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*M-Tea*5_25-風立ちぬ(二)堀 辰雄
*2013.1.12 第五巻 第二五号
風立ちぬ(二)
風立ちぬ / 冬
堀 辰雄
&image(http://www.dlmarket.jp/images/uploader/620/5_25-1.png,http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/217757)
[[【週刊ミルクティー*第五巻 第二五号】>http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/217757]]
(http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/217757)
※ クリックするとダウンロードサイトへジャンプします。
(364KB)
&color(red){定価:200円} p.139 / *99 出版
付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(1項目)p.8
※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。
※ 現代表記版に加えてオリジナル版を同時収録。
※ JIS X 0213・ttz 形式。
※ この作品は青空文庫にて公開中です。著作権保護期間を経過したパブリック・ドメイン作品につき、引用・印刷および転載・翻訳・翻案・朗読などの二次利用は自由です。
(c) Copyright this work is public domain.
*絶望未来! 週刊ミルクティー*
その危機は、しかし、一週間ばかりで立ち退(の)いた。
ある朝、看護婦がやっと病室から日覆(ひおおい)を取り除(の)けて、窓の一部を開け放して行った。窓からさしこんでくる秋らしい日光をまぶしそうにしながら、
「気持ちがいいわ」と病人はベッドの中からよみがえったように言った。
彼女の枕元で新聞をひろげていたわたしは、人間に大きな衝動をあたえる出来事なんぞというものは、かえってそれが過ぎ去った跡はなんだかまるで他所(よそ)のことのように見えるものだなあと思いながら、そういう彼女のほうをチラリと見やって、おもわず揶揄(やゆ)するような調子で言った。
「もうお父さんがきたって、あんなに興奮しないほうがいいよ」
彼女は顔を心持ち赧(あか)らめながら、そんなわたしの揶揄(やゆ)をすなおに受け入れた。
「こんどはお父さまがいらっしたって、知らん顔をしていてやるわ」
「それがおまえにできるんならねえ……」
そんなふうに冗談でも言い合うように、わたしたちはお互いに相手の気持ちをいたわり合うようにしながら、いっしょになって子どもらしく、すべての責任を彼女の父におしつけ合ったりした。
そうしてわたしたちはすこしもわざとらしくなく、この一週間の出来事がほんの何かの間違いにすぎなかったような、気軽な気分になりながら、いましがたまでわたしたちを肉体的ばかりでなく、精神的にも襲いかかっているように見えた危機を、こともなげに切り抜け出していた。少なくとも、わたしたちにはそう見えた。……
#ref(5_25.rm)
(朗読:RealMedia 形式 336KB、2:43)
[[milk_tea_5_25.html>http://www33.atwiki.jp/asterisk99?cmd=upload&act=open&pageid=384&file=milk_tea_5_25.html]]
(html ソーステキスト版 168KB)
堀 辰雄 ほり たつお
1904-1953(明治37.12.28-昭和28.5.28)
小説家。東京生れ。東大卒。芥川竜之介・室生犀星に師事、日本的風土に近代フランスの知性を定着させ、独自の作風を造型した。作「聖家族」「風立ちぬ」「幼年時代」「菜穂子」など。
◇参照:Wikipedia &link_wikipedia(堀辰雄){堀辰雄}、『広辞苑 第六版』(岩波書店、2008)。
底本:「昭和文学全集 第6巻」小学館
1988(昭和63)年6月1日初版第1刷発行
底本の親本:「堀辰雄全集 第1巻」筑摩書房
1977(昭和52)年5月28日初版第1刷発行
http://www.aozora.gr.jp/cards/001030/card4803.html
NDC 分類:913(日本文学 / 小説.物語)
http://yozora.kazumi386.org/9/1/ndc913.html
*難字、絶望せよ
*むしとりホイホイ
怺《こら》て → 怺《こら》えて 【「え」を追加】
以上1件。底本確認ずみ。
*スリーパーズ日記*
昨年の暮れ、30日(日)、月に一度の i-cafe 詣で。小雨、のち大雨。ソフトクリームのサービス時間が拡大延長になってる。暖房ガンガンのオープンスペースでゆっくりと食味。
今回はポメラ DM100 持参で、一昨年11月に購入後はじめてのファームウェア、アップデート(ver 1.2.10.0)。それから二週間。。。
時刻設定、専用の登録辞書も、以前のがそのまま生きている。カレンダー表示や内容もそのまま引き継いでる。本体メモリのテキストも問題なく残ってる様子。付箋文とキー設定(キーバインド、キー割付)が初期設定になってる。
【よくなったところ】
・F8で縦書き/横書きの切り替えが可能に!!
・置換ウインドウが小さくなって、地の文を確認できるようになった。
・「前候補変換」や「カタカナひらがな」キーに「Alt」を割り付けできるようになった! 右手だけでページのアップ・ダウンができるようになった。
【わるくなったところ】
・乾電池アイコンの減少タイミングが改悪された。以前は、メモリが1つ減少したのを見計らって交換予備のエネループを持ち歩けばよかったのに、それがはずされた。
【かわらないところ】
・ファイル中の現在位置をしめすゲージがない。
・例によってボタン電池アイコンの点滅、かわらず。
・文字パレットの文字サイズ、小さいまま(たぶん24ドット)。全体を見渡すにはいいけれども、画数の多い漢字を確認するのはつらい。奥の方の文字へのアクセス(移動)がめんどう。
・タイムスタンプ設定に「2013.1.14 11:26」のようなピリオド表記がほしい。
2013.1.12:公開 玲瓏迷人。
目くそ鼻くそ、しだひろし/PoorBook G3'99
転載・印刷・翻訳は自由です。
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*M-Tea*5_25-風立ちぬ(二)堀 辰雄
*2013.1.12 第五巻 第二五号
風立ちぬ(二)
風立ちぬ / 冬
堀 辰雄
&image(http://www.dlmarket.jp/images/uploader/620/5_25-1.png,http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/217757)
[[【週刊ミルクティー*第五巻 第二五号】>http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/217757]]
(http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/217757)
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(364KB)
&color(red){定価:200円} p.139 / *99 出版
付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(1項目)p.8
※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。
※ 現代表記版に加えてオリジナル版を同時収録。
※ JIS X 0213・ttz 形式。
※ この作品は青空文庫にて公開中です。著作権保護期間を経過したパブリック・ドメイン作品につき、引用・印刷および転載・翻訳・翻案・朗読などの二次利用は自由です。
(c) Copyright this work is public domain.
*絶望未来! 週刊ミルクティー*
その危機は、しかし、一週間ばかりで立ち退(の)いた。
ある朝、看護婦がやっと病室から日覆(ひおおい)を取り除(の)けて、窓の一部を開け放して行った。窓からさしこんでくる秋らしい日光をまぶしそうにしながら、
「気持ちがいいわ」と病人はベッドの中からよみがえったように言った。
彼女の枕元で新聞をひろげていたわたしは、人間に大きな衝動をあたえる出来事なんぞというものは、かえってそれが過ぎ去った跡はなんだかまるで他所(よそ)のことのように見えるものだなあと思いながら、そういう彼女のほうをチラリと見やって、おもわず揶揄(やゆ)するような調子で言った。
「もうお父さんがきたって、あんなに興奮しないほうがいいよ」
彼女は顔を心持ち赧(あか)らめながら、そんなわたしの揶揄(やゆ)をすなおに受け入れた。
「こんどはお父さまがいらっしたって、知らん顔をしていてやるわ」
「それがおまえにできるんならねえ……」
そんなふうに冗談でも言い合うように、わたしたちはお互いに相手の気持ちをいたわり合うようにしながら、いっしょになって子どもらしく、すべての責任を彼女の父におしつけ合ったりした。
そうしてわたしたちはすこしもわざとらしくなく、この一週間の出来事がほんの何かの間違いにすぎなかったような、気軽な気分になりながら、いましがたまでわたしたちを肉体的ばかりでなく、精神的にも襲いかかっているように見えた危機を、こともなげに切り抜け出していた。少なくとも、わたしたちにはそう見えた。……
#ref(5_25.rm)
(朗読:RealMedia 形式 336KB、2:43)
[[milk_tea_5_25.html>http://www33.atwiki.jp/asterisk99?cmd=upload&act=open&pageid=384&file=milk_tea_5_25.html]]
(html ソーステキスト版 168KB)
堀 辰雄 ほり たつお
1904-1953(明治37.12.28-昭和28.5.28)
小説家。東京生れ。東大卒。芥川竜之介・室生犀星に師事、日本的風土に近代フランスの知性を定着させ、独自の作風を造型した。作「聖家族」「風立ちぬ」「幼年時代」「菜穂子」など。
◇参照:Wikipedia &link_wikipedia(堀辰雄){堀辰雄}、『広辞苑 第六版』(岩波書店、2008)。
底本:「昭和文学全集 第6巻」小学館
1988(昭和63)年6月1日初版第1刷発行
底本の親本:「堀辰雄全集 第1巻」筑摩書房
1977(昭和52)年5月28日初版第1刷発行
http://www.aozora.gr.jp/cards/001030/card4803.html
NDC 分類:913(日本文学 / 小説.物語)
http://yozora.kazumi386.org/9/1/ndc913.html
*難字、絶望せよ
*むしとりホイホイ
怺《こら》て → 怺《こら》えて 【「え」を追加】
以上1件。底本確認ずみ。
*スリーパーズ日記*
昨年の暮れ、30日(日)、月に一度の i-cafe 詣で。小雨、のち大雨。ソフトクリームのサービス時間が拡大延長になってる。暖房ガンガンのオープンスペースでゆっくりと食味。
今回はポメラ DM100 持参で、一昨年11月に購入後はじめてのファームウェア、アップデート(ver 1.2.10.0)。それから二週間。。。
時刻設定、専用の登録辞書も、以前のがそのまま生きている。カレンダー表示や内容もそのまま引き継いでる。本体メモリのテキストも問題なく残ってる様子。付箋文とキー設定(キーバインド、キー割付)が初期設定になってる。
【よくなったところ】
・F8で縦書き/横書きの切り替えが可能に!!
・置換ウインドウが小さくなって、地の文を確認できるようになった。
・「前候補変換」や「カタカナひらがな」キーに「Alt」を割り付けできるようになった! 右手だけでページのアップ・ダウンができるようになった。
【わるくなったところ】
&s(){・乾電池アイコンの減少タイミングが改悪された。以前は、メモリが1つ減少したのを見計らって交換予備のエネループを持ち歩けばよかったのに、それがはずされた。} ← 設定「エネループ」が変更になってた。これまでと変わらないことを確認。(2013.1.31)
【かわらないところ】
・ファイル中の現在位置をしめすゲージがない。
・例によってボタン電池アイコンの点滅、かわらず。
・文字パレットの文字サイズ、小さいまま(たぶん24ドット)。全体を見渡すにはいいけれども、画数の多い漢字を確認するのはつらい。奥の方の文字へのアクセス(移動)がめんどう。
・タイムスタンプ設定に「2013.1.14 11:26」のようなピリオド表記がほしい。
2013.1.12:公開 玲瓏迷人。
目くそ鼻くそ、しだひろし/PoorBook G3'99
転載・印刷・翻訳は自由です。
カウンタ:&counter()
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