「648」(2007/06/07 (木) 22:49:33) の最新版変更点
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<p><dt><a href="menu:648" target="_top" name="648"><font color="#0000ff">648</font></a> 名前：<font color="#228b22"><strong>それぞれのはじめて、大阪篇</strong></font>[sage] 投稿日：2007/06/04(月) 00:54:03 ID:HVen7QYT </dt><dd>感想は<a href="about:blank#637" target="_top"><font color="#800080">>>637</font></a>と<a href="about:blank#647" target="_top"><font color="#800080">>>647</font></a>で申し上げたので、ここでは割愛させていただきます。 <br />
申し訳ありません。 <br />
<br />
あゆちよ前段階、大阪片想い投下します。 <br />
====================================================== <br />
<br />
今日な、いつも通りちよちゃんと帰ったんや。 <br />
ほんでな、私、なんとなく、なんとなーくやで、言うてみたんよ。 <br />
「みんなって、彼氏おらんのかな」 <br />
まだ子供のちよちゃんに聞いても、知らんもんは知らんやろうけど、 <br />
私っておつむがしっかりせえへんからな、聞いてしもうたんや、つい。 <br />
「みんな？」 <br />
「あの、よみちゃんとか榊ちゃんとか」 <br />
ちよちゃんはまだ汚れとらんから、迷わずにこう答えおった。 <br />
「いるかもしれませんけど、ちゃんとした人たちですから。 <br />
みんないつかは結婚して、幸せな家庭を築くんでしょうね」 <br />
せや、結婚や。 <br />
彼氏、語尾は上げても上げんでもええ、彼氏ってのは、 <br />
将来結婚するためにあるんやな。 <br />
「家庭かー、ほんなら、私もちよちゃんと一緒に……」 <br />
あれ、なんや？ <br />
今、おつむのどっから来よったか知らんことを口走った気がするわ。 <br />
「私ですか？」 <br />
あかん、ちよちゃん、あからさまにおかしな顔しとる。 <br />
「なんでもあらへん」 <br />
私が首を横に揺らしてもな、ちよちゃんのきれいな目ん玉はずっとこっちを見ておった。 <br />
<br />
<br />
<br />
</dd><dt><a href="menu:649" target="_top" name="649"><font color="#0000ff">649</font></a> 名前：<font color="#228b22"><strong>それぞれのはじめて、大阪篇</strong></font>[sage] 投稿日：2007/06/04(月) 00:55:24 ID:HVen7QYT </dt><dd>全くいらん話をしてもうたわ、しゃあない、話題変えよ。 <br />
こういう時こそ、もっとしっかりせえへんとあかんのになあ。 <br />
「ちよちゃんは、好きな人おるの？」 <br />
あんまし変わってへんなあ、そう気づきよっても、もう遅かったんや。 <br />
「分かりません」 <br />
せやな、子供やからな、普通は分からんよ、当たり前やがな。 <br />
「ほな、た……タイプとか、あるんか？」 <br />
ちよちゃんは人差し指をあごに当てて、ちょっと考え事をしとったわ。 <br />
ほんで、しばらくして返ってきた答えがこれや。 <br />
「うーん。 そうですね、しっかりした、大人らしい人がいいですかね」 <br />
<br />
あかん、これはあかん！ <br />
ボケた私にとっては何となく、別にちよちゃんに好きになってもろーたりとか思うてへんけど、 <br />
雷さんにへそを取られるくらい痛い気分がするわ。 <br />
「ほ、ほんならや。 しっかりした、しっかりした、大人っぽいタイプの人間ってのを挙げてみぃ」 <br />
「大阪さん、どうしたんですか？ 不安な事でもあったんですか」 <br />
ああ、あかん。 <br />
しっかりしておりたいのにちよちゃんに心配されるとか、ほんまもんのアホやわ。 <br />
「ええよ、ええ、気にせんでええよ、あの、え、あのな」 <br />
表現に使える言葉が足りひん。 <br />
今、私の中にぐるぐると巡り巡っておるこの感情ってもん……なんやろう。 <br />
「大人らしい、ですか。 <br />
あ、すぐに思い浮かぶのは……」 <br />
<br />
ちよちゃんが次に出しよったのは、榊ちゃんの名前やった。 <br />
私が狙っとる人、ちゃうで、別にああいう意味で、 <br />
かおりちゃんみたいな意味で狙っとるんやない。 <br />
それやったら、私はちよちゃんを狙って、あ、間違うた。 <br />
また変な思考回路が組み込まれおったわ。 <br />
私の頭は、中身は空っぽやけど、ぐっちゃぐちゃに混乱しとった。 <br />
しっかりした人、大人らしい人、二つの言葉がずっと残っとってな、 <br />
どっちにも当てはまらん自分に、あかんって心の中で叱り付けたりしてみた。 <br />
<br />
</dd><dt><a href="menu:650" target="_top" name="650"><font color="#0000ff">650</font></a> 名前：<font color="#228b22"><strong>それぞれのはじめて、大阪篇</strong></font>[sage] 投稿日：2007/06/04(月) 00:56:50 ID:HVen7QYT </dt><dd>ちよちゃんはついでにもう一発、追い討ちをかけてきたんや。 <br />
「榊さん、大事な時に優しく守ってくれますから」 <br />
「そ、そんな仲になっとったんか！」 <br />
「はい？ そんな仲、って……それはまあ、友達ですから、ねえ」 <br />
さっきから私の考えがおかしくなっとんのは、きっと頭のネジが全部飛んでもうたからなんやね。 <br />
冷静にならんと、冷静に。 <br />
「あはは、せやな」 <br />
「大阪さんは？」 <br />
<br />
今度はちよちゃんの方から、不意打ちや。 <br />
私の好きな人、誰やろう。 <br />
そう思うたら、いつの間にかちよちゃんの方に目が行っとった。 <br />
なして？ どないして？ <br />
今日の自分、夢の中におるんちゃうかな。 <br />
ちよちゃんは私とおんなじ女の子、しかもほんまなら同級生やない、小学生か中学生かそんくらいや。 <br />
これって、いわゆる……ロリコン、ってもんやないか。 <br />
よくニュースとかでおっちゃんが捕まっとる、あれや！ <br />
怖ぁ、まさか、私も犯罪者になってまうのん？ <br />
「大阪さん、おーさかさーん」 <br />
「え、な、なんや？」 <br />
動揺を止めきれん私は、何を聞かれたのかすっかり忘れておった。 <br />
<br />
「大阪さんの好きな人は誰ですか、答えてください」 <br />
ああ、なるほど、話はまだ続きやったな、でも、あかんわ。 <br />
「……教えへんで」 <br />
理由は聞かんといて、と心の中で付け加えながら、私はちよちゃんに言うたんや。 <br />
「ずるいですよ、私のだけ聞いて」 <br />
「ちよちゃんにはおらんのやろ？ 私もおらんってことでええ」 <br />
この場は平和に済ませんとな。 <br />
ともちゃんみたいなんと違って、これ以上問い詰めたりはせえへんやろ。 <br />
「あの、それって。 ……いる、ってことですよね」 <br />
<br />
</dd><dt><a href="menu:651" target="_top" name="651"><font color="#0000ff">651</font></a> 名前：<font color="#228b22"><strong>それぞれのはじめて、大阪篇</strong></font>[sage] 投稿日：2007/06/04(月) 00:58:35 ID:HVen7QYT </dt><dd><br />
「へ、なして、なんでや」 <br />
「本当にいないんだったら、すぐにいないって言いますから」 <br />
私は、まったく、自分のアホさに絶望したわ。 <br />
ほんまにその通りや、最初からおらんって言うておけばええのに。 <br />
しゃあない、もう教えたる。 <br />
「ヒントだけ、な？」 <br />
「別にそれでもいいですから、教えてください」 <br />
<br />
くだらん冗談を楽しむように笑っとったちよちゃんが、 <br />
「ちいちゃくて、かわいくてな、しっかりとした……すぐ近くにいる、女の子」 <br />
この瞬間に、真ん丸の目を見開いて、驚いた顔をしよった。 <br />
あかん。 <br />
今日、ちよちゃんが好きだと初めて気づいて。 <br />
一時間もせんうちに、正直な気持ちを伝えることになったわ。 <br />
そう思うたんやけど。 <br />
「へえ、やっぱり大阪さんはすごいですね」 <br />
……あっけなく受け流されとるね、私。 <br />
「でも、私が聞いてるのは、好きな男の人の話ですよ」 <br />
せやな、やっぱり好きな人は男の子であらんとダメなんやろうなあ。 <br />
やっぱし、女の子はあかんのかなあ。 <br />
<br />
<br />
</dd><dt><a href="menu:652" target="_top" name="652"><font color="#0000ff">652</font></a> 名前：<font color="#228b22"><strong>それぞれのはじめて、大阪篇</strong></font>[sage] 投稿日：2007/06/04(月) 01:00:30 ID:HVen7QYT </dt><dd><br />
ようやく分かったで。 <br />
私は、改めて、しっかりせなあかん。 <br />
ちよちゃんは絶対に私のことを友達としか思うとらんけど、 <br />
しっかりとした人が好きやって言うんなら、ちよちゃんの望むようにならんと。 <br />
「大阪さん、いるんですか」 <br />
それにしても、なしてちよちゃんを好きになったんやろ。 <br />
かわええからかな、純粋やからかな、いつも一緒におるからかな、よくよく考えると分からへん。 <br />
今は、ちよちゃんやから、としか言えんわ。 <br />
「おおさかさん？」 <br />
「おらんよ」 <br />
「本当ですか？」 <br />
「今は、おらんよ」 <br />
ちよちゃんは、女の子やもん。 <br />
「なあ、ちよちゃん」 <br />
「はい」 <br />
大切な、友達やもん。 <br />
「このまま、ちよちゃんちにお邪魔してもええかな」 <br />
「いいですよ。 いつでも開いてますから」 <br />
せやから、友達から、一緒の友達から始めても、ええやろ？ <br />
「あー、ほんま、ありがとな」 <br />
「そんな、お礼を頂く必要はありませんよ」 <br />
のろまな私の歩きが、ほんのちょっとだけ速くなったみたいやった。 <br />
<br />
私はしっかりせんとあかん。 <br />
そのためにも、ちよちゃんと、しっかりと仲良しになっていかんとな。 <br />
しっかり、しっかり。 <br />
<br />
<br />
（おわり） <br />
</dd></p>
<dl><dt><a target="_top" href="menu:648" name="648"><font color="#0000ff">648</font></a>名前：<font color="#228b22"><strong>それぞれのはじめて、大阪篇</strong></font>[sage] 投稿日：2007/06/04(月) 00:54:03 ID:HVen7QYT</dt><dd>感想は<a target="_top" href="about:blank#637"><font color="#800080">>>637</font></a>と<a target="_top" href="about:blank#647"><font color="#800080">>>647</font></a>で申し上げたので、ここでは割愛させていただきます。<br />
申し訳ありません。<br />
<br />
あゆちよ前段階、大阪片想い投下します。<br />
======================================================<br />
<br />
今日な、いつも通りちよちゃんと帰ったんや。<br />
ほんでな、私、なんとなく、なんとなーくやで、言うてみたんよ。<br />
「みんなって、彼氏おらんのかな」<br />
まだ子供のちよちゃんに聞いても、知らんもんは知らんやろうけど、<br />
私っておつむがしっかりせえへんからな、聞いてしもうたんや、つい。<br />
「みんな？」<br />
「あの、よみちゃんとか榊ちゃんとか」<br />
ちよちゃんはまだ汚れとらんから、迷わずにこう答えおった。<br />
「いるかもしれませんけど、ちゃんとした人たちですから。<br />
みんないつかは結婚して、幸せな家庭を築くんでしょうね」<br />
せや、結婚や。<br />
彼氏、語尾は上げても上げんでもええ、彼氏ってのは、<br />
将来結婚するためにあるんやな。<br />
「家庭かー、ほんなら、私もちよちゃんと一緒に……」<br />
あれ、なんや？<br />
今、おつむのどっから来よったか知らんことを口走った気がするわ。<br />
「私ですか？」<br />
あかん、ちよちゃん、あからさまにおかしな顔しとる。<br />
「なんでもあらへん」<br />
私が首を横に揺らしてもな、ちよちゃんのきれいな目ん玉はずっとこっちを見ておった。<br />
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</dd><dt><a target="_top" href="menu:649" name="649"><font color="#0000ff">649</font></a>名前：<font color="#228b22"><strong>それぞれのはじめて、大阪篇</strong></font>[sage] 投稿日：2007/06/04(月) 00:55:24 ID:HVen7QYT</dt><dd>全くいらん話をしてもうたわ、しゃあない、話題変えよ。<br />
こういう時こそ、もっとしっかりせえへんとあかんのになあ。<br />
「ちよちゃんは、好きな人おるの？」<br />
あんまし変わってへんなあ、そう気づきよっても、もう遅かったんや。<br />
「分かりません」<br />
せやな、子供やからな、普通は分からんよ、当たり前やがな。<br />
「ほな、た……タイプとか、あるんか？」<br />
ちよちゃんは人差し指をあごに当てて、ちょっと考え事をしとったわ。<br />
ほんで、しばらくして返ってきた答えがこれや。<br />
「うーん。 そうですね、しっかりした、大人らしい人がいいですかね」<br />
<br />
あかん、これはあかん！<br />
ボケた私にとっては何となく、別にちよちゃんに好きになってもろーたりとか思うてへんけど、<br />
雷さんにへそを取られるくらい痛い気分がするわ。<br />
「ほ、ほんならや。 しっかりした、しっかりした、大人っぽいタイプの人間ってのを挙げてみぃ」<br />
「大阪さん、どうしたんですか？ 不安な事でもあったんですか」<br />
ああ、あかん。<br />
しっかりしておりたいのにちよちゃんに心配されるとか、ほんまもんのアホやわ。<br />
「ええよ、ええ、気にせんでええよ、あの、え、あのな」<br />
表現に使える言葉が足りひん。<br />
今、私の中にぐるぐると巡り巡っておるこの感情ってもん……なんやろう。<br />
「大人らしい、ですか。<br />
あ、すぐに思い浮かぶのは……」<br />
<br />
ちよちゃんが次に出しよったのは、榊ちゃんの名前やった。<br />
私が狙っとる人、ちゃうで、別にああいう意味で、<br />
かおりちゃんみたいな意味で狙っとるんやない。<br />
それやったら、私はちよちゃんを狙って、あ、間違うた。<br />
また変な思考回路が組み込まれおったわ。<br />
私の頭は、中身は空っぽやけど、ぐっちゃぐちゃに混乱しとった。<br />
しっかりした人、大人らしい人、二つの言葉がずっと残っとってな、<br />
どっちにも当てはまらん自分に、あかんって心の中で叱り付けたりしてみた。<br />
<br />
</dd><dt><a target="_top" href="menu:650" name="650"><font color="#0000ff">650</font></a>名前：<font color="#228b22"><strong>それぞれのはじめて、大阪篇</strong></font>[sage] 投稿日：2007/06/04(月) 00:56:50 ID:HVen7QYT</dt><dd>ちよちゃんはついでにもう一発、追い討ちをかけてきたんや。<br />
「榊さん、大事な時に優しく守ってくれますから」<br />
「そ、そんな仲になっとったんか！」<br />
「はい？ そんな仲、って……それはまあ、友達ですから、ねえ」<br />
さっきから私の考えがおかしくなっとんのは、きっと頭のネジが全部飛んでもうたからなんやね。<br />
冷静にならんと、冷静に。<br />
「あはは、せやな」<br />
「大阪さんは？」<br />
<br />
今度はちよちゃんの方から、不意打ちや。<br />
私の好きな人、誰やろう。<br />
そう思うたら、いつの間にかちよちゃんの方に目が行っとった。<br />
なして？ どないして？<br />
今日の自分、夢の中におるんちゃうかな。<br />
ちよちゃんは私とおんなじ女の子、しかもほんまなら同級生やない、小学生か中学生かそんくらいや。<br />
これって、いわゆる……ロリコン、ってもんやないか。<br />
よくニュースとかでおっちゃんが捕まっとる、あれや！<br />
怖ぁ、まさか、私も犯罪者になってまうのん？<br />
「大阪さん、おーさかさーん」<br />
「え、な、なんや？」<br />
動揺を止めきれん私は、何を聞かれたのかすっかり忘れておった。<br />
<br />
「大阪さんの好きな人は誰ですか、答えてください」<br />
ああ、なるほど、話はまだ続きやったな、でも、あかんわ。<br />
「……教えへんで」<br />
理由は聞かんといて、と心の中で付け加えながら、私はちよちゃんに言うたんや。<br />
「ずるいですよ、私のだけ聞いて」<br />
「ちよちゃんにはおらんのやろ？ 私もおらんってことでええ」<br />
この場は平和に済ませんとな。<br />
ともちゃんみたいなんと違って、これ以上問い詰めたりはせえへんやろ。<br />
「あの、それって。 ……いる、ってことですよね」<br />
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</dd><dt><a target="_top" href="menu:651" name="651"><font color="#0000ff">651</font></a>名前：<font color="#228b22"><strong>それぞれのはじめて、大阪篇</strong></font>[sage] 投稿日：2007/06/04(月) 00:58:35 ID:HVen7QYT</dt><dd><br />
「へ、なして、なんでや」<br />
「本当にいないんだったら、すぐにいないって言いますから」<br />
私は、まったく、自分のアホさに絶望したわ。<br />
ほんまにその通りや、最初からおらんって言うておけばええのに。<br />
しゃあない、もう教えたる。<br />
「ヒントだけ、な？」<br />
「別にそれでもいいですから、教えてください」<br />
<br />
くだらん冗談を楽しむように笑っとったちよちゃんが、<br />
「ちいちゃくて、かわいくてな、しっかりとした……すぐ近くにいる、女の子」<br />
この瞬間に、真ん丸の目を見開いて、驚いた顔をしよった。<br />
あかん。<br />
今日、ちよちゃんが好きだと初めて気づいて。<br />
一時間もせんうちに、正直な気持ちを伝えることになったわ。<br />
そう思うたんやけど。<br />
「へえ、やっぱり大阪さんはすごいですね」<br />
……あっけなく受け流されとるね、私。<br />
「でも、私が聞いてるのは、好きな男の人の話ですよ」<br />
せやな、やっぱり好きな人は男の子であらんとダメなんやろうなあ。<br />
やっぱし、女の子はあかんのかなあ。<br />
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</dd><dt><a target="_top" href="menu:652" name="652"><font color="#0000ff">652</font></a>名前：<font color="#228b22"><strong>それぞれのはじめて、大阪篇</strong></font>[sage] 投稿日：2007/06/04(月) 01:00:30 ID:HVen7QYT</dt><dd><br />
ようやく分かったで。<br />
私は、改めて、しっかりせなあかん。<br />
ちよちゃんは絶対に私のことを友達としか思うとらんけど、<br />
しっかりとした人が好きやって言うんなら、ちよちゃんの望むようにならんと。<br />
「大阪さん、いるんですか」<br />
それにしても、なしてちよちゃんを好きになったんやろ。<br />
かわええからかな、純粋やからかな、いつも一緒におるからかな、よくよく考えると分からへん。<br />
今は、ちよちゃんやから、としか言えんわ。<br />
「おおさかさん？」<br />
「おらんよ」<br />
「本当ですか？」<br />
「今は、おらんよ」<br />
ちよちゃんは、女の子やもん。<br />
「なあ、ちよちゃん」<br />
「はい」<br />
大切な、友達やもん。<br />
「このまま、ちよちゃんちにお邪魔してもええかな」<br />
「いいですよ。 いつでも開いてますから」<br />
せやから、友達から、一緒の友達から始めても、ええやろ？<br />
「あー、ほんま、ありがとな」<br />
「そんな、お礼を頂く必要はありませんよ」<br />
のろまな私の歩きが、ほんのちょっとだけ速くなったみたいやった。<br />
<br />
私はしっかりせんとあかん。<br />
そのためにも、ちよちゃんと、しっかりと仲良しになっていかんとな。<br />
しっかり、しっかり。<br />
<br />
<br />
（おわり）<br />
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