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*M-Tea*3_17-高山の雪 小島烏水 *2010.11.20 第三巻 第一七号 高山の雪 小島烏水     &image(http://www.dlmarket.jp/images/uploader/620/3_17-1.gif,http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/103423)   [[【週刊ミルクティー*第三巻 第一七号】>http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/103423]] (http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/103423) ※ クリックするとダウンロードサイトへジャンプします。 (540KB) &color(red){定価:200円} p.116 / *99 出版 付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(63項目)p.271 ※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。 ※ オリジナル版に加えて、ミルクティー*現代表記版を同時収録。 ※ JIS X 0213・ttz 形式。 ※ この作品は青空文庫にて公開中です。転載・印刷・翻訳は自由です。 (c) Copyright is public domain. *飛び出せ! 週刊ミルクティー*  古い雪の上に新雪が加わると、その翌る朝などは、新雪が一段と光輝を放ってまばゆく見える。雪は古くなるほど、結晶形を失って、粒形に変化するもので、粒形になると、純白ではなくなる。また粒形にならないまでも、古い雪に白い輝きがなくなるのは、一部は空気を含むことが少ないからで、一部は鉱物の分子だの、塵芥(じんかい)泥土だのが加わって、黄色、灰色、またはトビ色に変わってしまうからだ。ことに日本北アルプスの飛騨山脈南部などでは、硫黄岳という活火山の降灰のために、雪のおもてが、瀝青(チャン)を塗ったように黒くなることがある。「黒い雪」というものは、私ははじめて、その硫黄岳のとなりの、穂高岳で見た。黒い雪ばかりじゃない、「赤い雪」も槍ヶ岳で私の実見したところである。私は『日本アルプス』第二巻で、それを「色が桃紅なので、水晶のような氷の脈にも血管が通っているようだ」と書いて、原因を花崗岩の※爛(ばいらん)した砂に帰したが、これは誤っている。赤い雪は南方熊楠氏の示教せられたところによれば、スファエレラ・ニヴァリス Sphaerella Nivalis という単細胞の藻で、二本のひげがある。水中を泳ぎまわっているが、またひげを失ってまるい顆粒となり、静止してしまう。それが紅色を呈するため、雪が紅になるので、あまり珍しいものではないそうである。ただし槍ヶ岳で見たのも、同種のものであるや否やは、断言できないが、要するに細胞の藻類であることは、たしかであろうと信ずる。ラボックの『スイス風景論』中、アルプス地方に見る紅雪として、あげてあるのも、やはり同一な細胞藻であった。このほかにアンシロネマ Ancylonema という藻がはえて、雪を青色またはスミレ色に染めることもあるそうであるが、日本アルプス地方では、私はいまだそういう雪を見たことはない。 #ref(3_17.rm) (朗読:RealMedia 形式 464KB、3'45'') 小島烏水 こじま うすい 1873-1948(明治6.12.29-昭和23.12.13) 登山家・紀行文家。本名、久太。高松市生れ。横浜正金銀行に勤め、日本山岳会の中心メンバーとして活動。著「日本山水論」「日本アルプス」など。 ◇参照:Wikipedia &link_wikipedia(小島烏水){小島烏水}、『広辞苑 第六版』(岩波書店、2008)。 *底本 底本:「山岳紀行文集 日本アルプス」岩波文庫、岩波書店    1992(平成4)年7月16日第1版発行    1994(平成6)年5月16日第5刷発行 底本の親本:「小島烏水全集」全14巻、大修館書店    1979(昭和54)年9月〜1987(昭和62)年9月 http://www.aozora.gr.jp/cards/000027/card523.html NDC 分類:291(地理.地誌.紀行/日本) http://yozora.kazumi386.org/2/9/ndc291.html NDC 分類:451(地球科学.地学/気象学) http://yozora.kazumi386.org/4/5/ndc451.html *難字、求めよ ダングラユムツオ Dangrayumtsuo 湖水。 タルゴ・ガングリ Targo-gangri 山。 高根の雪 桃紅 とうこう、か。 斧痕 ふこん 大崩石 五個の池 御岳頂上。 一匝 いっそう ひとまわり・ひとめぐり、の意か。 灰青色 青灰色(せいかいしょく)か。 真石 平林理学士 橄欖(かんらん)輝石富士岩 大日沢 山崎理学士 葱平 ねぶかっぴら 信州白馬岳。 凝河 こおりかわ? 平斉 地床 尖波 せんは? 穹門 きゅうもん アーチ形の門、か。 *むしとりホイホイ aozora.gr.jp → www.aozora.gr.jp 【www.】 アー夕 → アータ 【タ】 以上、2件。 *スリーパーズ日記    山の標高は、底本の数値のままとした。  スエン・ヘディン → スウェン・ヘディン  武田祐吉『古事記 語句索引・歌謠各句索引』を予定していたものの、いったん出港をとりやめる。語句の読みと意味の確認にかなりてこずる。『古事記』は来年初頭にまわすこととし、次回より、念願の徳永直『光をかかぐる人々 [世界文化連載分]』を再会予定……、う、再開予定。 2010.11.28:公開 龍のたまちん。 目くそ鼻くそ。PoorBook G3'99 転載・印刷・翻訳は自由です。 カウンタ:&counter() ---- - 『龍馬の手紙』翻刻の件を岡島さんへメール。返答をもらう。 -- しだ (2010-11-28 12:49:00) - むしとりホイホイ。一匹見つけたら百匹いると思え。[ァ-ヶー]夕と夕[ァ-ヶー]で検索したところ、坂口安吾「裏切り」に「アナ夕」を見つける。そのほか「夕ベ」(「ベ」がカタカナに注意)が、伊藤左千夫「浜菊」、尾崎放哉「尾崎放哉選句集」、徳田秋声「仮装人物」、萩原朔太郎「氷島」、渡辺温「絵姿 The Portrate of Dorian Gray」、以上5件あり。対象は例によって『青空文庫全』当時のテキスト。ところで、Google や iPad で正規表現の検索ってできるんだろうか? -- しだ (2010-11-30 00:54:14) #comment
*M-Tea*3_17-高山の雪 小島烏水 *2010.11.20 第三巻 第一七号 高山の雪 小島烏水     &image(http://www.dlmarket.jp/images/uploader/620/3_17-1.gif,http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/103423)   [[【週刊ミルクティー*第三巻 第一七号】>http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/103423]] (http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/103423) ※ クリックするとダウンロードサイトへジャンプします。 (540KB) &color(red){定価:200円} p.116 / *99 出版 付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(63項目)p.271 ※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。 ※ オリジナル版に加えて、ミルクティー*現代表記版を同時収録。 ※ JIS X 0213・ttz 形式。 ※ この作品は青空文庫にて公開中です。転載・印刷・翻訳は自由です。 (c) Copyright is public domain. *飛び出せ! 週刊ミルクティー*  古い雪の上に新雪が加わると、その翌る朝などは、新雪が一段と光輝を放ってまばゆく見える。雪は古くなるほど、結晶形を失って、粒形に変化するもので、粒形になると、純白ではなくなる。また粒形にならないまでも、古い雪に白い輝きがなくなるのは、一部は空気を含むことが少ないからで、一部は鉱物の分子だの、塵芥(じんかい)泥土だのが加わって、黄色、灰色、またはトビ色に変わってしまうからだ。ことに日本北アルプスの飛騨山脈南部などでは、硫黄岳という活火山の降灰のために、雪のおもてが、瀝青(チャン)を塗ったように黒くなることがある。「黒い雪」というものは、私ははじめて、その硫黄岳のとなりの、穂高岳で見た。黒い雪ばかりじゃない、「赤い雪」も槍ヶ岳で私の実見したところである。私は『日本アルプス』第二巻で、それを「色が桃紅なので、水晶のような氷の脈にも血管が通っているようだ」と書いて、原因を花崗岩の※爛(ばいらん)した砂に帰したが、これは誤っている。赤い雪は南方熊楠氏の示教せられたところによれば、スファエレラ・ニヴァリス Sphaerella Nivalis という単細胞の藻で、二本のひげがある。水中を泳ぎまわっているが、またひげを失ってまるい顆粒となり、静止してしまう。それが紅色を呈するため、雪が紅になるので、あまり珍しいものではないそうである。ただし槍ヶ岳で見たのも、同種のものであるや否やは、断言できないが、要するに細胞の藻類であることは、たしかであろうと信ずる。ラボックの『スイス風景論』中、アルプス地方に見る紅雪として、あげてあるのも、やはり同一な細胞藻であった。このほかにアンシロネマ Ancylonema という藻がはえて、雪を青色またはスミレ色に染めることもあるそうであるが、日本アルプス地方では、私はいまだそういう雪を見たことはない。 #ref(3_17.rm) (朗読:RealMedia 形式 464KB、3'45'') 小島烏水 こじま うすい 1873-1948(明治6.12.29-昭和23.12.13) 登山家・紀行文家。本名、久太。高松市生れ。横浜正金銀行に勤め、日本山岳会の中心メンバーとして活動。著「日本山水論」「日本アルプス」など。 ◇参照:Wikipedia &link_wikipedia(小島烏水){小島烏水}、『広辞苑 第六版』(岩波書店、2008)。 *底本 底本:「山岳紀行文集 日本アルプス」岩波文庫、岩波書店    1992(平成4)年7月16日第1版発行    1994(平成6)年5月16日第5刷発行 底本の親本:「小島烏水全集」全14巻、大修館書店    1979(昭和54)年9月〜1987(昭和62)年9月 http://www.aozora.gr.jp/cards/000027/card523.html NDC 分類:291(地理.地誌.紀行/日本) http://yozora.kazumi386.org/2/9/ndc291.html NDC 分類:451(地球科学.地学/気象学) http://yozora.kazumi386.org/4/5/ndc451.html *難字、求めよ ダングラユムツオ Dangrayumtsuo 湖水。 タルゴ・ガングリ Targo-gangri 山。 高根の雪 桃紅 とうこう、か。 斧痕 ふこん 大崩石 五個の池 御岳頂上。 一匝 いっそう ひとまわり・ひとめぐり、の意か。 灰青色 青灰色(せいかいしょく)か。 真石 平林理学士 橄欖(かんらん)輝石富士岩 大日沢 山崎理学士 葱平 ねぶかっぴら 信州白馬岳。 凝河 こおりかわ? 平斉 地床 尖波 せんは? 穹門 きゅうもん アーチ形の門、か。 *むしとりホイホイ aozora.gr.jp → www.aozora.gr.jp 【www.】 アー夕 → アータ 【タ】 以上、2件。 *スリーパーズ日記    山の標高は、底本の数値のままとした。  スエン・ヘディン → スウェン・ヘディン  武田祐吉『古事記 語句索引・歌謠各句索引』を予定していたものの、いったん出港をとりやめる。語句の読みと意味の確認にかなりてこずる。『古事記』は来年初頭にまわすこととし、次回より、念願の徳永直『光をかかぐる人々 [世界文化連載分]』を再会予定……、う、再開予定。 2010.11.28:公開 龍のたまちん。 目くそ鼻くそ。PoorBook G3'99 転載・印刷・翻訳は自由です。 カウンタ:&counter() ---- - 『龍馬の手紙』翻刻の件を岡島さんへメール。返答をもらう。 -- しだ (2010-11-28 12:49:00) - むしとりホイホイ。一匹見つけたら百匹いると思え。[ァ-ヶー]夕と夕[ァ-ヶー]で検索したところ、坂口安吾「裏切り」に「アナ夕」を見つける。そのほか「夕ベ」(「ベ」がカタカナに注意)が、伊藤左千夫「浜菊」、尾崎放哉「尾崎放哉選句集」、徳田秋声「仮装人物」、萩原朔太郎「氷島」、渡辺温「絵姿 The Portrate of Dorian Gray」、以上5件あり。対象は例によって『青空文庫全』当時のテキスト。ところで、Google や iPad で正規表現の検索ってできるんだろうか? -- しだ (2010-11-30 00:54:14) - 『龍馬の手紙』翻刻の件をうちださんへメール。返答をもらう。 -- しだ (2010-12-03 02:02:55) #comment

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