ケイラス

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&bold(){Caylus} &ref(https://x.boardgamearena.net/data/themereleases/161008-1339/games/caylus/160826-2312/img/game_box180.png) [[BGAでプレイ>https://ja.boardgamearena.com/#!gamepanel?game=caylus]] #contents *ゲーム画面 &ref(ケイラス全体.jpg) *目的 プレイヤーは建築家となり、城を建築したり、村を発展させることで国王からの支持や名声を得るでしょう。ゲーム終了時までに、最も多くの勝利点を獲得することを目指します。 - 以下フレーバーテキスト 1289年。フランス王国の国境を強化するために、フィリップ4世は新たな城を建てることを決断しました。ケイラス村はこれまで地味な村でしたが、これからの素晴らしい展望を見込んで労働者や職人がすぐに集まってくるでしょう。そして、村はだんだんと都市へとなっていくのです… *コンポーネント ゲームのルールを説明する前に、このゲームで使用するボードやコマの説明をします。 **ボード説明 このゲームで使用するメインボードです。 &ref(ボード説明.jpg) 1:手番順。自分と同じ色のディスクの位置で手番順が表されています。上から順番に手番が回ってきます。 2:恩賞トラック。詳細は後述します。 3:築城待機列。ここにワーカーを置くとラウンド終了時に城の建築を行えます 4:得点表。城の建築に関わる勝利点の詳細が書かれています 5:地下。城を建築するとここに自分の色の家コマを置きます。 6:城壁。同上 7:砦。同上 8:特殊建物。詳細は後述 9:橋。パスエリア。詳細は後述 10:公共建物。詳細は後述 11:固定建物。詳細は後述 12:決算マーク。このマークを行政官コマが通りすぎると決算が発生します。 13:ゲーム終了時に残っているリソースの勝利点への変換方法が書かれています。 **コマやタイルなど 次に、このゲームで使用するコマ類やタイルについての説明します。 &ref(コマ説明.png) 左から行政官、監督、ワーカー、トラックディスク、家コマです。 最初は、監督コマは行政官の上に乗っていて一体となっていますが、ゲーム中に分離する場合があります。 トラックディスクは各プレイヤーの手番順や恩賞トラックのレベルを表すのに用いられます。 &ref(資源説明.png) このゲームで使用される資源です。 ピンクが食料、茶色が木、灰色が石、紫が布、黄色が金を表します。 &ref(建物説明.png) このゲームで使用される建物タイルです。 これらの建物タイルはプレイヤーが建築できる建物タイルとなっています。ゲーム開始時に既にボードに配置されているピンクの建物タイルは公共建物、それ以外の建物タイルは固定建物と言います。 &ref(情報パネル.png) プレイヤーインフォーメーションです。キューブは各資源を表します。円柱形のマーカーはワーカーです。それ以外は上の画像の通りです。 *ゲームの流れ ゲームは「ゲーム終了条件」が満たされるまで、ラウンドが繰り返し行われます。1ラウンドは次の7個のフェイズに分かれています。 1.収入フェイズ 2.ワーカー配置フェイズ 3.特殊建物稼働フェイズ 4.監督移動フェイズ 5.建物稼働フェイズ 6.城建築フェイズ 7.ラウンド終了処理 これらのフェイズが1から7まで数字の順番通りに実行されていきます。 ゲーム終了時点で最も多くの勝利点を獲得していたプレイヤーが勝者となります。 *ゲーム開始前の準備 ここで説明する準備はBGAでは自動で行われますが、どのようなことが行われているのかを一応、説明します。 ・公共建物(ピンク色の建物)6個をランダムな順番で配置する。ケイラスではこの建物の配置のみがランダム要素となります。 ・全プレイヤーに食料2個、木1個、が配られる。 ・第1ラウンドの手番順によって以下のようにドゥニエ(お金)が配られる &bold(){1番手プレイヤーは5ドゥニエ、2番手と3番手プレイヤーは6ドゥニエ、4番手と5番手プレイヤーは7ドゥニエ}が配られる このような処理が行われてゲームが開始されます。 *各フェイズの詳細 これから各フェイズの詳細を説明していきます。 **1.収入フェイズ 全プレイヤーは2ドゥニエ(お金)を受け取ります。 これに追加して、自分が所有している邸宅(詳細は後述)1つにつき1ドゥニエを受け取ります。 なお、第1ラウンドでも収入フェイズがちゃんとあるため、ゲーム開始時のドゥニエは1番手プレイヤーは7ドゥニエ、2番手と3番手プレイヤーは8ドゥニエ、4番手と5番手プレイヤーは9ドゥニエをもってスタートとなります。 **2.ワーカー配置フェイズ 各プレイヤーは手番順に次のアクションの中から1つを選び実行していきます。 ・自分のワーカー1個を1つの建物(特殊建物、公共建物、固定建物、自分の所有する建物、他プレイヤーが所有する建物)に置く ・自分のワーカー1個を築城待機列 ・パスをする 分かりやすくするために最初に「パス」について説明します。 ***パスをする このラウンドでこれ以上ワーカーを置きたくない、もしくは置けない場合は、パスをします。パスエリア(橋の下)の数字が書かれている場所に自分の色のディスクを置きます(先にパスしたプレイヤーから順に小さい数字にならびます)。パスをする際には特にコストはかかりません。最初にパスを選んだプレイヤーは1ドゥニエを受け取ります。 なお、一度パスをすると、そのラウンドでは手番はもう回ってこないので注意してください。全員がパスをするまでこのワーカー配置フェイズは続きます。全プレイヤーがパスをするとこのフェイズは終了し、次のフェイズへと移行します。 &bold(){例} &ref(パスの例.png) 青のプレイヤーはもうワーカーを置けないのでパスをします。まだ誰もパスをしていないので、自分の色(青)のディスクを1の場所に置き、1ドゥニエを受け取ります。 次に、「ワーカーを置く」というアクションの詳細について説明します。 ワーカーを置ける場所は次に説明する場所のいずれかですが、&bold(){既にワーカー(自分の、もしくは他プレイヤーのもの)が置かれている場所にはワーカーを置くことはできません。} &bold(){ワーカーを置くためにはドゥニエを支払わなければいけません。}自分の所有する建物にワーカーを置く際にもドゥニエを支払う必要があります(ワーカーに働いてもらうためのお金と考えると分かりやすいかもしれません)。ワーカーを1個置くには1ドゥニエを支払う必要があります。ただし、&bold(){既にパスをしているプレイヤーがいる場合、&u(){自分が建築した建物以外}にワーカーを置く際のコストが変動します。}もし1人がパスをしているなら、ワーカーを1個置く際に支払うドゥニエは2ドゥニエになります。2人がパスをしているなら、ワーカーを1個置く際に支払うドゥニエは3ドゥニエ・・・というように増えていきます。(2人プレイの場合には、1人がパスをすると、ワーカーを1個置く際に支払うコストは3ドゥニエになります) &bold(){自分が建築した建物にワーカーを置く場合のコストは変動せず、何人パスしていようと一律でワーカー1個につき1ドゥニエです。} &bold(){例} &ref(パスの例.png) この画像のように青のプレイヤーがパスした場合、残りのプレイヤーは自分が建築した建物以外にワーカー1個を置くためには2ドゥニエを支払わなければいけなくなります。 ***ワーカーを建物に置く 自分の手元にあるワーカー1個をどれか1つの建物に置くことができます。ここにワーカーを置くことで、後のフェイズでワーカーを置いた建物の効果を使用できます。対象となる建物は&bold(){特殊建物、公共建物、固定建物、自分や他プレイヤーが建築した木造・石造建物}のどれかです。自分や他プレイヤーが建築した「邸宅」や「名誉建物」にはワーカーを配置できません。 &bold(){ワーカーを1個配置するには1ドゥニエを手元からストックへ支払う必要があります。自分が建築した建物にワーカーを置く際にも1ドゥニエを支払う必要があります。}他プレイヤーが建築した建物にワーカーを置く時にも1ドゥニエを手元から支払う必要がありますが、このとき支払うドゥニエが他プレイヤーのものになるわけではありません。あくまで「ワーカーに1ドゥニエを渡して働いている」というわけです。 ・ワーカーを特殊建物、公共建物、固定建物に置く場合 ワーカーをこれらの建物に置く場合、誰もパスをしていないならワーカー1個につき1ドゥニエを支払う必要があります。既にパスしたプレイヤーがいるならば、パスをしたプレイヤー1人につき支払うコストが1ドゥニエ増えます。 なお、特殊建物の「厩舎」だけは例外的に1ラウンドに複数のプレイヤーがワーカーを置くことができます。(詳細は特殊建物の厩舎の項を参照してください) &bold(){例} &ref(ワーカー配置ー固定建物.png) 緑のプレイヤーが固定建物(露天商)にワーカーを置きます。青のプレイヤーが既にパスをしているため、緑のプレイヤーは2ドゥニエを支払ってワーカーを置きました。 ・ワーカーを他プレイヤーが建築した建物に置く場合 同様に、ワーカーを置く際には誰もパスをしていないならワーカー1個につき1ドゥニエを支払う必要があります。既にパスしたプレイヤーがいるならば、パスをしたプレイヤー1人につき支払うコストが1ドゥニエ増えます。 さらに、他プレイヤーが建築した建物にワーカーを置くと、その建物を建築したプレイヤーは勝利点1点を獲得します。これはワーカーを置いたプレイヤーが建物を建築したプレイヤーに対して勝利点を支払っているわけではなく、単に建築したプレイヤーが勝利点1点を獲得するだけです。この勝利点はパスをしている人がいたとしても変動することはありません。一律で1点を獲得します。 &bold(){例} &ref(ワーカー配置ー相手の建物.png) 建物タイルの右上に相手の色の家コマがあるなら、その建物は相手が建てた建物ということです。 赤のプレイヤーが緑のプレイヤーが建築した建物にワーカーを置きます。青のプレイヤーが既にパスをしているため、赤のプレイヤーは2ドゥニエを支払ってワーカーを置きました。緑のプレイヤーは自分が建築した建物に他プレイヤーがワーカーを置いたため、勝利点1点を獲得しました。 ・ワーカーを自分が建築した建物に置く場合 建物タイルの右上に自分の色の家コマがあるなら、その建物は自分が建てた建物ということです。 自分が建築した建物にワーカーを置く場合にも1個につき1ドゥニエを支払う必要があります。ただし、&bold(){他の建物のようにパスをしている人数によってコストが変動することはなく、一律で1ドゥニエです。}また、自分が建築した建物に自分のワーカーを置いたとしても、自分に勝利点1点が入ることはありません。 &bold(){例} &ref(ワーカー配置ー自分の建物.png) 赤のプレイヤーが自分が建築した建物にワーカーを置きます。青のプレイヤーが既にパスをしていましたが、自分が建築した建物にワーカーを置くので、1ドゥニエだけを支払ってワーカーを置きました。 ***ワーカーを築城待機列に置く 自分の手元にあるワーカー1個を築城待機列に置きます。ここにワーカーを置くことで、後のフェイズで城を建築する権利を得ます。築城待機列の数字が書かれている場所に自分のワーカーを置きます(先にワーカーを置いたプレイヤーから順に小さい数字にならびます)。なお、ワーカーを置くスペースは5つありますが、ここには自分のワーカーを1個しか置けません。 ワーカーをここに置く時のコストは建物にワーカーを置く時と同様で、誰もパスをしていないならワーカー1個につき1ドゥニエを支払う必要があります。既にパスしたプレイヤーがいるならば、パスをしたプレイヤー1人につき支払うコストが1ドゥニエ増えます。 &bold(){例} &ref(ワーカー配置ー築城.png) 赤のプレイヤーが築城待機列にワーカーを置きます。青のプレイヤーが青のプレイヤーが既にパスをしているため、赤のプレイヤーは2ドゥニエを支払ってワーカーを置きます。また、青のプレイヤーが最初に築城待機列にワーカーを置いていたため、赤のプレイヤーは青のプレイヤーの次(2番目)にワーカーを置きました。 **3.特殊建物稼働フェイズ フェイズ2.ワーカー配置フェイズが終わると、6個の特殊建物の効果が発動するフェイズに移ります。 効果の発動順番は城から近い建物から順番で、「門」→「貿易所」→「商人ギルド」→「闘技場」→「厩舎」→「宿屋」です。 &ref(特殊建物稼働順.png) このように赤い矢印の順番で効果が発動していきます。 特殊建物のそれぞれの効果の詳細は後述します。 **4.監督移動フェイズ フェイズ3.特殊建物稼働フェイズが終わると、監督コマを動かすフェイズに移ります。 「2.ワーカー配置フェイズ」でパスをした順番に、監督コマを動かすことができます。フェイズ2で最初にパスをした人が最初に動かすことができ、以降はパスをしたのが早い順に監督コマを動かせます。このフェイズが終了した時(全プレイヤーが監督コマを動かし終わった後)に最終的に監督コマがあるマスによって、次の「5.建物稼働フェイズ」で効果が発動する建物が決まります。 監督コマは1~3マスの範囲で前後に動かすことができます。「前に動かす」というのはより城に近いマスへ動かす、「後ろへ動かす」というのはより城から遠いマスの方へ動かすということを指します。ただし、「パスエリア(橋)」の前のマスまでしか監督コマを動かすことはできません。 &ref(前後.png) 監督コマを動かす場合、1マス動かすには1ドゥニエ、2マス動かすには2ドゥニエ、3マス動かすには3ドゥニエを支払う必要があります。監督コマを動かさずにパスをすることもできます。パスする場合にはコストはかかりません。一度監督コマを動かすか、パスをしたプレイヤーはもう監督コマを動かせません。 全プレイヤーが監督コマを動かすかパスをしたらこのフェイズは終わります。 &bold(){例} フェイズ2で青、オレンジ、赤、緑のプレイヤーの順番でパスをしました。監督コマを動かす順番は青→オレンジ→赤→緑の順番です。 監督コマは赤のワーカーが置かれているマスにあります。 青のプレイヤーはパスをしました。 オレンジのプレイヤーは2ドゥニエを支払って2マス「前」に動かしました。 赤のプレイヤーは2ドゥニエを支払って2マス「後ろ」に動かしました。 最後に、緑のプレイヤーが1ドゥニエを支払って1マス「前」に動かしました。 &ref(監督の例.png) **5.建物稼働フェイズ 4.監督移動フェイズが終わると、橋より後ろ側にある建物の効果がボードに描かれている道に沿って順番に発動していきます。 &ref(建物発動順.png) (赤い矢印に沿って発動していきます) 効果が発動する建物は「監督コマが置かれているマスまで」にある「ワーカーが置かれている建物」だけです。 建物の効果を発動させるためにドゥニエ等のコストを支払う必要はありません(ただし、建物の効果によっては資源やドゥニエを支払う場合はあります)。効果が発動した建物タイルに置かれていたワーカーは元のプレイヤーの手元へ戻ります。建物の効果の詳細は後述します。なお、建物の効果を使用せずにパスをすることもできます。その際にも特にコストはかかりません。 対象の建物の効果が全て発動したらこのフェイズは終了します。 &bold(){例} &ref(効果が出るマス.png) この画像の場合、効果が発動するのは監督コマが置かれている2番目の固定建物までです(この建物にワーカーが置かれているなら、この建物の効果が発動します)。この建物よりも「前にある建物」でワーカーが置かれている建物の効果が発動します。 監督コマよりも「後ろにある建物」でワーカーが置かれている建物もありますが、これらの建物の効果は発動しません。 **6.城建築フェイズ フェイズ5が終わると、城建築フェイズが始まります。このフェイズでは「2.ワーカー配置フェイズ」で築城待機列にワーカーを置いたプレイヤーのみがアクションを実行できます。築城待機列の1番目にワーカーを置いたプレイヤーから、より早くワーカーを置いた順番に城を建築していきます。 城は地下、城壁、塔の3つのセクションに分かれており、それぞれのセクションは6マス、10マス、14マスのマスに分かれています。コストを支払って各セクションのマスに自分の家コマを置くことで、城を建築したことになります。 3つのセクションは地下→城壁→塔の順番に建設を進めていかなければいけません。いきなり塔を建設するようなことはできません。地下セクションを6マス分全て建築できたら、次の城壁セクションの建設が可能になる、という具合です。 また、ゲーム中に3回の決算が起こるのですが、&bold(){決算を起点にして建築できるセクションが切り替わります。} ・1回目の決算が発生すると: 地下セクションの建設が不可能になる。 地下セクションのマスが全て建築されていなくても、城壁セクションの建設が&bold(){可能}になる。 ・2回目の決算が発生すると: 地下と城壁セクションの建設が不可能になる。 地下や城壁セクションのマスが全て建築されていなくても、塔セクションの建設が&bold(){可能}になる。 ・3回目の決算が発生すると: 全ての城建築ができなくなる(ゲームが終了するので) 城の建築は次のステップを順番に実行します。 1.コストの支払い &bold(){家コマ1個を置く(城を1マス建設する)ためのコストは食料1個を含むように、3種類の資源を1個ずつです。} 例えば、食料1個と木1個と石1個や食料1個と布1個と金1個のような具合です。 &bold(){1回の手番でコストを支払えるなら、複数個の家コマを置くこと(=城の建築)が可能です。}複数個の家コマを置く場合、家コマを置くたびにコストを支払う必要があります。 もし、&bold(){築城待機列に自分のワーカーを置いたにもかかわらず、コストの資源が足りなかったり、コストを支払わずに城を建築しなかった場合、対象のプレイヤーは2勝利点を失います。}(勝利点が0未満になることはありません。) 2.家コマを各マスに置く 必要なコストを支払ったら、建築可能なセクションの空いているマスに自分の家コマを置きます。コストを支払えなかった場合はこのステップはスキップします。 家コマを1個置くたびに、置いたセクションによって次の勝利点を即座に獲得します。 ・地下に家コマを置いた場合:5点 ・城壁に家コマを置いた場合:4点 ・塔に家コマを置いた場合:3点 1手番中に複数個の家コマを置きたい時に、現在建築可能なセクションに空きマスが1マスしかない場合は、1個目の家コマを空いている1マスに置き、残りの家コマは次のセクションの空きマスに置きます。 例えば、家コマを2個置きたい時、地下セクションに空きマスが1マスしかないなら、1個を地下セクションに、もう1個を城壁セクションに置きます。 ただし、塔のセクションは空きマスが足りないなら、空いているマス数だけしか家コマを置くことはできません。もし、築城待機列にワーカーを置いていたにもかかわらず、塔セクションのマスが全て埋まってしまって城の建築ができなくなった場合は、前述の「城を建築しなかったことによるペナルティ」は発生せず、2勝利点を失うこともありません。 これらのステップが終わったら、築城待機列から自分のワーカーを手元に戻し、次のプレイヤーの城建築のターンとなります。 全てのプレイヤーが築城待機列からワーカーを手元に戻したら、このラウンドで最も多くの城を建築した(=最も多くの家コマを置いた)プレイヤーにボーナスが発生します。同数の場合は、このラウンドで城の建築順がより早かったプレイヤーが対象です。 対象のプレイヤーは恩賞を1つ獲得します。恩賞の詳細は後述しますが、恩賞を受け取ると様々な恩恵を受けられます。 なお、ラウンド中に誰も城を建築しなかった場合は、どのプレイヤーも恩賞を受け取れません。 これで6.城建築フェイズは終了します。 &bold(){城建築の例} 築城待機列の1番目に赤のワーカーが、2番目に青のワーカーが置かれています。 &ref(城建築例1.png) 赤のプレイヤーはコストを支払って、自分の家コマを地下セクションに置きました。これで赤のプレイヤーは築城をやめることにします。 &ref(城建築例2.png) 青のプレイヤーはコストを支払って、自分の家コマ2個を置くことにしました。地下セクションには1マスしか空きがないため、1個を地下セクションに、もう1個を城壁セクションに置きました。これで、青のプレイヤーは築城をやめることにします。 このラウンドでは赤のプレイヤーが1マス、青のプレイヤーが2マスの建築を行ったため、青のプレイヤーが恩賞を1つ獲得します。 **7.ラウンド終了処理 フェイズ6.城建築フェイズが終了したら、1ラウンドが終了します。ラウンドが終了する際に、次の処理が発生します。 &bold(){・行政官と監督の移動} 行政官コマが後ろ(城から遠ざかるよう)に移動します。移動はボードに描かれている道に沿って行われます。 行政官の移動量は、監督コマと行政官コマの位置関係によって変動します。 ・監督コマが行政官コマと同じマスか、それよりも城に近いマスにあるなら、行政官コマは1マスだけ移動します。 ・監督コマが行政官コマよりも城から遠いマスにあるなら、行政官コマは2マスだけ移動します。 行政官コマの移動が終わったら、監督コマは行政官コマと同じマスに移動します。 &bold(){・決算} 城の各セクションのマスが全て埋まるか、行政官が決算マークのあるマスに到達、もしくは通過した場合、ラウンド終了時に決算が発生します。決算の詳細は後述します。 &bold(){2人プレイのみ} 次ラウンドのスタートプレイヤーがもう一方のプレイヤーに移ります。 これらの処理が終わったら、ゲーム終了条件が満たされていなければ新たなラウンドが開始されます。 *決算 &bold(){城の各セクションのマスが全て埋まるか、行政官が決算マークのあるマスに到達、もしくは通過した場合、ラウンド終了時に決算が発生します。各決算時に対象となる城のセクションに置かれている自分の家コマの数によって勝利点や恩賞を獲得します。} 決算はゲーム中に3回あり、各決算では対象となる城のセクションが異なります。 決算が発生すると、次のような処理を行われます。 ・&bold(){1回目の決算}:地下セクションにある自分の家コマの数が 0個→勝利点2点を失う 2個以上→恩賞を1つ獲得 ・&bold(){2回目の決算}:城壁セクションにある自分の家コマの数が 0個→勝利点3点を失う 2個→恩賞を1つ獲得 3~4個→恩賞を2つ獲得 5個以上→恩賞を3つ獲得 ・&bold(){3回目の決算}:塔セクションにある自分の家コマの数が 0個→勝利点4点を失う 2~3個→恩賞を1つ獲得 4~5個→恩賞を2つ獲得 6個以上→恩賞を3つ獲得 &bold(){決算に関する注意点} ・決算によって勝利点を失う場合、勝利点が0点未満になることはありません。 ・各決算で対象となるセクション以外に置かれている家コマの数は決算時に影響を及ぼしません。 例えば、1回目の決算で城壁に家コマを置いていたとしても、その家コマは決算の対象にはなりません(1回目の決算では地下セクションに置かれている家コマのみが対象のため)。 ・各決算は1回ずつしか発生しません。 行政官コマが決算マークに到達・通過するよりも先に、各セクションのマスが全て埋まって決算が発生した場合、行政官コマが対象の決算マークを通過しても、再びそのセクションで決算が発生することはありません。 例えば、地下セクションのマスが全て埋まると、1回目の決算が発生します。その後、行政官コマが1個目の決算マークを通過したとしても、1回目の決算は既に発生しているので、この決算マークによって決算が再び発生することはなく、このラウンド終了時には何も起こりません。 &bold(){例} &ref(スコアリング例.png) 地下セクションが全て家コマで埋まったので1回目の決算が発生します。 青のプレイヤーは3個の家コマを置いているので、恩賞を1つ受け取ります(2個以上の家コマを置いているため)。 緑のプレイヤーは2個の家コマを置いているので、恩賞を1つ受け取ります。 赤のプレイヤーは1個しか家コマを置いていないため、恩賞は受け取れませんが、勝利点を没収されることはありません。 なお、&bold(){3回目の決算が終了したら、ゲーム終了となります。} *ゲーム終了 3回目の決算が行われたらゲームは終了します。3回目の決算は塔セクションが全て建築されるか、行政官コマが塔の決算マークのあるマスに到達、もしくは通過したら行われます。 まず、ゲーム終了時に持っている以下のリソースを勝利点に変換します。 ・金1つにつき3勝利点 ・金以外の資源(木、石、布、食料)3つにつき1勝利点 ・4ドゥニエにつき1勝利点 に変換されます。 &bold(){変換された勝利点とゲーム中に獲得した勝利点を合計し、最も多くの勝利点を獲得していたプレイヤーが勝者です}。 *建物の詳細 **特殊建物 特殊建物は「フェイズ3.特殊建物稼働フェイズ」で稼働します。 &ref(門.png) ここに置いていたワーカーを別の空いているスペース(特殊建物や築城待機列、他プレイヤーが建築した建物も含む)にコストを支払うことなく移動させることができる。ただし、他プレイヤーの建物に移動させた場合は、その建物の建築者に勝利点1点が入る。どこにも動かせるスペースがないなら、何も起こりません。 &ref(貿易所.png) 3ドゥニエを受け取ります。 &ref(商人ギルド.png) 監督コマを前後どちらかに3マスまで移動させることができます。このとき、特にコストは必要ありません。 &ref(闘技場.png) 布1個と1ドゥニエを支払って恩賞を1つ受け取ります。 闘技場では、1手番に受け取れる恩賞は1つだけです。 &ref(厩舎.png) 手番順を変更できます。2人プレイの際には、この建物は使用できません。 この建物には先着で3人までワーカーを配置できます。 「フェイズ2.ワーカー配置フェイズ」で最初にこの建物にワーカーを配置したプレイヤーは「1」のところにワーカーを置きます。2番目にこの建物にワーカーを配置したプレイヤーは「2」の位置に、3番目にこの建物にワーカーを配置したプレイヤーは「3」の位置に置きます。 そして、「フェイズ3.特殊建物稼働フェイズ」でこの建物が稼働すると、ワーカーを置いた番号に応じて手番順が決定します。 「1」の位置にワーカーを置いたプレイヤーが1番手に、「2」の位置にワーカーを置いたプレイヤーが2番手に、「3」の位置にワーカーを置いたプレイヤーが3番手となります。 この建物にワーカーを置いていなかったプレイヤーの手番は繰り下がります。 &bold(){例} &ref(厩舎の例.png) 青のプレイヤーが最初に厩舎にワーカーを置き、次に赤のプレイヤーが厩舎にワーカーを置きました。 手番順は上画像のように変更されます。 青のプレイヤーが1番手、赤のプレイヤーが2番手になります。緑と黄色のプレイヤーの手番はそのまま繰り下がります。 &ref(宿屋1.png) 宿屋にはワーカーを置くマスが2つあります。右側のマスに自分のワーカーを置いているプレイヤーは、「フェイズ2.ワーカー配置フェイズ」でパスしたプレイヤーが何人いてもワーカー配置のコストが1ドゥニエのままになります。 「フェイズ2.ワーカー配置フェイズ」でこの建物にワーカーを配置すると、最初は左側のマスにワーカーが置きます。右側のマスが空いていたとしても、右側のマスにはワーカーを置けません。 「フェイズ3.特殊建物稼働フェイズ」でこの建物が稼働すると、左側のマスに置かれていたワーカーが右側のマスへ移動します。右側にワーカーが置かれている場合は、置かれていたワーカーは元の持ち主の手元に戻ります。 &ref(宿屋.png) もし、左側のマスにワーカーが置かれていないなら、右側にワーカーを置いているプレイヤーは宿屋に自分のワーカーを残すかどうかを選択できます。この建物のみ、ラウンドを越えてワーカーを配置し続けることができます。 **建築について 建物は次の4種類があります。 &ref(建物説明.png) これらの建物はそれぞれの種類ごとに建築方法が決まっており、決められた建築方法でなければ建築することができません。 ・木造建築と石鏃建築 &bold(){木造建築は大工を、石造建築は石工を稼働させることで建築することができます}。 &bold(){石工を使って木造建築を建築するようなことはできません。} ・邸宅 邸宅は公共建物もしくは自分が建築した建物をアップグレードして建築します。 邸宅を建てるには、木造建築:法律家を稼働させるか、恩賞を使用し、布1個と1ドゥニエを支払うことで建築できます。 その際、ボード上にある公共建物か自分が建築した建物1個を選びます。自分が建築した建物を選んだら、その建物はストックに戻ります。公共建物を選んだら、&bold(){選ばれた建物はゲームから除外され、二度と使用できなくなります}。 選んだ建物が置かれていたマスに邸宅を建築します。なお、公共建物を選んだ場合でも自分が建築した邸宅として建築されます。 &ref(邸宅例.png) *恩賞の詳細 ゲーム中に恩賞を受け取る場合があります。恩賞を受け取ると、恩賞トラックを進めます。恩賞を受け取ることで様々な有利な効果を受けることができます。 恩賞は次の行動で受け取ることができます。 ・特殊建物「闘技場」の使用 ・一部の建物(教会や劇場など)の建築 ・城建築フェイズで最も多くの家コマを置く ・決算で条件(規定数以上の家コマを置いていること)を満たしたとき 恩賞トラックはゲームボード左上にある表です。この表は4行に分かれており、次のようになっています。 &ref(恩賞トラック.png) 1.勝利点の獲得 2.ドゥニエの獲得 3.資源の獲得 4.建築アクションの獲得 さらに、各行は5マスに分かれています。 恩賞を受け取ると、恩賞トラックのマーカーを右へ動かします。1つの恩賞につき1個のマーカーを1マス分右に移動させます。そして、移動させたマスの内容の恩恵を受けることができます。 ただし、1つの&bold(){フェイズ}で2つ以上の恩賞を受け取る場合、同じ行の恩賞を複数回選ぶことはできません。必ず異なる行を選ばなければいけません。 恩賞は右に位置するものほど、より強力な内容になっています。 なお、マーカーを進めた後に恩恵を受け取る際、自分のマーカーがあるマスよりも左側のマスを選んで、その内容を選んでも構いません。 &bold(){例} &ref(恩賞トラック例.png) 青のマーカーを3マス目に進めました。その後青のプレイヤーは恩恵を受け取ります。 このとき、3マス目の恩恵「布1個を得る」を選ぶこともできますが、1マス目の「食料1個を得る」や2マス目の「木1個もしくは石1個を得る」を選んでも構いません。 恩賞トラックの一番右のマス(5マス目)にマーカーが到達した状態で、再びそのマーカーを選ぶこともできます。マーカーは5マス目から動きませんが、同じ行の任意の恩恵を受け取ることができます。 ・&bold(){移動制限} 恩賞は各行5マスありますが、ゲームの進行状況によってマーカーの移動には制限があります。 5マスのうち&bold(){最初の2マスはゲーム開始時からすぐに利用できます}。 次の&bold(){3マス目、4マス目は1回目の決算が終了しないと利用できません}。つまり、行政官が最初の決算マークに到達(あるいは通過)するか、地下の建築が終わるまでは3マス目以降のマスにマーカーを進めることはできません。 最後の&bold(){5マス目は2回目の決算が終了しないと利用できません}。つまり、行政官が2個目の決算マークに到達(あるいは通過)するか、地下の建築が終わるまでは5マス目にマーカーを進めることはできません。 &bold(){例} &ref(恩賞トラック進めない.png) 1回目の決算が終了していない状態では、黄色のマーカーを3マス目以降に進めることはできません。 ・&bold(){恩恵内容の補足} 3行目の4マス目:任意の資源1個を捨て、金以外の任意の資源2個を受け取ります。 4行目の1マス目:恩恵なし。マーカーを進めるだけです 4行目2、3、4マス目:それぞれ木造建築、石造建築、邸宅の建築ができます。さらに、建築コストをそれぞれ木材1個、石材1個、1ドゥニエ削減した状態で建築します。 &ref(恩賞トラック建築例.png) 4行目3マス目の恩恵を使ってこの建物を建てるとき、通常は石材1個と布1個が必要ですが、布1個だけを支払って建築できます。 4行目5マス目:名誉建物を2個まで建築できます。 *2人プレイの場合のルール変更点 ここまで説明してきたルールは3人以上でプレイする場合のルールです。 2人プレイの場合、次のルールが変更されます。 ・ゲーム開始時の所持ドゥニエ 5ドゥニエずつ ・手番順 1ラウンドごとに、自動的に先手番と後手番が入れ替わります。そのため、特殊建物「厩舎」を使う意味がありません。 ・1人がパスした後のワーカー配置コスト どちらかのプレイヤーがパスした後に、自分が建築した建物以外にワーカーを置く際に支払うコストが3ドゥニエになります(通常なら2ドゥニエ)。 ただし、宿屋の効果が変わることはありません。つまり、宿屋にワーカーを置いているなら、1人がパスした後のワーカー配置コストは1ドゥニエになります。
&bold(){Caylus} &ref(https://x.boardgamearena.net/data/themereleases/161008-1339/games/caylus/160826-2312/img/game_box180.png) [[BGAでプレイ>https://ja.boardgamearena.com/#!gamepanel?game=caylus]] #contents *ゲーム画面 &ref(ケイラス全体.jpg) *目的 プレイヤーは建築家となり、城を建築したり、村を発展させることで国王からの支持や名声を得るでしょう。ゲーム終了時までに、最も多くの勝利点を獲得することを目指します。 - 以下フレーバーテキスト 1289年。フランス王国の国境を強化するために、フィリップ4世は新たな城を建てることを決断しました。ケイラス村はこれまで地味な村でしたが、これからの素晴らしい展望を見込んで労働者や職人がすぐに集まってくるでしょう。そして、村はだんだんと都市へとなっていくのです… *コンポーネント ゲームのルールを説明する前に、このゲームで使用するボードやコマの説明をします。 **ボード説明 このゲームで使用するメインボードです。 &ref(ボード説明.jpg) 1:手番順。自分と同じ色のディスクの位置で手番順が表されています。上から順番に手番が回ってきます。 2:恩賞トラック。詳細は後述します。 3:築城待機列。ここにワーカーを置くとラウンド終了時に城の建築を行えます 4:得点表。城の建築に関わる勝利点の詳細が書かれています 5:地下。城を建築するとここに自分の色の家コマを置きます。 6:城壁。同上 7:砦。同上 8:特殊建物。詳細は後述 9:橋。パスエリア。詳細は後述 10:公共建物。詳細は後述 11:固定建物。詳細は後述 12:決算マーク。このマークを行政官コマが通りすぎると決算が発生します。 13:ゲーム終了時に残っているリソースの勝利点への変換方法が書かれています。 **コマやタイルなど 次に、このゲームで使用するコマ類やタイルについての説明します。 &ref(コマ説明.png) 左から行政官、監督、ワーカー、トラックディスク、家コマです。 最初は、監督コマは行政官の上に乗っていて一体となっていますが、ゲーム中に分離する場合があります。 トラックディスクは各プレイヤーの手番順や恩賞トラックのレベルを表すのに用いられます。 &ref(資源説明.png) このゲームで使用される資源です。 ピンクが食料、茶色が木、灰色が石、紫が布、黄色が金を表します。 &ref(建物説明.png) このゲームで使用される建物タイルです。 これらの建物タイルはプレイヤーが建築できる建物タイルとなっています。ゲーム開始時に既にボードに配置されているピンクの建物タイルは公共建物、それ以外の建物タイルは固定建物と言います。 &ref(情報パネル.png) プレイヤーインフォーメーションです。キューブは各資源を表します。円柱形のマーカーはワーカーです。それ以外は上の画像の通りです。 *ゲームの流れ ゲームは「ゲーム終了条件」が満たされるまで、ラウンドが繰り返し行われます。1ラウンドは次の7個のフェイズに分かれています。 1.収入フェイズ 2.ワーカー配置フェイズ 3.特殊建物稼働フェイズ 4.監督移動フェイズ 5.建物稼働フェイズ 6.城建築フェイズ 7.ラウンド終了処理 これらのフェイズが1から7まで数字の順番通りに実行されていきます。 ゲーム終了時点で最も多くの勝利点を獲得していたプレイヤーが勝者となります。 *ゲーム開始前の準備 ここで説明する準備はBGAでは自動で行われますが、どのようなことが行われているのかを一応、説明します。 ・公共建物(ピンク色の建物)6個をランダムな順番で配置する。ケイラスではこの建物の配置のみがランダム要素となります。 ・全プレイヤーに食料2個、木1個、が配られる。 ・第1ラウンドの手番順によって以下のようにドゥニエ(お金)が配られる &bold(){1番手プレイヤーは5ドゥニエ、2番手と3番手プレイヤーは6ドゥニエ、4番手と5番手プレイヤーは7ドゥニエ}が配られる このような処理が行われてゲームが開始されます。 *各フェイズの詳細 これから各フェイズの詳細を説明していきます。 **1.収入フェイズ 全プレイヤーは2ドゥニエ(お金)を受け取ります。 これに追加して、自分が所有している邸宅(詳細は後述)1つにつき1ドゥニエを受け取ります。 なお、第1ラウンドでも収入フェイズがちゃんとあるため、ゲーム開始時のドゥニエは1番手プレイヤーは7ドゥニエ、2番手と3番手プレイヤーは8ドゥニエ、4番手と5番手プレイヤーは9ドゥニエをもってスタートとなります。 **2.ワーカー配置フェイズ 各プレイヤーは手番順に次のアクションの中から1つを選び実行していきます。 ・自分のワーカー1個を1つの建物(特殊建物、公共建物、固定建物、自分の所有する建物、他プレイヤーが所有する建物)に置く ・自分のワーカー1個を築城待機列 ・パスをする 分かりやすくするために最初に「パス」について説明します。 ***パスをする このラウンドでこれ以上ワーカーを置きたくない、もしくは置けない場合は、パスをします。パスエリア(橋の下)の数字が書かれている場所に自分の色のディスクを置きます(先にパスしたプレイヤーから順に小さい数字にならびます)。パスをする際には特にコストはかかりません。最初にパスを選んだプレイヤーは1ドゥニエを受け取ります。 なお、一度パスをすると、そのラウンドでは手番はもう回ってこないので注意してください。全員がパスをするまでこのワーカー配置フェイズは続きます。全プレイヤーがパスをするとこのフェイズは終了し、次のフェイズへと移行します。 &bold(){例} &ref(パスの例.png) 青のプレイヤーはもうワーカーを置けないのでパスをします。まだ誰もパスをしていないので、自分の色(青)のディスクを1の場所に置き、1ドゥニエを受け取ります。 次に、「ワーカーを置く」というアクションの詳細について説明します。 ワーカーを置ける場所は次に説明する場所のいずれかですが、&bold(){既にワーカー(自分の、もしくは他プレイヤーのもの)が置かれている場所にはワーカーを置くことはできません。} &bold(){ワーカーを置くためにはドゥニエを支払わなければいけません。}自分の所有する建物にワーカーを置く際にもドゥニエを支払う必要があります(ワーカーに働いてもらうためのお金と考えると分かりやすいかもしれません)。ワーカーを1個置くには1ドゥニエを支払う必要があります。ただし、&bold(){既にパスをしているプレイヤーがいる場合、&u(){自分が建築した建物以外}にワーカーを置く際のコストが変動します。}もし1人がパスをしているなら、ワーカーを1個置く際に支払うドゥニエは2ドゥニエになります。2人がパスをしているなら、ワーカーを1個置く際に支払うドゥニエは3ドゥニエ・・・というように増えていきます。(2人プレイの場合には、1人がパスをすると、ワーカーを1個置く際に支払うコストは3ドゥニエになります) &bold(){自分が建築した建物にワーカーを置く場合のコストは変動せず、何人パスしていようと一律でワーカー1個につき1ドゥニエです。} &bold(){例} &ref(パスの例.png) この画像のように青のプレイヤーがパスした場合、残りのプレイヤーは自分が建築した建物以外にワーカー1個を置くためには2ドゥニエを支払わなければいけなくなります。 ***ワーカーを建物に置く 自分の手元にあるワーカー1個をどれか1つの建物に置くことができます。ここにワーカーを置くことで、後のフェイズでワーカーを置いた建物の効果を使用できます。対象となる建物は&bold(){特殊建物、公共建物、固定建物、自分や他プレイヤーが建築した木造・石造建物}のどれかです。自分や他プレイヤーが建築した「邸宅」や「名誉建物」にはワーカーを配置できません。 &bold(){ワーカーを1個配置するには1ドゥニエを手元からストックへ支払う必要があります。自分が建築した建物にワーカーを置く際にも1ドゥニエを支払う必要があります。}他プレイヤーが建築した建物にワーカーを置く時にも1ドゥニエを手元から支払う必要がありますが、このとき支払うドゥニエが他プレイヤーのものになるわけではありません。あくまで「ワーカーに1ドゥニエを渡して働いている」というわけです。 ・ワーカーを特殊建物、公共建物、固定建物に置く場合 ワーカーをこれらの建物に置く場合、誰もパスをしていないならワーカー1個につき1ドゥニエを支払う必要があります。既にパスしたプレイヤーがいるならば、パスをしたプレイヤー1人につき支払うコストが1ドゥニエ増えます。 なお、特殊建物の「厩舎」だけは例外的に1ラウンドに複数のプレイヤーがワーカーを置くことができます。(詳細は特殊建物の厩舎の項を参照してください) &bold(){例} &ref(ワーカー配置ー固定建物.png) 緑のプレイヤーが固定建物(露天商)にワーカーを置きます。青のプレイヤーが既にパスをしているため、緑のプレイヤーは2ドゥニエを支払ってワーカーを置きました。 ・ワーカーを他プレイヤーが建築した建物に置く場合 同様に、ワーカーを置く際には誰もパスをしていないならワーカー1個につき1ドゥニエを支払う必要があります。既にパスしたプレイヤーがいるならば、パスをしたプレイヤー1人につき支払うコストが1ドゥニエ増えます。 さらに、他プレイヤーが建築した建物にワーカーを置くと、その建物を建築したプレイヤーは勝利点1点を獲得します。これはワーカーを置いたプレイヤーが建物を建築したプレイヤーに対して勝利点を支払っているわけではなく、単に建築したプレイヤーが勝利点1点を獲得するだけです。この勝利点はパスをしている人がいたとしても変動することはありません。一律で1点を獲得します。 &bold(){例} &ref(ワーカー配置ー相手の建物.png) 建物タイルの右上に相手の色の家コマがあるなら、その建物は相手が建てた建物ということです。 赤のプレイヤーが緑のプレイヤーが建築した建物にワーカーを置きます。青のプレイヤーが既にパスをしているため、赤のプレイヤーは2ドゥニエを支払ってワーカーを置きました。緑のプレイヤーは自分が建築した建物に他プレイヤーがワーカーを置いたため、勝利点1点を獲得しました。 ・ワーカーを自分が建築した建物に置く場合 建物タイルの右上に自分の色の家コマがあるなら、その建物は自分が建てた建物ということです。 自分が建築した建物にワーカーを置く場合にも1個につき1ドゥニエを支払う必要があります。ただし、&bold(){他の建物のようにパスをしている人数によってコストが変動することはなく、一律で1ドゥニエです。}また、自分が建築した建物に自分のワーカーを置いたとしても、自分に勝利点1点が入ることはありません。 &bold(){例} &ref(ワーカー配置ー自分の建物.png) 赤のプレイヤーが自分が建築した建物にワーカーを置きます。青のプレイヤーが既にパスをしていましたが、自分が建築した建物にワーカーを置くので、1ドゥニエだけを支払ってワーカーを置きました。 ***ワーカーを築城待機列に置く 自分の手元にあるワーカー1個を築城待機列に置きます。ここにワーカーを置くことで、後のフェイズで城を建築する権利を得ます。築城待機列の数字が書かれている場所に自分のワーカーを置きます(先にワーカーを置いたプレイヤーから順に小さい数字にならびます)。なお、ワーカーを置くスペースは5つありますが、ここには自分のワーカーを1個しか置けません。 ワーカーをここに置く時のコストは建物にワーカーを置く時と同様で、誰もパスをしていないならワーカー1個につき1ドゥニエを支払う必要があります。既にパスしたプレイヤーがいるならば、パスをしたプレイヤー1人につき支払うコストが1ドゥニエ増えます。 &bold(){例} &ref(ワーカー配置ー築城.png) 赤のプレイヤーが築城待機列にワーカーを置きます。青のプレイヤーが青のプレイヤーが既にパスをしているため、赤のプレイヤーは2ドゥニエを支払ってワーカーを置きます。また、青のプレイヤーが最初に築城待機列にワーカーを置いていたため、赤のプレイヤーは青のプレイヤーの次(2番目)にワーカーを置きました。 **3.特殊建物稼働フェイズ フェイズ2.ワーカー配置フェイズが終わると、6個の特殊建物の効果が発動するフェイズに移ります。 効果の発動順番は城から近い建物から順番で、「門」→「貿易所」→「商人ギルド」→「闘技場」→「厩舎」→「宿屋」です。 &ref(特殊建物稼働順.png) このように赤い矢印の順番で効果が発動していきます。 特殊建物のそれぞれの効果の詳細は後述します。 **4.監督移動フェイズ フェイズ3.特殊建物稼働フェイズが終わると、監督コマを動かすフェイズに移ります。 「2.ワーカー配置フェイズ」でパスをした順番に、監督コマを動かすことができます。フェイズ2で最初にパスをした人が最初に動かすことができ、以降はパスをしたのが早い順に監督コマを動かせます。このフェイズが終了した時(全プレイヤーが監督コマを動かし終わった後)に最終的に監督コマがあるマスによって、次の「5.建物稼働フェイズ」で効果が発動する建物が決まります。 監督コマは1~3マスの範囲で前後に動かすことができます。「前に動かす」というのはより城に近いマスへ動かす、「後ろへ動かす」というのはより城から遠いマスの方へ動かすということを指します。ただし、「パスエリア(橋)」の前のマスまでしか監督コマを動かすことはできません。 &ref(前後.png) 監督コマを動かす場合、1マス動かすには1ドゥニエ、2マス動かすには2ドゥニエ、3マス動かすには3ドゥニエを支払う必要があります。監督コマを動かさずにパスをすることもできます。パスする場合にはコストはかかりません。一度監督コマを動かすか、パスをしたプレイヤーはもう監督コマを動かせません。 全プレイヤーが監督コマを動かすかパスをしたらこのフェイズは終わります。 &bold(){例} フェイズ2で青、オレンジ、赤、緑のプレイヤーの順番でパスをしました。監督コマを動かす順番は青→オレンジ→赤→緑の順番です。 監督コマは赤のワーカーが置かれているマスにあります。 青のプレイヤーはパスをしました。 オレンジのプレイヤーは2ドゥニエを支払って2マス「前」に動かしました。 赤のプレイヤーは2ドゥニエを支払って2マス「後ろ」に動かしました。 最後に、緑のプレイヤーが1ドゥニエを支払って1マス「前」に動かしました。 &ref(監督の例.png) **5.建物稼働フェイズ 4.監督移動フェイズが終わると、橋より後ろ側にある建物の効果がボードに描かれている道に沿って順番に発動していきます。 &ref(建物発動順.png) (赤い矢印に沿って発動していきます) 効果が発動する建物は「監督コマが置かれているマスまで」にある「ワーカーが置かれている建物」だけです。 建物の効果を発動させるためにドゥニエ等のコストを支払う必要はありません(ただし、建物の効果によっては資源やドゥニエを支払う場合はあります)。効果が発動した建物タイルに置かれていたワーカーは元のプレイヤーの手元へ戻ります。建物の効果の詳細は後述します。なお、建物の効果を使用せずにパスをすることもできます。その際にも特にコストはかかりません。 対象の建物の効果が全て発動したらこのフェイズは終了します。 &bold(){例} &ref(効果が出るマス.png) この画像の場合、効果が発動するのは監督コマが置かれている2番目の固定建物までです(この建物にワーカーが置かれているなら、この建物の効果が発動します)。この建物よりも「前にある建物」でワーカーが置かれている建物の効果が発動します。 監督コマよりも「後ろにある建物」でワーカーが置かれている建物もありますが、これらの建物の効果は発動しません。 **6.城建築フェイズ フェイズ5が終わると、城建築フェイズが始まります。このフェイズでは「2.ワーカー配置フェイズ」で築城待機列にワーカーを置いたプレイヤーのみがアクションを実行できます。築城待機列の1番目にワーカーを置いたプレイヤーから、より早くワーカーを置いた順番に城を建築していきます。 城は地下、城壁、塔の3つのセクションに分かれており、それぞれのセクションは6マス、10マス、14マスのマスに分かれています。コストを支払って各セクションのマスに自分の家コマを置くことで、城を建築したことになります。 3つのセクションは地下→城壁→塔の順番に建設を進めていかなければいけません。いきなり塔を建設するようなことはできません。地下セクションを6マス分全て建築できたら、次の城壁セクションの建設が可能になる、という具合です。 また、ゲーム中に3回の決算が起こるのですが、&bold(){決算を起点にして建築できるセクションが切り替わります。} ・1回目の決算が発生すると: 地下セクションの建設が不可能になる。 地下セクションのマスが全て建築されていなくても、城壁セクションの建設が&bold(){可能}になる。 ・2回目の決算が発生すると: 地下と城壁セクションの建設が不可能になる。 地下や城壁セクションのマスが全て建築されていなくても、塔セクションの建設が&bold(){可能}になる。 ・3回目の決算が発生すると: 全ての城建築ができなくなる(ゲームが終了するので) 城の建築は次のステップを順番に実行します。 1.コストの支払い &bold(){家コマ1個を置く(城を1マス建設する)ためのコストは食料1個を含むように、3種類の資源を1個ずつです。} 例えば、食料1個と木1個と石1個や食料1個と布1個と金1個のような具合です。 &bold(){1回の手番でコストを支払えるなら、複数個の家コマを置くこと(=城の建築)が可能です。}複数個の家コマを置く場合、家コマを置くたびにコストを支払う必要があります。 もし、&bold(){築城待機列に自分のワーカーを置いたにもかかわらず、コストの資源が足りなかったり、コストを支払わずに城を建築しなかった場合、対象のプレイヤーは2勝利点を失います。}(勝利点が0未満になることはありません。) 2.家コマを各マスに置く 必要なコストを支払ったら、建築可能なセクションの空いているマスに自分の家コマを置きます。コストを支払えなかった場合はこのステップはスキップします。 家コマを1個置くたびに、置いたセクションによって次の勝利点を即座に獲得します。 ・地下に家コマを置いた場合:5点 ・城壁に家コマを置いた場合:4点 ・塔に家コマを置いた場合:3点 1手番中に複数個の家コマを置きたい時に、現在建築可能なセクションに空きマスが1マスしかない場合は、1個目の家コマを空いている1マスに置き、残りの家コマは次のセクションの空きマスに置きます。 例えば、家コマを2個置きたい時、地下セクションに空きマスが1マスしかないなら、1個を地下セクションに、もう1個を城壁セクションに置きます。 ただし、塔のセクションは空きマスが足りないなら、空いているマス数だけしか家コマを置くことはできません。もし、築城待機列にワーカーを置いていたにもかかわらず、塔セクションのマスが全て埋まってしまって城の建築ができなくなった場合は、前述の「城を建築しなかったことによるペナルティ」は発生せず、2勝利点を失うこともありません。 これらのステップが終わったら、築城待機列から自分のワーカーを手元に戻し、次のプレイヤーの城建築のターンとなります。 全てのプレイヤーが築城待機列からワーカーを手元に戻したら、このラウンドで最も多くの城を建築した(=最も多くの家コマを置いた)プレイヤーにボーナスが発生します。同数の場合は、このラウンドで城の建築順がより早かったプレイヤーが対象です。 対象のプレイヤーは恩賞を1つ獲得します。恩賞の詳細は後述しますが、恩賞を受け取ると様々な恩恵を受けられます。 なお、ラウンド中に誰も城を建築しなかった場合は、どのプレイヤーも恩賞を受け取れません。 これで6.城建築フェイズは終了します。 &bold(){城建築の例} 築城待機列の1番目に赤のワーカーが、2番目に青のワーカーが置かれています。 &ref(城建築例1.png) 赤のプレイヤーはコストを支払って、自分の家コマを地下セクションに置きました。これで赤のプレイヤーは築城をやめることにします。 &ref(城建築例2.png) 青のプレイヤーはコストを支払って、自分の家コマ2個を置くことにしました。地下セクションには1マスしか空きがないため、1個を地下セクションに、もう1個を城壁セクションに置きました。これで、青のプレイヤーは築城をやめることにします。 このラウンドでは赤のプレイヤーが1マス、青のプレイヤーが2マスの建築を行ったため、青のプレイヤーが恩賞を1つ獲得します。 **7.ラウンド終了処理 フェイズ6.城建築フェイズが終了したら、1ラウンドが終了します。ラウンドが終了する際に、次の処理が発生します。 &bold(){・行政官と監督の移動} 行政官コマが後ろ(城から遠ざかるよう)に移動します。移動はボードに描かれている道に沿って行われます。 行政官の移動量は、監督コマと行政官コマの位置関係によって変動します。 ・監督コマが行政官コマと同じマスか、それよりも城に近いマスにあるなら、行政官コマは1マスだけ移動します。 ・監督コマが行政官コマよりも城から遠いマスにあるなら、行政官コマは2マスだけ移動します。 行政官コマの移動が終わったら、監督コマは行政官コマと同じマスに移動します。 &bold(){・決算} 城の各セクションのマスが全て埋まるか、行政官が決算マークのあるマスに到達、もしくは通過した場合、ラウンド終了時に決算が発生します。決算の詳細は後述します。 &bold(){2人プレイのみ} 次ラウンドのスタートプレイヤーがもう一方のプレイヤーに移ります。 これらの処理が終わったら、ゲーム終了条件が満たされていなければ新たなラウンドが開始されます。 *決算 &bold(){城の各セクションのマスが全て埋まるか、行政官が決算マークのあるマスに到達、もしくは通過した場合、ラウンド終了時に決算が発生します。各決算時に対象となる城のセクションに置かれている自分の家コマの数によって勝利点や恩賞を獲得します。} 決算はゲーム中に3回あり、各決算では対象となる城のセクションが異なります。 決算が発生すると、次のような処理を行われます。 ・&bold(){1回目の決算}:地下セクションにある自分の家コマの数が 0個→勝利点2点を失う 2個以上→恩賞を1つ獲得 ・&bold(){2回目の決算}:城壁セクションにある自分の家コマの数が 0個→勝利点3点を失う 2個→恩賞を1つ獲得 3~4個→恩賞を2つ獲得 5個以上→恩賞を3つ獲得 ・&bold(){3回目の決算}:塔セクションにある自分の家コマの数が 0個→勝利点4点を失う 2~3個→恩賞を1つ獲得 4~5個→恩賞を2つ獲得 6個以上→恩賞を3つ獲得 &bold(){決算に関する注意点} ・決算によって勝利点を失う場合、勝利点が0点未満になることはありません。 ・各決算で対象となるセクション以外に置かれている家コマの数は決算時に影響を及ぼしません。 例えば、1回目の決算で城壁に家コマを置いていたとしても、その家コマは決算の対象にはなりません(1回目の決算では地下セクションに置かれている家コマのみが対象のため)。 ・各決算は1回ずつしか発生しません。 行政官コマが決算マークに到達・通過するよりも先に、各セクションのマスが全て埋まって決算が発生した場合、行政官コマが対象の決算マークを通過しても、再びそのセクションで決算が発生することはありません。 例えば、地下セクションのマスが全て埋まると、1回目の決算が発生します。その後、行政官コマが1個目の決算マークを通過したとしても、1回目の決算は既に発生しているので、この決算マークによって決算が再び発生することはなく、このラウンド終了時には何も起こりません。 &bold(){例} &ref(スコアリング例.png) 地下セクションが全て家コマで埋まったので1回目の決算が発生します。 青のプレイヤーは3個の家コマを置いているので、恩賞を1つ受け取ります(2個以上の家コマを置いているため)。 緑のプレイヤーは2個の家コマを置いているので、恩賞を1つ受け取ります。 赤のプレイヤーは1個しか家コマを置いていないため、恩賞は受け取れませんが、勝利点を没収されることはありません。 なお、&bold(){3回目の決算が終了したら、ゲーム終了となります。} *ゲーム終了 3回目の決算が行われたらゲームは終了します。3回目の決算は塔セクションが全て建築されるか、行政官コマが塔の決算マークのあるマスに到達、もしくは通過したら行われます。 まず、ゲーム終了時に持っている以下のリソースを勝利点に変換します。 ・金1つにつき3勝利点 ・金以外の資源(木、石、布、食料)3つにつき1勝利点 ・4ドゥニエにつき1勝利点 に変換されます。 &bold(){変換された勝利点とゲーム中に獲得した勝利点を合計し、最も多くの勝利点を獲得していたプレイヤーが勝者です}。 *建物の詳細 **特殊建物 特殊建物は「フェイズ3.特殊建物稼働フェイズ」で稼働します。 &ref(門.png) ここに置いていたワーカーを別の空いているスペース(特殊建物や築城待機列、他プレイヤーが建築した建物も含む)にコストを支払うことなく移動させることができる。ただし、他プレイヤーの建物に移動させた場合は、その建物の建築者に勝利点1点が入る。どこにも動かせるスペースがないなら、何も起こりません。 &ref(貿易所.png) 3ドゥニエを受け取ります。 &ref(商人ギルド.png) 監督コマを前後どちらかに3マスまで移動させることができます。このとき、特にコストは必要ありません。 &ref(闘技場.png) 布1個と1ドゥニエを支払って恩賞を1つ受け取ります。 闘技場では、1手番に受け取れる恩賞は1つだけです。 &ref(厩舎.png) 手番順を変更できます。2人プレイの際には、この建物は使用できません。 この建物には先着で3人までワーカーを配置できます。 「フェイズ2.ワーカー配置フェイズ」で最初にこの建物にワーカーを配置したプレイヤーは「1」のところにワーカーを置きます。2番目にこの建物にワーカーを配置したプレイヤーは「2」の位置に、3番目にこの建物にワーカーを配置したプレイヤーは「3」の位置に置きます。 そして、「フェイズ3.特殊建物稼働フェイズ」でこの建物が稼働すると、ワーカーを置いた番号に応じて手番順が決定します。 「1」の位置にワーカーを置いたプレイヤーが1番手に、「2」の位置にワーカーを置いたプレイヤーが2番手に、「3」の位置にワーカーを置いたプレイヤーが3番手となります。 この建物にワーカーを置いていなかったプレイヤーの手番は繰り下がります。 &bold(){例} &ref(厩舎の例.png) 青のプレイヤーが最初に厩舎にワーカーを置き、次に赤のプレイヤーが厩舎にワーカーを置きました。 手番順は上画像のように変更されます。 青のプレイヤーが1番手、赤のプレイヤーが2番手になります。緑と黄色のプレイヤーの手番はそのまま繰り下がります。 &ref(宿屋1.png) 宿屋にはワーカーを置くマスが2つあります。右側のマスに自分のワーカーを置いているプレイヤーは、「フェイズ2.ワーカー配置フェイズ」でパスしたプレイヤーが何人いてもワーカー配置のコストが1ドゥニエのままになります。 「フェイズ2.ワーカー配置フェイズ」でこの建物にワーカーを配置すると、最初は左側のマスにワーカーが置きます。右側のマスが空いていたとしても、右側のマスにはワーカーを置けません。 「フェイズ3.特殊建物稼働フェイズ」でこの建物が稼働すると、左側のマスに置かれていたワーカーが右側のマスへ移動します。右側にワーカーが置かれている場合は、置かれていたワーカーは元の持ち主の手元に戻ります。 &ref(宿屋.png) もし、左側のマスにワーカーが置かれていないなら、右側にワーカーを置いているプレイヤーは宿屋に自分のワーカーを残すかどうかを選択できます。この建物のみ、ラウンドを越えてワーカーを配置し続けることができます。 **建築について 建物は次の4種類があります。 &ref(建物説明.png) これらの建物はそれぞれの種類ごとに建築方法が決まっており、決められた建築方法でなければ建築することができません。 ・木造建築と石鏃建築 &bold(){木造建築は大工を、石造建築は石工を稼働させることで建築することができます}。 &bold(){石工を使って木造建築を建築するようなことはできません。} ・邸宅 邸宅は公共建物もしくは自分が建築した建物を置き換えて建築します。 邸宅を建てるには、木造建築:法律家を稼働させるか、恩賞により建築できます。コストは1ドゥニエと布1個です(恩賞を使って建築する場合はコストは布1個のみ。詳細は恩賞の詳細を参照)。 置き換える建物はボード上にある公共建物か自分が建築した建物1個を選びます。自分が建築した建物を選んだら、その建物はストックに戻ります。公共建物を選んだら、&bold(){選ばれた建物はゲームから除外され、二度と使用できなくなります}。 選んだ建物が置かれていたマスに邸宅を建築します。なお、公共建物を選んだ場合でも自分が建築した邸宅として建築されます。 &bold(){例} &ref(邸宅例.png) 「木造建築:法律家」を稼働して邸宅を建てることにしました。1ドゥニエと布1個を支払い、置き換える建物を選びます。今回は公共建物の採石所を邸宅に置き換えることにしました。採石所はゲームから除外され、二度と登場しません。 邸宅の所有者は「フェイズ1.収入フェイズ」において邸宅1つにつき1ドゥニエを追加で獲得します。 ・名誉建物 名誉建物は自分の邸宅を置き換えて建築します。つまり、自分の邸宅が無いと名誉建物を建てることはできません。 名誉建物を建てるには石造建物:建築家を稼働させるか、恩賞を使用し、必要なコストを支払って建築します。 &bold(){例} &ref(名誉建物例.png) 「石造建築:建築家」を稼働して名誉建物を建てることにしました。必要なコストを支払い、置き換える邸宅を選んで名誉建物を建築しました。 **建物の効果 それぞれの建物の効果の詳細は建物タイルにマウスカーソルを合わせることで確認できます。注意が必要な建物のみ、説明します。 ・木造建築:法律家 この「法律家」自体を邸宅に置き換えることはできません。 ・石造建築:農場、公園、工場 これらの建物の稼働時に、これらの建物を建築したプレイヤーはカッコ内の資源のどちらかを選んで獲得します。 ・石造建築:教会、名誉建物:騎士像、劇場、大学、記念碑 これらの建物を建築時に、建物タイルの右側にあるユリのマーク(勝利点の数字の下にある紋章)の数分だけ恩賞を得ます。 ・邸宅、名誉建物:図書館、ホテル これらの建物を建築したプレイヤーは「フェイズ1.収入フェイズ」において追加の収入を獲得します。邸宅、名誉建物:図書館は1つにつき1ドゥニエを、名誉建物:ホテルは2ドゥニエを追加で獲得します。 *恩賞の詳細 ゲーム中に恩賞を受け取る場合があります。恩賞を受け取ると、恩賞トラックを進めます。恩賞を受け取ることで様々な有利な効果を受けることができます。 恩賞は次の行動で受け取ることができます。 ・特殊建物「闘技場」の使用 ・一部の建物(教会や劇場など)の建築 ・城建築フェイズで最も多くの家コマを置く ・決算で条件(規定数以上の家コマを置いていること)を満たしたとき 恩賞トラックはゲームボード左上にある表です。この表は4行に分かれており、次のようになっています。 &ref(恩賞トラック.png) 1.勝利点の獲得 2.ドゥニエの獲得 3.資源の獲得 4.建築アクションの獲得 さらに、各行は5マスに分かれています。 恩賞を受け取ると、恩賞トラックのマーカーを右へ動かします。1つの恩賞につき1個のマーカーを1マス分右に移動させます。そして、移動させたマスの内容の恩恵を受けることができます。 ただし、1つの&bold(){フェイズ}で2つ以上の恩賞を受け取る場合、同じ行の恩賞を複数回選ぶことはできません。必ず異なる行を選ばなければいけません。 恩賞は右に位置するものほど、より強力な内容になっています。 なお、マーカーを進めた後に恩恵を受け取る際、自分のマーカーがあるマスよりも左側のマスを選んで、その内容を選んでも構いません。 &bold(){例} &ref(恩賞トラック例.png) 青のマーカーを3マス目に進めました。その後青のプレイヤーは恩恵を受け取ります。 このとき、3マス目の恩恵「布1個を得る」を選ぶこともできますが、1マス目の「食料1個を得る」や2マス目の「木1個もしくは石1個を得る」を選んでも構いません。 恩賞トラックの一番右のマス(5マス目)にマーカーが到達した状態で、再びそのマーカーを選ぶこともできます。マーカーは5マス目から動きませんが、同じ行の任意の恩恵を受け取ることができます。 ・&bold(){移動制限} 恩賞は各行5マスありますが、ゲームの進行状況によってマーカーの移動には制限があります。 5マスのうち&bold(){最初の2マスはゲーム開始時からすぐに利用できます}。 次の&bold(){3マス目、4マス目は1回目の決算が終了しないと利用できません}。つまり、行政官が最初の決算マークに到達(あるいは通過)するか、地下の建築が終わるまでは3マス目以降のマスにマーカーを進めることはできません。 最後の&bold(){5マス目は2回目の決算が終了しないと利用できません}。つまり、行政官が2個目の決算マークに到達(あるいは通過)するか、地下の建築が終わるまでは5マス目にマーカーを進めることはできません。 &bold(){例} &ref(恩賞トラック進めない.png) 1回目の決算が終了していない状態では、黄色のマーカーを3マス目以降に進めることはできません。 ・&bold(){恩恵内容の補足} 3行目の4マス目:任意の資源1個を捨て、金以外の任意の資源2個を受け取ります。 4行目の1マス目:恩恵なし。マーカーを進めるだけです 4行目2、3、4マス目:それぞれ木造建築、石造建築、邸宅の建築ができます。さらに、建築コストをそれぞれ木材1個、石材1個、1ドゥニエ削減した状態で建築します。 &ref(恩賞トラック建築例.png) 4行目3マス目の恩恵を使ってこの建物を建てるとき、通常は石材1個と布1個が必要ですが、布1個だけを支払って建築できます。 4行目5マス目:名誉建物を1個建築できます。 *2人プレイの場合のルール変更点 ここまで説明してきたルールは3人以上でプレイする場合のルールです。 2人プレイの場合、次のルールが変更されます。 ・ゲーム開始時の所持ドゥニエ 5ドゥニエずつ ・手番順 1ラウンドごとに、自動的に先手番と後手番が入れ替わります。そのため、特殊建物「厩舎」を使う意味がありません。 ・1人がパスした後のワーカー配置コスト どちらかのプレイヤーがパスした後に、自分が建築した建物以外にワーカーを置く際に支払うコストが3ドゥニエになります(通常なら2ドゥニエ)。 ただし、宿屋の効果が変わることはありません。つまり、宿屋にワーカーを置いているなら、1人がパスした後のワーカー配置コストは1ドゥニエになります。

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