前回アナウンスした通り、今回は、初心者の人がやってしまいがちなミス、そして、最初に覚えなければいけない動き方についての話をしていきたいと思います。まずは、初心者の人がやってしまいがちな動きについて紹介します。

 

初心者あるあるその1「強打を振り回す」

新人さんとやっていると、これは本当に多いです。特に、いきなりアッパーとBフックを振り回してくるパターンはお約束の域に入っていると思います。(笑)確かに、フックやアッパーは当たれば大ダメージが期待出来ます。(Bフックはタイミング良く当てたり、コーナーに追い詰めて当てたりしないと大ダメージにはなりません。)が、アッパーやBフックは、自分から打っても当てづらいパンチですし、体力の消耗もハンパじゃありません。また、空振りしたり相手にガードされた場合は、ほぼ間違いなくカウンターを食らうことになります。(これを読んでいる方でも、アッパーやBフックにカウンターを合わせられてしまったことがあるんじゃないかな?)そのため、初めのうちは自分からアッパーやBフックを打つのは自重したほうが良いと思います。(上手い人は、自分からアッパーやBフックを打って確実に当てていますが、あれは相手のダッキングする癖やカウンター精度などをきちんと把握した上で打っているパンチです。ボクサーを動かすことで精一杯であろう初めのうちは、真似しない方が賢明です。)

初心者あるあるその2「ペース配分が出来ていない」

その1とも関わってくるのですが、一番右の体力ゲージ(グラブのマークが付いてるゲージです)にあっさりダメージを作ってしまう新人さんも結構多いです。体力ゲージが減ってしまうと、パンチ力が落ちたり、パンチを食らったりした時にスキが大きくなったりと、ロクな事がありません。そして一番致命的なのが、ストレートのスピードが鈍くなってしまうこと。(ちなみに、スピードが鈍ってしまったストレートのことをヘロストと言っています。)はっきり言ってしまうと、ヘロストはカウンターの格好の的です。そのため、へロストを打ってしまうことはなんとしても避けなければいけませんが、ヘロストが出てしまうのは体力ゲージの3分の1以上を使ってしまった時なので、パンチを出しているうちにそこまで使ってしまった場合は、一旦間合いを切り、手数を減らして回復に努めましょう。そして、強打を振り回していると3分の1なんてあっさり飛んでしまうので、上下のジャブが攻撃のメインになってくるわけです。

初心者あるあるその3「防御がガラ空き」

動くことやパンチを打つことに夢中になっているせいか、ストレートやジャブが当たる間合いでも防御がガラ空きになっている新人さんも結構います。 また、ジャブの刺し合いに慣れていない時には、ジャブをむやみやたらと連打するだけで、打ち終わりのガードをしていないというケースもあります。そういう状況では踏み込みストレートや飛び込みフックを食らいやすくなるので、ストレートの当たる間合いに入ったらすぐにガードを固めパンチの打ち終わりでもまたガードを固める事を意識して戦う必要があります。

初心者あるあるその4「あっさりコーナーに詰められる」 

相手のプレッシャーに怯えてコーナーに追い詰められてしまうケースも最初の頃のよくあるパターンですが、コーナーに詰められてしまうと、食らうダメージが2倍になってしまいます。特にBフックを食らうと、だいたい70程度のダメージが入り、一気にボディが危なくなります。(ボディ満タンでも、あと1発Bジャブを入れられただけでボディにダメージが入ってしまいます。)そのため、コーナーに追い詰められるのは絶対に避けなければなりません。ただし、ラウンド終了間際にコーナーの「近く」まで下がって相手を誘い出すと、インターバルでのゲージ回復量が増えるので、うまく使えると良いでしょう。(コーナーそのものでない所がミソ!)

 

さて、ここまでで、やってはいけない動き方について説明していきましたが、これらのNGモーションを踏まえた上で、どんな動き方をすればいいのかを具体的に説明していきます。

 

スパ天の基本戦術その1「ストレートが当たりそうな間合いからガードを固める」

格闘技の基本はまず、「自分の身を守ること」です。実ボクでも、パンチの当たりそうな間合いでは必ずガードを固めることが大切です。このとき、パンチの射程が一番長いのはストレートなので、ストレートの当たりそうな間合いを、ガードを固める目安にすると良いでしょう。ちなみにガードをしていると、ダメージ回復や移動スピードが遅くなるので、遠い間合いの時までガチガチにガードを固める必要はありません。メリハリをつけた防御が大切です。

スパ天の基本戦術その2「ジャブを中心に攻め、ジャブの打ち終わりは必ず防御をする」

ここから攻撃についての話をしていきますが、攻撃の時も、守備意識とペース配分が大事になってきます。この2点を考えながらパンチを出す時に、一番使うパンチはズバリ「ジャブ」です。威力は小さいですが、疲れにくいですしスキも小さいです。また、スパ天ではグラブの色でスタイルが変わる(赤がオフライン仕様、青がスピード重視型、白がパンチ力特化型)のですが、赤を使っている場合はガードボタンを押せば、ジャブをキャンセルして防御に入れます。(つまり、ジャブを打っている最中に「ヤバい!」と思ったらすぐ防御に入れるということ。)また、「威力は小さい」と書きましたが、タイミング良く当てれば30~40程度のダメージも期待出来ます。こんな便利なパンチを使わない手はありません。

具体的な使い方としては、相手がジャブを打ってきたところをガードして打ち返したり、慣れてきたらガードが空いたところに自分から打ち込んだりというものがあります。また、相手が前進してきたり強打を打ってきたところにジャブを打っても、30~40程度のダメージが入ります。このとき、ジャブを棒立ちのままで連打しているとフックをもらってしまうことがあるので、適度にフットワークも入れて打つようにすると良いでしょう。

そして、ジャブを打ったらすぐ防御姿勢をとることも大切です。基本はガードですが、相手のリズムを狂わせるために時々ダッキングやスウェーを混ぜてみても効果的です。

スパ天の基本戦術その3「相手が強打を打ってきたところで、強打を打ち返す」

ここまで読んでいて、「強打は打っちゃダメなのかなぁ…?」と思ってガッカリする方ももしかしたらいるかもしれませんが、そんなことはありません。強打を狙うべきタイミングというものはちゃんとあります。その1つが、「相手が強打を打ってきたところ」です。相手がフック・アッパー・Bフックを打ってきたら、ガードで受け止めストレートを打ってみると良いでしょう。比較的簡単なカウンターのテクニックです。(慣れてきたらダッキングやフットワークでかわしてストレート、ガードで受け止めてアッパーといった感じでバリエーションを付けてみても良いと思います。ちなみにストレートに対するカウンターは、スパ天だと相当反応が良くないと当たらないと思います。)ただ悲しいかな、カウンターには向き不向きというものがあるので、どうしても出来ないということもあるかもしれません。この場合は、ダブルアクションといって、フェイントを1回入れてから強打を打つ(例:強打フェイント→同じ強打、フックフェイント→ストレートなど)というテクニックも強打の狙い方としてあるので、ガッカリする必要はありません。カウンターが苦手な人は、ダブルアクションを試してみるといいかもしれません。

また、その2・その3で共通して言えることなのですが、体力ゲージを1/3~1/2程度使ってしまったら、手数を減らし、回復に努めることが大事です。疲れた状態でパンチを打ってもロクな事がありません。

 

これらの基本戦術をきちんとこなせるようになれば、2R以内での無様なKO負けはあまりしなくなると思いますし、場数さえ踏めば、落ち着いて相手の動きを見ながら戦うことも出来るようになると思います。最初の頃にやっていたブンブン丸戦法からしたら非常に退屈かもしれませんが、初めのうちはグッとこらえてやってみることが大切です。(最初のうちにディフェンスの基本やペース配分を覚えないと絶対に伸び悩みます。)ただ、ここまでで紹介した戦い方はあくまでも基本中の基本であり、言うなればスタートラインに立っただけに過ぎません。スパ天ではこれらの考えを踏まえた上で様々な戦術が開発され、使われています。次回は、そのたくさんの戦術の中から代表的なものをいくつかピックアップして紹介していきたいと思います。

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最終更新:2013年09月02日 21:50