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<p><dt><a href="menu:379" target="_top" name="379"><font color="#0000ff">379</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:19:06 <a href="id:379" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh </dt><dd> 黒沢みなもが、まだ高校生であった頃。 <br /> 「みなも先輩、あの、その…… これっ受け取ってください」 <br /> 「え…… 」 <br />  目の前にいる、小柄であどけなさが充分に残っている下級生から、おずおずといった <br /> 調子で差し出された手紙を、みなもの指先が受け取った。 <br />  しかし、直後に、極度の緊張に耐えられなくなったのか、少女はスカートの裾を <br /> 大きく翻して走り去ってしまった。 <br /> <br /> 「やれやれ」 <br />  小さなため息をつきながら、慎重に封を切る。 <br />  可愛らしい字体で、熱い、熱すぎる想いが綴られている。 <br /> <br /> 「にゃも先輩はもてますなー 」 <br /> 「なっ! 」 <br />  唐突に、背後から覗き込まれてびくんと震える。 <br /> 「驚かせないでよ。ゆかり」 <br />  眉をひそめながらため息をつくと、読んでいた手紙をさり気なく後ろ手に隠す。 <br /> 「今月に入って何通目かにゃ? 」 <br /> 「…… 3通目、かな」 <br />  戸惑いの表情を消せずに答えると、 <br /> <br /> 「なんでにゃもばっかりもてんだよー 」 <br />  頬を膨らまして、ゆかりは机に座って両足をばたばたさせた。 <br />  小さな子供みたいな仕草に、苦笑が漏れる。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:380" target="_top" name="380"><font color="#0000ff">380</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:20:45 <a href="id:380" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh </dt><dd>「まったく、焼餅焼きなんだから」 <br />  みなもが通っている高校は、当時は女子高である。 <br />  よって、共学なら恋愛感情を向けられるべき、男子がおらず、『男性的』な役割を <br /> 求められる生徒が少なからず存在する。 <br /> <br />  その中でもみなもは、整った顔立ち、抜群の運動神経、クラスメイトや部活の後輩への <br /> 面倒見の良さという、幾つかの要素があいまって、同級生のみならず下級生にもかなり <br /> 人気があった。 <br />  今日みたいに直接ラブレターを渡されたることも少なくないが、三日に一度は、 <br /> 家庭科の授業や自宅で作られたと思われる、お菓子を貰ったりする。 <br /> <br />  しかし、ゆかりにとっては、みなもが同性からもてることが、お気に召さないようで。 <br /> 「女子高っていう狭い場所で、擬似恋愛に嵌っているだけね」 <br />  一刀両断に先程の少女の行動を、切り捨ててしまった。 <br /> <br /> 「そうかしら? 」 <br /> 「そうよ。今はにゃもにお熱をあげているあの子も、卒業すればすぐに忘れちゃうわ。 <br /> せいぜい青春のいい想い出にするくらいね」 <br /> 「そんなこと…… ないわ」 <br />  極めてシニカルな意見に、反論しようとするが、良い言葉が浮かばない。 <br /> <br /> (確かにゆかりが言う通りかもしれない。今、いろいろプレゼントしてくれる子の何人が、 <br /> 大人になった時、私の事を覚えてくれるのだろう? ) <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:381" target="_top" name="381"><font color="#0000ff">381</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:21:48 <a href="id:381" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh </dt><dd>「でも、私だっていい線いっていると思うのにね」 <br />  みなもの思考は沈んだ方向に向かっていたが、ゆかりは、ゆるいウエーブが <br /> かかった長い黒髪を右手でかきわけながら、胸を反らしてふふんと笑ってみせる。 <br /> <br /> 「あんたは、黙っていればね」 <br />  事実、谷崎ゆかりは、顔立ちだけならば、長い黒髪が綺麗な正統派の美少女なのだ。 <br />  容赦ない毒舌と、6時間中4時間は睡眠についやすような怠惰な日常生活を正せば、 <br /> 相当もてるはずなんだけど。それでいて英語の成績は学年でトップクラスであるのは <br /> 不思議で仕方がないが。 <br /> <br /> 「にゃも。あんたは、真面目すぎるとこが欠点ね 」 <br />  ゆかりはスカートの裾が捲れ上がるのを気にせずに、教室の机に腰掛けながら、 <br /> 言葉を続ける。 <br /> 「カッコつけても疲れるだけよ」 <br /> 「そうかもしれないけど」 <br />  ゆかりみたいなリラックスした生き方は、自分にはできないということを知っていた。 <br />  だらしなさという欠点に対して、あれこれと口煩くおせっかいを焼いてしまうのは、 <br /> 嫉妬交じりの羨望があるのかもしれない。 <br /> <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:382" target="_top" name="382"><font color="#0000ff">382</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:22:43 <a href="id:382" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh </dt><dd>「でも、やってもいいかな 」 <br />  唐突に、野性的といっても良い瞳が、みなもの均整のとれた肢体を捉えた。 <br /> 「何を? 」 <br />  脳から激しい警告音が鳴るが、肝心の身体が反応しない。 <br /> 「擬似恋愛ってやつを」 <br />  ゆかりは囀るように呟くと、猫のように素早く迫る。 <br /> <br /> 「ゆ、ゆかり!? 」 <br />  瞬きする暇もなく、みなもの唇は初めて塞がれてしまった。 <br /> <br /> 「ん…… 」 <br />  みなもは、親友の弾力性のある唇の感触がダイレクトに伝わり、くぐもった声をあげる。 <br />  同時に、背中と首筋に巻きつかれるように腕を回され、制服越しにゆかりの体温が <br /> 伝わる。 <br /> 「んんっ」 <br />  セーラーの真ん中を指先でひっかかれて、びくんと震える。 <br /> 「にゃもってあったかいね」 <br />  唇を一旦、離して耳元で囁く。 <br /> 「駄目よ。こんなところで」 <br />  彼女達が学んでいる教室は、他の生徒達は帰宅しており、今は二人の他は誰も <br /> いない。 <br />  しかし、教職員や、用務員、忘れ物を取りに来る生徒がいつくるか、分からない。 <br />  キスをしているところを見つかったら只で済むはずは無い。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:383" target="_top" name="383"><font color="#0000ff">383</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:23:49 <a href="id:383" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh </dt><dd>「だから燃えちゃうのよ」 <br />  にやり、と含み笑いを漏らしながら、ゆっくりと、身体を押し倒す。 <br />  衣擦れの音とともに、うっすらとしたホコリが宙に舞い、みなもは軽く咳き込んだ。 <br /> 「ゆかり、やめなさいって」 <br />  焦りながら説得を続けるが、身体に全くといってよい程、力が入らない。 <br /> 「ふふ。にゃもったら可愛いなあ、ほんとは期待しているくせに~ 」 <br />  ゆかりは、覆い被さる態勢を確保してから、みなもの制服の胸にある細い紐に手を <br /> かけてしゅるりと抜き取る。 <br />  胸元がゆるみ、端からは純白の下着が覗く。 <br /> <br /> 「いい子だから、脱ぎ脱ぎしましょうねー 」 <br />  恥ずかしさに顔を真っ赤にした少女を横目で覗きながら、制服の裾を捲くり上げる。 <br /> 「ほんとに、冗談やめてよ。ゆかり」 <br /> <br />  半ば涙目になって説得を試みるが、ほとんどなすがままだ。 <br />  時計の秒針が半周する間もなく、脱がされた制服は脇にのけられ、抜けるような白い <br /> 素肌と、飾り気の無い白いブラが露になる。 <br /> 「にゃもが駄目なのは、ここが教室だから? それとも私が相手じゃご不満? 」 <br />  からかうようでどこか真剣な口調で問われる。 <br /> <br /> 「誰かに見られたらどうするのよ 」 <br />  羞恥に震えながら、にゃもは睨みつけるようにして小声で叱る。しかし。 <br /> 「私と、えっちいことするのはオッケーなんだ」 <br /> 「莫迦! 」 <br />  当たり前じゃない、という言葉を辛うじてのみこんだが、既に抵抗する気力は <br /> あらかた喪われていた。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:384" target="_top" name="384"><font color="#0000ff">384</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:24:43 <a href="id:384" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh </dt><dd> ゆかりは、親友が抗わないことに満足して頷くと、ゆっくりと陶磁器のように <br /> 滑らかな腹部をさすっていく。 <br /> <br /> 「んんっ」 <br />  くすぐったさに身体をよじるみなもの、露になった白いブラに口をふくませる。 <br /> 「んあっ」 <br />  みなもの右胸の中心に強い刺激が奔り、高い悲鳴があがる。 <br /> 「にゃものは形が綺麗だねー 」 <br />  空いた手が後ろにまわり、背中のホックは簡単に外され、飾り気の無いそれは緊張感を <br /> 喪い床の上に垂れ下がる。代わりに張りがある乳房が、春の空気に直に晒された。 <br /> <br />  ふくらみの頂上にある赤みを帯びた突起はつんと立って、羞恥のあまり、両手で顔を <br /> 隠した。 <br /> <br /> 「にゃもー 顔を隠しても意味無いよ」 <br />  苦笑を浮かべながら、赤みを帯びた乳首に唇を這わせていく。 <br /> 「ん…… んあっ」 <br />  ゆかりは、少女の喘ぎ声を確認してから、上半身で最も敏感な部分を軽く噛む。 <br /> 「ひゃん」 <br />  みなもの身体に痺れるような痛覚と快感が迸り、首筋にすがりつく。 <br /> 「んっ…… んあっ」 <br />  ゆかりの舌が、乳首とその周辺をゆっくりとこね回すように舐め取っていく。 <br /> 「もう…… やめっ、くっ、あああん」 <br />  悲鳴をあげながらも、無上の快感に溺れていく己を、脳の片隅に残っている冷静な <br /> 部位が信じられない思いでみつめている。 <br /> 「にゃもって、とてもイイ反応するんだね」 <br />  ゆかりは、興奮を押さえられなくなったのか、自らの制服を脱ぎ捨てて、親友の <br /> 身体に抱きつく。熱い体温がダイレクトに伝わる。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:385" target="_top" name="385"><font color="#0000ff">385</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:25:58 <a href="id:385" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh </dt><dd>「もう、やめられないね」 <br />  小さく呟くと腹部から下腹部に指先を這わせると同時に、スカートのホックも <br /> 外してしまう。 <br /> <br /> 「ゆかり!? 」 <br />  みなもは、これから起こるであろう行為に、九割の不安と一割の期待を込めた視線を <br /> 注ぐ。 <br />  一方、ゆかりは、教室の床に落ちたスカートには目もくれず、白い下着の上に <br /> 指先を伸ばした。 <br /> <br /> 「もうびしょびしょね。興奮しているのかにゃ? 」 <br /> 「ばか言わないで! 」 <br />  羞恥に震える親友の表情を愉しみながら、下着をゆっくりと上から下へとなぞっていく。 <br /> 「んっ、や、ひゃっ…… んあ」 <br />  クロッチの上から強く刺激されて、みなもは大きく身体を捩る。 <br /> 「そこが敏感なのね」 <br />  楕円を描くように、濡れっぱなしになった下着の中心部を丹念に愛撫する。 <br /> 「んあっ…… くぅ…… くうっ」 <br />  嬌声をあげながら、みなもは、必死に肩にしがみついた。 <br />  ゆかりは、快感で震えている少女に顔を近づけて、再び唇を塞ぐ。 <br />  今度は舌を深く喉奥まで差し込む、とてもディープなキス。 <br /> <br /> (ゆかり…… どこでこんなこと覚えたの? ) <br /> <br />  微かに残った理性が、疑問を浮かべながらも、ゆかりの舌が激しく絡み付き、 <br /> 無上の快感に流されていく。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:386" target="_top" name="386"><font color="#0000ff">386</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:27:06 <a href="id:386" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh </dt><dd>「…… んぐ…… んんっ」 <br />  夕焼けで赤く染まった教室の一角からは、くぐもった女子生徒の喘ぎ声が響いて <br /> いる。しかし、今のところは誰にも聞かれてはいない。 <br />  ゆっくりと西に沈みつつある太陽は、一瞬毎に光を喪い、影法師が限界まで長く <br /> 伸びた後に薄れて消えていく。 <br /> <br /> 「ぷはっ」 <br />  みなもは、長くて濃厚なキスからようやく開放されて、大きく息を吐き出した。 <br />  しかし、休む暇もなく最後の鎧がいとも簡単に抜き取られてしまう。 <br /> 「ゆかりぃ、そこだけはやめてっ」 <br /> 「何を今更」 <br />  肩を一瞬だけ竦めたゆかりは、涙交じりの哀願にはまったく耳を貸さずに、 <br /> 露になった秘所を覗き込んだ。 <br /> <br /> 「にゃもって、もう大人なんだ 」 <br />  自分自身も覗くことが少ない、綺麗に生え揃った陰部を覆う茂みを凝視されて、 <br /> 甲高い悲鳴をあげる。 <br /> <br /> 「ゆかりの莫迦、変態、エッチ! 」 <br />  泣きそうな顔になってぽかぽか叩くが、ゆかりは躊躇無く露になった股間に <br /> 顔を埋める。 <br /> <br /> 「あんた、なんてことするのよぉ 」 <br /> 「にゃもの大切なとこってどこかなー 」 <br />  抗議を無視すると、茂みの中を無遠慮に探り始める。 <br /> 「みっけ」 <br />  楽しそうに囁いて、溢れた愛液に浮かんでいる膨らんだ突起部に舌端をあてる。 <br /> 「んあっ! 」 <br />  体中に激しい電流が奔り、みなもは激しく腰を振って逃れようとするが、がっちり <br /> と身体を固定されて逃げられない。 <br /> <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:387" target="_top" name="387"><font color="#0000ff">387</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:28:06 <a href="id:387" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh </dt><dd>「だめっ、だめよ。ゆかり、そこだけはやめてっ! 」 <br />  激しく喘ぎながら何度も首を横に振る。 <br />  誰にも見られた事がない大切な所を、一番の親友に舐められているという、極めて <br /> 異常な状況が、みなもの理性を完全に吹き飛ばし、混乱と倒錯した喜びが交互に <br /> 襲いかかる。 <br /> <br /> 「ひゃん。あうっ…… ゆかりぃ…… そこは…… やあっ」 <br />  途切れ途切れに抗う声が聞えるが、激しく腰をふってよがる姿は、傍から見ると <br /> 無上の快楽に耽っているようにしか見えない。 <br /> <br />  ゆかりは、嬌声がもっと聞きたくなって、舌の動きを少しずつ早めていく。 <br />  ぐしょぐしょに濡れたアソコから流れ落ちた愛液が、教室の床に零れ落ち、 <br /> その度に少女の甘い喘ぎ声が教室中に響き渡る。 <br />  激しい秘所への強い愛撫は、悦楽の階段を幾度も激しく昇降していたみなもに <br /> とって、限界を超えていた。 <br /> <br /> 「いくっ…… いっちゃう…… んああああああっっ」 <br />  目の前に幾つもの星を飛ばしながら、みなもは大きくしなやかな身体を仰け <br /> 反らして、最大級の快感に小刻みに震えて、硬直する。 <br /> <br />  絶頂を越えた刹那、全身の筋肉が一気に弛緩する。半ば寝そべっていた教室の <br /> 床に崩れるように倒れこんだ。 <br /> <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:388" target="_top" name="388"><font color="#0000ff">388</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:29:00 <a href="id:388" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh </dt><dd>「にゃも。すごかったね」 <br />  親友が、初めての絶頂を迎えたことに深い満足を覚えて、脱力しているみなもの <br /> 瞼の下にある、頬の涙をすくい採る。 <br />  ゆかりの口の中に塩辛い味がゆっくりと拡がった。 <br /> <br /> 「ゆかりの…… ばか 」 <br /> 「ごめんね。にゃも」 <br />  ゆかりは、珍しく素直に謝罪の言葉を口にした。それから、ゆっくりとみなもの <br /> 渇いた唇を湿らせる。 <br /> <br /> 「ほんとに…… ばかね…… 」 <br />  軽く触れるだけのキスはとても気持ちよくて、先ほどまでの荒々しい責めは幻 <br /> とすら思えてしまう。 <br /> 「許してなんか、あげないから」 <br />  睨みつけながら、ゆかりの胸の辺りをまさぐる。 <br /> 「にゃも。くすぐったいよー 」 <br /> 「あんた、結構育っているのね」 <br /> 「馬鹿」 <br />  体を捩らせながら、泣き笑い表情を浮かべた時、廊下の奥から足音が聞えた。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:389" target="_top" name="389"><font color="#0000ff">389</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:29:55 <a href="id:389" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh </dt><dd>「誰か来るよ! 」 <br /> <br />  顔を見合わせ、真っ青になった。ゆかりは制服を脱ぎ捨てていたし、みなもに <br /> いたっては半裸どころか、全裸に近い。 <br />  弾ける様に、周囲に散乱した制服をかき集めて、机の影に隠れる。 <br /> <br /> (みつかりませんように! みつかりませんように! どうかみつかりませんように! ) <br />  心の中で必死に3回祈る。心臓が跳ね上がるように激しく動いてひどく痛い。 <br /> (もし、こんなところをみつかったら) <br />  間違いなく退学処分だ。 <br />  首尾よく転校しても、世間から後ろ指をさされる日々に怯えながら生活する <br /> ことになる。 <br />  なんといっても激怒した親によって、二人は有無をいわさず引き離される。 <br />  世の中に絶望して、いつかゆかりと示し合わして家出して、あても金も無く <br /> 知らない街を彷徨って、最後は二人揃って…… <br /> <br />  最悪の想像を浮かべながら、ゆかりの手を握り締めると、軽く握り返される。 <br />  彼女の掌も汗でじっとりと濡れていた。 <br /> <br />  近づいてきた足音がぱたりととまった。やや重い音を響かせながら入り口のドアが <br /> 開き、人影があらわれる。 <br /> 「後藤だ」 <br />  ゆかりがぼそっと呟いた。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:390" target="_top" name="390"><font color="#0000ff">390</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:30:59 <a href="id:390" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh </dt><dd> かなり几帳面で真面目な中年教師。みなもは縮めた身体を更に小さくする。 <br />  暫くは無言で立ち止まっていた教師が、不審な雰囲気を感じ取ったのか、低い声で <br /> 言った。 <br /> 「誰かいるのか? 」 <br />  もちろん、みなもは返事などできるはずもなく、ただ身体を固くするばかりだ。 <br />  先刻の淫靡な宴と、その後の甘いゆったりとした時間が、既に遠い過去に思える。 <br />  教室の黒板の右上に据え置かれた時計の音が、不気味な程に正確なステップを <br /> 刻む。 <br /> <br /> 「猫でもいるのか」 <br />  暫くしてから、後藤という名の教師は呟くように言った。その時 ―― <br /> 「にゃあ」 <br />  みなもは仰天した。 <br />  何故なら、ゆかりの唇が確かに動いたから。 <br /> <br /> (なんてことするのよ! ) <br />  心の中で絶叫して、握っていた掌を強く握り締める。 <br /> (もう、駄目っ! ) <br />  絶望に打ちひしがれたみなもの瞳が、恐怖の色に染まる。 <br /> <br />  しかし、後藤教諭は小さな苦笑を浮かべながら。 <br /> 「猫、いや…… 子猫だな」 <br />  と、言い聞かせるように呟き、ぽりぽりと頭をかきながら、教室から出て <br /> ゆっくりと遠ざかっていった。 <br /> <br /> </dd><dt><a href="menu:391" target="_top" name="391"><font color="#0000ff">391</font></a> 名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:32:06 <a href="id:391" target="_top"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh </dt><dd> 思わぬ闖入者の足音が完全に消え去ってから、みなもは飛びつくようにして胸元に <br /> 集めた下着と制服を身に付ける。一方、ゆかりはのんびりと制服を着る。 <br />  ようやく二人が普段の制服姿に戻った時、みなもは思いっきり睨み付けた。 <br /> 「あんた、なんで声をだすのよ! 」 <br />  しかし、ゆかりは、普段の皮肉めいた笑みを浮かべて呟いた。 <br /> 「後藤の奴、気づいていたわよ」 <br /> 「えっ…… 」 <br /> 「けど、見逃してくれた」 <br />  あの真面目一本槍の後藤先生が? <br />  みなもは呆然とした表情をしながら立ちつくした。 <br /> <br /> 「でも。なんで? 」 <br /> 「猫がいたことにしたかったんでしょ」 <br />  ゆかりのやや意味不明な言い方に、戸惑いながら考え込む。 <br />  担任でもない後藤先生が私たちを咎めても、彼には直接の責任は及ばない。 <br />  いや、むしろ見逃した方が、罪が多いとすらいえる。 <br /> <br /> 「まさか、私たちの将来を考えてくれたの? 」 <br /> 「さあ…… どうだかね」 <br />  ゆかりは、ほんの少しだけ首をかしげながら、 <br /> 「もう遅いし帰ろーよ。にゃも」 <br />  とだけ言って。左手を差し出してくる。 <br />  右手を伸ばして手をつなぎ、すっかりと暗くなった教室を後にする。最終下校を <br /> 促すどこか切なげな外国音楽が、二人の耳朶を柔らかく擽る。 <br />  窓の外には沈んだ太陽の名残と、宵の明星をはじめとする、いくつかの一等星が <br /> 瞬き始めている。 <br /> <br />  みなもは、自分より少しだけひんやりとした親友の掌を少しだけ強く握りしめながら、 <br /> 心の中で小さな意志が芽生えた事を知った。 <br />  将来、学校の教師になりたいということを。 <br /> <br /> (終わり) </dd></p>
<dl><dt><a target="_top" href="menu:379" name="379"><font color="#0000ff">379</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:19:06<a target="_top" href="id:379"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh</dt><dd> 黒沢みなもが、まだ高校生であった頃。<br /> 「みなも先輩、あの、その…… これっ受け取ってください」<br /> 「え…… 」<br />  目の前にいる、小柄であどけなさが充分に残っている下級生から、おずおずといった<br /> 調子で差し出された手紙を、みなもの指先が受け取った。<br />  しかし、直後に、極度の緊張に耐えられなくなったのか、少女はスカートの裾を<br /> 大きく翻して走り去ってしまった。<br /> <br /> 「やれやれ」<br />  小さなため息をつきながら、慎重に封を切る。<br />  可愛らしい字体で、熱い、熱すぎる想いが綴られている。<br /> <br /> 「にゃも先輩はもてますなー 」<br /> 「なっ! 」<br />  唐突に、背後から覗き込まれてびくんと震える。<br /> 「驚かせないでよ。ゆかり」<br />  眉をひそめながらため息をつくと、読んでいた手紙をさり気なく後ろ手に隠す。<br /> 「今月に入って何通目かにゃ? 」<br /> 「…… 3通目、かな」<br />  戸惑いの表情を消せずに答えると、<br /> <br /> 「なんでにゃもばっかりもてんだよー 」<br />  頬を膨らまして、ゆかりは机に座って両足をばたばたさせた。<br />  小さな子供みたいな仕草に、苦笑が漏れる。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:380" name="380"><font color="#0000ff">380</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:20:45<a target="_top" href="id:380"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh</dt><dd>「まったく、焼餅焼きなんだから」<br />  みなもが通っている高校は、当時は女子高である。<br />  よって、共学なら恋愛感情を向けられるべき、男子がおらず、『男性的』な役割を<br /> 求められる生徒が少なからず存在する。<br /> <br />  その中でもみなもは、整った顔立ち、抜群の運動神経、クラスメイトや部活の後輩への<br /> 面倒見の良さという、幾つかの要素があいまって、同級生のみならず下級生にもかなり<br /> 人気があった。<br />  今日みたいに直接ラブレターを渡されたることも少なくないが、三日に一度は、<br /> 家庭科の授業や自宅で作られたと思われる、お菓子を貰ったりする。<br /> <br />  しかし、ゆかりにとっては、みなもが同性からもてることが、お気に召さないようで。<br /> 「女子高っていう狭い場所で、擬似恋愛に嵌っているだけね」<br />  一刀両断に先程の少女の行動を、切り捨ててしまった。<br /> <br /> 「そうかしら? 」<br /> 「そうよ。今はにゃもにお熱をあげているあの子も、卒業すればすぐに忘れちゃうわ。<br /> せいぜい青春のいい想い出にするくらいね」<br /> 「そんなこと…… ないわ」<br />  極めてシニカルな意見に、反論しようとするが、良い言葉が浮かばない。<br /> <br /> (確かにゆかりが言う通りかもしれない。今、いろいろプレゼントしてくれる子の何人が、<br /> 大人になった時、私の事を覚えてくれるのだろう? )<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:381" name="381"><font color="#0000ff">381</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:21:48<a target="_top" href="id:381"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh</dt><dd>「でも、私だっていい線いっていると思うのにね」<br />  みなもの思考は沈んだ方向に向かっていたが、ゆかりは、ゆるいウエーブが<br /> かかった長い黒髪を右手でかきわけながら、胸を反らしてふふんと笑ってみせる。<br /> <br /> 「あんたは、黙っていればね」<br />  事実、谷崎ゆかりは、顔立ちだけならば、長い黒髪が綺麗な正統派の美少女なのだ。<br />  容赦ない毒舌と、6時間中4時間は睡眠についやすような怠惰な日常生活を正せば、<br /> 相当もてるはずなんだけど。それでいて英語の成績は学年でトップクラスであるのは<br /> 不思議で仕方がないが。<br /> <br /> 「にゃも。あんたは、真面目すぎるとこが欠点ね 」<br />  ゆかりはスカートの裾が捲れ上がるのを気にせずに、教室の机に腰掛けながら、<br /> 言葉を続ける。<br /> 「カッコつけても疲れるだけよ」<br /> 「そうかもしれないけど」<br />  ゆかりみたいなリラックスした生き方は、自分にはできないということを知っていた。<br />  だらしなさという欠点に対して、あれこれと口煩くおせっかいを焼いてしまうのは、<br /> 嫉妬交じりの羨望があるのかもしれない。<br /> <br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:382" name="382"><font color="#0000ff">382</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:22:43<a target="_top" href="id:382"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh</dt><dd>「でも、やってもいいかな 」<br />  唐突に、野性的といっても良い瞳が、みなもの均整のとれた肢体を捉えた。<br /> 「何を? 」<br />  脳から激しい警告音が鳴るが、肝心の身体が反応しない。<br /> 「擬似恋愛ってやつを」<br />  ゆかりは囀るように呟くと、猫のように素早く迫る。<br /> <br /> 「ゆ、ゆかり!? 」<br />  瞬きする暇もなく、みなもの唇は初めて塞がれてしまった。<br /> <br /> 「ん…… 」<br />  みなもは、親友の弾力性のある唇の感触がダイレクトに伝わり、くぐもった声をあげる。<br />  同時に、背中と首筋に巻きつかれるように腕を回され、制服越しにゆかりの体温が<br /> 伝わる。<br /> 「んんっ」<br />  セーラーの真ん中を指先でひっかかれて、びくんと震える。<br /> 「にゃもってあったかいね」<br />  唇を一旦、離して耳元で囁く。<br /> 「駄目よ。こんなところで」<br />  彼女達が学んでいる教室は、他の生徒達は帰宅しており、今は二人の他は誰も<br /> いない。<br />  しかし、教職員や、用務員、忘れ物を取りに来る生徒がいつくるか、分からない。<br />  キスをしているところを見つかったら只で済むはずは無い。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:383" name="383"><font color="#0000ff">383</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:23:49<a target="_top" href="id:383"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh</dt><dd>「だから燃えちゃうのよ」<br />  にやり、と含み笑いを漏らしながら、ゆっくりと、身体を押し倒す。<br />  衣擦れの音とともに、うっすらとしたホコリが宙に舞い、みなもは軽く咳き込んだ。<br /> 「ゆかり、やめなさいって」<br />  焦りながら説得を続けるが、身体に全くといってよい程、力が入らない。<br /> 「ふふ。にゃもったら可愛いなあ、ほんとは期待しているくせに~ 」<br />  ゆかりは、覆い被さる態勢を確保してから、みなもの制服の胸にある細い紐に手を<br /> かけてしゅるりと抜き取る。<br />  胸元がゆるみ、端からは純白の下着が覗く。<br /> <br /> 「いい子だから、脱ぎ脱ぎしましょうねー 」<br />  恥ずかしさに顔を真っ赤にした少女を横目で覗きながら、制服の裾を捲くり上げる。<br /> 「ほんとに、冗談やめてよ。ゆかり」<br /> <br />  半ば涙目になって説得を試みるが、ほとんどなすがままだ。<br />  時計の秒針が半周する間もなく、脱がされた制服は脇にのけられ、抜けるような白い<br /> 素肌と、飾り気の無い白いブラが露になる。<br /> 「にゃもが駄目なのは、ここが教室だから? それとも私が相手じゃご不満? 」<br />  からかうようでどこか真剣な口調で問われる。<br /> <br /> 「誰かに見られたらどうするのよ 」<br />  羞恥に震えながら、にゃもは睨みつけるようにして小声で叱る。しかし。<br /> 「私と、えっちいことするのはオッケーなんだ」<br /> 「莫迦! 」<br />  当たり前じゃない、という言葉を辛うじてのみこんだが、既に抵抗する気力は<br /> あらかた喪われていた。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:384" name="384"><font color="#0000ff">384</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:24:43<a target="_top" href="id:384"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh</dt><dd> ゆかりは、親友が抗わないことに満足して頷くと、ゆっくりと陶磁器のように<br /> 滑らかな腹部をさすっていく。<br /> <br /> 「んんっ」<br />  くすぐったさに身体をよじるみなもの、露になった白いブラに口をふくませる。<br /> 「んあっ」<br />  みなもの右胸の中心に強い刺激が奔り、高い悲鳴があがる。<br /> 「にゃものは形が綺麗だねー 」<br />  空いた手が後ろにまわり、背中のホックは簡単に外され、飾り気の無いそれは緊張感を<br /> 喪い床の上に垂れ下がる。代わりに張りがある乳房が、春の空気に直に晒された。<br /> <br />  ふくらみの頂上にある赤みを帯びた突起はつんと立って、羞恥のあまり、両手で顔を<br /> 隠した。<br /> <br /> 「にゃもー 顔を隠しても意味無いよ」<br />  苦笑を浮かべながら、赤みを帯びた乳首に唇を這わせていく。<br /> 「ん…… んあっ」<br />  ゆかりは、少女の喘ぎ声を確認してから、上半身で最も敏感な部分を軽く噛む。<br /> 「ひゃん」<br />  みなもの身体に痺れるような痛覚と快感が迸り、首筋にすがりつく。<br /> 「んっ…… んあっ」<br />  ゆかりの舌が、乳首とその周辺をゆっくりとこね回すように舐め取っていく。<br /> 「もう…… やめっ、くっ、あああん」<br />  悲鳴をあげながらも、無上の快感に溺れていく己を、脳の片隅に残っている冷静な<br /> 部位が信じられない思いでみつめている。<br /> 「にゃもって、とてもイイ反応するんだね」<br />  ゆかりは、興奮を押さえられなくなったのか、自らの制服を脱ぎ捨てて、親友の<br /> 身体に抱きつく。熱い体温がダイレクトに伝わる。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:385" name="385"><font color="#0000ff">385</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:25:58<a target="_top" href="id:385"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh</dt><dd>「もう、やめられないね」<br />  小さく呟くと腹部から下腹部に指先を這わせると同時に、スカートのホックも<br /> 外してしまう。<br /> <br /> 「ゆかり!? 」<br />  みなもは、これから起こるであろう行為に、九割の不安と一割の期待を込めた視線を<br /> 注ぐ。<br />  一方、ゆかりは、教室の床に落ちたスカートには目もくれず、白い下着の上に<br /> 指先を伸ばした。<br /> <br /> 「もうびしょびしょね。興奮しているのかにゃ? 」<br /> 「ばか言わないで! 」<br />  羞恥に震える親友の表情を愉しみながら、下着をゆっくりと上から下へとなぞっていく。<br /> 「んっ、や、ひゃっ…… んあ」<br />  クロッチの上から強く刺激されて、みなもは大きく身体を捩る。<br /> 「そこが敏感なのね」<br />  楕円を描くように、濡れっぱなしになった下着の中心部を丹念に愛撫する。<br /> 「んあっ…… くぅ…… くうっ」<br />  嬌声をあげながら、みなもは、必死に肩にしがみついた。<br />  ゆかりは、快感で震えている少女に顔を近づけて、再び唇を塞ぐ。<br />  今度は舌を深く喉奥まで差し込む、とてもディープなキス。<br /> <br /> (ゆかり…… どこでこんなこと覚えたの? )<br /> <br />  微かに残った理性が、疑問を浮かべながらも、ゆかりの舌が激しく絡み付き、<br /> 無上の快感に流されていく。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:386" name="386"><font color="#0000ff">386</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:27:06<a target="_top" href="id:386"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh</dt><dd>「…… んぐ…… んんっ」<br />  夕焼けで赤く染まった教室の一角からは、くぐもった女子生徒の喘ぎ声が響いて<br /> いる。しかし、今のところは誰にも聞かれてはいない。<br />  ゆっくりと西に沈みつつある太陽は、一瞬毎に光を喪い、影法師が限界まで長く<br /> 伸びた後に薄れて消えていく。<br /> <br /> 「ぷはっ」<br />  みなもは、長くて濃厚なキスからようやく開放されて、大きく息を吐き出した。<br />  しかし、休む暇もなく最後の鎧がいとも簡単に抜き取られてしまう。<br /> 「ゆかりぃ、そこだけはやめてっ」<br /> 「何を今更」<br />  肩を一瞬だけ竦めたゆかりは、涙交じりの哀願にはまったく耳を貸さずに、<br /> 露になった秘所を覗き込んだ。<br /> <br /> 「にゃもって、もう大人なんだ 」<br />  自分自身も覗くことが少ない、綺麗に生え揃った陰部を覆う茂みを凝視されて、<br /> 甲高い悲鳴をあげる。<br /> <br /> 「ゆかりの莫迦、変態、エッチ! 」<br />  泣きそうな顔になってぽかぽか叩くが、ゆかりは躊躇無く露になった股間に<br /> 顔を埋める。<br /> <br /> 「あんた、なんてことするのよぉ 」<br /> 「にゃもの大切なとこってどこかなー 」<br />  抗議を無視すると、茂みの中を無遠慮に探り始める。<br /> 「みっけ」<br />  楽しそうに囁いて、溢れた愛液に浮かんでいる膨らんだ突起部に舌端をあてる。<br /> 「んあっ! 」<br />  体中に激しい電流が奔り、みなもは激しく腰を振って逃れようとするが、がっちり<br /> と身体を固定されて逃げられない。<br /> <br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:387" name="387"><font color="#0000ff">387</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:28:06<a target="_top" href="id:387"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh</dt><dd>「だめっ、だめよ。ゆかり、そこだけはやめてっ! 」<br />  激しく喘ぎながら何度も首を横に振る。<br />  誰にも見られた事がない大切な所を、一番の親友に舐められているという、極めて<br /> 異常な状況が、みなもの理性を完全に吹き飛ばし、混乱と倒錯した喜びが交互に<br /> 襲いかかる。<br /> <br /> 「ひゃん。あうっ…… ゆかりぃ…… そこは…… やあっ」<br />  途切れ途切れに抗う声が聞えるが、激しく腰をふってよがる姿は、傍から見ると<br /> 無上の快楽に耽っているようにしか見えない。<br /> <br />  ゆかりは、嬌声がもっと聞きたくなって、舌の動きを少しずつ早めていく。<br />  ぐしょぐしょに濡れたアソコから流れ落ちた愛液が、教室の床に零れ落ち、<br /> その度に少女の甘い喘ぎ声が教室中に響き渡る。<br />  激しい秘所への強い愛撫は、悦楽の階段を幾度も激しく昇降していたみなもに<br /> とって、限界を超えていた。<br /> <br /> 「いくっ…… いっちゃう…… んああああああっっ」<br />  目の前に幾つもの星を飛ばしながら、みなもは大きくしなやかな身体を仰け<br /> 反らして、最大級の快感に小刻みに震えて、硬直する。<br /> <br />  絶頂を越えた刹那、全身の筋肉が一気に弛緩する。半ば寝そべっていた教室の<br /> 床に崩れるように倒れこんだ。<br /> <br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:388" name="388"><font color="#0000ff">388</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:29:00<a target="_top" href="id:388"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh</dt><dd>「にゃも。すごかったね」<br />  親友が、初めての絶頂を迎えたことに深い満足を覚えて、脱力しているみなもの<br /> 瞼の下にある、頬の涙をすくい採る。<br />  ゆかりの口の中に塩辛い味がゆっくりと拡がった。<br /> <br /> 「ゆかりの…… ばか 」<br /> 「ごめんね。にゃも」<br />  ゆかりは、珍しく素直に謝罪の言葉を口にした。それから、ゆっくりとみなもの<br /> 渇いた唇を湿らせる。<br /> <br /> 「ほんとに…… ばかね…… 」<br />  軽く触れるだけのキスはとても気持ちよくて、先ほどまでの荒々しい責めは幻<br /> とすら思えてしまう。<br /> 「許してなんか、あげないから」<br />  睨みつけながら、ゆかりの胸の辺りをまさぐる。<br /> 「にゃも。くすぐったいよー 」<br /> 「あんた、結構育っているのね」<br /> 「馬鹿」<br />  体を捩らせながら、泣き笑い表情を浮かべた時、廊下の奥から足音が聞えた。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:389" name="389"><font color="#0000ff">389</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:29:55<a target="_top" href="id:389"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh</dt><dd>「誰か来るよ! 」<br /> <br />  顔を見合わせ、真っ青になった。ゆかりは制服を脱ぎ捨てていたし、みなもに<br /> いたっては半裸どころか、全裸に近い。<br />  弾ける様に、周囲に散乱した制服をかき集めて、机の影に隠れる。<br /> <br /> (みつかりませんように! みつかりませんように! どうかみつかりませんように! )<br />  心の中で必死に3回祈る。心臓が跳ね上がるように激しく動いてひどく痛い。<br /> (もし、こんなところをみつかったら)<br />  間違いなく退学処分だ。<br />  首尾よく転校しても、世間から後ろ指をさされる日々に怯えながら生活する<br /> ことになる。<br />  なんといっても激怒した親によって、二人は有無をいわさず引き離される。<br />  世の中に絶望して、いつかゆかりと示し合わして家出して、あても金も無く<br /> 知らない街を彷徨って、最後は二人揃って……<br /> <br />  最悪の想像を浮かべながら、ゆかりの手を握り締めると、軽く握り返される。<br />  彼女の掌も汗でじっとりと濡れていた。<br /> <br />  近づいてきた足音がぱたりととまった。やや重い音を響かせながら入り口のドアが<br /> 開き、人影があらわれる。<br /> 「後藤だ」<br />  ゆかりがぼそっと呟いた。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:390" name="390"><font color="#0000ff">390</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:30:59<a target="_top" href="id:390"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh</dt><dd> かなり几帳面で真面目な中年教師。みなもは縮めた身体を更に小さくする。<br />  暫くは無言で立ち止まっていた教師が、不審な雰囲気を感じ取ったのか、低い声で<br /> 言った。<br /> 「誰かいるのか? 」<br />  もちろん、みなもは返事などできるはずもなく、ただ身体を固くするばかりだ。<br />  先刻の淫靡な宴と、その後の甘いゆったりとした時間が、既に遠い過去に思える。<br />  教室の黒板の右上に据え置かれた時計の音が、不気味な程に正確なステップを<br /> 刻む。<br /> <br /> 「猫でもいるのか」<br />  暫くしてから、後藤という名の教師は呟くように言った。その時 ――<br /> 「にゃあ」<br />  みなもは仰天した。<br />  何故なら、ゆかりの唇が確かに動いたから。<br /> <br /> (なんてことするのよ! )<br />  心の中で絶叫して、握っていた掌を強く握り締める。<br /> (もう、駄目っ! )<br />  絶望に打ちひしがれたみなもの瞳が、恐怖の色に染まる。<br /> <br />  しかし、後藤教諭は小さな苦笑を浮かべながら。<br /> 「猫、いや…… 子猫だな」<br />  と、言い聞かせるように呟き、ぽりぽりと頭をかきながら、教室から出て<br /> ゆっくりと遠ざかっていった。<br /> <br /> </dd><dt><a target="_top" href="menu:391" name="391"><font color="#0000ff">391</font></a>名前:<font color="#228b22"><strong>名無しさん@秘密の花園</strong></font>[sage] 投稿日:2007/04/28(土) 22:32:06<a target="_top" href="id:391"><font color="#0000ff">ID:</font></a>l8jwlxGh</dt><dd> 思わぬ闖入者の足音が完全に消え去ってから、みなもは飛びつくようにして胸元に<br /> 集めた下着と制服を身に付ける。一方、ゆかりはのんびりと制服を着る。<br />  ようやく二人が普段の制服姿に戻った時、みなもは思いっきり睨み付けた。<br /> 「あんた、なんで声をだすのよ! 」<br />  しかし、ゆかりは、普段の皮肉めいた笑みを浮かべて呟いた。<br /> 「後藤の奴、気づいていたわよ」<br /> 「えっ…… 」<br /> 「けど、見逃してくれた」<br />  あの真面目一本槍の後藤先生が?<br />  みなもは呆然とした表情をしながら立ちつくした。<br /> <br /> 「でも。なんで? 」<br /> 「猫がいたことにしたかったんでしょ」<br />  ゆかりのやや意味不明な言い方に、戸惑いながら考え込む。<br />  担任でもない後藤先生が私たちを咎めても、彼には直接の責任は及ばない。<br />  いや、むしろ見逃した方が、罪が多いとすらいえる。<br /> <br /> 「まさか、私たちの将来を考えてくれたの? 」<br /> 「さあ…… どうだかね」<br />  ゆかりは、ほんの少しだけ首をかしげながら、<br /> 「もう遅いし帰ろーよ。にゃも」<br />  とだけ言って。左手を差し出してくる。<br />  右手を伸ばして手をつなぎ、すっかりと暗くなった教室を後にする。最終下校を<br /> 促すどこか切なげな外国音楽が、二人の耳朶を柔らかく擽る。<br />  窓の外には沈んだ太陽の名残と、宵の明星をはじめとする、いくつかの一等星が<br /> 瞬き始めている。<br /> <br />  みなもは、自分より少しだけひんやりとした親友の掌を少しだけ強く握りしめながら、<br /> 心の中で小さな意志が芽生えた事を知った。<br />  将来、学校の教師になりたいということを。<br /> <br /> (終わり)</dd></dl>

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