週刊ミルクティー*第四巻 第三七号 200円
M-Tea*4_37-火事とポチ / 水害雑録 有島武郎・伊藤左千夫
火事とポチ 有島武郎
水害雑録 伊藤左千夫
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定価:200円 p.157 / *99 出版
付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(8項目)p.49
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ポチの鳴き声でぼくは目がさめた。
ねむたくてたまらなかったから、うるさいなとその鳴き声を怒っているまもなく、まっ赤な火が目に映ったので、おどろいて両方の目をしっかり開いて見たら、戸だなの中じゅうが火になっているので、二度おどろいて飛び起きた。そうしたら、ぼくのそばに寝ているはずのおばあさまが、何か黒い布のようなもので、夢中になって戸だなの火をたたいていた。なんだか知れないけれども、ぼくはおばあさまの様子がこっけいにも見え、おそろしくも見えて、思わずその方に駆けよった。そうしたらおばあさまはだまったままでうるさそうにぼくをはらいのけておいて、その布のようなものをめったやたらにふりまわした。それがぼくの手にさわったらグショグショにぬれているのが知れた。「おばあさま、どうしたの?」
と聞いてみた。おばあさまは、戸だなの中の火の方ばかり見て答えようともしない。ぼくは火事じゃないかと思った。
ポチが戸の外で気ちがいのように鳴いている。 (「火事とポチ」より)
4_37.rm
有島武郎 ありしま たけお
1878-1923(明治11.3.4-大正12.6.9)
小説家。東京生れ。有島生馬・里見・の兄。札幌農学校卒。「白樺」の同人。人道主義的傾向が強く、思想的苦悩の結果財産を放棄。作「宣言」「或る女」「カインの末裔」「生れ出づる悩み」など。自殺。
伊藤左千夫 いとう さちお
1864-1913(元治元.8.18-大正2.7.30)
歌人。名は幸次郎。上総(千葉県)生れ。1900年(明治33)正岡子規の門に入る。子規没後、「馬酔木(あしび)」「アララギ」などを発刊し、その写生主義を強調。歌風は万葉風。門下に赤彦・茂吉などを出し、写生文の小説にも長じた。歌集・歌論集のほか、小説「野菊の墓」など。
◇参照:Wikipedia
有島武郎、
伊藤左千夫、『広辞苑 第六版』(岩波書店、2008)。
難字、求めよ
奔溢 ほんいつ
一張一緩 いっちょう いっかん?
痴談 ちだん?
スリーパーズ日記*
PCモデムの接続金具が切断、ネット不通。作業には困らないが、アップができない。……さしあたり、まとめてひと月分ぐらいずつネットカフェを使うとするか。
それから、タブレット購入か、それともフレッツ光か。
『福島県の歴史散歩』(山川出版社、2007.3)読了。
2012.5.1:公開
2012.5.31:更新 玲瓏迷人。
poorbook G3'99/しだ
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最終更新:2012年05月31日 23:08