ……はなちゃぁん……」
 私たちは自然と膝立ちになり、一層激しくペニスをコスりあげる。
「檸檬……檸檬のチンポもかわいい……」
「はなちゃん……はなちゃんのちんぽオナニーが見られる日が来るなんて……!」
 先走り汁がプツプツと溢れ出してきて、屋上の床に染みを作り上げていく。檸檬は包茎の
せいか、手やらペニスやらがもう先走り汁でベチャベチャになってしまっている。
「檸檬……おつゆが凄い事になってる……」
「……はなちゃんのちんぽコキ見てたらこうなっちゃうよっ!それに、はなちゃんだって……!」
 オナニーを見せ合うという倒錯的な状況のためか、既に射精感がこみ上げてきている。
檸檬ももう絶頂が近いようだ。
「檸檬、イキそうなの……?」
「うんっ、いくっ、はなちゃんっ、いこ、一緒にいこっ」
 檸檬が腰を引き、体をブルブルと震わせる。私もそれに合わせてペニスをしごく力を強め、
一気に上り詰める。

 びゅるぅーっ!びゅぷんっ!どぷっ!びゅっ びゅびゅっ
 ぴゅくん!ぴゅう!ぴゅぷっ!ぴゅ ぴゅ ぴゅう

 びちゃ べち
236 名前: 二人のオナニスト [sage] 投稿日: 2009/10/27(火) 02:05:17 ID:TxszUKaQ

「おあっ……おふ……ほあ……あん……」
「んっ……んふぅーっ……んっ……はなちゃ……ん……」
 私と檸檬は同時に達し、空中に向かって精液を噴き上げる。何筋かは空中で交錯して
びちびちと跳ね回る。
「ふぅ……」
「……ふふ」
 なかなかに有意義なオナニータイムではあったが、その後の状況をどうするかについては、
とんと思い付かない。
「はーなちゃんっ♪」
 檸檬はにっこりと眩いばかりの笑みを私に向ける。やべやべテンパってきたまじやべ。
……十年来の友人に対してもこうなものだから、私のあがり症もかなりのものだと思う。
あ、そーだ。私は急いでバッグからアレを取り出し、それを檸檬に手渡す。
「れ、檸檬……。これ……」
「うん……?」
 檸檬は私から手渡された物をしげしげと見つめている。そのうち顔が紅潮してきて、
ふんふんと鼻息を噴き出し始める。
「……はなちゃん!これ……!私に……!?」
「……え?……う、うん」
 私が檸檬に渡したのは、長さおよそ30センチ強の、ゴムの様な弾力のある筒。そう、
オナホールだ。朝、柚子と桃香の顔を見て思い付いたのだが、彼女らは器具によるプレイに
関してはかなりの熟練の域にあるので、彼女らの意見を聞きながら適当に見繕ってもらい、
それを檸檬にプレゼントしてなあなあにしようと思ったのだ。勿論、お下がりではあるが。
中古とも言う。やはり中古では不味かったか。
「すごい……!これ、ふたなりアダルトグッズ専門店『ティンカーベル』の二穴結合
オナホ『ふたりはピュワピュワ』だよ!しかも、シリアルナンバーまで彫ってある!
これ、オーダーメイドだ……!本当にいいの!?」
「あ……。うん、いいよ」
 言ってる意味はよくわからないが、それほど凄いものだったとは。柚子と桃香には頭を
垂れるしかない。というかそれを知ってる檸檬もどうなのだろう。
「うれしい……!はなちゃん……!これで、はなちゃんと一つに……!」
 檸檬はおもむろにオナホールにペニスを差し込む。そしてもう一方の穴を私に向け、
実に嬉しそうな顔をして言った。
「はいっ!はーなちゃんっ♪」
 ……えーと。これは、私もこれに入れろという事なのだろうか。……柚子め!謀ったな!
 とは思ったものの、私としても別にやぶさかではないので、ズルンとペニスを挿入する。
オナニストは狼狽えない。
「こ、これは……」
「はなちゃぁん……」
 絶妙な凹凸が亀頭に喰らいつき、それでいてしつこくもなく、しっとりとした柔らかさに
包まれる。これに比ぶれば、バナナンなどまるで児戯に等しい。やはり、オナニストの道は
一筋縄ではいかないようだ。私はゆっくりと腰を動かし始める。
「れ、れもぉん……」
「はなちゃんと一つオナホの中……!」
 檸檬も腰を動かし始め、すると腰の動きが噛み合い、先端と先端同士が、ちょん、と
ぶつかる。ビリッとした衝撃が背筋に走り、思わず腰を引っ込めて動きを止めてしまう。
「……うあっ……!」
「はなちゃんと当たっちゃった……当たっちゃった……あっ、あっ、ああーっ!」

 どぷ どぷ どぷ どぷん

 檸檬が射精を始めてしまう。濁流が私のペニスをぐいぐいと押し返し、オナホの中で
白濁が暴れ回る。微妙な隙間を掻い潜って、檸檬の精液が私のペニスを包みこむ。たまらず
私も射精してしまう。
「檸檬っの、オナホっ……ザーメン……!」

 ごぶ ごぶ ぶりゅ びりゅう!ぶぱっ!
237 名前: 二人のオナニスト [sage] 投稿日: 2009/10/27(火) 02:05:44 ID:TxszUKaQ

「おおっんっ……んおおっ……おおう……ふお……ふお……」
「はなちゃっ……の……せーし……がぁ……あっ、あっ、あっ……」
 二回の射精に耐えきれるわけもなく、オナホの両端からはぶぴぶぴと精液が溢れ出してくる。
私の射精のためか、特に檸檬側からはおびただしい量の精液が溢れ出す。
「はなちゃん……はなちゃん……」
 檸檬が潤んだ瞳で私を見つめてくる。やばい。キョドる。
「はなちゃん……そうだよね……私たち、オナニストだもんね……」
 檸檬は再び腰を振り始める。檸檬が腰を動かす度に、中に残っていた精液が溢れて股を伝う。
「はなちゃん……オナニストでもいい……オナホでもいい……一緒に……一緒に……!」
「檸檬っ……!」
 私は腰を振る。二人はオナホに向かって腰を振る。見つめ合って腰を振る。オナホの中で
ペニスが交錯して、時折中央部がボコリと不自然に変形する。もはやこれをオナニーと
言っていいものだろうか?いや、オナニストはそんな些細な事を気にしないものだ。
「はなちゃん……!好き……!好きだよ……!一緒に……一緒に……一緒に……!」
「檸檬……!好きだ……!私も檸檬が好きだよ……!うん……!一緒にイこ……!」
 私と檸檬は腰を強くオナホに押しつけ、ラストスパートに向かう。オナホはもはや枝豆の
房のようにボコボコに変形している。
「はなちゃぁーんっ!いくーっ!いくーっ!いくーっ!包茎ちんぽいくぅーっ!」
「檸檬っ!出るぅーっ!チンポザーメンイクぅーっ!いぐうううぅーっ!」

 ごびゅぴゅりゅう!びゅぶぷりゅぶび!びゅぶぴ!びゅぼぽ!びゅぐぐぽ!ぐびゅ……

 ごぷん……

「ふぅぁーっ……ふぅーっ……あふっ……はふぅーっ……!」
「おおおおおおおお……おおおおん……!」
 私たちはそのままガクリと崩れ落ち、体を肩で支え合って、激しく息を弾ませる。
「ふう……ふう……ふう……はなちゃ……はなちゃ……」
「はぁ……はぁ……はぁ……れもん……」

 温い風が私の鼻筋を掠める。私は急に何か違和感を感じた。なんだ?これは。そう、
まるで、バレエ教室の発表会で、ステージに上がった時のような、背筋に走る悪寒……。
それとそっくりなような……。
 私は、辺りを見回す。そして、その違和感がなんであるかに気が付いた。
 屋上出口にすし詰めになっている女生徒たち。どこから昇ってきたのか、金網の外を
取り囲んでいる女生徒たち。ジャージ姿の体育女教師まで居る。皆が皆、下半身を露出させ、
ペニスをしごき立てている。
 その光景を見た私は、ずぶずぶとした白濁沼に足が取られていくような気がして、
ふっと意識が遠のいていった……。

 花菜17歳。オナニスト。もはや孤高でもなんでもない。
238 名前: ◆JOwj6iT3To [sage] 投稿日: 2009/10/27(火) 02:07:07 ID:TxszUKaQ
尾張です。愛知県西部かよ!?
239 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/27(火) 04:22:02 ID:w540jVNe
素晴らしいぞぉぉぉ!
240 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/27(火) 07:45:54 ID:3Pmug7CS
2人の闘いが速すぎてみえない!

>>227
ふたなりのボクっ娘は>>231と同じくキツいですが
人権のない公共性奴隷なのにわりと大衆の尊敬やあこがれになってそうなあたりおもしろいですね
241 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/27(火) 11:19:31 ID:jyQ8iUbd
「僕」がカタカナで「ボク」だったら少しはショタっぽくなくなるんじゃないかと思わなくもないな。
242 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/27(火) 12:23:32 ID:vNN1gzuB
>>227
俺みたいにストライクな人間もいるから安心汁!GJ!
243 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/27(火) 12:57:29 ID:60cJHWxX
>>237
オナニーだと言い訳しながら、どんどんマニアックなプレイしちゃいそう。

フタナリは公僕、って素晴らしい。
244 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/28(水) 12:38:33 ID:4hOYj1DC
星蝕の祭壇。最終回。
投下開始します。
245 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/28(水) 12:39:18 ID:4hOYj1DC
 シュメリア王宮、後宮。
 それは王宮の敷地の外れ、西に広がる森にほど近い場所にある。
 その中へ入ることは、女王と、特別に選ばれた侍女以外には家族ですら許されず、ニィナに
とっては、近付くことすらなかった場所だ。
 その場所の目的は、あえて露骨な言い方をするならば、女王の性処理のためにある。
 そもシュメリア王家は、両性具有者を名目上『女性』として扱っている。なので法的に男性
と婚姻を結ぶことはできるが、女性とはできない。
 これは、単純に『女王の胎内で育つ子供』に両性具有が受け継がれるからで、女王としての
権利も、両性具有者が持つのだという考え方からだ。
 しかし、だからといって、王家の両性具有者が世の女性と全く同じなのかと言えば、違う。
「それなら、後宮にはもっと男性がいらっしゃるハズですよ」
「…………」
 ニィナは知っていた。
 両性具有者の性欲は、常人と比べて強いこと。名目上は女性だが、両性具有者に『同性』と
いう概念はなく、むしろ『責められる』心配のない女性の方が、心理的抵抗が少ないこと。そ
れより何より、女性の方が『やわらかい』こと。
 ニィナはそれを身をもって知っていたからこそ、後宮に男性が少ない理由を察していた。
「ニィナ様。お覚悟はよろしいですか?」
 リンナは一度、ニィナへと振り向く。その手には、鍵が一つ握られている。
「実際にご自分で体験しない限り、いかなる現象も信用しない。大変現実的で、素晴らしい考
え方だと思います」
 その鍵こそ、閉鎖された後宮の扉の鍵なのだ。
「ですがそのために、ニィナ様はこの世界の矛盾を一身に背負うことになります。その重みに、
耐えることはできますか?」
「耐えるのよ。耐えてみせる」
 ニィナは首を振り、リンナへ答えた。
「あなたの話が本当なら、その証拠はすべてこの中にある。だったら、私にはそれを確認する
権利と義務がある」
「……そうですね。確かに、ニィナ様なら権利も義務もあります」
 そしてリンナは鍵を差し込み、タイミングを計りながら回した。
 扉が開かれた。
 同時に『転移』の魔法が発動し、魔法的に隠蔽された空間が明らかになる。鍵を持っていて
も方法を知らなければ、そこは無人の塔でしかないのだ。
「……っ!」
 ニィナがまず感じたのは、濃密に焚かれた香の匂いだった。
 これまで嗅いだこともない、空気自体が重さをもちそうな程に濃い香り。しかし不思議と息
苦しくなく、どこか懐かしい気分すら感じた。
「女王様のお髪や体液より作られた特製のお香です。ここにいる者達が、女王を忘れぬための
もの……」
「なっ……!」
 ニィナはリンナの解説に目を丸くしたが、中の様子を見てすぐに合点がいった。
 そこにいたのは、何十人もの女性達。
 みな生地の薄い衣服を着ているか、裸で、しかしその目はどこにも焦点が合っていない。
 あるものは横たわり、あるものは壁によりかかり、またあるものは自らの乳房をこねまわし、
自慰にふけっていた。
 そこにいる誰も、扉を開けたニィナ達には目も向けていない。
「これは……」
 ニィナは言いかけて、しかし首を振った。
 これこそ正しく、リンナの言っていたことだった。
 『房中術』によって魔力を奪われた、色情狂達の姿だった。
「……これこそ、我が国が最強の魔法国家たる由縁です。神剣でも竜騎兵隊でもなく、この後
宮こそが、シュメリア王国の要なのです。そして……」
 リンナは、ニィナに目を向けて言ってのけた。
「私が、生まれた場所でもあります」
246 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/28(水) 12:39:57 ID:4hOYj1DC
 シュメリア王国の後宮へは、女王が認めた人物ならば誰でも入ることができる。
 勿論、慣例上、名目上様々な審査を受けた後でと定められてはいるが、健康な若者ならば問
題なく合格できる程度のものだ。
 そして後宮から出る際も、本人が望むならいつでも出ることが許されている。
 これもまた、名目上ではあるのだが。
「後宮の目的は、国家の機密の漏洩を防ぐためです。完全に抑えてしまうよりは、王宮内部に
女性を匿い、その中でしてもらう方が安全ですから」
 しかしそれは、理由の半分であってすべてではない。
「もう半分は、女王の魔力の供給。両性具有者は魔力の門が常人よりも多く、体内に蓄積でき
る魔力量もまた莫大なのです」
 『房中術』その基本にして奥義たる『導引』。
 魔力量が多い分、両性具有者は多くの魔力を他者から取り込むことができる。複数の人間に
『導引』をかければ、その分だけ魔力を得ることができるのだ。
「しかも『導引』には多大な快楽を伴いますから。一度女王と交われば、後宮を出ていこうと
する者がいるはずもありません」
 普通の性交では、満足できなくなる。
 その結果生まれるのが、快楽を求めるだけの色情狂であっても、魔力さえ取れるのなら問題
はない。
「神の子。はい。女王の精によって生まれた子はそう呼ばれ、王宮に勤めていますね……けれ
どそれは、なんらかの理由で『導引』をかけられることのなかった女性の子のみです」
 『導引』は、それ自体が王国の機密だ。故に、一度でもそれに関わった者がこの後宮を出る
ことは許されない。
「貴族の子女でしょう? 例え王であっても、貴族の娘を色情狂に堕とすわけにはいきません
から。『房中術』をかけるのは、後宮にいる、たいしたバックを持たない、ただの娘に限られ
ます」
 確かに、その通りだった。
 神の子が女王の子だということは、公然の事実なのだ。それはつまり、女王が両性具有であ
ることを知る貴族の者の間でしか成り立たないのだ。
「つまり、私達は隠された神の子。ここで生まれ、ここから出ることを許されない運命にあり
ます」
 リンナは、やけに乾いた声で、それを言い切った。
「……でも、それじゃあ、どうしてリンナは」
 後宮から出て、ここにいるのか。
「それは、あの祭壇のためですよ」
 星蝕の祭壇。リンナがそう呼んだもの。
「あの祭壇には、神代の禁術が遺されていました。そして、星の力ではない、闇の力も……」
 それが発見されたのは、王宮が建つ遥か以前のことだったという。
 祭壇には、これまでの魔法の概念とは違う力について、情報が残されていた。
「人は星の光より魔力を得て、それを体内に蓄積することができます。しかしそれ以前に、人
の心には闇があり、そこからも力を取り出すことができるのです」
 神はそれを『魔界』と呼んだ。
 人の心の奥底には、もう一つの世界と呼べるほどに深い闇があることを、神は知っていたの
だ。
 そしてそれを利用しようとしたのが、星蝕の祭壇だった。
「星を蝕らい、闇をもたらす力。つまりこの祭壇には、神の人類に対する畏れが遺っていたの
です」
 人の力を利用し始めて、神はある事実に気がついた。
 星の光に依らない魔界の力を用いることで、世界が蝕まれていることに。
 つまり魔界の力は、この世界に魔物を呼び寄せる力だったのだ。
「神は、祭壇を封印しました。星の力では、魔界の力で作られたこの祭壇を破壊することがで
きなかったからです」
 そして。
247 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/28(水) 12:41:03 ID:4hOYj1DC
「だからこそ、神の血を引く王家の人間と、その王家の血を引く私達は、その封印を解くこと
ができるのです」
 神によって葬られた『房中術』を、掘り返すことができたのだ。
「ニィナ様のおっしゃったように『導引』が完全に成功すれば、対象は正気を失います。だか
らこそ、王家の人間が直接『房中術』を次代に伝えるわけには行かなかった」
 技術の継承を仲立ちし、犠牲となる者が必要だったのだ。
「私の体は、そのためのもの。擬似男根を生やされ『房中術』を耐え切り、身につけるための
もの。次代の王へ技術を伝え、自ら贄となるためのものです。祭壇はそれを補佐する力があり、
故に……」
 この後宮の、地下にあるのです。
「…………」
 リンナの語る真実。
 そのすべてが、ニィナにとっての衝撃だった。知り得なかったことであり、知ろうともしな
かったことだった。
「使わないわけには、いかなかったの?」
 怒りに声を震わせて、ニィナはリンナへ問うた。
「神さえ棄てた力を……どうして王国は使ったの? 民を犠牲にしてまで……」
「それは、私が答えるまでもないでしょう?」
 皮肉を込めた口調で、リンナは言った。
「この国は強くなければいけなかった。そのために魔法が必要だった。ニィナ様なら、おわか
りでしょう?」
「でも! ……でも、こんな、こんなことって……」
 非人道的。
 それは、魔力を奪われる後宮の女だけではない。そうして生まれた魔力を使うことによって
現れる魔物、そしてその魔物から発せられる『堕気』によるフィアシーク病。王国を守る力に
連なるすべてが、王国を蝕んでいた。
「あれぇ? ニィナ様? ニィナ様じゃあないですかぁ?」
 その時。
 ニィナの背後から、声がかけられた。
 彼女は驚いた。
 まずこの爛れた後宮で、ニィナに声をかける人物がいたこと。そしてニィナ自信、その声に
聞き覚えがあったからだ。
「あなたは……!」
 ニィナは振り返り、そしてさらに驚いた。
 そこにあったのは、かつてニィナがよく知った人物の、変わり果てた姿だった。
「やあっぱりニィナ様だあ」
 革下着を纏った、蜂蜜色の髪を持つ女性。
 その丸眼鏡とふんわりとした笑顔に、ニィナは見覚えがあった。
「あ、あなた……は!」
 しかし、思い出せない。彼女がどんな名前だったのか、抱き着かれても思い出すことができ
なかった。
「ニィナ様、ニィナ様、ニィナ様ぁー」
 まるで幼い少女のように、女性はニィナにしがみつき、ほお擦りする。
「どうして……あなたは、魔物との戦いで死んだんじゃ……」
 そうなのだ。
 思い出すことが辛いから、忘れた。彼女はニィナにとって、そういう人物であるはずだった。
「ふふ、ふふ、ニィナ様あー」
 彼女は答えない。
 その問いに答えたのは、リンナの方だった。
「元剣士だった彼女の魔力は、女王にとって重要なものでしたから。姫様のために『調整』す
ることはできなくとも、こうして後宮に囲われるには間に合いました」
「そうじゃない!」
 ニィナは思わず彼女を抱きしめ、首を振った。
「この人は、私の剣術の指南役で、王国のためになんども戦って、でもその理由はフィアシー
ク病に冒された妹のためで……」
 感情が、溢れてくる。
248 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/28(水) 12:43:01 ID:4hOYj1DC
 胸がつまり、叫びたくなるほどの奔流。
「そんな人がっ! どうしてこんなっ!」
 こんなひどいことに。
 ニィナはそう言おうとした、こんな不条理を許すわけにはいかなかった。
 彼女は。
 これではどこまでも、犠牲になるばかりではないか。
「はあ……ニィナ様ぁ」
 しかし。
 ニィナがその言葉を、最後まで続けることはなかった。
 その前に彼女の唇が、ニィナの耳を挟んだからだ。
「……ひっ」
 あたたかく、やわらかく、やさしい感触。
「ああ、ニィナ様。こんなに大きくなられて……」
 彼女の指がニィナのドレスの隙間に潜り、乳房に触れた。
「や、やめ……!」
「お尻も、こんなに……」
 ニィナの制止の声は、彼女には届かない。彼女はそのしなやかな指で、ニィナの躯をまさぐ
る。
「ニィナ様、嬉しいです。ニィナ様ぁ」
「ちょ、ちょっと、リンナ! 止めなさいよ!」
 それを振り払うこともできず、ニィナはリンナに助けを求めた。
 しかし。
「望む通りにしてあげたらどうです?」
 リンナはニィナから離れ、突き放すように言った。
「彼女にはもう、それしかないのですよ。これまで生きた過去も、これから生きる未来もなく、
ただ今そこに在るというだけです。それで、いいでしょう?」
「リンナ? あなた、何を……!」
「彼女を救う方法など、どこにもありません」
「ニィナ様ぁ!」
 瞬間。
 彼女はニィナの足を引っかけ、床へ押し倒した。
「ひゃ……」
 不意を突かれたニィナは、そのまま両手を頭の上で彼女に押さえつけられてしまう。
「こちらは、どうなりましたか……ニィナ様の、おちんぽはぁ……」
 彼女は片手でニィナを抑えつけたまま、もう片方の手でスカートをずり上げる。
「や、やめなさい! やめなさいよ!」
 ニィナは必死に抵抗するが、手首のツボをとられていたため、身動きが取れない。
 彼女は、近接戦闘の専門家だったのだ。
「ふふ、ふふふ……」
 そして露になる、ニィナの下着と、それを内側から押し上げる膨らみ。
「ニィナ様のここ、こんなにたくましくなられて……」
 彼女はそれを見てふんわりと微笑み、下着の上から愛おしげにその淫靡な輪郭を撫でつけた。
「い……やあ……」
 ニィナは。
 身じろぎを続け、彼女から逃れようとしていたが、言葉で、必死に彼女を止めようとしてい
たが。
「ニィナ様の先っぽ、濡れてきましたよ?」
 彼女の指先が示す通り、ニィナの男根からはよだれが溢れ、下着に染みを作っていた。
「そ、それは……やあっ!」
 それを見た彼女の指が、ニィナの下着の隙間へ滑り込む。中にある男根を掴み、引っ張り出
した。
 すえた匂いが、彼女の鼻を打った。しかし彼女はむせるどころか、ニィナの男根に鼻を寄せ、
胸いっぱいにそれを吸い込む。
「なんて、いやらしい匂い……」
「やめてぇ……そんなとこ、嗅がないで……」
 キノコを探す豚のように。彼女は鼻をこすりつけるようにして、ニィナの匂いを嗅いだ。
「皮はもう、剥けてしまわれたのですね。ニィナ様のおちんぽの垢、良い匂いでしたのに」
「そんな、の、やめ……」
「ああ、もう我慢できません!」
249 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/28(水) 12:44:47 ID:4hOYj1DC
 彼女が口を開き、ニィナの男根へしゃぶりついた。そのやわらかい唇を、一気に根本まで進
める。
「ひ、ひあ……」
 ニィナの先端が、彼女の奥の粘膜を突いた。そこからさらに彼女は頭を振り、自ら進んで喉
をえぐる。
「んん、ん、んふー!」
 貪るように。
 それ以外に形容しようのない、凄惨な様子だった。まるで、そうして自分を苦しめることす
ら、快感なのだとでも言うかのように。
「やめて! やめてよぉ!」
 ニィナはいつしか、涙を流していた。これは、かつて彼女がしてくれたものとは違うと、理
解していた。
 それなのに。己の屹立は固さを増し、射精感が込み上げてきていて。
「気持ち良いですか? ニィナ様。おちんぽ、びくびくしてますよぉ?」
 一旦唇から男根を引き抜き、笑顔を向けてきた彼女にかける言葉を、いつしか失っていた。
「……ユニ」
 やっと、思い出せた名前も、彼女に届いたのかわからない。
 ユニ・シュナイダー。そう呼ばれたかつての女剣士は、ここにはいなかった。いるのは、た
った一匹の、牝だった。
「ユニ!」
 届かない。
 ただ彼女は、ニィナの制止を無視して、口淫でもって彼女へ快楽を与え続けた。
 唇で、舌で、頬肉で、喉奥で、彼女の男根を目一杯に愛撫する。
「ユニ……ユニぃ!」
 いつしかニィナは、自分から腰を突き上げて、彼女の喉を突いていた。わかっていても、止
めることができなかった。躯が勝手に、快楽を求めていた。
 そんなニィナの様子に、彼女は眼を優しく細める。ニィナを抑える手の力を緩め、ニィナを
解放した。
「ユニぃ!」
 ニィナは。
 自由になった両手で、彼女の頭を掴んだ。
 彼女を押さえ付け、男根を突き込むために。
「ご、ごめんなさい! ごめんなさい! ごめんなさい! ごめんなさい!」
 何度も何度も。
 ニィナは彼女に謝罪した。それは今この状況だけではなく、王国が為したことについてもそ
うだった。
 そして謝っていながら、ニィナは彼女の喉を犯していた。
「あ、ああっ! あ、あー!」
 びゅく。びゅく。どびゅる。
 ニィナの男根から、ついに精が放たれる。それは彼女の喉に注ぎ込まれ、唇から溢れた。
「……あは。ニィナ様の、とっても濃い……」
 彼女はニィナによく見えるように口を開き、舌に白濁を絡ませた。
「ユニ……」
「おいしゅうございます。ニィナ様。女王様と同じ味です」
「……!」
 ニィナがその言葉に息を飲むと同時に、彼女は口を閉じ、こくりと精液を飲み込んだ。
「私は幸せですよ。ニィナ様」
 彼女は、うっとりした声で、ニィナへ笑う。
「剣しか取り柄のなかった私が、こんなにも女王様の寵愛を受けられるなんて、夢にも思いま
せんでしたよ」
「ユニ……それは、ちが……」
「違うことなどありません。ほら」
 そこで、彼女は脚を開き、ニィナへその部位を示した。
 扇情的な革下着。
 違う。
 それは股間の部分に金属板の貼付けられた、貞操帯だった。
「この私のおまんこは、女王様だけが愛してくれるのですから」
「ユニ、あなた……」
「けれどご安心を、姫様」
 彼女はそこで腰を捻り、ニィナ向かって尻を突き上げる。
250 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/28(水) 12:46:14 ID:4hOYj1DC
「こちらなら、錠を外さずとも楽しめますよ?」
 貞操帯の後ろには、排泄のためにか穴が開けられていた。そしてそこから、彼女の肛門が見
えていた。
「ちゃんと、中まで洗っていますよぉ? ほらあ」
 彼女は肛門に指を差し入れ、その入口を自分から広げた。その上で豊かな尻を振り、ニィナ
を誘う。
「や、やめ……」
「皆さんも、ニィナ様と会えて喜んでいます」
「え……」
 ニィナは彼女に指摘されて、初めて周囲を確認した。
 取り囲まれていた。後宮の女性達に。
 皆、一様に、ニィナの躯を見ていた。
「あ、あなた達……!」
 彼女らは、ニィナが思った通りのことをした。
 脱ぎ着のしやすい略式のドレスをあっという間に剥ぎ取り、下着すらも外した。ニィナの脚
を抱え上げ体の自由を奪い、肌のあらゆる部分を舌で指で、愛撫する。
 それは、ニィナの躯が溶けてしまいそうなほど、熱かった。
「はあ……はっ」
 ニィナの官能が燃える。
 力が抜けて、なにもかもを流れに任せていたくなる。
「どうぞ。私のいやらしい肉穴を、あなたのおちんぽで……」
 自ら肛門を広げる彼女へ向かって躯が差し出されることに、なんの抵抗もできない。
 そしてニィナの男根が、彼女の肛門に突き立ち、これを貫いた。
 彼女の肛門が、ニィナの形に押し広げられる。
「ああ、あっあっ!」
 その快感に、ニィナは悶えた。
 女達の愛撫は止まらない。ニィナの爪先をしゃぶり、内股を撫で、膣口を舐められた。乳房
を揉まれ、耳の穴までも犯される。
「やめ……やめ、てぇ……」
 もはやニィナのそんなか細い声すら、彼女らの吐息で打ち消されてしまう。
「ニィナ様、ニィナ様、ニィナ様、素晴らしいです! 固くて、あっつい!」
 彼女は肛門でニィナと繋がったまま、激しくその尻をニィナの腰へ打ち付ける。彼女の白く
豊かな白肉がそうするたびにやわらかく歪み、波打った。
「あっ……あっ、あっ!」
 それは、ニィナにとっては、『房中術』で受けた快感に比べれば、穏やかなものだった。
 しかし。
「ダメぇ! それ以上すると、本当に……!」
 ニィナには、見えてしまっていた。彼女に走る、魔力の線が。
 そして自分の男根が、その後端に触れ始めていることに。
「やめてぇぇ!」
 ニィナには、動きを封じられたニィナには、どうすることもできない。
 そもそも、『房中術』の止め方などわからない。普通ならそれは、男根を抜いて行為を中断
すれば良いだけなのだから。
 それを修得しかけのニィナには、できるはずのないことだった。
「いやああああ!」
 止まらない。止まってくれない。止められない。
 ニィナは、彼女と自分の線が繋がり、弾けてしまうのを感じた。
「い、イクっ! ニィナ様っ、私イッちゃいますう!」
 どくどく、どく、ぶびゅるる。
 一度目よりもはるかに大量の精液が、彼女の直腸へ放たれる。
「あはあ……ニィナ様の、あつい! 熱いですう!」
 彼女の肉が、絶頂に震えた。結合部から白濁が溢れ、貞操帯の隙間からも蜜が染み出てくる。
「あ……あ、ああ……なんて、なんてこと……!」
 ニィナはそれを、見せ付けられた。自分の男根を通して魔力が満ちて行くのを、確かに感覚
していた。
 自分がやった。
 そのことに、胸が押し潰されそうになる。
251 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/28(水) 12:48:04 ID:4hOYj1DC
 なのに、ニィナの体は快楽を感じていた。
「いかがですか、ニィナ様」
 ニィナの耳を犯していた舌が、囁いた。
「魔力を奪われる快感ほどではありませんが、魔力を奪う側にも快感が生じるのです。そして、
同時にどうしようもない飢えも」
「あ……」
「どんなに空腹でも、食物という概念がなければ、それを満たす方法がなければ、それは空腹
とは呼ばれません。ニィナ様が今感じていらっしゃる『飢え』は、誰しもが持っている『苦し
み』ですが……ニィナ様はそれを満たす方法を知ってしまった……」
 彼女が気絶し、倒れると、すぐさま女達は自由になったニィナの男根へ群がった。これを舐
め、扱き、再び勃起させる。
「さあ。食べ物ならたっぷりありますよ?」
「リンナぁー!」
 そして再び、ニィナの男根は女の肉穴へ差し込まれる。
 ニィナの意志も関係なく。
 それから何刻もかけてニィナは女を犯し、そして、その魔力を吸い付くした。
 二十三人から先は、ニィナも覚えていない。
 彼女らを汚す白濁はニィナの意識すらをも侵し、ニィナは真っ白になったまま、気絶するま
で彼女らを犯し尽くしたのだ。

 そして次にニィナが感じたのは、冷水の冷たさだった。
「……っ!」
 冷水に浸かっているわけではない。桶一杯ほどの量を頭にかけられたのだ。それはそれで救
いとは言えたが、状況は大差なかった。
「あなたには失望しました。ニィナ」
 ニィナは覚醒し始めた、意識で、状況を確認する。
 衣服は身につけていない。裸だ。そこに荒縄が食い込み、両手を後ろ手に縛っている。脚は
広げられ、三角の台に座らされているようだった。
「……痛ぅ!」
 今更のように、痛みが襲ってくる。三角の台は滑らかではあったが、先端は尖っていた。両
足の腿を張らないと、股間へ突起が容赦なく食い込んでくる。しかも、どうやら両足の先には
重りが取り付けられているようだった。
 それ以上のことは、ニィナにはわからない。目隠しをされているため、皮膚に感じる外気の
湿り気と、聞こえて来た声だけが、ニィナにわかる全てだった。
「母上……様?」
「あなたには『教育』を施します」
 声はニィナの言葉には一切取り合わない。ただ、伝えるべきことのみを伝えた。
「そこで、じっとしていなさい」
 しかし、声が伝えたのは、それっきりだった。
 それっきりで足音をたて、ニィナから遠ざかっていく。
「母上様! 待ってください! 母上様!」
 取り合わない。聞き入れない。
「こんなことは、間違っているのです! こんな悲しいことは、この世界に……っ!」
 最後までは言い切ることができず、ニィナはしゃっくりをあげた。
 涙が出ていた。
 最後の最後まで、残していた可能性が、今ここで潰れたのだ。
 女王は、全てを知っていた。
 そしてそれに逆らうニィナを悟り、こうした処置に出たのだ。それには当然、リンナも関わ
っている。
 要するに、ニィナは嵌められたのだ。
「ちくしょう……」
 歯を食いしばり、悪態をついても、涙は止まらない。
 悔しかった。情けなかった。
 もっとうまくやる方法はなかったのかと、自分を責めたくなる。
 しかし一方で、これが最善の行動でないにしても、結果としては大差がないようにも思えた。
 この問題は、王国が何百年もの間積み重ねて来た闇なのだ。
252 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/28(水) 12:50:00 ID:4hOYj1DC
 それを、たった一人の力でどうにかできるわけもない。事実、ニィナは負けてしまった。負
けるしか、なかった。
「馬鹿だ……私は……」
 王女だから。次代の王なのだから。この国を変えることは簡単だと、心のどこかで高をくく
っていたのかもしれない。問題を軽く見て、自分には誰かが救えるのだと勘違いしていたのか
もしれない。
 しかしニィナにそれを行わせるのは、この王国なのだ。そこに刃向かえば、ニィナには何も
残りはしない。
 ニィナは結局、何も変えることはできないのだ。
 それに、気付くのが遅すぎた。
「ふふ。『教育』か……」
 女王の声は、ニィナにそう言った。
「その方が、いいかもね」
 諦めよう。
 ニィナの心に、それは泡のように浮かんで来た。
 何もかもを手放す気になった。誇りも何も、棄ててしまおうと。
 どうせそれは自分のものではなく、自分は何も持っていないのだから。
「……ふ、くく」
 涙を流しながら、ニィナは笑った。
 今までしたこともない、凄惨な笑いだった。

 暗闇の中で、無音の中で過ごす時間は、一瞬が無限にも感じられた。
 風もなく、微妙な湿り気を帯びるだけの空気はニィナに何の匂いも運ばず、ただ停滞するだ
けだったのだ。
 ニィナは苦痛に耐えることには慣れている。快楽に耐えることも、最近になって上手くなっ
てきた。
 しかし。この闇には。
 この孤独は、ニィナにとって耐え難いものだった。
 人間を壊すものは、剣でも魔法でもない。
 孤独こそが人間を壊す。
 適切な時間と空間さえあれば、人の心は簡単に折れてしまう。
 ニィナはそれを知りはしなかったが、実感することはできた。
 脚の力を抜いた途端に股間を襲う、痛み。そこから逃れるために腿を張るため、眠ることす
ら許されない。鼻の頭に汗が流れても、それを拭うこともできない。あらゆる自由を奪われた
まま、無言に過ごすしかなかったのだ。
 体力的な問題よりも、精神的の問題だ。
 ニィナの心は、いともたやすく擦り切れた。
「お加減はいかがですか。ニィナ様」
 だから、そんな声が聞こえたとしても、反応するのには時間がかかった。
 ニィナにとっては千日に等しい時間の向こうで、やっと聞くことのできた人の声だった。
「ニィナ様」
 数拍間を置いてから、再び声はニィナを呼ぶ。
「リンナ……」
 張り付く喉を無理矢理に剥がし、ニィナはやっとの思いで発音した。
 もはや、そこに感情を込める気力すらない。舌と口が、その形に動いただけだった。
「大分お疲れのようですね」
 リンナの声は、淡々としていた。まるで事務的で、いつものような慇懃無礼さすらも感じら
れない。
「女王の慈悲に感謝してくださいよ。本来ならあなたは大逆罪で即斬刑に処されてもおかしく
なかったのですから」
「斬刑……?」
「斬首ではなく、腰斬……この国で最も重い刑罰ですよ? 本当に、ニィナ様は運が良い」
「…………」
 言葉が耳に入っても、意味がわからなかった。もはや腿を張ることすらせず、ニィナは股間
を襲う痛みに耐えるので精一杯だったのだ。
「ニィナ様」
 再び、リンナがニィナの名前を呼ぶ。
253 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/28(水) 12:52:34 ID:4hOYj1DC
 すると、澄んだ金属音が響き、ニィナの足首の重みが消えた。そうして軽くなったニィナの
躯が宙へ持ち上げられた。
 抱きしめられたのだ。ニィナがそう理解すると同時に、目隠しが取り去られる。
「ニィナ様……すみません」
 初めに見たのは、泣いているリンナの姿だった。
「私のせいです。ニィナ様を、お救いすることができなかった……」
「リンナ……」
 ニィナの瞳に、光が戻った。
 そして、涙が零れてくる。今度は、悔しさでも悲しさでもなかった。
「逃げて下さい。ニィナ様」
 リンナは手にしたナイフで、ニィナの両手を縛る荒縄を断ち切る。体を縛っていた縄も同様
にして、ニィナを解き放った。
「このままでは、『教育』されてしまっては、ニィナ様はニィナ様でいられなくなります。そ
れは、死よりも辛いことです」
「リンナぁ……」
 ニィナが囚われていたのは、牢獄だった。そこを、リンナは持ち込んだ剣で鉄格子を断ち切
り、入り込んでいた。
 助けに来てくれたのだ。
 鍵を持っていないことが、リンナが味方であることの証だった。
「さあ。ぐずぐずしている暇はありませんよ」
 リンナはニィナから体を離し、微笑んだ。
「ニィナ様。私の魔力を吸って下さい」
「え……」
 呆然とするニィナに向かい、リンナは服を脱ぎだした。
 下着は最初から付けていない。いつものメイド服の下は裸だった。
 ニィナよりほんの少し年上で、しかしリンナよりは幾分痩せた体。
 その褐色の肌が、ニィナに差し出された。
「『導引』を行えば、失った体力の殆どを回復できるでしょう。その上魔力も補給できれば、
ニィナ様に追いつける者はこの国におりません」
「リンナ……ちょっと……」
「時間はそれほどありませんよ。ニィナ様」
 リンナはニィナの手を引き、自分に覆い被らせる。
「私のことはお気になさらず。ニィナ様を逃がしたと発覚すれば、どうせ斬刑です」
「リンナ!」
 ニィナは声を張り上げ、リンナを遮った。
「そんな話、聞きたくない! 一緒に逃げましょうよ! 国境を越えれば、なんとか……」
「なりません。なりませんよニィナ様。私では足手まといにしかなりません」
 ニィナの翡翠色の瞳を見つめたまま、リンナは言った。
「お聞き分けください。ニィナ様。大丈夫。ニィナ様は、お一人でもやっていけます」
 にこりと、無邪気に、リンナは笑いかける。
「最後に抱かれるのがニィナ様なら、私にはもう思い残すことはありませんよ」
「リンナ……」
 それは、まるで。
 死に行くものの笑顔だった。『聖戦』へ向かう兵士がするような、なんの裏もない笑顔だっ
た。
 とことん、リンナには、似合わない。
「さ……ニィナ様」
 しかしリンナの言葉は、すべて真実だった。この城から王女が逃げるとなれば、王国中の兵
士すべてが的になる。そうなれば、対人戦闘のみに特化したリンナの剣ではいかにも不利だ。
必要なのは、ニィナのように『多勢に対しても圧倒できる力』なのだ。
 ここでリンナの魔力を使う方が、生存率は遥かに上がる。
「そう……なのね」
 だから、ニィナは。
 リンナへ、唇を寄せた。
 そして。
254 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/28(水) 12:55:06 ID:4hOYj1DC
「だからどうしたのよ!」
 至近距離から、猛烈な頭突きを喰らわせた。
「いだぁ!」
 思わずリンナは叫んで、額を抑えた。
「じょ、状況がわかっているのですか! 逃げなきゃヤバイのですよ!」
「ふざっけんじゃねーわよ! 誰が逃げると言ったのよ!」
 ニィナはリンナが脱ぎ棄てたエプロンを探り、中から自分の戦装束を見つけると、そそくさ
と身につけた。
「戦うのよ。王国と」
「無茶、無理、不可能です!」
 リンナは両手を広げ、ニィナに示す。
「一人で何ができますか! あなたのすることは、この王国の歴史に敵対することなのですよ!」
「だからそれがふざけてるって言うのよ」
 ニィナは帯を締め、完璧な戦闘体制でリンナへ向き直った。
「未来を否定する歴史なら、いらないわ。そんなものは誰も望んでいない。そうでしょ?」
「…………」
 すとん、とリンナはその場に腰を落とした。ニィナの言葉に、放心するしかなかった。
「ですが、ニィナ様一人では」
「一人じゃない」
 ニィナは首を振り、リンナの肩へ手を優しく置いた。
「あなたが、そこに、在る。私にとっては、それくらいで上等よ」
「ニィナ様……!」
「まけるもんか」
 ニィナは呟くように言って、今度こそリンナへ唇を重ねた。ただそれだけの、軽いキスだっ
た。
「それに、あなたとはもっとシたいのよ。こんな所で、離れ離れになんかなりたくないわ」
「……ニィナ様」
 呆れたような声を出して、リンナは笑った。
 今度こそ、本当に、
「可愛い笑顔ね。あなたが、いつもそういう風に笑える国にしたいわ」
 ニィナがそう評するほどの、まさしく花の咲いたような笑みだった。

 そして、たった二人による戦いが始まった。
「リンナ。あなたには陽動を頼むわ。好きなように暴れて、兵士達の目を引き付けて」
「ニィナ様は?」
「祭壇を破壊する」
 リンナが持ってきていたラタトスクを構えて、ニィナは歯を剥いた。
「この国の歴史の元凶は、まずそれよ。神様が棄てた力を、私の力で破壊する。そうして壊し
た祭壇を、国中に向かって公表するわ」
「なるほど、単純ですね」
「文句はあるかしら?」
「とんでもない!」
 リンナもまた歯を剥いて、剣を構えた。
「作戦は、単純な方が美しいものですよ。それに私自身、思い切り暴れたかった所でございま
す」
 そうして、二人はそれぞれに動き出した。
 リンナの陽動。
 本来はニィナを逃がすために仕掛けて置いた『爆雷』の魔法が役に立った。突如起こった騒
ぎに、王宮が騒然となる。
「いたぞ!」
 そして、リンナは呆気なく兵士に発見された。
「うわっと! しまりました!」
 すぐに体を翻し、走り出す。
 野外ならともかく、屋内では空属性の魔法で音速を出し、建物を傷つけることはできない。
故に、仕掛けられたトラップが足止めを担うが、内部の人間たるリンナはこれをあらかじめ改
造し、味方の兵士に反応するようにしていた。さらにリンナは風属性の『疾風』を使い、移動
速度を高めている。逃げるだけなら、リンナの方に分があった。
「できるだけ、引き付けて……雑魚が沢山いる方が良いですね」
255 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/28(水) 12:57:04 ID:4hOYj1DC
 やがてリンナは、展望室へと出た。そこは王宮の魔法士が星の観測をするための施設であり、
戦うに適した広さがあった。
 窓から見える空には、満月が金色に輝いている。
「火球も、空球もあんなに明るい。いい夜です」
 王国を空より見守る惑星を見上げ、リンナはすっと笑った。
「まさかお前が謀反を起こすとはな。リンナぁ!」
「……やれやれ、あなたですか」
 リンナは面倒臭そうに振り返り、声の主と対峙する。
 まず目に入るのは、巨大な銃槍。新式のカートリッジ式弾倉を採用した、五○口径。そして
その持ち主も、得物の巨大さに見合った大男だった。
 竜騎兵隊副隊長、『岩山』のハースタルである。
「いくら男っ気が少ないSSだからと言って、あなたのようなハゲはお呼びじゃありませんよ?」
「わけのわからない差別をするな! それに我輩に髪がないのは宗教上の理由だ!」
 ハースタルは胸に提げた聖印を掲げ、リンナへ示す。
「この国は魔法さえ否定しなければ宗教は自由ですからね。『体毛は不浄なもの』とするあな
た方のへんちくりんな教義も認められてはいます……しかし、女性も剃髪しなければならない
のはどうでしょう。エロパロ的にパイパンを強制する宗教はアリアリですが」
「ええい! 人の宗教にまでケチをつけるな! 信仰は人それぞれだろう!」
「というか、どうしてあなたが来るのです。どうせならルックスもイケメンなガリル剣士隊長
とか、ロリババアと有名なアリステル魔法士隊長とかにはならんのですか」
「たまたま居合わせただけだ! 我輩は王国の危機とあらば、音より早く駆け付けるのが任務! 
あんなロン毛の小僧やちんちくりんのガキとは違う!」
「はい。以上『出したかったけど出せなかった不遇のボツキャラ紹介』でした!」
「全くワケがわからんぞ!」
 百里を走っても息一つ上げないといわれている体力自慢のハースタルが、リンナとの会話だ
けで早くも疲れていた。
「まあ、あなたが悪い人間でないことは知っています。今なら、見逃
してあげなくもないですよ」
「笑止。たかが侍女風情に、我輩の銃槍を止められるものか!」
 銃槍の切っ先を構え、ハースタルが吠えた。その引き金を引けば、すぐさま魔力付与された
弾丸が銃口より発射されることになる。
 そも、銃槍は魔法の使えぬ者が魔法士に対抗するために作られた武器だ。弾丸は火薬で発射
され、防御魔法を貫くに足る威力を持たせている。その分武器自体は巨大になったが、ハース
タルはこれを岩山と評される巨体でもって制御していた。
 当然、リンナであっても、当たればただでは済まない。
「ええ。止められませんね」
「ふはは! そうだろう!」
「しかし。当たらなければどうということはありません」
 瞬間。リンナの姿が消えた。
「ぬう!」
 ハースタルは直感で、銃槍を体の前へ掲げた。
 金属音。
 リンナが上段から斬り下ろした剣が、銃槍に弾かれる。
「軽い!」
 ハースタルは銃槍を薙ぎ、リンナを振り払う。しかし、それ以前にリンナは飛び退き、距離
を取っていた。
「そして、甘いわ!」
256 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/28(水) 12:59:35 ID:4hOYj1DC
 ハースタルは銃槍を薙いだ勢いはそのままに、引き金を引いた。銃槍が火を吹き、鉛弾を発
射する。
「ぬははは! 避けろ、避けて見せろ!」
 ハースタルは動かない。機動力を竜に任せ、移動砲台のように運用されるのが竜騎兵だ。自
分より早く動く敵に対する戦い方を、彼は十二分に心得ていた。
「六、七、八……」
 しかし、この場においてリンナは冷静だった。ハースタルの撃った弾の数を数え、再装填す
る隙を狙っていた。
「……十!」
 横軸の移動から、瞬時に接近する動きへ切り替える。
「ふん……浅はかだな」
 しかし、ハースタルは再装填をしなかった。銃槍を両手で構え、リンナを待ち受ける。
「ぬうりゃ!」
 そして、振り上げたリンナの剣を、渾身の力でもって薙ぎ払った。
 銃槍は弾を撃ち尽くしても、重量を活かしてこういった攻撃が可能なのだ。
 だから、それはハースタルにとって当然の結果だった。
 リンナの剣に、最初からいくつも亀裂が入っていて、あえて『折れやすく』していたことに、
気付くことができない。
「着火」
 リンナの命令に従い、砕けた刃が炸裂した。
「ぬおわ!」
 至近距離からの爆発。ハースタルの巨体と鎧をもってしても、これに耐えることはできなか
った。
「列雷刀『フラジール』」
 剣の中ほどで折れた刃を柄から外し、リンナはエプロンから新しい刃を取り出して装着した。
「後宮にいたある刀工が作った、脆くはかない『私の剣』です。通常の『爆雷』より、数段上
の威力がありますよ」
 いきなり副隊長がやられたため、ざわめく竜騎兵隊へ、リンナは刃を向けた。
「コンセプトは一人一殺」
 その顔には、正しく不退転の覚悟があった。

 リンナに陽動を任せたニィナ。
 しかし、祭壇の位置については、リンナにもあまりよくわかっていないようだった。
「後宮の地下にあることは確かですが、そこへ行くにはいくつもの障壁を切り抜ける必要があ
ります」
「ん? いつもみたく『転移』の魔法陣を使うわけにはいかないの?」
「あれは、非常時には停止してしまうので。あれに頼ることはできません」
「けど、直接正面から乗り込むわけにも……」
「それはそうですが……あ、いいえ」
「何?」
「一つだけ、方法があるかもしれません」
 そしてニィナが向かったのは、女王の寝室だった。
 途中に衛兵と出くわし、数人ほど昏倒させることにはなったが、まだニィナの動きには気付
かれていない。ニィナは予定通りに、そこへ侵入することができた。
「祭壇のある場所は、王宮で最も安全な場所。それなら、非常時の隠れ場所として、寝室から
の道は残っているかもしれません」
 推測。あくまで推測でしかないと、リンナは言っていた。
「仮に魔法陣が見つかっても、暗号を解かない限りは使えないルートです。完全に運任せにな
りますが……」
「構わないわ」
 ニィナは肩をすくめ、言ってのけた。
「無茶、無理、不可能でないだけ、上等だわ」
 そう言った。
 そう見栄を切って、ここにたどり着いた。
「これは……でも……」
 ニィナの想定外だった。
 魔法陣は、呆気なく見つかってしまったのだ。
 そしてさらに、魔法陣はすでに起動していた。
 暗号を考える必要すら、なかったのだ。
257 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/28(水) 13:01:46 ID:4hOYj1DC
「……これは、つまり」
 この状況を手放しで喜べるほど、ニィナは楽観的ではない。
 明らかな、罠だった。  女王はすべて読んでいたのだ。そしてその上で、ニィナを誘っている。
 神に見捨てられ、光に照らされることさえなかった、星蝕の祭壇へ。
「……行くしか、ないか」
 ニィナは覚悟を決めた。
 罠だとしても、これが好機であることには間違いないのだから。
 ニィナは一気に駆け出し、魔法陣の中へ飛び込んだ。
 上が下に。右が左に、前が後ろに、内が外に。
 ひっくり返る、独特の感覚。
 ニィナにはもう、慣れきった感覚だった。
「やはり、来ましたか」
 だからこそ、ニィナはすぐに平行感覚を取り戻せた。
 声の方向に向けて、剣を構えられる。
 例えそれが、この国の王であり自分の母である人間だとしても。
「ジャンヌ・ド・シュメリア」
 母でも王でもなく、名前を持った個人として、ニィナはその人物を呼んだ。
「そこを退きなさい。祭壇を、破壊します」
 深く、広い闇。
 ニィナの足元と、祭壇をから発せられる電光石の光のみが、そこにある光のすべてだった。
「なりません」
 すでに戦装束に身を包んでいたジャンヌは、ニィナへ向けて黒い大剣を向けた。
 魔剣ニドホッグ。
 王宮の死蔵庫にあったはずの、怒りを燃やしうずくまる者の名を冠する剣だった。
「これは。王国にとって必要なもの。我が国が滅びぬための……」
「違う!」
 ニィナは叫び、呪文の詠唱を始めた。
「王とは、神に対し最も奴隷たる者――しかし、神とは国で、国とは民だったはず! 民を犠
牲にして成り立つ国など、国とは呼べない!」
「……それは、理想論ですよ」
 いつもの、けだるげな様子などどこにもなく、ジャンヌは答えた。答ながらも、ジャンヌも
また呪文の唱えていた。
「その理想を通すために、私は戦う!」
 交渉するつもりは、どちらもなかった。
 あるのは、力による闘争のみだった。
「はあああああ!」
 『統治』による結界の力を全開にして、ニィナは突撃した。
 自らを縛る世界を『小さく弱めて』いるニィナは、ただ走るだけでも音速を越えることがで
きるのだ。
 そして、ニィナの意識も加速する。音速で動いていながら、ニィナの回りは油で満たされた
かのように緩慢だった。
 電光石の床を踏み割るたびに、光のかけらが散る。
 そしてニィナは、ジャンヌへ向けて、真っすぐに大剣を突き込んだ。
「遅い」
 しかし。
 ニィナが着いた先に、ジャンヌの姿はなかった。ラタトスクの切っ先が、闇を貫くだけだっ
た。
「え……」
 ニィナは、状況がわからなくなり、混乱した。
 ニィナの突きは確かに音速を越えていたし、それを尚遅く感じるほどに意識を加速させてい
た。それなのに、その上で、ジャンヌはニィナの攻撃を、それ以上のスピードで回避したのだ。
「私の異名を、知らないわけがないでしょう」
「あ……」
 果たして、ニィナがその声に振り返ると。
 闇の中、ジャンヌは浮かんでいた。
258 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/28(水) 13:02:25 ID:4hOYj1DC
 背中に金色に輝く翼を背負い、頭上に金髪を尚光らせるような光輪を備えて。
 空属性魔法『宝座』。
 『統治』よりさらに上位の魔法であり、時の流れや重力すらも歪めてしまう、空属性の神髄
と呼べる魔法。
「これを扱うには、両性具有の持つ第六の門と、それらを開くことで現れる第七の門――光輪
を開かなければなりません」
 金色の翼は、闇の中で月のように映えている。正しく、神々しい姿だった。
「第七の門とは呼びますが、実際はゼロ番目の門と呼ぶのかもしれません。人は神によりこの
光輪を与えられ、扱う魔力に制限を受けたのですから」
「制限……?」
「神の作りしモノを歪めるは、魔界の力」
 ジャンヌは闇に浮いたまま、語りを続ける。
「元々私達が持っていたものを、返してもらうだけです。そのために、いくらか対価が必要な
だけで」
「……! 民を、民をモノのように!」
「モノなのですよ。ニィナ。人の命は、代替可能なモノでしかないのです」
 ジャンヌは、ゆっくりと首を振った。
「そもそも、私達王家が国を守らなければ、民は残らず死にます。それを防ぐために、快楽と
引き換えに奴隷となってもらう……人道的な話でしょう?」
「そのために……世界は魔物に侵されているのですよ……!」
「ええ。しかし、だから? だから民を犠牲にすることをやめろと? 魔物が増えるからこの
国を滅ぼせと? あなたは、そう言っているのですか?」
「ち、違っ……!」
 ジャンヌの言い分は、まるで人間味のない残酷なモノだった。しかし一方で、ニィナにはそ
れが正しいモノだということがわかる。
「なぜ。あなたは剣を取ったのですか。その、王国を護るための剣を」
「…………」
 ニィナは。
 その切っ先を、静かに下げて。
「……!」
 地面に付くすれすれで、跳ね上げた。
「大儀も名分も、最初から関係ないのよ……!」
 力が残っているのを感じる。まだ、出し切っていないとわかる。
「私はただ! リンナが笑って過ごせる世界が欲しいだけなんだから!」
 不意に、周囲が光に包まれた。
 ニィナの爆発的な魔力に反応して、床や天井にある電光石が発光し始めたのだ。
「……ならば、葬ってあげましょう。その青い想いごと」
 ジャンヌが突撃した。
 それは音速を遥かに越えた、光速の一撃だった。『統治』で加速されたニィナの目にも、金
色の光としてしか見ることができない。
 そして、爆音が起こる。
 時空が歪むほどの衝撃が、祭壇の間を襲った。
「塵一つ残さず、消え去りなさい」
 残心し、大剣を下ろすジャンヌ。
 そこには深く穿たれた電光石があるばかりで、ニィナの姿は、布切れ一つほども残ってはい
なかった。
「さようなら。ニィナ」
 ジャンヌは、一瞬だけ目を伏せてから、穴に背を向けた。
 が、しかし。
「何……!」
 闇の、遥か向こうに、猛烈な気配を感じた。
 慌てて、ジャンヌはそこへ振り返る。
「まける……もんか」
 そこには、ニィナがいた。
 そうだった。
 電光石は、未だニィナの魔力に励起し、輝いている。
「まさか……私の『宝座』でも捉えられない動きができるなど……」
 ありえない。
259 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/28(水) 13:03:47 ID:4hOYj1DC
 どんな魔法であっても、光より早く動くことは不可能なはずだった。
 できるとすれば。
「神代に名前すら失われた、空属性の最上位魔法……」
「まけるもんか!」
 ニィナの背中から、三対六枚の翼が生えていた。その中の二対が、ニィナの体と顔を覆い、
魔力による鎧を形勢している。
 そして残る一対が大きく広げられ、頭上に輝く光輪が、回転しながらニィナへ魔力を送って
いた。
 すでに、ラタトスクの刃は展開され、剣身の間には雷光がほとばしっている。
「く……!」
 それを見て、ジャンヌもまたニドホッグの刃を展開させた。
 光を喰らう、黒い炎が刃に満ちていく。
 魔力と魔力。それを、真正面からぶつけ合うだけの戦いだった。
「滅べ! 悪しき歴史よ!」
「葬る! 幻の未来を!」
 そして、限界まで圧縮された互いの魔力が、同時に撃ち出された。
 光と闇。
 神と魔。
 人と人。
 そのぶつかり合いが、あらゆる力が混ざり合った奔流となり、王宮全体を揺るがした。

 数週間後。
 前代未聞の『王宮襲撃事件』が一段落した頃。
「ニィナ様……」
 リンナは、誰もいない寝室に立っていた。
 驚いたことに、女王のはからいによりリンナの罪については不問とされた。派手に暴れはし
たモノの、リンナの攻撃で命を落とした兵士は一人もいなかったから……というのが表向きの
理由だ。
 裏の理由は、あの事件で正しく一騎当千の活躍を見せたリンナに、兵士達の戦技教官として
の仕事を依頼する声があったからだ。
「……む」
 リンナはまだ、返事をしていない。当人にとっては『そんなことで』認められることがある
などとは思いもしなかったからだ。
「ほほう……」
 リンナはニィナの寝室にいる。
 その目が自然と、ベッドに向けられた。
「……あ」
 リンナがそこへ顔を埋めてみると、かすかにニィナの匂いが残っていた。
 やわらかい金髪の匂い。白い肌を伝う汗の匂い。そして、愛液と精液の匂い。
「あ……あっ、ニィナ様、ニィナ様あ……!」
 いつしかリンナはスカートの中に手を入れて、自らの肉槍を扱いていた。
 そうすることで、まるでニィナに抱かれているようにすら感じることができた。
「ああ! 良い匂いですよっ! こんなに、こんなに、いやらしい匂いですよお!」
 膣口から蜜が湧き、肉槍を伝う。それを潤滑油として、リンナはさらに手の動きを早めた。
 リンナのそれは、あくまでクリトリスが肥大化したものだ。故に形こそ男根に似ているが、
尿道は通っていない。
 だが、受ける快感は同じだった。
「わ、私、私もうダメですっ! もうっ、もうっ!」
 両手で先端を挟み、擦り合わせる。さらなる刺激が、リンナを絶頂へと導く。
 直前。
「散歩から帰って来たら変態が私のベッドでセンズリしてた……女王やめたい……」
 寝室の扉が不意に開かれ、呆れたような声が入って来た。
「あ、おかえりなさいませ。ニィナ様」
「そのはしたなく勃ち上がったモノをしまいなさい。リンナ」
 眉間をつまんで、シュメリア王国現女王、ニィナ・ド・シュメリアは言った。
 その頭には、王権の証たる冠が『半分だけ』載っている。
 顛末。
 ニィナは、祭壇の破壊に成功した。
260 名前: 星蝕の祭壇 [sage] 投稿日: 2009/10/28(水) 13:05:05 ID:4hOYj1DC
 そしてそれは、王国の罪を民に明かし、その償いを始めるということだった。
「しかしそれは私が背負うべきもの。あなたに、背負わせるわけにはいきませ」
 ジャンヌはそう言って、冠の半分だけをニィナに渡した。過去の王の罰を、すべて自分が受け
るという覚悟の証だった。
「私は、王国の過去を。あなたは、王国の未来を。それぞれに、背負いましょう」
 それこそが、ニィナとジャンヌの、和解だったのだ。
「元女王も、思い切ったことをしますね。たった一人で、後宮の人々を元に戻す方法を探すな
んて」
「……いや、多分母上様は、ずっとそうしたかったのだと思う」
 謝りたかった。
 戦いの後で、ジャンヌはそう言った。
 間違っていることは知っていた。けれど、誰も自分を止められなかったのだと。
「ニィナ様は、あると思いますか? 彼女らを元に戻す方法が」
「さあね……」
 ニィナは、曖昧に首を振る。
「でも、それがないのだとしても、あの人は捜し続けなきゃいけないのよ。それが、あの人の
償いだから」
 そしてニィナも、これから忙しくなる。原因が断たれたとはいうシュメリア王国にはまだ魔
物がいるし、他国の驚異も未だそこにある。半分になった冠が一つに戻るまで、ニィナはこの
王国を護っていかなければならないのだ。
「ま、それはそれで良いけどね……」
 ニィナがベッドに腰掛けると、リンナもそのそばに座った。
「リンナ。空属性の最上位について、何かわかった?」
「あ、はい。それが、どうも……」
 ニィナに目覚めた、新たな力。
 それはジャンヌの用いた『宝座』とは明らかに次元の違う力だった。
 あの時以降、ニィナは力を使ってはいないが、頭の上に魔力の門があるのを感じてはいる。
目には見えなくとも、そこに光輪があるのだ。
「記録にはほとんどありません。そもそも、第七以より上の魔法は、本来神の使う力のはずで
したから、人間向けの資料は残っていないのです……しかし」
「しかし?」
「光輪が、神が人の力を抑えるために作った門ならば、神が認めた人物なら、光輪の力を使う
ことができるのでは……と思いました」
「ふうん……?」
「案外、神様は……すぐそばで私達を見てくれているのかもしれませんね。ここでない、どこ
かで」
「だったら、文句の一つくらいは届くかしら」
 ニィナは腕をまくりあげて、宙を睨んだ。
「いいえ、ニィナ様。そんなことより良い方法があります」
 ふっと。
 リンナはニィナの肩へ腕を回し、その唇を重ねた。
「ん……ちゅ……」
 ニィナは拒まない。入り込んだリンナの舌を、やさしく吸った。
「んはあ……ほら、こうして、私達の仲のよきことを見せてあげましょうよ」
「ん……いいけど、今日はどっちが受けるの?」
「いやですねえ。ニィナ様。乙女の口からそんなことを言わせますか」
 リンナはニィナのドレスをはだけさせながら、共にベッドへ倒れ込んだ。
「そんなの、どちらも、飽きるまでするに決まっているじゃあないですか」
「あー……」
 ニィナはふと『房中術』を使えないか、考えてみた。
 無駄だった。
 そんなものを使わなくとも、ニィナはとっくに、リンナがそこにいるだけで、随分参ってし
まっていたのだ。
「ねえニィナ様。私のことは『お姉ちゃん』と呼んでも良いのですよ?」
「それ、洒落になってないから」
 ニィナとリンナ。
 二人は今日も、この王国で笑っている。
261 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/28(水) 13:06:15 ID:4hOYj1DC
以上、投下終了。

長っ……かっ……た……
262 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/28(水) 14:47:15 ID:QvVINDbZ
GF(Good Futanari)!
263 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/29(木) 01:10:03 ID:UJBqEods
久々に読み応えがあるSSだった。面白かったよ。そしてエロかったよ!GJ!

後日談的な感じでニィナとリンナのいちゃらぶエロスな話を所望します!
264 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/29(木) 08:36:34 ID:nWXTEAha
最近投下が頻繁で嬉しいなぁ
265 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/29(木) 12:21:41 ID:P2jb1Nxq
あんまりレスつかないのが申し訳なくなるな(つД`)

女王にバトルで勝ったあとはおしおきレイプしたんですよね? ね?
266 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/29(木) 12:27:59 ID:ijgryPMl
アナルふたで賢者になった状態で続き読んでたら力尽きてたんだぜ
改めて言おう。God Jobであると
267 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/29(木) 19:38:13 ID:Gcsnhjid
>>249
GJ
268 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/10/30(金) 11:05:33 ID:v8BiSsSt
 補足というかあとがき。
 スレ投下時には『統治』は第四位魔法としましたが、正確に第六位魔法でした。『宝座』は
第七位で変わらず、『最上位』は実質的には第九位となっています。
 オカルトやファンタジーに明るい人なら、ピンと来るかもしれない設定回りなので、細かい
数字の間違いが致命的になるかもしれなくて。
>>265
 とはいえ、すみません。母娘はちょっと無理いッス。そもそも、エロで解決することが不可
能になったからこそチャンバラが起きたので。

 ただ、そのせいでエロが削られたのは確かなので、いずれ、何か、書きます。
269 名前: ◆JOwj6iT3To [sage] 投稿日: 2009/10/31(土) 07:07:17 ID:T5I8hIHL
とうか
270 名前: みんなのオナニスト [sage] 投稿日: 2009/10/31(土) 07:08:24 ID:T5I8hIHL
 私は花菜(はなな)。オナニスト協会総帥である。気が付けば総帥などという身分になって
しまっていた。一体どこで道を踏み違えたのだろうか。
 思い起こせばあの日。檸檬との激しいオナニーの後に気絶し、そして目を覚ました私は、体
中がべとべととした白濁液で覆われている事に気が付いた。全裸だった。そしてもの凄い臭気。
横を見れば、制服をぼろぼろにし、私ほどではないが白濁液に塗れた檸檬が、えんえんと声を
上げて泣いていた。なんでも、あの後、色欲に猛り狂った女生徒達が、私に向かって大挙して
押し寄せてきたらしい。檸檬は私(の貞操)を守るため、それはもう、ちぎっては投げ、ちぎ
っては投げの、八面六臂の大活躍だったとか。おかげでどうにか、私の貞操は死守されるに至
った。檸檬には素直に感謝せざるを得ない。ありがとう。
 だが、死屍累々の女生徒の山の傍らで、檸檬は黒いオーラを発しながら、「ゆるさない…
…!絶対に……!」と言葉を洩らしていた。そして、その日から全てが変わった。

 私としては、あの日の事件は、終わってみれば割とどうでもいい事であったので、翌日も何
喰わぬ顔で登校し、窓から差し込む陽気にあてられぐうたらしていたのだが、そこに突然、校
内放送が響き渡り、教壇上の電子スクリーンに檸檬の姿が映し出された。檸檬は何か豪華な椅
子に膝を組んで座っていた。
『テステス、テステス。あー、聞こえますか。聞こえますか。オホン。生徒諸君。今この時を
もって、この学校は、我々オナニスト協会の支配下におかれました。これより、全校のオナ
ニー活動は、全て、我々オナニスト協会の統制に従っていただきます』
 それを聞いていた女生徒達は、ぶーぶーと不満を撒き散らし始める。
「えー!チンポシコりくらい好きにやらせろよー!」
「ちょっと勝手すぎるー!」
「かーえーれ!かーえーれ!」
 随分と状況を呑み込むのが早い女生徒たちもなんだかな、と思った。
『なお、抵抗せずに従ったものには、総帥の目の前でオナニーできる権利が与えられます。こ
れを以後、オナニー権と呼称させていただきます。オナニー権にはポイントが割り振られ、ポ
イントの売買を行う事も可能です。また、ポイントを貯め、それを消費する事によって、なん
と!総帥の生肌を拝みながらオナニーする権利を購入する事も可能になるのです!万歳!総帥
万歳!花菜総帥万歳!』
 『花菜総帥万歳!』と檸檬が言った所で、教室の空気ががらりと変わった。背筋にあの悪寒
が走る。女生徒たちは一斉に私を見つめてきた。やがて、そのうちの一人がユラリと体を起こ
し、私ににじりよる。
『素直に従えばよし。従わぬ者には……。そうですね。言うよりも見てもらった方が早いでし
ょう』
 檸檬はパチンと指を鳴らす。すると、教室の窓が砕け、遮る物のなくなった窓から、銃を構
えた黒服が十名ほど、教室に突入してきた。黒服の何名かが、私ににじりよってきていた女生
徒を一瞬のうちに拘束し、そしてひん剥いて、校庭に連行して亀甲縛りをかまして放置する。
電子スクリーンにはその一部始終が生中継されていた。
『あれが、従わぬ者、そして身勝手なオナニー活動を行った者の末路です。分かったかッ!射
精する事しか頭にないチンポ豚共ッ!』
 一体なにがどうなっている事やら。私はただオナニーが出来ればそれでよいのに。
 隊長格の黒服が、サングラスの位置をクイクイと直しながら、すまなそうに言葉を発する。
「いや、あんたらに恨みはないんだけどね。待遇がすっげえ良かったもんだからさ。ウチには
さ、かわいいかわいい子猫ちゃんたちが、なんと14匹も腹空かせて待ってんのさ。だから、
猫に噛まれたとでも思って勘弁しておくれ」
 なかなかにダイナマイトなンバーディッ!な感じで、そそるおねーさんである。オナニスト
の血が騒ぐ。
 そのまま滞りなく校内は制圧されていき、名実共にこの学校はオナニスト協会の統制下に置
かれ……た、というわけでもなく、一年生の制圧は失敗したらしい。黒服隊長のおねーさんが、
「あのバトルサイボーグが居るなら契約条項に書いてくれてないと困る〜!」とか言いながら
逃げだしてきたところを見ると、まあ多分、柚子に反撃の一つでも喰らったのだろう。それを
聞いた檸檬も『い、一年生はしょうがないですね、め、免除します』とか言って冷や汗を垂ら
していた。流石の檸檬も柚子は怖いらしい。
271 名前: みんなのオナニスト [sage] 投稿日: 2009/10/31(土) 07:08:54 ID:T5I8hIHL
 とりあえずこの学校を制覇したオナニスト協会は、その魔の手を学校の外にまで伸ばし始め
た。ビラを蒔き、街宣車を走らせ、無思慮なオナニーには武力でもって弾圧を加える。一週間
もする頃には、この学校を中心とした10km四方の地区は全てオナニスト協会の支配下にな
っていた。その後も規模は拡大していったようだが、私の知るところではないので詳細は覚え
ていない。まあ、それも精々、私と檸檬が卒業するまでの事なのだろうと高をくくっていたの
だが、それは誤りだった。
 私と同じ大学に進学した檸檬は、オナニスト協会活動を留める所を見せず、一月かからずに
キャンパス内を完全に制圧した。ちなみに、檸檬の肩書きは『総司令』らしい。そんなこんな
で色々あって、現在に至る。

「次のオナニストッ!前に出よッ!」
 檸檬が声を張り上げ、太鼓がドォン!ドォン!と打ち鳴らされる。すると、黒いローブに身
を包んだ女性が、私の目の前まで歩いてきて跪く。ちなみに、私はなんか豪華な椅子に座らさ
れて派手なガウンを着せられていた。地下に建設された活動ホールの中、数千から数万人の信
者達が整列してその推移を見守っている。もはや協会というより教会だ。教団だ。
 ぶっちゃけ私はあがり症なので、その異常な人の数を目の前にして視界が真っ白になってし
まい、身動きが取れなくなってしまっていた。
「嗚呼……総帥のなんと神々しいお姿……!わたくしのあさましいチンポオナニーをご覧くだ
さいまし……!」
 女性はローブの隙間からペニスを露出させ、それをゴッシゴッシとしごき始める。目の前の
床はもう何十人分かの精液でベッチャベチャになっており、精臭がすさまじい。なんだかんだ
で私もボッキンキンだ。
「そ、総帥にチンポが視姦されておりますぅーっ!チンポからはしたない汁が出ますぅーっ!
イクぅーっ!」
 女性は腰を突き出し、そのペニスから白濁した液をどっぷどっぷと噴き出し始める。はあ…
…。いい加減に私も射精したい。女性はしばらく放心しているようであったが、黒子に脇から
抱えられて退場させられた。ホールの中にダカダカダカとドラムロールの音が響き渡り、照明
が落とされ、私とその横に立つ檸檬にステージライトが照らされる。
「オナニスト諸君!次のオナニストはなんと!聖飲権を行使するようです!この場の幸福を噛
み締めましょう!」
 檸檬がそう叫ぶと、信者達はどよめき、次第に歓声を上げ始める。
「総帥の聖液……!」
「おお……!なんと羨ましい……!」
「総帥万歳!花菜総帥万歳!ぱゃんに゙ゃんじゃんじゃいぃぃっ!」
 よくわからないが聖飲権とは私の精液を飲む権利の事を言うらしい。私としても顔射するだ
けなので楽だし、早く射精したくてたまらないのでとりあえず助かる。
 歓声の中、やっぱりローブを着た少女が、おずおずとステージに上がってくる。そういえば
よく見る顔だ。そのかわいらしい風体に似つかわしくない凄まじい射精をするので、その回数
も含め、私としても印象に強く残っている。まあそれでも私の半分くらいの量なのだが。少女
は観衆に向かって笑顔で手を振る。そしてローブをたくしあげ、四つん這いになって尻を観衆
に向ける。いや、どっちかと言うと私もそっち側に回りたい。少女は紅潮した顔で、私に向か
って口を開け、舌を突き出す。
「ほぅふいのふぇいえひをひょうはいふははひまふぇい……」
 ちょっと何を言ってるのかよくわからない。が、まあとりあえず私がオナニーをすればそれ
でいいのだろう。私がガウンを脱ぎ捨てると、ドッシャーン!ドッシャーン!と銅鑼が鳴り響
く。少女の眼前にペニスを突き出し、そして思いっきり扱く。ああ、これでやっと射精できる。
と思ったのもつかの間、沸き上がった大歓声とその熱気にアテられて、テンパってしまい、上
手く射精する事が出来ない。銅鑼もうるさい……。はあ……。
「総帥の御手印だーっ!」
「おお……ありがたや……!」
「いま私に挿れたの誰ーっ!?」
 ああヤバイ。余計に緊張して射精が出来なくなる。そんな私の様子を見て、檸檬が少女に檄
を飛ばす。
「そんな程度で総帥が達せられると思っているのですかッ!もっとあさましく総帥をお誘いに
なるのですッ!」
 少女は腰を高く突き上げ、鼻息をふんふんと洩らして舌を更に突き出す。かなりのアホ面だ。
私のペニスがビクンと反応する。そういえば私は、自分のアホ面にも興奮していた気がする。
272 名前: みんなのオナニスト [sage] 投稿日: 2009/10/31(土) 07:09:28 ID:T5I8hIHL
 私はしごく手の速度を速めていく。我慢しすぎた。どれだけ出るのか予想も付かない。
「……おっふお……やっと射精できる……チンポからザーメン出せる……んほぉ……アホ面に
ザーメン発射するぅっ……!おうっ……おお……いぐ……いぐううううんっ!」

 びゅばああああっ!びゅろろろっ!びゅびゅびゅぶっ!ぼぴゅう!ぴゅるるるんっ……

「……おおんっ……ふおおんっ……ほうぅ……ふぅ……」」
 私のペニスから発射された精液は、少女の口内に直撃して、鼻筋に激突して跳ね返り、そし
て頭を越えて少女の遙か後方にまで噴き上がっていく。
「総帥のお聖液……!」
 少女は四つん這いのまま腰を震わせ、時折ビクン、ビクンと痙攣する。どうやら少女も達し
てしまったようだ。
 私が射精を終えると、ホールはしんと静まりかえって、時折「ふぅ」だの「はぁ」だのの溜
息が聞こえてくる。人々の群れからは何か湯気のようなものが上がってきているようにも見え
る。何が起きているのかは、ちょっと想像したくない。
「お開きである!今日の活動はこれにてお開きである!」
 檸檬が何か切羽詰まった様子で叫ぶ。黒子が二人で椅子を持ち上げ、椅子で私の体をキャッ
チしてそのまま控え室に連行する。流石に疲れた。肉体的にはまだまだいけるのだが、精神的
に辛いものがある。

 控え室に着いた私は、テーブルの上に薬缶を見つけたので、起きあがってそれを手に取り、
再び椅子に座る。薬缶に口を付けてぐびぐびと飲む。麦茶だ。
「ぷは、うまい」
 さて、どうしたものか。私のペニスはまだビンビンである。しかし、このままオナるのもな
にやら気が引ける。何かが足りないのだ。いや、違う。何かが余計なのだ。私が求めるオナ
ニーとは、安全な所から構えて狙撃するような、刺激と安寧が入り交じったような、そんな感
じのものなのだ。どこかバランスが崩れているのかもしれない。
 控え室のドアがギイと音を立てて開く。
「……はなちゃん……」
 檸檬だ。まるで独り寝を怖がる少女のような様子で、枕の代わりに、私があげたオナホール、
を抱きかかえている。
「……檸檬……」
「……はなちゃん、あのね……れもんも、ほしい……」
 檸檬は私の前に正座して、ぺろりと舌を突き出す。まるで小悪魔が微笑んでいるかのような
誘惑。何か違和感は残ったままだが、体は正直だ。私のペニスはミチミチという音を立てそう
なほどの硬さになる。
「……うん……檸檬、檸檬も……」
 私は檸檬の鼻先にペニスを突き付け、それを握る右手を律動させる。檸檬は私のペニスを凝
視しながら、前屈みで正座して腰を揺すっている。ぷう、ぷうと音が聞こえる。檸檬はオナホ
にペニスを挿入しているものと思われる。『ふたりはピュワピュワ』は尺がある上に貫通型の
オナホのため、先端を手で押し潰して内部の空気圧を調整しているのだろう。ここからではよ
く見えないが、その音が聴覚的な刺激として私の興奮を高める。
 私が扱く力を強めると、ペニスがやや上にずれる。すると、檸檬が目でそれを追って、やや
アホ面になってしまう。私は調子に乗って、ペニスを上にグイグイずらす。檸檬の顔はかなり
のアホ面へと変わっていく。
「檸檬……エロアホかわいい……」
「はなひゃぁん……ひひょひ……」
 檸檬の間抜け面を私の精液で汚してやりたい。ああ、違う。いや違わない。でもそれでいい
のか。
「檸檬……檸檬の顔にぶっかけていい……?ねえ……?檸檬……」
「……いい……いいん」
 私はなおも手の動きを速める。ああ違う。心が歪んでいく。恐ろしいまでの快感。私が求め
ていたのは、これじゃない。壊れてしまう。私が壊してしまう。大好きな檸檬を壊してしまう
……!嫌だ……!
273 名前: みんなのオナニスト [sage] 投稿日: 2009/10/31(土) 07:10:06 ID:T5I8hIHL
「あはは……!かわいい檸檬……!私がグチャグチャにしてあげる……!チンポザーメン……!
イクよ……!ほら……!」

 びゅびち!びゅばば!びゅち!ぶぱっ!びゅっ ぴたっ

「あはは……!チンポミルク……!かわいい……!檸檬……!」
 私は檸檬の顔面を余すところなく精液で汚していく。嬉しい。哀しい。気持ちいい。
「はなちゃん……けぷ……ミルク……ふぅぅん!」
 下の方からこぷこぷと音が聞こえる。オナホールの先端から泡を立てて白濁液が流れ出して
くる。檸檬の顔を覆っているこってりとした白いゼリーの上からも、恍惚とした表情が見て取
れる。ああ、違うよ。それは違う。
「はなちゃぁん……ほしい……ほしいよ……はなちゃんの……」
 それ以上言わないで。私は知っている。私に眠っている恐ろしい獣欲の塊を。そして、檸檬
がそれに耐えきれないという事も。
「……はなちゃん……オナホ……私の口をオナホにして……」
 違う!檸檬はオナホールなんかじゃない!他の奴がどうなろうが知ったこっちゃない!私が
どうなったって構わない!でも、檸檬だけは違う!だって、私の大好きな檸檬!檸檬がオナ
ホールだなんて、そんなのは嫌だ!
「檸檬のクチオナホ、犯してあげる……!」
 やめろ!ああ……!なんてかわいいんだ……!檸檬……!私は檸檬の側頭部を掴み、そのか
わいい口にペニスを挿し入れる。
「んもーっ!んっ!んぐぅーっ!ふぐぅーっ!」
「ほら、美味しいでしょ!私のチンポ!檸檬のお口もクチュクチュトロトロで、とっても気持
ちいいよ!檸檬はほんとにオナホだね!オナホ檸檬!」
 なんでそんな事を言うんだ。檸檬は私の一番大切な人なのに。私は、私が一番大切な人すら
モノ扱いして、ただの性欲の対象でしかないというのか。私は檸檬の髪を掴んで頭を前後に揺
すり、檸檬の喉の奥まで、ペニスで蹂躙していく。
「んもぇっ!んぐ!おぶ!うぶぅーっ!」
「オナホにはオナホらしく、ザーメンをあげる!チンポミルクでパンパンにしてあげるんだか
らッ!」
 私は腰を激しく突き動かし、檸檬の頭をモノのように前後させる。ペニスが弾ける。

 ぶびゅる びゅぐぐ ごぶゅ ぐぶう どぐん どぐん

「あはは……はは……はっ……はは……」
「んぐぅーっ!んぐえっ!うぐ、ぐほ、げほっ……げほ、おえっ」
 手で檸檬の頭を押さえながらペニスを引き抜く。檸檬は激しくえずいている。鼻からも精液
が逆流している。
「はっは……うはは……は……」
「げふ、ぐ、は、はなちゃぁん、えふ」
 嗚呼。綺麗だ。かわいい。大好きだ檸檬。どうして、こんな非道い事をした私にまだそんな
優しい笑顔を向けてくれるの。檸檬のかわいい顔をこんなにあさましい液体でべとべとにして
しまった私に。
「はは……はう……はぐう……」
「ふ……はぇ……はなちゃん……?」
「はううううう!ふえ!ふええ!ふえええん!うああああああああん!」
 涙が溢れてくる。止まらない。どうしてだ。何もかも矛盾している。私は壊れていたんだ。
初めから。好きなのに。壊したい。檸檬。逃げてくれ。この私から。
「あああああああん!うあああああああん!」
「はなちゃん……?どうしたのはなちゃん……?はなちゃん!」
 私の体が柔らかいものに包まれる。檸檬。何故。
「大丈夫だよ、はなちゃん。私は、大丈夫だから。好きだよ、はなちゃん」
「ふううう!ずぎ!わだじも、れもん、ずき、ひうっ、ひああああん!」
 泣きじゃくる私を、それでも檸檬はそっと抱きしめてくれた。
「はなちゃん、はなちゃん……」
「れおん、ひぐ、ひぐ」
 私はしばらくの間、檸檬に身体を預けて、ただひたすらに泣いていた。

 花菜19歳。今はただ、静かにオナニーがしたい。
274 名前: ◆JOwj6iT3To [sage] 投稿日: 2009/10/31(土) 07:10:52 ID:T5I8hIHL
おわり
275 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/10/31(土) 12:09:02 ID:QuYfK4uT
>>273
GJ
>「入れたの誰」
許可が要るのはオナニーだけだから、我慢出来ない娘は誰かに入れちゃえばいいのか。
276 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/01(日) 00:40:32 ID:ZDRItm+V
>>274
GJ
このオナニーへの並々ならぬこだわりは一体……
葛藤しながらも犯す姿よかったです
277 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/01(日) 01:31:17 ID:gOYHb6zm
なぜ進学させたしw
278 名前: ふたになっちゃった [sage] 投稿日: 2009/11/01(日) 11:26:45 ID:JS96n2PH
>>227-230の続き
スパンキング、アナル、近親相姦、僕っ娘

************************************************
ハアッハアッ……
荒い息のなか、暫しボーゼンとへたりこむ
オチンチンってスゴイ
病み付きになりそう
未練がましく手をやると……
「アレッ!?ちっちゃくなってる」
フランクフルトみたいだったオチンチンが、萎んだ朝顔みたいな形に
「なんでぇ
そんなのヤダよぉ〜」
さっそくオチンチンのトリコになっていた僕は、慌て弄りまわす
ムクムク
僕の心配を余所に、直ぐに復活する愚息
皮に隠れた頭も、恥ずかしげに顔を出した
「ハァ〜〜、良かった」
そういや兄ちゃんのも、昔はこんなんだったっけ
一時はどうなることかと……
ホッと胸を撫で下ろし、改めてふたサンになってしまったなぁと、実感する
あまり嫌じゃない自分も……
「ウン。名誉なことだしね
お国のためにも、家族のためにも」
前向きに考えよっと
先ずは……
「兄ちゃんか……」
下半身が熱くなるのを感じた
たった一人の肉親
軍人だったお父さんは、事故で逝った
お母さんは、会ったこともない
兄ちゃんだけが、私の家族だ
……だっただ
ふたになった以上、僕、小田巻双葉は人ではない
だけど、いや、だから、兄ちゃん、一樹さんと……

思いを固めて立ち上がった
服を手に取るが、思い直す
いいや
そのままの姿で、部屋のドアを開け、お風呂に向かった
仕度を整えながら、ゆっくりと作戦をねる
初めての、そして最期の作戦を……
279 名前: ふたになっちゃった ◆tsGpSwX8mo [sage] 投稿日: 2009/11/01(日) 11:32:16 ID:JS96n2PH
ガチャ
「ただい……、
何だ!?その格好は!」
驚く兄ちゃん
でも、まだ動いちゃダメ
お風呂上り、バスタオルを巻いただけの姿で、うつ伏せに寝そべりテレビを眺める、自堕落な格好
幾つも離れて無いのに、保護者気質の兄ちゃんなら、必ず罠にかかる
「あ、お帰り〜、兄ちゃん」
ダラけた声の演技
「ご飯まだだから、お風呂入っちゃて」
首も上げず告げる
仕事と夜学を終えて帰ってきた兄ちゃんは、お腹を減らして機嫌が悪い
絶対この挑発に乗る
「双葉……」
声が落ちた
もう一押し
「なんだよ!
怒ったんなら、お仕置きでもしたら」
お尻をちょっと突き上げて、軽く降ってみる
「双葉!」
パン
ツッ!
お尻を叩かれた
でも、まだ……
「タオルの上からじゃ効きませんよ〜だ」
逆らう
「何だと!?」
バッ
兄ちゃんは、キッチリ巻いたバスタオルを捲りあげた
「!?」
パンツも履いてない、生のお尻が晒される
兄ちゃんには、予想外だったのだろう
捲ったまま動きが止まる
考えさせちゃダメだ
「なんだよ、妹のお尻が珍しい?
しょっちゅう見てるクセに
それとも、エロいことでも考えてるの?」
更に挑発
この角度だと、足を閉じていても、お尻の穴まで丸見えのはずだ
前のカモフラージュになる
「双葉!」
兄ちゃんの怒声
パンッ!
同時に、凄い力で叩かれた
「クウッ」
イタイ!
でも、まだ音を上げるわけにはいかない
パンッパンッパンッ……
「ヒッ、クッ、アアッ……」
悲鳴を噛み殺す
何だか、痛さが何時もと違う
僕が変わったから?
痛さは前よりキツいけど、何だかその刺激が、甘やかに感じる
身体の芯から、もっと欲しいと訴えてくる
『兄ちゃんを、興奮させるためだったのに』
280 名前: ふたになっちゃた ◆tsGpSwX8mo [sage] 投稿日: 2009/11/01(日) 11:34:36 ID:JS96n2PH
「アン、アアッ、アクゥッ……」
変な嗚咽が、僕の咽から洩れ出していた
洩れてるのは、声だけではない

ジュン……
お股からお汁が
オマンコからも、オチンチンからも……
心の中は、泣いちゃうぐらい恥ずかしいのに、身体は裏切って、もっともっととお尻を突き上げた
オチンチンは、足を閉じて隠しているけど、オマンコは晒されちゃってるよぉ
兄ちゃんも、絶対気づいてる
叩きかたが変わった
お尻の穴や、オマンコを直接叩いたり、叩く手を止めて、腿や腰の辺りまで撫で廻したり、打った後、
お尻のほっぺを開くように掴んだり、そのままジッと見つめたり……
作戦は成功してるけど、このままじゃ僕のほうが持たない
「兄ちゃん、ごめんなさい……」
無意識に謝ってしまった
「双葉……」
いつもの、優しい兄ちゃんの声
大きな手が、頭を撫でる
『これじゃダメだ』
心の中では、自分のミスを叱咤したけど、その暖かさに酔いしれてた
だが、
「これで、最期だ」

パァン!!
不意をついた、最後の一撃ち
「ヒギィ!」
ビュビュッ……
堪える間もなく、達してしまった触りもしないオチンチンがビクビクと暴れ、お汁を吐き出す
床にぶちまけられたソレに、兄ちゃんは気づいた
281 名前: ふたになっちゃた ◆tsGpSwX8mo [sage] 投稿日: 2009/11/01(日) 11:36:53 ID:JS96n2PH
「双葉!ソレっ……」
「ウン。生えちゃったんだ」
射精後の酩酊感も覚めないうちに、兄ちゃんの詰問を受ける
「ゴメンね。兄ちゃん
双葉、人じゃ無くなっちゃった」
確かめて貰うよう、足を広げお尻を向けた
頭は逆に、下げている
ふたなりになるのは名誉なことだけど、兄ちゃんを一人ぼっちにしてしまう
それだけは、申し訳なかった
「何言ってんだよ。名誉なことだ
うるさいヤツが居なくなって、俺もせいせいするさ」
兄ちゃんは明るく応えた
「あ〜〜、ひっど〜い」
僕もいつもの調子に戻る
身体を起こし、叩くフリ
そう、悲しんでも仕方ない
どうにもならないなら、笑っていよう
「まあ、これで俺も独り身だ
身内にふたなり様が出たなら、軍に志願出来るかもな」
「それどころか、士官学校の試験だって受けられるよ」
「えっ、まさかお前……」
「ウン、まだ処女だよ」
考えてみれば、妹にまさかはないよね
でも、僕ぐらいの歳でバージンは、やっぱり珍しい
大抵、初潮がきたら、ふたサンに開いて貰うもんだもん
でも、僕はしなかった
こんな予感が、あったのも知れない
「縁起物だし、高く売れるよ
そうすれば、市民ランクも上がるし」
「でも……」
「将軍さまに出世したら、僕を個人副官に出来るよ」
笑っていう
夢物語なのはわかっている
でも、少なくとも兄ちゃんの夢は叶うんだ
これが、僕の恩返し
「そうだな
出世したとき、バインバインに育っていたら、考えてやる」
兄ちゃんも笑った
目尻を光らせながら
「じゃあさ……」
兄ちゃんに、抱きつく
「試してみてよ」
顎を肩に乗せ、しっかりしがみついた
真っ赤な顔を見られたら、きっと話せなくなるから
「双葉?」
「一樹様、私を抱いて下さい」
心臓をバクバク響かせながら懇願した
「双葉、お前……」
「もう双葉はいません
今の私は、名も無きふたなりです」
体を引き離し、瞳を合わせながら兄ちゃんに別離を告げる
「新鉢は捧げられませんが……」
ケダモノのように、四つんばいになり、両手でお尻を割り開いた
「不浄の門でよろしければ、お情けを頂戴したくあります」
282 名前: ふたになっちゃた ◆tsGpSwX8mo [sage] 投稿日: 2009/11/01(日) 11:41:25 ID:JS96n2PH
恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい……
小さい頃から、ずっと一緒だった兄ちゃん
お風呂も一緒に入ってた
お漏らしの後始末もしてもらった
お医者さんゴッコもしてた
着替えも見たり、見られたりした大好きな大好きな兄ちゃん

だけど、それは兄妹として

異性としては、ガマンしていた
多分、兄ちゃんも一緒
僕を、妹として守る兄ちゃんは、同時に、女を見る男でもあった
でも、妹でいたかったから
兄ちゃんでいたかったから
男と女を押し殺していた
だけど、僕は人では無くなった
兄妹では無くなってしまったのだ
僕はこれから、国の、男のモノとなる
ある意味、オモチャみたいなモノに
でも、最初に受け入れるのが、この人なら……
誇りをもって、生きられるような気がする

サワッ
「ヒャン!?」
腫れ上り、敏感になったお尻に、微かな刺激が流れた
暖かい大きな手の感触
ツッ〜〜……
滑らかに蠢き、僕の両手を掴む
両のお尻のほっぺを、僕に替わって割り開く
そして……

チュッ

初めてのキスは、お尻の穴だった
アッ、アアッ!
「愛してるよ、双葉」
お尻に舌をこじ入れながら、兄ちゃんは言った
僕はそれを、上の空で耳に入れる
『用意しておいて良かった』
ウォシュレットで、中まで洗っておいたのは正解
恥ずかしくて死んじゃいそうだけど、なんとか持ちこたえられる
「ずっと、こうしたかった」
指まで、押し込まれる
いきなりは無理だから、お尻のシワ辺りを丹念にマッサージしてから
潤滑油は、兄ちゃんのツバと、僕のジュース
弄られてるのはお尻なのに、オマンコはジュクジュクと、お汁を湧き出させる
内腿を滑り落ちて、膝まで濡らした
そして、オチンチンも、兄ちゃんに捕まっている
「兄ちゃん、兄ちゃん……」
やはり、オチンチンの扱いは、一日の長があった

クチュクチュ……
巧みに弄り回すクセに、出そうにると、愛撫を止めてしまう
はち切れそうなのに、出させて貰えない
「兄ちゃん
僕、切ないよぉ」
「双葉、どうして欲しい」
「イカせてぇ〜」
身体を支えられず、床に頭を突っ伏しながら、兄ちゃんに哀訴した
283 名前: ふたになっちゃた ◆tsGpSwX8mo [sage] 投稿日: 2009/11/01(日) 11:45:35 ID:JS96n2PH
ツプッ
「……ヒッ!?」
初めてなのに、僕のお尻はスルリと呑み込む
兄ちゃんは、呆気なく僕の中に、侵入を果たした

「…………っ」
ビュビュッ……
ひと突きで、イッてしまった
声も出せ無いまま、全身を痙攣させ、精液を吐き出す
僕が落ち着くまで、兄ちゃんはずっと、強く抱き締めてくれていた
ヒューヒュー……
荒い息をつぐ
姿勢を維持出来ず、足をカエルのように開いたまま、うつ伏せに潰れている
ほとんど、意識を飛ばしても、埋まった男を求め、ズリズリと腰を蠢かしていた
ぶちまけた自分の汚汁をローション代わりにして、オチンチンを床に擦り続ける
我に返ると、そんな浅ましい姿

ジワッ
こんなエロ娘だから、ふたなりになっちゃったのかな
初めてなのに、一人だけ気持ちよくなっちゃって
だから、兄ちゃんと別れなくちゃならなくなっちゃったのかな
少し、落ち込みのスパイラルに嵌まる

グィン!
「ヒャッ!?」
突っ伏していた状態から、一気に引き上げられた
気がつけば、兄ちゃんの胡座に座っている
僕の、大好きだった姿勢
「駄目だぞぉ〜
一人だけで、気持ちよくなっちゃ」
ウリウリ
明るくたしなめる兄ちゃんは、僕の肩に乗せた顎を、グリグリと押し付けた
モオ、くすぐったいよぉ
耳元に囁くその顔は、頬擦りするように近づいてる
落ち込みを察知したな
兄ちゃんめ
さすがは僕の……

「アハッ」
チュッ
初めてのキス
いや、子供の頃は、チューチューしてたし、ふたのお姉さんとか友達の女の子とかとはしたことあるけど
本当に好きな人との、恋人のとしては、ファーストキスだよね

「アンッ!?」
でも、こんな体勢での、ファーストキスって……
お尻は、オチンチンをくわえ込んでいる
兄ちゃんの手は忙しく、僕の身体のアチコチを這い回った
髪を撫で、耳をくすぐる
うなじを滑り落ち、背筋へ
脇腹を通って、お腹を支える
左手で、そんな焦らす動きをしながら、右手は僕のオチンチンから離さない
しごくでもなく、緩く握ったまま、余り動かしてくれなかった
284 名前: ふたになっちゃた ◆tsGpSwX8mo [sage] 投稿日: 2009/11/01(日) 11:58:04 ID:JS96n2PH
「……兄ちゃ〜ん」
ほとんど泣き出しながら、僕は惨めに訴える
でも……
「ウプッ」
口に出す前に封じられた
舌までねじ込む、ハードなキス
首をねじ曲げながら、僕は夢中で貪り続けた




**********************************************************

明るくいきたいが、なんか暗くなりがち
ちょっと、全体主義な世界ですが、たいして考えてないので、余り気にせんで下さい

一本目、トリップつけ忘れました
スイマセン
285 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/01(日) 13:10:10 ID:iZDPxyQ6
>初めてのキスは、お尻の穴だった

アナラーとしてはけだし名文と讃えずにはおれん


伊藤悠のふたなり個人副官見たかったなあ(;´Д`)ハァハァ
286 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/01(日) 13:53:54 ID:armVyU5r
>>285
激しく同意、そして職人さんGJ!
287 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/01(日) 14:54:15 ID:Xy6e17h7
>>280
GJ
さすがに、家族には補償があるのか。
ただ徴収されるだけじゃ、隠すのとか出るかもだからな。
288 名前: ふたになっちゃった ◆tsGpSwX8mo [sage] 投稿日: 2009/11/03(火) 18:11:41 ID:BW4s5Co5
>>227-230
>>278-284の続き
アナル、近親相姦、飲精、僕っ娘

************************************************


チュプッ……
「ハァ〜〜……」
なんか、グニャグニャ
エッチな疼きより、心が充たされちゃった

クニクニ
「フワッ!」
「ちっちゃいなぁ
こんな貧弱で大丈夫か」
コラ、兄ちゃん
人様の乳を揉みながら、聞き捨てならない発言をしやがる
「何言ってんだよ
まだまだ成長期だもん
直ぐにでっかくなるさ」
「悲しいお知らせがあります
ふたサンは、顕現した時点より成長が緩慢になります」
へっ?
「ウソッ!マジで!?」
「まあ、お前はガリガリだから、太れば少しは大きくなるかもな」
ガ〜ン
ショックだ
僕だって女の子
いや、もうふたサンだけど
とにかく、おっきい胸に憧れてた
ふたのお姉さんたちは、大抵おっきいから、あやかりたくてよく揉ませて貰ったり、
吸わせて貰ったりしてたのに……

ガ〜ンガ〜ンガ〜ン……

ズン!
「ヒャン!?」
落ち込む妹を尻目に(上手いこといった?)、お尻を突き上げる兄ちゃん
「兄ちゃんは好きだぞ」
「へっ?」
そういや、兄ちゃんの参考資料は、貧乳系が多い

ズンズン……
「アッ、ヒャアッ!」
お尻系が一番多かったけど、まさか……

「兄ちゃん、ひょっとしてホモ?」
ポロリと口にしてしまった
289 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/03(火) 18:32:57 ID:IhQIvQ6v
そうか。
290 名前: ふたになっちゃった ◆tsGpSwX8mo [sage] 投稿日: 2009/11/03(火) 19:10:39 ID:BW4s5Co5
パァン!!
「キャアッ!」
直ちに、指導が入った
気安くお尻叩かないでよ
クセになっちゃう
「何でじゃ!」
「だって、貧乳好きだって言うし、お尻も好きだって……」
不安なんで打ち明けた
性産業は、神事として国家が管理するふたサン以外、かなりの違法になる
兄ちゃんが捕まったりしたら……
グイッ
ウプッ!
首をねじ曲げ、再度強烈なキス
心臓が跳ね上り、呼吸が止まる

ピチャッ……
涎が糸を引く
やっと解放されても、頭クラクラ……

「俺はシスコンだよ」
「えっ?」
ズン!
「ヒャアッ!」
再び、強いピストンが開始された
ズルい
ちゃんと聞かせて

ズンズン……
「ヒ、ヒアッ、ヒャアッ……」
反論させないように、兄ちゃんは責め立てる

ズンズン……
「お前の胸が薄かったから、薄い胸が好きになった」
「兄ちゃん……」

ズンズン……
「少しでも似てるものを捜して、エロ本を漁った」
「兄ちゃん」

ズンズン……
「お前のちっちゃな尻を、いつも見ていた」
「兄ちゃん」

ズンズン……
「お前の尻を叩きながら、目に焼き付けていた」
「兄ちゃん」

ズンズン……
「尻ならしていいかもなんて、妄想しながらコイていた」
「兄ちゃん」
291 名前: ふたになっちゃった ◆tsGpSwX8mo [sage] 投稿日: 2009/11/03(火) 19:12:51 ID:BW4s5Co5
ズッズッ

「ずっと、ずっとこうしたかった!!」
「兄ちゃん、兄ちゃん……」

ズズン!

「ふたばっ!俺のふたばぁ!!」
「兄ちゃ〜〜〜ん!」

ズン!!

ビュッ!ビュビュッ……
ガクガク……


僕は、身体の中で炸裂したモノに、魂まで打ち砕かれた



ハァ、ハァ、ハァ……
頭の中を真っ白にして、余韻に痺れていた
兄ちゃんはまだ、僕の中にいる

ピチャッ
兄ちゃんが頬を嘗め上げた
なんかネットリ……
「キャアッ!」
兄ちゃんに、舐められてるぅ
いや、ホッペじゃなくて
ホッペに付いた、その、僕のお汁を……
なんでそんなとこに付いてるかと言えば、お尻でイクと同時にチンチンでもイッちゃったからで
元気一杯噴き上げたそれは、見事にお顔を直撃した訳で……

カァーー……
なんか、物凄く恥ずかしい
「ヤアッ、ダメだよ兄ちゃん
そんなの舐めちゃ」
顔を背けるが、

ギュッ
「ジッとしてろ」
捕まったまま
ピチャ、ピチャ……
「アッ、アアッ……」
平然と舐めとる兄ちゃん

恥ずかしくて
申し訳なくて
なさけなくて
嬉しくて

「ふえ〜ん」
泣き出しちゃった

「お、おい。双葉っ」
驚く兄ちゃん
「兄ちゃん、兄ちゃぁん……」
色々ありすぎて、心が限界になったみたいで
兄ちゃんの腕に包まれて、一杯泣いた……
292 名前: ふたになっちゃった ◆tsGpSwX8mo [sage] 投稿日: 2009/11/03(火) 19:16:50 ID:BW4s5Co5
グシュグシュ……
「落ちついた?」
泣き止むまで、優しく抱っこし続けてくれた兄ちゃん
でも、
「まだ駄目」
もうちっと、甘える
「チューしてくんなきゃ泣き止まない」
クチュ……
兄ちゃんは苦笑しながら、直ぐにキスしてくれた

ン?
なんか、マジュイ
いや、兄ちゃんのお口は美味しいのですよ
でも、なんかこう、生臭いものが……
『!?』
僕は、兄ちゃんの頭を押さえつけ、全力で吸い上げた
「ウ〜プ、ウ〜プ……」
兄ちゃんの抗議も無視
くまなく吸い尽くし、
ペッ!
床に吐き捨てる
「兄ちゃん!」
「何すんだよ。もったいない」
この男は……
「なんてことすんだよ
汚いでしょ」
あろうことか、僕の、その……、お汁を、口に貯めてやがりました
泣かせておいて、反省なしかい
「双葉のモノに、汚いなんてないよ」
ウッ
チクショ〜、グッと来た
ヤってることは、最低なクセに……
ダメだぞ。ここで引いたら
「……って、なにやってんの」
ググッ
背面の兄ちゃんが、床に口を近づける
目標は、吐き捨てた……
「ダメ〜〜!」
必死で止めた
「しかし、兄ちゃんは、双葉のが呑みたくあります」
「ダメダメダメ……」
兄ちゃん壊れてるぅ
「……では」
再び、床ににじりよる
「わかった、わかりました
呑ませてあげるから、止めてぇ」
「では、お願いします」
チクショウ
トンでもない要求に屈する僕
でも、
クチュ
「アンッ……」
腰を上げようとすると、当然抜けそうになってしまう
なんか、想像以上に寂しい
「……抜きたくない」
「そうだな」
兄ちゃんも、同じ気持ちらしい
293 名前: ふたになっちゃった ◆tsGpSwX8mo [sage] 投稿日: 2009/11/03(火) 19:25:57 ID:BW4s5Co5
「よし、わかった
兄ちゃんに任せろ」
イヤな予感
グイッ
入れたまま、上体を倒す
これって、お尻に入ってるとこ……
「丸見え
いい眺めだな」
「バカァ〜」
ホンッと、デリカシーがない
そんなんだから、モテないんだ……

ウソ
本当は、モテるの知ってる
僕の面倒みるために、仕事と夜学が忙しいから、彼女つくらないんだ
僕がいなくなったら、彼女出来るといいね……

グチュ……
「ヒャアッ!」
「ほら、気持ちよくなってないで動いて」
「兄ちゃん、サイテー」
僕に、感情に耽る隙を与えない
しょうがない
兄ちゃんのリクエストに応えてやるか……


直ぐ、後悔した


ハァハァ……
体位変更終了
刺激と運動で、息が切れてる
結局、小刻みに動きながら反転し、仰向けになった兄ちゃんに、跨がる形に落ちついた
むろん、お尻で繋がったまま
でも、これでどうするつもりだろう
僕のオチンチン、兄ちゃんに届かないよね
「双葉、お前身体、柔らかいよな」
妙な事を聞く
まあ、柔らかい
股割りは楽勝だし、雑技団レベルと言われる
……って、まさか
294 名前: ふたになっちゃった ◆tsGpSwX8mo [sage] 投稿日: 2009/11/03(火) 19:29:20 ID:BW4s5Co5
「届くよな
そしたら、口移しで……」
「ムリムリムリ……」
なんちゅうことを……
妹に、イヤ、人として要求しちゃイカンこともあるだろう
もう僕は、人じゃ無いからってアンマリだ
憤然と睨み付けると、
「ダメか」

キュン!
そんな目で見ないで
怯えた仔犬のような瞳
こんな兄ちゃん、初めてだ
もう、何でもしちゃう
「で、出来ると思う」

あ〜あ……
言っちゃった






なんか終わらん
ところで、ふたの尿はどこから出るべきだと思う?
竿からだすと、男っぽすぎる気がする
とはいえ、竿を使わないのも勿体ない
どうすべかねぇ
295 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/04(水) 00:58:40 ID:ESU6uew2
どうでもいい
296 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/04(水) 07:26:21 ID:REfijDEH
俺はふた尿は竿から出すのが好きだよ、あとGJ!
かわいいふた子さんの竿をさすって、シーシーさせてあげたい。
そうして耳元で「あれ?固くなってきたよ?」「おしっこ以外も出そうなの?」って囁きたい。
297 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/04(水) 08:40:52 ID:mzsW5+WQ
ツインレーザー派は俺だけか
298 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/11/04(水) 09:30:05 ID:qcGZM2HF
 リアルリアリティで考えれば、尿はちんぽから出るべきとの意見が多い。
 ただタマタマ=大陰唇といった分化を無視してタマ付きのふたなりが存在する以上、妄想す
る分にはフリーダム。
 そう考えると『射精のためだけの穴』というものにロマンを感じられるか、とか『ちんぽと
別なら立ち小便できないっつうか、座ってする場合もちんぽ押さえてしなきゃだめじゃん』と
いったシチュにエロさを感じられるかという話になる。
 でも何よりそれは、腸内放尿プレイができるかどうかに関わるんだぜ!

 というわけで投下開始。
299 名前: 番外・アリステルは働かない [sage] 投稿日: 2009/11/04(水) 09:33:02 ID:qcGZM2HF
 ニィナは走っていた。
「会敵まで残り七十」
 左耳にぶら提げた鈴から、少女の声が聞こえる。その声を頼りに、ニィナは王宮の廊下
を疾走する。
 蛍光石の明かりは白く、王宮の華美な絨毯を鮮やかに照らすが、ニィナはそれを無骨な
ブーツでぐしゃぐしゃに踏みつける。彼女の身を包むのはドレスではなく戦装束であり、
翡翠色の瞳に宿る光は鋭く、金髪のなびかせて風を切る様は金色の獅子に例えられた。
「全く……ゴーレムの暴走を止めるなんて、近衛騎士団の役目でしょうが!」
 まっすぐに前を見据えたまま、走る速度を少しも落とさず、ニィナは耳にぶら提げた鈴
に向かって愚痴る。『風聞』の魔法が付与された通信用の鈴だ。特定の呪文を入力するこ
とで、同じ呪文を入力された鈴との間で音声を共有できる魔道具だ。
「その近衛騎士が軒並み戦闘不能にされては仕方がなかろう? 彼等以上の剣を持つのは、
ニィナを置いて他にはおらぬ」
 少女の声が、やけにのんびりとした調子でニィナをなだめる。それはまるで子供の声な
のに、どこか老成した雰囲気があった。
「大体、リンナがやられたってのはどういうことよ」
「相性の問題じゃ。あやつの『フラジール』は固い敵を相手にすることは想定されておら
ぬ。元々暗殺用じゃからな。その点ニィナの『ラタトスク』の頑健な刃ならば、固い敵に
も通用しよう」
「それが面倒だって言うのよ。製作者はあんたなんでしょう? こういう時のための最終
手段を組み込んでいたりはしなかったの?」
「あるにはあるが。王宮の七割を消滅させるほどの強力な『爆発』が……」
「だぁー! やめ! 女王命令よ! その魔法は決して作動させないで!」
「無論じゃ。ニィナなら、必ずや『わが子』を止めてくれると信じよう」
「もともとはあんたの不手際でしょうが! ったく」
「おっと、会敵まで残り十を切ったぞ」
「……へ?」
 その声に、ニィナは足を止めた。
 左右に首を振り、これまで走ってきた道へも振り返ってみる。
 何もない。誰もいない。
「どこよ? 目標なんてどこにも見えやしないわよ?」
「近づいておるよ。残り五」
「ど、どこから!」
 ニィナは背中から大剣を下ろし、八双に構えた。周囲を警戒する。
「どうやら『わが子』は、とっくにニィナの気配を捉えていたようじゃの。残り四、三、
二……」
「方向を言えー!」
「一……会敵!」
 鈴の向こうからのカウントが切れると同時に。
 ニィナの立っていた床が、爆発した。
「……っ!」
 ニィナはそれよりも早く、その場から飛びのいていた。何かの予兆が見えたわけではな
く、純粋な山勘だった。
「今のは……!」
 飛び上がった勢いのまま、ニィナは天井を蹴る。同時に呪文を詠唱し、自身の周囲に
『統治』による結界を張った。
 ニィナの意識が加速し、砕けた床の破片の一つ一つの動きがゆっくりに見える。肉体を
縛る『世界』の力が緩み、体から重さが消えた。
 そして、見つけた。
 爆発した床の向こう。下の階層に、なんとも形容しがたい異形が潜んでいたのを。
「……何これ?」
「全自動清掃目的ゴーレム。ミョル二ールじゃ!」
 黒鋼で装甲された円盤状の体を持つ、奇妙な物体。
「待って……清掃?」
 聞こえてきた単語に、ニィナは耳を疑った。
「そうじゃ。王宮内のゴミを感知し、これをまず特性の薬液と四本ものブラシで『掃き』、
口で『吸い込む』! 完全なるオートメイション! これで王宮の人件費が大きく浮く
ぞ?」
「いや、でも清掃用のゴーレムがどうして……」
300 名前: 番外・アリステルは働かない [sage] 投稿日: 2009/11/04(水) 09:34:00 ID:qcGZM2HF
 ニィナの疑問はしかし、件のゴーレムを見ればすぐに氷解した。
 ゴーレムの胴体から突き出た、巨大なブラシ。
「完璧じゃろ? ブラシは強くて硬くて粘りのあるアララト鋼製! しかも新型の魔力
炉を使用することにより秒速二百五十万回転を記録! これに落とせぬ汚れはない!
かつ、薬液は地龍の装甲すら溶かし、吸引力は三十トムの岩塊すら持ち上げる! まさ
しく強靭! 無敵! さいきょ――」
「馬鹿だー!」
 思わず、ニィナは叫び、ゴーレムから距離を取った。
 鈴の向こうの言葉の通り、高速回転する鋼鉄のブラシが石畳を削り、撒き散らされた薬
品が粉々になった破片を一瞬で溶かし、そのすべてがゴーレム本体の中央に開いた口へ吸
い込まれたからだ。
「――ただ、ゴミの識別プログラムにバグがあったらしくてな。今は、動くものはニィナ
であろうとゴミと認識してしまっているらしい」
「違う! これ! 明らかにそれ以前の問題だから! っていうか、動くモノをゴミと認
識する必要は全くないはずよ!」
 言いながらも、ニィナは大剣でもってゴーレムの繰り出すブラシを弾いていく。
 驚くことに、その速さはニィナの剣をもってしてもやっと互角といった具合だった。
「……言われて見ればそうじゃな。誰がそんな仕様書を発注したのだ?」
「あんたが勝手に付けたんでしょうが! アリステル!」
 いよいよ我慢ができなくなって、ニィナは声の主の名を叫んだ。
 シュメリア王国魔法士隊長、アリステル・ネクメッティン。
 魔法の技量は勿論のこと、あらゆる知識に精通し、特にゴーレムについては王国一の技
術を持っている。
 しかし、それは彼女の美点でもあり問題点でもあった。アリステルは『より完璧なゴ
ーレム』を造ろうとするあまり、彼女は時たま初期のコンセプトからは大きく逸脱した
『過剰な』ゴーレムを製作し、暴走させてしまうことがよくあったのだ。
 具体的に言うなら、月に七回はこういった事故を起こし、ニィナが直々に鎮圧に当たら
なければ収まらない大惨事へ拡大してしまうことも珍しくはない。
 珍しくはない、のだが。
「こうも毎度のようにやられると、あんたが実は他国のテロリストなんじゃないかとも疑
いたくなるわ……」
 それはそれで、慣れてはいても、ニィナにとっては頭痛の種だった。
「何を言う。わしは王国きっての大賢者だぞ。やるならもっと効率的、かつ徹底的にやる
に決まっておろう」
「……不敬罪、いや大逆罪を恐れぬ大胆発言をありがと」
「何、それほどでもない」
「いや、褒めてない」
 なぜか誇らしげなアリステル声に、ニィナは冷静に指摘を入れる。
 その間も、ニィナはゴーレムと何合も打ち合っていた。
 高速回転するブラシに刃を取られる心配はあるが、これは延びたアーム部分を打てば問
題ない。時たま噴出する薬品も『統治』の結界によって阻まれ、ニィナにふりかかること
はない。とはいえ、残る吸引はなかなかに厄介で、このためにニィナのフットワークに多
少の制約がかかっていた。『統治』の結界が無敵とはいえ、その結界ごと吸引されては、
防御効果は意味をなさない。むしろ縛る力が緩まっている分、踏ん張りが効きにくくなっ
ているとすら言えた。
「このまま打ち合っていてもラチがあかないわ。アリステル。こいつには何か弱点とかな
いの?」
「勿論あるぞ。弱点も備えてこそ『完璧』なゴーレムじゃからな」
 完全ではなく、完璧。あえて不完全な部分を残してこそ作品としての魅力が生まれると
いうのがアリステルの持論だった。
301 名前: 番外・アリステルは働かない [sage] 投稿日: 2009/11/04(水) 09:34:53 ID:qcGZM2HF
「リンナ……」
 ニィナは唇を噛み、片目を細めた。
 泣きそうになった時にする、涙をこらえるための表情だった。

 その半刻後。
「どういうことよ!」
 ニィナは医務室のベッドで眠るリンナを前にして、癒し手達に怒鳴っていた。
「い、いえ、ですから……中和剤の調合ができないのです。リンナ様が受けたのは水属性
第四位魔法『浸透』を利用した特殊な毒なので……」
「魔法なら『解呪』すれば良いでしょうが! 早くなんとかしなさいよ!」
 ニィナは必死だった。
 リンナはニィナにとって、ただの従者ではない。ある種の絆によって繋がった、自らの
半身のようなものだった。ゆえに、リンナを失うことは、ニィナにとってはとてつもない
苦痛となりえた。
「あんたら……この国最高の癒し手じゃないの? こんな、女の子一人助けられないって
言うの? ねえ……ねえ!」
「落ち着かんか。ニィナ」
 ふっと、医務室に入り込んだ声。
「アリステル魔法士隊長!」
「……っ!」
 その声が聞こえた瞬間、ニィナの血が沸いた。ラタトスクを抜き、声の主の首元へ振り
抜く。
「おっと」
 振り抜いた、はずだった。
 実際には、その声の主の首を刃がするりとすり抜け、傷一つ負うことはなかった。
「……やれやれ、熱くなりやすいのは相変わらずじゃのう」
「アリステルぅ……!」
 ニィナが剣を向けたのは、齢十ほどの少女。
 蚕糸のように柔らかな銀髪に、白い肌。瞳の色はルビーのような紅色をしており、人形
のような美しさがあった。
 しかし、着ている服はかなり奇抜だ。身の丈の半分ほどの高さのあるとんがり帽子に、
床を引きずるくらいに長い漆黒のマント。それ以外には、紅い革下着しか付けていない。
それも、平たいヘソの下やつつましやかな乳房の下半分が露出してしまうようなかなり際
どいデザインで、マントがなければ、殆ど裸だと言っても良いくらいだった。
 特別な服装というわけではない。これがアリステルの普段着だ。
「ぬしら。あとはわしがなんとかする。ひとまず部屋を出ておれ」
 アリステルは子供らしい高い――しかしどこか老成した調子の声で――癒し手達に命令
した。
 その有無を言わさない眼光とニィナの剣幕に押し出されるようにして、癒し手達はすご
すごと退散した。この王国においては、アリステル以上に位の高い魔法士は存在しないの
だ。
 アリステル・ネクメッティン。
 彼女は見た目通りの年齢ではない。意図的に魔法で成長を止めているため正確な年齢は
誰も知らないが、シュメリア王国建国にも携わったとまことしやかに囁かれるほどの実力
と名声を兼ね備えた大魔法士なのだ。
「相変わらず、イカレた恰好ね」
「イカした、じゃろ? ニィナ」
 王国内部で、ニィナを呼び捨てにすることができる数少ない人間の一人だ。
 それは、それだけニィナが心許した相手ということもある。
「あんたの道楽のせいで、リンナは……!」
 しかし今のニィナにとっては、それすらも憎悪の対象でしかなかった。
「それについては、完全にわしの落ち度じゃ。責任は取ろう」
「だったら……!」
「じゃがニィナがすべきことは、ここでわしの首を落とすことではあるまい?」
「……!」
「時間が惜しい。このままで解説を行うぞ」
 突き付けられたニィナの大剣に臆した様子もなく、アリステルは続けた。
「あの子が使う薬品は『飢餓水』というものだ。といっても厳密に言うと、純度を極限ま
で高めた『ただの水』じゃ」
「ただの水? それがなんで毒になるの?」
302 名前: 番外・アリステルは働かない [sage] 投稿日: 2009/11/04(水) 09:36:50 ID:qcGZM2HF
 ニィナが直接喰らうことはなかったが、ゴーレムの使っていた薬品はかなりの溶解性を
持っていた。実際、堅牢なはずの王宮の床さえ溶かしてみせたのだ。
「水はあらゆるものを溶かしこむ『最も飢えた液体』じゃ。酸なんかよりもずっとな。時
間さえあれば、岩をも溶かしてしまう」
「……続けなさい」
「掃除に使う上で、これほど都合のよい媒介はない。『飢餓水』はそんな水の性質を、魔
法によって極端化したものなのじゃ」
「それで? それがどうしてリンナをヤバくしてるの?」
「『飢餓水』がリンナの魔力を吸っている」
 肩をすくめ、アリステルは続けた。
「『房中術』と同じだ。『飢餓水』を受けた影響で、魔力を食われている。近衛騎士のよ
うに金属鎧で固めているなら別じゃが、魔力硬化布は液体に弱いから……」
「そう言うこと……!」
 その言葉を聞くや否や、ニィナはリンナの元へ駆け寄った。
 戦装束の帯を解き、胸をはだける。
「待て。ニィナ。何をする気じゃ」
「房中術と同じなんでしょう? だったら私の魔力を……」
「愚か者」
 ぺちり、とアリステルが背後からニィナをはたいた。
「今の状態のリンナが、導引を行える状態か?」
「あ……」
 ニィナはそこで、あらためてリンナの顔を覗き込んだ。
 褐色の肌。しかし今は青みすらさしている。意識も朦朧としているようで、かなりうな
されているようだった。
「わしも詳しくは知らぬが、『房中術』がまぐわいの中で使われ
る術だと言うのなら、意識のない相手には使えまい」
「け、けれど! このままじゃリンナが!」
「案ずるな。ニィナ」
 うろたえるニィナの肩に、アリステルの小さな手が優しく載せられる。
「わしに、良い考えがある」

 そして、アリステルの言う『処置』が始まった。
「あの……何、それ?」
「うむ? ニィナの趣味ではなかったか?」
 裸になったニィナは、ベッドの上にいた。
 そして、その前には、やたら煽情的なレースの下着を纏ったアリステルがいた。
「わしの勝負下着なのじゃが。ニィナには早過ぎたか?」
「い、いや、そうじゃなくて、どうして私は裸なの……」
「説明したろうが」
 呆れたような声を出して、アリステルはニィナを見る。
 正確には、ニィナの股間にある男根を指差す。
「『導引』は無理でも、人の精液には生命を生み出す力がある。実際、ホムンクルスの材
料にもなるしな。それが両性具有のニィナのモノともなれば、効果は桁違いであろう」
「そうなの?」
「アプローチの違いじゃな。これはニィナの物質的な面に着目した処置なのじゃ」
「まあ、わからないでも、ないけど……」
 そうして、ニィナは視線を下へと転じた。
 そこにいるのは服をはだけさせられたリンナ。二人は、二人とも、リンナのベッドの上
にいた。
「具体的に、どれくらいの量が必要なの?」
「それを説明するのも二度目じゃ。その褐色が、真っ白になるくらいじゃ」
「…………」
 ニィナは思わず、肩を縮こませた。
「マジで?」
「マジマジ」
 指を立てて、リンナはニィナの言葉を認める。
「下準備はわしに任せろ。ニィナは、ただぶっかけるだけでいい」
「…………」
 ぞくり。
 ぶっかけるだけ。
303 名前: 番外・アリステルは働かない [sage] 投稿日: 2009/11/04(水) 09:38:12 ID:qcGZM2HF
 それは、ニィナにとってわけのわからない情動を誘った。
 こんなに、触れるくらい近くにいるのに、精液をふりかけることしかしないという、矛盾。
「はあ……はっ……私の、せーえきで、リンナを……!」
 気がついたら、ニィナは自ら男根を扱いていた。
「そうだ。女王のちんぽ汁で清めてやれ!」
「はっ……! はっ!」
 盛りのついた犬のように、舌を突き出して。
 ニィナは右手で、ひたすらに己の屹立を扱く。
「な、なんで、だろ……これ、こういうの……すごい盛り上がるっ!」
 ニィナには、自慰の経験がない。
 貞淑というわけではない。王家の人間は、幼い間から性交に忌避を抱かぬよう、無意識
レベルでの教育が施されている。ゆえにニィナが射精するのは常に誰かの体内だった……
とまでは行かずとも、自分一人だけで射精したことは一度もなかった。
 この時も、ニィナはただ、いつかリンナに手淫してもらったことを真似ていただけなのだ。
 故に、初めて知ることになる。
「ひ、一人でするのって……気持ち良い」
 他人に任せず、自分の手の動きですべてを決める手淫には、満足感があった。予測不能
な動きがない代わり、自分のしたいように愛撫することができ自身の高まりと行為の盛り
上がりが完全に一致している。
「あっ……ああ!」
 そして自らの男根を扱くニィナの中には、ある種倒錯した思いが生まれていた。
 いわく、自分は女なのに浅ましくも男根の快感によがっている。
 いわく、自分は女王なのに、二人の臣下の前でこんなにもはしたない行為に耽っている。
 いわく、そしてその先にある結果が、世界で一番大好きな人を己の白濁で染め上げるこ
と。
 すべてがニィナの罪悪感となり、官能となった。
「い、イクっ! イッちゃう! リンナの髪! リンナの顔! リンナのおっぱい! リ
ンナのおなか! リンナのペニクリ! みんな、みんな、私のセーエキで白くなっちゃう!」
 どぴゅう。びゅるっ。びゅるうっ。
 ニィナの背筋を、快感が貫いた。
 男根が脈動し、白濁を吐き出す。それは緩く放物線を描き、リンナの褐色を染めた。
「はあ……はあ……リンナ、リンナぁ……」
 精液の匂いが、ニィナの鼻をつく。自分がリンナを染めたという征服感が満ちてくる。
リンナはまだ絶頂の余韻の残る男根を、さらに激しく扱き立てた。
「もっと! もっとあげるぅ! 私の、私のせーえきぃ!」
 もはや、ニィナにはリンナの肌しか目に入っていなかった。ひたすらに、白くない部分
を探し、白濁にて染め上げる。
「その調子じゃ。どんどんぶっかけるのじゃ!」
 可憐な睫毛。ふっくらとした唇。豊かな乳房。その頂。ヘソ。肥大化された、クリトリス。
 すべて、ニィナの好きなもの。
 自らの匂いと色を染み込ませるもの。
「あ、あ、ああ!」
 ニィナは塗り潰した。
 快楽の導くままに。
「……よし。こんなものじゃろよくやった。ニィナ」
「は、はあ……」
 気が付くとリンナは、ニィナの精液に浸されていた。
 ベッドからは精液のすえた匂いが満ち、脳髄が痺れそうなほどだった。
 しかし。
「ま、まだ……リンナは起きてない……」
 ニィナはまだ、男根をにぎりしめていた。
 すでに十回以上射精しているにも関わらず、まだ萎える気配すらない。
「十分だ。例え『飢餓水』でも、それだけの精液のもつ生命は喰い切れぬ」
「まだ……」
「信じろ。わしを」
「…………」
304 名前: 番外・アリステルは働かない [sage] 投稿日: 2009/11/04(水) 09:39:13 ID:qcGZM2HF
 アリステルに頭を撫でられ、ようやくニィナは男根から手を離した。
「怖いの」
 自らの肩をひしと抱いて、ニィナは呟くように言った。
「リンナは……その、私にとって、大切な人なのよ」
「だから、失うのが怖い?」
 ニィナは顔を上げて、少し考えてから、首を振った。
「それよりも、自分が弱くなっているかもしれないのが怖い。リンナがいなくなって、ダ
メになりそうな自分が怖い」
「なるほど」
 アリステルは、やはり老成した笑みを浮かべ、ニィナに応える。
「しかし、人は絆によって弱くはならない。手の中にあるモノを失うことを恐れるのは当
たり前じゃ。それは弱さではない。むしろ、だからこそ護ることができるのじゃよ」
「護る……」
「恐怖しないことが勇気なのではなく、恐怖に立ち向かってこそ勇気じゃ」
「……はっ」
 肩をすくめて、ニィナは鼻を鳴らす。
「なんか、今日はずっとテンパったまんまだったわ」
「これ。中世風ファンタジーで『テンパる』なぞ使うでない。中華風ならまだしも」
「中華なら良いの……?」
「ん……」
 不意に。
 リンナが身じろぎして、呻いた。
「リンナ! ……良かった」
 精液で塗れている体へ、ニィナはためらいなく抱き着く。どうせ自分のものだし、リン
ナの汚れを気にするわけもなかった。
「ニィナ、様……?」
「リンナ! リンナぁ……良かったぁ……」
 白濁したリンナの胸元に顔をすりつけるニィナ。それを、リンナは目を丸くして見ている。
「ええと……私はゴーレムに襲われた侍女の女の子を救うために戦って、しかし実力一本
及ばず、妙な薬品をかけられ、体内へ飲み込まれてしまって……それが、どうして今精液
まみれになってニィナ様に抱き着かれているのでしょうか?」
「とりあえずは安心せい。冥界ではないし、お前もニィナも幻ではない」
「う、その声、アリステル様!」
 がばっと、リンナはすぐさま体を跳ね上げ、アリステルに向かい姿勢を正した。
「久しいの。リンナ」
「は、はいっ! 久しいです!」
「リンナ? どうかしたの?」
 声が裏返っているし、言葉遣いも崩れている。尋常ではなかった。
「あ、いや、ニィナ様には関わりのないことでございます。私の、個人的な問題で……」
「そうじゃのう。ちょっとした個人授業じゃ」
「……!」
 ぞぞと、リンナは震えた。ニィナからもわかるほどの動揺だった。
「ちょっと。リンナになんかしたの?」
「なにか。と言うほどではないさ。ただこやつの『調整』には、わしも関わっておっての」
「ああ、その件か……」
 リンナは、生まれた時より『房中術』によるある種のを受けている。男根の代替にでき
るほどに肥大化したクリトリスがその代表だが、それ以外にも、薬物や訓練による調整を
何年にも渡りも受けていた。
 そんな自分の過去について、リンナはあまり話したがらない。ニィナが聞こうとしても、
頑なに口を閉ざした。
「申し訳ありません。ニィナ様。いつかは話しますが、アリステル様も私の調整に関わっ
た人間なのです」
「そう、なの……」
 意外、とは思わなかった。ニィナとて噂を信じているわけではないが、アリステルがこ
の王国最強の魔法士だということは知っている。
 そんな彼女が王国の秘密である『房中術』に関わっていないわけはなかった。
「触手型フレッシュゴーレムの作ったのもわしじゃ。リンナには何度か、テストに付き合
ってもらったりもしたのう」
「あれか……」
305 名前: 番外・アリステルは働かない [sage] 投稿日: 2009/11/04(水) 09:40:57 ID:qcGZM2HF
 本来は拷問用とリンナが説明した、触手型ゴーレム。
 しかしゴーレムがあらかじめ『命令されたこと』しか実行できない以上、その製作には
慎重さが求められる。試作型を何体か作るという例も、珍しくはない。
「対象の反応を見ながら責めを調整する術式が難しくてな。緩ければ絶頂へは行かないし、
きつすぎれば……」
 アリステルがそこでリンナの目を覗くと、リンナはすっと目を逸らした。
 よほど思い出したくないらしい。
「……まあ、今回はそのゴーレムでニィナやリンナに面倒をかけた。その点に関しては、
謝罪しよう」
 ぺこり、とアリステルは頭を下げた。
 口調こそ乱暴だが、アリステルは礼節が欠けているというわけではない。抑えるところ
は、きっちりと抑えているのだ。
「……ところで」
 ぎらんと目を光らせて、アリステルはリンナを見る。
「リンナ。本当におぬし、平気なのか?」
「いや、体にはなんの異常……も!」
 リンナは毅然として、答えようとした。気がついたら精液塗れではあっても、大事はな
いと。
 だがリンナは、唐突に背を折りその場にうずくまった。
「リンナ?」
 ニィナはすぐ、リンナの肩を抱いて支える。
「ふむ。やはり過剰摂取のようじゃな」
 その事態は予想の範疇だったのか、やけに冷静な口調でアリステルが言った。
「魔力とは生命の力。しかし、多すぎれば門の限界を超え、暴走してしまう。ニィナの精
液に込められた魔力は、飢餓水の奪った魔力の量を遥かに超えていたようじゃの」
「そんな……」
「ああ、ニィナの責任ではないぞ。わしのミスだからな」
「んなのはどうだって良いのよ! このままだと、リンナは一体どうなるの?」
 ニィナはリンナの肩を揺するが、返事は何もない。そんな中で見せるアリステルの余裕
が、妙に許せなかった。
「落ち着け。ニィナ。過剰ならば減らせば良い。人間には、そういう仕組みが備わってお
る」
「仕組み? 一体何の……」
「ニィナ様……」
 リンナが、ニィナの手を握った。強く、握り返した。
「ああ、リンナ……大丈夫?」
「ニィナ様。申し訳ありません」
 そして、リンナの手がニィナを引いて。
 ベッドの上に、押し倒した。
 ニィナの両手を固定し、覆いかぶさる。
「ふふ。つまり性交じゃよ。生命の活動として、これほど過剰なものもあるまい」
 笑いながら、アリステルはニィナに告げる。
「体が……ニィナ様の精液が、熱いんです……匂いも、すごくって……」
 そして、すでに固く勃起している自身のそれを、ニィナへ押し付けた。
 押し付けて、先端をすり合わせる。
「な、なによ。私だってそれくらいは……」
 ニィナは突如押し付けられたリンナのモノと、十数回ね射精を経ても未だ萎えることの
ない自身のモノとを比べる。
 いつものことであり、なんでもないことだった。
「果たしてそうかな?」
 ニィナへ向かい、含み笑いを浮かべるアリステル。
「何を……」
 問い返そうとするニィナ。
 しかしそれを、リンナの肉槍が許さなかった。
 不意を突くように、ニィナの女陰を貫いたのだ。
「はぎ……ぃ!」
 痛みではない。ニィナを叫ばせたのは、快楽。
306 名前: 番外・アリステルは働かない [sage] 投稿日: 2009/11/04(水) 09:42:21 ID:qcGZM2HF
 いつも感じているはずのニィナが、今日に限ってやけに熱く感じられる。
「リンナの余った力が、すべてお前さんに注ぎ込まれているのがわかるかのう? そして
力を得ることは生体にとって『善いこと』であり『気持ち良い』ことでもある。『導引』
の逆じゃな」
「は……んは!」
 あたたかい光が流れ込むのが、ニィナには確かに感じられた。それはとてつもない多幸
感を伴い、涙すら出そうになる。
 魔力を吸われる時に感じた快楽とは、また違う感覚。体全体が、ぽかぽかとあたたかく
なっていく。
「はふあ! ニィナ様のおまんこ、すごく気持ちいいですよお!」
 そして快楽と言うのなら、リンナも『ニィナに吸い取られる快感』を受け取っていた。
 ニィナの胸に覆いかぶさり、乳房を乳房で潰す。自然と乳首がこすれ合い互いを高める。
しかし上半身を密着させていながら、リンナの腰は激しくニィナへ打ち付けられる。リン
ナの肉槍が、淫靡な音をたててニィナの愛液をかきだしていく。
「人間と言うのは不思議じゃのう」
 しみじみとした口調で、アリステルは呟いた。
「与えることも、与えられることも、方法によってはそんな快楽となりうる。こんな生物
は、人間だけじゃろうな……」
「? アリステル様?」
 いつの間にか、アリステルはリンナの背後にいた。その気配に気付き、振り返ったリン
ナは目を丸くする。
 アリステルの股間に、男根が生えていたのだ。それも、リンナはもとより、ニィナのそ
れよりも遥かに太い。
「わしの体内の『水』を操作して生やした擬似男根じゃ。ま、それほど時間は持たぬが……」
 アリステルはそれを、リンナの肛門へねじこんだ。
「リンナが過剰摂取した魔力を鎮めるまでくらいは、使えるじゃろう」
「ひゃん!」
「あ、アリステル?」
 リンナの下から、ニィナが疑問符を発する。
「肛門くらいは良いじゃろ? ニィナもそこまで狭量ではあるまい」
「……いや、その……うん」
 あまりにも堂々とアリステルが言い切ってしまったため、ニィナも二の句が継げない。
 本来ならこれは、前代未聞である。女王の妾たる女性を、臣下の女性が犯すなどとは。
 しかし、ニィナがそれを素直に指摘するには、匂いが問題だった。リンナを包み、ニィ
ナへ纏わり付く濃厚な精液の匂いが、判断を鈍らせていた。
 なんでもいいや。気持ち良いなら。
 そんな単純な気持ちが、ニィナにそれを許容させた。
「ふああ! お尻も良いですよお! アリステル様!」
「ふふ。そうじゃろ。太くて固くて暴れまくりじゃろ」
「…………」
 しかし、許容したことと対抗心を燃やすことは別だった。
 ニィナはリンナに貫かれながらも手を伸ばし、リンナの膣口を指でくすぐる。
「ひふっ! 姫様?」
「入口をくちゅくちゅされるのも、好きでしょ?」
 リンナに肛門を貫かれたまま、ニィナへ抽送するリンナの尻を捉えることは、難しかっ
た。しかしニィナはリンナの動きを完全に読み切っている。難しかったが、不可能ではな
かった。
「ああ! あっ! あ!」
 リンナは悶える。
 肛門、膣口、クリトリスへ同時に与えられる快感が、混ざって合わさって溶け合ってい
る。思考や感情すらも、ニィナやアリステルと共有していた。
 だから、最初に絶頂に達したのは誰かという問いに、意味はない。
「あっ、ダメ、私、もう……」
「イッちゃいます! 気持ち良すぎてイッちゃ……」
「くう……締まる! わしも!」
 どく、どくどく。びゅるう。
307 名前: 番外・アリステルは働かない [sage] 投稿日: 2009/11/04(水) 10:32:19 ID:qcGZM2HF
 再び、ニィナの男根から精液がほとばしる。それは天井にすら届きそうな勢いで吹き出
し、三人に降り注いだ。
 はしたなくて、いやらしくて、淫らで。
 しかし、生命に満ち溢れた匂い。
「……は、あ……! ちょっと? リンナ?」
「ニィナ様! 抜かずにもう一回しましょ!」
「あー。すまん。術の解呪を忘れていた」
 三人はその白い世界で、存分に交わった。

 顛末。
「アリステル。あんたは一ヶ月間ゴーレムには触らないこと」
「ご無体な!」
 そもそもの事件の発端となったアリステルは、ニィナの命令によりゴーレムの研究の停
止を言い渡された。
 これにより迷惑のかかる部署はいくつかあったが『死人が出てもおかしくなかった』事
件の被害を鑑みた、ニィナの公平な判断だった。
 女王の命令となれば、アリステルにも逆らう権利はない。そもそも彼女のゴーレム研究
に被害を受けているのは王宮の人間なので、この裁定に反対する声があるはずもなかった。
 故に彼女は趣味と実益を兼ねたゴーレム研究を奪われ、しばらくはおとなしく魔法士隊
長としての任務を行う。
 と、思われた。
「よう。遊びに来たぞ」
「…………」
 暇を持て余したアリステルは、ニィナを遊び相手に選ぶことにした。
 それも、夜の遊びだ。
「水属性の魔法は寝屋事には役に立つぞ? 空属性魔法は戦場でこそ『最強』と言われて
いるが、人体を操る能力なら水属性の方が優れておるし種類も多い」
「……はあ」
 水属性魔法の訓練。
 ニィナにとっては余計なお世話だが、リンナが逆らえないのなら状況は自然とそちらへ
向かう。
「申し訳ありません。ニィナ様」
「棒読みになってるわよ。リンナ」
 今。
 リンナは魔法によってさらに肥大化した肉槍を、ニィナへあてがっていた。
「大丈夫ですよ。たぶん」
「覚えてなさいよ……」
 水属性魔法への適正は、リンナの方が高かった。そもそも空属性魔法の使い手は、他の
魔法属性への適正が低いことが多いのだ。
「上手くなれば、肥大化だけでなく、回転させたり振動させることも可能じゃからな」
「なにそれキモい」
「それじゃあ、行きますよー」
 めり、と音をたてて、リンナがニィナを貫いた。
「うぷ……ぐう」
 内臓が押し出されるような圧迫感。どんなに脚を開いても、それはどうしようもなかっ
た。
「ニィナ様、かわいい……」
 リンナはニィナを抱き寄せ、体を起こさせる。向かい合って座るようにして、乳房をも
すりあわせた。
「さあて……こちらも……」
 そんなニィナの背後に、不穏な気配。
「あ……アリステル?」
 リンナに貫かれているニィナは、身動きが取れない。そもそも、身じろぎするだけでリ
ンナの肉槍が内臓をえぐるのだ。
「後ろにも蓋をしてやろう。ニィナ」
 不敵な笑みを浮かべ、アリステルもまたニィナの肛門へ肉槍をあてがった。
「ちょ、ちょっと! それ以上入るともうむ……無理ぃぃ!」
 大陸東の魔法国家、シュメリア王国。
 今日も、そこは平和だった。
308 名前: すいません。乱丁です。 [sage] 投稿日: 2009/11/04(水) 10:35:00 ID:qcGZM2HF
>>300と>> 301の間。

「ただのう……」
「ただ?」
「そこを下手に攻撃すると『わが子』が吸い込んでしまったリンナが無事にすむかどうか……」
「どういうこと?」
 ニィナは目を細めて、アリステルに尋ねる。
 清掃用ゴーレムは、いかにも巨体だ。その本体の大きさを考えれば、腹の中に十人程度
の人間が入るスペースはありそうだ。事実『兵士が何人か飲み込まれた』という報告は聞
いている。
「ずばり言うと『わが子』の弱点は電気じゃ。『天雷』ほどではなくとも、中枢に適当な
電撃を叩き込めば回路がショートし、機能停止する。しかし、それでも人間を焦がすには十分な強さが必要じゃ」
「あー……」
 ラタトスクの鍔元をちらりと眺め、ニィナがぼやく。
「かといって、モタモタしているわけにも行かぬ。フィルター交換のいらないサイクロン式じゃからな。早く助けてやらんと、中の奴らは
ゴミと共に圧死してしまうかもしれぬ」
「……人質を解放する方法を教えなさい」
 ニィナ剣の手法を少し変え、さらに剣速を早めた。
「決められた手順を踏まぬ限り、蓋は開かぬな。じゃが、蓋そのものは構造上完全には装
甲されてはおらぬ。ラタトスクの刃ならこじ開けることも可能じゃろう」
「つまり、その蓋を開けて人質をカカッと救出して、そこから雷属性の左を叩き込めばい
いのね?」
「ファイナルその通りじゃ!」
「ならば……まずはジャマな腕を切り落とす!」
 ブラシの動きは見切っていた。
 例え異形の物体であろうとも、骨があり関節があるのなら『こう動く』と予測すること
は難しくない。その動きを見切り、脆い部分へ刃を立てれば両断することもできた。
 一閃。
 たった一息で、ニィナはゴーレムの持つすべてのアームを断ち切っていた。
「リンナ! 今助けるわ!」
 同時に飛び上がり、ゴーレムの真上――死角を取る。そこから、刃を翻し、リンナ達を
飲み込んだ蓋を四分割した。
 瞬間。ゴミや瓦礫の詰まっていたゴーレムの腹が、内側から破裂した。
 それによって、ニィナが引きずり出すまでもなく人質が解放される。
「とどめ!」
 間髪入れず、ニィナはラタトスクを振り上げ、その切っ先を突き落とした。
「電撃!」
 『天雷』より出力の落とされた火属性魔法が炸裂し、ゴーレムの装甲を内側から貫く。
「みんな! 無事?」
 ゴーレムが活動を停止したことを確認してから、ニィナは皆を振り返った。
「はい! 我々は問題ありません!」
「お見事でございます! ニィナ女王様!」
「やはり女王は格が違った!」
 飲み込まれていた兵士達は存外無事なようで、皆ニィナに向かって剣を捧げ持った。元
々近衛騎士団は女王の盾となるべく訓練された兵士であり、装備も運動性よりも防御力を
重視した金属鎧が採用されているのだ。ちょっとやそっとのダメージでは倒れない。
 そう。近衛騎士団ならば。
「ニ……ナさま……」
「! リンナっ!」
 金属鎧で固めた兵士の間に、メイド服を来た少女が倒れていた。
 褐色の肌を持つ『神の子』リンナだ。
 ニィナはすぐさま駆け寄り、リンナを助け起こす。
「申し訳ありません……ドジっちゃいました」
「リンナ? ちょっと! リンナ!」
 ニィナの顔を見て、リンナは力無く笑い、目を閉じてしまう。
 リンナの体から力が抜け、ニィナの両腕にずしりと重みが加わった。
「……っ! 救護班! 誰か救護班を呼びなさい! 最優先よ!」
 ニィナの雷が落ちたような叫びに、兵士達はすぐさま反応した。
 すぐに準備されていた癒し手達が、リンナへ群がる。
309 名前: ◆wBXUc4mUSA [sage] 投稿日: 2009/11/04(水) 10:40:09 ID:qcGZM2HF
 以上、投下終了。
 最近。

「よーちゃん。どうしよう……」
「何よ。月野ちゃん」
「私が受かった大学、オナニー禁止だった……」
「……はあ?」
「その大学を仕切ってるふたなりの人に許可してもらわないと、ダメなんだって」
「ちょっと待って! 意味がわからない!」

 系の妄想が出て、困る。
310 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/04(水) 11:54:34 ID:rZSzxyJd
え? アリステルが1ヶ月オナホとして奉仕の刑じゃないの?
311 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/04(水) 12:32:54 ID:mzsW5+WQ
>>309
ニイナがそれを聞いたら
オナニーできないならセックスすればいいじゃない
と、実在した王女みたいなことを言うだろう


ふう…
312 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/05(木) 12:24:30 ID:cDmlvV+q
>>307
フタナリロリ婆GJ


漫画で、女教師が恋人の女子学生への誕生日プレゼントにフタナリになる話があって興奮した。
ペニスの種みたいなのを膣に埋めて30日経つと生えるんだけど、
枯れない様に30日間毎日膣内射精されないといけなくて、
生えた後も、膣内射精されて精液をストックしないと射精は勿論イく事も出来ない。
って事で、一月の間種を持ってた男にヤられ続け、時々は精液を補充してもらわないといけなくなっちゃった、という話。
まあ、恋人の女子学生はその誕生日プレゼントを喜んでくれて無事ハッピーエンドだったが。
313 名前: 名無しさん@ピンキー 投稿日: 2009/11/05(木) 13:03:44 ID:h4i2yyGj
師走の翁だな
ヤツも結構ふたが多い
314 名前: 全てを受け入れて [sage] 投稿日: 2009/11/06(金) 00:24:54 ID:pbRwIeC2
 土日に規制を受けて暇だったので、ちょっと書いてみた。
 フタナリという存在は認識されているが、ごく少数という社会設定。
 今の社会での、性同一障害への対応と同じような感じだと思ってください。 
 長いので分けて投下。
 このところの流れに反する地味な話なので、ハードエロが好みの人はタイトルで回避ください。
 今回分のエロは後半から。前半は我慢してお付き合い下さい。


 他人と違う体に生まれるということは、それほど悪いことなのだろうか。
 社会的に認知され始めているとはいえ、両方の性を持つ人間は、まだまだ好奇の対象となっている。
 友達だと思っていた相手に、その秘密を知られたとたん、微妙な距離を置かれるのは仕方の無いことだろうか。
 学校中に噂が広まった末、女子トイレや女子更衣室から追い出されてしまうのにも、耐えるしかないのだろうか。
 背が高く、中性的な整った顔立ちをしていることもあり、後輩の女子たちからは黄色い声を投げられてきた。
 それでも、フタナリだという事実が明らかになった途端、多くの女子は掌を返し、
蔑みを投げつけるようになってしまった。
 兼村忍、十五歳。
 男と女を併せ持って生まれたことが、ずっと重荷になっていた。
 小学校で虐められたのも、中学で避けられたのも、高校入学に際して実家を離れなければならなかったのも、
この体のせいだった。
 だが、それもあと少しで終わる。
 法律上、性別確定が認められるのは十八歳の誕生日から。
 その日が来たなら、男になろうと決めていた。
 自分を差別してきた女という生き物を、組み伏すことが出来るのだから。
 だが、それまでの間は、どうしても女寄りに生きていかざるを得ない。
 見た目はどちらとでも言えるが、胸は膨らみを見せており、尿道は女の位置にある。
 生理もあり、生理用品を処理する必要もある以上、トイレは女子用を使うしかない。
 自分を隠し、男を持っていることを見せないように、女として生きているしかない。
 偽りを重ねながらの毎日の先に、たった一つの希望を抱きながら。


 金曜日の放課後、図書室で課題を片付けていた忍の傍らに、一人の少女が席を取った。
 一人でいたいと願っていたところを邪魔され、わずらわしげに眉を寄せる。
 だが、公の場所である以上、どこに座られても文句は言えない。
 自分が離れようと腰を浮かせ、何気なく相手を窺う。
「松原先輩?」
「ふふ、こんにちは」
 長く滑らかな髪を背中にかけた、大人っぽい顔立ち。
 派手さは無く、おっとりとした雰囲気を纏っている。
 それは、一ヶ月ほど前に声をかけられて以来、何かと気遣ってくれている上級生だった。
 柔らかい感じの美人で、とても二年生とは思えないプロポーションを誇っていることもあって、
男子からは相当の人気を向けられている。
 自分が男であったなら、間違いなく気持ちを寄せていただろうし、女であれば憧憬を抱いたに違いない。
 そのどちらでもない今ですら、その柔らかな優しさに心を惹かれてしまう。
 こんな女性と友達でいられたら、ましてや恋人でいられたら、どれほど幸福だろうと想像してしまう。
 だが、それは決して叶えられない夢だった。
「よしみって呼んで欲しいんだけどな」
 そう言いながら、にっこりと微笑む。男の全てを惚れさせそうなその笑顔に、忍の頬も赤くなった。
 だが、親しくなればなるほど、秘密が露見する危険は増える。叶えられない気持ちも高まってしまう。
 できれば、放っておいて欲しかった。
「レポート? よかったら、手伝ってあげるよ」
「いえ、もう終わりましたから」
 そっけなく応じてノートを閉じる。
 乱雑にシャープを仕舞い、まとめて鞄に放り込むと、取っ手を掴んで立ち上がった。
315 名前: 全てを受け入れて [sage] 投稿日: 2009/11/06(金) 00:26:24 ID:pbRwIeC2
「そう、ちょうどよかった。帰りにちょっと寄り道しようと思って誘いに来たの」
 忍の態度にも、まったくめげた様子が無い。天然なのか、ずうずうしいのか、どちらにしても迷惑なのは変わりない。
「すいませんが、まっすぐ帰ります。それと、私のことは放っておいてくれませんか?」
 相手が上級生とあって、一応は敬語で対応する。だが、声が尖るのは抑えられなかった。
 他に生徒がいたならば、非難の目を向けられていたかもしれない。
「一人がいいんです。一人でいるのが好きなんです」
「それはウソだよ」
 睨み付けた視線を、柔らかな笑顔が受け止めた。自信に満ちたその声に、忍が言葉に詰まる。
「忍ちゃんは怖いだけ。友達を作るのが怖いだけ」
「違います」
「・・・そうだね、もっとはっきり言おうか」
 何を考えているのか、穏やかな笑みは全ての感情を隠している。
 忍は立ち去ることも出来ず、よしみの笑顔を見つめていた。
「ばれるのが怖いんだよね」
「・・・なんのことですか?」
 とぼける声が強張った。
 無意識に左手が制服のスカートを押さえ、よしみを見る目に力が篭る。
 大人びた少女は、図書室中を見渡し、他に生徒がいないのを確かめると立ち上がった。
 入り口ドアに背中を向け、忍にだけ見えるように、スカートの前を持ち上げる。
「忍ちゃんが、私と同じだってことだよ」
「え・・・」
 スカートの下には、小さな下着が隠れていた。
 女の子にとって当たり前な、かわいらしい下着。
 だが、その前が不自然な膨らみを持っているのを、忍の目は捉えていた。
「サポーターを使ってるんだけどね。大きくて困っちゃう」
 本心ではないのだろう。声も表情もそれほど深刻ではなかった。
 だが、問題はそんなことではない。
「松原先輩も・・・、そうなんですか?」
「そうだよ。だから、私には隠さなくてもいいの」
「あ・・・、ボク・・・、ボク・・・」
 初めて出会った同類だった。
 全てを晒せる相手が、初めて目の前にいた。
 人前では使えなかった一人称が口をつき、瞳に涙が浮かんだ。
 提げていた鞄を落とし、広げられた腕の間に飛び込む。
 よしみは少女の顔を豊かな胸で受け止めると、癖の強いショートカットを優しく撫でた。
「これから、私の家に遊びに来ない?」
 しばらく泣いてようやく涙を抑えた忍が、照れた笑いを浮かべた。
 よしみはそんな少女をいとおしげにみつめ、落ちていた鞄を拾って手渡す。
 一緒に渡した誘いの言葉に、忍は嬉しそうに頷き、主を見つけた仔犬のように、よしみの背中を追いかけた。
316 名前: 全てを受け入れて [sage] 投稿日: 2009/11/06(金) 00:27:52 ID:pbRwIeC2
 よしみもまた、自分と同じ人生を送ってきたのだろうか。
 招かれたマンションには家族の影が無く、どこか寂しさを感じさせた。
 実家が裕福なのか、高校生の一人暮らしに3LDKを使っているが、それだからこそ却って、
一人暮らしの寂しさが際立っている。
「忍ちゃんも一人暮らしだったよね?」
「はい、家の近くだと知り合いが多いから」
 それだけで、十分伝わる。
 よしみは忍の傍らに寄り添い、頭を抱き寄せた。
 辛い人生を送ってきた少女を慰めるように、そっと髪を撫でる。
「じゃあ、今日は泊まっていけるね?」
「・・・はい」
「いっぱい話したいことがあるの。今まで、誰にも言えなかったこと。忍ちゃんもそうでしょ?」
「はい」
 落ち着いた雰囲気を見せてはいても、よしみとて辛かったに違いない。
 その苦しみを理解できるのは自分だけだという思いが、忍を頷かせていた。
 泊まっていくという言葉の中に、ちょっと危険なものを感じながらも、よしみとならそれもいいかと思ってしまう。
 男の前ではもちろん、女の子の前でも裸になれない体だが、よしみにならば見せられる。
 見られても、蔑まれも避けられもしないのだから。
 よしみの服を借り、二人で買い物に出かける。
 夕食の食材を買い、並んで作ったご飯を、向かい合って食べる。
 そんなささやかな行為が、楽しくて仕方なかった。
 緊張も屈託も無い会話を楽しんだのは、いつ以来だろう。
 自分の全てを隠すことなく、心に溜めていた思いを伝えたのは、間違いなく初めてのことだった。
「そう、忍ちゃんは男の子になるんだ」
 食事の後、それぞれシャワーを浴びた二人は、パジャマ姿で寝室にいた。
 セミダブルのベッドに並んで寝転び、誰にも出来なかった話をしている。
 忍は中学での辛い思い出を口に載せ、固く定めた決意を語っていた。
「よしみさんはどうするんです?」
 ごく自然に、名前で呼ぶようになった忍を嬉しそうに見つめ、少し寂しそうに俯く。
 その目が自分の胸を見、更に下へと視線を動かした。
「迷ってるの。どっちも捨てがたいから・・・」
 語尾を濁しながら、ベッドの上に半身を起こす。
 たわわな胸が揺れ、甘い空気が流れた。
 忍の目が思わず釘付けになり、疼き始めた股間を、毛布の下でそっと押さえる。
「忍ちゃんも、決めるのはまだ早いんじゃないかな? 18ですぐに決める必要はないんだし、
 決めずに生きていく人もいるんだから」
 確かにそういう人生もある。
 だがそれは、経済的にも精神的にも、差別や偏見を跳ね返す強さを持った、一部の者だけに許される道だった。
 その道は、よしみはともかく、忍には選べない。
「もう、決めたんです。女にはぜったいならない。女にだけは・・・」
 よしみがどちらにもなりたいと願っているように、忍はどちらにもなりたくないと思っているらしい。
 それでも、選ぶとしたら、男のほうがいい。
 消去法で出した結論がそれなのだろう。
317 名前: 全てを受け入れて [sage] 投稿日: 2009/11/06(金) 00:29:47 ID:pbRwIeC2
「忍ちゃんって・・・」
 思いつめた様子の後輩に、よしみが改まった声を投げた。
 何だろうと顔を上げた少女を真顔で見つめ、とんでもないことを問いかける。
「オナニーしてる?」
「な、何ですか、それっ!?」
 真剣な顔と声に身構えていたところに、その質問だった。
 忍が全力でうろたえ、顔を真っ赤にする。
「真面目な話だよ。自分の体のこと、ちゃんと知ってるのかなって思ったから」
 それにしても、他に聞き方があるだろう。忍は答えを用意できず、困り顔で俯いた。
「ちなみに、私は毎日。ちょっとやりすぎかなーって思うくらい」
 何の屈託も無く告白する。
 お嬢様然としたよしみが、赤らめた頬を掌で挟んで恥らうのを見ながら、忍は対応に困っていた。
「男の子も、女の子も、いっぱい満足するまでするの。どっちも気持ちよくって、へとへとになるまでしちゃうんだ。
 忍ちゃんは、そういうのない?」
「ボ、ボクは、そういうのは、あまり・・・」
 ぜんぜんしないと言えないあたり、正直に出来ている。
 実際の問題として、毎朝大きくなっているものを収めるために絞っているのだが、そんなことはとても言えなかった。
 だが、忍の心中などはお見通しなのだろう。よしみは嬉しそうに声をあげ、目を輝かせた。
「ちょっとはしてるんだ。ね、どうやってしてるの? どっちをいじるの?」
「あ、あの、手で、お、おちんちん・・・」
「きゃー、おちんちんだって! 忍ちゃんのエッチ!」
「よ、よしみさんが聞くから!」
 真っ赤になって抗弁する。
 そんな姿がかわいくてしかたないのだろう。
 お嬢様の仮面を脱ぎ捨てたよしみは、にまにまと笑いながらにじりより、膨らみを見せている忍の股間に手を添えた。
「こっちだけなの? 女の子の方は?」
「しません。ボクは、男になるんですから」
「したことないんだ。気持ちいいのに・・・」
 実感をこめての呟きに、忍の横顔に迷いが浮かぶ。
 触ってみようと思ったことは何度もあった。
 自分の男を慰めているうちに、自然と雫を零す穴。
 だが、そこで快感を得てしまえば、自分の中の女が大きくなってしまう。
 女を拒む気持ちから、いつも後始末だけで済ませてきた。
 だが、その場所の柔らかさや、奥でくすぶっている情欲に、気づいていないわけではない。
「こっちも、手でしたことしかないんだね。だめだよ、それだけで判断しちゃ」
 猥雑な話をするうちに、固くなってきたものを、パジャマの上からゆっくり撫でる。
「女の子の場所は、男の子とは違う気持ちよさがあるの。男の子だって、手でしてるだけじゃダメ。
 どういう気持ちよさがあるのか、全部知ってから決めないと、後悔するよ」
「でも・・・」
「自分の女の子を触るのは怖い?」
 忍の躊躇いの正体を、よしみは正しく理解していた。
 女の悦びを知ることが、女でありたいという気持ちを生み出すのではないかという不安。
 決意の根幹を揺るがすその願望は、持ってはならないものだった。
318 名前: 全てを受け入れて [sage] 投稿日: 2009/11/06(金) 00:31:45 ID:pbRwIeC2
「知っておいたほうがいいよ。他人への憎しみなんかで、自分の一生を決めちゃ詰まらないじゃない。
 自分で感じて、自分で迷って、自分で決めないと」
「ボクは、自分でちゃんと考えました」
「考える材料が足りないって言ってるの」
「もう、決めたから・・・」
 迷いながらも頑固に繰り返す忍の上に、深いため息がかぶさった。
 困らせちゃったかなと、申し訳なく顔を上げた忍が、予想外の光景に目を見開いて固まった。
「な、な、何してるんですかっ!」
「え?」
 悲鳴のような声に、パジャマの前をはだけたよしみが手を止めた。
 就寝前ということで、ブラを外している胸が、たゆたゆと揺れる。
 忍は顔全体を赤く染めて目を逸らし、膨らみを持った股間を押さえた。
「やっぱり、いきなりやってみなさいって言っても、無理かなって思って」
「それでどうして脱ぐんですかっ!」
「私のしてるとこ、見てもらおうと思って」
 穏やかに答え、頬を赤らめてにっこりと微笑む。
 下半身もシーツから抜け出したよしみは、忍の面前でパジャマの下を脱ぎ落とし、
こんもりと膨らみを持ったショーツ一枚の姿になった。
「女の子の場所でどれだけ気持ちよくなるか、見てみるといいよ。自分もしてみようって思うから」
「そ、そんなの、そんなの、恥ずかしくないんですかっ!」
 とても顔を見ることなどできず、目を背けたままで叫ぶ。
 そんな忍に目を細め、よしみは豊かな胸を背中に押し付けた。
「恥ずかしいよ。オナニーなんて、他人に見せるものじゃないし」
「じゃあ、なんで・・・」
「忍ちゃんのためだもん」
 てらいもなく断言し、最後の一枚を脱ぎ落とす。
 柔らかな布に押さえられていたものが、自由を得て垂れ下がる。
 半立ちの状態ですら、結構な大きさを持つそれを右手で握り、よしみはベッドの上に尻を着いた。
 忍に向けて足を開き、竿を持ち上げる。
「ね、見て。これが私だよ」
 濡れた声で忍を誘う。
 他人の前で全てを晒している今に昂ぶっているのか、股間のものが次第に勢いをましていく。
 躊躇ってはいても、見たいという気持ちは強いのだろう。
 背中の向こうで唾を飲み込む音が聞こえ、ショートカットの頭がゆっくりと振り向いた。
「あ・・・」
 全裸で座り、足を開いているよしみ。
 微笑む顔の下には豊かな胸があり、スマートなお腹、引き締まった腰が備わっている。
 スリムな腿と引き締まったふくらはぎは、輝くほどの白さを見せていた。
 そしてその両足の間、男であれ、女であれ、もっとも目を引き付けられてしまう場所には、
二つの性が同時に存在していた。
「大きい・・・」
 思わず漏れた声がそれだった。
 忍の視線に興奮したよしみのものは、腫れあがった亀頭が赤黒く光り、ヘソに触れそうなほどにそそり立っている。
 押さえ切れない昂ぶりを示すようにびくびくと震え、今にも襲い掛かってきそうな雰囲気を見せていた。
 その根元へと目を下ろせば、女の穴がぱっくりと口を開け、だらしなく涎を零している。
 左右の唇は不自然な膨らみを見せ、そこにも男の要素が納まっていることを感じさせた。
319 名前: 全てを受け入れて [sage] 投稿日: 2009/11/06(金) 00:33:08 ID:pbRwIeC2
「み、見てもいいですか?」
「んふぅ、恥ずかしいなぁ」
 しなを作って腰を捻る。
 ウソではないのだろうが、嫌だというわけでもないらしい。
 更に足を開いたよしみの前に進み出た忍は、息を呑んで顔を寄せ、共に興奮を示している男と女に目を凝らした。
(うわぁ・・・)
 初めて目にする昂ぶった女の場所。
 初めて嗅ぐ欲情した女の匂い。
 思わず乱れた呼吸が感じられたのだろう。よしみが身もだえ、甘い声を漏らした。
「これが・・・よしみさん・・・」
 震える手が、淫靡な肉の穴へと伸びた。
 その入り口に揺れる左右の唇に触れ、それがウズラ大の玉をしまっていることを確かめる。
「やっぱり、これ、睾丸なんですね・・・」
「うん、玉の袋になってるの。忍ちゃんもそうでしょ?」
「いえ、ボクは、あの、こっちは付いてなくて・・・」
「そうなの? でも、精子は出るよね?」
「・・・はい」
 あまりにもあからさまな表現を重ねられ、忍が口ごもる。
 ちょっと意地悪をしたい衝動に駆られ、よしみは不意に足を閉じ、忍の肩を持ち上げた。
「ねえ、忍ちゃん?」
「な、何ですか?」
 女の子座りで背筋を伸ばした忍は、両手で股間を押さえていた。
 勃起したものを隠しているのだろうが、却っていやらしくなっている。
 緊張した面持ちで顔を紅くしているのとも相まって、今すぐにでも押し倒したくなってしまう。
「忍ちゃんも見せて?」
 何とか自分を押さえながら、できるだけ何気なく求める。
 だが、いかに演技をしようとも、股間でいきりたっているものが、全てを台無しにしていた。
 こんな時ばかりは、ただの女がうらやましい。
「ボ、ボクは、ちょっと・・・、あの・・・」
 ふるふると首を振り、忍が背中を丸める。
 両手で胸を押さえている辺り、襲われることを警戒しているのかもしれない。
 そんなに飢えて見えるかなあと、内心で傷つきながらも、よしみは努めて穏やかに言葉を続けた。
「えー、いいじゃない。私も、忍ちゃんを見たいの。私と同じだって、確かめたいの」
「う・・・、でも・・・」
 それを持ち出されては弱い。
 やっとめぐり合った同類を前に、その根拠を求めるのは無理のない衝動だろう。
 忍としても、よしみになら見せても構わないと思っていた。
 だが、よしみの体を見てしまった今、自分を晒す勇気は無くなっていた。
320 名前: 全てを受け入れて [sage] 投稿日: 2009/11/06(金) 00:34:54 ID:pbRwIeC2
「やっぱりダメです! 恥ずかしいです!」
「なんで? 私はもう裸になってるんだよ?」
「だ、だからですっ! そんな、そんな大きいの見せられたら・・・」
 思わず本音が零れた。
 よしみの体は、女性がうらやむ胸の豊かさと、男が恨めしく思う股間の立派さを備えていた。
 男としても、女としても、十分以上に成熟した肉体。
 それに比べると、忍の体は貧弱に過ぎる。
 胸は形ばかりの膨らみしか持たず、股間のものはといえば、勃ってなお人差し指ほどの大きさにしかならず、
皮も外れない。
 男としても、女としても未成熟で、どちらとしても、見せる気にはなれなかった。
「大丈夫だよ。笑ったりしないから」
 女であれば、男をどれほど傷つけるか知らずに、粗末なものを笑うかもしれない。
 男であれば、女がどれほど気にしているかに思い至らず、小ささに不満を漏らすかもしれない。
 だが、男でも女でもないよしみは、相手の大きさを気にするつもりはない。
 ただ、自分と同じだと確かめたいだけだった。
 嘘偽りの無いその気持ちが伝わっただろうか。
 忍が抵抗を諦め、決意に満ちた顔で胸を突き出した。
 ぎゅっと目を瞑り、唇を尖らせ、初めての経験に耐えようとしている。
 そんな姿にほうっとため息をついたよしみは、覚悟を決めた少女の胸に手を伸ばし、
パジャマのボタンを丁寧に外していった。
「はぁ・・・、素敵・・・」
 パジャマの前がはだけると、胸であることをかろうじて主張している小ぶりな膨らみがあった。
 乳首はまだ薄ピンクで、突起も男児と変わらないほど小さい。
 何とはなしに背徳感を抱きながら、パジャマを肩から外したよしみは、細かく震える腰に手を伸ばし、
パジャマのゴムに差し入れた。
 太ももを閉ざして女の子座りをしている忍を促し、足を伸ばさせると、最後の一枚を残しながら、
柔らかい布を足首から抜き取る。
「ねえ、忍ちゃん、見て」
 すぐに手を伸ばしてくるかと思っていたが、よしみはそれをせず、目を閉じたままの忍に呼びかけた。
 恐るおそる目を開いた忍の前に、ぎんぎんにいきりたつよしみの男があった。
 驚き仰け反る忍に笑いかけ、脱がせたばかりのパジャマの匂いを嗅いだよしみは、
脈打っている自分自身を指先で挟んでみせる。
「忍ちゃんを見て、こんなになってるんだよ。忍ちゃんの全部を見れると思って、こんなにしてるんだよ」
「うあ・・・」
 さっきよりも赤みを増した亀頭が、興奮を示すように息づいている。
 その先端からは先走りの雫が垂れ、竿を伝っていた。
 乾物のような独特の匂いは、忍にとってもなじみの深いものだったが、
目の前にそれを垂らしている男を見るのは初めてのことだった。
321 名前: 全てを受け入れて [sage] 投稿日: 2009/11/06(金) 00:36:32 ID:pbRwIeC2
「最後の一枚、いいかな?」
「・・・・・・」
 あんな状態のものを見せられて、ダメだとは言えない。
 かといって、了解の言葉を口に載せるには、それはあまりに凶悪だった。
 忍は強張った顔を引きつらせながら、かろうじて小さく頷いた。
「ありがとう」
 にっこりと笑い、最後の布に手をかける。
 薄ピンクのショーツの小さなリボンに和みながら、その下の不自然な膨らみを見つめたよしみは、
指先でその膨らみを撫でた。
 少女がびくりと体を震わせたのを笑い、膝を押して足を開かせると、二箇所に染みを作っている下着を下ろし、
秘密の場所を露にする。
「うわぁ・・・」
 全ての衣服を失い、心細さに震える忍に、よしみの歓喜が届いた。
 小さいながらも勃起している男性器と、その下で息づいている小さな割れ目。
 どちらも幼さを感じさせる男女が、確かにそこに揃っていた。
 ようやく確かめた忍の姿に、よしみが瞳に涙を浮かべ、小さく何度も頷いた。
「私を見て、こんなにしてくれてるの?」
 感動に浸りながらも自分を取り戻したよしみが、勃起してなお控えめな忍を、両掌で挟んだ。
 皮をかぶったままのそれを優しく包み、少しだけ剥いてみる。
「やっ! 痛いよっ!」
「あっ、ごめんね」
 悲痛な声を受けて、慌てて皮を戻す。
 拗ねたような忍に、苦笑を返したよしみは、改めて固く尖った肉棒に顔を寄せた。
「お詫びに、気持ちよくしてあげる」
「ひあっ!」
 まったくの不意打ちだった。逃げる暇も、拒む隙もなく、よしみの口が忍を咥えている。
 長い髪を片手で梳き上げるその姿に、自然と息が荒くなった。
 ねっとりと絡む舌の暖かさと柔らかさに、股間は勝手に脈打っている。
「だ、だめですっ! だめっ!」
 ふいに忍が叫び、両手でよしみの額を押した。
 しかしその力は弱々しく、本心からの抵抗ではないとよしみに告げていた。
「ん・・・」
「ひゃああっ!!」
 よしみの舌先が、皮の先端を割って中へともぐりこんできた。
 過保護に守られ刺激に不慣れな亀頭が、温かな舌に撫でられて震える。
 忍の口からは奇矯な悲鳴が上がり、股間でよしみが微笑を浮かべた。
「ダメッ! ボク、ボクッ!!」
 初めての事とあって、すぐに限界を訴える。
 じらすのもかわいそうだと思ったのだろう。
 よしみの舌先が鈴口を軽く撫で上げた。
322 名前: 全てを受け入れて [sage] 投稿日: 2009/11/06(金) 00:38:23 ID:pbRwIeC2
「はああっ!!」
 忍が仰け反り、後ろ手に体を支えた。
 よしみの口の中で、小さいながらも弾力を持った竿が、びくびくと脈打つ。
 含んでいる竿の先、皮でできた袋が膨らんだのがわかった。
 小さな亀頭を舌と上あごで挟んだよしみは、力を加減して、袋に溜まった精をちゅるちゅると吸出していく。
「うあ、あっ!」
 吸い出しただけでは飽き足らず、全てを奪ってしまおうとするかのように、よしみの舌が再び皮の中を探った。
 射精したばかりの竿を刺激され、忍が苦しそうに首を振る。
 それでも容赦をしないよしみの舌上へ、忍は再び精を放った。
「ふふっ、我慢できなかったんだね?」
 二度目の精を吸い尽くしたよしみが、匂い立つ口元を押さえながら微笑んだ。
 若さを笑われた形の忍は、ふがいなさを恥じるように俯いている。
 よしみはその隙に、枕元に用意してあったマウスウォッシュを含み、ティッシュに薬液を吐き出した。
「いいんだよ、たくさん出せば。ほら、まだこんなに元気だし」
「うぅ・・・」
 よしみの掌の中で、忍のものはぴんと反り立っている。
 主の羞恥を理解しない本能の動きに、忍はなおさら顔を赤らめ、深くうなだれた。
「せっかくだから、こっちも経験しておこうか」
 よしみが仰向けに転がり、足を開いた。
 自らの手で女の場所を開き、忍を誘う。
「で、でも・・・」
「ふふ、男の子になるんでしょ? 女の子に恥をかかせちゃだめだよ」
「でも・・・あの・・・」
 そこまで言われて、なお躊躇っている。
 よしみは責めることなく微笑を浮かべ、忍が理由を口にするのを待った。
「よしみさんも、あの、初めてですよね?」
「うん、本物はね」
 いくら明るい性格をしているとはいえ、体の秘密は隠し続けてきていただろう。
 ならば、男としても、女としても、実際の経験は持っていないに違いない。
 そんな忍の予想は、即座に肯定された。言外に、生身ではないものとの経験を窺わせながら。
「ボクで、ボクなんかでいいの? ちっちゃいし、皮・・・かぶってるし・・・」
「忍ちゃんでいいなんて思ってないよ。私は、忍ちゃん“が”いいの」
 体を起こし、細身の少女を抱きしめる。
 自信を失っている少女を撫でたよしみは、耳元に唇をよせてゆっくりとささやいた。
「形や大きさなんか、どうだっていいんだよ。好きな人を受け入れてる。
 女の子はそれだけで気持ちよくなれるんだから」
「でも、ボクたち知り合ったばかりで・・・」
「私は、ずっと前から忍ちゃんを見てたよ。ずっと前から、忍ちゃんが好きだったよ」
 今更ながらの告白に、忍の顔が熱くなった。
 驚き、見返そうとする頭を押さえ、よしみが忍を引き倒す。
「だから、いいの。自信を持って、初めての人になって」
「・・・うん」
 そこまで言われてやめられるわけが無い。
 忍は小さいながらも反り立っているものを自分で支え、よしみに押し当てた。
 幸い、女の体についての知識はある。初めてとはいえ、場所に迷うことはなかった。
323 名前: 全てを受け入れて [sage] 投稿日: 2009/11/06(金) 00:39:34 ID:pbRwIeC2
「い、入れます・・・よ?」
「うん、いいよ」
 両手を忍の首に回し、穏やかに微笑む。
 そり立っている巨根の根元に、遥かに見劣りするものをあてがった忍は、
準備を整えているよしみの女に先端を潜り込ませた。
「んふ、入ってきてる」
「んっ・・・」
 暖かくぬめる肉壁を割るように、忍が腰を突き出した。
 よしみの膣はそれに合わせるように形を変え、すっぽりと小さな肉棒を包み込む。
「うあぁ・・・」
 初めての女性は、想像の上を行っていた。
 柔らかく、暖かく、そして優しく、四方から忍を包んでくる。
 過保護な皮に包まれていても、その感触は感じられた。
「ん・・・、忍ちゃんがいる。私の中に、忍ちゃんがいる・・・」
 確かめるように締め付けてくる。
 小さくはあっても確かな存在感に、よしみは嬉しそうに目を細めた。
 潤んだ瞳も、火照った頬も、忍を迎え入れた歓びを示している。
 忍に伝えた言葉が嘘ではないのだと、その顔が語っていた。
「ね、動いて・・・」
「はい、あの、ゆっくりがいいですよね?」
「どうして?」
「激しくすると、痛くないですか?」
 忍の目が、よしみの股間を見下ろしている。
 少女の股間に反り立つ竿の根元。女の場所の左右にぶら下がっている、二つの袋が視線の先にあった。
 それをぶら下げていない忍には判らないが、知識としては、ぶつけると痛いものだと知っている。
「好きなように動いていいよ。気になるなら・・・ちょっとごめんね」
 よしみが股間に手を下ろす。忍を迎えている場所の脇に揃えた指を乗せ、軽く押さえる。
「へ・・・?」
 添えられていた手が退くと、そこには膨らみを失った大陰唇があった。
 よしみは慣れた手つきで反対の袋も押さえ、玉を体の中に仕舞ってしまう。
「これで大丈夫。痛くないよ」
「こんなことが・・・」
「ふふっ、忍ちゃんはずっとこうなっているだけなんだよ」
 よしみに比べて男の要素が弱い忍の女性器は、女としての形を保っている。
 男であれば玉袋となるべき大陰唇は、そのまま女の姿でそこにおり、玉が降りてくるのを拒んでいた。
「ちゃんとここにいるの。見えないところで、がんばっているんだよ」
 薄めの毛を茂らせている下腹部を撫でる。
 機能は弱っているかもしれないけどという言葉は、口に乗せずに飲み込んだ。
 男になることを望む忍にとって、それは残酷な現実だろう。
「ね、動いて。いっしょに気持ちよくなろう?」
「は、はい」
 躊躇う理由を失い、忍は大きく頷いた。
 ぎこちなく腰を引き、ゆっくりと戻す。
 何度か動いて感覚を掴み、次第にその速度を上げていく。
324 名前: 全てを受け入れて [sage] 投稿日: 2009/11/06(金) 00:42:01 ID:pbRwIeC2
「はっ、う・・・ん・・・」
「あぁん、忍ちゃん、忍ちゃぁん!」
 忍が腰を打ち付けるたびに、よしみの竿が揺れ、白いお腹を打っている。
 その先端からは先走りの雫が糸を引き、よしみと忍を汚していた。
「あ、あの、ボク、もうっ!」
「んっ、いいよ。そのまま出しちゃって」
「で、でも、それだと」
「いいの。忍ちゃんの赤ちゃんなら、喜んで産んであげる」
「よしみ・・・さん」
 思いがけない覚悟を耳にし、忍が嬉しいような戸惑っているような顔をする。
 よしみはそんな忍をひときわ強く締め付け、逃がすまいとするように足を少女の腰に絡めた。
「はうっ!」
「はああっ!」
 腰を突き出した忍が息をつめ、よしみが淫靡に指を咥えた。
 反対の手では赤黒く反りたったものの先端をしごき、黄色味を帯びた精の固まりを、自身の腹に吐き出させている。
 女としての絶頂に、男としての充足を重ねた少女は、豊かな胸を上下させ、満足の息を吐き出した。
「よしみさん・・・すごい・・・」
 どくどくと精を吐き出すよしみの男に、忍が目を丸くした。
「うふふ、いっぱい出ちゃった」
 はにかみながら微笑み、忍がいなくなったばかりの穴へと手を伸ばす。
 少女が残した男の証を指先で探り当て、白さを纏った指先をうっとりと見つめる。
「忍ちゃんもいっぱい出したね。ありがとう」
「あ・・・」
 汚れた指先に舌を伸ばし、忍の精を掬い上げる。
 そんな姿の淫らさに、忍の女が体の奥でうずいた。
 男を飲み下すその姿に、釣られるように喉が鳴る。
「ごめんなさい」
「あら・・・」
 謝りながら、広げた手のひらをよしみのお腹に乗せる。
 どろどろとした精液が指に絡み、掌を汚した。
 ゆっくりと手を引き、顔の前で手を開いた忍は、臭いに眉をしかめながらも、恐るおそる舌を伸ばした。
「うぇ・・・」
 初めて口にした精液は、とても飲み込めるものではなかったらしい。
 戻すに戻せない舌を突き出したまま、困ったように辺りを見渡す。
 苦笑を浮かべたよしみがティッシュを手渡すと、忍はそれを数枚一気に抜き取り、舌を拭き、つばを吐き出した。
「うええ、変な味ぃ。よしみさん、よく飲めますね」
「ううん、おいしいよ。忍ちゃんの味なんだから」
「ぁ・・・、ごめんなさい」
 よしみはそれほど愛してくれているのに、自分には同じことができない。
 辛そうにうなだれた少女の姿に、よしみは小さく頷いた。
「いいんだよ。忍ちゃんはまだ、私のこと知らないんだから」
 一方的に思いを寄せ続けていたよしみと違い、忍はまだよしみへの気持ちを整理できていない。
 そんな状態で無理を言うほど、よしみは子供ではない。



 今回ここまでです。
 次は、オナニーの見せあいを中心に。
 規制がかからなければ、日曜にでも書きます。
325 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/06(金) 01:27:48 ID:YSYjr6Es
ていうか今491KBだから次スレ立てようぜ
俺かい?いやなんか即死しそうで
326 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/06(金) 17:29:16 ID:qZrRceM/
>>323
GJ
327 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/06(金) 22:36:13 ID:n2oJuhEn
>>324
よかった!GJ!
328 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/07(土) 06:57:11 ID:PR2DbxW5
>>324
GJ!
329 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/08(日) 19:59:41 ID:aBDT+Nb8
500kb目前ということで、とりあえず立てておきました。

【ふたなり】女性にペニスがある世界 in エロパロ8

ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1257677690/
330 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/09(月) 07:11:02 ID:Opl7Wut4
>>329
乙彼
331 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/09(月) 20:31:59 ID:v3qo5uh/
>>329
乙乙
このスレは豊作だったな
職人さんGJ!!!
332 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/10(火) 19:51:41 ID:kBk+DaWK
乳・男性器・女性器の三点責めが好き。
333 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/10(火) 20:13:08 ID:eB8GxA6X
俺はそれに尻をプラスして発狂寸前腰砕けってのが好き
334 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/10(火) 20:20:31 ID:KG0lHHxv
じゃあ俺はアナル責めされて腰が抜けたまま甘勃ちちんぽからダラダラ止めどなくトコロテン射精して
「ほえええ〜〜」ってなってるのが好き
335 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/11(水) 04:46:48 ID:fJrQ/9p4
http://wiredvision.jp/news/200911/2009111022.html
人工ふたなりっ娘への道が拓けた
336 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/11(水) 17:52:06 ID:1M02RUwl
百合ップルの片割れが、ある日突然フタナリになっちゃうとか、
恋人に、自分がフタナリだと隠して付き合ってるとか。
337 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 02:50:25 ID:yn0M6+U4
埋めます
338 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 02:55:12 ID:yn0M6+U4
  |               |   ミ  ,,l゙r、  ::::::::::y ツツノ/;; ツ : :::: 彡彡::::≧''" ノ     リ  」
ヽ」               ヽ   ゙l :ミl |;; "ヽ:::::/イ((::"/;; i"r,,彡"彡リ彡:::之彡彡ノ、ノ  ク 了
 ヽ  す. わ こ み な  イ   ミ ミ}}}ヽ };iiY|",,((,,、ミ_ィ:::::ェ;チ―ァヲ""}}ヽニ シ,j、゙,彡 rク .「    よ
 イ  べ  が の せ ら  L    { (jミ;;r=ィッ-5ソ´ミ三::'-ー゙ー´'''''"´彡ニ彡:::)) イ l| ',ー < )    か
 ,〉  て  生 A よ ば  /    ゙ミ Y゙`'' "´ヽ| ;;`'''Y゙,``゙::'ー、  ;;::j:::::::::ィ::| イリ ノ,リ、 ゙',ヲ`l     ろ
 |   を 涯 A  う 埋  j     ゙t ゙{;{ /::::::::j ,  {::Y:::::::" 、 :: ,,''ノ;;;;、;/::|/,/,"ミ  ヽ,, |.    う
 |   こ. の に   め  |       ヽ',゙', : :::::イ ヽ,,,__ Y'"   ゙;;X; `;;} {;; ゙'=''/ミ゙  、,,,,ノ |       /
 |   め        て  7       ヾ: : ::::`''ー、rー''´    }; ;} ;l| ゙;; '-ー''ミ    `゙'ミ 〉      (
_)".   て           /           ', ゙::::" ゙゙ろ        {;; |;; :レ::::::l|ミ      ゙、、´゙、     /
ヽ   //           |            ', ::::: ,,ィ''ー_'''_ー;-zイ  ''' l|  :|::::: ゙' 、ハ、,, 、 乙'゙  |_  r''゙
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 ヽ             _|   ;;{{   ;;   l, 、j ´ ̄' 、:::::::::||ヽ|ll;  };; ,j: : : : : :    :::ノノ ヽ    '',,/;;
  ヽ、,,          <,     ;;ヽ  Y    |',: }}""   `''ー、}};; }"  ,、-'":::::: : : : :    ',::|  ::.ヽ、、、,, ノ)
     `レ―-、/ ̄ ̄ ̄      ;;}}ヽ、};;  ,,,|::', { 彡::   ..{;; ;{,、 ''´: : : :;;、-ァー-、    l|::  ::..ヽヽ、`l|''ー、
                ;;ヽ   イノ;;;、-ー ''"::|:::} ィ ヽ:::::::.../,、 '": : : : : ::/  /   `' 、   ゙、::  ゙:::l|:::::::`゙'' 、
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339 名前:   [ ] 投稿日:  
  
340 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 02:57:04 ID:yn0M6+U4
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ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ゙ッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ



341 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 03:00:51 ID:yn0M6+U4
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342 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 03:06:08 ID:yn0M6+U4
鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱     鬱鬱鬱鬱                    鬱鬱鬱     鬱鬱鬱
鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱    鬱鬱鬱鬱鬱鬱          鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱
鬱鬱  鬱鬱鬱   鬱鬱鬱   鬱鬱鬱鬱        鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱
鬱鬱  鬱鬱  鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱           鬱鬱鬱     鬱鬱鬱
鬱鬱 鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱      鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱
鬱鬱 鬱鬱鬱鬱鬱               鬱鬱       鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱
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鬱鬱  鬱鬱鬱  鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱            鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱
鬱鬱   鬱鬱   鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱      鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱     鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱
鬱鬱   鬱鬱                        鬱鬱鬱鬱鬱鬱    鬱鬱鬱      鬱鬱鬱鬱鬱
鬱鬱   鬱鬱 鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱       鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱
鬱鬱鬱鬱鬱鬱 鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱        鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱
鬱鬱鬱鬱鬱鬱     鬱鬱鬱    鬱鬱             鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱
鬱鬱 鬱鬱鬱     鬱鬱      鬱鬱鬱                   鬱鬱鬱
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鬱鬱       鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱    鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱
鬱鬱       鬱鬱鬱鬱           鬱鬱    鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱