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M-Tea*3_27-特集 黒川能・春日若宮御祭 折口信夫

2011.1.29 第三巻 第二七号

特集 黒川能・春日若宮御祭
折口信夫

黒川能・観点の置き所
 特殊の舞台構造
 五流の親族
 能楽史をかえりみたい
 黒川の能役者へ

村で見た黒川能
能舞台の解説

春日若宮御祭の研究
 おん祭りの今と昔と
 祭りのお練り
 公人の梅の白枝(ずはえ)
 若宮の祭神
 大和猿楽・翁
 影向松・鏡板・風流・開口
 細男(せいのお)・高足・呪師

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月末最終号:無料 p.257 / *99 出版
付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(64項目)p.218
※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。

※ オリジナル版に加えて、ミルクティー*現代表記版を同時収録。
※ JIS X 0213・ttz 形式。
※ この作品は青空文庫にて校正中です。転載・印刷・翻訳は自由です。
(c) Copyright this work is public domain.


飛び出せ! 週刊ミルクティー*


 山形県には、秋田県へかけて室町時代の芸能に関した民俗芸術が多く残っております。黒川能は、その中でも著しいものの一つで、これと鳥海山の下のひやま舞い〔杉沢比山舞か。〕との二つは、特に皆さまに見ていただきたいものであります。この黒川能が二十数年ぶりでのぼってくるのであります。世話をしてくださった斎藤氏〔斎藤香村か。〕に感謝しなければならないと思います。
 特にこの能で注意しなければならないのは、舞台構造であります。京都の壬生念仏を思わせるような舞台で、上下の廊下が橋掛りになっており、舞台の正面には春日神社の神殿をひかえているのであります。(略)奉仕する役者はというと、上座と下座が二部落にわかれており、ここで能をするときは、上座は左橋掛り(正面から見て)から出て舞い、下座は右橋掛りから出て舞うことになっている。これはもっとも大きな特徴で、今度の公演にいくぶんでも実現できれば結構だと思います。この神前演奏の形は、春日の若宮祭りの第一日の式と同形式といっていいと思います。しかも、黒川ではつねにその形式をくり返しているわけで、見物人よりも神に対する法楽を主としていることがわかります。
(略)おもしろいのは狂言です。表情にも言語にも必ず多少の驚きを受けられるでしょう。ことに方言的な言い回しなどには、つい、われわれも見ていて釣りこまれるものがありました。

3_27.rm
(朗読:RealMedia 形式 540KB、4'23'')
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(html ソーステキスト版 216KB)


折口信夫 おりくち しのぶ
1887-1953(明治20.2.11-昭和28.9.3)
大阪府西成郡木津村(現在の大阪市浪速区)生まれ。民俗学、国文学、国学の研究者。釈迢空と号して詩歌もよくした。1913年12月、「三郷巷談」を柳田國男主催の『郷土研究』に発表し、以後、柳田の知遇を得る。柳田國男の高弟として民俗学の基礎を築いた。

◇参照:Wikipedia 折口信夫、『広辞苑 第六版』(岩波書店、2008)。


底本

黒川能・観点の置き所
底本:「折口信夫全集 21」中央公論社
   1996(平成8)年11月10日初版発行
初出:「能楽画報 第三十一巻第九号」
   1936(昭和11)年9月

村で見た黒川能
底本:「折口信夫全集 21」中央公論社
   1996(平成8)年11月10日初版発行
初出:「能楽画報 第三十一巻第十一号」
   1936(昭和11)年11月

能舞台の解説
底本:「折口信夫全集 21」中央公論社
   1996(平成8)年11月10日初版発行
初出:「梅若 第七巻第二号」
   1939(昭和14)年2月

春日若宮御祭の研究
底本:「折口信夫全集 21」中央公論社
   1996(平成8)年11月10日初版発行
初出:「能楽画報 第三十五巻第四号」
   1940(昭和15)年4月
http://www.aozora.gr.jp/index_pages/person933.html

NDC 分類:773(演劇/能楽.狂言)
http://yozora.kazumi386.org/7/7/ndc773.html

難字、求めよ

能謡 のううたい?
梅若安弘

築土塀
塀中門
祝言事 しゅうげんごと? いわいごと?

わき芸
日の使い
加茂の放免
内侍使
氏使 うじのつかい?
長岡大臣(内麻呂)
梅の白枝(ずはえ)
戸上の公人(くにん)
『年中行事絵詞』
側継 そばつぎ(傍続・側次)か。
『御祭礼図』
『江家次第』「春日祭使途中次第」
大宮祭り
師子間 シシノマ
阿弥陀八幡
中臣連是忠三 時風五代の孫。
開口能
影向(ようごう)の松
橋掛(はしがか)りの松
三笠風流


スリーパーズ日記


モスクワの屋根に雪ふりつむ
カイロの屋根に雪ふりつむ。
李、セルジオの雄叫び。

『山形新聞』より。高松和紙(上山市)を守ってきた土屋さんが、九十五才の高齢のため今期で紙すきを終えるとのこと。後継者がいないので、四〇〇年以上にわたる高松和紙の伝統が途絶えることになる。昨夏の、カモシカによる楮の葉の食害も大きな要因という。

 二九日(土)快晴のち曇り。天童より山形のほうが若干、積雪が少ない。夕刻より冷えて乾いた雪。県立博物館、考古学講座。水戸部秀樹「県内最大級の複式炉を持つ村・鮭川村小反(こぞり)遺跡」。
 複式炉とは、石と土器の組み合わせの炉のことをさし、縄文中期、土器形式編年で大木9〜10式の短期間に南東北地域にのみ限定して出土するという。



2011.1.30:公開
目くそ鼻くそ。PoorBook G3'99
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最終更新:2011年01月30日 13:44