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*2009.8.1 Vol.2 No.2 奇巌城(二) モーリス・ルブラン 菊池寛(訳) |COLOR(red):定価:200円(税込)| p.200 / *99 出版| 付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(17項目)p.134 ※ オリジナル版に加えて、ミルクティー*現代表記版を同時収録。 ※ JIS X 0213・ttz 形式。 ※ この作品は青空文庫にて公開中です。翻訳・朗読・転載は自由です。 (c) Copyright is public domain.  少年はある朝、村の小さな飯屋(めしや)で、馬方(うまかた)のような男がじろじろと自分を見ているのに気がついた。ボートルレは、変(へん)なやつだと思ってその飯屋(めしや)を出ようとすると、その馬方(うまかた)が声をかけた。 「ボートルレさんでしょう、変装(へんそう)していてもわかりますよ。」という。どうやらその男も変装(へんそう)しているらしい。 「あなたはどなたです?」 「わかりませんかね、私はショルムスです。」  ああ、英国(えいこく)の名探偵(めいたんてい)ショルムス! ここであうということは、何というめずらしいことであろう。しかしショルムスは、少年よりも先に秘密(ひみつ)をにぎったのではないだろうか。探偵(たんてい)は、少年のその顔色(かおいろ)を見て、 「いや、心配(しんぱい)なさらんでもいい、私のはエイギュイユの秘密(ひみつ)のことではない。私のは、ルパンの乳母(うば)のヴィクトワールのいる場所(ばしょ)がわかったので、そこで、ルパンをつかまえようというつもりなんです。」なお、探偵(たんてい)はいった。「私とルパンとが顔をつきあわせる日には、そのときこそ、どちらかに悲劇(ひげき)が起(お)こらないではすまないでしょう。」  探偵(たんてい)は、ルパンに深いうらみを持っている。ルパンとのたたかいに、ショルムスは死ぬ覚悟(かくご)を持っているのだ。二人はわかれた。 #ref(2_2.rm) (朗読:RealMedia 形式 300KB、2'25'') #ref(http://www.dl-market.com/images/uploader/620/2_2-1.gif) #ref(2_2-2.gif) [[週刊ミルクティー*Vol.2 No.2>http://www.dl-market.com/product_info.php?products_id=35374]] ※ ダウンロードサイトへジャンプします。 (392KB) *2009.7.23 Vol.2 No.1 奇巌城(一) モーリス・ルブラン 菊池寛(訳) |COLOR(red):月末最終号:無料| p.195 / *99 出版| 付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(6項目)p.59 ※ オリジナル版に加えて、ミルクティー*現代表記版を同時収録。 ※ JIS X 0213・ttz 形式。 ※ この作品は青空文庫にて公開中です。翻訳・朗読・転載は自由です。 (c) Copyright is public domain. 「十分(じゅうぶん)わかりました。第一(だいいち)、レイモンド嬢(じょう)が塀(へい)の外の小路(こうじ)で君を見たという時間(じかん)に、君はたしかにブールレローズにおられた。君はまちがいなくジャンソン中学の学生で、しかも優等生(ゆうとうせい)であることがわかりました。」 「では、放免(ほうめん)してくださいますか?」 「もちろんします。しかし、先日(せんじつ)話しかけてやめてしまった話のつづきを、ぜひしていただきたい。二日間も飛(と)びまわったことだから、だいぶ調(しら)べは進んだでしょう。」 (略)「ガニマールさん、いけない、いけない、ここにいらっしゃい。ボートルレ君の話は十分(じゅうぶん)聞くだけの値(あたい)があります。ボートルレ君の、するどい頭を持っていることはなかなかの評判(ひょうばん)で、英国(えいこく)の名探偵(めいたんてい)エルロック・ショルムス氏のいい対手(あいて)とさえいわれているのですよ。」(略)  伯爵(はくしゃく)が室(へや)を出ていったあとで、判事(はんじ)は今度(こんど)は、犯人(はんにん)のかくれている宿屋(やどや)のことのついてたずねた。ボートルレの答えは、また、ちがっていた。ボートルレの答えによると、犯人(はんにん)は宿屋(やどや)などにはいないというのである。宿屋(やどや)へ運(はこ)んだように見せかけたのは警察(けいさつ)をたぶらかす陥穽(わな)であった。犯人(はんにん)はたしかにまだ、あの僧院(そういん)の中にかくれている。死にそうになっている病人(びょうにん)をそんなに運(はこ)び出せるものではない。あの火事(かじ)さわぎをやっている間(ま)に、医学(いがく)博士(はかせ)を僧院(そういん)の中へ案内(あんない)した。医学(いがく)博士(はかせ)が宿屋(やどや)だといったのは、犯人(はんにん)たちが博士(はかせ)をおどかして、あのようにいわせたのだとボートルレは語(かた)った。 「しかし、僧院(そういん)の中は円柱(えんちゅう)が五、六本あるばかりで……」  判事(はんじ)は不思議(ふしぎ)がった。 「そこに、もぐりこんでいるのです。」とボートルレは力(ちから)をこめてさけんだ。「判事(はんじ)さん、そこを探さなければ、アルセーヌ・ルパンを見つけだすことはできません。」 #ref(2_1.rm) (朗読:RealMedia 形式 368KB、2'57'') #ref(http://www.dl-market.com/images/uploader/620/2_1-1.gif) #ref(2_1-2.gif) [[週刊ミルクティー*Vol.2 No.1>http://www33.atwiki.jp/asterisk99?cmd=upload&act=open&pageid=120&file=milk_tea_2_1.zip]] ※ ダウンロードを開始します。 (392KB) モーリス・ルブラン Maurice Leblanc 1864-1941(1864.11.11-1941.11.6) フランスの小説家。ノルマンディーの都市ルーアン生まれ。40代のときに友人の編集者に依頼されて「ルパン逮捕される」を書いて評判を博す。以来、1905年から1939年まで四半世紀以上にわたって「アルセーヌ・ルパンシリーズ」を執筆。『奇巌城』(原題:L'aiguille Creuse(空洞の針)は1909年の発表。訳題「奇巌城」は日本で最初にルパン全集を訳した保篠龍緒による。 菊池寛 きくち かん 1888-1948(明治21.12.26-昭和23.3.6) 香川県高松市生まれ。小説家、劇作家、ジャーナリスト。芥川竜之介・久米正雄らと第3次・第4次「新思潮」を発刊。京大英文科卒業後、時事新報社会部記者を経て小説家となる。私費で雑誌『文藝春秋』を創刊、成功を収める。「無名作家の日記」「忠直卿行状記」「恩讐の彼方に」、戯曲「父帰る」「藤十郎の恋」などを発表。日本文藝家協会・芥川賞・直木賞を設立。大映初代社長を務める。作家の育成、文芸の普及に貢献。 ◇参照:Wikipedia、『広辞苑』。 *底本 http://www.aozora.gr.jp/cards/001121/card46187.html 底本:「小学生全集第四十五巻 少年探偵はなし」興文社、文藝春秋社    1928(昭和3)年12月25日発行 NDC 分類:K953 *要修正とおもわれるメモ(底本未確認) からから → から 【から】? おいでが 【「おいで」か?】 発表発表 → 発表 【「発表」削除か】 話すところによれば、 【直後の改行は削除か?】 山なす宝 【前後に改行か】   2009.7.29:公開 2009.8.6:更新 目くそ鼻くそ/PoorBook G3'99 翻訳・朗読・転載は自由です。 カウンタ:&counter() ---- - なんかおかしい、と思ったら、かんじんのファイルをアップロードし忘れていました(謝)。再度、ダウンロードをおねがいします。 -- しだ (2009-07-30 08:27:28) #comment
*2009.8.1 Vol.2 No.2 奇巌城(二) モーリス・ルブラン 菊池寛(訳) |COLOR(red):定価:200円(税込)| p.200 / *99 出版| 付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(17項目)p.134 ※ オリジナル版に加えて、ミルクティー*現代表記版を同時収録。 ※ JIS X 0213・ttz 形式。 ※ この作品は青空文庫にて公開中です。翻訳・朗読・転載は自由です。 (c) Copyright is public domain.  少年はある朝、村の小さな飯屋(めしや)で、馬方(うまかた)のような男がじろじろと自分を見ているのに気がついた。ボートルレは、変(へん)なやつだと思ってその飯屋(めしや)を出ようとすると、その馬方(うまかた)が声をかけた。 「ボートルレさんでしょう、変装(へんそう)していてもわかりますよ。」という。どうやらその男も変装(へんそう)しているらしい。 「あなたはどなたです?」 「わかりませんかね、私はショルムスです。」  ああ、英国(えいこく)の名探偵(めいたんてい)ショルムス! ここであうということは、何というめずらしいことであろう。しかしショルムスは、少年よりも先に秘密(ひみつ)をにぎったのではないだろうか。探偵(たんてい)は、少年のその顔色(かおいろ)を見て、 「いや、心配(しんぱい)なさらんでもいい、私のはエイギュイユの秘密(ひみつ)のことではない。私のは、ルパンの乳母(うば)のヴィクトワールのいる場所(ばしょ)がわかったので、そこで、ルパンをつかまえようというつもりなんです。」なお、探偵(たんてい)はいった。「私とルパンとが顔をつきあわせる日には、そのときこそ、どちらかに悲劇(ひげき)が起(お)こらないではすまないでしょう。」  探偵(たんてい)は、ルパンに深いうらみを持っている。ルパンとのたたかいに、ショルムスは死ぬ覚悟(かくご)を持っているのだ。二人はわかれた。 #ref(2_2.rm) (朗読:RealMedia 形式 300KB、2'25'') #ref(http://www.dl-market.com/images/uploader/620/2_2-1.gif) #ref(2_2-2.gif) [[週刊ミルクティー*Vol.2 No.2>http://www.dl-market.com/product_info.php?products_id=35374]] ※ ダウンロードサイトへジャンプします。 (392KB) *2009.7.23 Vol.2 No.1 奇巌城(一) モーリス・ルブラン 菊池寛(訳) |COLOR(red):月末最終号:無料| p.195 / *99 出版| 付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(6項目)p.59 ※ オリジナル版に加えて、ミルクティー*現代表記版を同時収録。 ※ JIS X 0213・ttz 形式。 ※ この作品は青空文庫にて公開中です。翻訳・朗読・転載は自由です。 (c) Copyright is public domain. 「十分(じゅうぶん)わかりました。第一(だいいち)、レイモンド嬢(じょう)が塀(へい)の外の小路(こうじ)で君を見たという時間(じかん)に、君はたしかにブールレローズにおられた。君はまちがいなくジャンソン中学の学生で、しかも優等生(ゆうとうせい)であることがわかりました。」 「では、放免(ほうめん)してくださいますか?」 「もちろんします。しかし、先日(せんじつ)話しかけてやめてしまった話のつづきを、ぜひしていただきたい。二日間も飛(と)びまわったことだから、だいぶ調(しら)べは進んだでしょう。」 (略)「ガニマールさん、いけない、いけない、ここにいらっしゃい。ボートルレ君の話は十分(じゅうぶん)聞くだけの値(あたい)があります。ボートルレ君の、するどい頭を持っていることはなかなかの評判(ひょうばん)で、英国(えいこく)の名探偵(めいたんてい)エルロック・ショルムス氏のいい対手(あいて)とさえいわれているのですよ。」(略)  伯爵(はくしゃく)が室(へや)を出ていったあとで、判事(はんじ)は今度(こんど)は、犯人(はんにん)のかくれている宿屋(やどや)のことのついてたずねた。ボートルレの答えは、また、ちがっていた。ボートルレの答えによると、犯人(はんにん)は宿屋(やどや)などにはいないというのである。宿屋(やどや)へ運(はこ)んだように見せかけたのは警察(けいさつ)をたぶらかす陥穽(わな)であった。犯人(はんにん)はたしかにまだ、あの僧院(そういん)の中にかくれている。死にそうになっている病人(びょうにん)をそんなに運(はこ)び出せるものではない。あの火事(かじ)さわぎをやっている間(ま)に、医学(いがく)博士(はかせ)を僧院(そういん)の中へ案内(あんない)した。医学(いがく)博士(はかせ)が宿屋(やどや)だといったのは、犯人(はんにん)たちが博士(はかせ)をおどかして、あのようにいわせたのだとボートルレは語(かた)った。 「しかし、僧院(そういん)の中は円柱(えんちゅう)が五、六本あるばかりで……」  判事(はんじ)は不思議(ふしぎ)がった。 「そこに、もぐりこんでいるのです。」とボートルレは力(ちから)をこめてさけんだ。「判事(はんじ)さん、そこを探さなければ、アルセーヌ・ルパンを見つけだすことはできません。」 #ref(2_1.rm) (朗読:RealMedia 形式 368KB、2'57'') #ref(http://www.dl-market.com/images/uploader/620/2_1-1.gif) #ref(2_1-2.gif) [[週刊ミルクティー*Vol.2 No.1>http://www33.atwiki.jp/asterisk99?cmd=upload&act=open&pageid=120&file=milk_tea_2_1.zip]] ※ ダウンロードを開始します。 (392KB) モーリス・ルブラン Maurice Leblanc 1864-1941(1864.11.11-1941.11.6) フランスの小説家。ノルマンディーの都市ルーアン生まれ。40代のときに友人の編集者に依頼されて「ルパン逮捕される」を書いて評判を博す。以来、1905年から1939年まで四半世紀以上にわたって「アルセーヌ・ルパンシリーズ」を執筆。『奇巌城』(原題:L'aiguille Creuse(空洞の針)は1909年の発表。訳題「奇巌城」は日本で最初にルパン全集を訳した保篠龍緒による。 菊池寛 きくち かん 1888-1948(明治21.12.26-昭和23.3.6) 香川県高松市生まれ。小説家、劇作家、ジャーナリスト。芥川竜之介・久米正雄らと第3次・第4次「新思潮」を発刊。京大英文科卒業後、時事新報社会部記者を経て小説家となる。私費で雑誌『文藝春秋』を創刊、成功を収める。「無名作家の日記」「忠直卿行状記」「恩讐の彼方に」、戯曲「父帰る」「藤十郎の恋」などを発表。日本文藝家協会・芥川賞・直木賞を設立。大映初代社長を務める。作家の育成、文芸の普及に貢献。 ◇参照:Wikipedia、『広辞苑』。 *底本 http://www.aozora.gr.jp/cards/001121/card46187.html 底本:「小学生全集第四十五巻 少年探偵はなし」興文社、文藝春秋社    1928(昭和3)年12月25日発行 NDC 分類:K953 *要修正とおもわれるメモ(底本未確認) からから → から 【から】? おいでが 【「おいで」か?】 発表発表 → 発表 【「発表」削除か】 話すところによれば、 【直後の改行は削除か?】 山なす宝 【前後に改行か】   2009.7.29:公開 2009.8.6:更新 目くそ鼻くそ/PoorBook G3'99 翻訳・朗読・転載は自由です。 カウンタ:&counter() ---- - なんかおかしい、と思ったら、かんじんのファイルをアップロードし忘れていました(謝)。再度、ダウンロードをおねがいします。 -- しだ (2009-07-30 08:27:28) - ゆうくんはじめ、京都大学電子テクスト研究会のみなさま、もし見ていましたら、「要修正とおもわれるメモ」の底本確認をよろしくお願いします。 -- しだ (2009-08-06 04:32:33) #comment

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