M-Tea*4_42-科学の不思議(六)アンリ・ファーブル
2012.5.12 第四巻 第四二号
科学の不思議(六)
アンリ・ファーブル
四六 プリニィの話
四七 煮え立つ茶釜(ちゃがま)
四八 機関車
四九 エミルの観察
五〇 世界の果(は)てへの旅
五一 地球
五二 空気
五三 太陽
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定価:200円 p.171 / *99 出版
付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(34項目)p.247
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つゆだく海峡冬景色。週刊雲のむこう、約束の5ミリシーベルト*
「救い主キリストの仲間がまだ生きていた、紀元七十九年のことである。そのころヴェスヴィアス山は何ごともないおだやかな山だった。今日のような煙の出る山になっていたのではなく、わずかに持ち上った岡で、うもれた噴火口の跡には小さな草や野ブドウが生えていただけだった。そして山腹には豊かな穀物がしげって、ふもとの方にはヘルクラニウムとポンペイというにぎやかな二つの町があったのだ。」
「最後の噴火が人々の記憶にも残らぬほどのむかしになって、これからは永遠にしずまるものと思われていたこの噴火山は、突然、生き返って煙を出しはじめた。(略)」
「さて、そのころ、ヴェスヴィアスから遠くないメシナ〔メッシーナ〕という港に、この話を伝えたプリニィのおじさんがいた。この人は自分の甥(おい)と同じくプリニィという名の人で、この港に停泊していたローマ艦隊の司令官だった。そして非常に勇敢な人で、新しいことを知るとか、他人を助けるばあいには、どんな危険もおそれなかったのだ。ヴェスヴィアス山上にただよう一筋の雲を見ておどろいたプリニィは、すぐさま艦隊を出動させて、こまっている海岸町の人を助けたり、近所からおそろしい雲を観察したりした。ヴェスヴィアスのふもとの住民は気ちがいのようになって、うろたえてさわいで逃げた。プリニィはみんなが逃げている、このいちばん危険なほうへ行ったのだ。」(略)
「(略)石の雨が……実際、小石と火のついた燃えかすとが雨のように降ってくる。人々はこの雨をよけるために、枕を頭にのせて、おそろしいまっ暗やみの中をぬけて、手に持った松明(たいまつ)の光でようやく海岸へ向かって進んで行った。プリニィはちょっと休もうと思って地の上にすわった。ちょうどその時、強烈な硫黄のにおいのする大きな火が飛んできて、みんなをビックリさせた。プリニィは立ち上がったが、そのまま死んでたおれてしまった。噴火山の溶岩や燃えかすや煙が、プリニィを窒息させたのである。」
4_42.rm
アンリ・ファーブル Jean Henri Fabre
1823-1915(1823.12.21-1915.10.11)
フランスの昆虫学者。昆虫、特に蜂の生態観察で有名。進化論には反対であったが、広く自然研究の方法を教示した功績は大きい。主著「昆虫記」。
◇参照:Wikipedia
アンリ・ファーブル、『広辞苑 第六版』(岩波書店、2008)。
難字、求めよ
むしとりホイホイ
二万五千五百尺 → 二万九千五百尺 【九か】 8840m/0.3m≒29500尺
四千五百十 → 四千八百十 【八か】
水を一枚 → 水を一杯 【杯か】
ますがね』 → ますがね。』 【。か】 ここだけ句点なし。
砥臼 → 碾臼 【碾か】 碾臼(ひきうす)
葦 → 蔓 【蔓(つる)か】
十五分か八分間 ?
スリーパーズ日記*
『日本の古代遺跡・福島』(保育社、1991.5)読了。これも旧石器捏造事件発覚以前の出版なので、そのまま当時の東北考古学の“成果”としてあげられている。
虫歯のできる三条件は、虫歯菌と栄養分、そして歯があること。虫歯菌だけでは虫歯はできない。それと同じように、捏造事件や振り込め詐欺も、捏造者や詐欺の犯人だけではおこりようがなく、残念ながら、見抜けずにだまされやすいという“こちら側”の問題でもある。旧石器捏造事件のばあいのこちら側とは、考古学会であるとか、関係自治体や教育委員会や観光協会であるとか、報道メディアなどが一番にあげられる。
たぶん、原発の安全神話も旧石器捏造と似たような構造なんじゃないだろうか。“千年に一度”という無責任ないいわけの濫用も同様。たとえば関係する自治体ほど、潜在する危険性については口を開きたがらない。火山や、活断層、津波、地すべり、風水害の履歴。
5.5 21:00、厚い黒雲の合間、スーパー望月。
2012.5.31:公開 玲瓏迷人。
ウシロマエヒダリマエ。ばっかるこーん。
目くそ鼻くそ。しだひろし/PoorBook G3'99
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最終更新:2012年05月31日 17:54