433 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 01:25:41.43 ID:yWhjJbHS0
ベイダー卿とミスタ・コルベールが研究室に姿を消した後、ルイズは早速学院長室に呼び出
された。アンリエッタの結婚式の件だ。

「入りなさい。鍵はかかっておらぬ」
ルイズが学院長室のドアをノックすると、中からオスマン氏の声が響いた。
秘書であったミス・ロングビルの正体が土くれのフーケだったため、今はこうした応対も本人が
しなくてはならないのだ。

「失礼します」
扉を開け、敷居で一礼してから、ルイズは部屋の中に入った。
オスマン氏の机の上には一冊の本が置かれていた。
古びた革の装丁がなされた表紙はボロボロで、触っただけでも破れてしまいそうだった。
色あせた羊皮紙のページは、茶色くくすんでいる。


436 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 01:28:21.34 ID:yWhjJbHS0
「これが『始祖の祈祷書』ですか?」
ルイズも、その皮革の表紙を覗き込んだ。
オスマン氏が頷く。
「うむ。トリステイン王家に伝わる秘宝じゃ。三日前に王宮から届けられたのじゃが、肝心の
巫女役が行方不明とあって、学院中が大騒ぎになったぞ」
その言葉に、ルイズは申し訳なさそうにシュンとなった。
「すみません、オールド・オスマン。おまけに、わたしへの請求まで学院の予算で負担して
いただいたそうで……」


440 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 01:33:00.39 ID:yWhjJbHS0
オスマン氏は微笑んだ。

「まあ、過ぎたことはよい。本来ならば、ミス・ヴァリエール、そなたは破談になりそうだった
同盟の締結を成功に導いた、救国の英雄じゃ。表沙汰にできぬ極秘の任務であったとはいえ、
その報いが請求書の山などという不面目ではあんまりじゃ。本来であれば、そなたの耳に
入る前に握りつぶしておくつもりだったのじゃが、事情を知らぬ王宮の連中がなかなか首を
縦に振らなくての。わしの力不足のせいで、いらぬ気苦労をかけた。すまんのぉ」

そう言い、ルイズに向かって深々と頭を垂れるオスマン氏。ルイズは慌てた。

「もったいないお言葉です、オールド・オスマン。どうかお顔をお上げください」
学院長であり、偉大なメイジであるオスマン氏にこんな態度をとられては、ルイズの方が恐縮
してしまう。
オスマン氏はやっと頭を上げた。


442 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 01:36:25.25 ID:yWhjJbHS0
「かたじけない。……ところでミス・ヴァリエール、今回の件は引き受けてもらえるかの?」
ルイズはしばし逡巡した。詔は仕上げに宮中の担当者が推敲するとはいえ、草案は巫女で
あるルイズ自身が練らなければならない。詩才に恵まれぬルイズには、少々荷が重い。

そしてそれよりも重苦しく、ルイズの胸を締めつけるものがあった。
任務の完遂とウェールズの死を報告した際、アンリエッタが無理をして浮かべた、寂しげな
笑顔……。

「浮かぬ顔じゃな」
ルイズのいらえより早く、オスマン氏が口を開いた。
ルイズはかぶりを振る。
「いえ、大変光栄なこととは思いますが……」


445 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 01:38:35.55 ID:yWhjJbHS0
オスマン氏は片手を上げてその先を遮った。
「よい。事情を知るトリステインの貴族はみな、望まぬ結婚を強いられる姫殿下に同情を寄せ
ておる。じゃが、フーケ討伐隊に志願することでそなたが貴族の義務を皆に示したように、王族
には王族の義務があるのじゃ。自分が義務を果たす舞台を親友の手で晴れやかに飾って
ほしい、それがそなたのお友達の願いじゃと思う」

そのオスマン氏の言葉に、ルイズはハッとした。
そして、次の瞬間には眦を決し、ガバッと大げさな身振りでお辞儀をする。
「非才の身ながら、謹んで拝命いたします」
ルイズはオスマン氏の手から『始祖の祈祷書』を受け取った。

オスマン氏は目を細めて、ルイズを見つめた。
「快く引き受けてくれるか。よかったよかった。姫も喜ぶじゃろうて」


447 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 01:40:58.37 ID:yWhjJbHS0
ルイズは再び一礼し身を翻すと、学院長室を退出しようとした。
ドアノブに手をかけようとするその背に、オスマン氏が声をかけた。
「おお、そうじゃそうじゃ。ところで、あの使い魔はどうしておるかね?」
ルイズは振り返り、オスマン氏に向き直った。

「ベイダーですか? 今はタルブの村で手に入れてきた『竜の羽衣』っていう秘宝に夢中みたい
で、コルベール先生と一緒に何やらゴソゴソやってますが」
「ふむ……うまくやっておるのじゃな」

ルイズはうつむいた。
「よく、わかりません……。正直なところ、ベイダーの力はハルケギニアの貴族のレベルを逸脱
しています。どうして魔法があ、あまり得意ではないわたしが、あんな使い魔を召喚してしまっ
たのか……」
『あまり』のところでちょっと言いよどむルイズだったが、オスマン氏は突っ込まなかった。


455 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 01:47:44.08 ID:yWhjJbHS0
「たしかに彼を使い魔としていることは、今のそなたには過ぎた力かも知れぬ。じゃが、決して
それを怖れてはならぬぞ。最後までその力を制御する努力を放棄せぬことじゃ。『恐怖は暗黒
面に通じる』、そなたの使い魔はそう言ってはいなかったかね」

「……仰るとおりです、オールド・オスマン」
ルイズは頷いた。使い魔はメイジの分身にも等しいのだから、いたずらに怖れていてはメイジ
失格である。

そしてそれ以上に、メイジと使い魔は固い信頼の絆で結ばれていなければならないのだ。
今の自分はベイダーに全幅の信頼を置いているだろうか――ルイズはそう自問してみて、
ちくりと胸が痛むのを感じた。
(……そうよ。わたしが信じてやらなくて、誰があいつを信じてやれるっていうの)

「頼むぞ。トリステインの、いやハルケギニア全土の運命が、そなたとそなたの使い魔に
かかっている……この老いぼれは近頃そんな気がしておるのじゃ」

「それはいくらなんでも買いかぶりすぎです、オールド・オスマン。それでは失礼します」
そう言い残し、ルイズは今度こそドアの向こうに姿を消した。


「本当に、ただの買いかぶりで済んでくれればいいが、の……」
一人残されたオスマン氏は、自分に言い聞かせるようにそう呟いた。


458 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 01:52:25.42 ID:yWhjJbHS0
それからの一週間、ルイズ、ベイダー卿、そしてコルベールは、それぞれの事情で多忙を極め
た。

タンクの底に残ったジェット燃料を分析して『錬金』で複製するのに、コルベールはおよそ一週
間まるまる費やした。
成分的にかなり近いものはもっと早く出来ていたのだが、ベイダー卿の要求は厳しく、二度も
作り直しを命じられた。どうも気化する温度が一定の数値の範囲に収まっていないと、うまく
飛ぶことができないらしい。

ベイダー卿はコルベールやギーシュに『錬金』で作らせた部品をさらに手ずから加工して、
機体各部に修理を施していた。
この星で知られていない素材を作り出すのは、コルベールはともかくギーシュには難しい
ようで、その成功率はあまり高くなかった。
それでも、幾度となく繰り返す内に、慣れてきつつはあるようだ。


467 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 01:58:15.52 ID:yWhjJbHS0
とりわけ損傷の激しいエンジンなどは全体を分解する必要があったものの、部品さえあれば
ベイダー卿にとっては朝飯前の作業だ。
操縦系統が電気信号ではなくケーブルや油圧シリンダー等を使ったシステムであることも、
修理が簡単に済む要因となった。

ゆえに、前日に製作された部品を使ってベイダー卿が修理を行い、早々とその日の分の作業
を終えると、また二人に新たに作るべき部品の指示を出しておく……そんな日々が繰り返さ
れた。

当然一番の負担はコルベールにかかることになるが、徹夜続きで疲労の極みにあるにもかか
わらず、その顔はやはり楽しげだった。
一方のベイダー卿は、作業を終えた後、引き続きタバサの部屋で文字と作文のレッスンを
受けていた。


アンリエッタの結婚式が五日後に迫ったその日も、事は同じような具合で進んでいた。


473 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 02:04:22.31 ID:yWhjJbHS0
作業を終えたベイダー卿が寄宿舎の方に引っ込んだ後、ギーシュは竜の羽衣を見上げて
いた。
外装の補修もほぼ終わり、後は細部の調整と改造を残すのみである。
燃料さえあれば今すぐにでも飛べる、とベイダー卿は言っていた。
そしてその燃料も、ミスタ・コルベールによれば既に量を揃えるだけらしい。

最初は汚損だらけでお世辞にも美しいとは言えなかったが、こうしてみるとなかなかの威容
である。
それに、こうして自分で関わってみると、ギーシュもこの機体に次第に愛着を覚えるように
なってきていた。


480 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 02:11:16.95 ID:yWhjJbHS0
「やあ、ギーシュ」
その背に声がかかる。振り返れば、太っちょのマリコルヌであった。

「相変わらずこいつにかかりっきりのようだね。いつになったら飛べるんだい?」
「もうすぐ、だそうだ」
「本当に飛ぶのかねぇ」
マリコルヌの問いかけに、ギーシュは肩をすくめた。
「さあね。僕だって半信半疑だが、ベイダー卿がそう言うんだから仕方がない」
マリコルヌは怪訝そうな表情を浮かべた。
「ギーシュ、きみはずいぶんあの使い魔の平民に参ってるんだね。一度決闘で負けたから
って……」

「いや、マリコルヌ。きみもいつか一度ベイダー卿と冒険してみるがいいさ。ベイダー卿の力を
目の当たりに見たら、考えを改めるだろう」
ギーシュはそう言って腕組みすると、ひとり納得した様子でうんうんと頷く。

「そうかい。よくわからないけど。でも、この『竜の羽衣』、最初見た時には何も感じなかった
けど、こうして見るとなかなか格好いいな」
ギーシュが得意げにまた頷いた。
「そうだろう、そうだろう。僕も最初はわからなかったけど、じっくり眺めていたらそんな風に
思えてきたんだ。なんていうか、男子の本能を直撃するフォルムだな」

二人の少年はそうやって、しばらくの間竜の羽衣を見上げ続けた。


484 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 02:14:33.58 ID:yWhjJbHS0
一方、所変わってここはルイズの部屋。
ルイズは『始祖の祈祷書』を睨みながら、詔の草案を練り上げるために悪戦苦闘していた。
その傍らには、キュルケもいる。
二人はルイズのベッドに並んで腰掛けていた。

「しっかし、この『始祖の祈祷書』はひどいわね。まがい物にもほどがあるわ。文字さえ書かれ
てないじゃない」
キュルケはルイズの手の中の本を覗き込み、呆れた声で言った。

彼女の言うとおり、六千年前に始祖ブリミルが神に祈りをささげた際に読み上げた呪文が記
されていると伝えられているのに、その紙面には呪文のルーンどころか、文字さえ書かれて
いないのである。

そもそもこの手の『伝説』の品には、偽者が多い。
それが証拠に、一冊しかないはずの『始祖の祈祷書』は、各地に存在する。
金持ちの貴族、寺院の司祭、各国の王室……、いずれも自分の所有する『始祖の祈祷書』が
本物だと主張している。
本物か偽者かわからぬそれらを集めただけで、図書館が一つできてしまうと言われている
くらいだ。


489 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 02:18:00.58 ID:yWhjJbHS0
「黙ってて。考えがまとまらない」
ルイズは目を瞑りながら片手の人差し指をこめかみに当て、もう片方の手でキュルケを制した。

しかしキュルケはそれを無視し、焦れたような声を出した。
「いいから早くあなたの考えた詔とやらを詠みあげてみなさいよ。そのためにあたしを呼んだん
でしょ?」
結婚式で巫女が詠みあげる詔には一定の形式があり、火に対する感謝、水に対する感謝……
と順に四大系統に対する感謝の辞を、詩的な表現で韻を踏みつつ詠みあげなければならない
のだ。

最初に火に対する感謝の辞を詠みあげなければならないため、ルイズは身近で『火』系統の
魔法を得意とするキュルケに助言を請うたのである。
もちろん、キュルケに助言を求めるなど、ルイズにとっては屈辱以外の何ものでもなかったが、
背に腹は変えられぬ、というわけだ。


491 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 02:21:06.56 ID:yWhjJbHS0
「わかったわ……。じゃあ、行くわよ」
こほんと可愛らしく咳払いをして、ルイズは自分の考えた詔を詠みはじめた。
「この麗しき日に、始祖の調べの光臨を願いつつ、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・
ヴァリエール、畏れ多くも祝福の詔を詠みあげ奉る……」
それからルイズは、黙ってしまった。

「悪くないじゃない。続けなさいな」
「この先、なんも思いつかないのよ。詩的なんていわれても、困っちゃうわ。わたし、詩人なんか
じゃないし」
「いいから、思いついたこと言ってみて」
キュルケが促すと、ルイズは困ったように、がんばって考えたらしい“詩的”な文句を呟いた。

「えっと、火は熱いので、気をつけること」

部屋の中に、キュルケの爆笑が響いた。


496 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 02:25:20.34 ID:yWhjJbHS0
すっかりやる気を失ったルイズが、ぼてっとベッドに横になって枕に顔をうずめた。
その脇では、キュルケがまだ腹を抱えている。
「アハ! ごめ、ごめん……、も、もう笑ったりしないから、つ、つ、続き聞かせてよ……アハ
ハハッ……! 苦しっ」
そんなキュルケの態度に、ますますふてくされるルイズ。

それから数分後、どうにか笑いの収まったキュルケに、思わぬところから声がかかった。
「キュルケ、少しいいか?」
書き物机から立ち上がったベイダー卿である。
ルイズたちがベッドに腰掛けていたのは、今日の分の作業を終えたベイダーがずっと机を
占領していたからだった。


500 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 02:27:26.33 ID:yWhjJbHS0
「な、なに?」
キュルケがわずかに身を堅くする。
ルイズやタバサたちとは違い、キュルケはまだこの使い魔に気を許してはいない。

「今から読み上げる文章が、この星の文法に照らし合わせて大過ないか、教えて欲しい」
枕に顔をうずめていたルイズが、少し顔をずらして薄目を開けてベイダーを見上げた。
「いいけど……」
キュルケは曖昧に頷いた。

「よし。『きみの青い髪はあたかも流れ落ちる清流のよう、白い肌はあたかも降り積もる雪の
ように美しい』……どうだ?」

キュルケは息を呑み、目を白黒させた。


507 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 02:29:27.07 ID:yWhjJbHS0
「い、いいんじゃないかしら。ちょっと表現が生硬な気もするけど、気持ちは伝わると思うわ」
キュルケの声は珍しく裏返っていた。
彼女の動揺を誘ったのは、いつも流暢に言葉を発していたベイダー卿が、突然外国語でも
喋っているかのような発音で文章を読み上げたことではない。

むしろ、その文章の内容である。


517 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 02:32:38.28 ID:yWhjJbHS0
「そうか。――マスター、少し外出する」
キュルケの言葉に満足したのか、ベイダーは驚きのあまりベッドから跳ね起きていたルイズに
声をかけ、部屋を出て行った。
手にした紙片を大事そうに折りたたんで。

残された二人の少女は、未だ動揺の覚めやらぬ顔を見合わせた。
とりわけ、ルイズの顔はあたかも降り積もる雪のように蒼白だ。

「なに、あれ……?」
「恋文? まさか、ね……」
アハハ、とキュルケは乾いた笑い声を上げた。


520 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 02:35:03.52 ID:yWhjJbHS0
「だって、どう考えてもあの文章……」
ルイズは、読書好きで眼鏡をかけた、小柄な少女の姿を脳裡に描いた。
青い髪と、透き通るような白い肌……。

キュルケも同じ人物を連想していたようだ。
「だ、大丈夫よ。もし、そうだとしても、あの子が承諾するわ、け……」
そこで口を噤むキュルケ。ベイダー卿とタバサが何やらコソコソ二人でやっていたことが思い
出された。

ルイズがふらふらと再びベッドに倒れこんだ。
「だ、大丈夫だって。ね、ヴァリエール。……それにあなた、あの使い魔がやることはどうでも
よかったんじゃないの?」
最初の動揺が収まってきたのだろう、キュルケがいつもの調子を取り戻してきた。
だがしかし、普段ならそれに食ってかかるルイズが、何の反応も示さない。
枕に頭を預け、ドアの方をぼーっと見るその瞳からは、一片の感情も窺えなかった。

「こりゃ重症だわ」
キュルケはそう呟いて肩をすくめると、「お大事に」と言い残して部屋を退出した。


523 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/13(水) 02:37:43.98 ID:yWhjJbHS0
ルイズが自分とベイダーとの信頼の絆について懊悩と煩悶を繰り返していたちょうどその頃、
当のベイダーはタバサの前で、非現実話法の比喩表現を使った課題文の翻訳を読み上げて
いた。
それを聞くタバサの頬がほんの少し上気していたことに、ベイダー卿は気づかなかった。

その腰のデルフリンガーが、やれやれと溜息を吐いた。
(まったく、相棒は思った以上に鈍い奴だねぇ)


表向きは平和そのものの内に終わったかに見えたその夜、港町ロサイスにあるアルビオン空軍
の工廠で、艤装と最終チェックを終えた『レキシントン』号以下の新生アルビオン艦隊が、出港
の準備を完了していた。



戦争が、始まる。

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最終更新:2007年06月13日 02:53