M-Tea*4_15-私は海をだきしめてゐたい/安吾巷談・ストリップ罵倒 坂口安吾

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M-Tea*4_15-私は海をだきしめてゐたい/安吾巷談 ストリップ罵倒 坂口安吾

2011.11.5 第四巻 第一五号

私は海をだきしめてゐたい
安吾巷談 ストリップ罵倒
坂口安吾


【週刊ミルクティー*第四巻 第一五号】
http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/171848
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(528KB)

定価:200円  p.129 / *99 出版
付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(13項目)p.194
※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。

※ オリジナル版に加えて、ミルクティー*現代表記版を同時収録。
※ JIS X 0213・ttz 形式。
※ この作品は青空文庫にて公開中です。転載・印刷・翻訳は自由です。
(c) Copyright this work is public domain.

ごたまぜ! 週刊シンクレティー*

 私はいつも神さまの国へ行こうとしながら地獄の門をもぐってしまう人間だ。ともかく私ははじめから地獄の門をめざして出かけるときでも、神さまの国へ行こうということを忘れたことのない甘ったるい人間だった。私は結局、地獄というものに戦慄したためしはなく、バカのようにたわいもなくおちついていられるくせに、神さまの国を忘れることができないという人間だ。私はかならず、いまに何かにひどい目にヤッツケられて、たたきのめされて、甘ったるいウヌボレのグウの音も出なくなるまで、そしてほんとに足すべらしてまっさかさまに落とされてしまう時があると考えていた。
 私はずるいのだ。悪魔の裏側に神さまを忘れず、神さまの陰で悪魔と住んでいるのだから。いまに、悪魔にも神さまにも復讐されると信じていた。けれども、私だって、バカはバカなりに、ここまで何十年か生きてきたのだから、ただは負けない。そのときこそ刀折れ、矢尽きるまで、悪魔と神さまを相手に組み打ちもするし、蹴とばしもするし、めったやたらに乱戦乱闘してやろうと悲愴な覚悟をかためて、生きつづけてきたのだ。ずいぶん甘ったれているけれども、ともかく、いつか、化の皮がはげて、裸にされ、毛をむしられて、突き落とされる時を忘れたことだけはなかったのだ。
 利巧な人は、それもお前のずるさのせいだと言うだろう。私は悪人です、と言うのは、私は善人ですと、言うことよりもずるい。私もそう思う。でも、なんとでも言うがいいや。私は、私自身の考えることもいっこうに信用してはいないのだから。(「私は海をだきしめていたい」より)

4_15.rm
(朗読:RealMedia 形式 408KB、3'17'')
milk_tea_4_15.html
(html ソーステキスト版 128KB)

坂口安吾 さかぐち あんご
1906-1955(明治39.10.20-昭和30.2.17)
小説家。本名、炳五。新潟県生れ。東洋大卒。「風博士」などのファルス、「吹雪物語」など観念的な作風で知られ、第二次大戦後、在来の形式道徳に反抗して「堕落論」を唱えた。作「白痴」、評論「日本文化私観」など。

◇参照:Wikipedia 坂口安吾、『広辞苑 第六版』(岩波書店)。

私は海をだきしめてゐたい
底本:「坂口安吾全集 04」筑摩書房
   1998(平成10)年5月22日初版第1刷発行
底本の親本:「文芸 第四巻第一号」
   1947(昭和22)年1月1日発行
初出:「文芸 第四巻第一号」
   1947(昭和22)年1月1日発行
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42909.html
NDC 分類:913(日本文学/小説.物語)
http://yozora.kazumi386.org/9/1/ndc913.html

安吾巷談 ストリップ罵倒
底本:「坂口安吾全集 08」筑摩書房
   1998(平成10)年9月20日初版第1刷発行
底本の親本:「文藝春秋 第二八巻第一〇号」
   1950(昭和25)年8月1日発行
初出:「文藝春秋 第二八巻第一〇号」
   1950(昭和25)年8月1日発行
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43179.html
NDC 分類:914(日本文学/評論.エッセイ.随筆)
http://yozora.kazumi386.org/9/1/ndc914.html

難字、求めよ

狙う 詛《のろ》う、か?
拒諾 許諾か。

むしとりホイホイ

私は海をだきしめていたい
鳴咽 → 嗚咽 【嗚か】

ストリップ罵倒
ビラミッド → ピラミッド 【ピか】

底本未確認。

検索:鳴咽

海野十三 ヒルミ夫人の冷蔵鞄
海野十三 火薬船
海野十三 英本土上陸作戦の前夜
丘丘十郎 ヒルミ夫人の冷蔵鞄
北原白秋 邪宗門
甲賀三郎 支倉事件
坂口安吾 明治開化 安吾捕物 その九 覆面屋敷
坂口安吾 水鳥亭
坂口安吾 私は海をだきしめてゐたい
下村湖人 次郎物語 01 第一部
辻潤 頸飾り
長塚節 土
林芙美子 幸福の彼方
堀辰雄 曠野
ギ・ド・モーパッサン 頸飾り
山本勝治 十姉妹

※ 各1件。坂口安吾「水鳥亭」のみ2件。
※ うち、長塚節「土」・林芙美子「幸福の彼方」は底本のとおり。他は底本未確認。

検索:ビラミッド

坂口安吾 安吾巷談 08 ストリップ罵倒
谷譲次 踊る地平線 04 虹を渡る日

※ 各1件。底本未確認。

スリーパーズ日記

 10月29日(土)曇り。気温20度こえ、汗ばむ。県立博物館にて企画展「出羽国成立以前の山形」。

 縄文の「縄」は、麻縄ぐらいに目が細かい。土器の表面上をただコロコロ転がしたような単純模様のくり返しには見えない。口の高さが一定なのに、紋様の水平はいかにもフリーハンド。ところが側面シルエットの曲線はロクロ作りでもあるかのような均整のとれた回転体。とても手びねりのようには思えない。内側は無紋。

 当時の人たちの平均身長が現代人よりも小さかったとするならば、手先の器用な細かい細工が得意だったことは想像できる。が、土器の大きさ、総重量はそれにつりあわず異様。長距離を持ち運ぶことはできない。現代人も、書籍やら家電やらいろいろかかえこんではフットワークが鈍くなっているが、当時の人たちも同じくらい、所有物に束縛されてその土地を動けなかったろうなと想像。

 炭化米。千枚田のごとく細かく区割りされた圃場。水の均一管理のためか。稲作製塩の関係。稲作の一番最初に種籾の塩水選作業があって、収穫して食する段階でも塩味を効かせていたはず。稲作が内地へおよぶには、多量の塩を作って運ぶことが欠かせなかったんじゃないだろうか。

 エロスがたりないなあと思っていろいろ物色していたところ、「私は海を……」に遭遇。タイトルにも魅せられた。
 「ストリップ罵倒」その1、一見客の安吾が批評目的でかぶりつけば、その空気は踊り子にだって伝達しそうなもの。その2、GIが楽しんでいたのだとすれば、やはり問題は踊り子側ではなくて、安吾を含む日本人観客側の特異性ということになる。安吾のように「頭で見る」のでは結局罵倒する以外になく、こういうのは下半身で拝観するのが正しい鑑賞法ではなかろうかと。
 そのうえで、起つハダカと萎えるハダカがあるのはDVDでもしかり。安吾の言うとおり、美の範疇にあるということだろう。

 武光誠『日本人なら知っておきたい陰陽道の知恵』(河出書房新社、2010.11)、菊地章太儒教仏教道教』(講談社、2008.12)読了。
 道教初期の太平道は河北省(現在の北京一帯)におこり、五斗米道は四川省の成都近郊の鶴鳴山におこる。諸葛孔明の本貫(本籍地)は山東省らしいが、三顧の礼で劉備らが訪ねたときは荊州(河南省)にいる。孔明は劉備にまず荊州・益州を領有することをすすめる。この益州が現在の四川省にあたり、五斗米道の指導者・張魯が勢力をはっていた。
 215年(建安20)曹操は漢中に攻め込んで張魯を降伏させる。その後の待遇から察するに、曹操は張魯や五斗米道を重用したといっていいだろう。五斗米道は正一教となって現在まで続くことになる。(幸田露伴「道教について」

 2008年5月の四川省大地震(M8.0)では、報道によれば道教施設にも大きな被害があったと聞く。いままで気がつかなかったが、大地震のおこったところにたまたま道教施設があったと考えるよりもむしろ、地殻変動の顕著な場所だからこそ道教の発祥地のひとつとなったということか。



2011.11.7:公開 ノーマル希望な玲瓏迷人。
2011.11.10:更新
涅槃林檎は電気執事の夢を見るか?
目くそ鼻くそ。しだひろし/PoorBook G3'99
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  • ポメラ、出してきましたな。♪ポメ〜ラ、ポメ〜ラ、ポメ〜ラ。 -- しだ (2011-11-08 23:23:54)
  • 「鳴咽」と「ビラミッド」の検索対象は、これまでどおり『青空文庫全』「作家別テキストファイル」です。 -- しだ (2011-11-10 01:57:17)
  • 新型ポメラ DM100、性能は申し分なし。しかし価格が……。中古ノートパソコン買えるし。 -- しだ (2011-11-10 01:59:05)
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