ここでは、手数重視・攻撃重視型のカウンタースタイル「アグレッシブカウンター」についての解説を行なっていきます。この解説が、スパ天における攻撃型ボクシング流行のきっかけになってくれれば幸いです。(また何かあったら書き足すかも?)

 

目次

アグレッシブカウンターとは何か

アグレッシブカウンターの基本的な流れ

カウンターの精度を上げるコツ

読み打ち

ダメージコントロール

フェイントによる釣り出し(発展)

おまけその1 ドン引きカウンターのポイント

おまけその2 ドン引きカウンター攻略のコツ(っぽいもの)

 

アグレッシブカウンターとは何か

カウンターというと、「がっちりガードを固めて手数を出さず、静かに相手の強打を待つ」というスタイルを想像する方が多いと思われる。(このスタイルを、今後「ドン引きカウンター」、「引きこもりカウンター」などと呼ぶことにする。)実際、ドン引きカウンターはほぼ常時ガードを固めているので比較的顔面の隙が少なく、反射神経にそれほど優れていなくても強打によるダメージを狙いやすく扱いやすい戦法である、という利点がある。しかし、「相手が強打を打ってこないと攻撃のチャンスが激減する」、「ボディアタックへの対応が難しい」などの問題が存在することも事実である。

そこで、上記の欠点を解消する方向性として、自分からの手数を増やして試合の流れを掴み、その流れの中でカウンターを狙いに行く、というスタイルを提唱したい。そして、このスタイルを、以降「アグレッシブカウンター」と呼ぶことにする。もちろんこのスタイルにも、自分から手数を増やす以上偶発的な強打を浴びるリスクが大きくなる、ドン引きカウンター相手だと機能しづらいなどといった欠点は存在する。しかし、このスタイルが機能すれば、スリリングな攻撃的ボクシングを楽しむことが出来るだろう。次からは、アグレッシブカウンターの基本的な流れ、アグレッシブカウンターを有効に機能させていくために必要なテクニックなどについて解説していく。 

 

アグレッシブカウンターの基本的な流れ

アグレッシブカウンターの最大のポイントは、ジャブによる制空権争いである。そこで優位に立つことで相手の焦りを誘い、強打を引き出すのがアグレッシブカウンターの狙いと言える。

という訳で序盤は、ガードの隙間、相手の攻撃の出鼻を狙って積極的に(ただし、スタミナ切れしない範囲内で)上下のジャブを飛ばし、ジャッジA・ジャッジCへのアピールを狙う。もちろんその中で、相手のスタイルをしっかり観察して強打を狙ってくるタイミング・動き方の癖を把握する、などといった来るべきカウンターチャンスに向けての準備も怠らないこと。また、序盤で強打を浴びると中盤以降のカウンターチャンスが激減する(相手も優勢を意識して、ジャブとガード中心のボクシングに切り替えてくる可能性が高い)ので、打ち終わりのガードダメージコントロールはちゃんと実行するように!

なお、制空権争いに競り負けるようなら、押しっぱなしフックが意外と当たるのでやってみる価値アリ。それもカウンターなどで防がれるようなら、アグレッシブカウンターを断念して引きこもりカウンターに切り替えるのも1つの策だろう。

中盤は、ジャブによるアタックと同時にカウンターの着火を積極的に狙っていくのがポイントになる。相手の動きを見切ったらどんどんカウンターを狙いに行き、相手の顔面にダメージを与えていこう。また、カウンターチャンスがなくても動きにスキがあるようなら、そのスキを見計らって読み打ちを仕掛けてもいい。相手のカウンター精度がそれほど高くないようなら、どんどん攻めて崩しに行こう。

終盤は自分がポイント的に優勢な場合と、劣勢な場合に分けて考える。

前者は無理をする必要がないので、ドン引きカウンターに思考回路を切り替えるのが比較的安全だろう。相手の強打を確実に防ぎ、正確なカウンターで倒し切りたい。この時、カウンターのパターンがワンパターン(例えば、ストレートカウンターしか打てないとか)だと打たれ慣れが心配(下手をすると逆カウンターでやられる可能性アリ)なので、カウンターのパターンをいくつか用意できると良いだろう。(先程の例なら、ストレートカウンターの他にアッパーカウンターを用意しておくと有効。アッパーの出の早さは、実はストレートとほとんど変わらないので、ストレートとほぼ同じタイミングで当たる。ただし、遅延が5以上だとガードされる可能性が高いので要注意。)

後者の場合は、自分からのアタックを増やしてKOを狙いに行くしかない。フックによる強引な崩しや読み打ちでなんとか穴を開けたい。(カウンターが狙えそうなら、もちろんカウンターを狙うのもアリ。)逆転勝ちは難しいが、諦めないハートが大事。

 

カウンターの精度を上げるコツ

  • 序盤の主導権争いで優位に立つ

序盤でうまくペースを握れれば、相手が強打で状況を打開しようとしてくる可能性が高くなる。つまり、カウンターチャンスが増えることになるのだ。また、精神的な面でも落ち着いて相手の強打を待てるので一石二鳥である。逆に序盤でペースを握られてしまうと、引いて守られるケースが増えてしまい、なかなかカウンターを狙いづらくなるので注意が必要だ。

序盤の主導権争いのポイントとしては、ジャブを打ち終わったらしっかりガードを固めること、そして、適度にフットワークを入れる(棒立ちでジャブを連打しているとフックが直撃しやすい。また、前後の動きが多すぎると離れ際にストレートを食らいやすくなるので注意。)ことが基本。あとはいろいろ試行錯誤して、自分のリズムに合ったジャブワークを作ってほしい。

  • 相手が強打を打ってくるタイミングを事前に予測しておく

中にはとっさの反応でカウンターを打てる人もいるかもしれないが、大抵の場合は心の準備がないと反応は難しいだろう。相手の動きをあらかじめ予想した上で強打を打つのと、いきなりの強打におっかなびっくり強打を合わせるのとでは反応速度はかなり違ってくる。しっかり相手の動きを観察して、狙い球を絞ろう。また、「相手のどんなパンチに、どんなパンチを合わせるか」(ex.相手のフックをガードしてアッパーを合わせる)などといった細かい部分にまで読みを働かせることが出来れば、カウンターの精度はさらにアップするだろう。

  • オフラインでの反復練習

前2項は心構えについてのポイントだったが、カウンター技術そのものを磨くことももちろん重要である。そのためには、オフラインで反復練習を繰り返すのが一番である。ジャブで制空権を確保しつつ、相手の強打に反応してカウンターを狙う練習をしなければいけないわけだが、それにピッタリな相手は野村君だろう。(ジャブでヒットを奪いやすいし強打もバシバシ打ってくるので、アグレッシブカウンターを試すにはもってこいの相手。)アグレッシブカウンターのスタイルで野村君のタイムアタックを繰り返せば、カウンターの精度は自然と上がっていくはず。また、完全版を持っている方は、直樹のタイムアタックで、相手の強打を回避しつつカウンターを打ち込む練習をするのも良いトレーニングになる。(ちなみに直樹はジャブでの崩しがやりづらいので、カウンターを狙うだけでOK。直樹に対するカウンターはいろいろパターンがあるので、自分で見つけてみると良いだろう。)

オフラインでしっかりカウンターを打てる人は、スパ天でもカウンターを狙えるようになる。その事を肝に銘じて、反復練習に励んでほしい。

 

読み打ち

カウンターによる大ダメージを狙えればもちろんそれが理想だが、相手の攻撃が細かいジャブやストレートによるものが中心でなかなかカウンターを狙えない、などといったケースももちろん存在する。そういう時は、自分から強打を打って崩しに行くことも選択肢として用意しておかなければならない。そこで役に立つのが「読み打ち」である。「読み打ち」とは、相手のディフェンスが甘くなるところを予測して、そこに合わせるように強打を放つ技術である。読みが外れた時のリスクは大きいが、読みがハマれば一気に流れを持って行けるので、ハイリスクハイリターンな攻撃と言えよう。ここでは、読み打ちを狙えるタイミングをいくつか紹介する。

  • 棒立ちでジャブを連打している時

序盤の主導権争いの所でもサラッと書いたが、こういう相手にはフックが直撃しやすい。フックを打とうとしたところをジャブで止められることもあるかもしれないが、ジャブによるダメージは大抵の場合微々たるものだし、ジャブによるキャンセルでこちら側は疲労しないので、しつこく狙ってみていいと思う。期待できるダメージは70~80といったところか。

  • 密着状態から無防備に離れようとしている時

チョコマカ動きながらジャブを連打してくる相手に多い状況である。この場合は、踏み込みストレートか踏み込みフックを狙いに行くと良いだろう。(オススメは前者だが、カス当たりになってしまうようなら後者への切り替えを考える。)うまく当たれば60~70前後のダメージが入る。(フックが直撃すれば100前後入るかも)

  • ノーガードで突っ込んでくる時

相手が突っ込んでくる先にストレートを合わせると食らってくれることがある。(ダメージは80前後)ただし、カウンター気味にジャブを食らうと40以上のダメージを食らうので要注意。また、最近はこのタイミングでの直撃がよく知られているので、意外と当たらないかもしれない。

  • ダッキング動作を連発している時

この場面はもちろん、踏み込みアッパー一択である。アッパーはカウンターリスクが非常に高いパンチなので、連発はできないが、相手のカウンター精度がそれほど高くないようなら狙いに行く価値はあるだろう。大抵の場合100以上の大ダメージが期待できる。

  • フックが直撃した直後

正確には読み打ちではなく追撃のテクニックなのだが、強打の当たるタイミングではあるのでここで紹介する。フックが直撃した直後にストレートを打つと高確率で直撃する。大抵の場合60~70前後のダメージが入るので、うまく行けばこのコンビネーションでKOも狙える。ただし、ダッキングで回避されてカウンターアッパーを食らう可能性があるので要注意。(また、これは直樹で実験した成果なのだが、フック直撃のダメージが150以上だと相手ののけぞりが大きくなるので、通常のストレートが当たらない可能性アリ。ただし、踏み込みストレートにすることで捉えられる可能性もあるので要調査。)

この他にも展開次第で狙いに行けそうなタイミングはあると思うので、スパーの中でいろいろ試して見つけてみるとと良いだろう。 

 

ダメージコントロール

アグレッシブカウンターは自分から手数を出してリズムを作るスタイルである以上、ジャブを打っている最中などに不運にもタイミングが合ってしまい、強打を食らってしまうケースが当然出てくる。それに関してはある程度仕方ないのだが、そこから相手に押し込まれて致命傷を受けることはなんとしても避けなければならない。そのため、アグレッシブカウンターではダメージコントロールの意識が非常に重要になってくる。ダメージコントロールが上手くなれば、1発強打を食らってもラウンド終了後にはほぼ完全回復、ということも十分できるようになる。そのためのポイントを解説していこう。

  • 危なくなったら、ラインを下げるのが基本

強打を食らったり体力ゲージにダメージが入りそうになったりしたら、ダッシュで間合いを切って回復に努めるのが基本である。そして最終的には、コーナー付近までラインを下げて、ラウンド終了での回復量が少しでも増えるように立ち回ることがポイントになる。相手が追撃を狙ってくるようなら、ガードを固めながらのリードジャブで、間合いに入らせないこと、そして強打の芽を摘み取ることを意識して守り切ることが必要。クリンチ成立までの時間が短いようなら、クリンチで逃げて時間稼ぎをするのも手。

  • ボディが厳しそうなら、ボディの回復を最優先

ボディアタッカーを相手にしていると、ボディにダメージを食らいそうになるケースも当然出てくる。この場合は、ボディの防衛と回復を最優先に考えることが必要である。(ボディにダメージが入ると、ダメージ回復がかなり鈍くなるので逆転が難しくなる。)ラインを下げてボディを打たせない、腹筋を固めてボディのダメージを最小限に食い止める(ただし、Bフックにはあまり効果がないので過信は禁物)、などといった対応策をきちんと取ること。この場合顔面にダメージを食うのはある程度仕方ないので、Bフックをフリーで打たせなければOK。(Bフックが当たると、腹筋を固めていてもダメージがほぼ確定するので)なお、ボディダメージがゼロに近い状態なら、Bフックをわざと打たせてストレートカウンターを狙う手もあるが、ボディにダメージがある場合はのけぞりの関係でまず当たらないので絶対にしないこと。

  • 攻守の切り替えは素早く、大胆に

ダメージコントロールで重要なのは、攻撃意識と守備意識の素早い切り替え、そしてこの2つのメリハリである。「ヤバい!」と思ったらすぐディフェンスに意識を切り替え、徹底的に守り切る。そして、ダメージが回復したらオフェンスに意識を切り替えて、相手ディフェンスのスキを積極的に狙っていく。この切り替えが本当に大事である。ダメージコントロールの最中にカウンターチャンス(強打空振りなど)があっても、確実に仕留められる自信がないのならスルーした方がいい。中途半端にジャブを合わせてしまうと相手の疲労がキャンセルされてしまい、相手をますます調子に乗せてしまうことになる。 

 

フェイントによる釣り出し(発展)

アグレッシブカウンターは、序盤の競り合いで優位に立つことで相手の強打を誘い、そこをカウンターで仕留めるというスタイルだが、相手の強打を誘う方法はジャブワークによるものだけではない。例えば、フェイントによる釣り出しもその1つである。これはカウンターに自信のある相手ほど引っかかりやすい手だろう。(カウンターパンチャーは相手の強打を待って強打を打ち込む関係上、フェイントにも過敏になりやすい。うまく使えば逆カウンターを狙うことが出来る。)私自身フェイントの使い方がそれほど上手くないので簡単なパターンしか紹介できないが、フェイントの使い方に自信のある方は新しいパターンを開発してみてほしい。

  • ストレートカウンターが得意な相手にフック・アッパーフェイント

ストレートカウンターが得意な相手は、基本的にフック、もしくはアッパーにヤマを張っているケースが多い。そこを利用して相手のストレートを誘い、ストレート、もしくはアッパーによるカウンターを狙う。

  • ダッキングアッパーに自信のある相手にフックフェイント

フックを打って削りに行きたいけど、ダッキングアッパーが怖いという場合に試してみると良い。簡単には引っかからないかもしれないが、万が一引っかかってアッパーを打ってくれればカウンターで仕留められる。

なお、フェイントは連発していると防御がガラ空きになり、強打を食らいかねないので、使いすぎに注意。

 

おまけ

ドン引きカウンターのポイント

ドン引きカウンターは、カウンターさえ打てれば誰でも勝率55%前後を狙える完成度の高さが最大の特長である。(さすがに55%から上は、ドン引きカウンターだけだと厳しい)ボディアタックに対する脆さ(ガード状態だとボディへの反応が鈍くなりやすい)はあるものの、顔面に強打を浴びるリスクはかなり低いので、スパ天に入ったばかりの初心者の方にもオススメのスタイルでもある。また、アグレッシブカウンターや他のスタイルをメインで使っている場合でも、ポイント的に大きくリードしていて絶対にリードを守り切りたい場面は必ず出てくる。そういう状況では、ドン引きカウンターを使いこなせるとかなり楽になるだろう。という訳で、ここでドン引きカウンターについての解説をしていきたい。

  • ジャッジA・Bの確保がメイン、ジャッジCは捨てる

ドン引きカウンターは文字通り手数をほとんど出さず、相手の強打を待ってカウンターを狙うスタイルである。そのため、ジャッジCの確保はまず期待できない。その代わり、ジャッジA・Bを確実に取り、そこでのポイント差で相手にプレッシャーをかけていくのが基本的な流れとなる。

具体的な動きとしては、ラウンド序盤にリードジャブなどで10~20前後のダメージを奪ったら引きこもり体制に入り、顔面への攻撃はしっかりシャットアウトしよう。そして、フックによる削りや相手の強打にはしっかり反応して確実にカウンターで潰すこと。この潰しこそが、ドン引きカウンターの生命線である。(フェイントによる釣り出しも、うまく使えればかなり強力な武器になる)また、ジャッジAの確保が厳しそうなら削りフックを入れてみても良いが、多用し過ぎるとカウンターを食らう恐れがあり、引きこもる意味がなくなってしまうので注意。

  • ボディはゲージ的に追い込まれない限りスルー

ガード状態だと、ボディを見てからのジャブ迎撃は間に合わない可能性が高い。そのため、無理に迎撃すると傷口を広げることになりかねない。ガードが開いてストレート迎撃できるようなら狙ってもいいが、それ以外は基本的にスルーでいいだろう。(ジャブ迎撃が当たりそうなら狙ってもOK)ただし、これ以上食らうとボディにダメージが入るというような状況になったら、ダメージコントロールを忘れずに。

  • 形勢不利になったらアタック

ドン引きカウンターはスタイルの関係上攻撃力に乏しい。そのため、ポイント的に不利な状況でドン引きカウンターをやっていると逆転は難しくなる。この場合は自分からアタックを仕掛けて逆転を狙いに行った方が良いだろう。

 

ドン引きカウンター攻略のコツ(っぽいもの)

私自身、ドン引きカウンターの攻略はあまり自信がないのだが、ドン引きカウンターを使っているプレイヤーは結構多いので、その対策のため、うまくいったケースを参考にしながら書かせていただく。

まず、使う戦術としては、ボディアタックかドン引きカウンターがオススメ。前者は相手が反応しづらいので、ドン引きカウンター殺しとしては最も有効だが、私自身にボディ攻撃のノウハウがないので詳しいことは割愛。(は○こ~さんとかほ○みさんとかに聞いたほうが早いですw)

ここからは後者を使った攻略について。ポイントは、「相手以上の引きこもりになること」。ラウンド序盤でそれなりのビッグヒットを奪って、安全に引きこもり体制に入る所で一番神経を使う。それを続けられれば自分のほうが優位に立てるので、相手が引きこもりモードを解除して仕掛けてくる可能性が出てくる。そこにカウンターを合わせられれば勝機が見えてくるはず。

崩し方としては正直疲れるし面白くないので、「引きこもりカウンター以外で顔面から崩す方法あるよ!」という方がいたら、実写・カフェやこのWikiなどで紹介していただけると助かります。(笑)

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最終更新:2013年03月16日 16:18