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M-Tea*5_27-山の科学・山と川(一)今井半次郎

2013.1.26 第五巻 第二七号

山の科学・山と川(一)
今井半次郎
 一、山の生まれるまで
  山の力と人の力
  地球の誕生
  山のできたわけ
  (一)地殻(ちかく)のしわ
  (二)しわの山
  地球の表面
  (一)水の世界と陸の世界
  (二)桑滄(そうそう)の変
  (三)陸地の表面の形
  (四)平原(へいげん)
  (五)高原
  (六)盆地(ぼんち)
  (七)段丘(だんきゅう)
  (八)斜面(しゃめん)と崖(がけ)
 二、山のいろいろとその形
  山のいろいろ
  (一)生まれ出た山
  (二)こわれ残った山
  (三)山の高さ
  (四)山の形をあらわす図面

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月末最終号:無料 p.190 / *99 出版
【付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(144項目)p.621】

※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。

※ 現代表記版に加えてオリジナル版を同時収録。
※ JIS X 0213・ttz 形式。
※ この作品は青空文庫にて入力中です。著作権保護期間を経過したパブリック・ドメイン作品につき、引用・印刷および転載・翻訳・翻案・朗読などの二次利用は自由です。
(c) Copyright this work is public domain.

だんそうのれーじん! 週刊おきゅぱい断層。

(ニ)しわの山。 これはすでに前にお話しした、横圧力(おうあつりょく)でできた褶曲山(しゅうきょくざん)のことです。世界の大きな山脈はたいてい、この褶曲山であることも、ちゃんとおぼえておいでのことと思います。
(ホ)断層(だんそう)の山。 ところが、地殻(ちかく)のしわも、だんだん強くなると、ついにはそこに割(わ)れ目や裂(さ)け目のひびができます。青竹(あおだけ)を力いっぱい曲(ま)げてみると、はじめのうちはだんだん曲がって山ができますが、後(のち)にはそのいちばんはりつめた山の頂上のところにひびができ、しまいには竹が折れます。これと同じ理屈で土地もしまいにはその裂(さ)け目に沿(そ)うて折れて、一方がすべり落ちて食いちがいの形になることがあります。これを「断層」ができたといいます。そして裂(さ)け目のところを「断層線」といいます。
 断層で一方の土地がすべり落ちると、そこは谷となり、残った一方の土地は山となります。これが断層の山です。断層は、ときにいくつもいくつも互いに平行しておこることがあります。このばあいは、階段(かいだん)を平(たい)らにしてみたときのように、あるいはレンガ畳(だたみ)の道路がこわれてデコボコになったときのように、いくつもの平行した断層の谷と山とができあがります。
 断層でできた山は、日本にも外国にも例が多いようです。外国の例でよくひきあいに出されるのは、北アメリカ合衆国にあるシエラネバダ大山脈です。これは比較的たいらな土地におこった断層で、いっぽうが持ちあがり、いっぽうがすべり落ちてできたもので、断層のできたほうはけわしい崖(がけ)となり、その反対の側(がわ)はしだいにサクラメント平原にむかって、ゆるやかな傾斜を作っています。(「二、山のいろいろとその形(一)生まれ出た山」より)

5_27.rm
(朗読:RealMedia 形式 364KB、2:56)
milk_tea_5_27.html
(html ソーステキスト版 232KB)

今井半次郎 いまい はんじろう
1884-1938(明治17.6.-昭和13.11.16)
松山の生まれ。樺太で多くの新炭田を発見。23年、理学博士。34年以後、昭和鉱業会社取締役として産金・製鉄事業に従事。豊富な経験によりB.S.ライマン以後の炭田地質調査の展開に大きく貢献した。主著『地質学』(1931)。(新版 地学事典)

◇表紙:恩地孝四郎 おんち こうしろう 1891-1955
◇口絵・鈴木 淳 すずき じゅん 1892-1958 大正・昭和期の西洋画家、童画家。文展無鑑査の画家。「家なき子」(鈴木三重吉)の装画などが力作。(人レ)
◇図版:岡 落葉 おか らくよう 1879-1962 明治~昭和期の画家。独歩と親しく、「武蔵野」の装幀をてがけた。(人レ)/挿画。

◇参照:Wikipedia 今井半次郎、『広辞苑 第六版』(岩波書店、2008)、『新版 地学事典』(平凡社、2005.5)、『人物レファレンス事典』(日外アソシエーツ、2000.7)。

底本:『山の科学 No.47』復刻版 日本児童文庫、名著普及会
   1982(昭和57)年6月20日発行
親本:『山の科學』日本兒童文庫、アルス
   1927(昭和2)年10月3日発行

NDC 分類:K450(地球科学.地学)
http://yozora.kazumi386.org/4/5/ndck450.html

難字、求めよ

流星説 りゅうせいせつ
河平原 かへいげん
三角州平原 さんかくす へいげん
昇り降り あがり さがり
断層段丘 だんそう だんきゅう
円頂山 えんちょうざん
褐色 かばいろ
鎗 やり → 槍ヶ岳か
庄原盆地 しょうばる ぼんち 九州?
ロッキー山脈の最高峰 エルバート山? ブランカ・ピーク?
アリゾナ高原 → コロラド高原か?
コロラド大峡谷 → グランド‐キャニオンか
サクラメント平原

むしとりホイホイ

今後《こののち》 → 今後《こののち》[#「今後《こののち》」は底本のまま] 【[#「今後《こののち》」は底本のまま]】
楊子江 → 揚子江 【揚】
新庄《しんしよう》 → 新庄《しんじよう》 【じ】
餅磐 → 餅盤 【盤】
鎗《やり》 → 槍《やり》 【槍】槍ヶ岳《やりがたけ》か。2か所。
最高孝《さいこうほう》 → 最高峰《さいこうほう》 【峰】

以上6件。底本は左辺のとおり。

スリーパーズ日記*

「堆《つ》み上げ」は「積み上げ」にした。
「浸食」はそのままにした。
「北アメリカ合衆国」はそのままにした。
 アコンカグア、富士山の標高は『広辞苑』を参照した。

 関連地図を用意したいところだけれども、時間切れ。今回はここまで。そろそろ、ビットマップからベクター形式の地図へ移行をと考えている。ePub ならばそのまま表示できるはずなので、使いなれない Inkscape ではあるけれども、地図のトレース作業がこれからの課題。
 過去の郡域を確認するには、いまのところ一県ごとに平凡社『日本歴史地名大系』の口絵にあたるくらいしか思いつかない。めんどうではあるけれども、これがもっとも確実な方法かなあという気がする。

 話うってかわって、地球の温暖化と巨大地震の因果関係はありやなしや。
 北極と南極の氷がとける。とけた水はたぶん北極と南極にはとどまらず、均一に地球表面へ拡散しようとする。むしろ、地球の自転と公転の力にひっぱられて、赤道近辺へ移動する。つまり、おおざっぱに見て、コマの軸の上下におもりがついて回転していた状態が、極の氷がとけると、おもりがコマの横腹に移動するんじゃないだろうか。とするならば……。
 ひとつめ。とけて赤道付近へ移動した氷の質量のぶん、遠心力がはたらいて、地球の自転スピードがたぶんおそくなる。
 ふたつめ。とけて移動した氷の質量のぶん、地球表面上の重力の分布が、たぶん各地域ごとに大きく変動することになる。両極は軽くなり、赤道付近は重くなる。

 温暖化 → 両極の氷解 → 重力分布の変動 → 重力バランスの地殻への作用

 氷(水)の質量の問題にくわえて、体積の問題も生じる。温度の低い水は体積が小さいけれども、温度が上がると数パーセントの規模で体積が膨張する。重力バランスの地殻への作用、プラス、海水の体積の変化。
 寡聞のためか、温暖化と巨大地震の因果を関連づけようとする説をこれまで聞いたことがない。ということは、やっぱり無関係なんだろうか。あるいはもしも、このしろうと考えの説が正しいならば、ちかごろの巨大地震の連発は、さもありなんという気がする。

 ご回答、おまちしまーす。



にっき、風味絶佳。
真実はミリタリーゾーンの中。
2013.1.29:公開 おきゅぱい迷人。
2013.2.28:更新
目くそ鼻くそ、しだひろし/PoorBook G3'99
転載・印刷・翻訳は自由です。
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  • んん、、、ファイルが1MBこえたか。分割すればよかった。。。 -- しだ (2013-01-31 16:41:31)
  • 創刊号をつくりなおしてみたけれども、やっぱり win でのみばえがいまひとつ。。。MS明朝の選択がうまくいかない。。。 -- しだ (2013-01-31 16:56:34)
  • Gmail をつかって青空のレセプションへファイルを送ったんだけれど、どうも届いてないみたい。。。ネットカフェからの -- しだ (2013-01-31 17:10:24)
  • Gmail 利用ができれば、、、と思ったんだけれど、こちらもペケか。。。 -- しだ (2013-01-31 17:11:29)
  • レセプションのKさんからgmailが届いた! でも武田祐吉「古事記」が校正中のままになってる・・・ってことは??? こちらからのgmail届いたってこと? 届いてない? -- しだ (2013-02-28 17:49:03)
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最終更新:2013年02月28日 18:11