M-Tea*7_23-短く語る『本の未来』 富田倫生

※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

M-Tea*7_23-短く語る『本の未来』 富田倫生

2014.12.27 第七巻 第二三号

短く語る『本の未来』
富田倫生
 この小さな本の成り立ち
 リターンマッチ
 著作権が守るもの
 横丁作家
 電子書店
 本の美しさ
 画面の上の本
 新しい文章
 インターネットと電子本
 本が消える日
 この道



月末最終号:無料  p.133 / *99 出版
※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。

※ PDF 形式。Mac OS X 10.4・Acorbat Reader 5.0、Windows 7・Adobe Reader X および SONY Reader(PRS-T2)にて確認済み。
※ この作品は青空文庫にて公開中です。
※ この作品は、クリエイティブ・コモンズ「表示 2.1 日本」でライセンスされています。利用条件は、http://creativecommons.org/licenses/by/2.1/jp/を参照してください。
(c) Copyright is Creative Commons, 2015.

PDF マガジン 週刊ミルクティー*


   本が消える日

 私は本が好きだ。たくさんのことを本から学び、自分でも本を書いてきた。紙の本の制約を意識しはじめてからは、コンピューターで簡単に安く作れる電子本への期待が膨らんだ。だがこれも本は本だ。それがここにきて、好きなのは本当に本なのか、自信がなくなってきた。

 きっかけは、付き合いの深いエキスパンドブックの変化だ。開発元のボイジャーも私自身も、この道具は電子本を作るためのものと考えてきた。ところが、開発の中心になっている人物が、愛読している電子雑誌を読みやすくするために、いたずらをした。ホームページから文章を横取りし、即席の電子本に仕立てる仕掛けを作ったのだ。行間の詰まった読みにくい文章が、ゆったり組んだきれいな文字で、ページをめくりながら読めるようになった。さらにこの仕掛けに、文書ファイルを受け取る機能が付いた。書き上げた文章はこれまで、紙に打ち出して推考してきたが、電子本の形で読んで、そのまま画面で直せるようになった。すべての文章が、読みやすく化けだした。

 この仕掛けを使い始めた当初は、ただ「快適!」としか思わなかった。それが時間がたつに連れ、本の輪郭が崩れ落ちるような感覚が芽生えてくる。文書を素早く交換するネットワークがあり、一瞬に快適に読める形式に仕立てる仕掛けが加わった。ならばもう、間に明確な〈本〉を存在させなくも良いのではないかと思い出したのだ。

 本が好きで、紙では切り捨てざるを得ないものを救おうと、電子本にのめり込んだ。その結果たどりついたのが、本の死滅の予感である。私を引き付けてきたものはきっと、文章を効率よく交換し、快適に読む仕掛けだったのだろう。それならそれで、今はもう構わないと思う。

※ #ref(7_23.rm)
(朗読:RealMedia 形式 xxxKB、x:xx)
※ お休みしまーす。


富田倫生 とみた みちお
1952-2013(昭和27-平成25.8.)
広島市生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。編集プロダクション勤務を経て、ライターに。ノンフィクションのさまざまな分野を取材対象としてきたが、次第にパーソナルコンピューターの比重が高まる。ボイジャーのエキスパンドブックを見て電子出版の可能性を本気で信じ込むようになり、「パソコン創世記」と名付けたタイトルを、コンピューターで読むことを前提に制作。このブック上の記述を、インターネット上のさまざまなホームページにリンクさせていくという作業を体験してからは、電子本への確信をさらに深めている。
紙で出してきた著書に、「パソコン創世記」(旺文社文庫版、TBSブリタニカ版)、「宇宙回廊 日本の挑戦」(旺文社)、「電脳王 日電の行方」(ソフトバンク)、「青空のリスタート」(ソフトバンク)、「本の未来」(アスキー)がある。

◇参照:Wikipedia、青空文庫「作家別作品リスト:No.55」。

底本

底本:「讀賣新聞大阪本社版夕刊」
   1997(平成9)年6月10日~23日
初出:「讀賣新聞大阪本社版夕刊」
   1997(平成9)年6月10日~23日
※底本のテキストは、著者訂正稿(1999年8月24日)によります。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000055/card550.html

NDC 分類:007(総記 / 情報科学)
http://yozora.kazumi386.org/0/0/ndc007.html

難字、求めよ

電子書店
新潮社のオンライン雑誌
出版人
水橋郷土資料館 富山市。
サイバー・ブック・センター
相坂一 松籟社。(本文)
木津田秀雄 サイバー・ブック・センター店主の一人。
「潮音風声」讀賣新聞大阪コラム。(本文)
長谷川さんのホームページ
『音楽未満』 長谷川集平の著。
『先祖調査のすすめ』 加賀谷健の著。

むしとりホイホイ

奧 → 奥 【奥か】

以上1件。

スリーパーズ日記*

Reader 表示エラー
やっやっと

12/22 月曜 大雪 冬至
図書館。村山さんへ十和田テフラの質問。西沼田報告書概報見せてもらう。図書を拝借。『チョウクライロ』。

12/24 水曜 雨。
山形のひき逃げ事件の記事。天童の高校教員って、もしかウガ?
ターメリックチキンスパイス、購入。


2014.12.27 公開
目くそ鼻くそ、しだひろし/PoorBook G3'99
転載・印刷・翻訳は自由です。
カウンタ: -

名前:
コメント: