「26head」(2007/05/24 (木) 00:04:48) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
*[[No.26 ピザ・メルトダウン>http://www.metro-ink.com/~gris/?module=hoon&action=town&town_id=26]]
----
僕の名は天才電気ヘッド君。
もちろんそれは本名なんかじゃない。
アンチとして造られた僕に、本名なんて立派なものは存在しない。
ただ、他のアンチと区別するためにそう呼ばれているだけだ。
「君の次の任務は、ガリレオ計画を阻止することだ」
そう告げる人物は、決して姿を見せようとしない。
いつもの事だ。
僕は、この人物の顔も知らなければ本当の目的も知らない。
知らなくていい事だ、と、判っている。
ただ、任務を遂行すればいいだけだ。
そうすれば、僕の命は保障される。……とりあえずの、間は。
ガリレオ計画というものが一体何なのか、そんな事はどうでもいい。
僕には関係の無いことだ。
仲間は二人居るらしい。
ソレが誰か知らされはしなかったが、おそらく会えばわかるのだろう。
ピザ・メルトダウンに到着した。
やけに派手派手しいネオンが、暗い世界に慣れてしまった僕の目には痛い。
『幻燈式ロマンポリタン』
そう書かれた店の扉が、いやに僕の気を引いている。
そっと手をかけると、僕の予想に反して音もなくスムーズに扉は開いた。
「あら、いらっしゃ~い」
媚びるような女の声が、僕の神経にざらざらとした感触を残す。
──何もかも、ぶち壊してやりたい。
ガリレオ計画も、あの人物の目論見も、……僕自身すらも。
不意に心に浮かんだどす黒い感情を振り払うようにして、僕は店の扉をゆっくりと閉じる。
店内に入ると、いくつかの視線がちらちらと僕を見た。
その中に仲間のものを感じとり、僕はその方向へと足を向ける。
愛想よく話しかけてくる女をそれとなくかわしながら、心の中でだけひっそりと呟く。
君も、この店も、この領域も。
すべて、消えてもらうよ。
────それが、僕の任務なのだから。
**参加した人も読んだ人も、感想をご自由にどうぞ。
#comment
表示オプション
横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: