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*2011.5.10 現在
チャリティー出品数: 4個
チャリティー販売数: 3個
第三巻第三六号: 2個([[地震の話(二)今村明恒>M-Tea*3_36-地震の話(二)今村明恒]])
第三巻第三七号: 1個([[津波と人間/天災と国防/災難雑考 寺田寅彦>M-Tea*3_37-津波と人間/天災と国防/災難雑考 寺田寅彦]])
売上金: 600円です。感謝。
*M-Tea*3_40-大正十二年九月一日…/私の覚え書 宮本百合子
*2011.4.30 第三巻 第四〇号
大正十二年九月一日よりの東京・横浜間大震火災についての記録
私の覚え書
宮本百合子
&image(http://www.dlmarket.jp/images/uploader/620/3_40-1.png,http://www33.atwiki.jp/asterisk99?cmd=upload&act=open&pageid=269&file=milk_tea_3_40.zip)
[[【週刊ミルクティー*第三巻 第四〇号】>http://www33.atwiki.jp/asterisk99?cmd=upload&act=open&pageid=269&file=milk_tea_3_40.zip]]
(http://www33.atwiki.jp/asterisk99?cmd=upload&act=open&pageid=269&file=milk_tea_3_40.zip)
※ クリックするとダウンロードを開始します。
(456KB)
&color(red){月末最終号:無料} p.155 / *99 出版
付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(12項目)p.69
※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。
※ オリジナル版に加えて、ミルクティー*現代表記版を同時収録。
※ JIS X 0213・ttz 形式。
※ この作品は青空文庫にて公開中です。転載・印刷・翻訳は自由です。
(c) Copyright this work is public domain.
*はみだせ! 週刊ヒポクりィー*
列車は人と貨物を満載し、あぶら汗をにじませるむし暑さにつつまれながら、篠井ぐらいまでは、急行らしい快速力で走った。午前二時、三時となり、だんだん信州の高原にさしかかると、停車する駅々の雰囲気が一つごとに緊張の度を増してきた。在郷軍人、消防夫、警官などの姿がちらつき、手に手に提灯をかざして警備している。福井を出発するとき、前日ごろ軽井沢で汽車爆破をくわだてた暴徒が数十名捕らえられ、数人は逃げたという噂があった。旅客はみなそれを聞き知ってい、なかには、ことさら「いよいよ危険区域に入りましたな」などという人さえある。
五日の暁方(あけがた)四時少しすぎ、列車がちょうど軽井沢から二つ手前の駅に着く前、一般の神経過敏をよく現わした一つの事件が持ちあがった。前から二つ目ばかりの窓ぎわにいた一人の男が、「この車の下に何者かが隠れている。爆弾を持った〔二字伏せ字〕に違いない」と言い出したのであった。なにしろひどい混みようで、とうてい席などは動けないので、遠い洗面所その他はまるで役に立たない。その人は、窓から用をたしたのだそうだ。そして、何心なくひょいと下をのぞくと、たしかに人間の足がいそいでひっこんだのを認めた。自分ばかりではなく、もう一人の者も間違いなく見たというのである。
はじめ冗談だと思ったみなも、その人があまり真剣なのでひどく不安になりはじめた。あの駅々の警備の厳重なところを見れば、まったくそんな事がないとはいわれない。万一事実とすれば、ここにいる数十人が命の瀬戸際にあるということになる。不安がつのるにつれ、非常警報器を引けという者まで出た。駅の構内に入るために列車がしばらく野っぱ〓のまんなかで徐行しはじめたときには、乗客はほとんど総立ちになった。何か異様がおこった。今こそあぶないという感が一同の胸をつらぬき、じっと場席(ばせき)にいたたまれなくさせたのだ。
篠井 長野県長野市&link_wikipedia(篠ノ井){篠ノ井}(しののい)か。
#ref(3_40.rm)
(朗読:RealMedia 形式 492KB、3'59'')
[[milk_tea_3_40.html>http://www33.atwiki.jp/asterisk99?cmd=upload&act=open&pageid=269&file=milk_tea_3_40.html]]
(html ソーステキスト版 196KB)
&link_wikipedia(宮本百合子){宮本百合子} みやもと ゆりこ
1899-1951(明治32.2.13-昭和26.1.21)
小説家。旧姓、中条。東京生れ。日本女子大中退。顕治の妻。1927〜30年ソ連に滞在、帰国後プロレタリア作家同盟常任委員。32年から終戦までに3度検挙。戦後、民主主義文学運動の先頭に立つ。作「貧しき人々の群」「伸子」「二つの庭」「播州平野」「道標」など。
◇参照:Wikipedia &link_wikipedia(宮本百合子){宮本百合子}、『広辞苑 第六版』(岩波書店)。
*底本
大正十二年九月一日よりの東京・横浜間大震火災についての記録
底本:「宮本百合子全集 第十八巻」新日本出版社
1981(昭和56)年5月30日初版発行
1986(昭和61)年3月20日第2版第1刷発行
初出:同上
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4186.html
私の覚え書
底本:「宮本百合子全集 第十七巻」新日本出版社
1981(昭和56)年3月20日初版発行
1986(昭和61)年3月20日第4刷発行
初出:「女性」
1923(大正12)年11月号
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3732.html
NDC 分類:453(地球科学.地学/地震学)
http://yozora.kazumi386.org/4/5/ndc453.html
NDC 分類:916(日本文学/記録.手記.ルポルタージュ)
http://yozora.kazumi386.org/9/1/ndc916.html
*難字、求めよ
林町青山
小南
イキ坂
安積 福島県安積町か。現、郡山市。
芝園橋
糧秣廠 りょうまつしょう、か。
内外ビルディング
本郷座
白札 白タク?
さいや
大滝
啓明会
此那 こんな?
倉知 くらち?
下馬
白山山脈
警言
*むしとりホイホイ
どうかこうが → どうかこうか 【か、か?】
薄縁の敷る 【?】
*スリーパーズ日記
スイッチ付きの電源タップ、遮光用スクリーンすだれ、断熱用カーテンのライナー、『読売新聞・特別縮刷版』(一四〇〇円)購入。4ポイントぐらいか。文字、細かっ。
吹く風を &link_wikipedia(勿来関){なこその関}と 思えども
みちもせに散る 山桜かな &link_wikipedia(源義家){源義家}
みちのくの &link_wikipedia(安達ヶ原){安達ヶ原}の &link_wikipedia(黒塚){黒塚}に
鬼こもれりと いふはまことか &link_wikipedia(平兼盛){平兼盛}
みちのくの &link_wikipedia(しのぶもじずり){しのぶもじずり} 誰ゆえに
みだれそめしに われならなくに &link_wikipedia(源融){源融}
陸奥の 忍(しのぶ)の里に 道はあれど
恋という山の 高根しるしも &link_wikipedia(西行){西行}
限りあれば 吹かねど花は 散るものを
心みじかき 春の山風 &link_wikipedia(蒲生氏郷){蒲生氏郷}
以上、『郷土資料事典7 福島県』(人文社)より。五月七日、晴れ。南東からの山越えの風。奥羽線ぞいに八重桜の赤い花・桜桃の白い花・つつじ・はなみずき。明日から薬師寺植木まつり。「なにかひとつ」ジャモーサ。
2011.5.9:公開 八面玲瓏。
2011.5.13:更新
秒速、5ミリシーベルト。ベラルーシ。
目くそ鼻くそ。しだひろし/PoorBook G3'99
転載・印刷・翻訳は自由です。
カウンタ:&counter()
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- 「初出:同上 」ってどういうことだろうか。『全集』が初出ってこと? -- しだ (2011-05-13 15:35:51)
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*2011.5.10 現在
チャリティー出品数: 4個
チャリティー販売数: 3個
第三巻第三六号: 2個([[地震の話(二)今村明恒>M-Tea*3_36-地震の話(二)今村明恒]])
第三巻第三七号: 1個([[津波と人間/天災と国防/災難雑考 寺田寅彦>M-Tea*3_37-津波と人間/天災と国防/災難雑考 寺田寅彦]])
売上金: 600円です。感謝。
*M-Tea*3_40-大正十二年九月一日…/私の覚え書 宮本百合子
*2011.4.30 第三巻 第四〇号
大正十二年九月一日よりの東京・横浜間大震火災についての記録
私の覚え書
宮本百合子
&image(http://www.dlmarket.jp/images/uploader/620/3_40-1.png,http://www33.atwiki.jp/asterisk99?cmd=upload&act=open&pageid=269&file=milk_tea_3_40.zip)
[[【週刊ミルクティー*第三巻 第四〇号】>http://www33.atwiki.jp/asterisk99?cmd=upload&act=open&pageid=269&file=milk_tea_3_40.zip]]
(http://www33.atwiki.jp/asterisk99?cmd=upload&act=open&pageid=269&file=milk_tea_3_40.zip)
※ クリックするとダウンロードを開始します。
(456KB)
&color(red){月末最終号:無料} p.155 / *99 出版
付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(12項目)p.69
※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。
※ オリジナル版に加えて、ミルクティー*現代表記版を同時収録。
※ JIS X 0213・ttz 形式。
※ この作品は青空文庫にて公開中です。転載・印刷・翻訳は自由です。
(c) Copyright this work is public domain.
*はみだせ! 週刊ヒポクりィー*
列車は人と貨物を満載し、あぶら汗をにじませるむし暑さにつつまれながら、篠井ぐらいまでは、急行らしい快速力で走った。午前二時、三時となり、だんだん信州の高原にさしかかると、停車する駅々の雰囲気が一つごとに緊張の度を増してきた。在郷軍人、消防夫、警官などの姿がちらつき、手に手に提灯をかざして警備している。福井を出発するとき、前日ごろ軽井沢で汽車爆破をくわだてた暴徒が数十名捕らえられ、数人は逃げたという噂があった。旅客はみなそれを聞き知ってい、なかには、ことさら「いよいよ危険区域に入りましたな」などという人さえある。
五日の暁方(あけがた)四時少しすぎ、列車がちょうど軽井沢から二つ手前の駅に着く前、一般の神経過敏をよく現わした一つの事件が持ちあがった。前から二つ目ばかりの窓ぎわにいた一人の男が、「この車の下に何者かが隠れている。爆弾を持った〔二字伏せ字〕に違いない」と言い出したのであった。なにしろひどい混みようで、とうてい席などは動けないので、遠い洗面所その他はまるで役に立たない。その人は、窓から用をたしたのだそうだ。そして、何心なくひょいと下をのぞくと、たしかに人間の足がいそいでひっこんだのを認めた。自分ばかりではなく、もう一人の者も間違いなく見たというのである。
はじめ冗談だと思ったみなも、その人があまり真剣なのでひどく不安になりはじめた。あの駅々の警備の厳重なところを見れば、まったくそんな事がないとはいわれない。万一事実とすれば、ここにいる数十人が命の瀬戸際にあるということになる。不安がつのるにつれ、非常警報器を引けという者まで出た。駅の構内に入るために列車がしばらく野っぱ〓のまんなかで徐行しはじめたときには、乗客はほとんど総立ちになった。何か異様がおこった。今こそあぶないという感が一同の胸をつらぬき、じっと場席(ばせき)にいたたまれなくさせたのだ。
篠井 長野県長野市&link_wikipedia(篠ノ井){篠ノ井}(しののい)か。
#ref(3_40.rm)
(朗読:RealMedia 形式 492KB、3'59'')
[[milk_tea_3_40.html>http://www33.atwiki.jp/asterisk99?cmd=upload&act=open&pageid=269&file=milk_tea_3_40.html]]
(html ソーステキスト版 196KB)
宮本百合子 みやもと ゆりこ
1899-1951(明治32.2.13-昭和26.1.21)
小説家。旧姓、中条。東京生れ。日本女子大中退。顕治の妻。1927〜30年ソ連に滞在、帰国後プロレタリア作家同盟常任委員。32年から終戦までに3度検挙。戦後、民主主義文学運動の先頭に立つ。作「貧しき人々の群」「伸子」「二つの庭」「播州平野」「道標」など。
◇参照:Wikipedia &link_wikipedia(宮本百合子){宮本百合子}、『広辞苑 第六版』(岩波書店)。
*底本
大正十二年九月一日よりの東京・横浜間大震火災についての記録
底本:「宮本百合子全集 第十八巻」新日本出版社
1981(昭和56)年5月30日初版発行
1986(昭和61)年3月20日第2版第1刷発行
初出:同上
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4186.html
私の覚え書
底本:「宮本百合子全集 第十七巻」新日本出版社
1981(昭和56)年3月20日初版発行
1986(昭和61)年3月20日第4刷発行
初出:「女性」
1923(大正12)年11月号
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3732.html
NDC 分類:453(地球科学.地学/地震学)
http://yozora.kazumi386.org/4/5/ndc453.html
NDC 分類:916(日本文学/記録.手記.ルポルタージュ)
http://yozora.kazumi386.org/9/1/ndc916.html
*難字、求めよ
林町青山
小南
イキ坂
安積 福島県安積町か。現、郡山市。
芝園橋
糧秣廠 りょうまつしょう、か。
内外ビルディング
本郷座
白札 白タク?
さいや
大滝
啓明会
此那 こんな?
倉知 くらち?
下馬
白山山脈
警言
*むしとりホイホイ
どうかこうが → どうかこうか 【か、か?】
薄縁の敷る 【?】
*スリーパーズ日記
スイッチ付きの電源タップ、遮光用スクリーンすだれ、断熱用カーテンのライナー、『読売新聞・特別縮刷版』(一四〇〇円)購入。4ポイントぐらいか。文字、細かっ。
吹く風を &link_wikipedia(勿来関){なこその関}と 思えども
みちもせに散る 山桜かな &link_wikipedia(源義家){源義家}
みちのくの &link_wikipedia(安達ヶ原){安達ヶ原}の &link_wikipedia(黒塚){黒塚}に
鬼こもれりと いふはまことか &link_wikipedia(平兼盛){平兼盛}
みちのくの &link_wikipedia(しのぶもじずり){しのぶもじずり} 誰ゆえに
みだれそめしに われならなくに &link_wikipedia(源融){源融}
陸奥の 忍(しのぶ)の里に 道はあれど
恋という山の 高根しるしも &link_wikipedia(西行){西行}
限りあれば 吹かねど花は 散るものを
心みじかき 春の山風 &link_wikipedia(蒲生氏郷){蒲生氏郷}
以上、『郷土資料事典7 福島県』(人文社)より。五月七日、晴れ。南東からの山越えの風。奥羽線ぞいに八重桜の赤い花・桜桃の白い花・つつじ・はなみずき。明日から薬師寺植木まつり。「なにかひとつ」ジャモーサ。
2011.5.9:公開 八面玲瓏。
2011.5.13:更新
秒速、5ミリシーベルト。ベラルーシ。
目くそ鼻くそ。しだひろし/PoorBook G3'99
転載・印刷・翻訳は自由です。
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- 「初出:同上 」ってどういうことだろうか。『全集』が初出ってこと? -- しだ (2011-05-13 15:35:51)
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