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*M-Tea* vol.7 no.30 寺田先生の追憶/寺田先生と銀座/天災は忘れたころくる 中谷宇吉郎 *2015.2.14 第七巻 第三〇号 寺田先生の追憶 / 寺田先生と銀座 / 天災は忘れたころくる 中谷宇吉郎 &image(http://www.dlmarket.jp/images/uploader/620/7_30-1.png,http://www.dlmarket.jp/products/detail/303092) [[【週刊ミルクティー*第七巻 第三〇号 ダウンロードサイトへジャンプ】>http://www.dlmarket.jp/products/detail/303092]] (2.0MB) &color(red){税込価格:100円(本体税抜93円)} p.131 / *99 出版 ※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。 ※ PDF 形式。Mac OS X 10.4・Acorbat Reader 5.0、Windows 7・Adobe Reader X および SONY Reader(PRS-T2)にて確認済み。 ※ この作品は青空文庫にて公開中です。著作権保護期間を経過したパブリック・ドメイン作品につき、転載・印刷・翻訳などの二次利用は自由です。 (c) Copyright is public domain in Japan, 2015. *その放射線の名を僕たちはまだ知らない*  ある日、こんなことがあった。  何かの用にあてるために、砂を菓子箱のふたにいっぱい入れて、実験台のすみに乗せてあった。先生は午後のお茶の時間に、例のように上機嫌で一同を煙に捲きながら、その紙箱をいじっておられた。砂を入れたその紙箱は、横側を押されるたびにゆがんだ。すると中の砂はサラサラと崩れて、何本かのひびが入った。なにも珍しい現象ではないので、火鉢の中に灰匙を立てて左右に動かすという悪戯をしてみた人は、だれでも灰にひびが入って崩れることを知っているであろう。先生はじっと砂の表面に見入りながら、急に黙りこんでいつまでも箱の側面を引いたり押したりしておられた。みなも、ちょっと手持ち無沙汰な恰好で砂の割れ目を怪訝そうに見ていた。  だいぶたってから先生は口を切られた。「君たち、この現象をどう思いますか? 砂が崩れるときにできたひびは、こうして逆に押し戻しても埋まらなくて、しわになって盛り上がるでしょう。こういう不可逆的な現象は、摩擦が主な役割を演じている場合にかぎるので、これはたいへんおもしろい現象なんです。一つ、断層の研究をはじめようじゃありませんか」という話であった。  先生の断層や地殻の変形に関するいろいろな研究というのは、その起こりはここにあったのである。そしてこの研究に芽生えた思想は、粉体の特殊な性質の研究や割れ目の理論をへて、ついに先生晩年における「生命と割れ目」の論文まで発展していったのである。(「寺田先生の追憶」より) ※ #ref(7_30.rm) (朗読:RealMedia 形式 xxxKB、x:xx) ※ お休みしまーす。 中谷宇吉郎 なかや うきちろう 1900-1962(明治33.7.4-昭和37.4.11) 物理学者。石川県生れ。東大卒。北大教授。雪の結晶・人工雪を研究し、氷雪学を拓いた。随筆家としても知られる。著「雪の研究」「冬の華」など。 ◇参照:『広辞苑 第六版』(岩波書店、2008)、Wikipedia 日本語・オフライン版(『iP!』2009.4月号、晋遊舎)。 *底本 寺田先生の追憶 底本:「中谷宇吉郎随筆集」岩波文庫、岩波書店    1988(昭和63)年9月16日第1刷発行    2011(平成23)年1月6日第26刷発行 底本の親本:「第三冬の華」甲鳥書林    1932(昭和7)年 初出:「婦人公論」    1941(昭和16)年2月1日 http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53202.html NDC 分類:289(伝記 / 個人伝記) http://yozora.kazumi386.org/2/8/ndc289.html NDC 分類:914(日本文学 / 評論.エッセイ.随筆) http://yozora.kazumi386.org/9/1/ndc914.html 寺田先生と銀座 底本:「中谷宇吉郎随筆集」岩波文庫、岩波書店    1988(昭和63)年9月16日第1刷発行    2011(平成23)年1月6日第26刷発行 底本の親本:「百日物語」文藝春秋新社    1956(昭和31)年 初出:「銀座百店」    1955(昭和30)年2月1日 http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53218.html NDC 分類:289(伝記 / 個人伝記) http://yozora.kazumi386.org/2/8/ndc289.html NDC 分類:914(日本文学 / 評論.エッセイ.随筆) http://yozora.kazumi386.org/9/1/ndc914.html 天災は忘れたころくる 底本:「中谷宇吉郎随筆集」岩波文庫、岩波書店    1988(昭和63)年9月16日第1刷発行    2011(平成23)年1月6日第26刷発行 底本の親本:「百日物語」文藝春秋新社    1956(昭和31)年 初出:「西日本新聞」    1955(昭和30)年9月11日 http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53217.html NDC 分類:914(日本文学 / 評論.エッセイ.随筆) http://yozora.kazumi386.org/9/1/ndc914.html *難字、求めよ ----------------------------------- 寺田先生の追憶 ----------------------------------- 自称愛国団体 凍り出る 凍り出す? 低温科学 温度傾斜 温度勾配に同じか。 大気炎 だいきえん 球皮 きゅうひ 無線発信 立会実験 たちあい じっけん 廠長 しょうちょう 粉体 ふんたい 雪の結晶 札幌鉄道局 ----------------------------------- 寺田先生と銀座 ----------------------------------- 〓月 ふうげつ 不二家 千疋屋 せんびきや ----------------------------------- 天災は忘れたころくる ----------------------------------- 関東大震災記念日 *むしとりホイホイ とばせて → とばして 【し?】 底本未確認。 *スリーパーズ日記* 書きかえメモ。 ボムベ → ボンベ ながらく体調をくずして、PC、ぽめ作業もままならず。一時、体重65キロを切る! この間に、正月、ブックオフで購入した岡野玲子『陰陽師』や、図書館で借りた石黒耀『震災列島』、町田ほか『地層の知識』などを床の中で。 雷公、菅原道真が影を潜めて、そのかわり宮廷炎上の後始末と真葛の懐妊がある。史実と岡野オリジナル脚色の編み合った「二の舞」「宝刀」のエピソードが気に入る。残すは13巻、蘆屋道満との対決のみ。 2015.2.14 公開予定 2015.3.27 公開 2015.5.14 kousin 目くそ鼻くそ、しだひろし/PoorBook G3'99 転載・印刷・翻訳は自由です。 カウンタ:&counter() ---- #comment
*M-Tea* vol.7 no.30 寺田先生の追憶/寺田先生と銀座/天災は忘れたころくる 中谷宇吉郎 *2015.2.14 第七巻 第三〇号 寺田先生の追憶 / 寺田先生と銀座 / 天災は忘れたころくる 中谷宇吉郎 &image(http://www.dlmarket.jp/images/uploader/620/7_30-1.png,http://www.dlmarket.jp/products/detail/303092) [[【週刊ミルクティー*第七巻 第三〇号 ダウンロードサイトへジャンプ】>http://www.dlmarket.jp/products/detail/303092]] (2.0MB) &color(red){税込価格:100円(本体税抜93円)} p.131 / *99 出版 ※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。 ※ PDF 形式。Mac OS X 10.4・Acorbat Reader 5.0、Windows 7・Adobe Reader X および SONY Reader(PRS-T2)にて確認済み。 ※ この作品は青空文庫にて公開中です。著作権保護期間を経過したパブリック・ドメイン作品につき、転載・印刷・翻訳などの二次利用は自由です。 (c) Copyright is public domain in Japan, 2015. *その放射線の名を僕たちはまだ知らない*  ある日、こんなことがあった。  何かの用にあてるために、砂を菓子箱のふたにいっぱい入れて、実験台のすみに乗せてあった。先生は午後のお茶の時間に、例のように上機嫌で一同を煙に捲きながら、その紙箱をいじっておられた。砂を入れたその紙箱は、横側を押されるたびにゆがんだ。すると中の砂はサラサラと崩れて、何本かのひびが入った。なにも珍しい現象ではないので、火鉢の中に灰匙を立てて左右に動かすという悪戯をしてみた人は、だれでも灰にひびが入って崩れることを知っているであろう。先生はじっと砂の表面に見入りながら、急に黙りこんでいつまでも箱の側面を引いたり押したりしておられた。みなも、ちょっと手持ち無沙汰な恰好で砂の割れ目を怪訝そうに見ていた。  だいぶたってから先生は口を切られた。「君たち、この現象をどう思いますか? 砂が崩れるときにできたひびは、こうして逆に押し戻しても埋まらなくて、しわになって盛り上がるでしょう。こういう不可逆的な現象は、摩擦が主な役割を演じている場合にかぎるので、これはたいへんおもしろい現象なんです。一つ、断層の研究をはじめようじゃありませんか」という話であった。  先生の断層や地殻の変形に関するいろいろな研究というのは、その起こりはここにあったのである。そしてこの研究に芽生えた思想は、粉体の特殊な性質の研究や割れ目の理論をへて、ついに先生晩年における「生命と割れ目」の論文まで発展していったのである。(「寺田先生の追憶」より) ※ #ref(7_30.rm) (朗読:RealMedia 形式 xxxKB、x:xx) ※ お休みしまーす。 中谷宇吉郎 なかや うきちろう 1900-1962(明治33.7.4-昭和37.4.11) 物理学者。石川県生れ。東大卒。北大教授。雪の結晶・人工雪を研究し、氷雪学を拓いた。随筆家としても知られる。著「雪の研究」「冬の華」など。 ◇参照:『広辞苑 第六版』(岩波書店、2008)、Wikipedia 日本語・オフライン版(『iP!』2009.4月号、晋遊舎)。 *底本 寺田先生の追憶 底本:「中谷宇吉郎随筆集」岩波文庫、岩波書店    1988(昭和63)年9月16日第1刷発行    2011(平成23)年1月6日第26刷発行 底本の親本:「第三冬の華」甲鳥書林    1932(昭和7)年 初出:「婦人公論」    1941(昭和16)年2月1日 http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53202.html NDC 分類:289(伝記 / 個人伝記) http://yozora.kazumi386.org/2/8/ndc289.html NDC 分類:914(日本文学 / 評論.エッセイ.随筆) http://yozora.kazumi386.org/9/1/ndc914.html 寺田先生と銀座 底本:「中谷宇吉郎随筆集」岩波文庫、岩波書店    1988(昭和63)年9月16日第1刷発行    2011(平成23)年1月6日第26刷発行 底本の親本:「百日物語」文藝春秋新社    1956(昭和31)年 初出:「銀座百店」    1955(昭和30)年2月1日 http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53218.html NDC 分類:289(伝記 / 個人伝記) http://yozora.kazumi386.org/2/8/ndc289.html NDC 分類:914(日本文学 / 評論.エッセイ.随筆) http://yozora.kazumi386.org/9/1/ndc914.html 天災は忘れたころくる 底本:「中谷宇吉郎随筆集」岩波文庫、岩波書店    1988(昭和63)年9月16日第1刷発行    2011(平成23)年1月6日第26刷発行 底本の親本:「百日物語」文藝春秋新社    1956(昭和31)年 初出:「西日本新聞」    1955(昭和30)年9月11日 http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53217.html NDC 分類:914(日本文学 / 評論.エッセイ.随筆) http://yozora.kazumi386.org/9/1/ndc914.html *難字、求めよ ----------------------------------- 寺田先生の追憶 ----------------------------------- 自称愛国団体 凍り出る 凍り出す? 低温科学 温度傾斜 温度勾配に同じか。 大気炎 だいきえん 球皮 きゅうひ 無線発信 立会実験 たちあい じっけん 廠長 しょうちょう 粉体 ふんたい 雪の結晶 札幌鉄道局 ----------------------------------- 寺田先生と銀座 ----------------------------------- 〓月 ふうげつ 不二家 千疋屋 せんびきや ----------------------------------- 天災は忘れたころくる ----------------------------------- 関東大震災記念日 *むしとりホイホイ とばせて → とばして 【し?】 底本未確認。 *スリーパーズ日記* 書きかえメモ。 ボムベ → ボンベ ながらく体調をくずして、PC、ぽめ作業もままならず。一時、体重65キロを切る! この間に、正月、ブックオフで購入した岡野玲子『陰陽師』や、図書館で借りた石黒耀『震災列島』、町田ほか『地層の知識』などを床の中で。 雷公、菅原道真が影を潜めて、そのかわり宮廷炎上の後始末と真葛の懐妊がある。史実と岡野オリジナル脚色の編み合った「二の舞」「宝刀」のエピソードが気に入る。残すは13巻、蘆屋道満との対決のみ。 2015.2.14 公開予定 2015.3.27 公開 2015.5.14 kousin 目くそ鼻くそ、しだひろし/PoorBook G3'99 転載・印刷・翻訳は自由です。 カウンタ:&counter() ---- - komento ranwo tuika simasita. -- shida (2015-05-14 21:47:18) #comment

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