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*MT*2_5-空襲警報 / 水の女 / 支流 *2009.8.22 第二巻 第五号 空襲警報 海野十三 水の女  折口信夫 支流   斎藤茂吉 |COLOR(red):定価:200円(税込)| p.506 / *99 出版| 付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(138項目)p.751 ※ オリジナル版に加えて、ミルクティー*現代表記版を同時収録。 ※ JIS X 0213・ttz 形式。 ※ この作品は青空文庫にて公開中です。翻訳・朗読・転載は自由です。 (c) Copyright is public domain. ※ VOYAGER / ボイジャー   T-Time 無償ダウンロード http://www.voyager.co.jp/T-Time/update/index.html ※ 青空文庫−明日の本棚−   新JIS漢字を表示できるフォントを入手しよう http://www.aozora.gr.jp/newJIS-Kanji/newJIS3.html#2-2 「炭なんか持ってきて……お前(まえ)さん、この暑いのに火をおこす気かネ?」  辻村氏の顔を見て、鉄造は首を横にふった。 「牛乳、ビール、サイダーの空(あき)ビンを集めてください」  妙(みょう)な物を注文した。——やがて七、八本の空(あき)ビンが、鉄造の前にならんだ。  炭は女づれのところへまわされ、学生のピッケルをかりて、こまかく砕(くだ)くことを命じた。一人の奥さんの指から、ルビーの指環(ゆびわ)が借りられ、それを使って、ガラスビンの下部に小さな傷(きず)をつけた。それから登山隊の連中からロウソクが借りられた。灯をつけると、ガラスビンの傷(きず)をあぶった。ピーンとビンに割目(われめ)が入った。ビンをグルグルまわしてゆくと、しまいにビンの底がきれいに取れた。一同は固唾(かたず)をのんで鍛冶屋(かじや)の大将の手(て)もとを見ている。  彼はポケットから綿をつかみだした。炭と綿とは、駅の宿直室(しゅくちょくしつ)から集めてきたのだった。——綿をのばしたのを三枚、ぬけたビン底から上の方へ押しこんだ。 「炭をあたためて水気(みずけ)をなくし、活性炭(かっせいたん)にすれば一番いいのだが、今はそんな余裕もないから……」  といいながら小さくした堅炭(かたずみ)をドンドン中へつめこんだ。そしてまた底の方をすこしすかせ、綿を三枚ほどかさねてふたをした。そうしておいてビン底を、使いのこりの布で包み、その上を長い紐(ひも)で何回もグルグル巻(ま)いてしばった。 (略)「形は滑稽(こっけい)だが、これでも猛烈(もうれつ)に濃(こ)いホスゲンガスの中で正味一時間ぐらい、風に散(ち)ってすこし薄(うす)くなったガスなら三、四時間ぐらいはもつ。立派な防毒面(ぼうどくめん)が手に入らないときは、これで一時はしのげるわけさ……」 (「空襲警報」より) #ref(2_5.rm) (朗読:RealMedia 形式 356KB、2'52'') #ref(http://www.dl-market.com/images/uploader/620/2_5-1.gif) #ref(2_5-2.gif) [[週刊ミルクティー*第二巻 第五号>http://www.dl-market.com/product_info.php?products_id=37258]] ※ ダウンロードサイトへジャンプします。 (796KB) 海野十三 うんの じゅうざ 1897-1949(明治30.12.26-昭和24.5.17) 小説家。本名、佐野昌一。徳島市生れ。早大理工学部卒。SF的色彩の濃い探偵小説や軍事小説を著す。作「深夜の市長」「地球盗難」など。 折口信夫 おりくち しのぶ 1887-1953(明治20.2.11-昭和28.9.3) 大阪府西成郡木津村(現在の大阪市浪速区)生まれ。民俗学、国文学、国学の研究者。釈迢空と号して詩歌もよくした。1913年12月、「三郷巷談」を柳田國男主催の『郷土研究』に発表し、以後、柳田の知遇を得る。柳田國男の高弟として民俗学の基礎を築いた。 斎藤茂吉 さいとう もきち 1882-1953(明治15.5.14-昭和28.2.25) 山形県南村山郡金瓶村(現、上山市金瓶)出身、精神科医。守谷伝右衛門熊次郎の三男。親戚で浅草の医師の斎藤紀一の家に養子に入る。伊藤左千夫門下。大正から昭和前期にかけてのアララギの中心人物。 ◇参照:Wikipedia、『広辞苑』。 *底本 空襲警報 海野十三 http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card3530.html 底本:「海野十三全集 第4巻 十八時の音楽浴」三一書房    1989(平成元)年7月15日第1版第1刷発行 初出:「少年倶楽部」別冊付録、大日本雄弁会講談社    1936(昭和11)年7月 NDC 分類:K913 水の女 折口信夫 http://www.aozora.gr.jp/cards/000933/card24437.html 底本:「古代研究 I —祭りの発生」中央公論新社    2002(平成14)年8月10日発行 初出:「民族 第二巻第六号」    1927(昭和2年)年9月    「民族 第三巻第二号」    1928(昭和3年)年1月 NDC 分類:380 支流 斎藤茂吉 http://www.aozora.gr.jp/cards/001059/card5003.html 底本:「日本の名随筆33 水」作品社    1985(昭和60)年7月25日第1刷発行    1996(平成8)年2月29日第15刷発行 底本の親本:「齋藤茂吉全集 第七巻」岩波書店    1975(昭和50)年6月初版発行 NDC 分類:914 *疑問点 空襲警報 海野十三 聞から → 間から、か? 以上、1件。 水の女 折口信夫 職能を、、 → 職能を、 【読点をひとつ削除か】 以上、1件。   2009.8.26:公開 2009.9.5:更新 目くそ鼻くそ/PoorBook G3'99 翻訳・朗読・転載は自由です。 カウンタ:&counter() ---- - 底本を確認しました。「空襲警報」は、ご指摘どおり「間から」でした。「水の女」は、全集の方でも、中公クラシックスの方でも、「職能を、」(読点1つ)でした。 -- あすなろ (2009-09-07 15:45:20) - あすなろさん、底本確認、どうもありがとうございました。「、、」やら「ミり」のような誤入力は、もしかしたら他にもあるかもしれないなあと思って検索してみたところ、案の定ニョロニョロ出てきました。ちょっとお時間をいただいて、リストをつくってみますね。 -- しだ (2009-09-09 00:24:24) - はい、お願いします。 -- あすなろ (2009-09-09 08:18:04) #comment
*MT*2_5-空襲警報 / 水の女 / 支流 *2009.8.22 第二巻 第五号 空襲警報 海野十三 水の女  折口信夫 支流   斎藤茂吉 |COLOR(red):定価:200円(税込)| p.506 / *99 出版| 付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(138項目)p.751 ※ オリジナル版に加えて、ミルクティー*現代表記版を同時収録。 ※ JIS X 0213・ttz 形式。 ※ この作品は青空文庫にて公開中です。翻訳・朗読・転載は自由です。 (c) Copyright is public domain. ※ VOYAGER / ボイジャー   T-Time 無償ダウンロード http://www.voyager.co.jp/T-Time/update/index.html ※ 青空文庫−明日の本棚−   新JIS漢字を表示できるフォントを入手しよう http://www.aozora.gr.jp/newJIS-Kanji/newJIS3.html#2-2 「炭なんか持ってきて……お前(まえ)さん、この暑いのに火をおこす気かネ?」  辻村氏の顔を見て、鉄造は首を横にふった。 「牛乳、ビール、サイダーの空(あき)ビンを集めてください」  妙(みょう)な物を注文した。——やがて七、八本の空(あき)ビンが、鉄造の前にならんだ。  炭は女づれのところへまわされ、学生のピッケルをかりて、こまかく砕(くだ)くことを命じた。一人の奥さんの指から、ルビーの指環(ゆびわ)が借りられ、それを使って、ガラスビンの下部に小さな傷(きず)をつけた。それから登山隊の連中からロウソクが借りられた。灯をつけると、ガラスビンの傷(きず)をあぶった。ピーンとビンに割目(われめ)が入った。ビンをグルグルまわしてゆくと、しまいにビンの底がきれいに取れた。一同は固唾(かたず)をのんで鍛冶屋(かじや)の大将の手(て)もとを見ている。  彼はポケットから綿をつかみだした。炭と綿とは、駅の宿直室(しゅくちょくしつ)から集めてきたのだった。——綿をのばしたのを三枚、ぬけたビン底から上の方へ押しこんだ。 「炭をあたためて水気(みずけ)をなくし、活性炭(かっせいたん)にすれば一番いいのだが、今はそんな余裕もないから……」  といいながら小さくした堅炭(かたずみ)をドンドン中へつめこんだ。そしてまた底の方をすこしすかせ、綿を三枚ほどかさねてふたをした。そうしておいてビン底を、使いのこりの布で包み、その上を長い紐(ひも)で何回もグルグル巻(ま)いてしばった。 (略)「形は滑稽(こっけい)だが、これでも猛烈(もうれつ)に濃(こ)いホスゲンガスの中で正味一時間ぐらい、風に散(ち)ってすこし薄(うす)くなったガスなら三、四時間ぐらいはもつ。立派な防毒面(ぼうどくめん)が手に入らないときは、これで一時はしのげるわけさ……」 (「空襲警報」より) #ref(2_5.rm) (朗読:RealMedia 形式 356KB、2'52'') #ref(http://www.dl-market.com/images/uploader/620/2_5-1.gif) #ref(2_5-2.gif) [[週刊ミルクティー*第二巻 第五号>http://www.dl-market.com/product_info.php?products_id=37258]] ※ ダウンロードサイトへジャンプします。 (796KB) 海野十三 うんの じゅうざ 1897-1949(明治30.12.26-昭和24.5.17) 小説家。本名、佐野昌一。徳島市生れ。早大理工学部卒。SF的色彩の濃い探偵小説や軍事小説を著す。作「深夜の市長」「地球盗難」など。 折口信夫 おりくち しのぶ 1887-1953(明治20.2.11-昭和28.9.3) 大阪府西成郡木津村(現在の大阪市浪速区)生まれ。民俗学、国文学、国学の研究者。釈迢空と号して詩歌もよくした。1913年12月、「三郷巷談」を柳田國男主催の『郷土研究』に発表し、以後、柳田の知遇を得る。柳田國男の高弟として民俗学の基礎を築いた。 斎藤茂吉 さいとう もきち 1882-1953(明治15.5.14-昭和28.2.25) 山形県南村山郡金瓶村(現、上山市金瓶)出身、精神科医。守谷伝右衛門熊次郎の三男。親戚で浅草の医師の斎藤紀一の家に養子に入る。伊藤左千夫門下。大正から昭和前期にかけてのアララギの中心人物。 ◇参照:Wikipedia、『広辞苑』。 *底本 空襲警報 海野十三 http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card3530.html 底本:「海野十三全集 第4巻 十八時の音楽浴」三一書房    1989(平成元)年7月15日第1版第1刷発行 初出:「少年倶楽部」別冊付録、大日本雄弁会講談社    1936(昭和11)年7月 NDC 分類:K913 水の女 折口信夫 http://www.aozora.gr.jp/cards/000933/card24437.html 底本:「古代研究 I —祭りの発生」中央公論新社    2002(平成14)年8月10日発行 初出:「民族 第二巻第六号」    1927(昭和2年)年9月    「民族 第三巻第二号」    1928(昭和3年)年1月 NDC 分類:380 支流 斎藤茂吉 http://www.aozora.gr.jp/cards/001059/card5003.html 底本:「日本の名随筆33 水」作品社    1985(昭和60)年7月25日第1刷発行    1996(平成8)年2月29日第15刷発行 底本の親本:「齋藤茂吉全集 第七巻」岩波書店    1975(昭和50)年6月初版発行 NDC 分類:914 *疑問点 空襲警報 海野十三 聞から → 間から、か? 以上、1件。底本確認済み。要修正。 水の女 折口信夫 職能を、、 → 職能を、 【読点をひとつ削除か】 以上、1件(おそらく要修正)。 ※ 全集の方でも、中公クラシックスの方でも、「職能を、」(読点1つ)。   2009.8.26:公開 2009.9.10:更新 目くそ鼻くそ/PoorBook G3'99 翻訳・朗読・転載は自由です。 カウンタ:&counter() ---- - 底本を確認しました。「空襲警報」は、ご指摘どおり「間から」でした。「水の女」は、全集の方でも、中公クラシックスの方でも、「職能を、」(読点1つ)でした。 -- あすなろ (2009-09-07 15:45:20) - あすなろさん、底本確認、どうもありがとうございました。「、、」やら「ミり」のような誤入力は、もしかしたら他にもあるかもしれないなあと思って検索してみたところ、案の定ニョロニョロ出てきました。ちょっとお時間をいただいて、リストをつくってみますね。 -- しだ (2009-09-09 00:24:24) - はい、お願いします。 -- あすなろ (2009-09-09 08:18:04) #comment

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